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伊藤詩織さん勝訴にも、捜査機関の『ブラックボックス』とは。

 2019年最後のニュースです。
 2020に向けて「伊藤詩織さんの事件は、日本の捜査機関の「ブラックボックス」問題を浮き彫りにした。」、ということについて、じっくり受け止めます。


YAHOOニュ-スが、弁護士ドッドコムの「伊藤詩織さん、ホテル側『重要証言』知らされず・・・捜査機関の『ブラックボックス』問題」を掲載しました。
弁護士ドッドコムの記事は、次のもの。
(1)ジャーナリストの伊藤詩織さんが、元TBS記者のジャーナリスト・山口敬之さんから性暴力被害にあったという訴えに対し、12月18日の東京地裁判決は、山口さんが合意のないまま性行為に及んだと認定した。
(2)山口さん側が控訴したが、伊藤さんは控訴審で新たに、ホテルの部屋に入る二人の姿を最後に見たドアマンの証言を提出する予定だという。 一体どうしてこんな重要な証拠が、今になって出てきたのだろうか。これには、捜査機関の「ブラックボックス」問題が関係している。
(3)伊藤さんは検察審査会で「不起訴相当」と議決され、2017年9月28日に民事訴訟を提起した。民事訴訟では、請求する側が請求の根拠となる主張と証拠を集めなければならない。被害者は事件が不起訴となった場合、記録の開示請求ができる。伊藤さんも検察審査会に申し立てする前に開示請求を行い、著書『Black Box』では「不起訴にしては多くの証拠を出してもらえた」と記している。
(4)代理人の西廣陽子弁護士によると、防犯カメラの解析結果、DNA対比結果、当日の衣類などの写真報告書、ホテル客室の宿泊記録や開錠記録などが開示され、民事訴訟で証拠として提出したという。一方で、防犯カメラ映像や供述調書などは「あるはず」の記録だが、開示されなかった。防犯カメラ映像は、裁判所を介して提出された。
(5)これらに加えて、請求で開示されず、伊藤さん側が存在することも知らなかった記録もある。それが冒頭で触れたドアマンの証言だ。
(6)民事訴訟は2019年10月7日、全ての審理が終了し結審した。その報道を受け、新たに、事件の起こったホテルのドアマンから、伊藤さんの支援団体を通じて連絡があった。そのドアマンは、警察から調書も取られていたという。伊藤さんはいう。「(調書を取り)ドアマンは捜査員から『これでいける』と言われていたが、それから何も連絡がなかった。裁判になったら、裁判所から呼ばれるんじゃないかと思っていたそうです。自分の調書が隠されてしまったのではないかと思い、支援団体のほうに連絡をくださったんですね。その方が、私たちを見た最後の人だったんです」
(7)代理人の村田智子弁護士も18日の会見で「不起訴になったときに刑事記録の謄写をしたが、その中には(ドアマンの調書が)含まれてなかったので、私たちのほうは(検察審査会でドアマンの調書が使われたかどうか)分からないんです」と話す。
(8)そもそも捜査権限のない一般人が証拠を集めようとしても限界がある。著書『Black Box』によれば、伊藤さんは検察審査会への申し立てにあたり、ホテルに対して陳述書を作成したいとお願いしたが、受け入れられなかった。
(9)不起訴事件で被害者が証拠を開示しても、全てが開示されるわけではなかった。このあたりのさじ加減は「ブラックボックス」だ。
(10)伊藤さんが感じた「ブラックボックス」はこれだけではない。検察審査会では、そもそもどのような証拠をもとに審査がなされたのか。議決以外の情報がなかった。伊藤さんが問い合わせたところ、出て来た文書は黒塗りだったという。伊藤さんは「なんのためにやったんだろうと思った」と吐露する。「どんな証拠や証言が採用されたのか、何を見て判断するのか全くわからない。私も証人として呼ばれなかった。不起訴相当の議決以外の情報がない。不透明な部分があるからこそ、なかなか解決できないのではないか」
(11)検察審査会法では、すでに議決があったときは、同じ事件について更に審査の申立をすることはできない規定があるため、一度「不起訴相当」と議決された伊藤さんは、この民事裁判の結果をもってしても、再び審査の申し立てをすることはできない。
(12)今後は検察官が再び事件に着手しない限り、刑事事件化されることはない。一度しかチャンスのない検察審査会でどのような審理がなされたのかわからず、民事訴訟を起こそうと不起訴事件記録の開示請求をしても、一部しか出てこない。刑事事件化を諦めた被害者にとって、あまりに酷な対応ばかりだ。被害者が納得できるよう、判断の根拠を説明すべきではないか。伊藤詩織さんの事件は、日本の捜査機関の「ブラックボックス」問題を浮き彫りにした。



by asyagi-df-2014 | 2019-12-31 18:00 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年12月31日

「玉城デニー知事が26日発表した県の『首里城復興の基本的な考え方』は七つの柱からなり、広く県民の声を取り入れながら『首里城に象徴される琉球の歴史・文化の復興に取り組む』ための指針とした。」、と沖縄タイムス。
首里城復興については、沖縄がまた、いろんなことを背負わされることが予想される。何せ、相手が安倍晋三政権である。
「基本的な考え方の(1)は『正殿の早期復元と段階的公開』。正殿の早期復元に向けて取り組み、その過程を段階的に公開することで、首里城の『過去(歴史)』を知り、『現在』」を感じ、新たな『未来』に思いをはせる場を目指す。」(沖縄タイムス)といった基本的な考え方が、充分に生かされることを心から願う。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年12月31日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-首里城再建の考え方 七つの柱 沖縄県が指針発表-2019年12月31日 07:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー知事が26日発表した県の『首里城復興の基本的な考え方』は七つの柱からなり、広く県民の声を取り入れながら『首里城に象徴される琉球の歴史・文化の復興に取り組む』ための指針とした。」
②「基本的な考え方の(1)は『正殿の早期復元と段階的公開』。正殿の早期復元に向けて取り組み、その過程を段階的に公開することで、首里城の『過去(歴史)』を知り、『現在』」を感じ、新たな『未来』に思いをはせる場を目指す。」
②「(2)『火災の原因究明および防火・施設管理体制の強化』では、再発防止に向けた防火設備の強化など、最新技術を取り入れた復元手法を検討する。専門家の意見を取り入れ、安全性の高い施設管理の在り方を確立する。」
③「(3)『文化財等の復元および収集』は、今回の火災で焼失した文化財の復元と国内外に散逸した文化財を収集し、次世代へ継承するとしている。」
④「建物復元に必要な木材や瓦などの資材調達と、伝統文化の活用と継承に向けた取り組みの支援として、(4)『伝統技術の活用と継承』を掲げた。」
⑤「首里城の焼失で、改めて価値が認識された琉球文化を興し、将来にわたり価値を高めるとともに、国内外へ発信することを目指すために、(5)『琉球文化のルネサンス』を挙げた。」
⑥「(6)『世界遺産としての首里城を中心とした歴史的環境の創出』では、遺構を適性に保全し、首里城を中心に琉球文化を体現できる場として周辺地域の段階的な整備を検討。風格ある歴史的環境を創出するとしている。」
⑦「戦禍等で灰じんと帰しながらも、平和と繁栄の象徴として復元されてきた首里城の歴史を子どもたちに語り継ぐ役割として、(7)『歴史の継承と資産としての活用』を挙げる。復興を通して人々の思いや努力が結実していく姿を、文化、教育、観光の資産として活用する。」


(2)琉球新報-米軍北部訓練場侵入の疑いで逮捕された6人を釈放-2019年12月31日 10:23


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「今月21日に東村と国頭村にまたがる米軍北部訓練場に正当な理由なく侵入したとして、刑事特別法違反容疑で逮捕され勾留されていた6人が30日、釈放された。釈放理由は明らかになっていない。勾留期限は来年1月1日だった。」
②「勾留されていた容疑者を巡っては、弁護人の請求から原則5日以内に実施されなければならない勾留理由開示の期日を、那覇地裁が請求から10日後の1月6日に設定したことで、勾留された容疑者の弁護人から批判の声が上がっていた。」
③「那覇署に3人、沖縄署に3人が勾留されていた。」


(3)琉球新報-馬毛島、22年度着工へ調整 政府、米軍機訓練候補地-2019年12月30日 21:21


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「政府は、米軍空母艦載機による陸上空母離着陸訓練(FCLP)の移転候補地となっている鹿児島県西之表市の馬毛島について、2022年度に飛行場など関連施設の工事を始める方向で調整に入った。関係者が30日、明らかにした。早期に訓練が実施できるよう整備を急ぐが、地元では騒音や事故へ強い懸念が出ているのが現状。政府方針通りに進むかどうかは見通せない。」
②「政府は20年1月にも中断していた環境調査を再開。20年度から環境影響評価(アセスメント)を行う段取りだ。関連費として20年度予算案に約5億円を計上した。着工は環境アセスを終えた後となる。」
(共同通信)


(4)沖縄タイムス-拡大基調を維持 年後半には主力の観光が鈍化 2019年沖縄経済回顧-2019年12月31日 15:01


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「2019年の県経済は拡大基調を維持したが、後半にかけ、主力の観光が日韓関係悪化や本土の自然災害などの影響を受けた。小売業は大型商業施設の拡張、新設、大手コンビニエンスストアなどの参入が相次ぎ、競争が激化。消費関連では、10月以降は消費増税に伴う駆け込み需要の反動も生じている。企業の現場では人手不足が深刻化。建設分野では建築コストが高騰し、住宅投資が伸び悩んだ。各分野の1年を振り返る。」
②「2019年の沖縄観光を巡る環境は目まぐるしく変化した。誘客面では空路・海路が拡充し好調に推移したものの、日韓関係の悪化や台風などの影響で局地的に観光客が減少し、影を落とした。政治・経済の問題や災害など外的要因に左右されやすい観光業の弱点を象徴する1年となった。また、県の観光統計に誤りが見つかり、観光客数が18年度で1千万人に到達していたなど、観光統計の在り方を考えるきっかけにもなった。」
③「19年春には那覇空港際内連結ターミナルビル、下地島空港(宮古島市)が開業。航空路線の拡充や、受け入れ環境が充実した。4月下旬から5月上旬にかけての大型連休や、中国のクルーズ需要の拡大などを背景に誘客面では好調に推移。1~11月時点の累計は約941万人と同時期の過去最高を更新し、県は暦年での1千万人達成を見込む。」
④「一方で、日韓関係の悪化が沖縄観光にも影を落とした。8月以降、韓国内の訪日旅行を控える動きのあおりを受け、訪沖韓国客が減少。11月は前年比約9割減の5500人と深刻な状況となった。冬場の沖縄観光を支えていた韓国客の減少は年明け以降も、影響が続きそうだ。そんな中、18年度の観光客数を999万9千人と発表していた県は11月下旬に、航空会社の報告漏れを理由に同年度の観光客数を1千万4300人へ上方修正した。8月時点で状況を把握しながらも、公表が遅れたことに対して玉城デニー知事が異例の謝罪。観光業界からは、県の対応を疑問視する声が上がった。」
⑤「観光客数1千万人達成で沖縄観光は新たなステージを迎えた。20年は那覇空港第2滑走路が開業し、より多くの観光客が沖縄を訪れる。観光の『質』の向上へ、具体的な観光政策が求められる。」
(首里城火災 正殿焼失 観光客遠のく)
⑥「10月31日未明、沖縄観光の象徴的な存在だった首里城の正殿などが火災で焼失し、観光業界に衝撃が走った。沖縄観光コンベンションビューローは火災翌日、観光関係団体で構成する沖縄ツーリズム産業団体協議会を開き、正確な情報発信や、代替観光コースの提案など基本方針を確認した。修学旅行など大幅なキャンセルはなかったものの、首里城周辺の観光施設は遠のく客足に頭を抱えた。」
⑦「首里城は年間300万人近くが訪れていた人気観光地。しかし、火災以降の観光スタイルは一変した。団体客を乗せたバスツアーは車窓から遠目に焼け跡を眺め、個人客は守礼門や歓会門を前にし引き返していく。周辺の土産品店では売り上げが9割近く激減した店舗もあった。ただ、12日には西のアザナなど公開エリアを拡大した。また、公開エリアや周辺地域と連携した新たな首里城観光の提案など、誘客対策を展開し客足が徐々に戻り始めている。」
(ゆいレール延長区間が開業 渋滞解消に期待)
⑧「那覇市と浦添市を結ぶ沖縄都市モノレール延長区間(約4・1キロメートル)が10月1日、開業した。10月の1日の平均乗客数は前年同月比9千人増の約6万2千人と大きく伸びている。今後も県民や観光客の足として利便性向上や、慢性的な交通渋滞の解消などに期待がかかる。一方で、新4駅(石嶺駅、経塚駅、浦添前田駅、てだこ浦西駅)周辺では、車から乗り降りする乗降スペースの設置などインフラ整備が遅れている。また、利用客の増加に伴う車内の混雑や、バス・タクシーといった公共交通機関との連携に課題を残す。」
⑨「沖縄都市モノレール(那覇市)は混雑解消に向け2022年度を目標に3両編成の車両の導入を始める予定だ。また、20年春には全国共通ICカードが利用可能になるなど、利便性向上に向けた取り組みも進めている。」
(オリオン買収 外資が子会社化 シェア回復急ぐ)
⑩「野村キャピタル・パートナーズと、米投資ファンドのカーライル・グループが設立した特別目的会社『オーシャン・ホールディングス』(東京都)が3月29日、オリオンビールを子会社化した。高齢化により株式の第三者への売却を模索していた大株主の創業者一族からの株式取得や、株式公開買い付け(TOB)で、発行済み株式総数72万株の92・75%に当たる66万7821株を取得した。オーシャン社はオリオンの5年後の上場を目標にしている。子会社化後もオリオン株の購入を続け、ほぼ100%を取得した。買収総額は約570億円。」
⑪「『県民のビール』の買収に、不安の声も広がった。オリオンは伸び悩みが続くビール事業の立て直しに外資のノウハウを活用して強化する方針だ。外資系企業でマーケティングの実績を持つ早瀬京鋳(けいじゅ)氏が7月、社長に就任。プレミアムクラフトビールやチューハイ商品を投入し、県内シェアの回復を急いでいる。」
(県内地価 6年連続で上昇 投資マネー流入)
⑫「県が発表した7月1日時点の県内地価は6年連続で上昇した。伸び率は前年比7・9%で、2年連続で全国トップ。人口や観光客の増加を背景に県経済の拡大が続き、土地の需要が高まった。低金利環境も加わり、国内外からも投資マネーが流入。一部の地域では地価が高騰し、過熱感を指摘する声もあった。職人不足などで建築コストも高騰。投資物件によっては収益性の低下も懸念されている。住宅投資の勢いはウエートの高い貸家を中心に鈍っており、本年度の新設住宅着工戸数は11月時点で前年同期比7・5%減少している。」
⑬「県不動産鑑定士協会のリポートによると、地価が『上昇』したと答えた企業の割合から『下落』したと答えた割合を引いたDI(景況感指数)は、5月時点と比べて10ポイント以上低下。先行きも全体では低下が見込まれるが、『上昇する』と見る不動産会社もあり、今後の動向が注目されている。」
(拡大基調を維持 年後半には主力の観光が鈍化 2019年沖縄経済回顧)
⑭「2019年の県経済は拡大基調を維持したが、後半にかけ、主力の観光が日韓関係悪化や本土の自然災害などの影響を受けた。小売業は大型商業施設の拡張、新設、大手コンビニエンスストアなどの参入が相次ぎ、競争が激化。消費関連では、10月以降は消費増税に伴う駆け込み需要の反動も生じている。企業の現場では人手不足が深刻化。建設分野では建築コストが高騰し、住宅投資が伸び悩んだ。各分野の1年を振り返る。」
(観光 航路拡充 日韓関係が影)
⑮「2019年の沖縄観光を巡る環境は目まぐるしく変化した。誘客面では空路・海路が拡充し好調に推移したものの、日韓関係の悪化や台風などの影響で局地的に観光客が減少し、影を落とした。政治・経済の問題や災害など外的要因に左右されやすい観光業の弱点を象徴する1年となった。また、県の観光統計に誤りが見つかり、観光客数が18年度で1千万人に到達していたなど、観光統計の在り方を考えるきっかけにもなった。」
⑯「19年春には那覇空港際内連結ターミナルビル、下地島空港(宮古島市)が開業。航空路線の拡充や、受け入れ環境が充実した。4月下旬から5月上旬にかけての大型連休や、中国のクルーズ需要の拡大などを背景に誘客面では好調に推移。1~11月時点の累計は約941万人と同時期の過去最高を更新し、県は暦年での1千万人達成を見込む。」
⑰「一方で、日韓関係の悪化が沖縄観光にも影を落とした。8月以降、韓国内の訪日旅行を控える動きのあおりを受け、訪沖韓国客が減少。11月は前年比約9割減の5500人と深刻な状況となった。冬場の沖縄観光を支えていた韓国客の減少は年明け以降も、影響が続きそうだ。」
⑱「そんな中、18年度の観光客数を999万9千人と発表していた県は11月下旬に、航空会社の報告漏れを理由に同年度の観光客数を1千万4300人へ上方修正した。8月時点で状況を把握しながらも、公表が遅れたことに対して玉城デニー知事が異例の謝罪。観光業界からは、県の対応を疑問視する声が上がった。」
⑲「観光客数1千万人達成で沖縄観光は新たなステージを迎えた。20年は那覇空港第2滑走路が開業し、より多くの観光客が沖縄を訪れる。観光の「質」の向上へ、具体的な観光政策が求められる。」
(首里城火災  正殿焼失 観光客遠のく)
⑳「10月31日未明、沖縄観光の象徴的な存在だった首里城の正殿などが火災で焼失し、観光業界に衝撃が走った。沖縄観光コンベンションビューローは火災翌日、観光関係団体で構成する沖縄ツーリズム産業団体協議会を開き、正確な情報発信や、代替観光コースの提案など基本方針を確認した。修学旅行など大幅なキャンセルはなかったものの、首里城周辺の観光施設は遠のく客足に頭を抱えた。首里城は年間300万人近くが訪れていた人気観光地。しかし、火災以降の観光スタイルは一変した。団体客を乗せたバスツアーは車窓から遠目に焼け跡を眺め、個人客は守礼門や歓会門を前にし引き返していく。周辺の土産品店では売り上げが9割近く激減した店舗もあった。ただ、12日には西のアザナなど公開エリアを拡大した。また、公開エリアや周辺地域と連携した新たな首里城観光の提案など、誘客対策を展開し客足が徐々に戻り始めている。」
(ゆいレール 延長区間が開業 渋滞解消に期待)
㉑「那覇市と浦添市を結ぶ沖縄都市モノレール延長区間(約4・1キロメートル)が10月1日、開業した。10月の1日の平均乗客数は前年同月比9千人増の約6万2千人と大きく伸びている。今後も県民や観光客の足として利便性向上や、慢性的な交通渋滞の解消などに期待がかかる。」
㉒「一方で、新4駅(石嶺駅、経塚駅、浦添前田駅、てだこ浦西駅)周辺では、車から乗り降りする乗降スペースの設置などインフラ整備が遅れている。また、利用客の増加に伴う車内の混雑や、バス・タクシーといった公共交通機関との連携に課題を残す。」
㉓「沖縄都市モノレール(那覇市)は混雑解消に向け2022年度を目標に3両編成の車両の導入を始める予定だ。また、20年春には全国共通ICカードが利用可能になるなど、利便性向上に向けた取り組みも進めている。」
(オリオン買収 外資が子会社化 シェア回復急ぐ)
㉔「野村キャピタル・パートナーズと、米投資ファンドのカーライル・グループが設立した特別目的会社『オーシャン・ホールディングス』(東京都)が3月29日、オリオンビールを子会社化した。高齢化により株式の第三者への売却を模索していた大株主の創業者一族からの株式取得や、株式公開買い付け(TOB)で、発行済み株式総数72万株の92・75%に当たる66万7821株を取得した。オーシャン社はオリオンの5年後の上場を目標にしている。子会社化後もオリオン株の購入を続け、ほぼ100%を取得した。買収総額は約570億円。『県民のビール』の買収に、不安の声も広がった。オリオンは伸び悩みが続くビール事業の立て直しに外資のノウハウを活用して強化する方針だ。外資系企業でマーケティングの実績を持つ早瀬京鋳(けいじゅ)氏が7月、社長に就任。プレミアムクラフトビールやチューハイ商品を投入し、県内シェアの回復を急いでいる。」
(県内地価 6年連続で上昇 投資マネー流入)
㉕「県が発表した7月1日時点の県内地価は6年連続で上昇した。伸び率は前年比7・9%で、2年連続で全国トップ。人口や観光客の増加を背景に県経済の拡大が続き、土地の需要が高まった。低金利環境も加わり、国内外からも投資マネーが流入。一部の地域では地価が高騰し、過熱感を指摘する声もあった。職人不足などで建築コストも高騰。投資物件によっては収益性の低下も懸念されている。住宅投資の勢いはウエートの高い貸家を中心に鈍っており、本年度の新設住宅着工戸数は11月時点で前年同期比7・5%減少している。
㉖「県不動産鑑定士協会のリポートによると、地価が『上昇』したと答えた企業の割合から『下落』したと答えた割合を引いたDI(景況感指数)は、5月時点と比べて10ポイント以上低下。先行きも全体では低下が見込まれるが、『上昇する』と見る不動産会社もあり、今後の動向が注目されている。」



by asyagi-df-2014 | 2019-12-31 15:43 | 沖縄から | Comments(0)

都道府県警察の在り方を通して、沖縄の基地問題が問われる。

沖縄で日常的に行われている機動隊員による反対住民への排除についての判決が出された。
 このことに関して、沖縄タイムスは2019年12月16日、「東村高江の米軍ヘリパッド建設現場への警視庁機動隊の派遣は違法として、都民183人が当時の警視総監2人に派遣隊員の給与約2億8千万円の返還などを求めた訴訟の判決が16日、東京地裁であり、古田孝夫裁判長は原告の訴えを却けた。警視庁は判決を受け、『当方の主張が認められたものと認識している』とコメントを発表した。」、と報じている。
 東京新聞(以下、「東京」)は2019年12月24日、「沖縄の住民排除 警察への重い戒めだ」、とこのことに関して社説で論評した。
 沖縄で日常指されている違法な排除について、「東京」の社説で押さえる。 
 「東京」は、「沖縄の基地建設現場での機動隊員による反対派住民の排除は、適法性に疑問がある-。警視庁機動隊の派遣を巡る住民訴訟で、東京地裁が示した判断だ。警察は重い戒めとしなければならない。」、と指摘する。
 「東京」の指摘の根拠は次のもの。


(1)訴訟の対象となったのは、沖縄県東村高江周辺での米軍ヘリパッド建設に伴い、二〇一六年七~十二月に行われた約百四十人の警視庁機動隊員の派遣。約百八十人の都民が、派遣期間中に支払われた隊員基本給約二億八千万円や特殊勤務手当の損害賠償を求めて一六年十二月に提訴し、今月十六日に判決が言い渡された。
(2)損害賠償の請求は退けられたが、判決は、東京、大阪、神奈川、愛知など六都府県警から派遣された機動隊員の反対派住民らへの対応に言及。「職務行為が必ずしも全て適正だったとは言い難い」とし、特に一六年七月、住民らが建設現場出入り口に置いた車両やテントを強制撤去したことについて「適法性に看過しがたい疑問が残る」との見解を示した。
(3)根拠法があいまいなまま警察権力が行使されたことに、強く警鐘を鳴らしたものだ。テント撤去以外にも現地では、沖縄平和運動センターの山城博治議長ら延べ十四人もの逮捕、建設車両への警察官同乗、県道の通行規制などが過剰警備として批判されていた。大阪府警隊員による住民への「土人」発言は、大きく波紋を広げた。
(4)三年にわたる裁判で、警視庁側は、今後の警備に影響するなどとして派遣隊員の人数さえ明らかにしなかった。判決での厳しい指摘は、原告側の陳述や証言、沖縄県警幹部らへの証人尋問の積み重ねにより導き出されたといえよう。


 この判決は、沖縄の今に関わる。
 だからこそ、「東京」は、次のように押さえる。


(1)沖縄で、座り込み住民らの強制排除は、辺野古の新基地建設現場などでも続いている。警察側は、司法の指摘を真摯(しんし)に受け止めて警備に当たるべきだ。法令順守は言うまでもなく、威圧的と受け取られないよう細心の注意を払うことが求められる。
(2)原告側は、今回の訴訟の最大の争点を「国家が一部地域に国策を押しつけるため、警察権力によって住民らの抵抗を排除することが許されるか」に置いた。抗議活動は平和的に行われており、都府県の機動隊派遣自体が工事推進を目的とした違法なものと訴えたが、その主張は通らなかった。
(3)原告は控訴する方針だ。愛知県でも来年三月、同趣旨の住民訴訟の判決がある。身近な都道府県警察の在り方を通して、沖縄の基地問題が問われている。


 実は、沖縄の基地問題は、日本のあり方そのものを問うている。
しかも、具体的に。



by asyagi-df-2014 | 2019-12-31 07:03 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

弁護士ドッドコムニュースが、「辛淑玉さんへの『名誉毀損』認める ジャーナリスト石井孝明さんに賠償命令」、と伝える。

 標題について、弁護士ドットニュースは2019年12月25日、次のように伝えた。


(1ツイッター上で、北朝鮮の工作員やテロリストだと受けとられる投稿をされ、名誉を傷つけられたとして、市民団体「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉(シン・スゴ)さんがジャーナリストの石井孝明さんに慰謝料をもとめていた訴訟の判決が12月25日、東京地裁であった。鈴木正弘裁判長は、名誉毀損の成立を認めて、石井さんに対して慰謝料55万円の支払いを命じた。
(2)判決などによると、石井さんは2016年11月から2018年2月にかけて、ツイッター上で、辛さんが、北朝鮮などから資金提供を受けて活動している工作員やテロリストであるという印象を与える投稿をおこなった。現在ドイツ在住の辛さんは2018年3月、慰謝料550万円の支払いをもとめて、東京地裁に提訴していた。
(3)鈴木裁判長は、工作員やテロリストなどとする投稿に裏付けはないと認定し、名誉毀損の成立をみとめて、石井さんに対して慰謝料55万の支払いを命じた。判決後、辛さんは支援者の報告集会で、テレビ電話を通じ「この結果が出て、自分自身も先にすすめたらと思っています」とコメント。
(6)石井さんはブログで「非常に遺憾です。裁判所は機械的に名誉毀損の要件にあてはめるのみ。相手側の差別、ヘイトの主張は採用しなかったものの、最近の判例で検討される周辺諸事情や、辛による沖縄独立や、暴力活動については、ほとんど考慮していません」とつづり、控訴を含めて検討しているとしている。



by asyagi-df-2014 | 2019-12-30 19:30 | 人権・自由権 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年12月30日

 「米軍北部訓練場に正当な理由なく侵入したとして刑事特別法違反容疑で21日に逮捕された容疑者について、那覇地裁が検察の求め通り勾留を認めながら、弁護側が求めた理由の開示手続きは遅らせていることが分かった。勾留の期限が過ぎた後の日程を指定しているという。」、と沖縄タイムス。
 どういうことが起きているのか。
沖縄タイムスはこのことについて、「中村弁護士は『事件は休みに関係なく起きており、裁判所も無休で勾留を認めている。仮に年末年始だからといって理由だけを開示しないなら、身体拘束の重大性を全く理解していない』と指摘。勾留期限後に理由開示の法廷を設定したのは、今後検察から勾留の延長請求があり、裁判所が認めることを事前に織り込むものだとして『恐ろしい判断』だと批判した。」、と続ける。
よく考えてみれば、実に恐ろしい。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年12月30日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-玉城知事 石垣陸自「工事いったん止めて」 趣旨は「住民合意形成」-2019年12月29日 11:41


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー知事は26日の報道各社のインタビューで、防衛省の石垣市平得大俣地区への陸上自衛隊配備計画について『工事をいったん止めて地元の理解を得るべきだ』と発言した。」
②「この発言を受け、地元紙の八重山日報は27日付で『陸自配備【住民合意なし】 玉城知事、工事中止を要求』との見出しで“中止要求”と報じたが、琉球新報が玉城知事に真意を確認したところ『住民合意なき強行配備は認めるべきではない、との従来の発言趣旨の範囲だ』と述べ、工事中止は求めていないとの見解を示した。」
③「玉城知事はインタビューで『現状では必ずしも住民合意ができているとは言いにくい』と指摘。その上で『工事をいったん止めて説明会を開催するなど、住民の理解を得ながら丁寧な取り組みをしてほしいという申し入れを行っているところだ』と述べた。」
④「本紙の取材に対し、玉城知事は『住民に十分な説明もせず、配備ありき、スケジュールありきで進めるべきではない、という趣旨だ』と説明した。」


(2)琉球新報-坂本龍一さんがメッセージ「辺野古の話、直接聞きたい」-2019年12月30日 07:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「来年1月5日、沖縄コンベンションセンター劇場棟で催される『チャリティーコンサートin沖縄 平和のために~海とぅ詩とぅ音楽とぅ』で女優の吉永小百合さんと共演する坂本龍一さんが、県民に寄せたメッセージを紹介する。」
②「沖縄に行くのは本当に久しぶり。沖縄での朗読会開催は吉永さんの長年の願いでしたので、それが叶(かな)うことになり嬉(うれ)しく思うとともに、一緒に来てくれとお誘いをいただき、大変光栄に感じています。また、この機会に、僕も以前からずっと心配している辺野古の基地建設工事の状況について、沖縄のみなさんから直接お話しをうかがってみたいと思っています。辺野古の軟弱地盤問題で工事が大幅に延期する…などの記事も出てきていますが、この機会に改めて辺野古の問題、基地の問題を多くの人々に考えてもらえたらと思っています。」
③「沖縄には古い友人がいます。沖縄料理を食べたり、友人たちとの再会も楽しみのひとつです。」


(3)沖縄タイムス-挙動不審「酒抜けたと思った」 米軍軍曹、酒気帯び運転容疑で逮捕-2019年12月30日 09:00


 沖縄タイムスは、「那覇署は29日、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで、在沖米海兵隊の1等軍曹(35)を現行犯逮捕した。呼気から基準値約2倍のアルコールが検知された。『抜けたと思ったから運転した』と容疑を否認している。逮捕容疑は同日午前11時55分ごろ、那覇市前島の道路で、酒気を帯びた状態で乗用車を運転した疑い。同署によると、パトロール中の警察官が、容疑者が挙動不審だったことから停車を求めたところ、呼気から酒の臭いがしたという。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-弁護士「恐ろしい判断だ」 容疑者の勾留 理由開示手続きは先送り 刑事特別法違反事件で那覇地裁-2019年12月30日 09:30


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍北部訓練場に正当な理由なく侵入したとして刑事特別法違反容疑で21日に逮捕された容疑者について、那覇地裁が検察の求め通り勾留を認めながら、弁護側が求めた理由の開示手続きは遅らせていることが分かった。勾留の期限が過ぎた後の日程を指定しているという。」
②「裁判所は請求から原則5日以内に、公開の法廷で勾留を認めた理由を示さなければならない。容疑者6人のうち1人の弁護人を務める中村昌樹弁護士が27日に開示請求したところ、来年1月1日の勾留期限が終わった後の6日を指定した。『やむを得ない事情』があれば延ばせるが、今回は事情の説明もなかったという。」
③「中村弁護士は『事件は休みに関係なく起きており、裁判所も無休で勾留を認めている。仮に年末年始だからといって理由だけを開示しないなら、身体拘束の重大性を全く理解していない』と指摘。勾留期限後に理由開示の法廷を設定したのは、今後検察から勾留の延長請求があり、裁判所が認めることを事前に織り込むものだとして『恐ろしい判断』だと批判した。」
④「別の容疑者も理由開示手続きに加え、勾留取消請求に対する判断が2日たっても示されず、通常より遅れているという。」
⑤「名護署は12月21日、基地建設に反対する男女6人を逮捕。那覇地検が23日に請求した勾留は那覇簡裁に却下され、準抗告で那覇地裁が24日に認めた。」

 県警は27日、複数の容疑者の自宅や車を家宅捜索した。パソコンなど関係資料を押収したという。


(5)沖縄タイムス-米軍の訓練場に侵入疑い 沖縄で男女6人逮捕-2019年12月22日 10:44


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県警名護署は21日、国頭村の米海兵隊北部訓練場に正当な理由なく侵入したとして、30~70代とみられる男女6人を刑事特別法違反容疑で現行犯逮捕した。6人は黙秘しており、県警が動機や経緯を調べている。」
②「名護署によると、21日午前10時半ごろ、基地関係者から『複数人の侵入者がいる』と110番通報があった。現場に着いた署員が、訓練場のN1地区ゲートを開けて中から出てきた男4人、女2人を現行犯逮捕した。県外在住者も含まれているとみられる。現場周辺には逮捕者以外にも複数人いたという。」
③「また、国頭地区消防本部によると、同日午前10時22分、現場付近にいた男性から『60代男性が手から出血している』と119番通報があり、三重県の男性(61)を本島北部の病院に搬送した。同署は、この男性と搬送時に同行した男性の計2人も、グループのメンバーだった可能性があるとみて調べている。」




by asyagi-df-2014 | 2019-12-30 15:59 | 沖縄から | Comments(0)

伊藤詩織さん民事訴訟で勝訴。

 東京地裁は、伊藤詩織さんが元TBS記者山口敬之氏を訴えた裁判で、330万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
 この判決をマスコは大きく取りあげた。
 朝日新聞(以下、「朝日」)は2019年12月20日、「伊藤氏の勝訴 社会の病理も問われた」、と社説で論評した。
「朝日」は、まず、このように伝えた。


(1)ジャーナリストの伊藤詩織氏が元TBS記者山口敬之氏を訴えた裁判で、東京地裁は「酒を飲んで意識を失った伊藤氏に対し、合意のないまま性行為に及んだ」と認め、330万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
(2)山口氏は準強姦(ごうかん)容疑(当時)で告訴されたが、嫌疑不十分で不起訴となった。刑事事件では検察側に厳格な立証が求められるが、民事裁判では両者の言い分のどちらがより確からしいかが判断される。地裁は、合意があったとする山口氏の主張を、「重要部分が不合理に移り変わり、客観的な事情に合致しない点も複数ある」と退けた。
(3)山口氏は控訴を表明したが、判決後の記者会見で見過ごせない発言があった。自らが話を聞いたとする「本当の(性犯罪)被害者は会見で笑ったりしない」という女性の声を紹介し、身の潔白を訴えたのだ。


 こうした山口の反応も含めて、「朝日」は突き詰める。


(1)苦しみを抱え込み、下を向いて生きていくのが被害者の正しい姿だ、と言うに等しい。こうしたゆがんだ認識が、過酷な傷を負いながらも生きていこうとする人々を、追い詰めてきたのではないか。
(2)勇気をふるって告発すると、「あなたにも落ち度があった」などと責められ、二重三重に傷つく。性暴力を受けた人は、その体験に加え、声を上げることの難しさにも苦しんできた。
(3)その呪縛を断ち切り、被害をなくしていこうという動きが、世界各地で広がる。代表が「#MeToo」運動だ。国内ではことし、性犯罪をめぐる無罪判決が相次いだことへの批判をきっかけに、泣き寝入りせず性暴力に抗議する「フラワーデモ」が始まり、いまも全国に波及し続けている。伊藤氏が氏名と顔を明らかにして行動したことが、多くの被害者の背中を押したのは間違いない。

 また、「朝日」は、いわゆる「セカンドレイプ」の問題について指摘する。


(1)この間(かん)、伊藤氏にはネット上などで異常な攻撃が加えられた。政権寄りの論者らが、安倍首相を取材した著作のある山口氏の応援にまわり、右派系雑誌には、伊藤氏の人格をおとしめる記事が掲載された。
(2)これに対し判決は、「伊藤氏は性犯罪の被害者を取り巻く法的・社会的状況の改善につながると考え、自身の体験を明らかにした」と述べ、その行動には公益を図る目的があったと認めた。名誉毀損(きそん)だという山口氏の主張は退けられた。


 「朝日」は、伊藤詩織さんの勝訴判決に、「曲折を経ながらも性犯罪に向けられる目は厳しさを増している。罰則を強化する改正刑法がおととし成立し、さらなる見直しの議論が進む。相談・支援態勢も強化されてきている。この歩みをより確かなものにし、被害者の尊厳を守る。私たちの社会が背負う重要な課題である。」、と伊藤詩織さんとともに未来を見つめる。


 一方、東京新聞(以下、「東京」)は2019年12月24日、「詩織さん勝訴 『黒箱』の中が見えない」、と社説で論評した。
「性暴力被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織さんが民事訴訟で勝訴した。『#MeToo(ミートゥー)』の声が高まる契機にもなった事件だが、ブラックボックスの中はまだ見えない状況だ。」、と押さえる。
 どういうことなのか。
「東京」は、この判決に関する評価から触れる。


(1)勝訴の報は海外メディアでも大きく取り上げられた。米国のワシントン・ポストは「日本人女性の権利の勝利」と。CNNテレビも、英国のBBC放送なども一斉に報道した。台湾などでも同じだ。伊藤さんの著書「Black Box」は、中国では「黒箱」と題し出版、注目されている。
(2)海外メディアの主張はどれも正当なものだ。例えば日本では性暴力に遭っても警察に相談するケースは少ないとか、刑事罰を科す困難さを挙げて、日本の性犯罪に対する後進性を説いたりした。何より首相と親しい山口敬之(のりゆき)元TBS記者を訴えた裁判だったことに焦点を当てたりした。
(3)内閣府が昨年まとめた調査では、女性の十三人に一人は無理やりに性交をされた経験があった。だが、被害を受けた女性の約六割はどこにも相談していなかった事実も浮かんだ。伊藤さんが記者会見で「誰もが被害者になるリスクがある。声を上げられない人もいる。傍観者にならないことが大事」と語ったのも、そんな背景があるからだ。
(4)確かに性犯罪の現場は密室が多く、立証は困難だ。それでも判決は、性行為に合意がなかったことを認めた。飲食店からタクシー、さらにホテルでの原告と被告の状況を時系列で詳細に検討し、導いた事実認定である。ひどい酩酊状態だったのだ。


 そして、「黒箱」(Black Box)の意味について示す。


(1)刑事事件の準強姦罪(現在は準強制性交罪)などでは暴行や脅迫などで抵抗が著しく困難な状態にあったことが要件となる。だが、今回の民事裁判での事実認定ならば、刑事上、なぜ東京地検は不起訴としたのか疑問視する専門家の意見もあった。
(2)「Black Box」には山口氏に逮捕状が発行されながら、警察上層部の判断で逮捕が取りやめになったと記されている。これこそ明らかにされねばならない最重要の問題ではないか。日本の刑事司法がこの事件を闇に葬ったことと同じだからだ。
(3)不正義に国家権力が絡んでいたら、もはや法治国家と呼べない。山口氏は「法に触れる行為は一切していない」と主張するが、真相は解明されねばならない。「黒箱」の中を開けるように…。


 確かに、あらためて、真相は解明されなければならない、ことに気づかされる。
大事なことは、「東京」が指摘する「山口氏に逮捕状が発行されながら、警察上層部の判断で逮捕が取りやめになったと記されている。これこそ明らかにされねばならない最重要の問題ではないか。日本の刑事司法がこの事件を闇に葬ったことと同じだからだ。」、ということだ。



by asyagi-df-2014 | 2019-12-30 06:41 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年12月29日

  安倍晋三政権の強権政治を支える悪しき「構造」が、どんな違法行為を強いてきたのかを示すものの一つ。
「沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド建設に関し、和泉洋人首相補佐官が2016年、米政府に成果を示すことを最優先し、電源開発(Jパワー、本社東京)に協力を求め、見返りに便宜を図る約束をしていたことを記すJパワーの内部文書を本紙は27日までに入手した。文書には「何とか年内、オバマ政権のうちにケリをつけたい。海外案件は何でも協力しますから」と記されていた。文書は和泉補佐官とJパワーの北村雅良会長が同年9月14日に首相官邸で面談した際の発言録。高江のヘリパッド建設や辺野古新基地建設を主導してきた官邸が便宜をちらつかせて企業に協力を迫った可能性がある。」、と琉球新報。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年12月28日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-高江工事、企業に協力迫る 16年首相補佐官 電源開発に便宜約束か-2019年12月28日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド建設に関し、和泉洋人首相補佐官が2016年、米政府に成果を示すことを最優先し、電源開発(Jパワー、本社東京)に協力を求め、見返りに便宜を図る約束をしていたことを記すJパワーの内部文書を本紙は27日までに入手した。文書には「何とか年内、オバマ政権のうちにケリをつけたい。海外案件は何でも協力しますから」と記されていた。文書は和泉補佐官とJパワーの北村雅良会長が同年9月14日に首相官邸で面談した際の発言録。高江のヘリパッド建設や辺野古新基地建設を主導してきた官邸が便宜をちらつかせて企業に協力を迫った可能性がある。」
②「和泉首相補佐官は沖縄の基地問題を担当する菅義偉官房長官の下で実務を担う官邸の中心人物。和泉首相補佐官室は本紙の取材に対し『米軍北部訓練場のヘリパッド建設事業は沖縄防衛局所管の事業ですので、同局に問い合わせください』と回答。面談や発言内容の事実関係について言及を避けた。」
③「Jパワーが協力を求められたのは、ヘリパッド建設予定地に隣接するJパワー所有の『沖縄やんばる海水揚水発電所』(国頭村、16年7月に廃止)の施設の貸し出し。実際に施設は沖縄防衛局職員の作業や宿泊所として完成まで3カ月間使用された。」
④「Jパワーは本紙の取材に、沖縄防衛局からの協力要請に基づいて『施設の一部分の使用を認めた』と回答した。一方、首相官邸での北村会長と和泉首相補佐官の面談や内部文書の事実関係については『回答を差し控えたい』とし、海外事業で政府が便宜を図った事実があるかについては『ない』とした。」


(2)琉球新報-PFOS全国調査へ 環境省 河川、地下水で目標値-2019年12月28日 07:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東京】県内でPFOS、PFOAなどの有機フッ素化合物が高濃度で検出されている問題に関連し、環境省は河川や地下水などの水環境に関する目標値を設定する方針を固めた。27日に東京都内で開いた有識者検討会で方向を確認した。来年以降、検討会を重ねて具体的な目標値案を詰める。環境省はまた、PFOS、PFOAについて年度内にも初の全国調査を行うことを明らかにした。」
②「環境省は2014年3月、PFOSとPFOAを環境リスクに関する知見の集積が必要な『要調査項目』に位置付け、調査や情報収集を進めてきた。その後、諸外国で目標値の設定に関する動きがあることや、動物では胎児に影響を及ぼすとの研究データが報告されていることを踏まえ、目標値を定める必要があると判断した。」
③「同日の検討会でも委員からは『何らかの目標値を設定してしっかり監視していくことが必要だ』などの意見が相次いだ。ただ、毒性に関する評価が確定していないことから『』暫定的な値』にしてはどうかとの意見も上がった。今後具体的な位置付けを詰める。」
④「PFOS、PFOAを巡っては、厚生労働省が水道水の水質に関する暫定目標値の設定に向けた検討を進めている。関係者によると環境下の水でも、地下水が飲用に使われることも想定されることから、水道水の目標値に近い数値を設定する可能性もある。そのため、厚労省側の検討会の議論も踏まえながら、環境省側でも議論を進めていく。」
⑤「一方、環境省が実施を表明したPFOS、PFOAに関する全国調査では、これまで調査した河川や湖沼、海などの公共用水域のほか、地下水も対象に加える。」
⑥「来年1~3月をめどに、最大200カ所で実施する方向だ。20年度前半にも結果を取りまとめる予定だ。」


(3)沖縄タイムス-「怖かった」ドアを開けると丸刈りの外国人 突然、胸ぐらをつかまれ…クリスマスに恐怖の夜-2019年12月28日 05:20


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「25日午後11時45分ごろ、沖縄県北谷町伊平で民家に米兵とみられる男が押し入り、住人の会社員男性(43)の胸ぐらをつかむ事件があった。事件直後、沖縄署は同町のコンビニエンスストアで210円の缶チューハイ1本を盗んだとして米海兵隊の男を緊急逮捕。男性の家に押し入った人物と同一人物とみて捜査している。」
②「逮捕されたのはキャンプキンザー所属の上等兵(20)。逮捕容疑は缶チューハイ1本を盗んだ疑い。調べに対して『間違っている』と否認しているという。呼気からは基準値約5倍のアルコールが検知された。」
③「窃盗事件が発生した直後に米兵らしき男が民家に押し入った。胸ぐらをつかまれた男性の妻(43)は『ドアをたたいて、夫が鍵を開けると丸刈りの外国人が家に入ってきた』と証言。米兵らしき男は、男性を突き飛ばした後、冷蔵庫から炭酸水を取り出したという。男性の妻は『1歳8カ月の子どもがおり、突然の出来事でとても怖かった。地域に防犯カメラの設置や安全対策をしっかりしてほしい』と話した。」


(4)沖縄タイムス-電源開発の建屋 沖縄防衛局が使用認める 首相補佐官メモと時期が符合 米軍ヘリパッド建設工事-2019年12月28日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄防衛局は26日、東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設工事をしていた2016年、現場に近い電源開発(Jパワー)が所有する『沖縄やんばる海水揚水発電所』の建屋を職員の休憩用に借りていたことを認めた。Jパワーに貸付料14万2千円を支払った。」
②「和泉洋人首相補佐官が16年9月、首相官邸にJパワーの北村雅良会長を呼び、建屋を使わせるよう求めていたとのJパワー内部メモの存在が判明している。防衛局によると建屋を使ったのはその後の10~12月で、時期は符合している。また、工事車両通行のためJパワーの土地を16年7月から今まで使っているとも説明した。」
③「内部メモには、和泉補佐官が『何とか年内、オバマ政権のうちにケリをつけたい』『国が米国との関係の中で急いでいる事業』などとJパワーに助力を迫り、見返りに『海外案件は何でも協力しますから』と伝えたと記録されている。」


(5)沖縄タイムス-岩ズリ、他の工事に影響ない? 建設団体「国のことなので配慮しているとは思うが…」-2019年12月29日 06:44


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設の埋め立てで、防衛省が県内で年間産出される岩ズリの9割を使用する方針を示したことを受け、県内の建設団体の幹部は『生コンの材料となる岩ズリをほとんど使用されると辺野古以外の工事はできなくなる。国が考えていることなので影響がないよう配慮しているとは思うのだが』と困惑する。」
②「同幹部によると、岩ズリには2種類あり、白色は路盤材に、黒色は生コンの材料になるという。白色は解体工事などで破砕したコンクリート片で代用できるが、黒色を使われると生コンが作れなくなる可能性が出てくるという。」
③「同幹部は『使用しても県内の建設工事に影響は出ないという、それなりの根拠を国は持っているはず。もし支障が出るのであれば要請行動も必要になってくる』と懸念した。」


(6)沖縄タイムス-“辺野古”阻止の狙いも 環境保全をうたう「県外土砂規制条例」とは…-2019年12月29日 06:17


①「沖縄県の『県外土砂規制条例』は、2015年に当時の翁長雄志県政の与党県議会議員の議員提案で制定された。県政与党は当時、環境保全を条例制定の目的と強調していたが、大量の県外土砂を使用する名護市辺野古の新基地建設をけん制する狙いもあった。」
②「条例は搬入90日前までに事業者が外来生物の付着について県に届け出るよう義務付。県による立ち入り調査も規定し、特定外来生物が見つかった場合は土砂を洗浄する必要がある。」
③「15年11月の施行後、16年に那覇空港滑走路の増設事業で初めて適用された。事業者からは外来生物の付着は報告されなかったものの、県の調査では採取地でハイイロゴケグモなどの特定外来生物が確認された経緯がある。」
④「新基地建設を巡っても県環境部は、沖縄防衛局が県外の土砂採取候補地とした佐賀県や宮崎県など6県22市町村を対象に外来生物の侵入・定着状況、防除方法を調査する準備を進めている。」


(7)沖縄タイムス-「土砂利権も影響か」と北上田氏 国の思惑を指摘-2019年12月29日 06:06


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「防衛省が埋め立て土砂のすべてを県内で調達する可能性があることについて、新基地建設に反対する平和市民連絡会のメンバーで土木技師の北上田毅氏は『県外土砂の搬入を規制する条例の回避が目的だろう。高い単価で土砂を販売したい県内企業の利権と関係している可能性もある』と指摘した。」
②「沖縄防衛局はこれまで大量の土砂を県外から調達しようと計画していた。県外から搬入する土砂は県条例の規制の対象となり、事業者の県への届け出や県の立ち入り調査が生じる。北上田氏は『県外から調達することで工期が延びるリスクを回避するためではないか』としている。」
③「防衛局が辺野古側の埋め立て区域に投入している土砂は、不透明な経緯で単価が決められたとことも強調。1立方メートル当たり5370円の単価は市場価格の約1・5倍で、防衛局は1社のみの見積もりで契約した。北上田氏は『防衛局が埋め立てに使う【岩ズリ】は石材を採石した際に出るくずのようなもので、本来は二束三文の価格だ。業者の利権を理由に、山など貴重な自然が破壊されることは許されない』と問題視した。


(8)沖縄タイムス-[解説]国、土砂条例を回避か 埋め立て新工程 県は不承認崩さず-2019年12月29日 05:30


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡る軟弱地盤の改良工事に伴う設計変更申請に向け、沖縄防衛局が25日に防衛省で開いた有識者会議で突如、新たな工事工程を示した。新たな埋め立て資材は【必要量を県内から調達することが可能】と特記されるなど、新基地建設完成への障壁を崩す思惑が浮かび上がる。」
②「新基地建設を巡っては11月、県環境部が年度内に県外の埋め立て土砂採取地の外来生物調査を着手する計画を発表。県外土砂規制条例の施行以降、調査は2度目で、採取地の候補に挙がった地域の外来生物の分布状況や土砂への混入の可能性を調べるとしていた。」
③「県外の土砂に厳しい姿勢を示す県の追及をかわすかのように、防衛局は土砂は県内で全て調達可能と説明。計画変更で県外からの土砂を使わない場合、県外土砂規制条例は工事を止める効力を持たなくなる。さらに、防衛局は作業用ヤードに想定していた辺野古漁港周辺(約4・6ヘクタール)を埋め立てる計画を取りやめた。代わりに現在埋め立て工事を進めている辺野古側にヤードを設置する計画という。」
④「辺野古漁港周辺の埋め立ては名護市の許可が必要だったが、計画変更でこの障壁もなくなる。市の許可を巡っては、2018年の名護市長選で『辺野古』の賛否を明らかにしてこなかった保守系の渡具知武豊市長の判断が注目された。許可することで『辺野古』容認の立場を鮮明にするデメリットがあるからだ。この許可を巡っては、市長選直後、渡具知氏を支持する政府内では『埋め立て許可の判断を迫るような事態は避けさせたい』との声が上がっていた。実際、今回の計画変更で、渡具知氏の政治判断は回避される見通しとなった。」
⑤「防衛省は当初計画の変更分について年度内にも予定する設計変更に盛り込むとするが、県は不承認とする構えを崩さず、工事の加速化が実現するかどうかは、不透明なままだ。」


(9)沖縄タイムス-「自分もわるいのかなあ…」校庭に米軍ヘリの窓が落ちてきた小学校 あまりにも切ない子どもたちの感想文-2019年12月28日 10:50


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「『ほんとうは きおくからけしておきたいきおく』。『うごきたくてもこわくてうごけなくて、いまでもおぼえてる。あのときのかんかく』―。」
②「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属のCH53E大型輸送ヘリが宜野湾市の普天間第二小学校の運動場に窓を落下させた事故を受け、児童約640人が当時の記憶や今の気持ちを書いた自由感想文が27日までにまとまった。事故から2年にあたった13日、当時のニュース映像などを振り返る全体集会『12・13を考える日』があり、集会後に全児童が記述した。」
③「事故時に運動場で体育の授業を受けていたのは当時2年と4年の計54人。『すなぼこりがたって いしが3コくらいとんできた』『【ドン】と音がして、バクダンでも落ちたのかと思いました』などの証言が相次いだ。【クラスの1人が【まど べいぐんきちのやつだから ばくはつするぜ!】っていうから またびっくりした』と混乱ぶりをつづったものもあった。」
④「米軍機が飛ぶたび『またまどをおとそうとしているのかな』と事故を思い出す児童も。日本人と米国人の両親を持つ子どもたちもいて『自分も半分アメリカの人だから、自分もわるいのかなあと思うときが12・13です』と苦しい胸の内を打ち明ける文面もあった。」(中部報道部・平島夏実)
⑤「普天間第二小の子どもたちが、米軍ヘリの窓落下事故から2年の節目に書いた自由感想文を紹介する。(以下は原文通り。かっこ内は言葉を補っています)」
⑥「ヘリコプター(の窓)が落ちた時、本当にこんらんしていました。さらにその時、私の友達が運動場で体育していました。私は、どうしよう…ケガしていたら…ととても怖かったです。お願い無事でいて…と願うことしかできない自分を見て、初めて自分の弱さを知りました。」
⑦「別の小学校(宮森小)にもジェット機がおち、17人もぎせいになったときいて、わたしはこんなに生徒がぎせいになったなんて…ととても悲しくなり、とてもいかりがこみ上げてきました。他にも(沖縄国際)大学などにもおち、わたしは、よくそんなにめいわくをかけて、うちの学校にも飛行をつづけられるなと思いました。」
⑧「もしまたこうゆうことをしたら、もうどこにもとばないでほしいなと思いました。自分の命をうばわれないようにちゃんとひなんしようと思いました。」
⑨「自分たちはなれてしまっているから、いつも飛んでいる事はあまり気にしていなかったけど、校長先生が初めて来た時や他の方が来た時にびっくりしているのを見て「やっぱり自分たちの学校はふつうじゃないんだ」と思ってしまいます。2年前まではふつうな日々だったのに、なんでこんなことになったんだろうと思います。基地がとなりだから仕方ないということは分かります。でもできるかぎりふつうの生活に戻りたいです。」
⑩「ぼくは、おととしの12月13日の事けんのあとのよるに『こんなじけんがあったから、ヘリはとうぶんとばないだろ』と思いました。でも次の日学校に行って、グランドの上でへいきで米軍のヘリがとんでいるのを見てゆるせませんでした。」
⑪「米軍(基地)は、人を死なせたり、こっせつさせたり、ケガをさせていいと思っているのと思いました。米軍は、やすみ時間や放課後、下校の時間いつも運動場の上を通っているので『またまどをおとそうとしているのかな』と思いました。」
⑫「ヘリのてんけんをすれば、ヘリなどのまどがおちるはずないのに、なぜてんけんをしないんだろう? 本当に『そろそろ学習しろ』(っ)ていいたいです。」


(10)琉球新報-吉永小百合さん 辺野古埋め立て「本当に悲しい」 沖縄戦、基地問題…思い語る -2019年12月29日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「『知らんぷりしていい問題ではない。どうしても基地が必要と言うなら、沖縄の痛みを他の県(本土)も引き受けないといけない。それが嫌だったら、沖縄にもつらい思いをさせてはいけない』―。辺野古新基地に象徴される安全保障の負担が押し付けられる沖縄の不条理を巡り、きっぱりと語るのは、『国民的スター』と称される女優・吉永小百合さん(74)だ。来年1月5日に、音楽家の坂本龍一さんと共演するチャリティーコンサートを前に、沖縄への思いを熱く語った。」
②「1968年、映画『あゝひめゆりの塔』に出演して以来、沖縄戦の継承、米軍基地の過重な負担にあえぐ基地の島への思いを深め、自らの言葉で発信してきた。」
③「『ひめゆりの塔』の『泣いてばかりいた』演技への反省と、本土の盾となった沖縄戦で多数の県民が犠牲になったことを学び、『沖縄には遊びには行けない』と思い込んでいた、という。プライベートの沖縄の旅がようやく実現したのは2018年6月。沖縄中が鎮魂に包まれる初夏、南部戦跡や米軍基地、新基地建設海域などを巡り、あらためて沖縄の現実に息をのんだ。『驚くほどきれいな辺野古の海が無残な形にされていくこと』に胸を痛め、『(埋め立ては)本当に悲しい』と、沖縄の民意を無視して進む新基地工事に強い疑念を示す。」
④「『忘れない、風化させない、なかったことにしないために』原爆詩や福島原発事故被害者の詩の朗読をライフワークとし、反戦平和、反核、反原発を明確に打ち出す発言をためらわない。『自分にできることは表現者として声に出して伝えること』『どう思われようと、自分の思ったことを伝えることが大事だ』。かれんな笑顔から繰り出される眼光が鋭さを増した。」
⑤「首里城の焼失に衝撃を受け、県民が切望する再建に向けて『できる限りのサポートをしたい』と支援を誓った。坂本さんも県民へメッセージを寄せ『辺野古の基地建設工事の状況について、直接お話を伺いたい』と述べた。」                 (松元剛)


(11)琉球新報-15年の使用期限、7つの条件はどうなった? 普天間飛行場の辺野古移設を名護市が条件付きで受け入れて20年-2019年12月29日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【名護】岸本建男元名護市長が1999年12月に米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の受け入れを表明して27日で20年が経過した。岸本氏は当時、15年間の使用期限など7項目の条件を提示し、満たされない場合は『容認を撤回する』と強調していた。だが、20年たった現在、岸本氏の条件は満たされないまま辺野古の米軍キャンプ・シュワブでは埋め立て工事が進む。」
②「岸本氏の示した条件は(1)15年の使用期限と日米地位協定改善(2)シュワブ内ヘリポートの代替施設への移設など既存米軍施設の改善(3)基地使用協定の締結(4)環境への配慮―など。移設受け入れを表明した99年12月27日の会見で岸本氏は『私の人生で最も困難な選択だ』と吐露した。」
③「当時の稲嶺恵一知事も代替施設の15年の使用期限と軍民共用化を主張しており、“共同戦線”を張っていた。岸本氏の容認を受け、政府は99年12月28日に政府方針を閣議決定。普天間飛行場の名護市辺野古移設を打ち出した。岸本氏らの条件への対応も示されたが、使用期限については『米国政府との話し合いで取り上げる』との表現にとどめ、確約はしなかった。」
④「新基地の使用協定については2002年に名護市と県、国で『供用開始までに締結する』との基本合意書を締結している。一方、政府は06年5月に日米合意に基づいて辺野古移設などを改めて閣議決定し、使用期限の協議などの項目を削除。1999年の閣議決定は廃止し、岸本氏が掲げた容認条件は無効化された。」
⑤「2006年5月。政府は普天間飛行場代替施設について日米で合意した2本の滑走路をシュワブ沿岸に建設する案を基本に『早急に代替施設の建設計画を策定する』と閣議決定した。閣議決定前の同年2月、退任を直前に控えた岸本氏はシュワブ沿岸への代替施設建設計画に『滑走路延長線上に民間住宅があり、住民生活への影響を考えても論外だ』と批判した。」
⑥「それから1カ月余りたった同年3月27日、岸本氏は肝細胞がんで死去した。」
⑦「岸本氏の後継として市長に就任した島袋吉和氏は同年4月、当時の額賀福志郎防衛庁長官と沿岸案で合意した。島袋氏は容認の理由について『民間地区の上空を飛行しないことが示された』と説明した。」
⑧「13年12月に仲井真弘多知事(当時)から埋め立て承認を得た政府は14年7月に陸上部の工事に着手し、17年4月には護岸工事を始めた。18年12月に埋め立て区域の土砂投入に着手した。」
⑨「後任の名護市長の基地に対する立場は変遷した。10年に就任した稲嶺進氏は新基地建設反対の姿勢を明確に打ち出した。18年に就任した現職の渡具知武豊氏は新基地建設への賛否を明言しない姿勢を取っているが、辺野古移設を推進する政権与党が選挙戦を全面支援した。」                                 (塚崎昇平)



by asyagi-df-2014 | 2019-12-29 17:41 | 沖縄から | Comments(0)

安倍晋三政権は、辺野古新基地建設の埋め立てに、10年程度を要すると見積もる。(2)

 やはり、この表題を、日本『本土』の人間がどのように受け取ることができるのか、ということに尽きる。
 沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2019年12月23日、「『辺野古』完成まで13年 普天間返還も2030年代半ば以降に 軟弱地盤で政府見通し」、と次のように報じた。


(1)名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府が沿岸海域の埋め立てや護岸造成などの工期に、10年程度かかるとの見通しを立てていることが22日、分かった。政府関係者が明らかにした。2013年に日米が合意した在日米軍基地の統合計画では、本体工事の期間を5年と想定していた。埋め立て工事の完了後も飛行場の整備に3年を見込んでおり、「2022年度またはその後」としてきた普天間飛行場の返還時期は、30年代半ば以降にずれ込む公算が大きい。
(2)工期の遅れは、大浦湾側に軟弱地盤が見つかり、改良工事が必要になったことが主な要因。防衛省は早ければ25日に開く軟弱地盤の改良工事に関する有識者会議で、新たな工期を説明する見通しだ。
(3)政府は改良工事に必要な設計変更を、本年度中に県へ申請する方針だが、玉城デニー知事は不承認とする構え。この場合、工期はさらに延びることになる。
(4)防衛省は軟弱地盤の報告書で、海上工事に3年8カ月かかると記載している。当初の工期に、こうした期間などが上積みされたとみられる。
(5)来県中の菅義偉官房長官は22日、記者団に「工期の検討もされているが、内容を答えるのは困難。事業者の沖縄防衛局が、然るべき時期に説明すると思う」と述べるにとどめた。
(6)工期の延びに伴い、少なくとも3500億円以上と説明してきた関連経費の膨張も避けられない。県は18年に、新基地の運用まで13年以上、建設関連予算は最大で2兆5500億円かかるとの試算を示していた。今回、明らかになった新たな工期は、県の見立てと合致している。
(7)政府は軟弱地盤への対応で、砂を締め固めたくい約7万7千本を海底に打ち込み、地盤強化を図る工法を採用する予定だ。


 この「『辺野古』完成まで13年 普天間返還も2030年代半ば以降に」(「タイムス」)、とはどういうことを示すのか。
 「タイムス」は「[新基地完成まで13年]工事中止し別の道探れ」(2019年12月24日)、
毎日新聞(以下、「毎日)は「辺野古工事に10年以上 もはや非現実的な計画」、、と社説で論評した。
 この二社の社説で、この記事の意味について考える。
 まず、「タイムス」は、「『一日も早い危険性の除去』と言いながら、今後十数年かそれ以上、普天間の皆さん辛抱してください、と言っているのに等しい計画である。」、と始める。
 「タイムス」の指摘は次のもの。


(1)名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府が沿岸部の埋め立て工期を、これまでの「5年」から「10年程度」に見直していたことが明らかになった。埋め立て海域東の大浦湾側で見つかった軟弱地盤の改良工事のためである。埋め立ての後、さらに飛行場の整備に3年を見込んでいる。
(2)仮に工事がスムーズに進んだとしても、米軍普天間飛行場の返還は2030年代半ば以降に大きくずれ込む公算だ。当初予定からは30年以上も遅れることになる。全体計画をずたずたにするような大幅な工期延長である。計画は完全に破綻した。
(3)普天間返還は、1996年の日米合意で「5年ないし7年」とされ、早ければ2001年の見通しだった。だが先送りが繰り返され、両政府が13年に合意した現行計画では、工期を5年と想定した上で「22年度またはその後返還」となった。
(4)国はこれまで「世界一危険な飛行場」だとし、移転の必要性を繰り返し強調してきた。この期に及んでもう十数年我慢してくれというのは、住民に対する背信行為だ。それだけではない。「一日も早い危険性除去」との決まり文句は、実態の伴わない誇大広告になってしまった。


 「これ以上、工事を強行し続けることは許されない。」、と「タイムス」は断じる。
さらに、「タイムス」は批判を加える。


(1)工期の長期化に伴って、少なくとも3500億円以上としてきた関連経費の大幅な増加が避けられない。県は昨年「運用まで13年以上、予算は最大2兆5500億円」との試算を示している。工期に関しては見通しがおおむね裏付けられた形だ。
(2)新基地を巡って国は環境アセスメントの段階からオスプレイ配備など肝心な情報開示を渋ってきた経緯がある。今回、軟弱地盤の存在が明らかになったのは市民団体の情報開示請求によるものだった。国が主体的に公表したものではない。
(3)7万本以上もの杭(くい)を打ち込む地盤改良工事では、ジュゴンやサンゴなどへの影響が懸念されている。既に本島周辺に生息するジュゴン3頭のうち1頭の死骸が確認され、残り2頭は行方不明のままだ。


 つまり、「『工期』『工費』『環境保全』」のどれをとっても、当初計画とは似ても似つかぬ事業になってしまった。」、と明確にする。
 それは、「国は普天間返還までの十数年かそれ以上の期間、どのような対策を取るつもりなのか。今後、取るべき道は、埋め立てを中止し計画を全面的に見直すか、軟弱地盤の改良に伴う環境アセスやジュゴン調査などを実施し、一から埋め立て申請をやり直すか-そのどちらかしかない。国は計画が破綻したことを素直に認め、玉城デニー知事が求めている対話に応じるべきである。これ以上県民をもてあそぶようなことがあってはならない。」、ということだと。


 一方、「毎日」もまた、「沖縄の基地負担を軽減する原点に立ち返り、県や米側との協議を仕切り直すべき時である。」、と明確に見解を示す。
「毎日」の見解の根拠は次のもの。


(1)地盤改良工事について防衛省は7万7000本もの砂の杭(くい)を打ち込む工法を検討しているが、全体の工期の見積もりは示していなかった。今後、土木工学などの専門家による「技術検討会」に諮ってお墨付きを得たうえで、沖縄県に辺野古埋め立て工事の設計変更を申請する方針だ。 しかし、海面から最深部まで90メートルに及ぶ軟弱地盤の施工例はなく、完成後の地盤沈下対策を含め本当に実現可能なのか疑問視されている。(2)仮に技術的に可能であったとしても、政治的なハードルは極めて高い。沖縄県民は今年2月の県民投票や、2度にわたる知事選、近年の国政選挙で「辺野古ノー」の明確な意思を繰り返し示してきた。 軟弱地盤の存在は14~16年のボーリング調査で判明していたのに、政府が公式に認めたのは今年に入ってからだ。不都合な情報を隠し、埋め立ての既成事実化を優先する不誠実な姿勢が県との溝を深めている。沖縄県の玉城デニー知事が設計変更を承認する見通しはなく、国と県の裁判闘争にもつれ込んで改良工事の着工が遅れる事態も想定される。30年代以降に辺野古移設が実現する保証など、どこにもない。
(3)普天間飛行場の「5~7年以内の返還」に日米が合意してから既に23年が経過した。さらに10年以上となれば事実上の固定化だ。
(4)政府が「一日も早い返還実現のため」として工事を強行してきた根拠は崩れている。現行計画はもはや非現実的だと言わざるを得ない。日米間で修正を重ねて合意した計画を見直すのは政府にとって重い決断となる。だが、このまま辺野古移設に固執している間に重大な事件や事故が起きれば、日米同盟への不信感が沖縄に広がりかねない。


 「タイムス」及び「毎日」の社説から受け取るものは、「政府が『一日も早い返還実現のため』として工事を強行してきた根拠は崩れている。現行計画はもはや非現実的だと言わざるを得ない。「(「毎日」)との理由から、「今後、取るべき道は、埋め立てを中止し計画を全面的に見直すか、軟弱地盤の改良に伴う環境アセスやジュゴン調査などを実施し、一から埋め立て申請をやり直すか-そのどちらかしかない。」(「タイムス」)、ということである。



by asyagi-df-2014 | 2019-12-29 06:45 | 沖縄から | Comments(0)

安倍晋三政権は、辺野古新基地建設の埋め立てに、10年程度を要すると見積もる。

 例えば、この記事を、日本『本土』の人間がどのように受け取ることができるのか、ということに尽きる。
 琉球新報(以下、「新報」)は2019年2月23日、「辺野古新基地、埋め立てに10年 政府見積もり、軟弱地盤で当初の倍 普天間返還2030年代」、と次のように報じた。


(1)米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府が埋め立てに必要な工程を10年程度と見積もっていることが22日、分かった。政府関係者が明らかにした。軟弱地盤の存在が発覚し、当初予定していた5年から2倍の時間がかかると判断した。埋め立て完了後の滑走路整備などに見込まれる工程3年を含めると、現行計画で早ければ2022年度とされた米軍普天間飛行場の返還は、30年代にずれ込む見通しだ。
(2)防衛省は軟弱地盤の改良工事について有識者が議論する「技術検討会」の第3回会合を25日にも開き、10年程度かかるとの工程について報告するとみられる。地盤改良に必要な対策の検討をまとめた後、同省は工事に入るために必要な計画変更を年明け以降、県に申請する予定となっている。
(3)今後、防衛省は県から計画変更の承認を得なければ、地盤改良を進めることができない。
(4)しかし県の玉城デニー知事は、独自の試算で地盤改良5年、埋め立て5年、その後の施設整備3年を合わせて工事に13年以上かかると主張。辺野古移設が普天間飛行場の早期の危険性除去にはつながらないとして、辺野古の新基地建設に反対してきた。玉城知事は防衛省の申請に応じない構えを見せており、変更承認を巡る対立が今後、法廷闘争に発展する可能性もはらむ。
(5)菅義偉官房長官は22日、那覇市内で記者団に対し「工期などについては沖縄防衛局からしかるべき時期に説明される」と述べるにとどめた。


 このことに関連して、「新報」は2019年12月24日、「辺野古埋め立て 血税の浪費直ちにやめよ」、と論評した。
 「新報」の「沖縄の民意に反するばかりか、貴重な自然を破壊し、血税の浪費につながる新基地建設は即刻中止すべきだ。」、との指摘は次のもの。


(1)米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、埋め立てに10年程度を要すると政府が見積もっていることが分かった。軟弱地盤が存在するためだ。
(2)順調に進んだとしても、普天間飛行場の返還は2030年代になる。辺野古移設が普天間の早期の危険性除去につながらないことは明らかだ。


 「新報」の批判の根拠は、明確である。


(1)県は昨年の時点で、地盤改良に5年、埋め立てに5年、施設整備に3年を要し、合わせて13年以上かかると指摘していた。大幅に長期化するという見通しの正しさが裏付けられた格好だ。
(2)県の試算によると、総工費は最大2兆6500億円まで膨らむ。投入される国費が莫(ばく)大(だい)な金額になるのは間違いない。だが政府は、埋め立て工事に要する総事業費を「少なくとも3500億円以上」としか説明していない。
(3)いつ完成するのか、費用はいくらかかるのか、といった肝心の部分を置き去りにしたまま、見切り発車で工事を始めたからだ。政府のやり方は泥縄式であり、ずさんの極みと言うほかない。
(4)日米両政府が13年に合意した現行の基地返還計画は、埋め立てに5年、施設整備に3年を見込み、普天間飛行場の返還は「22年度またはその後」とされた。工事は当初計画よりも大幅に遅れ、埋め立て工事の進(しん)捗(ちょく)率は県の推計で全体の1%にとどまっている。埋め立てに「10年程度」かかるというが、実際はさらに長引く可能性もある。
(5)大浦湾側に軟弱地盤が存在することは昨年3月、市民が情報開示請求で入手した沖縄防衛局の地質調査報告書によって公になった。防衛省は把握していたが、認めたのは今年1月だ。都合の悪い情報を隠してきたのである。
(6)地盤の改良が必要な海域は73ヘクタールにも及ぶ。深いところでは海面から約90メートルに達している。砂を締め固めたくいを約7万7千本打ち込む工法が示されている。国内で前例のない難工事である。そもそも実現性さえ疑わしい。


 「新報」は、最後に、「この先10年以上も普天間飛行場の脅威が続く事態は断じて容認できない。」、と結論づける。


(1) 防衛省は地盤改良工事に入るための計画変更を年明け以降に県に申請するという。県は承認しない構えだ。新基地建設反対は玉城デニー知事の公約なのだから当然である。今後、新たな法廷闘争につながる可能性もある。
(2)埋め立ての賛否が問われた2月の県民投票で投票者の7割超が反対した。民意の重みをないがしろにし、問答無用で新基地建設を強行するさまは、およそ民主主義国家の振る舞いとは思えない。
(3)政府は新基地の建設を断念し、県内移設を伴わない普天間飛行場の速やかな全面返還を米国に提起すべきだ。


 改めて、日本という国が受け止めることは、「政府は新基地の建設を断念し、県内移設を伴わない普天間飛行場の速やかな全面返還を米国に提起すべきだ。」(「新報」)、ということだ。



by asyagi-df-2014 | 2019-12-28 06:39 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年12月27日

 「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡って政府が事業完了までに約12年、工費の見積もりを9300億円と示した。2014年に明示した3500億円から約2・7倍になった。」、と琉球新報。
「延伸を含めた沖縄都市モノレール整備事業の約5・7倍」
「新国立競技場の約5・8倍」
「東京スカイツリーの約14倍」
「ソウルフード沖縄そば(500円)の何杯分かも計算してみると、18億6000万杯分になった。」
こんな数字も披露した。
やはり、辺野古新基地建設はあり得ない。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年12月27日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-辺野古工事はスカイツリー14個分、新国立競技場は5・8個分、沖縄そばだと・・・-2019年12月26日 19:06


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡って政府が事業完了までに約12年、工費の見積もりを9300億円と示した。2014年に明示した3500億円から約2・7倍になった。」
②9300億円はどのくらいの金額なのか。沖縄県の玉城デニー知事は26日、次のように表現した。
②「『延伸を含めた沖縄都市モノレール整備事業の約5・7倍』。沖縄都市モノレールの整備事業は那覇空港駅から首里駅までが1100億円、今年10月に延伸された首里駅ーてだこ浦西駅までは525億円の合計1625億円がかかっている。これを距離で換算すると、9300億円あれば、那覇空港駅から沖縄本島北部の大宜味村までモノレールを走らせることができる。
③「『新国立競技場の約5・8倍』。東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の事業費は約1600億円。」
④「『東京スカイツリーの約14倍』。東京の観光名所・スカイツリーの総事業費は650億円。玉城知事はこれらの数字を挙げ、『類を見ない巨額の予算を費やす事業になる』と指摘した。ちなみに、9300億円は沖縄のソウルフード沖縄そば(500円)の何杯分かも計算してみると、18億6000万杯分になった。」
⑤「今回、政府は9300億円という試算を示したが、これまでの経緯を踏まえれば、今後も試算よりも費用が増え、工期もさらに延びる可能性がある。沖縄県は辺野古新基地建設にかかる費用を2兆5500億円と試算している。」


(2)沖縄タイムス-辺野古座り込み2000日で集会 正午には工事車両の搬入に市民らが抗議-2019年12月27日 14:59


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設に反対する市民が座り込み抗議を始めてから2千日に合わせ、米軍キャンプ・シュワブゲート前のテントでは27日、集会が開かれた。約100人が参加し、新基地建設阻止の決意を確認した。」
②「集会では国会議員や韓国の平和団体、ベテランズ・フォー・ピース(平和を求める元軍人の会)など、国内外から寄せられた激励のメッセ―ジが読み上げられた。」
③「正午すぎには約40人が工事車両の搬入を阻止しようとゲート前に座り込んだが、県警機動隊によって強制排除された。市民らは『違法工事をやめろ』と訴えた。」


(3)沖縄タイムス-沖縄防衛局、米軍ヘリパッド建設で民間企業の施設使用認める 首相補佐官の便宜打診メモと符合-2019年12月27日 08:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄防衛局は26日、東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設工事をしていた2016年、現場に近い電源開発(Jパワー)が所有する『沖縄やんばる海水揚水発電所』の建屋を職員の休憩用に借りていたことを認めた。Jパワーに貸付料14万2千円を支払った。」
②「和泉洋人首相補佐官が16年9月、首相官邸にJパワーの北村雅良会長を呼び、建屋を使わせるよう求めていたとのJパワー内部メモの存在が判明している。防衛局によると建屋を使ったのはその後の10~12月で、時期は符合している。また、工事車両通行のためJパワーの土地を16年7月から今まで使っているとも説明した。」
③「内部メモには、和泉補佐官が『何とか年内、オバマ政権のうちにケリをつけたい』『』国が米国との関係の中で急いでいる事業』などとJパワーに助力を迫り、見返りに『海外案件は何でも協力しますから』と伝えたと記録されている。」


(4)沖縄タイムス-「辺野古を思う心は同じ…」容認と反対、それぞれの住民が東京の若者に伝えたいこと-2019年12月27日 05:22


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【名護】名護市辺野古の新基地建設を巡り、地元で金物店を営んできた基地建設に反対する西川征夫さん(75)と、条件付きで建設を容認する辺野古商工社交業組合元会長の飯田昭弘さん(71)が23日、本土の高校生を前に辺野古の現状などについて意見交換した。2018年の県知事選で自民系候補者を支援する会の青年部長を務めた嘉陽宗一郎さんも参加。それぞれの意見を述べた上で、対話を踏まえて自分の意見を持つことの重要性を訴えた。」
②「意見交換は、社会学習のため沖縄を訪れた中央大学付属高校(東京都)の生徒18人に向け辺野古で行われたもの。同校の川北慧教諭(33)が『立場の違う人たちの意見を聞いてほしい』と企画した。新基地建設を巡り、容認、反対の区民が公の場で同席し、意見交換することはまれだという。」
③「西川さんは、基地の利害を考えるとデメリットが大きいとし『1%でも止める可能性があるのなら反対し続けたい』と訴えた。さらに『国が決めたことだから何も言えないということではない。自分たちの生命、財産を守るためものを言っていきたい』と主張した。」
④「一方、飯田さんは『基地はないに越したことはない』としながら、政府が閣議決定し、長年計画が止まらないことに触れ『活気ある町づくりのため宅地造成などを考え、50、100年後の話をすることが必要』と、長い目で見た地域活性化の重要性を強調した。その上で『地域の人の気持ちをくんでもらい、いろんな人の考えを基に自分の考えを持ってほしい』と生徒に呼び掛けた。」
⑤「嘉陽さんは『辺野古の問題は賛成か反対か、意思表明だけではなく、その折り合いをつけるための議論が必要』と指摘した。」
⑥「参加した女子生徒は『立場は違っても、自分の地域が発展し、平和に暮らしたいという思いは同じだと分かった。東京に戻って話を伝えたい』と述べた。」


(5)琉球新報-辺野古新基地の土砂、全て沖縄県内で調達 防衛省が検討 県条例回避が狙い-2019年12月27日 07:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東京】名護市辺野古の新基地建設を巡り、防衛省が埋め立てに使う土砂を全て県内で調達する方向で検討していることが分かった。当初計画では埋め立て土砂を県外からも搬入する予定だったが、資材調査などで必要量を県内でまかなえるとの見通しが得られたという。埋め立てとは別に軟弱地盤の改良工事で必要になる約350万立方メートルの砂についても、県内での調達を見込む。外来種侵入を規制する県の『土砂条例』適用を回避する狙いがあるとみられる。」
②「2013年に防衛省が示した当初予定では、埋め立てには土砂約2062万立方メートルを使用し、うち8割を占める『岩ズリ』を県外からも調達する計画となっている。県外の採取地は奄美大島(鹿児島県)や小豆島(香川県)など西日本6県が挙がっていた。」
③「外来種の混入を規制する県の条例では、県外から埋め立て資材などを搬入しようとする際の外来種の有無の調査や防除策の届け出を義務付けており、混入が確認された場合は県が使用中止を勧告できる。防衛省は県外からの土砂搬入時の外来種対策として熱処理などを検討していたが、調達量が多く市民団体などから『現実的ではない』などとの指摘が上がっていた。」
④「全て県内の土砂を使用する場合は当初計画で示した方法と異なるため、防衛省は軟弱地盤の改良工事に伴う計画変更を県に申請する際に、土砂調達の変更についても盛り込む方針。同省は『県内外どこからでも調達できたほうが自由度もあるが、県外だと外来種の問題もある。県内に絞って発注するかはまだ確定していない』と説明した。」


(6)琉球新報-【記者解説】国の突然の方針転換、沖縄県内土砂を使用するわけとは-2019年12月27日 14:05


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設で、防衛省が事業計画を見直し、埋め立てに必要な資材全てを県内でまかなう見通しを示した。外来種の混入などに関する県の『土砂条例』の規制により工事が長期化するのを避ける狙いがあるとみられるが、これまでの説明が一変しており唐突感は否めない。」
②「辺野古の埋め立てに必要な土砂は2062万立方メートルで、東京ドーム約17杯分に相当する。うち約8割の1644万立方メートルは岩を砕いた『岩ズリ』で、同省は西日本各地で購入して調達する計画だった。」
③「防衛省の資料によると、埋め立てに必要な石材、海砂、岩ズリの量はそれぞれ年間約54万立方メートル、約126万立方メートル、約445万立方メートル。同省の調査の結果、県内の調達可能量はそれぞれ年間約240万立方メートル、564万立方メートル、約491万立方メートルで、工事に必要な量を県内で全て確保できる見通しが得られたという。」
④「今回の方針転換により、防衛省は県内で調達可能な岩ズリの9割を今後独占して使うことになる。加えて、軟弱地盤の改良でくいを打つために使う海砂(350万立方メートル)についても県内で調達する考えだ。」
⑤「一方、県内での資材調達を巡っては、割高な契約単価や、防衛省側の設定単価と業者の受注単価の一致など不透明な実態も指摘されてきた。ばく大な量の調達が環境にもたらす負荷も懸念され、膨らみ続ける工期や総事業費と同様、計画への疑問は尽きない。」
⑥「方針転換に伴い、防衛省は今後設計変更の申請を余儀なくされるが、県はこれまで自然環境に過度な負荷がかからないかなどを厳正に審査するとしており、新基地建設に反対する立場からも承認する可能性は低い。今回の変更で完成への道筋はさらに遠のきそうだ。」
(當山幸都)



by asyagi-df-2014 | 2019-12-27 17:11 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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