沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年10月12日

「 防衛局はこれまで、2頭のジュゴンが未確認になっている状況について『工事による影響で確認されなくなったとは考えられない』との考えを示している。一方で、県の環境影響評価審査会は防衛局の見解を科学的な根拠に欠けていると指摘。『工事の影響がないと断定できない限り、追加の事後調査や保全措置を検討すべきだ』と要求している。」、と沖縄タイムス。
 何のことか。
「日本で沖縄だけに住むジュゴン絶滅か 本島周辺で長期確認されず」、と沖縄タイムスは伝える。
これは、相当に大変なことだ。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年10月12日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1))沖縄タイムス-日本で沖縄だけに住むジュゴン絶滅か 本島周辺で長期確認されず 国の環境監視委で調査拡大の必要性指摘-2019年10月12日 09:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が環境の専門家から助言を受けるための環境監視等委員会で、辺野古沖を含む沖縄本島周辺海域で確認されていたジュゴン3頭について、委員から『絶滅の可能性が高い』との発言があったことが11日、分かった。生息の有無を確認するため、複数の委員から、防衛局が実施している調査を沖縄本島から周辺離島などに拡大する必要性を訴えた。防衛局は否定的な考えを示した。」
②「確認されていたジュゴンは3頭で、個体A、個体Cと呼ばれる2頭はAが2018年9月、Cは15年7月以降、確認されていない。個体Bは今年3月に今帰仁村で死骸が発見された。」
③「日本で絶滅危惧種に指定されるジュゴンは国内で沖縄だけに生息し、世界の生息域の北限。辺野古大浦湾はジュゴンの餌となる広大な藻場が広がり、防衛局は3頭の調査を続けてきた。防衛局が公開した9月9日の環境監視等委の議事録によると、委員の1人は2頭が未確認の状態が続くことを踏まえ『生存する可能性がある周辺離島を含めて広域の調査をしてほしい』とした上で『私は絶滅してしまった可能性が高いと思うが、それを確認する意味でも広域調査ができないか』と発言していた。別の委員は『(現在の本島周辺の)航空調査で発見できないと考えると、ほかの所に行ったというのが合理的だ』との認識を示したが、実態を把握するために調査の拡大を求めた。」
④「防衛局は『(辺野古の工事の影響を調査する)事業の必要性の点から、現状の調査を継続したい』と調査の拡大に難色を示した。防衛局はこれまで、2頭のジュゴンが未確認になっている状況について『工事による影響で確認されなくなったとは考えられない』との考えを示している。一方で、県の環境影響評価審査会は防衛局の見解を科学的な根拠に欠けていると指摘。『工事の影響がないと断定できない限り、追加の事後調査や保全措置を検討すべきだ』と要求している。」


(2)沖縄タイムス-ごみ処理場跡地の地下水 基準値超えるダイオキシン 沖縄市2017年調査「対策済みで影響ない」-2019年10月12日 06:00


 沖縄タイムスは、「沖縄市が『モータースポーツ多目的広場』の有力候補地として計画を進める旧倉浜ごみ処理場跡地の市有地で、2015年に敷地の一部から廃棄物が混ざった土が検出されていた。17年度に倉浜衛生施設組合が任意の地下水調査を実施した際には、基準値を上回るダイオキシンも検出された。すでに対策工事を実施済みで、人体への影響もないという。2日の市議会9月定例会で池原秀明氏(共産)の一般質問に山内強企画部参事が答えた。市によると、旧ごみ処理場の解体時に、廃棄物混じり土が出てきた。15年度に同組合が任意の土壌調査を実施したところ、基準値を超える鉛などが検出されたという。」、と報じた。


(3)沖縄タイムス-民間地で事故 立ち入りには米軍同意が必要 今も日米地位協定の壁 高江の米軍ヘリ不時着炎上から2年-2019年10月12日 07:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「東村高江の民間地に米軍普天間飛行場所属のCH53大型輸送ヘリが不時着し炎上した事故から11日で2年。当時の日米両当局の対応は、両政府が定めたガイドライン(指針)に従って実施された。指針は2004年の沖縄国際大へのヘリ墜落事故で、日本側が現場周辺に立ち入りできなかった問題を機に策定。ことし7月、同指針は日本側の内周規制線への迅速かつ早期の立ち入りが可能となるとする文言を盛り込むなど改定されたが、事故現場への立ち入りに米側の同意が必要という根本的な課題はいまだ残ったままだ。」
②「策定以降、指針は少なくとも3件の適用事例がある。初適用は08年に名護市真喜屋のサトウキビ畑に米軍所属のセスナ機が墜落した事故。県警が捜査のために申し入れた機体の差し押さえを、米軍は理由を示さずに拒否。16年に名護市安部の海岸でオスプレイが墜落した事故では、日本が担当する外周規制線付近で米軍関係者が報道陣の往来を規制した。」
③「17年に東村高江の民間地にCH53大型輸送ヘリが不時着した事故では、米軍が機体の残骸や現場の土を運び出した。地位協定に関する合意議事録では、米軍の同意がなければ日本側が米軍の「『産』を捜索し、差し押さえる権利はない。」
④「この土を巡っては、放射能汚染の可能性が指摘されており、その一部は浦添市の牧港補給地区(キャンプ・キンザー)内に保管されていることが分かっている。米海兵隊は『大半は日本本土で適切に処理された』としているが、保管されている土の処理に関しては10日時点で米軍側は回答していない。」
⑤「安倍晋三首相は8日の衆院本会議代表質問で、日米地位協定を見直す考えがあるか問われたが、7月の米軍機事故対応指針の改定などの『成果』を強調するばかりで『このような目に見える取り組みを積み上げ、日米地位協定のあるべき姿を追求する』と強調。改定には踏み込まず、従来通り運用改善にとどめる方針を改めて示した。」(東京支社・又吉俊充)


(4)琉球新報-日米、地元懸念と隔たり 本部港使用 「負担減」を主張、住民反発有料-2019年10月12日 13:12


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍による本部港使用を巡って、沖縄の『負担軽減』だとして本部港の利用を当然だと捉える日米両政府と、民間港の軍事利用を警戒する県民との隔たりが浮き彫りとなっている。使用禁止を求める緊急町民集会の実行委員会(上間一弘代表)などからの要請に対し、沖縄防衛局の竹内芳寿次長らは『本部町港湾事務所と調整した』上で港を使おうとしたと強調した。これに対し要請団は『町は自粛要請している』などと反発した。」
②「ある日、本部港内にある管理事務所の電話が鳴った。職員が対応すると、受話器の向こうの相手は早口の英語で話し始めた。日頃から外国人観光客らからの問い合わせも多く、電話を取った職員は初めは相手が米軍とは気づかなかった。話の内容から気がつき『ミリタリーか』と尋ねたという。」
③「町は9月11日、県に対し不要不急の米軍艦船の港利用自粛を求めるよう、文書で県に要請した。これまでに県は米軍に3度、日本政府に2度、緊急時以外は民間港を使わないよう求めてきた。だが10月11日、町民からの要請に防衛局は『(本部港管理事務所から)民間への影響が生じないよう朝に使用することを提案頂き、それに基づいて使おうとした』と回答した。それに対し、防衛局側の説明について、町担当者は『認識にずれがある』との見解を示す。13日には米軍と防衛局の担当者を港内に案内したが『(米軍が自粛要請に応じず)使用した場合の安全を確保するため』としており、その場でも使用自粛を求める立場を強調したという。」
④「要請に参加した本部町島ぐるみ会議の原田みき子氏は『(防衛局の)あたかも町と話し合ったような言い方は心外だ。地元の自粛要請を全く無視している』と憤った。」
⑤「米海兵隊は9月17日、小型船舶を本部港に持ち込もうとしたが、市民らの抗議を受けて断念した。複数の関係者によると、抗議行動で港を使えなかったことに、米軍は不快感を示しているという。日米両政府は今回の本部港使用を沖縄の基地負担軽減に位置付けているためだ。」
⑥「1996年の特別行動委員会(SACO)最終報告は陸上でのパラシュート訓練を伊江島補助飛行場で実施すると定めた。嘉手納基地内での同訓練は、あくまで例外として伊江島で実施できない時に限られている。米軍としてはこれまでより大型の船舶を使うことで、波が荒れても救助船を海に出すことができる。伊江島での訓練を増やし、県民からの反発が強い嘉手納基地内での訓練を減らす狙いだ。」
⑥「米軍は日米地位協定5条で民間港の使用は認められているとの立場だ。防衛局も『米軍の権利を制約する権限はない』と言い切る。3条3項では公共の安全を考慮することが定められているが、曖昧な規定で米軍の行動を規制できていない。」
⑦「本部町民らの要請団は『負担軽減だと言うが、県民からすれば新たな拠点をつくる軍事増強だ。負担はむしろ増える』との懸念を示した。上間代表は『本部町は自然も美しく平和だ。軍事が持ち込まれるのは許せない。断固としてはねのける』と力を込めた。」 (明真南斗、塚崎昇平)




# by asyagi-df-2014 | 2019-10-12 18:03 | 沖縄から | Comments(0)

地方は、壊してもいいというのか。

 「再編病院名の公表」。
 実は、住んでいる市にある病院名もあった。
このことについて、信濃毎日新聞(以下、「信毎」)は2019年10月8日、「再編病院名公表 撤回ないと前に進まない」、と社説で論評した。
どうも、この公表について、自分自身が飼い慣らされ感が強く、怒りよりも不安感が大きかった。
しかし、「信毎」は、きちっと問題点を指摘してくれた。


(1)あまりに乱暴ではないか。全国で批判が高まるのは当然だ。
(2)厚生労働省が、再編や統合が必要と判断した公的病院名を公表した。全国424病院、県内は分院を含めて15病院に上る。2017年度の診療実績や、「車で20分以内」に競合病院があるかを判断基準にした。
(3)発表は唐突で、判断基準は地方の事情を全く考慮に入れていない。16項目を分析した診療実績も、救急車受け入れ件数以外は6月だけが対象だ。医療関係者は「納得できない」「狙い撃ちされた」と不信を募らせ、住民には病院がなくなるとの不安を広げた。責任は厚労省にある。


 その上で、厚労省の責任を明確にする。


(1)厚労省が病院の再編・統合を急ぐのは、団塊世代全員が75歳以上となる25年に医療費の急増が確実だからだ。分散している医療機能を集約し、病院ベッド数を減らして不必要な入院や長期医療を見直し、医療費抑制につなげる。全国で124万6千床(18年)ある病院のベッド数を119万1千床まで減らす目標を掲げ、地方に議論を促している。
(2)これに応じて、各都道府県は、「地域医療構想」を策定。長野県も、25年に必要となる病床数を15年時点より1680床少ない1万6839床と推計した。ただし、医療関係者から「地域の実情に合っていない」と声が上がり、県の病床削減目標ではなく参考値であることを明記している。
(3)地域医療構想を踏まえて、県内では2次医療圏ごとに病床数や医療機関の役割見直しの検討が始まっている。一方的な病院名の公表は、こうした地方の側の積み重ねを崩しかねない。


 今回の厚労省の公表に、何を地方が怒っているのか明らかにする。


(1)地方の病院は、地域住民が安心して暮らしていくための拠点だ。病気の治療や健康づくりだけではなく、地域の雇用を支えていたり、街づくりの核として活用されたりしている。過疎化する地域を支えている病院もある。実情を無視して再編が進めば、地方の崩壊につながりかねず、国が掲げる地方創生には逆行する。
(2)総務省が間に入って4日に急きょ開かれた地方3団体との協議の場で、平井伸治鳥取県知事は、地域に混乱を招いていると指摘し、「本当ならリストを返上してもらいたい」と訴えた。国側は反省の弁ととともに、病院名公表の経緯や目的について各地で説明する考えを示している。


 「信毎」の主張は、鋭い。
 「解決への糸口は見えていない。地方と協議を続けるなら、公表の撤回が必要だ。不信や不安の中で、議論は前に進まない。」、と断じる。


 確かに、私たちの不安の根源は、「地方の病院は、地域住民が安心して暮らしていくための拠点だ。病気の治療や健康づくりだけではなく、地域の雇用を支えていたり、街づくりの核として活用されたりしている。過疎化する地域を支えている病院もある。実情を無視して再編が進めば、地方の崩壊につながる。」(「信毎」)、ということなのだ。
 なにせ、すでに、地方は壊されているのだから。



# by asyagi-df-2014 | 2019-10-12 10:47 | 持続可能な社会 | Comments(0)

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第94回

沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。
三上知恵の沖縄撮影日記。


 今回の三上さんの報告は、「古島で陸上自衛隊ミサイル基地の「弾薬庫」が着工された」。


(1)10月7日、ついに宮古島で陸上自衛隊ミサイル基地の「弾薬庫」が着工された。今年3月からすでに「自衛隊宮古警備隊」の駐留は始まっているが、島民が最も恐れている「ミサイル部隊」は、このミサイルを保管する弾薬庫が完成しないことにはやって来ない。
(2)火災になれば大爆発につながるし、何より有事には真っ先に標的になってしまう弾薬庫という物騒なものを、宮古島のどこに置くのか。二転三転して保良(ぼら)地区に決まったというが、集落ははっきり反対の声を上げていた。にもかかわらず、これ以上遅らせられないと10月着工が宣言され、3日には住民説明会が開かれた。防衛省が住民説明会を開いて住民の理解を得たとアリバイを作り、直ちに着工、というパターンは辺野古でも高江でも繰り返されてきた。そして今回もその通りになったわけだ。
(3)私はこの間、宮古島に行くことができなくてギリギリしながら遠くから推移を見守るしかなかったのだが、宮古島の友人が撮影してくれた映像を編集したので、ぜひこの状況を共有してほしい。


 是非とも、ブログの映像を見てほしい。
 さて、報告は続く。


(1)「弾薬」を巡っては、防衛局が宮古島市との約束を守らなかったため、3月末の陸上自衛隊駐屯地開設の初日から事態は紛糾した。地元には「弾薬庫ではなく、小銃などの保管庫」と説明しながら、迫撃砲弾や中距離多目的誘導弾などを千代田地区の駐屯地内に保管していたことを私が基地内で取材中に聞き出して、ここにも書いた。結局は、当時の岩屋毅防衛相が国会で謝罪し、一度持ち込まれたミサイルなどはいったん島外に撤去されていた。しかしそれがないとミサイル部隊が来ても機能しないわけで、防衛局は宮古島の南東の端にある城辺(ぐすくべ)保良に弾薬庫を完成させて、あらためて運び込むと宣言していた。
(2)その保良の弾薬庫予定地というのは、住宅地からわずか200メートルと接近した場所にある。陸上自衛隊の教範には「誘導弾が火災に包まれた場合には1キロ以上の距離に避難」とあるが、住民はその最低の距離も確保できていない場所に住んでいる。そこに造るというのはいったいどういうことか。また、火薬類取締法の保安基準から算定すると、200メートル先に民家があるなら2トンの弾薬しか保管できないはずだが、推計では地対艦ミサイルおよそ7トン、地対空ミサイルおよそ4.5トン、中距離多目的ミサイルと迫撃砲およそ13トンが弾薬庫に入る予定だということで、保安距離はおよそ380メートルとされる。そのような専門家の推定が報道されるようになると、防衛局は弾薬量を答えなくなってしまった。安全距離ラインの内側に、つまり危険エリアに、生きている人間が生活をしている。それを無視する「国土防衛」とは一体何なんだろうか。
(3)10月3日に保良地区の公民館で行われた説明会会場に掲げられた看板に、住民は憤った。「保良鉱山地区の建設工事について」としか書かれておらず、自衛隊の文字もなければ、住民が敏感になっている「弾薬庫」「火薬庫」という言葉もない。物騒な言葉を隠せばなんとなくやり過ごせるだろうという防衛局の姿勢に、誠実さのかけらもないその無礼さに、住民のプライドは踏みにじられた。一から十まで住民をだまし、はぐらかして、軍事施設の犠牲を押し付けるのか。うっかり誤魔化されるとでも思うのか。先祖から引き継いだ土地に築き上げてきた静かな暮らしを子や孫に手渡したい。この地域の未来の希望も、よりによってこんな形で奪っていくのか。悔しくてやりきれない保良の人たち100人は、会場まで来たものの中には入らず、地域を愚弄する説明会をボイコットした。保良の女性は言った。「千代田の駐屯地に、住民をだまして中距離多目的誘導弾を置いたが、怒りをかって謝罪して撤去した。それを保良に持ってくるって? 保良は、なんですか? 馬鹿にされてるんですか」。
(4)なぜ、保良にこんな酷いことができるのか。ここが選ばれた大きな理由の一つは、人口密集地である宮古島市街地から最も遠いからだ。今も不発弾の保管施設がこの地域に置かれているのも、何かあっても被害が小さいという、過疎地に、弱いところに、犠牲を押し付けていく残酷な考え方があるからだ。三角形の宮古島の底辺の右端。東平安名崎の付け根にある保良には、戦前にも旧日本軍が弾薬庫を置いていた。1944年2月、弾薬庫となっていた保良の木山壕周辺で兵隊らの手押し車から手榴弾が落下して爆発、少なくても二人の兵隊が爆死、作業を手伝っていた8歳の女の子と、その子がおぶっていた1歳の赤ちゃんも亡くなってしまった。かつて日本軍の弾薬庫をここに置かせてしまったために、抱え込まなくていい悲劇を抱えてしまった保良が、なぜまた同じ運命を強いられるのか。頭に破片がいっぱい刺さったまま息絶えたというその子は、「戦死」ではない。日本軍の起こした事故で死んだのだ。手伝わされていた危ない仕事に殺されたのだ。戦争でも天災でもない。軍事施設と共存する地域には必ずついて回る想定内の犠牲、明らかな人災である。幼い姉妹の命と引き換えに残された教訓を、私たちの世代が受け取らずにまた地域に同じ危険を引き込むなら、それは彼女たちを二度殺すことになるのではないのか。
(5)軍事基地化が同時多発的に進行する南西諸島の現状に対処するためには、辺野古だけにいるわけにはいかないと、山城博治さんも保良に駆けつけていた。沖縄の平和運動をけん引してきた平和運動センターを代表して、これまでも博治さんは石垣や宮古の自衛隊基地建設の現場にも足しげく通ってきた。今回も、地元保良の人々に相当遠慮し、地域のやり方を尊重しながらも、沖縄県民が長い米軍基地との闘いの中で培ってきた財産を宮古島の住民運動に繋げるために汗を流していた。緊張の局面を迎えてはいるものの、現地からの電話で博治さんの声は明るかった。「いやあ三上さん! 保良は素敵なところだねえ! ゆったりとした集落のたたずまいも、美しいし豊かだし、なんと言っても強い信念で静かに怒りを燃やす先輩たちがね、元気なんだよ。よく来てくれた、と迎えられてね、嬉しいねえ」。
(6)説明会翌日の朝は早くから工事の着工を警戒して公民館に集合がかかっていたのだが、博治さんが到着するとごっついトラクターが2台、待機していた。保良の人々の本気を示そうと、農家の誇りであるトラクターでデモ行進しようというアイディアだった。博治さんは感激した。保良らしい抵抗ができるぞ、と小人数ながらも意気揚々と建設予定地に向かった。この日は測量の作業が見られたが、大規模な搬入はなかった。やはり週明けか。月曜日には防衛局と交渉するため博治さんは本島に戻っていたが、予想通り、その月曜日、7日の朝から本格工事が始まってしまった。列をなす巨大な工事車両。立ちはだかる住民たちの必死な声、掻き消すようにメガホンで同じことを繰り返す防衛局員、島人同士が対立する構図、そこに到着する警察車両……。ここは本当に宮古島なのか? 辺野古なのか? 高江なのか? 米軍の横暴、ではない。日本の自衛隊も、こうやって力ずくで島に入って来るのか。この20年見てきた辺野古の反対闘争現場の胸が痛むばかりの日々は、場所を変えてさらに拡大していくだけなのか。なぜ止められないのだ? 宮古島の次は、やはり止められなくて、同じ苦しみの光景が石垣島でも展開されていくというのか。
(7)自衛隊基地建設が問題化した4年前から、立ち上がり、声を上げてきた人々を追いかけてきた。その人が、あの人が、落胆する姿をみたくなかった。絶叫する声を聞きたくなかった。でも、このままいけば、辺野古のおばあのように、高江のゲンさんのように、怒りのまなざしや、悲しみに満ちた目を見ることになる、とわかっていた。だからそれを止めるために、この4年私は死に物狂いで先島の自衛隊配備に立ち向かってきたつもりだ。それも無意味だったということなのか。


 今回の報告の最後は、三上さんの肉声で締められる。


(1)しかし、この期に及んで、私のそんな感傷など何の役にも立たない。日々進んでいく状況に向き合ってる人たちには凹んでいる余裕もないのだ。遠くにいて最大限応援してると言いつつ、その人間が現場の人より先にあきらめてどうするのだ。私は今までもそう努めてきたように、離島に押し込めて蓋をすれば国民にばれないとタカをくくっているこの国のお粗末な軍事基地政策を明るみに出し、国民の監視下に置き、また黙って下を向くことなく状況に立ち向かっていく人々の力強さ、清々しさを全国に届ける仕事をして、逆に全国から世界から応援が集中する状況を作る。大それた目標だが、それが機能すれば現場の負担は減り、先の見えない闘いに展望が生まれるだろう。大事な島と、大事な人たちが蹂躙されていく様を見て「心が折れた」と被害者ぶっても、それは楽な道を選んで何もしないのと同じではないか、と自分を叱咤する。
(2)保良には「地上覆土式一級火薬庫」4棟、発煙筒などを保管する「煙火火薬庫」1棟が建設され、ほかに室内型射撃訓練場もできる。地下水に頼る宮古島では排水処理の問題もシビアだ。だが、予定地が19ヘクタールと、環境アセスメントの対象基準となる20ヘクタールをぎりぎり下回る姑息なやり方で逃げ切ったため、市民が基地建設の詳細な情報を知ることや意見を言ったり追求したりする機会も奪われてしまった。しかし、かといって監視や追求を怠れば思うつぼで、もはや何を造られてしまっても何もわからないという住民側の完全な敗北が待っている。
(3)諦めず、即効性を求めず、仲間を増やし、小さな勝利も楽しみながら、いつか必ず軍事要塞の島を返上して、元通りの安心して暮らせる島になることを繰り返しイメージして、肝を据えてやっていくしかない。そう思う時、私が救われるのは、保良には、宮古島には、この人たちに寄り添いながら、喜怒哀楽を共にしながら、この問題に向き合っていけたら大事なものをもっと伝えられるかもしれない、と私が惹きつけられてしまう人々が何人もいることだ。博治さんが、こんな状況の中でもほれ込んでしまった保良のたたずまいも含めて、いつかちゃんと風景も人々も描きたい、と熱望している。


 改めて、つぎのことを確認する。


「その保良の弾薬庫予定地というのは、住宅地からわずか200メートルと接近した場所にある。陸上自衛隊の教範には『誘導弾が火災に包まれた場合には1キロ以上の距離に避難』とあるが、住民はその最低の距離も確保できていない場所に住んでいる。そこに造るというのはいったいどういうことか。また、火薬類取締法の保安基準から算定すると、200メートル先に民家があるなら2トンの弾薬しか保管できないはずだが、推計では地対艦ミサイルおよそ7トン、地対空ミサイルおよそ4.5トン、中距離多目的ミサイルと迫撃砲およそ13トンが弾薬庫に入る予定だということで、保安距離はおよそ380メートルとされる。そのような専門家の推定が報道されるようになると、防衛局は弾薬量を答えなくなってしまった。安全距離ラインの内側に、つまり危険エリアに、生きている人間が生活をしている。それを無視する『国土防衛』とは一体何なんだろうか。」




# by asyagi-df-2014 | 2019-10-11 20:09 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年10月11日

「2017年10月に東村高江で米軍のCH53E大型輸送ヘリコプターが不時着・炎上した事故から11日で2年が経過した。事故現場となった牧草地の所有者、西銘晃さん(66)に対し国が約束していた損害補償は依然支払われず、西銘さんは『突然音沙汰もなくなり、まるで忘れられたようだ』と懸念を募らせている。事故原因も特定されないまま、同区では米軍機による60デシベル以上の騒音の記録回数が増え続け、住民は不信感を強めている。」、と琉球新報。
 薄ら笑いのこの国の首相が唱える「沖縄の基地負担軽減」とは真逆の実態である。
これが実態である。
「米軍機の夜間飛行は続き、午後11時すぎに自宅上空を飛び去っていくことも。西銘さんは『何事もなかったかのように畑や民家の上を飛ぶ。2年たつが何も変化はない』と語った。9日も米軍機2機が東村上空で訓練飛行する様子が目撃され、旋回飛行を繰り返した。ヘリは後部ドアを開き、乗組員が機関銃のようなものを外側に向ける様子も見られた。訓練を目撃したチョウ類研究者の宮城秋乃さんは『現在飛行しているCH53も、どの程度メンテナンスされているか分からない』と指摘する。『そんな危険な機体からさらに危険な銃を向けていた。環境や人間に対する配慮が足りない』と話した。」、と琉球新報。
 何とも無残な日本政府。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年10月11日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-住民 募る不信感 補償なく、原因今も不明 高江ヘリ炎上2年-2019年10月11日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東】2017年10月に東村高江で米軍のCH53E大型輸送ヘリコプターが不時着・炎上した事故から11日で2年が経過した。事故現場となった牧草地の所有者、西銘晃さん(66)に対し国が約束していた損害補償は依然支払われず、西銘さんは『突然音沙汰もなくなり、まるで忘れられたようだ』と懸念を募らせている。事故原因も特定されないまま、同区では米軍機による60デシベル以上の騒音の記録回数が増え続け、住民は不信感を強めている。」
②「事故後、沖縄防衛局は牧草の品質が事故前に回復するまでの損害補償を約束し、18年10月~今年5月にかけて牧草の収穫量を3回にわたり調査。防衛局は本紙の取材に『関係規則などに基づき適切に対応しており、賠償状況は個人のプライバシーに関わるため回答は差し控える』と回答。西銘さんは『5月以降、連絡が途絶えた。担当者も代わったようで補償があるのかさえ分からない』と眉をひそめる。」
③「事故原因も特定されていない。防衛局は18年12月、米軍の調査結果から事故要因を『根本的な原因の特定には至っていない』と述べるにとどめた。その後も事故原因の説明はなく、住民の不安を払拭(ふっしょく)するには至っていない。『なぜ事故が起きたのか説明を求め続けている。ヘリがいつどこに落ちるか分からない状況では、住民に平穏な暮らしはない』」
④「米軍機の夜間飛行は続き、午後11時すぎに自宅上空を飛び去っていくことも。西銘さんは『何事もなかったかのように畑や民家の上を飛ぶ。2年たつが何も変化はない』と語った。」
⑤「9日も米軍機2機が東村上空で訓練飛行する様子が目撃され、旋回飛行を繰り返した。ヘリは後部ドアを開き、乗組員が機関銃のようなものを外側に向ける様子も見られた。訓練を目撃したチョウ類研究者の宮城秋乃さんは『現在飛行しているCH53も、どの程度メンテナンスされているか分からない』と指摘する。『そんな危険な機体からさらに危険な銃を向けていた。環境や人間に対する配慮が足りない』と話した。」


(2)琉球新報-人口100人の集落で起きたこと 米軍ヘリ炎上、発着場の建設、住民が国に訴えられる…沖縄・東村高江の12年-2019年10月11日 07:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「青々と茂る森や壮大な太平洋を見下ろせる高台が広がる。昼はヤンバルクイナやノグチゲラが鳴き、夜は満天の星空に包まれる。そんな自然豊かな沖縄本島北部、東村の端にある人口100人の小さな集落が高江だ。全国一の生産量を誇るパイン産業を生活の糧にする人が多い、のどかな集落に米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリコプターが不時着、炎上して11日で2年になる。自然に囲まれたこの場所に米軍のヘリが不時着し炎上したのはなぜか。ヘリ炎上にとどまらず、ヘリ発着場(ヘリパッド)新設など米軍基地問題に翻弄(ほんろう)される高江住民の苦悩の12年間を当時の記事や写真を基にまとめた。」(田吹遥子)
②「不時着場所は民家からわずか200メートルしか離れていない牧草地だった。『死んでいたかもしれない』。牧草地を所有し隣接する民家で暮らす西銘晃さん(66)の妻・美恵子さんは当時、琉球新報の取材にこう答えた。収穫時期を迎えようとした牧草地に誰もいなかったことは奇跡に近かった。」
③「実は、高江は米軍基地に囲まれている。集落の周りを囲む森そのものが米軍の訓練場となっている。1957年に米軍に接収されて以来、7543ヘクタールが米軍の北部訓練場となった。沖縄県のホームページによると、ゲリラ訓練などができる訓練場のほか、ヘリ発着場が2019年現在、21カ所ある。ベトナム戦争の頃には、米軍が訓練場内に『ベトナム村』を造り、高江の住民をベトナム人役にさせていたこともあった。猛毒のダイオキシンを含む枯れ葉剤が散布されたとの証言もある。」
④「1996年12月、日米合同特別委員会(SACO)で、北部訓練場の過半に当たる3987ヘクタールの返還が決まった。しかし、返還地域の国頭側にある発着場6カ所を高江集落周辺に移設し、新たに建設することが返還の条件となった。普天間飛行場の名護市辺野古移設と同様、県内移設が高江住民に突き付けられた。」
⑤「高江住民はヘリパットの移設に伴う新設に強く反対した。幾度の決議で中止を求めてきた。しかし、2007年7月早朝、沖縄防衛局は工事に着手。大型トラックによる資材搬入を止めようと、高江住民たちが座り込みを始めた。08年には、防衛省と沖縄防衛局が8歳の子どもを含む住人15人(子どもは後に取り下げ)を相手取り通行妨害禁止を求める仮処分命令を那覇地裁に申し立てた。国が個人の表現活動を萎縮させる『スラップ訴訟』と、専門家から批判の声が相次いだ。裁判に発展し、14年に最高裁が住民の上告を棄却、住民側が完全に敗訴した。」
⑥「昼夜問わず座り込む住民をよそに、国は工事を強行し続けた。2014年までに南側のヘリパット(N4地区)の2カ所が完成。16年からは北側の4カ所(N1地区2カ所、G地区、H地区)の建設工事を再び開始した。ヘリパッドの工事再開は、参議院選挙投開票日翌日の2016年7月11日の朝だった。午前6時すぎ、国は100人の機動隊と20人の民間警備員を高江のゲート前に送り込んだ。高江住民をはじめ村外から駆け付けた市民60人と機動隊とのにらみ合いが始まった。それから5カ月間、双方が激しく対立する中、市民から逮捕者が出たり、記者が機動隊に囲い込まれて取材妨害を受けたり、機動隊が住民に対して差別発言をしたりするなど、さまざまな問題が噴出した。それでも国は工事を進め、16年12月までに全てヘリパッドが完成。北部訓練場の4010ヘクタールが返還された。国は、返還による沖縄の負担軽減を強調するとともに、返還跡地もやんばる国立公園に組み込み、世界自然遺産候補地として再推薦する方針だ。」
⑦「6カ所のヘリパットが完成し、南側の2カ所で米軍による運用が始まっていた2017年10月11日午後5時20分ごろ、事故は起こった。大型輸送ヘリが東村高江の車地区の牧草地に不時着し、炎上したのだ。機体は大破、しかし周辺住民や乗組員ともにけがはなかった。当時、事故現場周辺は消防や警察、米軍の車両が行き来し、赤色灯とライトで照らされた。油が燃える匂いが充満し、集落は騒然となった。」
⑧「牧草地を所有し近くに住むのは西銘晃さんの一家。事故当時、妻の美恵子さんは自宅の庭で草刈りをしていた。現場から100メートルの豚舎にいた義父の清さんに声を掛けられ、庭にあるタンクに上ると牧草地から黒煙が上がり、炎が上がっているのを目撃したという。西銘さん一家は、牛やヤギの餌になる乾燥させた牧草を売って生計を立てている。事故当時、牧草は収穫時期のピークを迎えていた。事故を受け、沖縄防衛局は牧草の品質が事故前と同等に回復するまで損害を補償することを決めた。国が約束していた損害補償は依然支払われず、西銘さんは『突然音沙汰もなくなり、まるで忘れられたようだ』と懸念する。西銘さんは『何事もなかったかのように畑や民家の上を(米軍機が)飛んでいく。2年たっても何も変化はない』と語った。」
⑨「米軍は事故現場となった牧草地の土壌を持ち去った。2004年の沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事故と同様の行動に出た。その一部は日本政府に知らせずに既に県外で処分していた。沖縄県民からは事故の実態を検証する重要な材料が失われたことへの反発が高まった。」
⑩「ヘリ炎上事故当時やヘリパッド建設で大規模な抗議行動があった2年前と比べ、高江に報道関係者や村外から駆けつける人の数も少なくなった。一見、集落住民に平穏な生活が戻ったかのように見えるが、南側のN4地区の発着場が米軍に提供された2015年2月以降、騒音が激化している。防衛局による調査では14年度(午前7時~午後7時)に牛道で記録した年間の60デシベル以上の騒音は1280回、提供後の15年度には3686回と約3倍。18年度は最多の5327回を記録した。深夜に及ぶ米軍機の飛行もあり、今も住民の静かな夜を脅かし続けている。」
⑪「ことし9月には約11キロ離れた隣村の国頭村安田の返還地に米軍がヘリを誤って着陸した。国は北部訓練場過半の返還で負担軽減を強調するが、住民は常に危険と隣り合わせの暮らしを強いられているのが現状だ。」
⑫「9月、高江の人たちは久しぶりの豊年祭の準備に精を出していた。ヘリパッド建設による混乱で開催せきなかった前回の豊年祭の分も取り戻すように、住民が毎日集まり、練習に励んでいた。集落の人口は、高齢化が進み、この6年で少なくとも50人減少した。かぎやで風の練習を見ていた仲嶺久美子区長(69)は『かぎやで風は中学生が踊る演目だけど、高江は中学生が1人しかいない。だから1人は小学生なんです』とつぶやいた。人口は少ないながらも、昔から住んでいる住民も県外から移住してきた人も一緒になって豊年祭を作り上げ、盛り上げていた。」
⑬「一番のみどころとなったのは成人会によるオリジナル劇『パイン太郎』。高江の自然を壊して開発をしようとする業者をパイン太郎とヤンバルクイナ、イノシシなどが止めるという物語。最後は自然を生かした村おこしを提案し、みんなが仲良くなってハッピーエンドで終わる。高江生まれ高江育ちの西銘芳さん(90)は『最高』の一言。高江に住む石原岳さん(49)は高江住民の苦悩を脳裏に思い起こしながらこう強調する。『(高江では)いろいろとあった。それでもまたみんなでつながりを確かめ合ってやっていく』。」


(3)沖縄タイムス-「朝からうるさい」嘉手納所属F15が急上昇・旋回 飛行訓練で騒音-2019年10月10日 21:00


 沖縄タイムスは、「沖縄県の米軍嘉手納基地で9日、同基地所属のF15戦闘機が朝から訓練を繰り返し、騒音をまき散らした。F15は1~2機編隊で飛行。着陸する前に滑走路上で急上昇し、周辺の上空を何度も旋回する様子が確認され、その度に騒音が発生した。周辺の嘉手納町、沖縄市、北谷町には同日、『朝から米軍機がうるさい』などの苦情が計3件寄せられた。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-陸のミツバチ、海のサンゴ守る 沖縄の村役場に養蜂箱 持続可能な赤土対策へ-2019年10月11日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「2018年に『サンゴの村宣言』し、今年7月に『SDGs(持続可能な開発目標)未来都市』に選定された沖縄県恩納村(長浜善巳村長)は4日、ミツバチを使って赤土など流出からサンゴを守る『ハニー&コーラル・プロジェクト』の一環で村役場屋上に養蜂箱を設置した。養蜂業を広めることで、赤土対策の課題だった事業の持続性の確保を目指し、さらに観光資源としても活用する方針だ。」
②「海に流れ込む赤土は、全体流出量の8割を農地が占めるという現状がある。村はグリーンベルト植栽などによる赤土対策を実施するも補助には限りがあり、事業の持続性が課題だった。そこで同村農業環境コーディネーターの桐野龍さんは『緑肥からの採蜜』に着目。農産物収穫後の農地に緑肥作物を植え、養蜂業で得た利益を次年度の緑肥種子の代金に充てることで、持続的な対策ができると考え、取り組みを始めた。」
③「本年度は50キロの採蜜と商品化、2ヘクタールの蜜源緑肥を目指すほか、農家への養蜂講座などで普及に努める。花畑を増やすことで観光資源として活用し、ミツバチを介した環境学習も実施する方針だ。」
④「同プロジェクトには沖縄科学技術大学院大学(OIST)も携わる。ミツバチを攻撃し、被害を及ぼすダニの生態解明に取り組んでおり、村や農家と連携しながら研究を進めていく。長浜村長は『持続可能な赤土対策になればと期待している。花を植えることで、きれいな景観を観光客にも見てもらいたい』と話した。」


(5)琉球新報-軟弱地盤に杭7・7万本 辺野古工事で技術検討会 県、長期化と環境影響懸念有料-2019年10月11日 15:26


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡る軟弱地盤の改良工事で、政府は追加の地盤改良工事をすれば所要の安定性を確保して、工事を行うことが可能だと説明している。90隻を超える作業船を用いて約7万7千本の砂杭(ぐい)を海底に打ち込む政府の工事計画は大規模なものだ。県は工事の長期化や費用増大のほか、土砂による水の濁りなど海域生物に及ぼす環境への影響にも懸念を示している。」
②「政府は工期は海上工事で3年8カ月、陸上工事で1年程度を想定している。軟弱地盤は水面下約90メートルに達するが、水面下70メートルまでしか改良しない予定だ。未改良の部分が残り、経年的に地盤沈下が起こる可能性がある。国内には最大で70メートル程度の深さの地盤改良に対応する作業船しかない。」
③「海底に敷砂を投入した後に砂杭を打ち込む計画で、650・9万立方メートルの砂が必要だ。県内だけで調達しようとすると、3年半~5年ほどかかることになる。」
④「県は『サンゴ類、海藻草類などの海域生物や海域生態系に影響を及ぼす懸念がある』と指摘している。杭は水深のある施工箇所では汚濁防止膜などで覆っても海底まで届かず、巻き上げられた砂で濁りが広がる懸念がある。国は拡散シミュレーションを行っておらず、具体的な対策を示していない。」



# by asyagi-df-2014 | 2019-10-11 17:49 | 沖縄から | Comments(0)

陸上自衛隊は、宮古島市で弾薬庫の工事に着手した。

 どういうことなのか。
 沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2019年10月8日の社説は、「陸上自衛隊は、宮古島市城辺保良の採石場『保良鉱山』で弾薬庫の工事に着手した。」、と始められる。
 また、その様子を、「宮古島に今年3月、警備隊約380人が配備された。弾薬庫建設はそれに伴うものだ。早朝に資材を積んだトラック1台が鉱山の敷地内に入ったのが確認された。作業員らが造成工事に向けた準備を進め、反対する住民らは発電機などを積んだトラック2台を一時阻止したが、警察に排除された。」、と伝える。

このことの何が問題なのか。
「新報」は、「弾薬庫に隣接する保良と七又集落は総会で建設に反対する決議をしている。住民理解を得ないまま不意打ちのような着工であり、とうてい認められない。防衛省は直前の住民説明会を『「弾薬庫』と明示せず開こうとしたため約100人が出席を拒否する中で約10人が参加しただけだった。とても説明会とは呼べない。」、と批判する。
 まず、「タイムス」は、「最大の問題は弾薬庫の建設場所が集落に近すぎることだ。」、とこ批判の根拠を次のように行う。


(1)保良集落の最も近い民家まではわずか約200メートルしか離れていない。爆発があれば住民の生命や財産に関わる。
(2)中距離多目的誘導弾や迫撃砲などの弾薬が保管されるとみられる。防衛省は貯蔵する爆薬量を明らかにせず火薬類取締法による保安距離が守られるかどうか検証できない。陸自の教範には「誘導弾が火災に包まれた場合には1キロ以上の距離、または遮蔽(しゃへい)物のかげなどに避難する」と記述。さらに弾頭が火災に包まれてから約2分間で爆発すると言っている。
(3)保良、七又の両集落には約310世帯、約510人が暮らす。高齢者が多い。短時間で、どこに逃げればいいというのか。住民から批判の声が上がるのは当然だ。


 また、「タイムス」は、こうした住民の不安感に加えて、住民の不信感そのものについて伝える。

 
(1)住民が不信と不安を募らせるのは今回のだまし討ちのような着工が初めてではないからだ。説明責任を果たさず、建設を強行するやり方で住民理解が得られるはずがない。
(2)今年4月、住民へ何の説明もないまま分屯地に中距離多目的誘導弾や迫撃砲などを保管していたことが発覚した。
(3)防衛省は弾薬類を保管している施設を「弾薬庫」とせず「保管庫」と呼称。保管するのは「警備に必要な小銃弾・発炎筒など」と住民説明会で繰り返した。弾薬庫は造らないとも明言していた。うそをついていたのである。
(4)住民らは「説明と違う」と猛反発。当時の岩屋毅防衛相が国会で陳謝し、弾薬は島外にいったん撤去された。その弾薬などを保良鉱山の弾薬庫に集約する考えなのだ。


 「タイムス」は、何が問題なのかを明確に指摘する。


(1)宮古島は飲料水のすべてを地下水に頼る。部隊配備と訓練、弾薬庫建設に伴い地下水を汚染する懸念が拭えない。
(2)防衛省は警備部隊に加え、本年度末ごろに地対空・地対艦ミサイル部隊を配備する。完成すればこれらのミサイルも保管することになる。
(3)中国を念頭に置いた軍事拠点化である。中国が大量に保有する弾道ミサイルは北海道から与那国島まで日本列島全域を射程内に収めている。
(4)有事になれば軍事施設が標的になる。沖縄本島では辺野古新基地の建設が進む。日米軍事一体化の中で偶発的な衝突が起き、沖縄が巻き込まれる恐れが消えない。


 さて、何が問題なのかを考えると、次のことになる。


1.「最大の問題は弾薬庫の建設場所が集落に近すぎることだ。」(「タイムス」)ということ。
2.「宮古島は飲料水のすべてを地下水に頼る。部隊配備と訓練、弾薬庫建設に伴い地下水を汚染する懸念が拭えない。」ということ。
3.「中国を念頭に置いた軍事拠点化である。」(「タイムス」)として沖縄が位置づけられていること。
4.そうしたなかでは、「日米軍事一体化の中で偶発的な衝突が起き、沖縄が巻き込まれる恐れが消えない。」ということ。
5.結局、沖縄は『標的の島』になるということ。



# by asyagi-df-2014 | 2019-10-11 07:22 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年10月10日

 「沖縄の『戦後75年』は『10・10空襲』から始まる。」と琉球新報は伝える。
これは、「戦争」を捉える「質」の違いなのではないか。
それは、今を生きるために、「戦争」を問い続ける必要があるから。
「1944年10月10日の『10・10空襲』から10日で75年を迎えた。延べ1396機の米軍機が投入され、沖縄本島や周辺離島、先島、奄美など南西諸島全域に爆弾の雨を降らせた。無差別な空襲によって668人が死亡、768人が負傷した。旧那覇市は家屋の約9割が焼失するなど、文字通り焼け野原となった。沖縄戦の前触れを県民が実感することになった『10・10空襲』。実際に体験した世代も高齢となり、その実相の継承が課題となる中、改めて体験談を語る人々もいる。27日には『那覇市戦没者追悼式(第24回なぐやけの碑慰霊祭)』が市若狭で行われる。」、と琉球新報。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年10月10日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「10・10空襲」きょう75年-2019年10月10日 06:30


 琉球新報は、「1944年10月10日の『10・10空襲』から10日で75年を迎えた。延べ1396機の米軍機が投入され、沖縄本島や周辺離島、先島、奄美など南西諸島全域に爆弾の雨を降らせた。無差別な空襲によって668人が死亡、768人が負傷した。旧那覇市は家屋の約9割が焼失するなど、文字通り焼け野原となった。沖縄戦の前触れを県民が実感することになった『10・10空襲』。実際に体験した世代も高齢となり、その実相の継承が課題となる中、改めて体験談を語る人々もいる。27日には『那覇市戦没者追悼式(第24回なぐやけの碑慰霊祭)』が市若狭で行われる。沖縄の『戦後75年』は『10・10空襲』から始まる。」、と報じた。


(2)沖縄タイムス-爆弾背負って戦車に突撃…沖縄戦で心の傷を負った90歳 2畳の小屋に閉じ込められた経験語る-2019年10月10日 08:51


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「日本の精神科医療の現状や今後について考える第62回日本病院・地域精神医学会総会沖縄大会が11、12日、那覇市の県男女共同参画センターてぃるるとパシフィックホテル沖縄で開かれる。12日にある入場無料の市民公開講座は、かつて精神障がい者を自宅の一角などに隔離した私宅監置がテーマ。監置が合法だった戦後、悲惨な沖縄戦体験に起因する精神症状で小屋に閉じ込められたことがある瑞慶山良光(よしみつ)さん(90)=大宜味村出身=が、パネリストの一人として参加する。」
②「瑞慶山さんは16歳だった1945年3月、第二護郷隊に召集された。護郷隊はスパイ養成機関の陸軍中野学校出身者が本島北部の少年をかき集めて編成したゲリラ戦部隊で、瑞慶山さんは爆弾を背負って米軍の戦車に向かう『斬り込み隊』に。至近弾で歯が吹き飛ぶ大けがや、戦死した少年兵を埋葬するなど凄絶(せいぜつ)な体験から、戦後の47年ごろに心の病で苦しんだ。」
③「分からない言葉を発したり、突然家を飛び出して海に飛び込んだりし『自分を殺しに来た敵』の幻覚を見て誰かを追い掛けたことも。『死んだ兵隊の幽霊が取りついたと言われた。周囲に危害を加えると思ったのだろう』。異母兄によって3日ほど監置されたのは、母屋のそばの2畳ほどの小屋。外から五寸くぎを打たれたという。」
④「『異母兄は私のことを憎んでいると感じた。閉じ込めたところで病気が良くなるわけではないのに』と振り返る。方法は定かではないが自力で脱出し、間もなく病院で治療を受け回復した。『戦争さえなければ、閉じ込められることも憎み合うこともなかった』」
⑤「公開講座は12日午前11時~午後0時半、てぃるる1階ホールで。瑞慶山さんの証言のほか、私宅監置の取材を続けるフリーテレビディレクター原義和さんのドキュメンタリー作品の上映、フリーライターの山城紀子さんや北部自立センター希輝々の障がい当事者スタッフ高原里緒さんによる報告がある。学会のその他の企画は参加費が必要。問い合わせは事務局(国立病院機構琉球病院内)、電話098(968)2133。」


(3)沖縄タイムス-突然、家賃が高騰した宮古島 生活保護の相談相次ぎ9千円上乗せへ-2019年10月10日 08:27


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「宮古島市でアパートやマンション不足が深刻化している問題で、生活保護受給世帯から居住中の物件の家賃を急に引き上げられたとの相談が市福祉事務所に相次いでいることが9日、分かった。市は10月から、やむを得ない場合に限り生活保護費の家賃に当たる『「住宅扶助』の上限額(単身で月額3万2千円)に9千円を上乗せする方針を決めた。」
②「県議会子どもの未来応援特別委員会(上原正次委員長)で宮城和一郎保護・援護課長が明らかにした。次呂久成崇氏(社民・社大・結)への答弁。市福祉事務所によると、4月ごろから家賃の引き上げに加え、急な退去を求められたとの相談が約10件あるという。」
③「住宅扶助の上限額を超える家賃の場合、差額分は受給世帯が自らの保護費で補填(ほてん)する。市は家賃上限内の居住先に転居するよう指導しなければならないが、アパート不足に伴う家賃高騰で『引っ越しも難しい』状況だという。ただ、便乗値上げが散見されるため、専門的見地からやむを得ないと判断した世帯に限り、上限を月額4万1千円に引き上げるという。」


(4)沖縄タイムス-樹齢100年の木の壮絶なバトル 枝も根も絡み合う-2019年10月10日 08:35


  沖縄タイムスは、「【名護】市数久田区の拝所でクワ科の『シマグワ』と『ガジュマル』が壮絶なバトルを展開している。シマグワがガジュマルの太い幹に絡まり、ガジュマルもシマグワの幹に食い込んでおり、比嘉幹和区長は『ふと木を見上げたら枝の先にクワのつぼみを見つけて、ガジュマルとクワの幹が絡まっているのに気付いた』と興奮気味に話した。両木とも戦前からあるといわれており樹齢は約100年とみられる。クワの実はかつて地域の子どもらが摘んで食べていたという。樹高は両木とも約6メートル、枝幅はそれぞれ約8メートル。ガジュマルは空気中に出ているひげのような根の『気根』と気根が地面に付き枝を支える『支柱根』が絡み合っている。物珍しそうにしていた近所の島袋スミ子さん(89)は『アイナ、本当に戦っているみたいだ』。玉城益夫さん(91)は『いや、これは仲良く腕を組んでいるのではないか』などと会話が弾んでいた。」、と報じた。(玉城学通信員)


(5)沖縄タイムス-座り込み抗議の市民ら 工事車両の運転手に共闘呼び掛け-019年10月10日 13:25


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古のキャンプ・シュワブのゲート前で10日午前、新基地建設に反対する市民約70人が座り込み、『「違法工事はやめろ』『沖縄防衛局は出ていけ』と抗議の声を上げた。座り込んだ市民は機動隊に排除され、多数のダンプカーやミキサー車が基地内に入っていった。正午すぎの2度目の搬入では、抗議する市民は工事車両の運転手に『共に声を上げましょう』と呼び掛けていた。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-銃口を外向け低空旋回 沖縄本島北部の森上空で米軍ヘリ-2019年10月10日 14:00


 沖縄タイムスは、「沖縄県東村宮城から高江の上空で9日午前11時ごろ、米軍CH53Eヘリ2機が銃を外に向けて低空で旋回しているのが確認された。チョウ類研究者の宮城秋乃さんが撮影した。銃が確認されたのは機体後部。宮城さんは2機のうち1機は銃の後ろに兵士が座っているのを目撃したといい、『銃を外に向けているのを何度か見たことはあるが、きょうは特にこの状態で低空旋回を繰り返していた』と話した。さらに正午ごろには高江にオスプレイ2機が飛来し、午後2時ごろまで新川ダム上空で低空旋回を繰り返していたという。」、と報じた。


(7)沖縄タイムス-オスプレイ墜落捜査できず機長不明で送検「地位協定の抜本改定を」 沖縄県議会軍特委が意見書案-2019年10月10日 15:30


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「県議会の米軍基地関係特別委員会(仲宗根悟委員長)は9日、日米地位協定の抜本的な改定を求める意見書案を15日の9月定例会最終本会議に提案することを全会一致で決めた。2016年12月に米海兵隊のオスプレイが名護市安部の海岸に墜落した事故で、地位協定が壁となり捜査できなかった中城海上保安部が氏名不詳のまま機長を航空危険行為処罰法違反の疑いで書類送検したことを受けた動き。」
②「仲宗根委員長が示した文案は事故を『墜落』としたが米軍が墜落と認めていないことを受け、沖縄・自民の提案で『墜落』を『海岸で大破した』とする案で全会一致での提案がまとまった。意見書案は協定を抜本的に改定し、航空法や環境法令など国内法を米軍に適用することを求めている。」
③「軍特委では基地問題に関する請願、陳情を審査。県企業局は北部の福地ダムなに米軍機が墜落した事故を想定した訓練について『毎年実施している訓練でダム湖への墜落を対象にした実績はないが、検討したい』と述べた。渡久地修氏(共産)への答弁。」
④「基地対策課は嘉手納町議会が提出した米空軍兵による道路交通法違反への対応を求める陳情に対し『米軍の飲酒運転は2019年度9月現在で27件で17、18年度の件数を超えた。空軍兵は10件で昨年度の8件を超えた』とし、防衛相に綱紀粛正を求めたと説明した。」
⑤「沖縄・自民の議員は玉城デニー知事が万国津梁会議の支援業務を委託した業者2人と契約前日に会食した問題を追及。2人が知事公室が所管する基地問題を訴える全国キャラバンの事務局を受注した新外交イニシアティブ(ND)の理事を兼務している点を問題視したが、池田竹州知事公室長は『2人はNDとしてキャラバンには関わっていない』と説明し、事業に問題はないとの認識を示した。」




# by asyagi-df-2014 | 2019-10-10 16:50 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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