軟弱地盤に杭6万本の工事とは。琉球新報は、「荒唐無稽な工事をやめよ」。

 軟弱地盤に杭6万本の工事とは。
 何ともイメ-ジがわかないのであるが、琉球新報の「荒唐無稽な工事をやめよ」が、ドスンと胸に落ちる。
琉球新報(以下、「新報」)は2019年2月3日、「軟弱地盤に杭6万本 荒唐無稽な工事をやめよ」、と社説で論評した。
「新報」は、新基地建設で都合の悪い情報をひた隠しにしてきた安倍新政権への批判は、次のものである。


(1)米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、政府は大浦湾の約57ヘクタールの海域に、砂の杭約6万本を水深70メートルまで打ち込む工事を検討していることが明らかになった。現場海域が軟弱地盤のため、大規模な地盤改良が必要なためだ。専門家がこれまで「マヨネーズ並み」の地盤と指摘してきたことが裏付けられた。
(2)安倍晋三首相は1月30日の衆院代表質問で、大浦湾の埋め立て予定海域に軟弱地盤が存在し、改良工事が必要になるとの考えを政府として初めて表明した。そもそも軟弱地盤であることは防衛省が2014年から実施した海底ボーリング調査で判明していた。16年3月までにまとめた報告書には地盤の強度を示す「N値」が最も軟弱な「ゼロ」の地点が複数確認されていたからだ。
(3)それにもかかわらず、政府は軟弱地盤による地盤改良の必要性を最近まで認めてこなかった。新基地建設で都合の悪い情報をひた隠しにしてきたとしか思えない。


 また、「軟弱地盤」についても、次のように押さえる。


(1)N値とはボーリング調査の杭を海底30センチまで到達させるためにハンマーで打ち込む回数を指す。重さ63・5キロのハンマーを76センチの高さから杭に向けて落下させる。杭を30センチまで打ち込むまで、何回落下させる必要があるかで地盤の強度が分かる仕組みだ。
(2)N値がゼロというのはハンマーを一度も落とさないのに、杭の重みだけで30センチまで沈み込む地盤のことだ。つまり軟弱の極みにあるということだ。「マヨネーズ並み」という表現が決して大げさではないことが分かる。


 この上で、「新報」の荒唐無稽な工事との主張の根拠を次のように示す。


(1)そんな軟らかい海底に、ケーソンと呼ばれる巨大な酒升状のコンクリートの箱を数珠つなぎに並べて護岸を設置しようとしていた。荒唐無稽な工事であり、どだい無理な話だった。
(2)だからこそ、当初の埋め立て申請にはなかった砂杭を6万本打ち込む工事をしなければならなくなった。無理に無理を重ねているのだ。
(3)砂杭とは軟弱地盤に鋼管を差し込み、管の上部から砂を投入して締め固め、杭状の砂を地盤に打ち込むものだ。6万本となると膨大な砂が必要になるだろう。工期も費用も大幅にかさむことになる。このため県は工期が13年以上に延び、費用も約2兆5500億円に膨らむと試算している。血税を湯水のように使うほど価値のある工事なのか。
(4)政府は地盤改良工事をするため、県に対して埋め立て承認の計画変更を申請するようだ。しかし県は計画変更を承認しない可能性が高い。なぜなら県は承認を撤回した理由の一つに、軟弱地盤を挙げていたからだ。

 「新報」は、最後に、「大浦湾の海域は県が『自然環境の保全に関する指針』の中で、最も保全する必要があるとする『ランク1』に指定している。貴重なサンゴが生息する美しい海をこれ以上破壊することなど許されない。」、と結論づける。


 確かに、沖縄県による「承認の撤回」では、「軟弱地盤」の問題が指摘されいる。
 なのに、このことを全く顧み見ようとしなかったのが安倍晋三政権である。
 今さら、「杭6万本の工事」と言われても、何を信じろというのだろうか。それも、工期期間も必要な経費をまたもや示さずにやろうというのだから、ハッキリ言って、「荒唐無稽」であることは間違いない。



# by asyagi-df-2014 | 2019-02-15 07:13 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年2月14日

護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票が2019年2月14日、告示された。
これは、日本という国のあり方を問うもの。
対照的な政治家の発言。
一人は、「県民の意思を的確に反映させるため埋め立てについて一人ひとりがどう考えているかを率直に投票してほしいし、投票の結果によってさまざまな判断がなされるだろう。真摯に投票の結果を待って結果を届ける責任を果たしていきたい」(琉球新報)と。
もう一人は、「住環境や生活環境に十分配慮しながら進める考え方に変わりはない」
(琉球新報)と。
何が問われているのかを自覚できているのかどうかの差。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年2月14日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-県民投票きょう告示 あすから期日前 辺野古、賛否問う-2019年2月14日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票が14日、告示される。24日に投開票する。米軍普天間飛行場の辺野古への移設について県民全体の民意を直接問うのは初めて。得票が最も多い選択肢が投票資格者総数の4分の1に達した場合、知事は日米両政府に結果を通知する。法的拘束力はないが、県民投票の結果によっては日米両政府の対応や民主主義国家としての在り方も改めて問われることになる。」
②謝花喜一郎副知事は13日、各部局長でつくる県民投票実施本部会議で「辺野古埋め立てについて県民の皆さまがそれぞれの意思を示すことができる大変重要な機会だ」と述べ、全庁を挙げて広報活動に全力で取り組むよう指示した。」
③「県は所管施設や主催イベント、公用車へのステッカー貼り付けなどを通して投票を呼び掛ける。県から各市町村には、投票日や期日前投票に関する周知を図ってもらうよう改めて協力を依頼する。期日前投票と不在者投票は15日から実施する。」
④「一方、14日は政府が辺野古沿岸部に土砂の投入を始めて2カ月になる。政府は3月25日にも新たな区域で土砂投入を始める方針だ。それに向けて新たな護岸建設にも着手した。その護岸の建設予定海域には、県から移植許可が下りていないサンゴが生息しているにもかかわらず、移植しなくても工事ができると結論付けた。工事に対し自然環境の専門家や自然保護団体から批判の声が上がっている。」
⑤「辺野古沿岸部では13日も土砂の投入が確認できた。政府が埋め立てを開始した昨年12月14日から今年1月末までに投入した土砂の量は約4万1千立方メートル。土砂は名護市安和から船で運んでいる。運んだのは約58隻分で、政府が着工している区域2―1に投入する予定の土砂13万7500立方メートルの約30%に当たる。ただ、同区域は全体の埋め立て面積の4%、土砂量としては約0・7%にとどまる。」


(2)琉球新報-「圧倒的な民意示そう」 県民投票連絡会が名護市辺野古で出発式 県民投票14日告示-2019年2月14日 12:25


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【名護】名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票が14日午前9時に告示された。市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前では『県民投票出発式辺野古集会(主催・新基地建設反対県民投票連絡会)』が開かれた。市内外から約200人の市民が駆けつけた。『反対に○を』と書かれたのぼりがはためく中、市民は互いに手を取り合ってガンバロー三唱し、投票行動の活発化を誓った。」
②「出発式で、連絡会の稲嶺進共同代表が登壇し『今回の県民投票で強い反対の意思を示していこう』と呼び掛けると、市民は大きな拍手で応えた。」
③「毎日にのようにゲート前に座り込み、抗議の声を上げている小橋川共行さん(76)=うるま市=は『県民の大多数は新基地に反対している。投票結果はそれが現れると思う。県民投票は賛成・反対で県民同士が対立するのではなく、一丸となって政府と戦っていくスタートラインになる』と訴えた。」


(3)琉球新報-県民投票がきょう午前9時に告示 県職員が公報を掲示-2019年2月14日 10:20


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の米軍新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票がきょう午前9時に告示された。県の職員が県庁の掲示板に公報を掲示し、県民投票を2月24日に行うことを告示した。竹富町では23日に繰り上げ投票が行われる。期日前投票と不在者投票は15日から行われる。米軍普天間飛行場の辺野古への移設について県民全体の民意を直接問うのは初めて。」
②「辺野古移設を巡っては、9月の県知事選で移設反対を訴えた玉城デニー氏が過去最多得票で当選した。玉城知事は、政府に対して対話による解決を求めてきたが、政府は強行を貫いている。」
③「県民投票では、『賛成』『反対』『どちらでもない』の選択肢のうち、得票が最も多い選択肢が投票資格者総数の4分の1に達した場合、知事は日米両政府に結果を通知する 。法的拘束力はないが、 県民投票の結果によっては日米両政府の対応や民主主義国家としての在り方も改めて問われることになる。」


(4)琉球新報-玉城知事「貴重な1票を投じてほしい」 県民投票14日告示を受けて県民にメッセージ-2019年2月14日 11:54


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票が14日に告示されたことを受け、玉城デニー沖縄県知事は同日午前10時半、県庁内で報道陣の取材に応じた。玉城知事は『投票日を24日とすることを告示した。期日前投票も15日から実施される。県民一人ひとりの意思を直接示す大変貴重な機会であり、投票所に足を運んで貴重な1票を投じていただくようお願いする』と投票参加を呼び掛けた。」
②「投票率の目標を問う質問に対しては「何%にいけば成功かどうかというのは判断は難しい。目安を具体的に申し上げることはないが、投票結果が県民にとっても納得できるものになるように着実に投票に参加してほしい』と述べるにとどめた。」
③1996年以来、国内でも2度目となる今回の県民投票の意義について、玉城知事は『県民の意思を的確に反映させるため埋め立てについて一人ひとりがどう考えているかを率直に投票してほしいし、投票の結果によってさまざまな判断がなされるだろう。真摯に投票の結果を待って結果を届ける責任を果たしていきたい』と指摘。」
④「投票結果の伝達方法については『前回の県民投票では当時の橋本首相やラスト・デミング臨時大使代理に面会して通知文書を手渡している。前回の状況も勘案しながら、どのように行うか検討中だ』と述べた。」


(5)琉球新報-菅官房長官、結果に関わらず工事推進の考え 県民投票告示を受け-2019年2月14日 12:11


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票が告示されたことを受け、菅義偉官房長官は14日午前の会見で『政府としてはコメントは控える』と述べた上で、移設問題の原点は普天間飛行場の危険性除去だとし、『住環境や生活環境に十分配慮しながら進める考え方に変わりはない』と話し、投票結果に関わらず移設工事を進める考えを示した。」
②「県民投票に向け、政府や与党として移設に理解を得る取り組みをするかについては『(自主投票を決めた自民党)県連の意思が優先される』とした上で『移設の必要性はあらゆる所で答えてきた』と語った。」
③「投票が行われる24日までの間、工事を止めることについては『考えておりません』と否定した。」
④「一方、岩屋毅防衛相は14日午前、国会内で記者団に『地方自治体の取り組みについて防衛省としてコメントすることは控えたい』と述べた上で、『普天間基地の一日も早い全面返還に向けて(辺野古移設)事業を進めさせていただきたい』と強調した。県民投票の結果は『まだ仮定の話』としつつも、辺野古移設を進める方針は変わらないとの考えを示した。」


(6)沖縄タイムス-移植サンゴの生存率41% 国の手法に疑問も 那覇滑走路工事-2019年2月14日 07:49


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「石井啓一国土交通相は13日の衆院予算委員会で、那覇空港の滑走路増設工事に伴い移植した小型サンゴの生存率が約4割にとどまっていることを明らかにした。識者からは以前から移植による保全の実効性を疑問視する声が上がっており、名護市辺野古の新基地建設でも『サンゴを移した』と環境保全を強調する政府の正当性が問われそうだ。」
②「石井氏は那覇空港の事業で小型サンゴ3万7千群体、大型サンゴ37群体などを2014年度までに移植したと説明。そのうち、17年冬時点で小型サンゴの生存率は41%とした。大型サンゴはすべて生き残っているという。」
③「安倍晋三首相は辺野古側での土砂投入に関し『あそこのサンゴは移している』とテレビで発言したことに関し、1群体しか移植していない辺野古側と大浦湾側の8群体に関するものと説明している。」
④「川内博史氏(立憲民主)は『一般の視聴者は、あそこと言われたら埋め立て区域全体を思う。(全体では)まだ7万4千群体ある。さらに、移植すれば全部生きるかというとそうではない』と発言の撤回を求めた。」
⑤「首相は『誤解を与えたから撤回するというそういうレベルの発言ではない』と主張を曲げなかった。」
⑥「首相は今国会で、保護基準は那覇空港の基準よりも『厳しいもの』と強調していた。」


(7)沖縄タイムス-横田配備のオスプレイ飛来、嘉手納町議会が抗議決議 CV22巡り6度目-2019年2月14日 10:54


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【嘉手納】米軍横田基地配備のCV22オスプレイが米空軍嘉手納基地に飛来したのを受け、嘉手納町議会(徳里直樹議長)は14日に臨時議会を開き、『嘉手納基地の訓練拠点化につながる一切の動きを看過できない』とし、飛来に抗議する決議案と意見書案を全会一致で可決した。嘉手納基地への飛来中止に加え、県内訓練場の使用計画撤回を求めている。町議会がCV22を巡り抗議決議を全会一致で可決するのは2013年1月から6度目。」
②「このほか今年に入って滑走路1本で運用されている嘉手納基地に外来機が多数飛来し過密状態でトラブルが多発しているとし、嘉手納基地の訓練激化に抗議する決議案と意見書案も全会一致で可決した。いずれも①全ての外来機の嘉手納基地への飛来中止②騒音防止協定を順守する③嘉手納基地からの訓練移転期間・参加規模の拡大を図る―を求めた。決議と意見書のあて先は在日米軍司令官、第18航空団司令官、内閣総理大臣など。」
③「一方で米空軍353特殊作戦群が嘉手納基地内の駐機場の拡張工事に着手、工事中の約2年間は民間住宅地に近接する元駐機場『パパループ』を使う方針が13日に明らかになったのを受けて、町議会の基地対策特別委員会の當山均委員長は『騒音・悪臭被害は避けられない。町議会として意思を示す取り組みをしていきたい』と述べた。」


(8)沖縄タイムス-なぜ普天間の返還決まった? アメリカの思惑通りか?-そもそも辺野古~県民投票を前に(3)-2019年2月14日 07:38


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「約9万5千人の暮らす宜野湾市の真ん中に、ドーナツの穴のように存在する米軍普天間飛行場。地域の振興を妨げるだけではなく、騒音被害や事故の危険性が指摘されてきた。なぜ返還が決まったのか。」
②「保守の西銘順治知事は1985年6月、沖縄県知事として初めて訪米し、ワインバーガー米国防長官に普天間を含む基地の整理縮小を求めた。95年5月には、革新の大田昌秀知事が訪米し、要請項目に普天間の早期返還と具体的に盛り込んだ。」
③「95年9月の米兵による凶悪事件の発生をきっかけに大きく動き出した。翌10月21日、宜野湾市で超党派の県民大会が開かれ、約8万5千人が参加。登壇した女子高校生は『私たちに静かな沖縄を返してください』と訴えた。」
④「米軍用地強制使用の代理署名を大田知事が拒否するなど『沖縄』は、政府の重要課題だった。反米軍基地感情が高まったこともあり、日米両政府は同年11月、日米特別行動委員会(SACO)を設置、沖縄の基地負担軽減の議論を始めた。」
⑤「96年1月に就任した橋本龍太郎首相は、当時の諸井虔(けん)秩父セメント会長を那覇に送った。大田知事は『まずは普天間の返還が最優先』と迫った。橋本首相は同年2月、米サンタモニカでのクリントン大統領との初会談で、普天間返還を切り出した。日米は4月12日、県内の代替施設に機能を移転することを条件に5~7年以内の返還に合意した。『米側が移設を望んだ』という見方もある。宜野湾市が入手した92年6月作成の米軍資料では『普天間の既存施設ではオスプレイ配備に不適格で代替施設を検討しなければならない』と明記していた。」
⑥「さらにさかのぼると66年には名護市辺野古の海を埋め立て、滑走路2本を持つ飛行場の建設計画を米海軍が作成。米統合参謀本部議長が承認したが、財政難で見送ったとみられる。つまり日本側に『普天間を返して』と言わせ、60年代から米軍が望み続けた普天間に代わる基地を、日本の予算で造らせようというのが狙いだったのではないかという指摘も出ている。」                                (政経部・福元大輔)




# by asyagi-df-2014 | 2019-02-14 17:54 | 沖縄から | Comments(0)

新しい風の一つ-東京新聞社説から-

 東京新聞(以下、「東京」)は、2019年2月2日の社説で、「迷走していた沖縄県民投票はようやく、予定通り今月二十四日に全県で実施の運びとなった。安倍政権が推し進める辺野古新基地建設は是か非か-。沖縄の自己決定権の行方を全国民が注視したい。」、と評した。
 「東京」の24日までの沖縄県の動きについて、次のように指摘する。


(1)県民投票は新基地建設に伴う辺野古埋め立てを賛成、反対で問う形式で計画されたが、県議会は一月二十九日、「どちらでもない」を加える条例改正を行った。
(2)議会内の調整に反し野党自民党から造反者が出て、全会一致とならなかったのは残念だ。ただ、当初の二択では普天間飛行場返還も絡めた多様な意見が反映されないなどとして、投票不参加を表明していた宜野湾市、沖縄市など五市が方針転換。三割もの有権者が投票できない事態が回避されたことは歓迎したい。
(3)五市の市長は政権に近い関係にあるとされる。自民党国会議員が県内市町村の議員に投開票関連予算案の否決を促す資料を配っていたことも判明した。投票不参加は政権の意向に沿った判断だと批判が起きたのもうなずける。
(4)一方、投票実施を推進した玉城デニー知事、県政与党にも一部市町村の反発は予想できたのに対話不足で突き進んだ落ち度がある。
(5)条例改正は客観的必要性より政治的妥協の結果だ。市長が市民の投票権を奪えるかなど、法的検証も棚上げとなるがやむを得まい。


 この上で、「東京」は、沖縄県民と日本国民に向けて、次のように主張する。


(1)条例制定を請求した市民グループ代表の若者が五市の投票参加を訴えハンガーストライキを決行。約六千五百筆の署名を集めたのも県議会を動かす契機になった。こうした思いは無駄にできない。
(2)この上で県民には、投開票まで新基地の必要性についていま一度考え、議論を深め、高い投票率で民意を示すよう望みたい。県には十分な判断材料の提供を望む。
(3)政権は昨年末来、土砂投入、新護岸の建設着手と辺野古で既成事実の積み重ねを図る。県の埋め立て承認撤回を巡っては再び法廷闘争が見込まれる。
(4)国策遂行に地方の意向は無関係か、住民に自己決定権はないのかがまさに問われている。三択で結果がぼやける側面はあろうが、ここで県民の意思を明らかにする意義はやはり大きい。
(5)知事選や国政選挙で新基地反対の民意は示されているのに、なぜまた県民投票なのか。沖縄への基地押しつけを容認してきたことが原因だと、この際全国民もきちんと理解すべきだ。投票の結果次第では、負担分散の在り方を真剣に考えてゆく必要がある。



# by asyagi-df-2014 | 2019-02-14 11:42 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年2月13日

じっくり検見しなければならない。
どういうことか。
  安倍晋三首相が、「安倍晋三首相は12日の衆院予算委員会で、北方領土問題に関連して沖縄返還時の日米間の密約について問われ『あの時ああいう約束をしていなかったら沖縄が返還できたかと言えば、そうではないんだろう』と述べた。沖縄返還交渉時に日米間で交わされた有事の核持ち込みや、原状回復費の日本の肩代わりなどに関する密約について、やむを得なかったとの認識を示した。」(琉球新報)、というのである。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年2月13日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-沖縄返還密約、やむを得ず 首相、日米の交渉で見解-2019年2月13日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「安倍晋三首相は12日の衆院予算委員会で、北方領土問題に関連して沖縄返還時の日米間の密約について問われ『あの時ああいう約束をしていなかったら沖縄が返還できたかと言えば、そうではないんだろう』と述べた。沖縄返還交渉時に日米間で交わされた有事の核持ち込みや、原状回復費の日本の肩代わりなどに関する密約について、やむを得なかったとの認識を示した。」
②「下地幹郎氏(維新)の質問に答えた。首相はその上で『その時その時で非常に苦しい、重い決断をしなければこうした問題は前に進んでいかないんだろう』と付け加えた。下地氏は北方領土問題を含むロシアとの平和条約締結交渉を取り上げ、沖縄返還時の密約に触れつつ『どこかで妥協していると必ず理解が得られる時がある』と強調した。」
③「1952年の日本の主権回復後、奄美群島や小笠原諸島、沖縄が約20年かけて段階的に返還されたことに触れ、70年以上続く北方領土問題について『一歩も前に進まないことを、これまで以上に続けていいのかということを考えていくべきだ』と求めた。」
④「沖縄返還時の密約を巡っては、安倍首相が2014年1月の衆院予算委員会で、民主党政権時の外相として密約問題を調査した岡田克也氏への答弁で『ずっと国民に示さずに来たのは間違いだった』と明言した。」


(2)琉球新報-笑い交え1票呼び掛け 沖縄県民投票14日告示-2019年2月13日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に伴う名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票の告示まで13日であと1日となった。県内では、投開票日前日の23日まで商業施設などで投票参加を呼び掛けるイベントが行われる。」
②「3連休最後となった11日には、多くの買い物客でにぎわう那覇市の大型商業施設、サンエー那覇メインプレイスで、県民投票への参加を訴える県の『2・24県民投票キャラバン』が開かれた。」
③「特設ステージではミュージシャンの『アイモコ』の2人が歌とトークで投票を呼び掛け、演芸集団FECのお笑い芸人らが、小劇場『あぎじゃび商店』を上演し、笑いを交えて投票の意義や投票方法などを分かりやすく紹介した。劇では有権者は18歳以上で幽霊やヤギには投票権がないことなどをコミカルに演じ、会場は笑いに包まれた。」








# by asyagi-df-2014 | 2019-02-14 07:16 | 沖縄から | Comments(0)

神奈川県弁護士会及び鳥取県弁護士会の会長声明を読む。

 神奈川県弁護士会は2019年1月24日に「辺野古沿岸への土砂投入を中止し,普天間飛行場代替施設の建設について 根本的に見直すことを求める会長声明」、鳥取県弁護士会は2019年1月25日に「沖縄県民の民意を尊重し、辺野古新基地建設の停止を求める会長声明」をそれぞれ発表した。
この二つの県の弁護士会会長声明を読む。


1.声明の根拠

(神奈川県弁護士会)
(1)昨年12月14日、政府は、普天間飛行場代替施設の建設予定地である沖縄県辺野古沿岸部に土砂投入を開始した。これに先立ち、同月10日、沖縄弁護士会は、政府に対し沖縄県民の民意を尊重することなどを求める総会決議を可決した。同総会決議でも言及されているとおり、普天間飛行場代替施設の建設については、かねてより多くの沖縄県民が強い反対の意思を表明してきたところである。2014年11月には故翁長雄志氏が、2018年9月には玉城デニー氏が、それぞれ、建設の反対を掲げ、県知事選挙に当選したが、このことにも沖縄県民の民意は端的に表れている。
(2)そもそも、今回の土砂投入は、沖縄県が、埋め立て予定地に軟弱地盤が存在していることが明らかになったことなどの新たな事情を理由に埋め立て承認を撤回したにもかかわらず、沖縄防衛局が行政不服審査法に基づき、国土交通大臣に対し、審査請求と執行停止申立を行ない、執行停止が決定されて実施されている。しかしながら、行政不服審査法は、「国民の権利利益の救済」を目的としているところ、国が公有水面埋立法によって与えられた「固有の資格」にありながら、一般私人と同様の立場で審査請求や執行停止申立を行うことは許されないと言わざるをえない。この点、多数の行政法学者も「行政不服審査制度を濫用するものであり、法治国家にもとるものといわざるを得ない」という声明文を公表し、厳しく指弾しているところである。

(鳥取県弁護士会)
(1)現在、政府は、普天間飛行場の代替用地を米国軍に提供するため、沖縄県北部の辺野古崎海域で埋め立て工事を行っている。しかし、基地建設の是非を主たる争点とする過去二度の沖縄県知事選挙ではいずれも基地建設に反対する候補が大差で勝利しており、いまも沖縄県民の多くが新基地の建設に反対している。
(2)辺野古新基地建設は、辺野古・大浦湾の豊かな自然環境を不可逆的に破壊するものであるとともに、戦後70年もの長きにわたり基地の負担に耐え抜いてきた沖縄県及び沖縄県民に重ねて過重な基地負担を強いるものであるから、当該基地の建設がわが国の防衛上唯一の解決策であることの合理的な説明がないままに、沖縄県民の意に反した建設工事を継続することは、沖縄県民の自主的判断を軽視し、その尊厳を踏みにじる結果につながるものだといわざるをえない。


2.声明の主張

(神奈川県弁護士会)
(1)すでに沖縄県には、国土の0.6パーセントの土地に米軍専用基地の70パーセント程度が集中しており、米軍基地を原因とする深刻な事件や事故が絶え間なく発生しているばかりか、騒音等の被害も著しく、生活環境や自然環境の不可逆的破壊などの甚大な被害が継続している。
(2)普天間飛行場代替施設の建設は、それに加えてさらなる重い負担を沖縄県民に負わせるものであり、沖縄県やその住民の意思を無視してそれを強行することは、地方自治や民主主義という憲法の根本理念を踏みにじるばかりか、沖縄県民を差別しその尊厳を傷つけるものであると断言せざるを得ない。
(3)そして、神奈川県においても、例えば厚木基地では、深刻な騒音被害が続いているが、それに加えて2018年だけで数十回もオスプレイが離発着している。また、2018年10月には、多くの地元住民が不安を訴える中、横田基地にオスプレイが5機正式配備されており、今後首都圏上空で極めて危険な低空飛行訓練等が行われることも想定され、ひとたび墜落等の事故が起きれば取り返しのつかない大惨事が発生しかねない。さらに昨年10月には、相模総合補給廠に、米軍の国内の弾道ミサイル防衛部隊を指揮する新司令部が駐留を始めており、米軍の一方的な意向で同補給廠の機能が強化されている。このように沖縄県で行われている自治体や県民の意向を無視した米軍の基地強化は、神奈川県内の住民にとっても同じように非常に切実で重大な問題である。
(4)よって、当会は、2016年2月10日の会長声明に続き、国に対し、地方自治体及び住民の意向を十分に受け止めて判断するため、辺野古沿岸への土砂投入を直ちに中止し、改めて普天間飛行場代替施設の建設について根本的に見直すことを求めるものである。

(鳥取県弁護士会)

(1)沖縄県民が現に強いられている新基地建設の問題は、沖縄と政府だけの問題ではない。このことは自国の防衛の問題として、国民全体が自分たちのこととして捉えなければならない。自国の防衛は国が重点的に担う事項であり、平和の恩恵を受ける対価として国民が一定の負担を甘受すべきだとするならば、その負担は合理的な理由のない限り、すべての国民が等しく負うべきであり、特定の地域の国民にのみその大部分を担わせる不平等があってはならない。
(2)沖縄県民が現に強いられている新基地建設の問題を、仮に自分たちの県下の問題として想像してみた場合、これを対岸の火事として拱手傍観することはできないはずである。
(3)2018年12月10日、沖縄弁護士会は「辺野古新基地建設が、沖縄県民にのみ過重な負担を強い、その尊厳を踏みにじるものであることに鑑み、解決に向けた主体的な取り組みを日本国民全体に呼びかけるとともに、政府に対し、沖縄県民の民意を尊重することを求める決議」を可決させた。当会は、この沖縄弁護士会の決議に深く賛同の意を表するとともに、沖縄県民の民意を尊重し、辺野古新基地建設を停止するよう政府に要望するものである。


 辺野古新基地建設とは、どういうものなのか。
 鳥取県弁護士会会長声明は、特に、深く響くものである。


「沖縄県民が現に強いられている新基地建設の問題は、沖縄と政府だけの問題ではない。このことは自国の防衛の問題として、国民全体が自分たちのこととして捉えなければならない。自国の防衛は国が重点的に担う事項であり、平和の恩恵を受ける対価として国民が一定の負担を甘受すべきだとするならば、その負担は合理的な理由のない限り、すべての国民が等しく負うべきであり、特定の地域の国民にのみその大部分を担わせる不平等があってはならない。
 沖縄県民が現に強いられている新基地建設の問題を、仮に自分たちの県下の問題として想像してみた場合、これを対岸の火事として拱手傍観することはできないはずである。」




# by asyagi-df-2014 | 2019-02-13 06:56 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

新しい風の一つ。沖縄県民投票の成功をともに。

 沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2019年2月2日、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設に必要な埋め立ての賛否を問う県民投票を巡り、不参加意向を示していた宜野湾、沖縄、石垣の3市長が1日、参加を表明し、全市町村で24日の投票実施が決まった。玉城デニー知事は『41市町村と密接に連携を図りながら県民投票が適正、円滑に実施できるよう取り組む。県民の皆さまには貴重な1票を投じてほしい』とのコメントを発表した。」、と沖縄県民投票の全県実施について、伝えた。
 また、このことについて、「タイムス」は同日、「[県民投票 全県で実施]早急に機運盛り上げよ」、と社説で論評した。
「タイムス」の「土壇場の歩み寄りを歓迎したい。」とするこのことに関連する指摘は次のものである。


(1)米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡る県民投票が今月24日、県内のすべての市町村で実施されることが決まった。不参加を表明していた沖縄、宜野湾、石垣、うるま、宮古島の5市の市長が相次いで実施の意向を表明した。これでようやく全41市町村の足並みがそろったことになる。土壇場の歩み寄りを歓迎したい。
(2)全県実施を巡って、告示前にこれほどもめるとは、県も県議会与党も想定していなかったに違いない。
(3)昨年10月に成立した投票条例は「賛成」「反対」の二者択一だった。野党は4択にこだわり、与党は2択を主張して譲らなかった。条例成立後、2択では選択の幅が狭すぎるなどとして、5市が相次いで不参加を表明した。
(4)「投票権を奪ってはならない」-全県実施を求める切実な声が日に日に高まっていく中で、県議会の与野党が土壇場で歩み寄った。「賛成」「反対」の2択に「どちらでもない」を加え3択とする条例改正にこぎつけたのである。


 さらに、「タイムス」は、この間の動きに関して、「14日の告示まで2週間足らず。時間はない。だが、この回り道は決してむだではなかった。市民自治、住民主権をいかに実現するか。そのための生みの苦しみだと前向きにとらえたい。」、と評価するとともに、次のことを要求する。


(1)戦後、沖縄の人びとは米軍政下にあって、そのような経験を通して権利を獲得していった。その経験は尊い。
(2)県民投票とは、政治について考え政治を学ぶ機会でもある、とあらためて思う。
(3)全県実施の見通しがついたからといって、手を抜くことはできない。次に控える関門は、投票率のアップである。県民投票に法的な拘束力はないが、政治的には無視できないインパクトがある。投票率が高ければ高いほどインパクトは増す。
(4)県議会与野党による討論会の機会をぜひつくってもらいたい。活発な論戦を通して論点を明確にすれば、1票の重みを実感することができるはずだ。
(5)県内では4月に衆院沖縄3区の補欠選挙、夏に参院選が実施される。両選挙とも辺野古反対と容認の候補による事実上の一騎打ちになる公算が大きい。県民投票の前に、候補予定者による討論会を実現してもらいたい。
(6)辺野古では連日、埋め立てのための土砂投入が続き、新たな護岸の造成工事も始まった。この動きをどうみるかを明らかにしてほしい。


 さて、「タイムス」は、最後に、日本本土に向けて、投げかける。


(1)本土に住む大多数の人びとにとって、沖縄の県民投票は自分とは無関係な「対岸の火事」なのだろうか。
(2)復帰後、幾度となく浮上した海兵隊の撤退や削減、本土移転に反対し、沖縄駐留を水面下で主張し続けてきたのは日本政府である。その結果、基地の整理縮小は進まず、今もなお米軍専用施設のおよそ7割が沖縄に集中している。 このいびつな状態をいつまで続けるつもりなのか。
(3)県民投票に合わせて本土側でも、この問題を考えるさまざまな取り組みが広がることを期待したい。


 今回の県民投票の幾重は、改めて、民主主義というものを考えさせた。
 改めて想っている。
 このことは、日本という国にとって、新しい風を吹かすことの貴重な積み重ねになると。




# by asyagi-df-2014 | 2019-02-12 21:44 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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