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屋良朝博さんの衆院補選当選が示すもの。

 屋良朝博氏さんが、衆院沖縄3区の補欠選挙で初当選した。
琉球新報(以下、「新報」)は、2019年7月22日の深夜、「玉城デニー氏の知事選出馬に伴う衆院沖縄3区補欠選挙は21日、投開票が行われ、『オール沖縄』陣営が推すフリージャーナリストで無所属新人の屋良朝博氏(56)が7万7156票を獲得し、初当選した。元沖縄北方担当相で新人の島尻安伊子氏(54)=自民公認、公明、維新推薦=は5万9428票を得たが及ばず、屋良氏は島尻氏に1万7728票差をつけた。3区の有権者が辺野古新基地建設に反対する屋良氏を選んだことで、県民は昨年9月の知事選、今年2月の県民投票に続き、辺野古埋め立てを強行する安倍政権に対し再び『ノー』を突き付けた。」、と報じた。
この選挙結果の意味を、「新報」は当日、「昨年9月の県知事選、今年2月の県民投票に続いて、名護市辺野古の新基地建設に反対する民意が示された。」して、「衆院補選屋良氏当選 新基地断念しか道はない」、と社説で論評した。
「新報」は、選挙のみを次のように示す。


(1)今回の選挙は、玉城デニー氏の知事選出馬で生じた欠員を埋めるもので、屋良氏は玉城氏の後継候補だった。最大の争点である米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設に対し、屋良氏は反対、島尻氏は容認する姿勢を表明し選挙戦に臨んだ。
(2)名護市を含む沖縄3区で屋良氏が当選したことは、新基地に反対する有権者の切実な思いの表れと言えよう。


 この上で、次のように指摘する。


(1)政府は選挙結果を尊重し、新基地建設を速やかに断念すべきだ。ここまで再三再四、民意が示されている以上、県内移設を伴わない普天間飛行場の返還に大きくかじを切る以外に道はない。
(2)昨年の県知事選で自民、公明などが推した候補者は、辺野古移設を推進する安倍政権の全面的な支援を受けながらも、その是非について最後まで言及しなかった。今回、島尻氏が新基地建設への旗幟を鮮明にしたのは、政治家として当然の態度である。政権側の候補が賛否を明らかにしなかった最近の事例を考慮すると、ようやく正常な形で選挙戦が行われたことになる。
(3)屋良氏は「普天間飛行場は米軍の運用を変えるだけで辺野古の海を壊さなくても返還可能だ」などと選挙戦で訴えてきた。辺野古の埋め立て中止と普天間飛行場の即時運用停止のほか、日米地位協定が定める施設管理権の日本への移管、基地の立ち入り権などを定めた基地使用協定の締結などを掲げている。基地問題以外では、離島県沖縄の不利性を補う輸送コストの低減、北部を走る路面電車(LRT)構想の提起、北部の医療体制の充実、児童保育の拡充などを公約した。
(4)有権者に約束したこれらの政策課題の実現に向けて全力を挙げることは、屋良氏に課された使命だ。
(5)県選出・在住国会議員は衆院7人、参院3人の10人となり、屋良氏を含む5人が「オール沖縄」系である。玉城知事を支持しない国会議員は自民、維新の5人。このうち4人は比例代表選出であり、沖縄の有権者から直接信任を得ているわけではない。
(6)国会議員の構成を見ても辺野古新基地建設に反対する民意が大勢を占めていることは明らかだ。駄目押しとなる屋良氏の当選だった。政府は今度こそ沖縄の民意に沿った判断をすべきだ。


 「新報」は、最後に、この選挙結果の意味を、「選挙結果は玉城知事に対する信任とも言える。自信を持って政府との交渉に当たってほしい。」、とまとめる。



by asyagi-df-2014 | 2019-04-30 06:46 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年4月29日

「名護市辺野古の新基地建設問題で最大のネックの一つは、沖縄県民以外の大半の日本国民の『無関心』にある。選挙や県民投票で繰り返し『辺野古移設NO』の民意が出ても、安倍政権が『安全保障は国の専権事項』とかえるの面に小便を決め込むのは、『国民の大半は沖縄の米軍基地問題に無関心』で、強引に物事を進めても沖縄以外の地域からは反発が起きないと考えているからだろう。」(琉球新報)。
 この言葉が、「自分が住んでいる国の民主主義の在り方を問いたいからである。つまり、『自分のため』である」との行動ににたどり着くまでの「道」を、やはり想う。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年4月29日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「国に代替策求める」 区、個別補償で説明 辺野古区民大会-2019年4月29日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【名護】名護市辺野古区(古波蔵太区長)は28日、辺野古公民館で区民大会を開いた。区側は辺野古新基地建設を巡り、国に求めていた個別補償について昨年8月、沖縄防衛局が『実施できない』と表明したことについて、区民らに『国に代替策を求めている』と説明した。」
②「個別補償を国が拒否したことについて区側が区民に説明するのは初めて。個別補償は辺野古区が新基地建設を条件付きで容認するにあたり、実現を求めていた。沖縄防衛局は今年2月までに辺野古区、豊原区、久志区(久辺三区)に対して定住促進や子育て支援などを含む振興策案のたたき台を示していた。」
③「3月の『久辺三区の振興に関する懇談会』では、久辺三区と国がたたき台の協議を進めることを確認した。要望には個別補償は盛り込まれておらず、地元として断念した形になっていた。」
④「この日の区民大会では、個別補償を巡る経緯について交渉状況の報告会開催を求める要望が区民から上がった。古波蔵区長は報道陣の取材に『検討しないといけない。行政委員会で検討して必要性があればやる。今日は開催時期は返答できないが、大事なことを区民に報告するのは義務だ』と述べた。」
⑤「個別補償を巡って、古波蔵区長は『(国が個別補償の)代替的方策を検討すると言っているので、われわれの要望が実現するよう取り組むだけだ』とした。」


(2)琉球新報-【島人の目】基地問題解決の糸口-2019年4月28日 17:43
島人の目


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄の米軍基地を本土へ引き取る運動をしている新潟県の左近幸村さんが、本紙4月17日付の『論壇』で、運動に携わる理由を『自分が住んでいる国の民主主義の在り方を問いたいからである。つまり、【自分のため】である』という主張をした。僕はその言葉の誠実さと真摯(しんし)さに心を打たれた。」
②「沖縄の苦悩に寄り添いたい、という美しい言葉と行動で辺野古移設にNOを突きつける本土国民の皆さんももちろん重要だが、左近さんのように冷静な目と知性で行動を起こす人々も尊い。」
③「名護市辺野古の新基地建設問題で最大のネックの一つは、沖縄県民以外の大半の日本国民の『無関心』にある。選挙や県民投票で繰り返し『辺野古移設NO』の民意が出ても、安倍政権が『安全保障は国の専権事項』とかえるの面に小便を決め込むのは、『国民の大半は沖縄の米軍基地問題に無関心』で、強引に物事を進めても沖縄以外の地域からは反発が起きないと考えているからだろう。」
④「安全保障は国の専権事項だが、国を構成している沖縄県がこれに異議を唱えているのだから、政府はいったん動きをやめて対処しなければならない。だが国はそうしようとしない。なぜか。やはり国民の大半が無関心だからだ。」
⑤「国民世論の大半が『辺野古移設はNO』と言わない限り、政府がそこに向けて動くことはないだろう。動機が何であれ一人でも多くの日本国民が、米軍基地は『安全保障に関わるゆえに自らの問題だ』と考えることが求められている。左近さんと仲間の皆さんは既にそれをやっているようだ。」
 (仲宗根雅則、イタリア在、TVディレクター)


(3)沖縄タイムス-「日本の立場が著しく弱い」作家の高村薫氏ら、地位協定改定を要求-2019年4月28日 22:33


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「反核平和を訴える学者や作家ら有識者でつくる『世界平和アピール七人委員会』は26日、県とともに日米地位協定の抜本的改定を求めるアピール文を発表した。高村薫(作家)、島薗進(宗教学者)、武者小路公秀(国際政治学者)、大石芳野(報道写真家)、小沼通二(物理学者)、池内了(宇宙物理学者)、池辺晋一郎(作曲家)の7氏。」
②「欧州4カ国と米軍の結ぶ地位協定と日米地位協定を比較した県の調査結果から『日本の立場が著しく弱いことが明らかになった』と指摘。『不平等性を見直し、解決に努力すべき段階で、現状の放置は許されない』と強調している。」
③「同委は、ノーベル物理学賞を受けた故湯川秀樹氏らが1955年に結成。名護市辺野古の新基地建設を中心に、沖縄の基地問題でも積極的に発言している。」


(4)琉球新報-基地問題に揺れる 普天間返還、実現せず 国との法廷闘争も〈平成の県政 中〉-2019年4月29日 12:15


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「1995年9月に発生した米兵による少女暴行事件を契機に米軍普天間飛行場の返還が日米で合意された。だが、その後の日米両政府は移設先を米軍キャンプ・シュワブ沖の名護市辺野古沖に決めた。県民はこれまでの選挙などを通し、一貫して辺野古移設に反対する意思を示してきたが、両政府は民意を顧みる姿勢を見せていない。大田昌秀知事と翁長雄志知事時代には基地や辺野古を巡り国との法廷闘争にも発展した。平成の時代は米軍基地問題が県民を翻弄(ほんろう)し続けた。」
②「大田昌秀知事(当時)は95年9月、少女乱暴事件で高まる反基地感情を背景に米軍楚辺通信所の返還に際し、土地強制使用のための代理署名を拒否した。同年12月には、村山富市首相(当時)が大田知事を相手に職務執行命令訴訟を提起。福岡高裁那覇支部は96年3月、大田知事に代理署名を命じる県側全面敗訴の判決を言い渡し、同年8月に最高裁は上告を棄却し、大田知事の敗訴が確定した。」
③「日米両政府は96年12月のSACO最終報告で米軍普天間飛行場の全面返還を含む11施設、5002ヘクタールの土地の返還に合意。普天間飛行場に関しては『5年ないし7年以内に十分な代替施設が完成し、運用可能になった後、全面的に返還する』と決定したが、いまだに返還の見通しは立っていない。辺野古を巡っては、97年12月にあったヘリ基地建設の是非を問う名護市の住民投票で反対が過半数を占めたが、当時の比嘉鉄也市長はその2日後、移設受け入れを表明し、突如、市長職を辞した。」
④大田知事は98年2月、米軍基地の整理縮小を求める立場から代替施設の受け入れ拒否を表明したが、大田氏に続く稲嶺恵一知事は99年11月、15年使用期限や軍民共用という条件を付してこれを受け入れる『苦渋の選択』をする。その後2004年に米軍ヘリ沖国大墜落事故を契機に米軍再編協議が進み、辺野古移設計画にも見直しが加えられた。06年、在日米軍再編に関する閣議決定でV字形滑走路の沿岸案が正式な政府の方針となり『15年使用期限』などを尊重するとした1999年の閣議決定は廃止された。」
⑤「2009年に誕生した民主党政権で当時の鳩山由紀夫首相は『最低でも県外』と表明したが曲折の末、10年6月28日には移設先を『キャンプ・シュワブ辺野古崎地区と隣接する水域』と定めた日米共同声明が発表されるなど、県民の期待は裏切られた。」
⑥「12年には普天間飛行場に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが配備されたほか、16年12月には名護市安部の海岸に同機が墜落する事案も発生。16年4月には米軍属女性暴行殺人事件も発生し、米軍関連の事件・事故は後を絶たない。」
⑦「14年11月の県知事選では辺野古沖の埋め立てを承認した仲井真弘多氏を破り、翁長雄志氏が当選を果たした。翁長知事が埋め立て承認を取り消したことで国は代執行訴訟を提起し、再び県と国との法廷闘争に発展した。これまでに県と国が双方を訴え合う形で辺野古を巡る法廷闘争は6度目に及んでいる。」
⑧「国際政治に詳しい我部政明琉球大教授は平成の時代に日本政府が実施した一連の米軍基地関連の施策について『中国の台頭など日本のアジアでの地位が落ちていく中、米国に頼ることによって影響力を維持しようとしてきた』と分析する。その上で『アメリカのプレゼンスに依存するだけでは日本の国力縮小は続く。日本政府は沖縄の言うことを聞けない思考停止のわなにはまっている。そのわなから抜け出すには日本人自身が自覚することが必要だ』と指摘した。」
 (当間詩朗、明真南斗)




by asyagi-df-2014 | 2019-04-29 17:42 | 沖縄から | Comments(0)

「8050問題」を考える。(2)

 「8050問題」について十分には認識できていなかった。
改めて、この問題を考える。
 今回は、西日本新聞の社説で考える。
 西日本新聞(以下、「西日本」)は2019年4月19日、「高齢ひきこもり 親子の共倒れを防ぐには」、と社説で論評した。
 まず、「西日本」は、次のように「事実」を把握する。


(1)ひきこもり支援の現場では近年、当事者の高齢化がささやかれてきた。とはいえ、この数字には驚くほかない。ひきこもり状態にある40~64歳の中高年の人は、全国で61万3千人に上るという。内閣府が昨年、5千人を対象に初めて実施した調査に基づく推計値だ。
(2)国はこれまで、ひきこもりを若年層(15~39歳)の問題と位置付け、調査と支援に取り組んできた。2015年度調査に基づくこの層の推計値は54万1千人だったので、幅広い年齢層にわたって100万人規模の当事者がいることになる。国は対策を抜本的に見直す必要がある。
(3)今回調査では、ひきこもり状態の人の約8割が男性だった。期間は「5年以上」が約5割を占め、30年以上の人もいた。
(4)きっかけで目立つのは「退職」「職場になじめなかった」「就職活動がうまくいかなった」など仕事に関するつまずきだ。調査対象世代のうち40代が社会に出た時期は、バブル経済崩壊後の就職氷河期と重なる。非正規雇用が増え始めた頃でもある。ひきこもりの増加や高齢化には、こうした社会的要因が影を落としている側面もあろう。
(5)ほかに、小中高校での不登校や受験の失敗、病気や妊娠がきっかけになった人もいる。ひきこもりの端緒は、人それぞれであることがよく分かる。


 こうした把握の上で、「西日本」は、次のように押さえる。


(1)当然ながら、個々の当事者の実情に即した、多様な初期対応や支援が求められる。
(2)中高年の場合、期間が長引くほどに、就労は難しくなる。段階的に仕事になじむためにトレーニング期間を設けるなど、きめ細かな支援が欠かせない。
(3)支援は家族や本人の相談から始まることが多いが、孤立して問題を抱え込むケースも少なくないという。長期化した場合、当事者も家族も深い疲労感と無力感に陥り、身動きが取れなくなっている可能性もある。
(4)窓口で相談を待つだけではなく、行政と支援団体などが連携し、積極的に地域の当事者を見つけ出して、訪問支援などにつなぐ努力を重ねてほしい。
(5)今回の中高年対象の調査は規模が小さく、実態の一端を示したにすぎないと考えるべきだ。大分県のように、地域住民と接する機会が多い民生委員などの協力を得ながら、より丁寧な実態調査に乗り出している自治体もある。国も本腰を入れて実態調査を進め、要因や背景の分析を踏まえた総合的対策を打ち出すべきだろう。


 最後に、「西日本」は、「80代の親が50代の子どもを支える事態に至れば、生活は困窮し、親子共倒れの危機も高まる。いわゆる『8050問題』への対応は、もはや待ったなしの状況と考えるべきだ。」、とまとめる。


 「待ったなしの状況」への危機感があまりにも希薄すぎないだろうか。




by asyagi-df-2014 | 2019-04-29 06:54 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年4月28日

「本島中部の女性会社員が元米海兵隊の軍属の男に殺害された事件の発生から28日で3年を迎える。今もなお女性をしのぶ声が寄せられていることから、恩納村安富祖の周辺住民や同村の有志らが28日に合わせ献花台を遺棄現場に設置する。」、と琉球新報。
 これほどの悲しみがあるだろうか。
 忘れてはいけない。
 忘れたいとの想いの向こう側にあるもの。
 私たちは、やはり、思いを馳せよう。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年4月28日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-女性悼み、献花台設置 米軍属女性殺害事件3年-2019年4月28日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「本島中部の女性会社員が元米海兵隊の軍属の男に殺害された事件の発生から28日で3年を迎える。今もなお女性をしのぶ声が寄せられていることから、恩納村安富祖の周辺住民や同村の有志らが28日に合わせ献花台を遺棄現場に設置する。」
②「女性が遺棄された現場には27日も被害女性と同じ年ごろの学生などが訪れ、手を合わせ黙とうする姿があった。事件当初から掃除や献花を続けてきた吉田勝広県政策参与も現場を訪れ、生い茂った草を刈り取った。吉田さんは「女性の親の世代は命を救えなかった自分たちの無力さを感じている』と語った。」
③「米軍に対し再発防止と綱紀粛正を求めてきたにもかかわらず、今月13日には北谷町桑江のアパートで海軍兵が女性を殺害する事件が起きた。吉田さんは『事件を忘れないことで犯罪の抑制につながる。多くの人に現場に来てもらって故人をしのび、事件を風化させないでほしい』と呼び掛けた。献花台は28日の夕方まで設置される。」       (高辻浩之)


(2)琉球新報-皇室に県民思い複雑 4・28万歳と拳 「屈辱の日」67年-2019年4月28日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「サンフランシスコ講和条約が発効し、28日で67年。条約の発効によって沖縄は日本から切り離され、1972年の日本復帰まで、長く米統治下に置かれることとなった。沖縄にとって4月28日は『屈辱の日』として深く刻まれている。」
②「この条約発効で日本は戦後の占領統治から独立の回復を果たした。2013年4月28日には、安倍政権が主催し『主権回復の日』式典が開かれた。式典には首相、衆参両議長、最高裁長官の三権の長とともに天皇皇后両陛下も臨席された。サンフランシスコ講和条約を巡り、昭和天皇が米軍による沖縄の長期占領を望むと米側に伝えた47年の『天皇メッセージ』が沖縄の米統治につながるきっかけになったとも言われる。」
③「昭和天皇の『戦争責任』と講和条約による『戦後責任』を感じている県民の間には、皇室に対して複雑な感情もある。一方、平成の天皇陛下は皇太子時代を含めて11回沖縄を訪問し人々に寄り添われた。」
④「『平成』が終わり『令和』が始まる。新たな時代で沖縄の人々の皇室に対する思いはどこへ向かうのか。4月28日を巡る式典は平成の時代で、沖縄と皇室の在り方をあらためて問い掛ける出来事となった。」
⑤「『天皇陛下、バンザーイ』『バンザーイ』。2013年4月28日、東京都の憲政記念館で開かれた政府主催の『主権回復の日』式典。天皇皇后両陛下が退席される中、会場前方から突然、掛け声が上がった。つられるように、万歳三唱は会場中にこだまし、広がった。1952年4月28日に発効したサンフランシスコ講和条約によって、日本が戦後の占領統治下から主権を回復した日を記念し、政権が初めて開いた式典。安倍晋三首相は『日本の独立を認識する節目の日だ』と意義を強調していた。だが、講和条約締結を巡っては昭和天皇による「天皇メッセージ」が沖縄の米統治に大きな影響を与えたといわれる。沖縄戦で悲惨な戦禍を受け、その後も日本から切り離された沖縄にとって、皇室への複雑な感情は今もくすぶっている。こうした中で開かれた式典に、県内の反発は激しかった。一部の与党国会議員からも異論の声が上がった。『主権回復の日』式典と同日・同時刻に政府式典に抗議する『【屈辱の日】沖縄大会』が宜野湾市内で開かれ、県民は結集し怒りの拳を上げた。『万歳』と『拳』。本土と沖縄の温度差が際だっていた。」
⑥「『がってぃんならん(合点がいかない)』。『屈辱の日』沖縄大会は『主権回復の日』式典に抗議し『県民の心を踏みにじり、再び沖縄切り捨てを行うもので到底許されるものではない』とする決議と大会スローガンを採択した。毎日新聞の報道によると式典への出席を求める政府側の事前説明に対し天皇陛下は『その当時、沖縄の主権はまだ回復されていません』と指摘されていたという。『万歳三唱』によって政治色が極めて強くなった式典は、陛下の沖縄に対する思いとはかけ離れたものだった。」
⑦「政府が式典開催を公にした直後、仲井真弘多知事(当時)は『全く理解不能』と強い不快感を示した。県議会も抗議決議を可決。批判は全県に広がった。だが、沖縄の声は届くことはなく、政府は式典開催を決定し、知事の出欠に注目が集まった。元県幹部は式典について『寝耳に水だった』と振り返る。複雑な県民感情を踏まえ『知事が参加することに意義があるのかを慎重に検討した』という。当時の県政は副知事による代理出席という判断をした。」
⑧「式典開催から今年で6年。知事の名代で出席した高良倉吉副知事(当時)は『やっぱり歴史的な背景から、沖縄からすると【主権回復だ】とお祝いする日ではない。沖縄、奄美、小笠原は返還されていなかったのだから』と当時の複雑な感情を吐露した。」   (池田哲平)


(3)琉球新報-「基地」か「経済」か 常に判断迫られる 平成の沖縄6知事 日本政府との向き合い方に苦悩 〈平成の県政 上〉-2019年4月28日 13:51


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「平成(1989~2019年)の時代、6人の沖縄県知事が県政の課題解決に向き合った。昭和の時代に沖縄がたどった沖縄戦、米軍統治、日本復帰を経て、平成は『自立と発展』が主要課題になったが、過剰に集中する米軍基地が発展を妨げていることが明白になった時代だった。『基地と経済』という二項対立の中で、知事は常に日米両政府に向き合う宿命を背負った。観光や経済でさらなる飛躍が期待される沖縄の足固めにも奔走した知事の足跡を振り返る。」
②「西銘順治知事 基地問題解決で米に初の直談判:「『ヤマトンチュになろうと思ってもなりきれないというウチナーンチュとしての特色がある』。沖縄県民の心の機微をそう表現した西銘順治知事(1978年12月13日~90年12月9日)は、沖縄県知事として初めて米軍基地の過剰負担の解決を訴えるため85年に訪米した。地方自治体の知事による“外交”は異例で、後続の県知事の訪米に先鞭(せんべん)をつけた。第2次沖縄振興開発計画(82~91年度)の策定を政府に働き掛けたほか、県立芸術大学の創設などに奔走した。90年に第1回が開催された『世界のウチナーンチュ大会』を実現させ、海外のウチナーンチュが一堂に会す機会をつくった。」
③「大田昌秀知事 普天間飛行場の返還合意引き出す:「琉大教授から転身した大田昌秀知事(90年12月10日~98年12月9日)は沖縄戦に鉄血勤皇隊として招集された経験から、糸満市摩文仁に『平和の礎』を建立するなど一貫して平和行政に尽力した。段階的に米軍基地を全面返還させるとした『基地返還アクションプログラム』をまとめ、国に提案。米軍普天間飛行場の危険性を訴え、96年の日米両政府の返還合意を引き出した。国際都市形成構想の理念は現在の沖縄振興計画『沖縄21世紀ビジョン計画』に引き継がれている。」
④「稲嶺恵一知事 モノレール開業など経済振興に足跡:「稲嶺恵一知事(98年12月10日~2006年12月9日)は、経済界で要職を歴任してきた手腕を生かし、九州・沖縄サミットの開催(00年)や沖縄科学技術大学院大学の構想着手、沖縄都市モノレールの開業(03年)など沖縄振興に足跡を残した。一方、基地問題では米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設受け入れを表明したものの、在日米軍再編では代替施設の15年使用期限など県の意向が反映されずに世論の反発を招いた。普天間移設問題を巡り、任期終盤は政府との対立が鮮明になった。」
⑤「仲井真弘多知事 一括交付金実現も辺野古埋め立てを承認:「大田県政で副知事を務めた元通産官僚の仲井真弘多知事(06年12月10日~14年12月9日)は経済振興に力を入れた。07年に国際物流拠点として那覇空港の国際物流拠点化に全日空と合意したほか、12年に自由度が高い沖縄振興一括交付金の創設を実現させるなど、沖縄振興に成果を出した。一方、基地問題を巡っては『普天間の県外、国外移設』を2期目の公約に掲げながら13年に辺野古の埋め立てを承認し、政府が辺野古埋め立て工事を進める根拠をつくった。」
⑥「翁長雄志知事 辺野古移設阻止で日米政府と対峙:「『イデオロギーよりアイデンティティー』と県民に団結を呼び掛け、辺野古移設阻止を訴えた翁長雄志知事(14年12月10日~18年8月8日)は、スイスの国連人権理事会で米軍基地が集中する沖縄の現状を説明したほか、4回訪米して米政府関係者らに面会するなどして辺野古新基地建設中止を訴えた。任期中の18年8月に膵臓(すいぞう)がんで死去したが、子どもの未来県民会議を設立して30億円の基金を活用した事業を展開するなど子どもの貧困対策にも尽力した。」
⑦「玉城デニー知事 埋め立て賛否の県民投票実現へ奔走:「現職の玉城デニー知事(18年10月4日~)は今年2月に実施された辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票に向け、広報活動のほか、全県実施に向け調整した。投票者の7割が反対の意思を示した辺野古埋め立て工事を進める政府に対して、一貫して対話による解決を呼び掛ける。3月には『日米特別行動委員会(SACO、サコ)』に沖縄を加えた『SACWO(サコワ)』の設置を要求したが、実現の見通しは立っていない。」
⑧「平成の県知事について、琉球大学名誉教授の比屋根照夫氏は『日本政府とどう向き合うかということが常に問われた。基地か経済かという二項対立の中で判断を迫られてきた。究極的には永遠に混じり合わない二極の構造の中で、県政が引き裂かれるような局面もあった』と論評。その上で『【沖縄のことは沖縄が決める】という自己決定権の実現がこれからも引き続き県政の課題になるだろう』と指摘した。」              (松堂秀樹)


(4)琉球新報-少女乱暴事件、米軍ヘリ墜落…後断たない米軍事件・事故 基地に翻弄された時代に県民苦悩 〈平成の沖縄 基地・平和・いのち 上〉-2019年4月28日 15:07


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「1989年1月8日に始まった平成も沖縄にとっては米軍基地に翻弄(ほんろう)された時代だった。95年に発生した米兵による少女乱暴事件で県民の怒りのマグマは沸き立ち、反基地感情が高まる中で日米両政府は米軍普天間飛行場の返還を合意するに至った。ただ、名護市辺野古に新基地を建設することを決定、普天間飛行場の使用も継続され、いまだ返還の見通しは立っていない。」
②「95年の事件を受け、復帰後初となる大規模な抗議集会では日米地位協定の改定と基地の整理縮小を求めた。96年実施の県民投票でも同様の意思が示された。在沖米軍基地の一部で返還は進み、跡地利用で大きな経済効果を生み出したが、2019年1月1日現在で米軍専用施設の70・28%が沖縄に集中している。」
③「基地があり続けるため、米軍による事件・事故も後を絶たない。米軍機は最新機種に更新され、基地機能は強化されている。今年2月の県民投票では辺野古新基地建設に伴う埋め立て「反対」が71・7%に達した。民意が何度も示される中、沖縄全体が背負わされている基地負担。危険性除去はいつになるのか。令和の時代での解決が求められる。」 (仲村良太)
④「元衆院議員・古堅実吉さん 植民地的押し付け:「昭和だから、平成だからという立場ではないが、74年前の地獄の沙汰としか表現できない沖縄戦では二十数万人の命が奪われた。県土は破壊し尽くされ、私自身も師範学校の鉄血勤皇隊として戦場にかり出された。多くの先生方、友人、あまたの同胞も失う経験をした。以来、戦争に結び付くいかなる基地の強化、軍隊の在り方についても断じて許してはならないと生き抜いてきた。これが沖縄の心というものだ。米軍があるが故に1995年の少女乱暴事件は起き、米軍による事件で多くの県民が犠牲になった。普天間飛行場は沖縄戦のさなか、住民を収容所に押し込んで取り上げて造ったもので戦時中に敵国の私有財産を没収することを禁じたハーグ陸戦条約に違反する。県民は辺野古新基地建設問題にも反対の意思を示し続けている。現状は植民地的基地の押し付けだ。沖縄の、日本全体のあるべき姿を一日も早く成し遂げなければならない。」
⑤「平成の30年。多くの県民の注目を集めた基地、平和、長寿について振り返る。」


(5)沖縄タイムス-沖縄県警、執念の捜査で逮捕「せめてもの弔い」 うるま市の女性殺害から3年-2019年4月28日 10:55

 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「元米海兵隊員の軍属の男が、沖縄県うるま市在住で当時20歳の女性会社員を暴行して殺害したとされる日から28日で3年がたつ。殺人罪などに問われたシンザト・ケネス・フランクリン受刑者は、昨年10月に無期懲役が確定した。当時捜査を指揮した県警元幹部は『初期の自供がなければ捜査は難航していたかもしれない』と振り返る。」   (社会部・城間陽介)
②「2016年4月29日午後、休日で離島にいた元幹部は携帯電話で女性の行方不明を知らされた。『これは通常の失踪ではない』。事件性を疑ったのは、女性がいつも通りウオーキングに出掛け、それを交際相手にも伝えていたためだ。女性が自宅近くのスーパーで日用品の買い物をしていたことも、後に確認された。」
③「5月1日には、県警本部刑事部の捜査員半数に当たる約150人に情報収集を命じた。女性のスマートフォンの位置情報が途絶えた周辺の防犯カメラを調べ上げ、行方不明となった時間帯に付近を通過した車両262台を特定。所有者一人一人に捜査員が聴取した。」
④「捜索願の提出から2週間が過ぎた5月16日。Yナンバーを所有する男の挙動が捜査員の目に留まった。『自宅を訪ねると、ちょうどテレビで女性が行方不明とのニュースが流れていた。【その件で】と話し掛けると、男の顔がみるみる青ざめたんだ』(元幹部)。任意提出を求めた携帯電話を調べると、女性の名前が映ったスマホ画面の接写画像も保存されていた。」
⑤「翌17日、男は大量の睡眠薬やアルコールを摂取して自殺を図った。回復を待って任意同行を求めると、供述通り恩納村の山中から女性の遺体が発見され、緊急逮捕した。凶器となった金属製の棒が捨てられた場所も、供述と一致した。」
⑥「一方、フランクリン受刑者は逮捕後に完全黙秘に転じる。初期の供述がなければ、十分な証拠を集められない恐れもあった。捜査日数にして63日間、関わった捜査員は延べ3392人。元幹部は【救えなかったのは悔しい。犯人を検挙し全容解明をすることが、せめてもの弔いだった】と語った。」




by asyagi-df-2014 | 2019-04-28 18:38 | 沖縄から | Comments(0)

「8050問題」を考える。

 YAHOOニュ-ス2019年3月16日の池上正樹(以下、池上)による「ひきこもり親子はなぜ高齢化したのか?8050問題の背景を多角的に調査」、を偶然目にした。
不覚にも、「8050問題」について認識できていなかった。
改めて、この問題を考える。
 池上は、このことを次のように把握する。


(1)ひきこもり状態の子と親が高齢化していく中、家族はなぜ相談の声を上げられないのか?を考えるためのシンポジウム「社会的孤立が生んだ8050問題」が10日、富山県で開かれた。
(2)主催したのは、ひきこもり家族の当事者団体であるNPO「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」。8050問題とは、80代の親が収入のない社会的孤立状態の50代の子と同居して生活を支えている世帯のことで、ハチ・マル・ゴー・マルと読む。8050問題に近づく7040世帯も含めて指すことが多い。
(3)厚生労働省の委託事業として、同会は多角的に調査を行った。まず、本来、ひきこもり支援とは関係のない、高齢者の介護などを援助している「地域包括支援センター」を調査したところ、回答のあった263か所の約84%にあたる220か所のセンターで8050事例を把握していることが、愛知教育大学大学院の川北稔准教授によって確認された。


 さらに、池上は、掘り下げる。


(1)その把握できた8050事例の本人の中には、かつて「正社員として就職していた経験がある」ものの、今は「就労が難しい」「仕事が長続きしない」、あるいは「親の介護に従事している」といった事例が数多く存在していることは、今後、注目していく必要がある。
(2)立正大学心理学部の徳丸享准教授が保健所に行った調査でも、回答のあった38機関のうち、8050事例が発見されて要請してきた先は地域包括支援センターが58%と最も多く、孤立した本人を短期間で支援につなげるための連携先としても有効なルートであることがわかった。
(3)一方で、保健所の調査からは、支援が途絶した理由について「来談者の意欲低下」を挙げた機関が34%と最も多かった。しかし、なぜ意欲が低下したのか。単に利用者側だけの問題にとどまらず、支援する側の体制、実情からも考えていかなければいけない。実際に、長期高齢化したひきこもり親子の世帯が、相談したのに支援が中断して放置され、命を奪われる悲劇も起きている。支援する側と支援される側の意識やニーズのギャップについて、これから検証していかなければならないだろう。
(4)各地でひきこもり支援を担当している「ひきこもり地域支援センター」と「生活困窮者自立支援窓口」を対象にした宮崎大学教育学部の境泉洋准教授の調査では、回答のあった602機関のうち、家庭訪問で孤立した本人を発見したことのある機関が31%も存在した。しかし、こうして発見しても、本人や親の意向で支援につなげられなかった事例が33%に上っていたことも、新たな知見だ。
(5)深刻なのは、ひきこもり支援の担当とされているにもかかわらず、その48%の機関が「ひきこもり相談対応や訪問スキルを持った職員・スタッフがいない」と回答したことだ。さらに「ひきこもり世帯数も未知数で、家族会の必要性があるかわからない」機関は56%に上るなど、半数を超える地域で、せっかく相談につながっても支援につながらない、現場の人材不足や不十分な情報共有による脆弱な支援体制ぶりが浮き彫りになったといえる。


 また、池上は、相談を受ける側の問題を次のように指摘する。


(1)シンポジウムでは、家族会を研究している新潟青陵大学大学院看護学研究科の斎藤まさ子教授が、SOSを発信できなくなった70代の母親の事例を紹介した。母親は、相談先で「育て方が悪い」「あなたが悪い」などと怒られ、相談することが怖くなり、息子とひっそりと生きてきたという。このように「意欲の低下」の背景には、家族が最初からあきらめていたわけでなく、相談の行き場を失っていたという実態も、今回の知見で明らかになった。
(2)KHJ家族会富山支部のNPO「はぁとぴあ21」の高和洋子理事長も、「相談に行くと、『どうしてこうなったのか』『どうしてここまで放置していたのか』と責められるので行きたくなくなった」などの親の声を報告。相談窓口に、ひきこもる気持ちや特性を理解できる担当者がおらず、相談員のコミュニケーション自体に相談を遠ざけている要因がある現実を指摘した。


(1)ただ、こうしたそれぞれのアプローチによって顕在化する8050世帯の事例は、ごく一部に過ぎない。我々はまだ見えなかった課題の入り口に立っただけであり、水面下には多くの孤立した家族が今も息をひそめて生きている。
(2)40歳以上のひきこもり実態調査は、まもなく内閣府から公表される予定だが、高齢化が進むひきこもり親子の実態は、これまで国のエビデンスもなく、まさに社会が想定していなかった事態が起きているといえる。国が地域共生社会を目指していく中で、潜在化した8050問題に向き合うためには、それぞれが自分ごととして、なぜ相談につながれないのかという視点から、みんなで一緒に考えていく必要がある。


 確かに、自らの「それぞれが自分ごととして、なぜ相談につながれないのかという視点」の共有化が必要である。



by asyagi-df-2014 | 2019-04-28 06:05 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年4月27日

 沖縄の平成史というよりも、この30年間を振り返る意義はあるだろう。構造的沖縄差別に曝された30年間を考えるという意味で。
沖縄タイムスによるこの30年間を生きた沖縄県知事の喘ぎの「姿」。
見えてくるものは、次のもの。
「歴代の沖縄県知事は、米軍基地問題を巡って日本政府や日本本土に対し一貫して『異議申し立て』を行ってきた。」。
そして、日本政府に各知事が背負わされてきたものは、「こうした中『やるべき仕事の7割が基地問題』(稲嶺氏)で、産業、教育、福祉など『やるべきことができない』(同)というジレンマに歴代の知事は苦悩した。」、ということだった。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年4月27日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「どうすれば防げたか」 被害者友人、無念語る 北谷女性殺害2週間-2019年4月27日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「『彼女は太陽のように明るい人だった』。北谷町桑江のアパートで在沖海兵隊所属の米海軍3等兵曹ガブリエル・オリベーロ容疑者(32)が住人の女性(44)を殺害し、その後に自殺した事件は27日で発生から2週間がたつ。亡くなった女性の友人が25日、本紙の取材に応じ、『いつもポジィティブな彼女が大好きだった』と振り返り、どうすれば事件を防げたのか無念を語った。」
②「被害女性と子ども同士が同じ保育園だった女性(42)は共に元夫が米軍人のシングルマザー。共通点の多さから自然と親しくなった。『休みの日にはアラハビーチでよく会って、恋愛の話や子どもの話で盛り上がった』」
③「最後にLINEでやりとりしたのは昨年9月。夏に付き合い始めた容疑者の男について『将来が見えない。別れようと思う』と連絡をもらった。だが、その後連絡が途絶えた。容疑者の付きまといが始まり、余裕もなくなっていただろうことを事件後に知った。」
④「事件から数日後。思い出の品を供えようと、別の友人と一緒に事件の現場となった部屋に入った。警察の捜査は続いており、壁や床には血の痕が残っていた。『怖かっただろう。どんなに痛かったか』。ハンカチを握りしめた。片付け中、部屋から子どもたちが女性に宛てた手紙が出てきた。文面をたどり、涙がこみ上げた。『ママは世界一のママだよ。ずっと一緒にいようね』。」
⑤「今も気持ちの整理が付かず『どうやったら事件を防げたのか、何回も考えるが今でも分からない」。米軍人には精神的に不安定な状態の人も多いと感じる。容疑者も心が不安定だったと聞いた。『それならば、なぜ帰国させる措置をしなかったのか。そうすれば…。本当に悔しい』と声を震わせる。」
⑥「2人の子どもたちとは毎日会っている。気丈に振る舞う子どもたちを見ていると心がはちきれそうになる。『母親にはなれないけれど、この子たちの成長を見守っていけたら』。子どもたちを支えることで被害女性の無念を少しでも晴らしたい。そう思っている。」 (新垣若菜)


(2)沖縄タイムス-仕事の7割が基地問題「やるべきことできない」 苦悩した平成の沖縄6知事-2019年4月27日 05:22


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「4月30日に『平成』が終わり、5月1日から新元号『令和』が始まる。平成の30年間、6人の知事が沖縄県政を担い、経済振興や基地問題解決に奔走した。低迷していた雇用情勢は改善に向かい、沖縄振興も自立に向けた新たな段階に入っている。6知事の足跡から『平成の沖縄』を振り返る。」                       (政経部・福元大輔)
②西銘順治氏:「平成元(1989)年は戦後44年目、沖縄の施政権返還後17年目で、西銘順治知事が3期目、就任から11年目を迎えた時期だった。第2次沖縄振興開発計画(82〜91年度)の策定では、削減対象だった高率補助について、親しい閣僚や与党有力者と独自に交渉し、無傷で乗り切るなど中央との太いパイプを強みにした。ソフト面では県立芸術大学を創設したほか、平成2(90)年8月には、開拓移民などで国外へ渡った県出身者らが集う『第1回世界のウチナーンチュ大会』の開幕にこぎ着けた。」
③大田昌秀氏:「琉球大学名誉教授から転身し、90年の知事選で12年ぶりに革新県政を奪還した大田昌秀知事は、2期8年務めた。沖縄戦で鉄血勤皇隊に動員され、九死に一生を得た経験から、平成7(95)年6月、最後の激戦地となった糸満市摩文仁に『平和の礎』を建立した。95年には、米軍基地の強制使用の手続きの一つ代理署名を拒否。国際都市形成構想と、その実現に向けた基地返還アクションプログラムを策定した。日米両政府は平成8(96)年4月、普天間飛行場の全面返還に合意した。」
④稲嶺恵一氏・仲井真弘多氏:「その後、経済界出身の稲嶺恵一氏、仲井真弘多氏と保守県政が16年間続いた。稲嶺氏は平成12(2000)年の沖縄サミットでホスト役を務めたほか、沖縄科学技術大学院大学の建設、新石垣空港着工などで沖縄振興の道筋をつけ、沖縄平和賞も創設した。仲井真氏は平成21(09)年に那覇空港とアジア諸国を結ぶ全日空の国際物流拠点事業で合意。平成24(12)年に使途の自由度が高い沖縄振興一括交付金の創設を実現するなど、沖縄振興に尽力した。一方で、平成22(10)年知事選で『普天間の県外、国外移設』を公約としながら、辺野古移設を進める沖縄防衛局の埋め立て申請を承認した。」
⑤翁長雄志氏・玉城デニー氏」:「平成26(14)年知事選で、仲井真氏に大差をつけた翁長雄志知事は、辺野古新基地建設阻止を県政運営の柱に掲げた。第三者委員会で埋め立て承認を検証し、承認取り消しや撤回など知事権限を行使した。翁長氏は膵臓(すいぞう)がんで死去するまでの3年8カ月で4回、訪米。スイスの国連人権理事会でも沖縄の現状を訴え、国際社会に理解を求めた。子どもの貧困対策に力を入れ、平成28(16)年6月に子どもの未来県民会議を設立、30億円の基金を活用した事業を展開した。現玉城デニー知事は平成30(18)年の知事選で、過去13回の知事選で最多の39万6632票を獲得し、初当選した。ことし2月には辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票を実施し、反対票が投票者数の71・7%を占めた。」
⑥「平成の時代、歴代の沖縄県知事は、米軍基地問題を巡って日本政府や日本本土に対し一貫して『異議申し立て』を行ってきた。平成7(95)年の少女暴行事件を受けて政府と対峙した大田昌秀氏、普天間飛行場の辺野古移設に反対した翁長雄志氏だけでなく、西銘順治氏、稲嶺恵一氏、仲井真弘多氏といった自民党系の『保守』知事さえも、基地問題で政府との関係はしばしば緊張した。」
⑦「この間、国際的には冷戦が終結し、国内的には政権交代が実現するなどの変化によって基地問題解決への県民の期待が高まったものの、その期待は繰り返し裏切られてきた。基地縮小はあまり進まず、米兵による事件・事故は続いた。普天間の『返還』は『移設』にすり替えられ、度重なる県民の反対にもかかわらず工事は進んだ。」
⑧「こういった県民の失望と怒りを背景に、歴代知事は、沖縄への基地の過重負担に依存する日米安保体制の是正を求めたのである。こうした中『やるべき仕事の7割が基地問題』(稲嶺氏)で、産業、教育、福祉など『やるべきことができない』(同)というジレンマに歴代の知事は苦悩した。」
⑨「近年、若者を中心に県民の意見も多様化し、基地だけでなく貧困や子育てなどへの関心が高まっている。今後の知事には、対話を通して多様な県民の意見・関心をくみ取り、基地問題を含め全体として県内の課題解決に取り組むことが求められよう。また、沖縄の声を日本政治にいかに反映させるかという課題も残されたままである。」




by asyagi-df-2014 | 2019-04-27 17:50 | 沖縄から | Comments(0)

日米地位協定の抜本的改正が必要だ。

日米地位協定の抜本的見直しに関して、沖縄県議会は2000年7月14日、日米地位協定の見直しに関する意見書を始めて決議した。また、2004年6月9日に 全国市長会が日米地位協定の見直しを求めていく要望を決定、2004年7月16日に全国知事会が日米地位協定の抜本的見直しを決議している。
 新たに、全国知事会は2018年7月、「米軍基地負担に関する提言」を全会一致で採択した。その中で日米地位協定の抜本的な見直しを求めている。
日米地位協定の抜本的見直しは、新しい時期を迎えているはずである。
しかし、琉球新報(以下、「新報」)は2019年4月19日、「他国地位協定調査 政府は不平等に向き合え」、と社説で論評した。
「新報」の「日米地位協定の抜本的な見直しに、政府は真剣に向き合うべきだ。」、との主張が何故必要なのか。
 「新報」は、次のように指摘する。


(1)県は2017年度と18年度に行った現地調査を基に、日本や欧州4カ国と米国との地位協定を比較した他国地位協定調査報告書をまとめた。報告書は、欧州各国では米軍基地への立ち入り権や米軍機の飛行などで、受け入れ側の国内法を米軍に適用していることを明らかにしている。
(2)在日米軍には原則として国内法が適用されないとする日本政府との違いが改めて浮き彫りになった。ところが県の調査報告に河野太郎外相は「何かを取り出して比較するということに全く意味はない」と開き直りとしかいいようのない態度を取った。
(3)国際的な事例比較を通じて課題を国民に分かりやすく示し、交渉によって改善に導くことは本来、外務省が率先して取り組む仕事のはずだ。
(4)幕末に欧米列強と結んだ不平等条約の改正まで約半世紀の歳月を要した明治政府の歴史を、河野氏が知らないはずはあるまい。国民の利益を損なう不平等から目をそむけ、現状を容認し続けるのなら、外相の資格はない。


 「新報」は、沖縄における日米地位協定の「事実」を重ねる。


(1)県によると復帰から18年12月末までに、米軍人等による刑法犯が5998件、航空機関連の事故が786件起きている。近年も米軍ヘリ沖国大墜落事故、名護市安部沿岸へのMV22オスプレイ墜落、東村高江の米軍ヘリ不時着・炎上など、民間地域で事故が多発している。
(2)そのたびに県警は事故現場に立ち入ることができず、米軍は機体を持ち去った。環境調査の立ち入りも認められていない。それにもかかわらず日米地位協定は1960年の締結以来、一度も改正されていない。米軍に裁量を委ねた運用の改善では歯止めがかからず、県民の安全や人権を守れないことはもはや明白だ。
(3)イタリアでは98年に米軍機によるロープウエーのケーブル切断事故で20人の死者が出たことをきっかけに、米軍機の規制をさらに強化することとなった。本紙記者の報告による連載「駐留の実像」は、米側に低空飛行訓練の見直しを迫るイタリア側代表の言葉を紹介している。「これは取引や協議でもない。米軍の飛行機が飛ぶのはイタリアの空だ。私が規則を決め、あなた方は従うのみだ。さあ、署名を」。
(4)これこそが主権国家として取るべき態度だ。
(5)日米地位協定の不条理は沖縄に限った話ではない。日本の首都東京の空でさえも、米軍横田基地が管制を握っている。全国知事会は18年7月に「米軍基地負担に関する提言」を全会一致で採択し、その中で日米地位協定の抜本的な見直しを求めた。


 「新報」は、「県の問題提起に無視を決め込む政府の態度からは、主権国家としての気概が全く感じられない。米国に追従するだけの卑屈な態度を改め、協定の抜本改正を要求すべきだ。」、と断じる。



by asyagi-df-2014 | 2019-04-27 09:14 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年4月26日

 沖縄をめぐる働きかけ。
「玉城デニー沖縄県知事は25日、東京都の早稲田大学で講演し、沖縄の現状について『非民主主義としか思えない状況が続いている。名護市辺野古の埋め立てと日本の民主主義の現状を重ねてみてほしい』と、国民一人一人が民主主義の在り方を考えてほしいと訴えた。約700人が来場した。」(琉球新報)。
「作家の柳広司さんらが25日、東京都内で記者会見を開き、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設工事の中止を求め、「政府は工事を直ちに取りやめ、民意を尊重するため、沖縄県と真摯な協議を開始すべきだ」との声明を出した。今後、賛同者を募るとしている。」(琉球新報)。
何を受け取るか。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年4月26日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-辺野古の今「非民主主義」 玉城沖縄県知事 早大で講演-2019年4月26日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー沖縄県知事は25日、東京都の早稲田大学で講演し、沖縄の現状について『非民主主義としか思えない状況が続いている。名護市辺野古の埋め立てと日本の民主主義の現状を重ねてみてほしい』と、国民一人一人が民主主義の在り方を考えてほしいと訴えた。約700人が来場した。」
②「沖縄県北谷町の米兵の女性殺害事件や、3年前の元米兵による女性殺人に言及し『再発防止や綱紀粛正が言われてもまた起こる。同胞の尊い命が失われたのは遺憾だし、激しい憤りを禁じ得ない』と語気を強めた。小学校や保育園に米軍部品などが落下する事故にも触れ、日本政府による米側への働き掛けが弱いと指摘した。」
③「知事就任から半年が過ぎたことに『仕事の半分が基地問題。突発的に起こる事件事故に初動でメッセージを出さないといけない。安保は沖縄だけではなく、日本全体の問題だということを皆さんに伝えていく仕事も知事に託されている』と振り返った。」
④「もともと本土にあった在沖米海兵隊が沖縄に移った歴史を紹介し、日米安保の負担が沖縄に偏在している現状を『沖縄の基地は強制接収で造られていったことも理解してほしい。日米安保の現実が近くにないが故に見えていない。日米地位協定も本質を不可視化されている。この現実をしっかり受け止めてほしい』と強調した。」
⑤「県民投票の会代表の元山仁士郎さんも登壇して県民投票の取り組みなどについて話し『周りの人にどう伝えていくのか考えてほしい』とした。」


(2)琉球新報-本部港から土砂搬出再開 辺野古埋め立て 市民ら阻止行動-2019年4月26日 05:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は25日、本部港塩川地区(沖縄県本部町)からの埋め立て用の土砂の搬出を再開した。土砂を積んだ台船は塩川沖に停泊している。防衛局は27日からの大型連休中は工事を止めるが、5月以降は塩川地区からの搬出を本格化させ、工事の既成事実化を急ぐ構えだ。」
②「同地区は台風で岸壁が破損し使用できない状態だったが、修復工事が完了したため、本部町が業者に対し4月の使用を許可していた。」
③「本部港塩川地区には25日午前7時すぎ、警備員約100人が到着した。同8時35分、工事車両1台が土砂を台船に運び込んだ。新基地建設に反対する市民ら約30人が土砂を積んだ工事車両の前に立ちふさがるなどして抗議。午前中の搬出は車両1台にとどまった。工事車両の進路を空けるように通告していた沖縄防衛局職員らが市民の前に立ちはだかり、その周辺を沖縄県警機動隊が取り囲むようにして市民の抗議行動を制限した。同日は午後5時すぎまでに、車両計24台分の土砂が船に積み込まれた。」
④「本部町は現在、1カ月単位で岸壁使用許可を出している。本部港管理事務所によると5月も4月と同様、辺野古関連の15件を含む計46件の申請が業者から出ており、町は26日にも許可する見込み。」
⑤本部港塩川地区から搬出された土砂は辺野古の新基地建設現場に搬入される予定。防衛局は25日、K8護岸の造成と埋め立て区域(2)―1、(2)への土砂投入作業を続けた。名護市安和の琉球セメント桟橋からの土砂搬出はなかった。」


(3)琉球新報-辺野古建設中止を求め声明 作家の柳広司さんら呼び掛け-2019年4月26日 00:33


 琉球新報は、
 作家の柳広司さんらが25日、東京都内で記者会見を開き、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設工事の中止を求め、「政府は工事を直ちに取りやめ、民意を尊重するため、沖縄県と真摯な協議を開始すべきだ」との声明を出した。今後、賛同者を募るとしている。

 呼び掛け人は作家の落合恵子さん、詩人のアーサー・ビナードさんら25人。柳さんは「県民投票の結果を無視し、対話にも応じない政権の対応は異常だ。なぜこんな事態が起きているのか、子どもに聞かれて説明できなかった。おかしいことは声を上げるのが大人の役割だ」と動機を語った。

 声明賛同に関する問い合わせ先は、梓沢和幸弁護士。


(4)沖縄タイムス-本部港からの搬出再開 玉城知事「民主主義を踏みにじっている」-2019年4月26日 14:38


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が25日から本部港塩川地区からの土砂搬出を開始したことについて、玉城デニー知事は26日の定例会見で『「辺野古埋め立ての県民投票で反対の民意が示され、衆院補選で辺野古反対の候補が当選した後に(搬出を)進めるのは民主主義を踏みにじっている』と批判した。」
②「本部港は県港湾管理条例で本部町が使用許可の権限を持っており、町が使用を許可したと説明。埋め立てを進める政府の対応を『辺野古の浅い海域を埋め立てて既成事実をつくることに躍起になっている印象だ』と批判した。」
③「辺野古側が埋まったとしても、新基地建設に必要な埋め立て面積の7割を占める大浦湾側では軟弱地盤が見つかっており、政府が実施設計さえ示していないことについても厳しく指摘した。」


(5)沖縄タイムス-沖縄県議会、北谷事件に対する抗議決議(全文)-2019年4月26日 11:56


 在沖海兵隊所属米海軍兵による女性殺人事件に関する抗議決議

 去る4月13日、沖縄県北谷町において在沖海兵隊所属の米海軍兵が日本人女性を殺害し、自殺したとみられる事件が発生した。2016年に起きた米軍属による女性殺人事件に続いて繰り返された凶悪事件は、県民に大きな不安と衝撃を与えた。

 事件は、深夜外出·基地外飲酒を制限する公務時間外行動規則(リバティー制度)を緩和した後に発生したものであり、また、ことし1月に米海軍兵に対し、被害女性への接触禁止令が出ていたにもかかわらず、外出許可を与えた米軍の対応は監督責任が問われるものである。

 さらに、その後も嘉手納基地所属の空軍兵による飲酒絡みの交通事故や脱走事案等も立て続けに起こっている状況である。

 国土面積のわずか0・6%の本県に約70・3%の在日米軍専用施設が押しつけられている現状があり、これらは米軍基地あるがゆえの事件・事故だと言わざるを得ない。

 本県議会は、これまで米軍人・軍属等による事件・事故が発生するたびに綱紀粛正、再発防止及び関係者への人権教育等を徹底するよう米軍等に強く申し入れてきたところであるが、またしてもこのような事件が発生したことは、米軍における軍人・軍属等に対する人権教育等の実効性に疑問を抱かざるを得ない。

 よって、本県議会は、県民の人権·生命·財産を守る立場から、今回の事件に対し厳重に抗議し、今後、国、県、警察及び米軍等の関係機関の連携強化を求めるとともに、下記の事項が速やかに実現されるよう強く要求する。


 1 日米両政府は、県民に対して改めて謝罪し、遺族に完全な補償を行うこと。
 2 日米両政府は、米軍人・軍属等による事件・事故の根絶及び再発防止のための抜本的な対策を講ずること。
 3 日米地位協定の抜本的な見直しを行うとともに、米軍基地の大幅な整理・縮小を図ること。

 上記のとおり決議する。
 あて先
 駐日米国大使
 在日米軍司令官


(6)沖縄タイムス-沖縄への観光客数 過去最高999万9000人 2018年度1000万人には及ばず-2019年4月26日 14:09


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県の玉城デニー知事は26日の定例記者会見で、2018年度の入域観光客数が999万9千人と前年度より41万9100人増え、6年連続で過去最高となったと発表した。『自然災害や麻しん発生の影響などで目標の1千万人にわずかに届かなかった』と説明した。一方で『県観光の好調は継続している』とも述べた。」
②「19年度の入域観光客数の目標を前年度比30万1千人(3・0%)増の1030万人、内訳は国内観光客を同比6万人(0・9%)増の706万人、外国人観光客を同比24万人(8・0%)増の324万人に設定した。」
③「6年連続で過去最高となった要因について、玉城知事は行政と民間が一体となった誘客プロモーション活動で沖縄の知名度向上、旅行意欲の喚起につながったと説明。成田―石垣路線の新規就航など、航空路線の拡充による国内客が好調で、6年連続で過去最高を更新する699万8200人の入り込み数になったとした。」
④「台湾・高雄―那覇、韓国・仁川―那覇などの海外航空路線の拡充、クルーズ船の寄港回数の増加で、外国人観光客数は300万800人と11年連続で過去最高となった。前年度比30万8800人増で、初めての300万人台。」
⑤「10月予定の消費税引き上げの影響について、『予測はできないが、現時点の勢いを維持拡大できれば大きな影響はないのではないか』と語った。」
⑥「玉城知事は『2021年度の入域観光客数1200万人の目標達成に向け、引き続き成長著しいアジアのダイナミズムを取り込み、官民一体となった効果的なプロモーションを展開するとともに、人材の育成、確保や2次交通対策、キャッシュレス化の推進、観光目的税の導入検討など、受け入れ態勢の強化に積極的に取り組む』と意欲を語った。」


(7)沖縄タイムス-「この湧き水は飲めません」嘉手納町が注意看板 高濃度PFOS、住民は不安視-2019年4月26日 11:12


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【嘉手納】嘉手納基地周辺の湧き水で高濃度の有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)が検出されたことを受け嘉手納町は24日までに、湧き水の『シリーガー』など3カ所に注意喚起の立て看板を設置した。近くに住む女性(70)は、これまでシリーガーの水を飲んでいるという話は聞いた事がないとしつつ『夏休みには子どもがメダカやエビなどを網で取って遊んでいる』と心配そうだった。」
②「町産業環境課は『遊んでいる子どもが誤って水を口にすることがあるかもしれない。現時点では注意喚起の対応策を取っている』と話し、県に継続的な水質調査と周辺水域の生物の影響調査の実施などを求めた。今後は県と協議の上で、住民説明会の開催を検討していきたいとした。」


(8)沖縄タイムス-北谷の女性殺害事件 県議会が抗議決議-2019年4月26日 10:55


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県議会(新里米吉委員長)は26日午前、北谷町内で起きた米海兵隊所属の海軍3等兵曹が日本人女性を殺害し、その後自殺したとみられる事件に対する抗議決議と意見書の両案を全会一致で可決した。県民への謝罪や遺族への完全な補償、再発防止などを求めている。」
②「抗議決議、意見書は海軍兵に対し女性への接触禁止命令が出ていたにもかかわらず、外出許可を与えた米軍の対応を『監督責任が問われる』と非難。米軍基地が集中する状況を取り上げ、『基地があるゆえの事件、事故と言わざるを得ない』と指摘している。」
③「また、2016年に起きた米軍属による女性殺害事件に続く事件を受け『繰り返された凶悪事件は、県民に大きな不安と衝撃を与えた』と強調し、強く抗議している。」

何を受け取るか。



by asyagi-df-2014 | 2019-04-26 17:49 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年4月25日

 民主主義とは、「配慮」の政治ではなかったのか。
「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が護岸工事に着手してから25日で2年となる。この間、知事選や衆院補選などで移設阻止を訴えた候補が当選し、ことし2月の県民投票では7割が反対を訴えるなど、「移設NO」の民意が繰り返し示されてきた。国は民意に耳を傾けず、『辺野古唯一』の姿勢を崩していない。これまでに9カ所の護岸造成を進め、2018年12月からは辺野古側の埋め立て区域(2)―1と(2)で土砂投入を進めている。」、との琉球新報の記事を見る時、この国の有り様を知る。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年4月25日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-国、反対の民意黙殺 辺野古埋め立て加速 護岸着工2年-2019年4月25日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が護岸工事に着手してから25日で2年となる。この間、知事選や衆院補選などで移設阻止を訴えた候補が当選し、ことし2月の県民投票では7割が反対を訴えるなど、「移設NO」の民意が繰り返し示されてきた。国は民意に耳を傾けず、『辺野古唯一』の姿勢を崩していない。これまでに9カ所の護岸造成を進め、2018年12月からは辺野古側の埋め立て区域(2)―1と(2)で土砂投入を進めている。」
②「防衛局は現在、土砂の陸揚げ場所として使用するため、辺野古崎から沖合に伸びる『K8護岸』造成を進める。K9、K8の2カ所から土砂を搬入し、埋め立てを加速させて既成事実を積み上げる狙いがある。」
(3)「大浦湾側では一部しか工事は進んでいない。大浦湾の埋め立て工事では「軟弱地盤」の存在も指摘される。辺野古側の工事を急いでも、将来的に必要となる工期は変わらない。」


(2)琉球新報-復帰後世代、基地への関心希薄? ハワイ研究機関調査-2019年4月25日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米ハワイの研究機関・東西センターが県内の復帰後世代を対象に実施した米軍基地への意識調査結果をまとめた。3分の1が米軍基地に反対した一方で、多くは真剣に考えたことがなく賛否を示さなかったという。センターは『基地への関心は希薄になっているのではないか』としている。」
②「調査は復帰後世代が基地問題をどう考えているかを知るために2018年3~6月に実施。県内で生まれ育った20~45歳を中心に、約60人に聞き取り調査、約200人にインターネット調査を行った。」
③「調査結果によると、米軍基地について3分の1は反対と答えた一方、大多数は賛否を明言しなかった。日米安全保障条約については大多数が賛成したが、偏った基地負担の不公平さを訴える声も多かったという。」
④「米軍人に対しては3分の2が友好的な印象。ただ、軍人による事件事故や騒音、環境問題などについては『改善が望まれる』と答えた。名護市辺野古の新基地建設については『支持されていない』とした上で『建設を継続する日本政府との対立は続くだろう』と指摘した。」
⑤「調査した同センター沖縄支部のダニエル・知念さんは『県民は、沖縄の声を無視する日本政府に憤っている。政府は県民の感情への配慮を怠るべきではない』と語った。」


(3)沖縄タイムス-米兵との交際・結婚のトラブル増加 NPOへの相談が12年間で9倍-2019年4月25日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍関係者との交際・結婚トラブルを扱うNPO団体『ウーマンズプライド』(沖縄県沖縄市、スミス美咲代表)への相談件数が2018年は87人に上り、設立当初の07年から9倍近くに増えていることが23日までに分かった。活動12年間で対応した相談者は計500人以上。支援は長期化しがちで最長3年のケースも。人命に関わる相談は24時間態勢で対応しており、スミス代表は『民間団体で支えるには限界に来ている。公的機関の対策は急務だ』と指摘する。」(社会部・篠原知恵)
②「会員制交流サイト(SNS)や、スマートフォンの出会い系・翻訳アプリの普及で米軍関係者と出会いの場が広がった一方、日本の法体系との違いなどから米軍絡みのトラブルに対処できる専門的な相談機関は少なく、相談件数の増加につながったとみられる。18年の相談者87人中、県内在住者との対面相談は72人。県外からの相談を含む電話が10人、メールが5人だった。」
③「相談内容は(1)結婚・交際関係の解消(2)結婚していない男性の子を妊娠した際の認知や養育費請求(3)男性の不貞-が大半を占める。金銭的搾取やモラルハラスメントなどDV(ドメスティックバイオレンス)に関する相談も目立つという。」
④「特に、結婚に至らない交際段階のトラブルの場合、基地内の『リーガルオフィス(法律相談所)』が利用できないなど軍内の法務支援を受けられず、ウーマンズにはこうした相談が多く寄せられる。トラブルや被害に悩みながらも相談先が分からず、声を上げられない人もいるとみられる。」
⑤「スミス代表は『一括で相談を受けたり、軍事保護命令(MPO)など軍の複雑なシステムを日本語に訳したりする日本人による専門家チームを創設すべきだ』と指摘している。」
⑥「北谷町では13日、別れ話を巡るトラブルが発端となり、米海軍兵(32)が元交際相手の日本人女性(44)を殺害し、自殺したとみられる事件が発生。女性は海軍兵からのつきまとい行為など度重なる被害に半年以上悩んでいたという。」


(4)沖縄タイムス-新基地建設の土砂搬出 本部港塩川地区の使用を再開-2019年4月25日 13:50


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。



①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は25日、本部町の本部港塩川地区から埋め立て用土砂の搬出を再開した。接岸した台船にダンプカーが土砂を運び入れた。新基地建設に反対する市民約30人は搬出を阻止しようと車両前に立ちふさがり、機動隊員や警備員、防衛局職員とのにらみ合いが続いている。」
②「防衛局は従来から搬出に使用している名護市安和の琉球セメント桟橋と併せて使うことで埋め立て工事を加速させる狙い。ただ、埋め立て面積は全体の4分の1にとどまり、残りの大部分を占める大浦湾側では軟弱地盤の問題を抱えている。」
③「塩川地区は昨年9~10月の台風の影響で岸壁が破損したため、港の管理権を持つ本部町が使用を制限していた。修復は今年3月に完了し、町本部港管理事務所は同29日、使用を申請していた業者に許可を出した。」


(5)沖縄タイムス-北中城村議会が抗議 全会一致で可決 北谷の女性殺害事件-2019年4月25日 11:52


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県北谷町のアパートで米海軍兵が日本人女性を殺害し、自殺したとみられる事件を受け、北中城村議会(名幸利積議長)は25日、臨時議会を開き、被害者遺族への謝罪と補償、事件の原因究明、米軍人・軍属の綱紀粛正などを求める抗議決議と意見書の両案を全会一致で可決した。日米の関係機関に郵送する。」
②「抗議決議と意見書は『沖縄に米軍基地が集中するが故の事件』とし、米軍が日本側に通告なく2月にリバティー制度を大幅緩和した直後の事件であることも指摘。『村民に大きな不安を与えていることを真摯に受け止めるべきだ』として、リバティー制度緩和措置の撤回と規制強化、米軍属の管理体制と責任の所在を明らかにすることなども求めている。」




by asyagi-df-2014 | 2019-04-26 07:04 | 沖縄から | Comments(0)

普天間爆音訴訟の判決を考える。(2)

 沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は、福岡高裁那覇支部が出した普天間爆音訴訟の控訴審判決(2019年4月16日)について、①「第2次普天間爆音訴訟の控訴審判決は、国に約21億円の賠償を命令」、②「1次訴訟の確定判決に比べ金額は大幅に減少。被害認定が後退した」、③「国の不作為も怠慢も問わず。住民救済にはほど遠く司法の限界示す」、と2019年4月17日の記事で解説した。
この控訴審判決について考える。
今回は、琉球新報(以下、「新報」)の社説から。
「新報」もまた、「米軍基地がもたらす被害を矮小化する判決と言わざるを得ない。」、と断じる。
 この根拠を次のように示す。


(1)米軍普天間飛行場の周辺住民3415人が米軍機の飛行差し止めと騒音被害の賠償などを国に求めた第2次普天間爆音訴訟の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部が賠償基準額を一審判決よりも30%以上減額した。
(2)「被害は受忍限度を超える違法な権利侵害」として約21億2千万円の支払いを国に命じる一方、飛行の差し止め請求は棄却した。これまでの基地騒音訴訟と同様、「国は米軍航空機の運航を規制し、制限する立場にない」とする「第三者行為論」を採用している。

 だからこの控訴審判決について、「米軍機の傍若無人な運用をいつまで放置するのか。騒音被害に真正面から向き合うどころか、目をそむけようとする判決にも映る。受け入れられるものではない。」、と批判するのである。
 「新報」の指摘は続く。


(1)判決は騒音被害について「会話やテレビ視聴、勉強など日常生活のさまざまな面で妨害され、精神的苦痛や睡眠妨害、高血圧の症状も生じている」と認定した。だが、内容は一審や第1次訴訟よりも後退している。高血圧発症のリスクを増大させる健康被害については「騒音のみが原因となっているとは認めがたい」と指摘した。
(2)賠償基準額は、うるささ指数(W値)75以上の原告で月額4500円、W値80以上で9千円とし、それぞれ7千円、1万3千円とした一審判決から大幅に引き下げた。普天間飛行場の騒音被害は緩和されるどころか激化する一方だ。明確に理由も示さないままの減額は理解し難い。
(3)垂直離着陸輸送機オスプレイが昼夜の別なく発着し、最新鋭ステルス戦闘機F35Bなどの外来機の飛来も増えている。2018年度に宜野湾市に寄せられた騒音の苦情は684件で過去最多を記録した。松川正則宜野湾市長が指摘するように、もはや市民の我慢は限界を超えている。
(7)オスプレイがまき散らす独特の騒音は、飛行経路下の那覇市内にあってもテレビの音声を聞き取れなくし会話を中断させる。普天間飛行場周辺の住民に耐え難い苦痛を与えていることは周知の事実だ。にもかかわらず「オスプレイ配備によって被害が増大したと認めるに足りる証拠はない」と退けた。到底、納得がいかない。
(8)飛行場周辺の騒音コンター(分布図)区域外の住民の被害については「W値75以上の騒音と比べて小さいと言わざるを得ない」とし、賠償を認めなかった。


 「新報」は、最後に、「概して、国を相手にした訴訟では、政府側に有利な判決が目立つ。裁判官が良心に従い公正無私の立場で職権を行使した結果なのであろうか。裁判官は独立しており、いかなる国家機関からも指揮命令を受けることがない。時の政権などの意向を忖度し迎合するような傾向が万が一にもあるならば、司法の自殺行為に等しい。」、強く主張する。


 確かに、日本の司法は末期状態ではないか。




by asyagi-df-2014 | 2019-04-25 06:01 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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