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広島高裁は四国電力伊方原発3号機の運転を差し止めた。(4)

 伊方原発への運転差し止めは、二度目である。
 では、私たちは、この判断を重く受け止めるという意味で、何を受け止めることができるのか。また、それは、どのような社会を目指すべきなのか、ということにも繋がらなければならない。
 今回は、Yuichi KaidoさんのFB(2020年1月18日)が、「阪神淡路大震災の日にこの決定を示した広島高裁の見識に深い敬意を表します。今朝の毎日新聞の報道です。ポイントがわかりやすくまとめられ、火山学の石原和弘先生の適切なコメントがついていますので紹介します。」、と次のように掲載しました。


(1)阪神淡路大震災の日にこの決定を示した広島高裁の見識に深い敬意を表します。
(2)今朝の毎日新聞の報道です。ポイントがわかりやすくまとめられ、火山学の石原和弘先生の適切なコメントがついていますので紹介します。


(3)「今回の運転差し止めでは新たに敷地近くの活断層の調査の不十分さが根拠となった。この活断層は、国の機関や国土地理院、大学など各機関が「音波探査」で調査したものの、政府の地震調査委員会が『探査がなされていない。今後の詳細な調査が求められる』と評価していた。四電は同様の『海上音波探査』で調査したため、高裁は十分な調査と言えないと疑問視。この探査結果を基にした四電の申請を規制委が『問題ない』と判断したことも批判した。」
(4)「阿蘇カルデラの噴火についても新たな判断が示された。『破局的噴火に至らない程度の最大規模の噴火を考慮すべきなのに、四電は降下火砕物の量を過小評価している』とし、過小評価を前提とした原子炉設置変更許可申請や原子力規制委の判断も不合理だと断じた。」
(5)「破局的噴火については『火砕流が原発に到達する可能性を否定できないからといって、それだけで立地不適とするのは社会通念に反する』とした上で、破局的噴火に準じる噴火について検討し、噴出量は四電の想定の約3~5倍に上るとして『過小評価』と断定した。」
(6)「石原和弘・京都大名誉教授(火山物理学)は『火山噴火の知見に基づいた妥当な決定。ガイドの妥当性に踏み込んだことは評価できる』と話す。噴火の時期や程度を予測できることを前提にしている点について、日本火山学会としても見直すべきだと指摘しているという。『現在の知見では噴火の前兆が早く分かったとしても数カ月前。【相当前】と言えるか疑問だし、そこから準備して備えられるのか』と説明する。」

(7)改めて、今回の決定は、『火砕流が原発に到達する可能性を否定できないからといって、それだけで立地不適とするのは社会通念に反する』という部分には、納得できないのですが、この部分は同じ広島高裁で同様の判断が示されており、これを尊重したのだと思います。
(8)その結果、この決定は、異議審でも覆すことがむつかしい、手堅い論理となったと評価できると思います。


 この「 この決定は、異議審でも覆すことがむつかしい、手堅い論理となったと評価できると思います。」、との評価にこの先の道を思う。




by asyagi-df-2014 | 2020-01-27 07:32 | 書くことから-原発 | Comments(0)

安倍晋三首相の施政方針演説で、2014年以降初めて、「辺野古」「普天間」の文言が使われなかったこと。

 2020年1月20日に行われた安倍晋三首相の施政方針演説で、2014年以降初めて、「辺野古」「普天間」の文言が使われなかった。
 このことに関して、沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は、「今通常国会の施政方針演説で『普天間』や『辺野古』のワードを使わなかった。それは、方針で言うまでもなく、政府として辺野古移設は『当たり前』ということなのだろう。『自治体の意見は関係ない』という政府の強硬姿勢の延長線上にある演説だと感じた。日米安保改定60年の式典で、安倍首相は『日米安保条約は不滅の柱だ』と述べた。辺野古新基地建設は、日米両政府で決まったことで、日米安全保障体制の問題として、あくまでも押し通す、やり通すという無言の表明でもある。」、と識者の見解を伝えた。
 それは、あたかも、『目下の同盟』の力を見せるとでも言うもの。


これだけに留まらず、「タイムス」は2020年1月21日、「[施政方針と新基地] もはや破綻は明らかだ」、と社説で論評した。
「タイムス」の最初の指摘は次のもの。
(1)安倍首相は「2020年代前半の海兵隊のグアム移転に向け、施設整備などの取り組みを進める。抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担軽減に、一つ一つ結果を出していく」と述べた。12年12月の第2次安倍政権発足後、通常国会の施政方針演説は8度目になるが、普天間飛行場の危険性、辺野古移設のいずれにも、触れないのは初めてである。
(2)昨年1月の施政方針演説は「辺野古移設を進め、世界で最も危険と言われる普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現していく」としていた。
(3)なぜ、「普天間」「辺野古」が消えたのだろうか。


 「タイムス」は、このことの意味を解き明かす。
(1)政府は昨年12月25日、新基地の完成までの工期を当初の8年から約12年へ大幅に延ばす計画見直し案を発表した。大浦湾側に広がる「マヨネーズ並み」といわれる軟弱地盤が水面下90メートル地点にもあり、改良工事は世界的にも例がない難工事になることが予想されている。
(2)政府は本年度内にも設計変更を県に申請する方針だが、玉城デニー知事は認めない構えだ。政府の工期は玉城知事の承認が起点であり、政府の計画通りにはいかない。仮に進んだとしても普天間返還は日米合意の「22年度またはその後」から30年代半ば以降にずれ込む公算だ。
(3)新基地建設で普天間の危険性除去という政府の論理が破綻しているのは明らかだ。普天間返還の後れに言及しないのは不誠実極まりなく、強行工事との整合性も取れない。


 また、「これまで取り上げたことがなかった海兵隊の米領グアムへの移転」を取り入れたことにも、次のように示す。
(1)施政方針演説では、これまで取り上げたことがなかった海兵隊の米領グアムへの移転を強調している。海兵隊の移転は民主党政権時代の12年に日米両政府が修正合意した米軍再編計画で沖縄に駐留する海兵隊約9千人をグアムやハワイなどへ移転させることが盛り込まれた。グアム移転を普天間移設とは切り離し、20年代前半に始めることを確認している。
(2)主力の第4海兵連隊を含む実戦部隊が移転し、沖縄に残るのは2千人規模の第31海兵遠征部隊(MEU)だけになる。同部隊を運ぶ強襲揚陸艦は長崎県佐世保に配備され、アジア太平洋地域で各国と共同訓練などを実施。1年の大半は沖縄にいないのが実態だ。海兵隊が沖縄に駐留する必要はないのである。
(3)海兵隊の主力部隊がグアムなどに移転するのに、海兵隊の新基地を造るのは常軌を逸しているというほかない。


 「タイムス」は最後に、辺野古新基地建設について、次のことを安倍晋三政権に突きつける。
(1)総工費も当初の3500億円以上から2・7倍の約9300億円に膨らむ。工期と総工費がそれだけにとどまる保証は何もない。国民の税金である。こんな野放図な公共工事は直ちにやめるべきだ。
(2)安倍首相は14年に約束した普天間の5年以内に運用停止することを守らず、その後も普天間の危険性除去に向けた対策をとっていない。不作為としかいいようがない。
(3)政府が辺野古にこだわればこだわるほど、普天間の危険性が固定化される。国会で徹底した議論を求めたい。




by asyagi-df-2014 | 2020-01-26 06:59 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2020年1月24日

「【平安名純代・米国特約記者】米環境団体による調査で、米国内の43都市の飲料水から、人体に有害な影響が指摘されている有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)が検出されていたことが23日までに分かった。このうち人体に影響を与え得る汚染は41カ所だった。検査は、非営利環境団体エンバイロメンタル・ワーキング・グループ(EWG)が昨年5月から12月に、米首都ワシントンとマイアミやフィラデルフィア、ニューオーリンズなど44都市の水道水からサンプルを採取・分析した。その結果、PFASが検出されなかったのは、ミシシッピ州メリディアン市のみだった。PFASが検出された43カ所中、人体に影響のないレベルの数値は2カ所だった。今回の検査では、PFOAやPFOSなど、平均で六、七つの異なるPFAS化学物質が検出された。」、と沖縄タイムス。
米国は、自らの問題には、極めて敏感である。このことがどのような影響を持ってくるのか。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 何よりも、自らが沖縄から受け取るものを明確にするために。
 2020年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2020年1月24日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-横田基地騒音、国に賠償命令 1億1千万円、飛行禁止認めず-2020年1月23日 18:49


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍横田基地(東京都)の周辺住民約140人が、騒音被害の賠償や米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めを国に求めた第9次横田基地公害訴訟の控訴審判決で、東京高裁は23日、一審に続いて過去分の騒音被害を対象に、約1億1200万円の賠償を命じた。同種訴訟で最高裁が示した判断枠組みを踏襲し、将来分の被害への賠償や飛行差し止めの請求はいずれも退けた。」
②「控訴審で住民側は、18年10月に米軍輸送機CV22オスプレイが正式配備され、騒音被害が悪化していると主張。国側は、軍用機の運航には公共性があり、周辺住宅の防音工事で騒音の影響は軽減されたと反論していた。」


(2)沖縄タイムス-米国43都市で飲料水汚染 環境団体調査 有害な有機フッ素化合物PFASが検出-2020年1月24日 18:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米環境団体による調査で、米国内の43都市の飲料水から、人体に有害な影響が指摘されている有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)が検出されていたことが23日までに分かった。このうち人体に影響を与え得る汚染は41カ所だった。」
②「検査は、非営利環境団体エンバイロメンタル・ワーキング・グループ(EWG)が昨年5月から12月に、米首都ワシントンとマイアミやフィラデルフィア、ニューオーリンズなど44都市の水道水からサンプルを採取・分析した。」
③「その結果、PFASが検出されなかったのは、ミシシッピ州メリディアン市のみだった。PFASが検出された43カ所中、人体に影響のないレベルの数値は2カ所だった。今回の検査では、PFOAやPFOSなど、平均で六、七つの異なるPFAS化学物質が検出された。」
④「EWGは、今回の調査で汚染が確認された43カ所のうち、34カ所は米環境保護局(EPA)や州の環境機関によって汚染の有無が公表されていないと指摘し、警鐘を鳴らしている。」
⑤「ロイター通信は『EPAは2001年からPFASの有害性を把握していたにもかかわらず、法的拘束力のある制限がいまだに設定できていない』と対応の遅れを批判している。」


(3)沖縄タイムス-全国で地位協定改定決議へ 地方議会から機運の醸成狙う-2020年1月24日 13:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「全国の約800人の地方議員でつくる『自治体議員立憲ネットワーク』は23日、日米地位協定の改定を求める決議を47都道府県議会で可決することを目指す声明を発表した。政府が運用改善で対応する方針を示す中、住民に近い地方議会から働き掛けを強める狙いがある。那覇市内で開いた研修後、共同代表らが記者会見し、地位協定の問題は全国どこでも起こり得るという当事者意識を持ち、発効から60年の節目に改定、見直しの機運を盛り上げたいと決意を見せた。」
②「全国知事会は2018年7月、日米地位協定の抜本的な見直しを含む『米軍基地負担に関する提言』を採択。その後、宮崎、和歌山、北海道、長野、佐賀、岩手、奈良の7道県議会で地位協定の改定を求める意見書を可決している。」
③「立憲ネットでは残り40都府県でも同様の可決を目指すとともに、市町村議会にも広げたい考えだ。地位協定の運用に関する日米の合意議事録や合意についても見直しや撤廃を求める。」
④「声明では、地位協定は日本全体の問題であると同時に、その矛盾や問題は基地の集中する沖縄で深刻な形で現れていると指摘。他国と米国との協定と比較しても不平等で、改定に取り組まない日本政府を『米国への屈従と無策ぶりは嘆かわしいばかり』と批判した。」
⑤「地位協定が強いる人権抑圧、主権放棄の問題を「沖縄問題」として遠ざけ、関心の外に置いてきたことは政治の重い責任と認識し、党派を超えて、地位協定の抜本的見直し、改定に向けた意見書の採択につながる取り組みの推進を掲げた。」
⑥「共同代表の玉田輝義大分県議は『この問題を易しく伝えることが大切。オスプレイの飛来や自衛隊との共同演習などそれぞれの地域の課題と絡めて、発信したい』と話した。」



by asyagi-df-2014 | 2020-01-25 17:24 | 沖縄から | Comments(0)

原発の闇、玄海原発を飲み込んでいた。

 標題について、「東京」は2020年1月23日、「玄海町長へ100万円 高浜町元助役の関係企業」「玄海町長の選挙手伝う 高浜町元助役系企業 早期から接触か」、と報じた。
東京新聞の記事は語る。


(1)九州電力玄海原発がある佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長(63)が初当選直後の二〇一八年七月、福井県敦賀市の建設会社「塩浜工業」側から現金百万円を受け取っていたことが分かった。塩浜工業は、原発立地自治体のトップは電力会社に影響力を持つと考え、原発関連工事受注への便宜を期待した可能性がある。原発利権を巡る不適切な資金のやりとりがまた明らかになった。
(2)脇山氏は共同通信の取材に現金受領を認め、「ずっと返すつもりでいた。便宜は図っていない」と釈明。昨年十二月以降になって返還できたとし、進退については後援会などと相談する必要があると述べた。二十三日に記者会見し、一連の経緯を改めて説明する見通し。
(3)塩浜工業は、関西電力役員らに金品を贈っていた福井県高浜町の元助役森山栄治氏(一九年三月に九十歳で死亡)に顧問料として毎月五十万円などを支払っていたことが既に判明。脇山氏への現金提供については「(当時担当だったとされる)専務が亡くなっているため、事実関係を把握できない」とコメントした。
(4)脇山氏によると、町長選で初当選した二日後の一八年七月三十一日、自宅を訪ねてきた塩浜工業の関係者から「当選祝い」として、のし袋に入った現金百万円を受け取った。いったんは「要りません」と拒否したが、相手は玄関にのし袋を置いて帰ったという。
 返金を検討していたが、業務が多忙で実現せず、自宅の金庫に保管し続けたと釈明。返した際も、のし袋に入った状態だったとしている。
(5)政治資金規正法は、政党以外が企業・団体献金を受け取ることを禁じており、法人として塩浜工業が百万円を支出していれば、抵触する恐れがある。同社の役員や社員の個人献金であっても、脇山氏が代表を務める政治団体の収支報告書に記載はなく、違法性を問われる可能性がある。一方、原発関連工事の発注権限自体は九電にあるため、職務に関して賄賂を受け取った場合に適用される収賄罪の成立は難しいとみられる。
(6)脇山氏は玄海町議を経て、一八年八月に町長に就任した。
(7)塩浜工業は一九五五年創業。工事経歴書などによると、高浜をはじめ全国の原発で安全対策などの工事を受注。玄海での実績は、閲覧できる範囲の経歴書では確認できない。
(8)佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長(63)が福井県敦賀市の建設会社「塩浜工業」側から現金百万円を受け取った問題で、同社関係者が現金授受の直前にあった町長選を手伝っていたことが、関係者への取材で分かった。町内に立つ九州電力玄海原発の安全対策工事受注への便宜を期待し、早期から接触を図っていた可能性がある。
(9)脇山氏は二十三日午後、町役場で記者会見し、現金受領について「大変な迷惑を掛けた。反省している」と陳謝。進退は後援会と相談して決めたいとした。二十二日の共同通信の取材には「塩浜工業が選挙を手伝っていたことは知らなかった。塩浜工業の関係者とは現金を持ってきたときに初めて会った」と説明していた。
(10)関係者によると、塩浜工業側は当選が有力視されていた脇山氏に早期から接触し、工事受注の希望を繰り返し伝えていた。町長選でも選挙運動を手伝い、当選二日後の二〇一八年七月三十一日、脇山氏の自宅で、のし袋に入った現金百万円を手渡した。
(11)塩浜工業は、関西電力役員らに多額の金品を贈っていた福井県高浜町の元助役森山栄治氏(一九年三月に九十歳で死亡)を顧問に迎え、毎月五十万円を支払っていた。全国の原発で関連工事を多数受注しているが、玄海での実績は閲覧できる工事経歴書では確認できない。
(12)脇山氏は現金受領を認める一方「便宜は図っていない」と主張。自宅の金庫に保管し、昨年十二月以降に関係者を介して返金したとしている。




by asyagi-df-2014 | 2020-01-25 07:21 | 書くことから-原発 | Comments(0)

広島高裁は四国電力伊方原発3号機の運転を差し止めた。(3)

 伊方原発への運転差し止めは、二度目である。
 では、私たちは、この判断を重く受け止めるという意味で、何を受け止めることができるのか。また、それは、どのような社会を目指すべきなのか、ということにも繋がらなければならない。
 今回は、朝日新聞(以下、「朝日」)と琉球新報(以下、「新報」)の社説で、このことの意味をを考える。
 

 「朝日」は、「原発のすぐ近くに活断層がないとは言い切れず、地震対策に誤りがある。火山噴火への備えも想定が小さすぎる。福島第一原発の事故を受けた新規制基準に沿って進められている電力会社の安全対策、およびそれを認めてきた原子力規制委員会の判断に疑問を突きつける司法判断が示された。」、と今回の広島高裁の判断を明確にする。
まず、私たちが受け取ることができるのは、『原子力規制委員会の判断に異を突きつけた』ということである。
 また、「朝日」は、判決の意味を次のように押さえる。
(1)伊方原発は佐田岬半島の付け根にある。四電は詳細な海上音波探査の結果「原発のすぐ近くに活断層はない」として対策を進め、規制委もそれを認めたが、高裁は中央構造線に関連する活断層がある可能性を否定できないと判断。活断層が至近距離にある場合の評価作業を欠いているとした。
(2)火山噴火の影響では、新規制基準の内規である「火山影響評価ガイド」に従って、熊本県の阿蘇山の噴火が焦点となった。高裁は、数万年前に実際にあった「破局的噴火」については、原発以外の分野で特に対策がとられていないことを理由に「社会通念上、容認されている」とした。その一方で、破局的噴火には至らない最大規模の噴火について検討。火山灰などに関する四電の想定がその数分の1に過ぎないとして、対策の不十分さとそれを認めた規制委の判断の不合理さを指摘した。
また、「朝日」は、四国電力に対しても、「四電は決定を不服として争う方針だ。規制委も『新規制基準は最新の科学的・技術的知見に基づいており、適切に審査している』と反発している。しかし、高裁の判断を聞き流してはならない。」、と突きつける。
 「朝日」は、最後に、(1)福島のような事故を起こさないよう高度な安全性を求めてできたのが新規制基準である。専門家の間で見解が対立している場合は、通説だからとの理由で厳しくない方を安易に採用してはならない――。高裁は判断の立場をそう説明した上で、四電の音波探査を「不十分」と結論づけた。専門家の意見が分かれる中での判断である、(2)火山ガイドについても、噴火の時期と程度を相当前に予測できるとしている点について「不合理」と批判した。2018年秋にも同様の指摘がされた問題だ。いつまで放置するのか、との二点を指摘した上で、「異見にも謙虚に耳を傾け、新規制基準とそれに基づく対策を不断に見直していく。そうした姿勢を欠けば、いくら『基準も審査も万全』と訴えても納得は得られない。」、と断じる。
 私たちは、原子力規制委員会という組織が、常に他者からの意見を真摯に捉え直し、不断に見直しと検証を行う組織でなけねばならないをいうことを確認することができる。


 一方、「新報」は、「原発ゼロへ転換すべきだ」、と明確な次の指針を示す。
(1)東京電力福島第1原発事故で得られた教訓は「安全に絶対はない」という大原則だ。最優先されるべきは住民の安全であり、災害想定の甘さを批判した今回の決定は当然である。
(2)四国電は「極めて遺憾で、到底承服できない」と反発し、不服申し立てをする方針を示した。政府も原発の再稼働方針は変わらないとしている。だがむしろ原発ありきの姿勢を改める契機とすべきだ。
(3)共同通信の集計によると原発の再稼働や維持、廃炉に関わる費用の総額は全国で約13兆5千億円に上る。費用はさらに膨らみ、最終的には国民負担となる見通しだ。原発の価格競争力は既に失われている。電力会社には訴訟などの経営リスクも小さくない。
(4)一方、関西電力役員らの金品受領問題では原発立地地域に不明瞭な資金が流れ込んでいる実態が浮かび上がった。原発マネーの流れにも疑念の目が向けられている。
(5)政府は依然、原発を重要なベースロード電源と位置付け、2030年度に電源構成に占める割合を20~22%に引き上げる計画だ。脱原発を求める国民世論とは大きな乖離(かいり)があり、再生可能エネルギーを拡大させている世界の潮流からも取り残されつつある。
 この上で、「新報」は、「政府や電力業界は原発神話の呪縛からいい加減抜け出し、現実的な政策として原発ゼロを追求すべきである」、と断じるのである。


 どのような社会を目指すべきなのか、ということに関して、「新報」は、「原発ゼロを追求すべき」、と投げかけている。
ただ、この国の政府や企業が原発神話の呪縛に囚われているというよりは、あくどく利用していると映るのは、安全保障神話の中で『日米同盟は宝』と言いきってしまうこの国のあり方があるからである。



by asyagi-df-2014 | 2020-01-24 07:04 | 書くことから-原発 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2020年1月23日

 明らかになったのは、やはり、すべてに優先されるのは『目下の同盟』の維持。
 だとしたら、人の命を最優先する側は、『否』を突きつけるしかない。
「【東京】安倍晋三首相は22日の衆院代表質問で、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について『唯一の解決策』だと改めて強調した。普天間飛行場の返還期日が2030年代にずれ込むことが確実となっているが、首相は『着実に工事を進めていくことこそが普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現し、その危険性を除去することにつながる』と説明し、政府方針を変えない考えを示した。」、と琉球新報。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 何よりも、自らが沖縄から受け取るものを明確にするために。
 2020年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2020年1月23日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-普天間の危険性除去に10年以上かかる でも「辺野古唯一」は変わらず 首相、国会で改めて強調-2020年1月23日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東京】安倍晋三首相は22日の衆院代表質問で、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について『唯一の解決策』だと改めて強調した。普天間飛行場の返還期日が2030年代にずれ込むことが確実となっているが、首相は『着実に工事を進めていくことこそが普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現し、その危険性を除去することにつながる』と説明し、政府方針を変えない考えを示した。」
②「防衛省が昨年12月、工費に9300億円、米軍への施設提供までに12年かかるとの辺野古の工事見通しを示してから、首相が辺野古について言及したのは初めて。国会が開会した今月20日の施政方針演説で、例年盛り込んでいた辺野古移設や普天間飛行場返還について首相は言及しなかった。」
③「22日の代表質問で、立憲民主党の枝野幸男代表は『膨大な税金を投入して工事を強行しても、普天間基地の危険を除去することができるのは10年以上も先だ。もはや唯一の選択肢という前提は崩れている』と追及した。」
④「首相は『住宅や学校に囲まれ、世界で最も危険といわれる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされるのは絶対に避けなければならない』と説明した。その上で『日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性除去を考え合わせたとき、辺野古移設が唯一の解決策』だと従来の説明を繰り返した。」


(2)沖縄タイムス-那覇市でのヘイト街宣 県道を違法占用か 路上にのぼりや拡声器-2020年1月23日 14:47


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県の那覇市役所前でヘイトスピーチ街宣を繰り返す『シーサー平和運動センター』の久我信太郎氏らが、県道上にのぼりや拡声器を無許可で置いていることが分かった。道路管理者の県南部土木事務所は『違法な占用と思われる。通報があれば指導したい』と述べた。」
②「久我氏らが街宣をしている場所は県道の歩道で、物を置くには道路法に基づく占用の許可を得る必要がある。一方、占用は通行の妨げになるため、県は『極力抑制する』という許可基準を設けている。久我氏らが許可を申請した場合、南部土木事務所は『その時に判断する』という。」
③「久我氏らは2014年から市役所前などで中国や韓国へのヘイトスピーチを続けている。現在は毎週水曜昼に実施していて、22日はのぼり6本と拡声器を歩道上に置いた。久我氏は不法占用の指摘に『ここでは許可は必要ない』と主張した。」


(3)沖縄タイムス-道路管理者の県に差別と闘う義務 那覇市の県道でのヘイトスピーチ【深掘り】-2020年1月23日 15:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「那覇市役所前のヘイトスピーチ街宣は、県道上にのぼりや拡声器を置く許可を得ずに続けられていた。道路管理者の沖縄県は、少数者の尊厳を傷つけるヘイトスピーチを防ぐため、厳格に対応する責務を負う。」
②「日本も加盟する人種差別撤廃条約は、地方自治体に差別を禁止し終了させる義務を課している。2016年に施行されたヘイトスピーチ対策法も、差別解消の努力義務を定める。」
③「『シナはうそつきで泥棒で人殺し』などと差別をあおり、外国人旅行者を直接怒鳴りつけるような一連の街宣への対応は、単なる道路管理の一環ではない。市民の人権や安全を守る行政の仕事の根幹に関わる。」
④「川崎市が16年、ヘイトデモのための公園使用を不許可にした先例もある。この時、川崎市長は『不当な差別的言動から市民の安全と尊厳を守る』と言明した。」
⑤「那覇市役所前ヘイト街宣の主催者が今後、占用の許可を申請したとしても、県は不許可にすべきだ。差別に立ちはだかることは法の恣意的運用ではなく、むしろ法的な義務である。」                                (編集委員・阿部岳)


(4)沖縄タイムス-「基地は沖縄だけの問題ではない」全国の地方議員22人も座り込み-2020年1月23日 12:06


 沖縄タイムスは、「新基地建設に向けた作業が進む名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では23日午前、最大で市民ら約150人が『違法工事をやめろ』と抗議の声を上げた。全国の地方議員ら有志でつくる『自治体議員立憲ネットワーク』のメンバー22人も座り込みの抗議に参加。共同代表を務める静岡市の松谷清市議は『基地問題は沖縄だけではなく、日本全体の安全保障の問題。沖縄に大きな負担を強いている現状を改めて認識し、今後も連帯していきたい』とあいさつした。同日午前9時40分ごろ、県警の機動隊員がゲート前に座り込む市民らを排除し、ミキサー車やトラックがゲート内へ入った。」、と報じた。


(5)琉球新報-米兵の飲酒運転が4年連続増加 前年から1・6倍 海兵隊員が半数以上占める-2020年1月23日 11:06


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「2019年に沖縄県内の米軍関係者が飲酒運転で逮捕された事例は38件で、18年の24件と比べ約1・6倍に増加した。4年連続で増え続けている。19年の逮捕者のうち海兵隊所属は過半数を占める21件で、18年の11件と比べ約1・9倍だった。県が22日までに集計した。在沖米軍は19年2月に深夜の外出や基地外での飲酒を規制する『リバティー制度』を大幅に緩和している。」
②「今月19日にうるま市で海兵隊員が酒気帯び運転容疑で逮捕されたことを受け、県基地対策課が沖縄防衛局と米軍に電話で再発防止を要請した際、集計結果を伝えた。県の集計には検知拒否による逮捕や、米国の民間会社で働く人は含まれていない。逮捕に至らなかった飲酒運転の件数を合わせれば数はさらに膨らむ。」
③「県の上原宏明副参事は要請の際に『飲酒運転が発生する度に再発防止を申し入れている。しかし(逮捕の)件数は増え、特に海兵隊は大幅な増加となっており遺憾だ』と指摘。同じ日に飲酒していた別の海兵隊員が窃盗容疑で逮捕された件にも言及し、より一層の綱紀粛正と教育徹底など再発防止を米軍に働き掛けるよう求めた。」
④「米軍属による女性暴行殺害事件や別の暴行事件が発生した16年、在沖米軍は『リバティー制度』を厳格化した。県の集計によると逮捕者数は15年の40件から16年31件、17年18件と減った。だが当時のエリック・スミス在沖米四軍調整官は19年2月に『沖縄での滞在を楽しんでほしい』として大幅に規制を緩和した。宿泊や運転の制限、同僚の同伴義務をなくし、門限を延長した。」
⑤「逮捕者数が増加している背景について県警は『【酒は抜けたと思った】【『酒は飲んでいない】などの否認が増えている可能性がある』と分析した。21日には名護市で海兵隊員の男が基準値(呼気1リットル当たり0・15ミリグラム)を約7倍上回るアルコールが検知されたが「缶チューハイを1本しか飲んでいない」と容疑を一部否認していた。県警は証拠隠滅や逃走の恐れがあるとして道交法違反(酒気帯び運転)の容疑で男を現行犯逮捕した。」
(明真南斗、照屋大哲)


(6)琉球新報-米軍揚陸艦2隻が入港 うるま市のホワイトビーチ-2020年1月23日 13:39


 琉球新報は、「【うるま】米海軍所属のドック型揚陸艦ジャーマンタウンと強襲揚陸艦アメリカの2隻が22日、うるま市の米海軍ホワイトビーチに入港した。アメリカの甲板には少なくとも6機のステルス戦闘機F35Bや、オスプレイなどが確認できた。同地では20日にもドック型輸送揚陸艦グリーンベイの寄港が確認されたばかり。」、と報じた。



by asyagi-df-2014 | 2020-01-23 17:22 | 沖縄から | Comments(0)

広島高裁は四国電力伊方原発3号機の運転を差し止めた。(2)

 伊方原発への運転差し止めは、二度目である。
 今回は、下記の新聞社の社説で、このことの重みを考える。
5社の社説の標題は、このようになっている。
(1)朝日新聞社説-伊方差し止め 原発の安全を問い直す-2020年1月18日
(2)毎日新聞社説-伊方原発再び差し止め 安全審査への重い警告だ-2020年1月18日
(3)信濃毎日新聞社説-伊方の差し止め リスクと謙虚に向き合え-2020年1月18日
(4)南日本新聞社説- [伊方差し止め] 災害想定の甘さに警鐘-2020年1月19日
(5)琉球新報社説-伊方差し止め 原発ゼロへ転換すべきだ-2020年1月20日
 つまり、この国の安全審査における災害想定の甘さに警鐘を鳴らし、原発の安全を問い直す必要があるということ。
ここでは、「安全審査への重い警告だ」とする毎日新聞(以下、「毎日」)の社説と「リスクと謙虚に向き合えとする信濃毎日新聞(以下、「信毎」)から、高裁からの警告の内容に意味を捉え直す。
最初に、「毎日」は、この広島高裁の運転差し止めの判断を、まず、「司法の場で同じ原発に対して2度にわたって運転差し止めの決定が下された。重く受け止めなければならない。」、と評する。
 その根拠を次のように示す。
(1)今回の決定は、伊方原発沖の近くを通る断層「中央構造線」は活断層である可能性が否定できないとして、地元住民への具体的な危険があると認めた。
(2)活断層の有無に関する四電の調査に関しては不十分だと指摘した。その上で、政府の原子力規制委員会が安全審査にあたって「問題ない」と判断したことについても「過誤か欠落があった」と断じた。
(3)2017年12月に出された広島高裁の決定は、阿蘇山(熊本県)が噴火した場合、火砕流が敷地に達する可能性があるため立地として不適だと差し止めを命じた。その決定はその後、四電の異議で取り消されたが、今回の決定は、噴火の影響を四電が過小評価したと結論づけた。
 また、伊方原発そのもの危険性について、「もともと伊方原発は、他の原発に比べても、安全面で大きな問題を抱えている。東西約40キロ、最小幅約800メートルの細長い佐田岬半島の付け根に立地している。このため事故が発生すれば、半島の住民は逃げ道を塞がれかねず、避難できるかどうかが不安視されている。」、と押さえる。


 結局、「毎日」は、このように今回の広島高裁の判断に明快に見解を示す。


(1)活断層の問題は今回争点になった伊方原発沖近くだけではない。沖合約6~8キロには国内最大級の活断層が走っている。今後30年の間には南海トラフ巨大地震が高い確率で発生すると想定されており、発生時の影響が懸念されている。
(2)それだけに、伊方原発を巡って四電だけでなく、規制委に対しても安全審査の厳格化を求めた高裁の姿勢は理解できる。規制委はこの決定を軽視してはならない。
(3)国内では6基の原発が稼働中で、12基が新規制基準の適合審査中だ。東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえ、原発の安全対策には万全を期す必要がある。


 次に、「信毎」は、「求めたのは50キロ圏内に住む山口県の三つの島の住民だ。地震や火山噴火で過酷事故が起きるリスクがあるのに避難計画もなく、暮らしが奪われると訴えていた。決定は、再稼働を認めた原子力規制委員会の判断にも疑問を突きつけている。全国で原発の再稼働を進めている国や電力各社は決定を重く受け止め、リスクと謙虚に向き合わねばならない。」、と指摘する。
 だから、「決定は、再稼働を認めた原子力規制委員会の判断にも疑問を突きつけている。全国で原発の再稼働を進めている国や電力各社は決定を重く受け止め、リスクと謙虚に向き合わねばならない。」、と広島高裁の判断を明確に指示する。


 また、「信毎」は、この間問題となってきた『社会通念』の捉え方について、そんな問いを改めて投げかけた決定と受け止めたい。」、と次のように見解を示す。
(1)伊方原発は現在、定期検査で停止している。運転禁止は係争中の差し止め訴訟の判決までだが、再開が見通せなくなった。
(2)愛媛県の東西に細長い半島の付け根にある原発だ。道路が寸断されれば、半島西側の住民も陸の孤島に取り残される。
(3)今回に限らず、不安を感じた住民らが差し止めを求めて仮処分申請や提訴を繰り返してきた。
(4)地裁で運転を容認する判断が続いた中、広島高裁は2017年、約130キロ離れた阿蘇山の巨大噴火によって火砕流に襲われる危険性を指摘し、差し止めを命じる決定を出した。その後一転し、18年に決定を取り消していた。
(5)揺れる司法判断の分かれ目は巨大噴火への考え方だった。めったに起きない噴火のリスクは社会通念上容認される、との判断が運転容認の根拠になってきた。
(6)広島高裁は今回、一定規模の噴火は考慮すべきと判断。地震に関する調査も不十分と指摘した。
(7)福島第1原発事故を経験した日本社会は、ひとたび事故を起こせば取り返しの付かない事態に陥る危険性を学んだはずだ。国民の間で十分な議論もなく、なぜ社会通念上リスクを容認できると言えるのか。原発のリスクを社会はどこまで容認するのか。


 最後に、「信毎」は、「国や電力各社は、現実から目をそらし続けるわけにはいかない。」、と次のようにまとめる。
(1)政府は、2030年度の電源構成に占める原発の割合を20〜22%に引き上げる計画だ。比較的安く安定して供給できる「ベースロード電源」と位置付けている。しかし、住民の不安は強く、司法からストップがかかる現実も踏まえると、安定した電源とは言えなくなったのは明白だ。
(2)自然災害や重大事故への対策強化を義務付けた新規制基準によって、安全対策費や廃炉費用も大きく膨らんでいる。
(3)原発のリスクは経営面からも直視せざるを得なくなっている。国や電力各社は、現実から目をそらし続けるわけにはいかない。



by asyagi-df-2014 | 2020-01-23 10:23 | 書くことから-原発 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2020年1月22日

名護市辺野古の新基地建設を巡る環境監視等委員会は予想の道筋を辿る、
 しかし、異論はもちろん出てくる。
このことについて、沖縄タイムスは、「名護市辺野古の新基地建設を巡り20日に開かれた環境保全策を助言する環境監視等委員会で、軟弱地盤の改良に伴う設計変更の準備を進める沖縄防衛局は、土砂による水の濁りや地形などへの影響は変更前の予測結果と『同程度、もしくはそれ以下』と結論付けた。委員からも異論は出なかったという。一方、別の識者は『環境に与える影響評価があまりにも甘い』と指摘し、同委員会が工事に『お墨付き』を与える形に批判が上がる。政府は県が変更承認をしなかった場合の司法闘争も視野に公有水面埋立法などに抵触しないよう、環境の専門家の助言を得た形で変更計画を取りまとめる。」、と報じる。
何が問題なのか。
 「20日の委員会では、防衛局は大浦湾側の埋め立てを巡り先に護岸を整備して埋め立て区域を囲い込むことで、土砂投入で濁りが周辺に拡散しないとした。これについて、平和市民連絡会のメンバーで土木技師の北上田毅氏は『(識者が工法の技術的な助言を行う)技術検討会では護岸を整備する前に【先行盛り土】を投入するとしている。その場合は濁りが広がることになるが、環境監視等委員会ではその議論がされていない』と問題視する。また、軟弱地盤の改良で地中に打ち込む砂杭(すなぐい)を減らし、植物などを材料とする板を打ち込む『ペーパードレーン』の環境影響の議論も不十分と指摘する。」、と沖縄タイムス。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 何よりも、自らが沖縄から受け取るものを明確にするために。
 2020年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2020年1月22日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-中東派遣のP3C哨戒機が初飛行 アデン湾中心に情報収集活動-2020年1月21日 19:03


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「アフリカ東部ジブチに派遣された海上自衛隊のP3C哨戒機が21日、中東海域の上空を初めて飛行し、情報収集活動を本格化させた。派遣部隊は従来のソマリア沖アデン湾での海賊対処と兼務し、日本関係船舶の安全確保に向けて不審船の把握などに取り組む。」
②「防衛省によると、哨戒機1機は現地時間の21日午前に離陸。アデン湾を中心に飛行した。」
③「自衛隊は、中東・ホルムズ海峡の安全確保を目的とする米国主導の有志連合に参加しないが、情報は米軍などと共有する。山村浩海上幕僚長は21日の定例記者会見で、2月2日に出航予定の護衛艦『たかなみ』の準備に『万全を期したい』と話した。」


(2)沖縄タイムス-普天間の危険性放置 早期返還の目標も破綻 施政方針で辺野古触れない首相-2020年1月21日 17:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「安倍晋三首相による施政方針演説では第2次政権後、初めて米軍普天間飛行場の返還と政府方針の名護市辺野古の新基地建設に触れなかった。『辺野古』を巡っては政府が先月、新基地の完成は2030年代半ば以降との見通しを示した。これにより、当初の普天間飛行場の危険性除去を『一日も早く実現する』との政府目標が、もはや破綻していることを今回の施政方針は改めて浮き彫りにした。」(東京報道部・又吉俊充)
②「今回の施政方針演説で政府は普天間返還には辺野古の工事を進める政府方針は変わらないとする。その上で『辺野古』や普天間返還を盛り込まなかった理由については、『本年は海兵隊のグアム移転に向けた取り組みが本格化する』『沖縄の方々の気持ちに政府として寄り添うことにはまったく変わりはない』(西村明宏官房副長官)などと説明した。」
③「大浦湾の軟弱地盤の存在を認める以前、政府は埋め立て承認(2013年12月)後、工期は施設整備も含めて8年としていた。昨年12月、防衛省は名護市辺野古の新基地建設で軟弱地盤の改良に伴う新たな工期は、約12年かかると発表。工期は県が政府の設計変更を承認してから始まる計算で、県が不承認の構えを示す中、正確な見通しは立てられないのが現状だ。」
④「変わらないのは、普天間の危険性が放置されてきた事実だ。政府が県と14年に約束した普天間の5年以内の運用停止も期限はすでに切れ、新たな目標は立てられないままだ。『普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現する』-。政府は、その言葉の重みに真摯(しんし)に向き合うべきだ。」


(3)沖縄タイムス-政府関係者「『辺野古』を追及できるのか」 新基地建設の環境影響に識者「評価甘い」【深掘り】-2020年1月22日 12:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り20日に開かれた環境保全策を助言する環境監視等委員会で、軟弱地盤の改良に伴う設計変更の準備を進める沖縄防衛局は、土砂による水の濁りや地形などへの影響は変更前の予測結果と『同程度、もしくはそれ以下』と結論付けた。委員からも異論は出なかったという。一方、別の識者は『環境に与える影響評価があまりにも甘い』と指摘し、同委員会が工事に『お墨付き』を与える形に批判が上がる。」(東京報道部・又吉俊充、政経部・銘苅一哲、社会部・西里大輝)
②「政府は県が変更承認をしなかった場合の司法闘争も視野に公有水面埋立法などに抵触しないよう、環境の専門家の助言を得た形で変更計画を取りまとめる。」
③「20日の委員会では、防衛局は大浦湾側の埋め立てを巡り先に護岸を整備して埋め立て区域を囲い込むことで、土砂投入で濁りが周辺に拡散しないとした。これについて、平和市民連絡会のメンバーで土木技師の北上田毅氏は『(識者が工法の技術的な助言を行う)技術検討会では護岸を整備する前に【先行盛り土】を投入するとしている。その場合は濁りが広がることになるが、環境監視等委員会ではその議論がされていない』と問題視する。また、軟弱地盤の改良で地中に打ち込む砂杭(すなぐい)を減らし、植物などを材料とする板を打ち込む『ペーパードレーン』の環境影響の議論も不十分と指摘する。」
④「防衛局は県内でも施工実績があり委員から特に意見はなかったとするが、北上田氏は『県内実績は辺野古よりも小さな範囲。有機性で分解されるというが、板がなくなれば地盤沈下の可能性もある』とした。」
⑤「防衛局は昨年12月の技術検討会で、埋め立て土砂を海上運送に加えて陸送も検討していると報告。『環境監視等委員会ではそれも議論になっていない。環境にどう責任を持つのか』と批判した。『ジュゴンがいなくなった時もそうだが、影響が累積するという考えが環境監視等委員会にはない』。日本自然保護協会の安部真理子主任は設計変更で工事が長期化することで環境負荷が増すと懸念する。大型の船や機材が県外から持ち込まれることで外来種の侵入のリスクもあるとし、『騒音も大きくなる。影響がないというのはあまりにも見方が甘い』と切り捨てた。」
⑥「こうした批判の中、20日からの通常国会は野党にとって政権与党を追及する格好の場となるが、政府関係者は『野党は【カジノ】や【桜】【中東】に関心が移っている。政策論で【辺野古】を追及できるのか』と楽観視する。」


(4)沖縄タイムス-辺野古の新基地建設、工期「一日も早く」防衛相が示す-2020年1月22日 13:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【東京】河野太郎防衛相は21日の記者会見で、名護市辺野古の新基地建設を巡り『工期が明確になったことでそれを一日でも短縮していこう、そういう目標が明確になった』と述べた。ただ昨年末に政府が示した新基地の工期は『約12年』で、さらに県は工事の設計変更の申請を不承認とする構えを見せており、工事の全体像は不透明感が漂う。」
②「20日の安倍晋三首相の施政方針演説に米軍普天間飛行場の返還や『辺野古』」の言及がなかった件で、新基地の完成が2030年代半ば以降となる見通しが出たことで『普天間飛行場の危険性の除去を一日も早く実現する』との政府方針を発言しづらい状況になっているのでは、との指摘に対する認識を問われた。」
③「日米合意では、普天間飛行場の返還は辺野古新基地建設後となっており、その間、危険性は放置される。」


(5)沖縄タイムス-沖縄戦の戦没者特定「遺骨選別に専門家を」 ガマフヤー、国に要望-2020年1月22日 14:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【東京】沖縄戦遺骨収集ボランティア『ガマフヤー』の具志堅隆松代表らは21日、国会内で、戦没者の身元を特定するためのDNA鑑定に向けた遺骨の部位選別を専門家がするよう厚生労働省に求めた。厚労省は対象を拡大し、県が保管する700柱の鑑定作業を4月から本格化。昨年末時点で134の遺族から鑑定の申請があったことを明らかにした。」
②「厚労省は、県が仮安置室に保管している遺骨からDNA抽出ができそうな歯や四肢骨など検体の選別を始めているが、専門家ではない厚労省職員が実施している。3月末までに選別を終え4月以降、鑑定機関にDNA抽出を依頼する方針。」
③「具志堅代表は専門家が検体の選別から関わることで照合の可能性が高まるとして『専門家に任せるべきだ』と批判。同席した国会議員からも『素人目ではだめ』との指摘が上がった。具志堅代表は沖縄科学技術大学院大学(OIST)側から鑑定に協力するとの申し出があったこと説明し、OISTを鑑定機関に加えるよう要望。」
④「厚労省側は『県とも調整し、OISTに担当してもらうことについては技術的な検討をしてもらっている』と述べるにとどめた。」
⑤「初めて、韓国のイ・ヒジャさんが共同代表を務める太平洋戦争犠牲者補償推進協議会などと連名で要請した。」


(6)沖縄タイムス-玉城デニー知事「沖縄の思い伝わらず残念」 安倍晋三首相の施政方針演説にコメント-2020年1月22日 07:39


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー知事は21日、20日に開会した通常国会衆参本会議の施政方針演説で、安倍晋三首相が沖縄の基地負担軽減に取り組むとした一方、米軍普天間飛行場の返還と、政府方針の名護市辺野古への移設には触れなかったことについて『沖縄の思いが伝わっていないのではないか。大変残念』とコメントした。」
②「玉城知事は普天間飛行場の一日も早い運用停止・閉鎖返還と、辺野古への移設に10年以上の時間と予算を要することは、以前から県が主張していることだとした上で『そういうことに一切触れず、基地の負担軽減を進めようとする』と、政府の姿勢を批判した。」
③「また、辺野古への移設工事で、軟弱地盤の改良に伴う設計変更による環境への影響は『当初の計画の予測結果と同程度か、それ以下』とした防衛省の見解に、『あり得ない。(影響は)甚大だ』と述べた。報道陣の取材に応じた。同省は今年の早い時期に設計変更の手続きに入りたい考えで、玉城知事は認めない方針。」
④「玉城知事は『おびただしい数のサンドパイル(砂のくい)を使って地盤改良を行うと、少なからずその海域に環境的な変化は出ると思う』と主張。『どのような影響をもたらすかについて、問題ないと断定するのは考えられない』と述べた。」


(7)琉球新報-「絶対に諦めない」福島からも抗議活動に参加 辺野古埋め立て用の土砂搬入作業続く-2020年1月22日 14:26


 琉球新報は表題について次のように報じた。


①「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は22日、埋め立てに用いる土砂の搬入作業を続けた。」
②「辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では、福島県退職女性教職員あけぼの会のメンバー35人を含む約90人が基地反対の声を上げた。初めて辺野古を訪れた同会の池田芳江会長=福島県=は、沖縄の市民が長年抗議を続ける姿を目にし『私たちも絶対に諦めない』と連帯の気持ちを新たにした。辺野古に暮らす島袋文子さん(90)も抗議に参加した。」
③「名護市安和の琉球セメントの桟橋では、土砂を積んだトラックが次々と桟橋内に入り、土砂を運搬船に移し替える作業が行われた。市民ら約30人が『古里の土で古里を埋める必要はない。子どもたちに誇れる仕事か』などとトラックの運転手に訴えた。海上では市民らがカヌー10艇と船2隻に乗り、抗議活動を展開した。本部町塩川地区でも土砂搬入作業があり、市民らが抗議した。」



by asyagi-df-2014 | 2020-01-22 17:24 | 沖縄から | Comments(0)

海上自衛隊のP3C哨戒機2機の中東海域への派遣を沖縄から考える。

 標題について、沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2020年1月12日、「自衛官『職責を果たすだけ』 中東へ自衛隊派遣 那覇から第1陣出発」、と次のように報じている。
(1)中東地域への自衛隊派遣で、第1陣となる海上自衛隊の部隊が11日、那覇基地を出発した。軍事的緊張が高まる地域での任務を前に、自衛隊員は張り詰めた表情を見せ、反対する市民は「憲法違反だ」と訴えた。
(2)ある自衛隊員は「命令されれば任地に赴く。それが自衛官としての役目だ」と話す。家族を沖縄に残し、危険のある地域に赴くことには不安もある。だが「同僚が派遣される中、自分だけが行かないわけにはいかない。職責を果たすだけだ」と言葉少なに語った。
(3)過去に海外派遣の経験がある別の自衛官は「海外派遣は今に始まったことではない。派遣命令があっても、淡々と業務をこなすだけだ」とし、「安全性は確保されていると信じている。命の不安は全くないと言えばうそになるが、自衛官としての使命を果たしたい」と努めて冷静に受け止めようとしていた。
(4)一方、市民からは派遣そのものに反対する意見が出た。那覇市の小禄九条の会代表世話人を務める平良亀之助さん(83)は「自衛隊が海外に派遣されること自体、憲法9条の武器放棄、戦争放棄に全く相反するものだ」と怒る。朝鮮戦争やベトナム戦争で、在沖基地から飛び立った米軍爆撃機が住民の命を奪ったことに触れ、「沖縄はベトナムから『悪魔の島』と呼ばれ、憎しみの対象になった。そういう状況が、また目の前にやってきてしまった」と嘆いた。
(5)那覇市の長嶺律雄さん(77)は「自衛隊が行く必要なんかない」と一蹴。「どこの国であれ、他国に軍隊を派遣することはいけない。もし沖縄に『平和のため』と言って中国の軍隊が来ても、誰も安心しないでしょ」と皮肉った。
(6)海上自衛隊の那覇航空基地で開かれた出発式には隊員60人や家族が出席した。河野太郎防衛相が現れると、カーキ色の服と帽子を着用した隊員約60人が敬礼し、訓示に直立不動で聞き入った。
(7)河野防衛相は「各国部隊や国際機関と連携し、勇気と誇りを持って過酷な任務を果たすことを期待する」と述べ、家族に対しても「隊員の安全、体調管理に万全を期すよう準備をしてきた。皆さんはしっかり留守を預かってほしい」と声を掛けた。
(8)式典後、P3C哨戒機に乗り込む前に家族の元に駆け寄った隊員が子どもを抱きかかえる場面も。別の隊員は見送りに来た女性が涙を流すと、肩を抱いて別れを惜しんだ。滑走路では離陸前のP3Cが地上を移動する際、家族らが日の丸や自衛艦旗を振り、隊員を見送った。


 今回の中東派遣は、日本国憲法違反である。
また、この記事には、「中東派遣を前にわが子を抱く海上自衛隊員」、との親子3人の写真が添えられている。結局、自衛隊員の犠牲も強いられているわけだ。
 この中東派遣が、米軍再編という理屈の中で、基地負担が増大させることを強制されている沖縄からどのように見えているのか、「[那覇基地から中東派遣]なし崩しは許されない」(2020年1月13日)とする「タイムス」の社説から見てみる。
 まず、「タイムス」は状況を次のように見つめている。
(1)海上自衛隊のP3C哨戒機2機が11日、中東海域での情報収集活動のため那覇航空基地を出発した。隊員約60人がアフリカ東部ジブチを拠点に今月20日から活動する。県出身者6人も含まれている。河野太郎防衛相の派遣命令に基づくもので、2月2日には横須賀基地(神奈川県)から護衛艦「たかなみ」が出航、同月下旬から現地活動を開始する。派遣規模は合わせて260人程度という。
(2)米国とイランの対立で中東は緊迫した情勢が続いている。河野防衛相も「緊張が高まっている状況」と認め、偶発的な衝突に巻き込まれるリスクは消えない。
 また、この派遣そのものの危うさを指摘する。
(1)これまで何度も指摘してきたが、海自の中東派遣には問題が多い。政府が中東派遣を閣議決定したのは昨年12月末だ。臨時国会の閉幕後で、国会での論議もほとんどないままである。
(2)哨戒機派遣も通常国会前で、既成事実づくりを急いでいるとしか思えない。なぜ国会論議を避けるのか。政治が軍事に優先する文民統制(シビリアンコントロール)の観点からもあってはならない。
(3)派遣の法的根拠は防衛省設置法の「調査・研究」である。防衛相の命令だけで、国会の事前承認を必要としない。「調査・研究」名目で海外派遣されればなし崩し的に拡大されるばかりだろう。
 この上で、「タイムス」は、「通常国会は今月20日に召集される。護衛艦の出発前である。閣議決定時と現在の中東情勢は一変している。国会論議を徹底し閣議決定の白紙撤回もためらうべきではない。」、と断じる。
 さらに、この結論の根拠を次のように示す。
(1)米国とイランの対立を巡ってはイランが8日未明、米軍駐留のイラクの空軍基地など2拠点を十数発の弾道ミサイルで攻撃した。米軍によるイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官殺害に対する報復だった。
(2)トランプ米大統領は反撃を否定。イランも米国に攻撃しないことを伝え、全面衝突の危機はひとまず回避された。しかし米国は新たな経済制裁を表明しており、不測の事態がいつ起きてもおかしくない状況に変わりはない。
(3)イラン政府がウクライナ機を誤って撃墜したことを認めたため、抗議デモが発生し国内も流動化している。
(4)政府が現地情勢やリスクをどのように分析して海自を派遣するのか、国民に対する具体的な説明はない。共同通信社が11、12両日に実施した世論調査では中東派遣に「反対」が58・4%で「賛成」の34・4%を上回った。国民の理解が得られているとはとてもいえないのである。
 最後に、「タイムス」は、「日本の役割は同盟国の米国と伝統的な友好国であるイランの間に立ち、国際社会と連携して緊張緩和に向け両国を対話の道に導くことである。」、と次のように安倍晋三政権に突きつける。
 もちろん、沖縄にある新聞社の使命として。


「安倍晋三首相はサウジアラビアなど中東3カ国を訪問している。海自の中東派遣に理解を求め、自制的な対応を促すためという。情報収集といっても軍事活動である。中東には親イラン武装勢力が各地に存在しており、海自が巻き込まれる恐れは拭えない。海自の派遣が中東情勢の不安定化の要因になるのを懸念する。日本の役割は同盟国の米国と伝統的な友好国であるイランの間に立ち、国際社会と連携して緊張緩和に向け両国を対話の道に導くことである。」



by asyagi-df-2014 | 2020-01-22 07:09 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2020年1月21日

1月20日に行われた安倍晋三首相の施政方針演説で、2014年以降初めて、「辺野古」「普天間」の文言が使われなかった。
 このことに関して、沖縄タイムスは、「今通常国会の施政方針演説で『普天間』や『辺野古』のワードを使わなかった。それは、方針で言うまでもなく、政府として辺野古移設は『当たり前』ということなのだろう。『自治体の意見は関係ない』という政府の強硬姿勢の延長線上にある演説だと感じた。日米安保改定60年の式典で、安倍首相は『日米安保条約は不滅の柱だ』と述べた。辺野古新基地建設は、日米両政府で決まったことで、日米安全保障体制の問題として、あくまでも押し通す、やり通すという無言の表明でもある。」、と伝える。
 『目下の同盟』の力を見せるとでも言うのだ。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 何よりも、自らが沖縄から受け取るものを明確にするために。
 2020年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2020年1月21日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「辺野古」「普天間」の文言が消える 安倍首相の施政方針演説 2014年以降初めて-2020年1月20日 15:58


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「安倍晋三首相は20日午後に国会で行った施政方針演説で、沖縄の基地負担軽減に取り組む姿勢を示したものの、2014年以降の同演説に盛り込んできた米軍普天間飛行場の移設先である『辺野古』の文言が消え、言及しなかった。日米で合意されている『普天間』飛行場の返還にも触れなかった。一方、焼失した首里城の再建に取り組む考えを示した。」
②「施政方針演説で安倍首相は『抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担軽減に一つひとつ結果を出していく』と強調。その上で『2020年代前半の海兵隊のグアム移転に向け、施設整備などの取り組みを進める』とした。」
③「菅義偉官房長官は辺野古移設が遅れれば海兵隊の国外移転にも影響が生じるとして、辺野古移設とグアム移転は『リンク』するとの認識を示す。今回、安倍首相がグアム移転に言及することで、間接的に普天間返還についても言及しているとの見方もある。」
④「そのほか沖縄関連では、那覇空港第2滑走路の運用について『発着枠を10万回以上拡大することにより、アジアのゲートウエーとして、沖縄の振興に取り組む』と強調した。琉球舞踊など、日本各地の地域文化に触れられる『日本博』を今年開催することにも言及した。」


(2)沖縄タイムス-米海軍の輸送揚陸艦グリーン・ベイ 沖縄のホワイトビーチ入港-2020年1月20日 15:00


 沖縄タイムスは、「沖縄県うるま市の米軍ホワイトビーチに19日、米海軍の輸送揚陸艦グリーン・ベイが寄港しているのが確認された。目撃者によると同日午前に入港した。」、と報じた。


(3)沖縄タイムス-【識者評論】辺野古強硬を無言で表明 安倍首相の施政方針演説 江上能義氏(琉大・早大名誉教授)-2020年1月21日 15:36


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「安倍晋三首相は、米軍普天間飛行場の移設先について、『辺野古しかない』」と言い続けてきた。」
②「今通常国会の施政方針演説で『普天間』や『辺野古』のワードを使わなかった。それは、方針で言うまでもなく、政府として辺野古移設は『当たり前』ということなのだろう。『自治体の意見は関係ない』という政府の強硬姿勢の延長線上にある演説だと感じた。日米安保改定60年の式典で、安倍首相は『日米安保条約は不滅の柱だ』と述べた。辺野古新基地建設は、日米両政府で決まったことで、日米安全保障体制の問題として、あくまでも押し通す、やり通すという無言の表明でもある。」
③「だが地位協定の不平等性や米軍駐留経費の大幅増要求など、日米安保体制には多くのひずみが生じている。さらに問題なのは、米軍基地が集中して辺野古新基地建設に反対する多くの県民の意向が、まったく反映されていないことだ。」
④「工期が長引こうが、工費が膨らもうが、いまのところ、国民から強い反対や疑問の声が上がってきていない。内閣支持率は依然として高く、安定した政権の上で、辺野古新基地建設は実行するということだ。」
⑤「一方で、首里城復興や今年3月に運用が始まる那覇空港第2滑走路には言及した。まさしくアメとムチ。振興策を示されても県民は辺野古新基地建設に納得しないだろう。」


(4)沖縄タイムス-有害物質の調査すら拒否 立ちはだかる地位協定の壁 米の基地管理権で発生源特定できず-2020年1月21日 15:01- 骨抜きの主権国家 日米地位協定60年](2)


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の近くで、祖父の代から農業を続ける伊佐實雄(さねお)さん(83)は、正月用の出荷に追われた後の、この時期が好きだ。『農家のなかゆくい』と穏やかな表情を見せる。」
②「伊佐さんは昨年春まで、不安を抱えていた。2016年の県の調査で、普天間近くの湧き水から有機フッ素化合物PFOS(ピーホス)などが検出されたからだ。昨年4月の大学の調査に、収穫した作物を提供した。PFOS、PFOA(ピーホア)、PFHxS(ピーエフヘクスエス)の含有量はいずれも米国の基準値を下回っていた。」
③「『食べても安全』というお墨付きに、伊佐さんは『農業をやめる覚悟を持って調査に協力した。今は胸を張って出荷できる。』」
④「PFOSなどの原因は米軍の飛行場などで使われる泡消火剤といわれる。嘉手納基地周辺でも、浄水場に流れ込む河川から検出され、深刻な問題になっている。県は16年以降、米軍に立ち入り調査を求めているが、認められていない。」
⑤「PFOSなどは人体に有害な影響があると指摘されている。なぜ漏れだしたのか、今も使っているのか、どのように管理しているのか。汚染の拡大や次なる汚染を防ぐために県が調べるのは当然だが、米軍基地内ではそれがかなわない。」
⑥「昨年12月には普天間飛行場の格納庫で消火システムが誤作動し、PFOSを含んだ泡消火剤が流出した。謝花喜一郎副知事は外務、防衛の幹部へ抗議する中で、『泡消火剤をまだ使っているのか、どのように処分するのか。基地と隣り合わせの県民は不安だ』と、いら立ちをぶつけた。」
⑥「日本の領土内の米軍施設・区域にもかかわらず、日本側が立ち入りを拒まれる。その根拠は、日米地位協定3条の排他的管理権。13年8月に宜野座村のキャンプ・ハンセン内で米軍ヘリが墜落した際も、村や県の立ち入り調査を米軍が認めず、現場から70メートル先にある飲料用ダムの取水を約1年間止める事態に発生した。」
⑦「県は、事前通知すれば米軍施設・区域への県や市町村の立ち入りを認めること、緊急の場合は事前通知なしに即座の立ち入りを可能にすることを地位協定に明記するよう独自の改定案を政府に提出している。政府に改定する動きはない。」
⑧「伊佐さんは『県が立ち入り調査し、問題ない、新たな汚染の心配はないと言ってくれれば、もっと安心できる。ただ、農家からどうこう言えない。騒げば風評被害につながりかねない』と、声を落とした。」


(5)琉球新報-豚熱ウイルス、人の移動で侵入か 農相「一番考えられる」 疫学調査チームで議論-2020年1月21日 11:50


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「江藤拓農相は21日午前の会見で、沖縄で発生した豚熱(CSF、豚コレラ)ウイルスを遺伝子解析した結果、国内から侵入した可能性が高いとされたことについて『(感染経路として)一番考えられるのは人の移動によるもの』との見方を示した。その上で『あらゆる可能性を排除できない』とも述べ、23日に疫学調査チームの検討会を開いて議論してもらう考えを示した。」
②「ワクチン接種については、県の対応を見守る考えをあらためて強調。県側から知事との面会の打診があることと明かした上で、『もしかしたら(ワクチン接種の)要請もあるかもしれない』とし、要請があれば対応できるよう体制を整える考えを示した。」


(6)琉球新報-辺野古埋め立て土砂の一部を陸上運搬に 説明と矛盾するも政府が優先したいこととは…-2020年1月21日 13:16


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、政府が埋め立て用土砂の一部を陸路で運ぶ計画を立てていることが20日までに分かった。沖縄防衛局が『環境負荷が小さい』とする海上搬送方針を転換した形だ。埋め立て承認を得る際に提出していた資料にも海上から搬送する計画が示されている。環境保全よりも工期短縮を優先させる姿勢が改めて浮き彫りになった。」
②「軟弱地盤の改良工事を議論するために設置した『技術検討会』で昨年末に示した資料に記載していた。」
③「2017年には土砂のケースとは逆に、陸上搬送を予定していた石材について方針を転換し、海と陸の両方から搬入することにした経緯がある。当初計画の記載と異なるため県は問題視していたが、防衛局は『(海上搬送の方が)大気汚染や騒音、振動など環境負荷が軽減される』と主張していた。今回、土砂の一部を陸上搬送に切り替えることは、防衛局の従来の説明との整合性が問われそうだ。防衛省は昨年末に開いた第3回検討会で、米軍へ施設提供するまでに12年、うち埋め立て工事などが9年3カ月との見通しを示していた。」
④「沖縄平和市民連絡会メンバーで土木技師の北上田毅氏は『工期が10年という大台に乗らないようにしたのか、かなり無理な工事計画を立てている。短い期間で工事を進めるにはこれまで通り海上搬送だけでは追い付かないのだろう』と指摘した。」
 (明真南斗)




by asyagi-df-2014 | 2020-01-21 16:41 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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