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消防隊員らへの安全配慮を欠いては県民の生命、財産は守れない。

 地域社会は、地区の消防団の自主活動に一つの希望を見いだしている。
それだけ、消防活動全体には、重みがある。
 琉球新報(以下、「新報」)は2019年8月13日、「消防隊員らへの安全配慮を欠いては県民の生命、財産は守れないと肝に銘じたい。」、と社説を展開した。
「新報」は、「県内消防で米軍機事故への対応がいまだ整っていないことが本紙の調査で判明した。県内全18消防局・本部のうち7本部に放射線災害に対応できる防護服がない。うち1本部には放射線測定機器すら備えられていない。」、とまず指摘する。


 このことが、どれだけ大問題であるかについて、「新報」は指摘する。


(1)消防などの装備品が改めて重視されるようになったのは、2004年8月に発生した米軍ヘリ沖国大墜落事故である。事故の際、ヘリに搭載されていたのが放射性物質ストロンチウム90だった。墜落現場に飛散したとされる。機体や土壌など全てを米軍が持ち去ったため、県側は調査できなかった。実態は不明だが、本紙が情報公開請求で得た内部資料によれば「気化」したことが判明している。
(2)放射性物質であるストロンチウム90は体内に入ると骨に蓄積される。骨のがんや白血病の原因ともなる物質だ。専門家は「燃え上がると微粒子となり、大気中に飛散する。内部被ばくの恐れがあり、近くの住民が一粒吸い込むだけで被害があり得る」と指摘している。
(3)事故当時、現場で対応した消防隊員や警察官は被ばくリスクを知らないまま消火活動に従事していた。発生した危険は、教訓化されなければならない。消防装備の整備を怠ったために危険業務に従事する公務員の安全を脅かすことがあってはならない。
(4)沖国大の事故発生時の米軍の対応を振り返っても、その大切さが分かる。事故発生直後、米軍は機体に放射性物質を含むことすら沖縄側には伝えていない。存在を明らかにしたのは墜落事故から3週間もたってからである。
(5)米軍は「(人体への)懸念がなかったから公表が遅れた」と言う。しかし普天間基地所属の米軍救難消防隊員には検査をしていた。墜落の3日後から行った機体回収の際も米軍側は完全防護服で作業をしているのである。米軍は危険を熟知していたはずだ。
(6)宜野湾市の消防隊員には放射能検査もなされず、検査の必要性すら伝えられていない。もちろん、市民も危険を知らなかったということだ。


 こうした大問題が改善されていない状況を、「新報」は改めて突く。


(1)16年にも本紙は同様の米軍機事故の対応調査をしている。11本部に防護服がなく、3本部に放射線測定器がなかった。
(2)今回の調査で4本部で防護服が整備されたが、防護服を着用せぬまま、放射線量を測定するという、ちぐはぐな対応が7本部であり得るということだ。


 「新報」は、沖縄県の責任を追及しているのか。
 ただ単に、そのことだけを追及しているのではない。
 やはり、「新報」は、根本問題を指摘せざるを得ない。


「予算措置などが整備の壁になっているようだが、そもそも望みもしない米軍施設のリスク管理を、自治体予算で賄うのは筋違いだ。基地の提供責任者である政府に早急な対応を求めたい。政府が県民生活の安全を守る義務を放棄することは許されない。」



by asyagi-df-2014 | 2019-08-21 07:17 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年8月20日

 「構造的沖縄差別」をもたらした一つの原因。
「初代宮内庁長官を務めた故田島道治氏が、昭和天皇とのやりとりを詳細に記録した『拝謁(はいえつ)記』が19日、公開された。全国各地で反米軍基地闘争が起きる中、昭和天皇は1953年の拝謁で、基地の存在が国全体のためにいいとなれば一部の犠牲はやむを得ないとの認識を示していたことが分かった。専門家は、共産主義の脅威に対する防波堤として、米国による琉球諸島の軍事占領を望んだ47年の『天皇メッセージと同じ路線だ』と指摘。沖縄戦の戦争責任や沖縄の米国統治について『反省していたかは疑問だ』と述べた。」、と琉球新報。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年8月20日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-一部の犠牲やむ得ぬ 昭和天皇、米軍基地で言及 53年宮内庁長官「拝謁記」-2019年8月20日 07:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東京】初代宮内庁長官を務めた故田島道治氏が、昭和天皇とのやりとりを詳細に記録した『拝謁(はいえつ)記』が19日、公開された。全国各地で反米軍基地闘争が起きる中、昭和天皇は1953年の拝謁で、基地の存在が国全体のためにいいとなれば一部の犠牲はやむを得ないとの認識を示していたことが分かった。」
②「専門家は、共産主義の脅威に対する防波堤として、米国による琉球諸島の軍事占領を望んだ47年の『天皇メッセージと同じ路線だ』と指摘。沖縄戦の戦争責任や沖縄の米国統治について『反省していたかは疑問だ』と述べた。」
③「田島元長官の遺族から史料提供を受けたNHKが19日、遺族の意向を踏まえ一部を公開した。それによると、対日講和条約発効により琉球諸島が日本から切り離され米統治となった一方、日本が独立した翌年の53年11月24日の拝謁で昭和天皇は沖縄への具体的言及はないものの基地問題について発言した。」
④「昭和天皇は『基地の問題でもそれぞれの立場上より論ずれば一應尤(いちおうもっとも)と思ふ理由もあらうが全体の為ニ之がいいと分れば一部の犠牲は已(や)むを得ぬと考へる事、その代りハ一部の犠牲となる人ニハ全体から補償するといふ事にしなければ国として存立して行く以上やりやうない話』だとした。戦力の不保持などをうたった日本国憲法を巡っては『憲法の美しい文句ニ捕ハれて何もせずに全体が駄目ニなれば一部も駄目ニなつて了(しま)ふ』との見方も示していた。」
⑤「同年6月1日の拝謁で『平和をいふなら一葦帯水(いちいたいすい)の千島や樺太から侵略の脅威となるものを先(ま)づ去つて貰ふ運動からして貰ひたい 現実を忘れた理想論ハ困る』と述べた。旧ソ連など共産主義への警戒感を強め、米軍基地反対運動に批判的な見解を示していた。」
⑥「51年1月24日には『(沖縄不返還のマッカーサー方針について)そうすると徳川時代以下となる事だ。これは誠に困つた事でたとへ実質は違つても、主権のある事だけ認めてくれると大変いゝが同一人種民族が二国(にこく)ニなるといふ事はどうかと思ふのだが此点ニ関し演説で何といふか』とも述べていた。」
⑦「田島氏は48年、宮内庁の前身である宮内府長官に就任、49年から53年まで宮内庁長官を務めた。在任中、昭和天皇との会話の内容や様子を手帳やノート計18冊に書き留めていた。」


(2)琉球新報-辺野古「対話で解決」 玉城知事、名古屋で“キャラバン”-2019年8月20日 07:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【名古屋で當山幸都】名護市辺野古の新基地建設や安全保障などについて玉城デニー知事が県の立場を全国に情報発信する『トークキャラバン』が19日、愛知県の名古屋市公会堂で開かれ、780人が来場した。開催は6月の東京に続き2カ所目。基調講演で玉城知事は、沖縄で起こっていることを『自分ごと』として捉えることや対話による解決を訴えた。」
②「玉城知事氏は政府が辺野古移設の工期や総事業費を示さず事業を進めていることや、行政不服審査法を使って県の埋め立て承認撤回の効力を取り消したおかしさを取り上げ『もはや民主主義も地方自治も存在しないと言わざるを得なくなり、お上の言う通りにやれということになってしまう。沖縄だけの問題ではない』と強調した。」
③「パネル討論で立憲民主党の近藤昭一衆院議員は、鳩山民主党政権時代に移設先として南洋のテニアンなどを提案した経験を紹介。『実現には抵抗があった。官僚や全ての人と連携していかなくてはならない』と振り返り、沖縄の現状について『選挙で民意が示され、米軍の戦略も変わっている。辺野古に新基地を造ることは問題がある』と話した。」
④「中京大の佐道明広教授は、在沖海兵隊の抑止力や沖縄の地理的重要性を疑問視。日米安保に不満を示すトランプ米大統領の発言を引用しつつ『日本が米国だけに依存するのでなくいろんな戦略を考えないといけないときに、ひたすら辺野古に基地を造り続ける状況は思考停止ではないのか』と問い掛けた。」
⑤「辺野古移設に賛成の立場として招かれた元陸上自衛隊研究本部長(陸将)で国際大の山口昇教授は現行計画について『これしかないとは申し上げないが、ここで辞めたら普天間(飛行場)が凍り付いてしまうのではないかという恐怖は抱いている』と説明。一方で基地負担軽減の必要性も指摘し『沖縄県民以外が責任を分担する覚悟を示さないといけない』と語った。」


(3)琉球新報-埋め立て土砂積み込みに抗議 本部港塩川地区で新基地建設反対の市民-2019年8月20日 13:00


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局の埋め立て工事に反対する市民は20日、本部町の本部港塩川地区や名護市安和の琉球セメント桟橋で埋め立て用土砂をダンプ車から運搬船に積み込む作業に抗議の声を上げた。本部港塩川地区では、午前中に170台の車両が土砂を運び込んだ。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-過渡期の象徴天皇 引きずる「君主」 再軍備志向を側近がいさめる 昭和天皇の拝謁記-2019年8月20日 15:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「戦後、初代の宮内庁長官を務めた故田島道治が昭和天皇とのやりとりを記した『拝謁(はいえつ)記』が見つかった。日本が国際社会に復帰した1952年の記述からは、東西冷戦が激しくなる中、昭和天皇が再軍備やそれに伴う憲法改正の必要性を強く感じていたことが分かる。吉田茂首相に意見を伝えようとして田島に何度もいさめられた。戦後『象徴』になってもなお、戦前の『君主』の思いを引きずる過渡期の天皇の姿が浮かぶ。」
②「『歴史の証明するところではソ連といふ国は何をするかわからない。中立不可侵条約があつたにもかかはらず日本が仲裁を頼んであつたにもかかはらず宣戦して来るといふ国だ』(4月9日)。昭和天皇が再軍備を志向した背景には、当時のソ連の侵略を現実の脅威と捉える危機感があった。中国では49年に共産党政権が成立。50年に始まった朝鮮戦争を契機に自衛隊の前身の警察予備隊ができた。中国や北朝鮮の後ろ盾はソ連だった。サンフランシスコ講和条約発効を52年4月28日に控え、国内では独立後の安全保障の在り方を巡り国論が割れていた。」
③「こうした状況下で昭和天皇は田島に明確な意思を示している。『私は憲法改正ニ便乗して外のいろいろの事が出ると思つて否定的ニ考へてたが今となつては他の改正ハ一切ふれずに軍備の点だけ公明正大に堂々と改正してやつた方がいい様に思ふ』(2月11日)。その1カ月後には『警察も医者も病院もない世の中が理想だが、病気がある以上は医者ハ必要だし、乱暴者がある以上警察も必要だ。侵略者のない世の中ニなれば武備ハ入らぬが侵略者が人間社会ニある以上軍隊は不得已必要だといふ事ハ残念ながら道理がある』(3月11日)と胸の内を明かしている。」
④「昭和天皇はこうした思いを吉田首相にも訴えようとしていた。しかし、戦後の憲法は『天皇は国政に関する権能を有しない』と規定。田島は許されざる意見だとして繰り返し戒めている。2月18日、昭和天皇は『吉田ニハ再軍備の事ハ憲法を改正するべきだという事を質問するやうにでもいはん方がいいだらうネー』と田島に尋ねた。田島は『陛下の御考を仰せニなりませぬ形で御質問ニなる程度はおよろしいかと存じます』と忠告。『侵略者が人間社会ニある以上…』と述べた3月11日には、即刻『それは禁句』とくぎを刺している。」
⑤「田島が憲法改正には国民投票が必要だと指摘すると、昭和天皇が『そんなものが入るのか』(3月8日)と驚きを見せた。天皇が当時、新憲法を十分に理解していなかった様子が浮かぶ。」
⑥「今回明かされた再軍備と憲法改正にこだわる昭和天皇の姿。ただ5月8日には『私は再軍備によつて旧軍閥式の再抬頭は絶対にいやだ』と強調、決して戦前回帰の意図はなかった。」
⑦「独立と共に、米軍の駐留を認める旧日米安保条約が発効してから1年余りたった後の53年6月17日には、石川県内灘の米軍基地反対闘争に触れ『日本の軍備がなければ米国が進駐して 守つてくれるより仕方ハないのだ。内灘の問題などもその事思へば已むを得ぬ現状』と語っていた。」
⑧「君主より象徴として長く生きた昭和天皇は晩年の88年、先の大戦への思いを問われこう述べていた『「一番嫌な思い出であり戦後国民が協力して平和のために努めてくれたことをうれしく思う。今後も国民がそのことを忘れず平和を守ってくれることを期待している』」
⑨「拝謁記を分析した茶谷誠一志学館大准教授(日本近現代史)は『君主的な思いを引きずり、自分が前面に出た方が良いと考える天皇を、田島は新憲法を意識していさめている。象徴天皇制のレールを田島が敷いたとも言えるやりとりで、今につながる制度が形作られる過渡期の様子がよく分かる』と話した。(引用部は一部原文のまま)」
⑩「たじま・みちじ:1885年生まれ、愛知県出身。東京帝国大卒。鉄道院総裁の後藤新平の秘書や日銀参与などを経て、1948年に芦田均首相に請われ宮内府(現宮内庁)長官に就任。宮内庁に組織改編した49年から初代宮内庁長官になり53年まで務めた。皇室の重要事項について天皇、皇后に助言する参与にも起用された。上皇さまが皇太子時代の皇太子妃選考にも一時、関わった。ソニー会長も務め、68年に83歳で死去した。」


(5)沖縄タイムス-与党案も野党案も、なぜか両方可決 那覇市議会で核兵器廃絶への意見書-2019年8月20日 14:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県の那覇市議会は19日の臨時会で、被爆国として核兵器廃絶を求める二つの意見書を可決した。一つは与党主導で、もう一つは野党主導。一般的な議会では意見書の内容に重みを持たせるため、議員間調整を経て、全会一致とする傾向がある。那覇ではなぜ、同じ趣旨の意見書が両方とも可決されるのか-。背景には市議会を構成する会派構成などの事情がある。」
②「与党が提出したのは核兵器禁止条約に署名・批准し、唯一の戦争被爆国にふさわしい核兵器廃絶への努力を求める意見書。野党の自民は核兵器廃絶に向け、唯一の戦争被爆国として一層の取り組みを求めた。大きな違いは、核兵器禁止条約への署名を求めるか、求めないかだ。」
③「野党は条約に『核なき世界への早道ではない』などの批判があるとし、日本は核保有国と非保有国との橋渡し役となり、廃絶への推進力となるべきだとした。」
④「与党案は与党・中立の市議20人、野党案は野党・中立の市議21人が賛成し、ともに可決した。どちらの意見書にも賛成した中立の市議もいた。議会関係者によると、こうした動きは2013年当選組の議会活動が本格化した、14年ごろから起きているという。」
⑤「那覇市議会は与党少数で、与党が単独で議案を通すのは難しい。鍵を握る17人の中立には、自民に近いグループと、是々非々の無所属議員たちが混在。一体的に投票行動するわけではない。あるベテラン市議は、以前は意見の相違があっても調整をした上で、全会一致に至っていたと振り返る。『議会の総意を届けるためにも勉強を重ね、全会一致で可決するのが望ましい』と語った。」



by asyagi-df-2014 | 2019-08-20 17:37 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄国際大学にCH53D大型ヘリコプタ-が墜落して15年が経つが。

 2004 年8月13日(金曜)、沖縄国際大学の本館に米軍ヘリが墜落・炎上した。
2004年9月12日には、「沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落事故に抗議し、普天間飛行場早期返還を求める宜野湾市民大会」が開催され、「米国大統領・在日米国大使・在日米軍司令官・在沖米四軍調整官・在沖米国総領事・内閣総理大臣・外務大臣・防衛庁長官・防衛施設庁長官・外務省特命全権大使・那覇防衛施設局長・沖縄県知事」宛ての「市民決議」が採択されている。
その「市民決議」は次のように告発していた。


 2004年8月13日、午後2時18分頃、沖縄国際大学本館に米海兵隊所属CH-53D型ヘリコプターが接触し、墜落炎上するという大惨事が起こった。
 墜落ヘリは、沖縄国際大学本館の機能を麻痺させ、本館を削り取ったブロック片や部品が地域住民を襲い、その結果、多くの市民が被害を被った。
 墜落ヘリの乗組員3人の負傷だけですみ、民間人には犠牲者が出なかったのは奇跡としか言いようがない。今回の事故は過去に起きたヘリ事故の中でも、最悪の事故であり、日米両政府及び米軍に対し、強い怒りを持って抗議する。
 さらに、米軍は日米地位協定を盾にして、拡大解釈により事件現場の立ち入りを制限し、所有者である沖縄国際大学関係者はじめ、宜野湾市及び県の関係機関を含め日本側の捜査、調査を排除した。そのために、大学運営の回復や地域住民の不安を取り除くための事故原因の究明や被害実態の把握に支障をきたした。提供施設外において米軍が優先され、法治国家である日本の主権が侵害された事態は、異常な事態と言わざるを得ない。
 また、市民、県民が、連日この事故に対し抗議し、米軍機の飛行中止を求めている最中、「原因究明まで事故機は飛ばさない」と在沖米四軍調整官が自ら発表したにもかかわらず、8月22日の静かな日曜日に次々とCH-53Dヘリを飛行させたことは、私たち宜野湾市民はもとより、沖縄県民に対する侮辱であり、挑戦と受け止めざるを得ない。
 1996年のSACO最終報告による普天間飛行場の返還合意の原点は、危険きわまりない欠陥飛行場を取り除き、県民の基地負担の軽減を図ることであったはずである。返還期限の7年がすでに経過し、今回のヘリ墜落事故は、その原点が改めて問われるものであり、日米両政府には今こそヘリ基地としての運用を直ちに中止させ、普天間飛行場の早期返還を実現するよう求める。
 すでに普天間基地所属機50機のうち40数機が同基地を離れていることが発表されており、残る10数機を早急にハワイ等に撤退するよう併せて強く求める。
 8万8千余の宜野湾市民は、尊い命と平穏なくらしを守るために、今回の米軍ヘリ事故とその後の対応に対し、怒りを持って抗議し、以下のことを強く求める。
              記
1.被害の徹底調査と事故原因を明らかにし、すべての被害に対する謝罪と完全補償を早急に実施すること
1.すべての米軍機の民間地上空での飛行を直ちに中止すること
1.ヘリ基地としての運用を中止すること
1.危険極まりない普天間飛行場を早期返還すること
1.SACO合意を見直し、辺野古沖への移設を再考すること
1.日米地位協定を抜本的に見直しすること


 問題は、この6項目の「市民決議」に米国と日本政府の両国がどれくらい真摯に向き合ってきたのかということである。
 このことについて、2019年8月12日の沖縄タイムス(以下、「タイムス」)及び琉球新報(以下、「新報」)の社説は、「[沖国大ヘリ墜落15年] 危険性の除去策を示せ」及び「沖国大ヘリ墜落15年 対等な日米関係の構築を」、とそれぞれが批判を明らかにした。
 つまり、それが答えとしての現状であると。
「市民決議」の6項目がどのように扱われてきたのか、「タイムス」と「新報」の二紙で、1.事故原因、2.事故後の沖縄県民及び字の湾市民の現状、3.一向に改善されない問題点、の視点から見てみる。


1.事故原因
(「タイムス」)
 2004年8月13日、宜野湾市の沖縄国際大学構内に、米軍普天間飛行場所属のCH53D大型輸送ヘリが墜落・炎上した。飛散したヘリの破片は多くの民家や車両などに被害を与えたが、死者が出なかったのは奇跡というほかない事故だった。当時はイラク戦争の最中で、普天間はフル回転。整備士が過労でピンを付け忘れる人為ミスが原因だった。
(「新報」)
 大学内の現場跡地には、小さな公園が整備されている。記憶の風化にあらがうように焼け焦げたアカギの木が立ち、被災した校舎の壁の一部が設置されている。モニュメントにはこう記されている。「米軍は事故直後から墜落現場を一方的に封鎖し、本学関係者の要請する緊急かつ必要最小限度の立ち入りはもとより、沖縄県警の現場検証さえ拒否するなど『国家主権』が侵害されている異常な状態が続いています」。大学が設置した対策本部が発生2日後に出した抗議文の一節だ。


2.事故後の沖縄県民及び字の湾市民の現状
(「タイムス」)
(1)あれから15年。この間墜落事故は9件発生している。県民は軍用機の飛行を見るたびに墜落の恐怖におびえる生活を強いられており、理不尽というしかない。
(2)17年12月には同市野嵩の緑ヶ丘保育園の屋根に米軍ヘリから部品が落下。米軍は部品の保有は認めたものの落下は否定している。6日後には普天間第二小の校庭にCH53E大型輸送ヘリの窓が落下した。体育をしていた児童から十数メートルしか離れておらず、大惨事になるところだった。
(3)沖国大での墜落事故後、日米両政府は普天間周辺での飛行ルートに合意した。病院や学校、住宅地上空を避けることなどを定めているが、「できる限り」などの抜け道があり、守られていない。合意では緑ヶ丘保育園も第二小も飛行ルートに入っていない。だが沖縄防衛局の航跡調査では両教育施設上空付近や住宅地上空を頻繁に飛行していることが確認できる。
(4)合意はなきがごとくで、騒音被害とともに、学校・日常生活が危険にさらされ続けているのである。
(「新報」)
 宜野湾市の沖縄国際大に米海兵隊所属の大型輸送ヘリCH53Dが墜落してから、13日で15年になる。事故は沖縄の社会に大きな衝撃を与え、県民は大学に隣接する米軍普天間飛行場の一日も早い返還を強く求めてきた。だが今も大学や周辺住宅地の上空を米軍機が日常的に飛び交う。


3.一向に改善されない問題点
(「タイムス」)
(1)捜査権は主権に関わる重要な問題だ。沖国大ヘリ墜落事故があらわにしたのは、民間地にもかかわらず日本の捜査権が及ばないことだった。
(2)米軍が大学を封鎖し、県警が現場に入れたのは6日後。機体はすでに回収されていた。批判が高まり日米両政府は基地外での米軍機事故に関するガイドライン(指針)に合意。(現場に近い)内周規制線は日米共同で規制、外周規制線は日本側が規制、機体の残骸は米側が管理-などといった内容だったが、実際は内周の日米共同規制も、主導権は米軍にある。
(3)その後に起きた東村高江の民間地にCH53E大型輸送ヘリが不時着・炎上した事故が示している。日本側の立ち入りは6日後。米軍が機体、土壌を持ち去った後だった。これを契機に指針を改定。内周規制線内への日本側の「迅速かつ早期の立ち入り」が可能としている。だがこれも米軍次第だ。日本は「主権国家」とはとうてい呼べない。
(4)安倍晋三首相が約束した普天間の「5年以内の運用停止」は、米側と交渉した形跡もなく2月で期限が切れた。大浦湾に広がるマヨネーズ並みの軟弱地盤の存在が明らかになり、政府は辺野古新基地の工期も総事業費も示すことができない。説明責任を果たすことなく遮二無二に強行しているのは異常である。
(5)普天間の危険性除去に有効な手を打たず、いつ完成するともしれない新基地を待つつもりなら県民を愚弄するものだ。危険性の放置は県民の生命と財産を蔑ろにするもので政府の責任の放棄である。
(「新報」)
(1)米軍ヘリは大学の本館ビルに激突し、墜落・炎上した。住宅地上空を米軍機が普通に行き来する沖縄の空の現実を突き付けた重大事故だったことに加え、記憶に苦々しく残るのは米軍の振る舞いだ。米軍は数日間、事故現場を一方的に封鎖し、機体の搬出や木々の伐採などの作業を続けた。日米地位協定などを盾に県警の現場検証要請を拒み、市道の通行も止めた。米国と日本のいびつな主従関係や沖縄の属領性の本質を照らし出した事故だったと言える。「良き隣人」を掲げていた米軍が見せた素顔は、多くの県民の失望と怒りを招いた。そして事故後に大学が指摘した「異常な状態」の温床は現在も残されたままだ。
(2)2017年10月には東村高江の牧草地でCH53D後継機のCH53Eが不時着し炎上したが、県警が現場に立ち入ることができたのは発生6日後で、米軍が機体や周辺土壌を持ち去った。16年12月には普天間基地所属の輸送機MV22オスプレイが名護市安部の沿岸に墜落したが、同様に米軍が現場を規制した。
(3)日米両政府は今年7月、基地外での米軍機事故の現場対応に関する指針について、日本側が現場に速やかに立ち入ることができるよう改定に合意した。だが立ち入りや機体捜査には依然米側の同意が必要で、米軍が絶対的な主導権を握る状況は変わらない。
(3)トランプ米大統領は先日、日米安保条約は「不公平」だとして日本側に在日米軍駐留経費負担の増額を迫る構えを見せたが、日本側にとっては米軍の特権的地位を保障した不平等な日米地位協定の改定こそが最優先で取り組むべき課題であるはずだ。
(4)米国に付き従う姿勢は技術的にもコスト的にも先が見通せない辺野古移設合意への拘泥につながり、政府自ら「世界一危険」と言う住宅地中心部の基地返還を遅らせ続けている。主権が侵害される異常な状態を改めて対等な関係構築に歩み出し、早期返還の願いにいいかげん応えてほしい。


 沖縄国際大学の本館に米軍ヘリが墜落・炎上からの15年は、依然として、「普天間の危険性除去に有効な手を打たず、いつ完成するともしれない新基地を待つつもりなら県民を愚弄するものだ。危険性の放置は県民の生命と財産を蔑ろにするもので政府の責任の放棄である。」(「新報」)及び「米国に付き従う姿勢は技術的にもコスト的にも先が見通せない辺野古移設合意への拘泥につながり、政府自ら『世界一危険』と言う住宅地中心部の基地返還を遅らせ続けている。主権が侵害される異常な状態を改めて対等な関係構築に歩み出し、早期返還の願いにいいかげん応えてほしい。」(「タイムス」)、との結論しか日本人にもたらしていない。
 結局、2004年9月12日の「市民決議」-「日米地位協定を抜本的に見直しすること」-は、「日本側にとっては米軍の特権的地位を保障した不平等な日米地位協定の改定こそが最優先で取り組むべき課題」(「新報」)と15年が経過した今も、「主権国家の放棄が国民の危険性の放置として顕れる」という問題点を告発せざるを得ない状況として残されたままである。



by asyagi-df-2014 | 2019-08-20 08:38 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年8月19日

平安名純代・沖縄タイムス米国特約記者は、「米ワシントン州スポーケーン市で17日、『平和を求める元軍人の会(VFP)』の第34回年次総会の全体会議が行われ、『琉球・沖縄国際支部(ROCK)』が提起した名護市辺野古の新基地建設計画に関する米国政府への監査要求決議が全会一致で可決された。米連邦議会で9月上旬に審議が始まる米国防権限法案の上院案の反映を後押しする可能性もある。」、と伝える。
また、「沖縄ロックが提起した決議は、米国防総省と米政府監査院(GAO)に、新基地建設予定地の軟弱地盤や周囲の建造物の高さ制限など、実現性に関する問題点を指摘し、計画の適格性の調査を要求。2月の県民投票で、7割以上が新基地建設計画に反対票を投じた事実も言及した。『辺野古の闘いは我々の闘い』との共通認識が組織内に生まれており、ジェリー・コンドン会長は『決議を後押しする』と協力を約束した。」、とも。
 さらに、「『沖縄で新基地計画のずさんさを指摘しても日本政府は答えない。しかし、米国防総省の計画を政府監査院に精査させれば、国防総省のずさんさを浮き彫りにできる可能性がある』と説明すると、『それは大変良い戦略だ』『政府監査院は事実に忠実だ』などの声援が飛んだ。」、と。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年8月19日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-米国の元軍人団体 米政府に辺野古の新基地建設で監査を要求 VFP総会-2019年8月19日 13:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米ワシントン州スポーケーン市で17日、『平和を求める元軍人の会(VFP)』の第34回年次総会の全体会議が行われ、『琉球・沖縄国際支部(ROCK)』が提起した名護市辺野古の新基地建設計画に関する米国政府への監査要求決議が全会一致で可決された。米連邦議会で9月上旬に審議が始まる米国防権限法案の上院案の反映を後押しする可能性もある。」
②「沖縄ロックが提起した決議は、米国防総省と米政府監査院(GAO)に、新基地建設予定地の軟弱地盤や周囲の建造物の高さ制限など、実現性に関する問題点を指摘し、計画の適格性の調査を要求。2月の県民投票で、7割以上が新基地建設計画に反対票を投じた事実も言及した。『辺野古の闘いは我々の闘い』との共通認識が組織内に生まれており、ジェリー・コンドン会長は『決議を後押しする』と協力を約束した。」
③「VFPは全米(海外を含む)に約120支部、会員数は約3千人(2019年1月現在)。全体会議には各支部の代表ら約100人が参加し、12の決議案を審議した。」


(2)沖縄タイムス-米議会での米軍分散配置の検証条項 新基地阻止への足がかりに VFP決議-2019年8月19日 13:30


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】県内在住者や米国在住の県出身者らで組織する『平和を求める元軍人の会琉球・沖縄国際支部(VFP-ROCK)』が提起した沖縄決議が可決された。日米両政府が押し進める辺野古新基地を、米連邦議会の法案を盾にした形で阻止する法的効果を念頭に置いたもので、沖縄側の対応次第では影響力を発揮する可能性がある。」
②「『米政府監査院(GAO)に精査させるのは素晴らしいアイデアだが、なぜ米国防総省の調査も要求するのか?』。沖縄決議の採決前、全体会議に参加している各支部メンバーから内容に関する質問が飛び出した。過去4年間、沖縄と米国で地道に展開してきた活動で、新基地に関する認識は浸透したものの、計画が日米両政府によるものと理解する参加者は多くはない。」
③「沖縄ロックを代表して決議案の説明役を担ったピート・島崎・ドクターさん(在ハワイ、沖縄系2世)は、『沖縄で新基地計画のずさんさを指摘しても日本政府は答えない。しかし、米国防総省の計画を政府監査院に精査させれば、国防総省のずさんさを浮き彫りにできる可能性がある』と説明すると、『それは大変良い戦略だ』『政府監査院は事実に忠実だ』などの声援が飛んだ。」
④「米連邦議会では、9月上旬の休会明けから審議が始まる予定だ。上院案には、在沖米海兵隊のグアム移転を含むインド太平洋地域における米軍の分散配置計画の検証を求める条項が盛り込まれており、新基地建設計画が再び見直される契機となり得るかと注目が集まっている。」
⑤「沖縄ロックの決議に県や県議らが連携し、米議会のスケジュールに対応して敏速に動けば、上院案の反映を後押しして影響力を持つ可能性がある。」


(3)沖縄タイムス-戦火の島で住民救った命の恩人 物語を紙芝居で継承 沖縄・津堅島、命の尊さ学ぶ-2019年8月19日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県うるま市立津堅小中学校(大庭真由美校長)でこのほど、島の沖縄戦を描いた手作りの紙芝居『津堅島の命の恩人 坪田輝人ものがたり』の発表があり、同校で読み聞かせをしているボランティア・アッケッケーのメンバーが、物語を通して小中学生や地域住民に平和の大切さを訴えた。」
②「津堅島での沖縄戦時の実話を基にした紙芝居。島に重要な軍事施設が造られたため、男の子は防衛隊員に、女の子は看護補助として現地動員された。だが、米軍が攻めてきた際、ハワイ日系3世の元米軍人で当時通訳だった坪田輝人さんのおかげで住民の命が救われ、終戦後に島の人と再会をする。」
③「若い世代にも島の戦争の記憶を語り継ぎたいとの思いから、大庭校長と関係者が協力して作品化。戦時中に15歳で補助看護師として動員された緑間春子さん(89)や、17歳で防衛隊員に動員された安里義三さん(91)らから聞き取りをした。」
④「紙芝居の当日は、手描きの絵と実話を基にしたストーリーをアッケッケーのメンバーが読み聞かせ。来場者が地元の戦争の歴史を振り返った。」
⑤「津堅中学1年の安里大希さんは『今日の紙芝居で今まで知らなかったことが分かった。命の尊さや戦争の悲惨さをいろいろな場所で後輩たちにも語り継いでいきたい』と真剣な表情で話した。」
⑥「沖縄戦時、補助看護師だった緑間さんは『坪田さんのおかげで多くの住民の命が救われた。あのような悲惨な戦争は二度と起きてほしくない』と感想を話した。」     (与古田徳造通信員)


(4)琉球新報-辺野古の新基地建設工事が再開 台風接近とお盆で中断 市民、抗議の声-2019年8月19日 14:02


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は19日、海上での作業と米軍キャンプ・シュワブゲート前からの資材搬入を再開した。台風の接近やお盆期間だったことから、海上作業は3日以降、ゲートからの搬入は8日以降、確認されていなかった。」
②「19日、辺野古の埋め立て現場では、辺野古崎東側のK8護岸でクレーンを使って消波ブロックを設置する様子が確認された。大浦湾側のK9護岸付近の海上では、同日朝に到着したとみられる運搬船から台船に土砂を積み替える作業が確認された。」
③「工事の作業が進められる一方で、海上ではアジサシが優雅に飛び交う姿も確認できた。」
④「ゲート前には午前9時ごろに工事関係車両が到着。新基地建設に反対する市民らが機動隊によって排除された。砕石を積んだトラックを含む工事関係車両106台が基地内へ入った。市民は『民意に従って工事を止めろ』と抗議の声を上げた。」


(5)琉球新報-米軍キャンプ瑞慶覧内11ヘクタール、2019年度末に返還へ 日米政府が調整-2019年8月19日 07:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「日米両政府は北谷町の米軍キャンプ瑞慶覧内にある『施設技術部地区』(11ヘクタール)について、嘉手納基地より南の米軍基地返還計画に沿って本年度末にも返還する方向で調整を進めている。沖縄防衛局は返還に伴うフェンス整備などに関する入札手続きに入っており、北谷町は地区内にある文化財『北谷城』の調査を進める。」
②「施設技術部地区は北谷町の白比川沿いに位置し、2013年4月に日米が合意した現行計画では「19年度またはその後」の返還が明記された。整備工場や倉庫などの施設のキャンプ・ハンセンへの移転が返還条件とされている。」
③「キャンプ瑞慶覧に関する現行の返還計画では、宜野湾市の西普天間住宅地区(51ヘクタール)が15年3月に返還された。北谷町内のインダストリアル・コリドー地区(62ヘクタール)、北中城村内のロウワー・プラザ地区(23ヘクタール)、喜舎場住宅地区(5ヘクタール)は倉庫群や家族住宅の移転作業を経て『24年度またはその後』の返還予定となっている。」




by asyagi-df-2014 | 2019-08-19 18:00 | 沖縄から | Comments(0)

高知新聞は、「対話による解決を探れ」、と。

 何のことか。
 沖縄県による日本国への8回目の訴訟についてである。
「対話による解決を探れ」、との結論は、ごく当たり前の普通のものではないか。
高知新聞は2019年8月11日、「【辺野古訴訟】対話による解決を探れ」と社説で論評した。
 高知新聞の「国と自治体が法廷闘争を繰り返す事態は異常である。まず安倍政権が強硬姿勢を改め、十分な対話を尽くすのが本来の姿だということをあらためて指摘しておきたい。」、との指摘は次のものである。


(1)米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、県が国を相手取って新たな訴訟を那覇地裁に起こした。県の埋め立て承認撤回を国土交通相が取り消す裁決をしたのは違法だとして、国に裁決の取り消しを求めている。県は7月にも、裁決への国交相の関与は違法だとして福岡高裁那覇支部に裁決取り消しを求め、提訴している。今後は二つの裁判が並行して進むことになる。
(2)政府は、選挙や県民投票で示された民意を無視して埋め立て工事を強行してきた。訴訟は県が現時点で取ることができる対抗措置だろう。当面は司法が工事の正当性をどう判断するかが注目される。


 また、「翁長前知事時代から数えて国と県の訴訟は8件になった。それ自体が政府の説明姿勢の欠如と、『辺野古ノー』の民意を顧みない問答無用の姿勢を証明している。」、と
諸々の矛盾や疑問を明確にする。


(1)埋め立て承認の撤回は、昨年8月に死去した翁長雄志前知事の遺志を引き継ぎ、県が決定した。2013年の承認時には分かっていなかった軟弱地盤の発覚や、環境保全措置の不十分さなどが根拠になった。
(2)工事を止められた防衛省沖縄防衛局は行政不服審査法に基づき審査請求などを申し立て。石井国交相は防衛省の主張通りに撤回の効力を一時停止した。昨年12月から海域への土砂投入が始まり、着々と移設計画の既成事実化が進んでいる。
(3)国の法的手続きには、当初から厳しい批判があった。全国の行政法研究者らは、国民の権利救済を目的とする行政不服審査法を使って防衛局が申し立てたことを「国民のための制度を乱用し、法治国家にもとる」と糾弾している。
(4)同じ内閣の国交相による審査では中立性も望めないとする玉城デニー知事は「自作自演の極めて不当な決定」と主張してきた。その是非が司法の場で問われよう。
(5)軟弱地盤についても国と県の主張は対立したままだ。政府は地盤改良の費用を公にしておらず、総事業費を「少なくとも3500億円以上」とする。一方、県は総工費は最大2兆6500億円まで膨らむとの見通しを示してきた。
(6)工期も防衛省が3年8カ月と試算する一方、県は5年は必要と主張する。玉城知事は「適切な場所と言えないことは明らかだ」としており、承認撤回の正当性まで立ち入った審理になるのかも注目される。
 玉城知事は7月の提訴に伴い「政府に対し、司法によらず、対話による解決の必要性と重要性を繰り返している」とも訴えている。
(7) 翁長前知事時代から数えて国と県の訴訟は8件になった。それ自体が政府の説明姿勢の欠如と、「辺野古ノー」の民意を顧みない問答無用の姿勢を証明している。


 だから、高知新聞は、安倍晋三政権に向けて、「安倍首相は6月の沖縄全戦没者追悼式で『基地負担の軽減に向けて確実に結果を出す』と述べた。対話と沖縄の人々の納得を欠いては、それは禍根を残すだけではないか。」、と優しく諭すのである。


 どうだろうか。
 この高知新聞の見解も、安倍晋三政権の誤りを突いているではないか。




by asyagi-df-2014 | 2019-08-19 07:05 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年8月18日

当たり前のことを、するしかないではないか。
「北海道浦幌町の浦幌アイヌ協会(差間正樹会長)は17日、札幌医科大と浦幌町立博物館が返還したアイヌ民族の遺骨2体を町内の墓地に再埋葬した。快晴の空の下、十勝地方や日高地方の関係者ら約40人がアイヌの流儀で神に祈り、先祖を故郷の土に迎えた。浦幌町教育委員会の久門好行教育長が『尊厳ある慰霊をお願いする』と述べ、博物館が保管していた遺骨1体が入った箱を差間会長に手渡した。札医大が返還した遺骨の箱と共に墓穴に並べられ、青い生地にピンク色の花が描かれた女性用の着物が掛けられた。差間会長は『私たちのやり方で埋葬することができた。感慨ひとしおだ』と話した。」、と琉球新報。
 「尊厳ある慰霊をお願いする」
 「私たちのやり方で埋葬することができた。感慨ひとしおだ」
つまり、このことしかないではないか。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年8月18日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-全国世論の喚起、評価 「県民投票とその後」シンポジウム 関係者ら成果、課題を議論-2019年8月18日 05:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「『今年2月に行われた沖縄県民投票の成果や課題について意見を交わすシンポジウム「県民投票とその後~私たちは何をすべきか、何を求めるべきか』が17日、那覇市おもろまちの那覇市職員厚生会館で開かれた。『辺野古』県民投票の会代表の元山仁士郎氏らが登壇し、全国的な世論喚起の後押しになったことや20~30代の関心の高まりといった意義を話し合った。一方で県民投票の結果にかかわらず辺野古移設が進められる政治状況に引き続きどう向き合っていくか、法律家や報道記者も交えて討議した。」
②「シンポジウムは、辺野古移設問題の民主的解決を求めて全国1788地方議会への陳情提出などに取り組む『新しい提案』実行委員会が主催した。」
③「元山氏は県民投票について『全ての市町村で反対が上回ったのは、選挙からは見えてこなかった結果で、すごく重みのある意思が示された』と総括し、『一つの到達点』と評価した。」
③「県民投票後は全国で36回の講演を行い、東京の国立市や三鷹市に県民投票結果を尊重し辺野古新基地建設中止を求める陳情を行ったという。しかし、全国的な選挙で争点になり得ないことや国際的な連帯や訴えが不十分なことが課題とし、『沖縄の20代、30代の人たちともっと対話をしていきたい』と意欲を示した。」
④「『新しい提案』実行委員会責任者で、県民投票の会副代表も務めた安里長従氏は、辺野古問題の本質を『軍事的に沖縄でなくてもよいが、本土の理解が得られないという不合理な区分による、自由の格差という人権問題がある』と指摘。県民投票の結果が尊重されず辺野古移設が進められることは『民主主義の原則に反する』と強調した。」
⑤「普天間基地の閉鎖と県外・国外移設について国民的議論で決めることが必要だと訴え、現在、安里氏が主導する全国地方議会への陳情は『辺野古唯一』を崩す方策だとして、『新しい提案』による県民投票後の取り組みなどを説明した。」
⑥「辺野古を巡る訴訟の県側弁護団にも加わる加藤裕弁護士は、市町村長の事務拒否で全県実施が危ぶまれ、3択の議論が行われた経緯について『民主主義をするという意味で副次的に大きな作用をもたらした』と振り返った。県民投票結果に基づき、仲井真弘多元知事が行った辺野古埋め立て承認を再度、公益撤回すべきかや時期について聞かれると、『専門家の意見も分かれている。県の立場でない第三者の弁護士や行政法律家が意見をたたかわせ、説得力のある意見に集約していくことを地元2紙に求めたい』と述べた。」


(2)琉球新報-返還のアイヌ遺骨2体を再埋葬 北海道浦幌町、先祖を故郷に迎え-2019年8月17日 18:15


 琉球新報は、「北海道浦幌町の浦幌アイヌ協会(差間正樹会長)は17日、札幌医科大と浦幌町立博物館が返還したアイヌ民族の遺骨2体を町内の墓地に再埋葬した。快晴の空の下、十勝地方や日高地方の関係者ら約40人がアイヌの流儀で神に祈り、先祖を故郷の土に迎えた。浦幌町教育委員会の久門好行教育長が『尊厳ある慰霊をお願いする』と述べ、博物館が保管していた遺骨1体が入った箱を差間会長に手渡した。札医大が返還した遺骨の箱と共に墓穴に並べられ、青い生地にピンク色の花が描かれた女性用の着物が掛けられた。差間会長は『私たちのやり方で埋葬することができた。感慨ひとしおだ』と話した。」、と報じた。


(3)沖縄タイムス-「本土の米軍基地は約94%縮小。沖縄は半減でも沖縄戦直後の状態」 基地問題シンポ 世代超えた対話を期待-019年8月18日 10:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の埋め立て工事の賛否を問う2月の県民投票の結果を振り返り、県民が何をすべきか、政府や県外の国民に何を求めるべきかを話し合うシンポジウム『県民投票とその後』(主催・新しい提案実行委員会)が17日、那覇市おもろまちの市職員厚生会厚生会館で開かれた。パネルディスカッションでは、登壇者らが、過重な基地負担の現状や基地問題の根幹を伝え続ける必要性などを主張。参加者からは『世代間で話し合う大切さを実感した』との声も上がった。」
②「沖縄タイムスの福元大輔記者は『本土の米軍基地は最大時から約94%縮小した。一方、沖縄は米軍統治下の最大時から半減したものの、沖縄戦直後の状態に戻っただけ。過重な基地負担は変わっていない、違うと言い続けないといけない』と強調した。」
③「琉球新報の中村万里子記者は『基地問題の根幹を掘り下げないと理解は広まらない。沖縄の歴史から体系立ててしっかり報じていく必要がある』とした。」
④「毎日新聞那覇支局の遠藤孝康記者は『日常的に米軍機が飛来したり、夜遅くに飛んだりする負担感や生活への影響を伝えたい』と述べた。」
⑤「会場からは『日米安保の必要性や中身を議論する必要があるのでは』との質問も出された。県弁護団の加藤裕弁護士は『まずは辺野古に移そうとしている普天間飛行場の機能や戦力などの必要性を国民で議論することが大事だ』と答えた。」
⑥「読谷村から参加した農業の池原昌和さん(62)は『県民投票実施後の世論の広がりをあまり感じない』。反対の票が7割を超えた結果に『国民全体がどう関わるかは難しい問題だが、世界的にも広く訴え続けないといけない』と語った。」
⑦「県民投票実施に向け、署名活動をした与那原町の女性(81)は、県民投票後の国政選挙で若者の関心の低さを痛感したという。『まずは、私たちが日頃から若者と議論を深める必要がある』と指摘した。」


(4)琉球新報-米軍機だけじゃない 過去5年で28件確認 沖縄県内の自衛隊機の部品・物体落下事故-2019年8月17日 10:01


 流は、表題について次のように報じた。


①「県内では、米軍機だけでなく自衛隊機も部品や物体の落下事故を繰り返している。過去5年(2014~18年度)に県内で発生した可能性の高い事故は、確認されているだけで28件に上る。19年度も既に2件発生。航空機の部品が飛行中に脱落・紛失した場合、見つからないことが多い。」
②「発生の都度、事故を公表することもあるが、航空自衛隊那覇基地は『軽微』だと判断した事故については年に2度、まとめて発表する。そのため県民が知らない間に同型機が事故を繰り返している場合がある。最新の18年10月~19年3月の半年間には5件の落下事故が発生し、うち3件はCH47J輸送ヘリが関与していた。」
③「県外の基地所属の自衛隊機が県内で落下事故を起こすこともある一方、県内の基地に所属する自衛隊機が県外で落下事故を起こす場合もある。18年3月には航空自衛隊那覇基地所属のCH47J輸送ヘリのドアが鹿児島県の沖永良部島分屯基地近くに落下した。」
④「19年度は海上自衛隊所属のC130R輸送機から部品2点が落下した。今回新たに陸上自衛隊がUH60JA多用途ヘリからプラスチック製ファイルを誤って落とした。」



by asyagi-df-2014 | 2019-08-18 17:30 | 沖縄から | Comments(0)

米国大統領、あなたは世界のトップリーダーとしての資質を欠いているよ。

 「世界のトップリーダーとしての資質を欠いていると断じざるを得ない。人種差別的な発言を繰り返し分断をあおるトランプ米大統領のことだ。」、との書き出しに頷いてしまった。
琉球新報(以下、「新報」)は2019年8月10日、「米大統領の差別発言 ヘイトクライム誘発する」、と社説で論評した。
「新報」は、その批判の根拠を次のように示す。


(1)7月には民主党の非白人女性下院議員4人に対し「世界最悪の国から来て、米政府はどうすべきか語っている。国に帰り、まず立て直してはどうか」とツイッターで攻撃した。4人の議員はそれぞれ、元ソマリア難民、プエルトリコ系、パレスチナ系、黒人。昨年の中間選挙で初当選した新人だ。この間、舌鋒(ぜっぽう)鋭くトランプ政権を批判してきた。
(2)米下院は「人種差別だ」と非難する決議を賛成多数で可決している。多数を占める民主党だけでなく、共和党からも賛同する議員が出た。
(3)それでもトランプ氏の暴言は収まらない。黒人のカミングス下院監視・政府改革委員長(民主党)に矛先を向けた。東部メリーランド州ボルティモアの地元選挙区について「ネズミがはびこり、吐き気がするめちゃくちゃな場所だ」とツイッターでののしった。下院監視・政府改革委はトランプ氏の不倫問題、長女イバンカさんらを起用する縁故主義、ロシア疑惑などを巡って追及を続けてきた。
(4)黒人運動の有力指導者アル・シャープトン師に対しても「白人と警官が嫌い」「詐欺師」とツイッターでこき下ろしている。


 これだけの差別発言を行って、そのままでいられることの方が不思議だ。
また、この差別発言が、自分の政治的地位を維持するための恣意的行為であることが明確なのだから、差別を再生産させることからより一層罪は重い。


 「新報」の批判続く。差別発言は、すでにヘイトクライムという意味で。


 トランプ氏は2017年の就任以来、さまざまな言動で物議を醸してきた。今回の差(1)別発言は象徴的だ。品格がみじんも感じられず、良識のかけらさえうかがうことができない。これが一般人なら実害は少ないのだろうが、世界最大の権力を持つ米国の大統領なのだから、問題は深刻だ。
(2)人種差別を容認するようなトランプ氏の態度は、白人至上主義者を勢いづけ、憎悪犯罪(ヘイトクライム)を助長、誘発する恐れが強い。
(3)南部テキサス州エルパソの商業施設で3日、白人の男が銃を乱射し、22人の死者を出した。男が投稿したとみられるインターネット上の「犯行予告」には「この攻撃は、ヒスパニックのテキサス侵略に対する返答だ」「移民は米国の未来に有害なだけだ」といった主張が見られた。
(4)男はツイッターでトランプ氏を称賛していたようだ。反移民政策を取るトランプ氏の姿勢が、男の行動に影響を及ぼした可能性がある。
(5)来年の大統領選に向けた支持者集会でトランプ氏は非白人女性議員4人について「米国が好きでないなら、出て行ってもらったらいい」と述べた。会場からは「送り返せ」の大合唱が起きた。
(6)こうした人々に支えられた大統領の誕生は、人権を尊重する意識が社会の中で薄れ、倫理観が崩れつつあることを示していよう。重大な懸念を抱かざるを得ない。


 最後に、「新報」は、「国民の分断を是正し差別のない社会を築くことは、国の指導者の務めだ。」、と断じる。


 安部晋三政権の暴挙を許してしまっている日本が、どれぐらい米国を批判できるのかという思いがないわけではない。
 しかし、米国に従うのを国是にしてしまっている日本の現状を見た時、やはり、強く抗議しなければならない。




by asyagi-df-2014 | 2019-08-18 06:27 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年8月17日

琉球新報は、元米軍人らでつくる国際平和団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」の年次総会での次の声を伝える。
「元米空軍兵のドナルド・キムバールさん(67)は日米軍事同盟が近年ますます強化されていることを懸念し『北朝鮮や中国の脅威が基地建設推進の理由にされているようだが、脅威という言葉自体をまずは疑ってほしい。米国政府が9・11以降、対テロ戦争に突入したように、脅威論は政府に利用されやすい』と指摘した。」、と。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年8月17日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-暴力団が関与画策も断念 辺野古埋め立て用土砂採掘 東村高江-2019年8月17日 08:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「指定暴力団旭琉会の男性幹部が昨夏、沖縄県名護市辺野古の新基地建設の埋め立て用土砂を採掘する開発に関わろうとしていたことが16日までに分かった。同幹部や関係者が本紙取材に答えた。埋め立てに使用できる岩石が採取できないことが判明したため、関与を断念した。行政機関は公共事業を発注する際に暴力団排除条項を設けており、暴力団関係者が公共工事などに関われない仕組みになっているが、今回、民間事業者を通して新基地建設工事に介入しようとしていたことが明らかになった。県警は、暴力団が新基地建設工事に絡もうとする実態があるとして警戒している。」
②「2018年8月、与那原町の飲食店で知人の自営業男性と共謀して、東村高江の山に試掘権を設定している沖縄市の建設業者を脅したとして、県警はことし1月、恐喝未遂容疑で男性幹部と自営業男性を逮捕した。2人は、建設業者が計画する鉱山開発事業や名護市のリゾート開発に関わる権利を奪おうとしたとされる。」
③「那覇地検は1月30日、2人を不起訴にした。2人は取材に『脅してはいない』と否定している。」
④「建設業者は東村高江の山の約35万平方メートルに試掘権を設定し、鉱山開発事業などを計画している。昨年、開発計画を聞きつけた旭琉会幹部が県外から専門家を招き、山の地質調査をしたが、埋め立てに使用できる岩石が見つからなかったため断念したという。」
⑤「防衛省は2014年、県への埋め立て申請の際、県内外にある土砂採掘場所や搬送ルートを書類で示している。仮に東村高江の土砂の使用を計画しても防衛省は県に設計変更の申請をする必要があるとみられ、県が承認する可能性は低い。」


(2)琉球新報-「辺野古ノー」米で訴え VFP総会 「現状と課題の共有を」-2019年8月17日 07:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【スポケーンで大矢英代通信員】元米軍人らでつくる国際平和団体『ベテランズ・フォー・ピース(VFP)』の年次総会が現地時間の15日、米西部ワシントン州スポケーンで始まった。開会式に先立ち、沖縄の基地問題を考えるドキュメンタリー上映会が開かれ、米国在住・県系2世の高校生、与那嶺海椰(かいや)さんの作品『我した島ぬ宝(私たちの島の宝)Our Island Treasure』が上映された。」
②「作品は新基地建設が進む名護市辺野古の現状と、それに反対し続ける県民の姿を描いたもので、与那嶺さんが取材、編集した。動画はインターネット上で公開されている。上映後の質疑応答で、沖縄から駆け付けた平和を求める元軍人の会―琉球・沖縄(VFP―ROCK)のメンバー・真喜志好一さんが登壇し『辺野古新基地はベトナム戦争中に米軍が計画したが予算不足で断念したものだ。現在は日本政府が国民の税金で米国のために建設を進めている』などと現状を訴えた。」
③「今年の総会のテーマは『環境問題』。地球規模で起きている米軍基地からの汚染や環境破壊をテーマに18日まで開催される。会長のジェリー・コンドンさんは『沖縄でも基地による環境破壊が続いてきたが、これは沖縄だけではなく地球規模で起きている問題だ。みんなで現状と課題を共有し、解決策を話し合いたい』と語った。」
④「与那嶺さんの作品を見た元米空軍兵のドナルド・キムバールさん(67)は日米軍事同盟が近年ますます強化されていることを懸念し『北朝鮮や中国の脅威が基地建設推進の理由にされているようだが、脅威という言葉自体をまずは疑ってほしい。米国政府が9・11以降、対テロ戦争に突入したように、脅威論は政府に利用されやすい』と指摘した。」
⑤「VFPは、1985年に米軍の中米介入に反対する元米軍人たちが発足させた。今年の総会には世界各地から約140支部、約300人が出席している。日本本土からも元自衛隊員らでつくるVFPジャパンのメンバーが参加している。」


(3)琉球新報-戦闘機F35B導入を正式決定 防衛省、「いずも」でも運用-2019年8月16日 18:59


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「防衛省は16日、航空自衛隊が導入する短距離離陸・垂直着陸可能な戦闘機として、最新鋭ステルス戦闘機F35Bを正式に決定したと発表した。米ロッキード・マーチン社製。常時搭載はしないが、事実上の空母に改修する方針の海上自衛隊の『いずも』型護衛艦での運用も想定している。」                          ②「政府は昨年末、F35を将来的に計147機保有し、うち42機についてはF35Bを念頭に短距離離陸・垂直着陸型とすることを閣議了解。その後、正式に機種の選定を進めていた。」
③「選定過程では、米国政府によるF35Bの提案しかなかった。防衛省はF35Bについて、要求される必要な性能を満たしていると判断した。」


(4)沖縄タイムス-米軍基地問題、「全国の議論に」 2月の県民投票結果を受けシンポ 政府、国民に何を求めるか論議-2019年8月17日 18:31


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の埋め立て工事の賛否を問う2月の県民投票の結果を振り返り、沖縄県民が何をすべきか、政府や県外の国民に何を求めるべきかを話し合うシンポジウム『県民投票とその後』(主催・「新しい提案」実行委員会)が17日、那覇市おもろまちの市職員厚生会厚生会館で開かれた。参加者らは『投票総数の7割以上が反対票を投じたことで辺野古反対の発信力が強まった』『米軍基地問題を全国で議論しようという動きを後押しできた』などと意義を強調した。」
②「『辺野古』県民投票の会の元山仁士郎元代表は『基地問題を話題にすることのなかった若者が、県民投票の結果を受け、一歩踏み出すようになったと感じる』と指摘。辺野古問題が全国的な選挙で、大きな争点にならなかったことなどを課題に上げた。」
③「『新しい提案』実行委員会の安里長従責任者は、全国の国民が『普天間飛行場の移設先は軍事的に沖縄でなくてもいい』という認識のもと、『県外・国外という柔軟な代替案の議論ができる環境』を整えることで『「公正で民主的な解決を求める』という新しい提案について説明した。」
④「県弁護団の加藤裕弁護士は、県が国を相手として7月17日提起の『国の関与取り消し訴訟』、8月7日提起の『国交相裁決取り消し訴訟』の二つについて、県の主張や今後の論点などを取り上げた。」
⑤「第2部では、沖縄タイムスの福元大輔記者、琉球新報の中村万里子記者、毎日新聞那覇支局の遠藤孝康記者が加わり、パネルディスカッションを展開した。」
⑥「玉城デニー知事は『この問題を理解し、解決を求める動きは県外に広がりつつあり、心強い。引き続き、解決のために行動してほしい』とメッセージを寄せた。」
⑦「2月24日投開票の県民投票は、投票率52・48%(投票総数60万5385票)。賛成11万4933票(19・0%)、反対43万4273票(71・7%)、どちらでもない5万2683票(8・7%)だった。」



by asyagi-df-2014 | 2019-08-17 23:37 | 沖縄から | Comments(0)

「有志連合」に参加することなど全くあり得ない。

 「有志連合」を検索したら、「日本も参加要請されている「有志連合」から、ドイツがいち抜けた」(2019年8月8日)、とのNewsweekの記事が出てきた。
 トム・オコナーの記事は、次のように伝える。

「ホルムズ海峡の航行の安全確保に向けてアメリカが呼び掛けていた有志連合に、ドイツは7月31日、正式に『参加しない』と表明した。一方で、アメリカと対立するイランは、緊張緩和のために宿敵サウジアラビアと対話するとまで言いだしている。doイツのマース外相は、『軍事的な解決などない』との考えを示し、有志連合への不参加を明言。政府報道官は『外交の道を探ることが重要だ』と述べた。イギリスは有志連合と距離を置く方針を示し、フランスやドイツも米トランプ政権への協力に二の足を踏む。韓国は前向きだが日本は未定──と、国際社会の足並みは全くそろわない。イラン側はロシアとの軍事協力を拡大するなど『ロシア・イラン関係の転機』を宣言する一方で、インドやパキスタンとも対話を重ね、緊密な地域協力を呼び掛けている。さらにイラン高官はイラクやオマーン、アラブ首長国連邦(UAE)にまで接触。加えてイランのザリフ外相は7月31日、サウジアラビアと『いつでも対話を開始する用意がある』と語った。」


 どう考えても、「有志連合」参加などあり得ないのだが。
 安倍晋三政権の歪みは、米国追従でしかないことにあるから、道を誤る危険性は高い。

 朝日新聞(以下、「朝日」)は2019年8月9日、「中東有志連合 参加ありきは道を誤る」、社説で断じた。
「朝日」の指摘は、次のものである。


(1)同盟国の求めだからといって、日本が果たすべき役割を取り違えてはならない。
(2)初来日したエスパー米国防長官が、岩屋防衛相と会談し、中東のホルムズ海峡などで船舶の安全を確保する「有志連合」構想への参加を要請した。岩屋氏は原油の安定供給の確保、米国との関係、イランとの友好関係を挙げ、「さまざまな角度から検討し、政府全体として総合的に判断したい」との考えを伝えた。政府内では、イランを刺激しないよう、新たな部隊を派遣するのではなく、ソマリア沖で海賊対策にあたっている海上自衛隊の護衛艦や哨戒機を、ペルシャ湾外のオマーン湾に回す案が検討されているという。
(3)法的な根拠としては、海賊対処法や自衛隊法の海上警備行動が考えられているが、いずれも派遣を実現するための無理やりの算段にみえる。冷徹な情勢分析や利害得失の計算より、「何もしないわけにはいかない」という受け身の判断を優先していては、道を誤ると言わざるを得ない。
(4)米国の考える有志連合の具体像はいまだ定まっていない。米国は3度の説明会を開いたが、正式に参加を表明した主要国は英国くらいで、イラン核合意を支持するドイツは参加見送りを決めている。
(5)日本も核合意を支持し、一方的に離脱したトランプ政権とは一線を画している。中東からの原油の輸入に依存する日本にとって、この海域の安全が極めて重要なことはいうまでもないが、そのために有効な策は何か、冷静に考える必要がある。


 「朝日」の批判。


(1)どのような形であれ、米国の要求に応じて自衛隊を派遣すれば、イランからは日本も包囲網に加わったとみられ、関係悪化は避けられまい。そうなれば、米国の同盟国でありながら、イランとも長年の友好関係を保ってきた日本の外交的資産を無にすることになりかねない。
(2)安倍首相は6月のテヘラン訪問に続き、9月の国連総会の機会に、ロハニ大統領との再会談を調整中だ。米国とイランの間に立って、双方に緊張緩和を働きかけることができる貴重な立場を失うことは、関係国すべてにとってマイナスでしかない。
(3集団的自衛権の一部行使に道を開いた安全保障関連法の国会論戦で、時に誤った戦争に踏み出す米国の要請を日本が断れるのかも焦点となった。首相は「主体的に判断する」と答弁した。同盟国の求めといえど、日本の立場と国際社会全体の利益を考え、是々非々で対応する。そんな日本の「主体性」が問われる局面だ。


 安倍晋三政権よ。日本国憲法に立ち返れ。




by asyagi-df-2014 | 2019-08-17 08:51 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年8月16日

「上大謝名公民館で最大116・7デシベルの騒音を発生させた。琉球大学の渡嘉敷健准教授(環境・音響工学)の騒音測定では、F35が飛来した11日、普天間第二小学校の室内で最大86・4デシベルの騒音が発生。」、と琉球新報。
実は、この騒音を我慢しろと言ってるのが、日本の国の方針なのだ。
やはり、このままやり過ごすことはできないではないか。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年8月16日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-F35離着陸 116・7デシベル 普天間第二小室内で86・4デシベル-2019年8月16日 07:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【宜野湾】宜野湾市の米軍普天間飛行場に飛来している岩国基地(山口県)所属のステルス戦闘機F35Bが旧盆中日の14日も離着陸を繰り返した。県と市の騒音測定で午後1時18分、上大謝名公民館で最大116・7デシベルの騒音を発生させた。琉球大学の渡嘉敷健准教授(環境・音響工学)の騒音測定では、F35が飛来した11日、普天間第二小学校の室内で最大86・4デシベルの騒音が発生。渡嘉敷准教授は『騒音を防音できていない』と指摘した。」
②「14日は、CH53EヘリやMV22オスプレイが航空機騒音規制措置(騒音防止協定)の時間外である午後10時すぎも飛行した。市の基地被害110番には、市民から『騒音でうるさく頭も痛く大変だ』『戦争でも始まるのかと思った』『ずっと飛んでだいぶ迷惑』などの苦情が相次いだ。ウークイの15日は飛んでいない。」
③「県と市の測定で、11日のF35飛来時、普天間第二小に近い普天間中学校で午後0時24分に100・8デシベルを記録。渡嘉敷准教授は、これまで第二小の室外で記録していたが、台風接近に伴い、計器を室内に移動させていた。室内は室外より14・4デシベル低い値だった。渡嘉敷准教授は『ジェット機に対して防音ができていないことを示している』と指摘した。」


(2)琉球新報-終戦の日の靖国神社前で沖縄戦遺骨収集ボランティアが思うこと DNA鑑定実施を沖縄県外で初めて呼び掛け-2019年8月15日 18:28


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東京】戦後74年が経過しても、戦争で亡くなった親族の遺骨が戻っていない遺族は多い。帰ってきた骨つぼにあったのは砂だったという人も少なくない。沖縄戦遺骨収集ボランティア『ガマフヤー』代表の具志堅隆松さん(65)らボランティア約10人が終戦記念日の15日、東京都の靖国神社や千鳥ケ淵戦没者墓苑周辺で、戦地で収集された遺骨と遺族のDNA鑑定を実施することで遺骨が見つかって戻ってくるかもしれないと呼び掛けた。県外で戦没者遺骨のDNA鑑定実施を知らせるチラシを配布したのは、今回が初めてとなる。」(滝本匠)
②「『戦争で亡くなった方のお骨ってどうなったと思われます? 70年たっても残っているの?と思われるでしょう。今を生きる私たちに見つけてもらうのを待っています』。具志堅さんに賛同した千葉県在住のボランティアは『戦没者遺骨を家族の元へ』と書かれたボードを胸に掲げ、行き交う人々にそう呼び掛けた。」
③「具志堅さんは、今回県外での告知行動を初めて実施したことについて『県外出身者の遺族たちにとって、沖縄戦で亡くなった人のDNA鑑定が始まっているということすら、ほとんど知られていない。もう遺族にとっても残された時間がない。県外に住む遺族にDNA鑑定に参加できるんだと多く知らせてほしい』と話した。」
④「これまで国が収集してきた遺骨が保存されているが、照合する家族からの申し出がないと、そもそも同定には至らない。遺族の高齢化が進む中、DNA鑑定の周知が足りないとの焦燥感が具志堅さんを駆り立てる。今回は沖縄戦に限定せず、ニューギニア島など南方で戦没した人の遺族も対象としており、南方で親族を亡くした遺族からの問い合わせに具志堅さんは丁寧に応じていた。16日は沖縄で集団申請に集まった84人の名簿を厚生労働省に提出する。」
⑤「沖縄戦で祖父小谷野仙吉さんを亡くした永井真紀さん(48)は既に沖縄で集団申請に署名した。ひ孫まで鑑定の対象になると聞いて、この日は長女の名前も登録、真紀さんの妹の柿沼奈保さん(46)も署名した。『どんな亡くなり方をしたのか知りたくて』。遺族の思いは募る。」
⑥「厚労省は2003年度から戦没者遺骨のDNA鑑定を実施している。沖縄県内で収集され、身元が特定されたのは県外出身者の軍人5人だけ。同省は、県が火葬せず保管する約700体と、県内の慰霊塔・碑内に残る遺骨も鑑定対象に広げる方針だ。」
⑦「終戦記念日に靖国神社周辺を訪れたのは初めてという具志堅さん。『沖縄だとどこでもお香がかおって、物静かで沈痛な雰囲気があるが、なんだか、祭りのような感じ』と沖縄の慰霊の日との違いを感じる。軍服に軍刀をささげた人や、日の丸をあしらった服を身につけた人、拡声器で警備の機動隊員をののしる団体、チラシを配布する宗教団体の女性にくってかかる男性―。」
⑧「靖国神社前の配布の隣で、『国の誇りを』などと声を上げる団体を横目に具志堅さんは『戦争や犠牲者に対する見方が沖縄と違う。なんだか、過去の戦争に至る経緯は間違っていなかったというような感じに覆われて、日の丸に埋没しそうな気持ちになる。国家の国民に対する戦争責任が問われず、国民に課した犠牲が追認されているような気分になる』と懸念の表情を浮かべた。そして『ちょっと息苦しいね』とつぶやいた。」
⑨「それでも、戦後の記憶が風化していくと言われる中で『これだけの人が来るんだ』と驚きも感じる。『その向き合おうとする意思は、哀悼の意を表すために来ているんだろうけれど、【英霊】というような言い方でたたえるのではなく、最大限尊重しながらも、それを平和の方向へ向けるようにできればいいが』と話し、大声でやりあう人たちを悲しげな表情でみやった。」


(3)沖縄タイムス-幼稚な国家像 浮き彫りに 芸術擁護は未来への責任 「表現の不自由展・その後」の中止問題-2019年8月15日 18:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「『あいちトリエンナーレ2019』における、展示された美術作品で『慰安婦』、『「昭和天皇』といった、センシティヴになりがちな表象をめぐって、インターネット上での『炎上』や、当該芸術祭実行委員会事務局への脅迫をほのめかす電話やFAXなどのクレーム、さらにそれに乗ずるように、いくつかの地方自治体の長は表現規制を促す発言を公的に行い、あるいは政府官房長官は文化庁を通じて芸術祭に投じられた助成金の撤回をほのめかした。」

土屋誠一氏(沖縄県立芸大准教授)
②「このような破廉恥極まりない動向が、渦を巻いている。私は当該芸術祭を未見であるが、ニュースを見るにして既に、心底憂鬱(ゆううつ)である。敗戦後日本において、まともな民主主義的社会を成立させることに失敗したこと、加えて、20世紀から敗戦にまで至る、周辺地域への拡張主義的侵略について、その反省をも失敗した、この二つの失敗が露呈した、ということが、今回の騒動の根本であるように思う。」
③「このことは、本土からの沖縄に対する、今日も基地問題が典型であるような不当な扱いを日々見聞きする、沖縄で日々の生活を営んでいる私たちには、うんざりするほど見慣れた構図ではある。しかし、見慣れているからといってその深刻さは低減するわけではなく、むしろ、より危機的状況へと高まっているように思われる。」
④「まず、端的に言って、『慰安婦』や『昭和天皇』の戦争責任については、その事実性を受けとめた上で、繊細に議論を継続しない限り、近隣諸国との友好的な外交など期待できないということを認めるべきだ。慰安婦制度など存在しなかった、太平洋戦争は『正しい』戦争であったがゆえに、天皇には責任がない、などといった繰り言を反復して、『美しい国』としての日本に、自らのアイデンティティーを仮託することは、いいかげんやめたほうがいい。このような、歴史的事実に対する過剰な『否認』は、単なるナショナルな心情に基づく『反動』以外のなにものでもなく、諸外国から見れば幼稚な国民による幼稚な国家にしか見えないのは明らかだ。海外からの視点に立ってみれば、幼稚な国などに信頼を寄せないのは当然であり、国益(などという言葉は個人的には好まないが)を自ら損なうのは自明であろう。」
⑤「この、改めて論じるまでもないはずのことを、再び言わなければならないことに、やはり憂鬱を禁じ得ない。以上のような否認が激化し、正当であるとすら認識されつつある状況において、例えば沖縄戦を主題にしたり、あるいは米軍基地への批判的な視点を主題にしたりする作品(の多様な実践の蓄積を、各芸術ジャンルにおいて、既に持っているわけだが)が展開される場合、戦後補償や日米安保に基づいて『国の都合』が悪いと判断されれば、国や地方自治体であれ民間であれ、『公開を差し控える』としても差し支えないことが常態化する可能性を、強く危惧する。」
⑥「そもそも、芸術表現に込められた政治的態度表明に対して、国や自治体のような公的機関であれ、民間組織であれ、表現の場を封殺する、あるいは、資金的な援助を打ち切ることをチラつかせるなどといった威嚇を行うことは、既に各所で指摘されているように、いわゆる『表現の自由』に抵触することはもちろんのこと、鑑賞する市民の自発的な判断能力に信を置かない傲慢(ごうまん)さのあらわれですらある。だが、実体があるかどうかもさだかでない『美しい日本』にアイデンティティーを仮託しなければならないほど、今日の日本人は自信を喪失し、憤懣(ふんまん)を溜(た)め込んでいるのもまた、事実であろう。そのような『空気』に、芸術は圧殺される。」
⑦「けれども、そもそも芸術とは、即自的な理解や是非とは、いささか異なる位相にあることを、改めて想起したほうがいい。古代、そこまでいかずとも数百年前の造形物や文芸などに、なぜ今日の私たちが関心を寄せるのか。そこには『歴史のお勉強』や『教養』という実利だけでは説明ができない、いわば『理解しきれないもの』が豊富にあるからだ。芸術には、創造者自身も予想もしなかった数百年後を生きる人間にまで届いてしまう力がある。逆に言えば私たちには、今日生産される芸術作品を、未来を生きる人間に届けなければならない責任があるのであり、ゆえに拙速に『~は駄目なので排除する』という判断はしてはならないということだ。私たちは芸術に対し、もっと謙虚であったほうがいい。」
⑧「以上のことは、芸術の生産者や愛好家だけにかかわる問題ではない。なぜなら、芸術の営みもまた社会を構成する一要素である以上、愛好者の専有物ではないのであり、ゆえにそれらは可能な限り広く人々に開かれていたほうが合理的であるからだ。そのことで芸術が論争を引き起こしたり、貨幣やビジネス上の教養のような計量可能な価値として使用されたりすることもあろうが、芸術を擁護するということは、今日を生きる私たちが、未来に対する責任を負っていることを自覚することにあるのであり、このことを欠いては私たちの子の代、孫の代から『その時代の人間は幼稚であった』との誹(そし)りを受けても致し方ないことは、改めて認識しておくべきことだろう。」
⑨「つちや・せいいち 1975年神奈川県生まれ。県立芸大准教授・美術批評家。専門は近・現代美術史、写真論、視覚文化論。共著書に『批評 前/後』、『現代アート10講』など。」
⑩「国際芸術祭『あいちトリエンナーレ2019』の企画展『表現の不自由展・その後』が中止になった。7月には札幌市で安倍晋三首相の街頭演説にやじを飛ばした市民が警察官に排除される出来事も。表現の自由が脅かされる現状を沖縄から考える。2人の識者に寄稿してもらった。」


(4)琉球新報-陸自ヘリからファイル落下  那覇上空を飛行中  150グラムのA4ファイル-2019年8月16日 11:19


 琉球新報は、「15日午後4時48分ごろ、那覇市の漫湖付近上空を飛行していた陸上自衛隊のUH60ヘリから、重さ150グラムのプラスチック製A4ファイルが落下した。陸自によると、けが人などの被害は確認されていないという。陸自によると、落下させた場所は那覇空港北東約4・3キロの漫湖付近上空。UH60ヘリは陸自木更津駐屯地(千葉県)を本拠地とする第1ヘリコプター団所属で、通常の飛行訓練で那覇基地に戻る途中だった。ファイルは飛行の要領などの資料をまとめたもので、副操縦士が取り出した際に落としたという。」、と報じた。


(5)琉球新報-米軍、津堅沖できょう降下訓練 今年すでに6回実施-2019年8月16日 10:49


 琉球新報は、「【うるま】米連邦航空局は15日、米軍が16日午後7~10時に沖縄県うるま市の津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練を実施するとの航空情報(ノータム)を発表した。同水域での訓練は今年既に6度実施されている。沖縄防衛局から15日に連絡を受けた県は同日、訓練中止を米軍に働き掛けるよう防衛局に申し入れた。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-米国防権限法にフッ素化合物規制案 基地の汚染浄化を義務づけ 沖縄の基地周辺からも検出-2019年8月16日 17:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米国防予算の大枠を定める2020米会計年度(19年10月~20年9月)国防権限法案の上下両院案に、人体に有害な高濃度の有機フッ素化合物(PFAS)の使用規制や汚染浄化を義務付ける条項が盛り込まれている。PFASにはPFOSやPFOAも含まれる。9月の休会明けの両院協議会で一本化される見通しだが、トランプ米大統領は下院案に拒否権を行使する構えも見せている。」
②「上院案は、米環境保護局(EPA)に飲料水の安全基準値の設定や、PFASの汚染浄化に関する具体的手順を定めるよう要求した。」
③「下院案は、浄化責任をより厳格に問うために、米環境保護局に1年以内にPFASを汚染の関係者に対策や修復費用の負担を求めるスーパーファンド法の適用対象物質に指定するよう要求。PFASが含まれている泡消化剤の軍事使用の25年までの段階的廃止、国防総省に米軍基地・施設周辺で農業目的で使用される飲料水・農業用水の汚染浄化などを定めている。」
④「下院案が通れば、国防総省は汚染浄化費として少なくとも約20億ドル(約2100億円)の支出が義務付けられるとの試算もあることから、米議会では一本化は難航するとの見方も多い。」
⑤「沖縄県内でも嘉手納基地や普天間飛行場の周辺から、PFOSなどが検出され、米軍の責任や飲料水の基準値策定を巡る議論が高まっていて、米国議会の動向が注目される。」


(7)沖縄タイムス-遺骨返還訴訟中 日本人類学会が琉球人の遺骨、京大の保管継続を要望 原告は反発-2019年8月16日 16:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「京都大学が保管している琉球人の遺骨の返還訴訟をを巡り、日本人類学会(篠田謙一会長)は15日までに、古人骨は国民共有の文化財として保存・継承され、研究に供与されるべきだなどとする資料管理の3原則をまとめ、原則に沿った対応を求める要望書を京都大側に提出した。」
②「原告の1人で琉球民族遺骨返還研究会代表の松島泰勝・龍谷大教授は『係争中の民事訴訟に日本人類学会という学術団体が被告側の立場で介入している』と反発している。」
③「3原則では、国内の遺跡や古墓などから収集・保管されている古人骨は、その地域の先人の姿、生活の様子を明らかにする学術的価値を持つと指摘。保管機関は資料の由来地を代表する地方公共団体との協議で適切な管理方法を検討し、資料が移管される場合は、研究資料としての保存・継承と研究機会の継続的な提供を合意内容に含めるべきだと提起している。」
④「政府による特別な施策の対象となっているアイヌの人たちの骨や民法で定義されている祭祀(さいし)継承者が存在する骨は含まないとしている。松島教授は『(遺骨が持ち去られた百按司墓は)第一尚氏の祖先を祭っているだけでなく、広く琉球の人にとっての巡礼の地で信仰・祭祀の対象となっている聖地。信仰・信教の自由に関わる重大な問題』と話した。」



by asyagi-df-2014 | 2019-08-16 18:24 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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