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確かに、深刻な問題です。(2)

「京都府南丹市は市内で予定していた精神科医・香山リカさんの講演会を中止した。妨害をほのめかす予告電話などがあったためだ。憲法で保障された集会、結社、言論、出版その他一切の表現の自由に対する重大な挑戦だ。見過ごすことはできない。」(琉球新報)、に関することである。
2018年11月24日付けのヤフ-ニュ-スは、このことに関して、篠田博之月刊『創』編集長(以下、「篠田」)の「再び起きた香山リカさん講演会中止事件は言論をめぐる状況の危うさを示している」、と伝えた。
「篠田」の指摘は、次のものである。


(1)11月24日に京都府で開催予定だった香山リカさんの講演会が突如中止になった。主催者側は急きょ代役をたて、講演会自体は無事に終了したらしい。でもこの事件、日本の言論をめぐる極めて深刻な問題を浮き彫りにしていると思う。香山さんの講演会中止事件は昨年6月にもあった。そしてその経緯が今回とよく似ているのだ。
(2)問題は、何本かの電話があっただけで講演会そのものを中止してしまう、言論をめぐる危うい状況だ。昨年もそうだったが、今回も、主催者側がそのことをどこまで自覚しているかが問題だ。確かに右翼らしい人物から街宣抗議をほのめかされて脅されては、そういうことに慣れてない人は動揺するだろうし、入場者の安全確保のために中止がやむをえない場合もあるとは思う。でもそういう事態が何度も繰り返されていけば、言論の自由など存在しない状況に事実上至ってしまう。そのことの深刻な意味を、関係者もそうだし、もう少し社会全体が考えてみるべきではないかと思う。
(3)昨年の中止事件も今回も、特徴的なのは、香山さんの講演テーマが、こども食堂とか子育て応援とか、思想的なことと全く無関係なことだ。恐らくだからこそ、主催者側も思わぬ騒動に驚き慌てたのだろう。つまりこれらの講演会をつぶした側は、その講演テーマに抗議したのでなく、香山さんを攻撃しているのだ。
(4)昨年の中止事件については、その前に起きた百田尚樹さんの講演会中止事件とあわせてヤフーニュースに書いた。百田尚樹、香山リカと相次ぐ講演会中止は、言論をめぐる危ない状況を示している
(5)今回の事件は、この時に書いたことがまさに現実となりつつあることを示している。右派が「反日」なるよくわからないレッテルを貼った人に対して、今回のような方法で講演会をつぶしてやろうという動きは今後拡大する可能性がある。本当はこんなふうに言論がつぶされていくという事態は、右の人にとっても由々しきことで、右であれ左であれ「言論の自由」が危うくなっていく状況を示しているのだが、今回のようにやったことがうまく行ってしまうと、真似する人は当然出て来るだろう。
(6)この事態を考えるうえで参考になるのは、2012年から13年にかけて起きた「黒子のバスケ」脅迫事件だ。この事件については2013年から私自身がヤフーニュースで詳しく報じたし、犯人の渡邊君の手記も『生ける屍の結末 「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相』と題して創出版から刊行した。その彼は、ヒット漫画『黒子のバスケ』の作者を恨んでいるという想定のもとに、関連イベントに次々と脅迫状を送り、大半のイベントを中止に追い込んだ。彼が言っていたのは、作者や出版社に脅迫状を送っても表現の自由をたてに抵抗するから簡単につぶせないのだが、イベントの主催者に脅迫状を送るとほとんどイベントが中止になったという。イベントの主催者は、言論・表現の自由といったことより会場の安全を第一に考えるから、あっさりと中止してしまうというわけだ。

  

 この上で、「篠田」は、日本の言論・表現の自由の状況を、あわせて次のように指摘する。


(1)実は同様の講演会やイベントの中止事件は、報道されていないものも含めてこれまで相当起きている。かつての在特会などネトウヨは、「反日」とレッテルを貼ったものは次々と攻撃してきたし、一時、慰安婦問題などの集会が次々と中止になった。
(2)さらに言えば、この10年ほど、社会の側がそういう事例に対して脆弱になり、少し抗議の電話がかかってくるとすぐに中止にしてしまう傾向が加速している。かつて大学は言論の砦と言われた時代もあったが、大学も最近は、政治的な問題の集会で抗議が入ると、使用許可取り消しといった措置に出ることが多くなった。
(3)近年は、安倍「一強」政権に忖度して、憲法をめぐる集会が次々と会場使用許可取り消しになったりしている。特に行政の場合は、忖度の度合いがますますひどくなっており、安倍政権を批判するような護憲の色合いがある集会は会場が使えなくなってきている。(4)それと同じ流れのわかりやすい例が、さいたま市で「九条俳句」が公民館だよりという会報から掲載中止され、裁判になった事件だ。この記事にあるように、今年1月、私がコーディネイタ―になって日本ペンクラブ主催の「『忖度』が奪う表現の自由」というシンポジウムが開催されたが、パネリストは香山リカさん、上野千鶴子さん、そして「九条俳句」の弁護人だった。そこでは、言論や表現の自由が「忖度」社会でいかに危うくなっているか議論がなされたのだが、今回の香山さんの講演会中止事件はまさにその流れにあるものと言ってよい。」
(5)言論表現の自由の侵害というのは、目に見えるようなあからさまな暴力によってではなく、電話5本で講演会が中止になるといった事例が増えていくことでじわじわと拡大していくものだ。
(6)今回の中止事件についても、行政を含めた主催者側はこれがそういう深刻な事態に関わっていることを果たしてきちんと認識し、それでもやむにやまれずに中止にしたものだったかどうかが問題だ。
(7)憲法に書かれているように、我々が「不断の努力」を続けないと、言論表現の自由など、もろくも崩れていくことは決して杞憂ではない。


 確かに、この事件は、何本かの電話があっただけで講演会そのものを中止してしまうという日本の言論をめぐる状況が、極めて深刻であることを浮き彫りにする。
「篠田」の「言論表現の自由の侵害というのは、目に見えるようなあからさまな暴力によってではなく、電話5本で講演会が中止になるといった事例が増えていくことでじわじわと拡大していくものだ。」、との指摘が日本の現状をつぶさに物語る。
そうなのだ。やはり、必要なのは、一人一人による「不断の努力」なのだ。




by asyagi-df-2014 | 2018-11-30 07:18 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

三菱重工業の軍需工場で働かされた韓国人の元徴用工や元女子勤労挺身隊員らの訴訟の上告審で、韓国大法院は三菱重工業上告を棄却。

 朝日新聞は2018年11月29日、表題について次のように報じた。


(1)第2次世界大戦中に、広島と名古屋の三菱重工業の軍需工場で働かされた韓国人の元徴用工や元女子勤労挺身(ていしん)隊員らが、同社に損害賠償を求めた2件の訴訟の上告審判決が29日、韓国大法院(最高裁)であった。大法院はいずれも同社の上告を棄却し、原告10人(うち5人が死亡)にそれぞれ8千万~1億5千万ウォン(約800万~1500万円)を支払うよう命じた。
(2)大法院は10月30日、元徴用工の賠償請求訴訟で、新日鉄住金に賠償を命じる判決を確定させている。今回の2件の判決とあわせて計3件の判決が確定した。
(3)日本政府は、請求権問題は1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的」に解決したとの立場から、判決を「日韓関係の法的基盤を覆す」として批判。これに韓国世論が反発する悪循環に陥っている。賠償命令確定の流れができたことで、原告側は被告企業の財産差し押さえに動く可能性もあり、韓国に進出したり取引したりする日本企業には不安感も広がっている。
(4)原告の弁護団は29日、「三菱重工業と和解による解決を模索するが、状況によっては強制執行も視野に入れる」との方針を明らかにした。今回の訴訟のうち1件の原告は、戦争末期の44年、国民徴用令に基づいて三菱重工業の広島機械製作所や広島造船所に動員され、被爆した元徴用工5人(いずれも故人)で、遺族23人が訴訟を継承。もう1件は、同年に「女子勤労挺身隊員」として10代前半で動員され、名古屋市の同社の航空機製作工場などで働かされた女性4人と親族1人。
(5)今回の判決も、新日鉄住金への判決と同様に、一連の動員は「日本政府の朝鮮半島への不法な植民地支配や、侵略戦争の遂行と結びついた日本企業の反人道的な不法行為だった」と認定。元徴用工や元女子勤労挺身隊員の日本企業への慰謝料請求権は請求権協定に含まれないとして、原告らが三菱重工業に賠償を求める権利は消滅していないと判断した。
(6)判決後、14歳の時に女子勤労挺身隊員として動員された金性珠(キムソンジュ)さん(89)は記者会見で「日本は私たちに謝罪と賠償をしてほしい」と語った。
(7)韓国の裁判所では、元徴用工らが原告になった訴訟が他に12件争われており、被告になった日本企業は70社以上にのぼる。今回の判決で韓国の司法判断はさらに明確になり、同様の判決が相次ぎそうだ。
(8)司法判断に対して韓国政府は行政の立場として、判決を「尊重する」との姿勢を取る一方、日韓関係を維持する必要から、知日派の李洛淵(イナギョン)首相を中心に年内にも対応策をつくる方針だ。韓国外交省は29日、「政府は強制徴用被害者に関する司法判断を尊重し、被害者の苦痛と傷を癒やすため努力する。これと別に韓日関係の未来志向的な発展のためにも続けて努力する」との立場を発表した。
(9)日韓は慰安婦合意に基づいて設立された財団の解散をめぐってもあつれきを強めており、関係をどう維持していくのかが今後の焦点となる。
(ソウル=武田肇)


 また、朝日新聞は同日、関連記事を次のように伝えた。


(1)三菱重工業への損害賠償訴訟で勝訴した元女子勤労挺身(ていしん)隊員の原告、金性珠(キムソンジュ)さん(89)と遺族3人ら関係者は29日午前、ソウル市瑞草区の大法院(最高裁)で判決を聞いた。金さんらは判決後、記者団に複雑な心情を吐露した。金さんは14歳の時、担任教師から「日本に行けば進学できるし、金も稼げる」と言われ、勤労挺身隊に志願した。1944年5月末ごろから、名古屋で飛行機の翼を製作する作業に携わったという。作業の事故で左手の人さし指の先を失ったという。
(2)金さんは勝訴について、「日本は教育をしてくれると言ったのに、そんな教育はなかった」と語った。判決前には、「日本政府からは、自分の国で抗議しろと言われた。普段から恨(ハン)を抱えて生きてきた」と語り、日本政府が謝罪するべきだとの考えを示した。
(3)広島で働いた徴用工の遺族、朴在勲(パクジェフン)さんは勝訴判決を受け、記者団に「複雑な気持ちだ。(父親が)生きてこの結果を聞けたらよかったのに」と語った。
(4)原告団は、元徴用工の遺影や「三菱重工業は強制動員被害者たちに謝罪し、補償せよ」と書かれた横断幕を掲げた。原告団の李尚甲(イサンガプ)弁護士は判決後の記者会見で「日本の政府・企業は判決を受け入れない立場だ。韓国政府、外交省が問題を解決すべきだ」と訴えた。提訴から長い時間が経過し、多くの原告が死亡したとし、韓国大法院が、判決とは別に自らの考えを表明すべきだとも主張した。また、李弁護士は「合意や和解のやり方で解決できる道を模索する提案をしたい。状況に応じて(企業財産を差し押さえる)強制執行もできるし、第三国で(強制執行を)やれば、状況も変わりうる」と語った。
(5)李弁護士は会見後、朝日新聞に対して、今後、同様の訴訟が続く可能性について「現在、数十件の問い合わせが来ている。個別に対応するか、包括的な解決策を考えるべきか検討している」と述べた。
(6)20年以上、徴用工裁判を支援してきた崔鳳泰(チェボンテ)弁護士も29日、朝日新聞に「今回の裁判は、小さな子どもまで強制労役させた問題に対する常識の勝利だ」と語った。記者会見では「集団的和解が重要なので、(差し押さえを急がずに)待っている状態だ」と述べた。
(7)一方、長嶺安政駐韓大使は29日午前、ソウルで行われた日韓財界人の集まりであいさつし、「最近、未来志向の日韓関係に逆行する動きがあり、関係が困難になっている」と語り、徴用工裁判をめぐる動きなどに懸念を示した。この集まりに参加した中西宏明・経団連会長は記者団に対し、徴用工判決の影響について「日本側から見て驚く内容なので、何とか悪影響が出ないようにお願いするしかない」と語った。日韓の首脳会談や相互訪問が低調になることへの懸念を示し、「経済はメリットがあれば話が進む雰囲気はまだあるが、政治や文化交流が停滞すると、長い目で見て経済にも良くない」と語った。双方の政治指導者に対し、「不安定な国際環境で、日韓は重要な間柄。未来志向に逆行しない形で管理してほしい」とも述べた。
(ソウル=牧野愛博)
(8)〈女子勤労挺身(ていしん)隊〉:戦時下の日本や植民地で、主に若い未婚女性を労働力として軍需工場などに動員するためにつくられた組織。「女子挺身隊」とも呼ぶ。目的は労働力の利用であり、将兵の性の相手をさせられた慰安婦とは別。外務省の「終戦史録」によると、日本内地では終戦時に約47万人が挺身隊として動員されていた。



by asyagi-df-2014 | 2018-11-29 20:22 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年11月29日

 驚いてはいけないらしい。28日の琉球新報は「安倍晋三首相は28日、沖縄県の玉城デニー知事との会談で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を推進する意向を伝え、理解を求めた。玉城氏は移設断念を訴え、物別れに終わった。」、と伝えたばかりだった。
2018年11月29日、琉球新報は「政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、12月中旬に辺野古沿岸部の土砂投入を始める方針を固めた。複数の政府関係者が28日、明らかにした。港の使用許可が下りずに懸案となっている埋め立て用土砂の搬出は、不許可が続く場合は計画とは別の港を利用することで解決を図る。土砂の投入で埋め立て工事は本格化し、1996年の日米合意以降、県側が抵抗してきた辺野古移設問題は、新たな段階に入る。県による埋め立て承認撤回の効力が国土交通相の決定で停止され、政府は1日から関連工事を再開した。」、と報じなけねばならないとは。
 「玉城知事は28日夜、政府の土砂投入方針について『具体的な話は聞いていないが、やればやるほど県民の反発を買うのは間違いない』と語った。」、との沖縄タイムスの記事が沖縄の民意。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年11月29日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-辺野古、12月中旬に土砂投入へ 政府方針、沖縄県は抵抗-2018年11月29日 02:00


 琉球新報は、「政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、12月中旬に辺野古沿岸部の土砂投入を始める方針を固めた。複数の政府関係者が28日、明らかにした。港の使用許可が下りずに懸案となっている埋め立て用土砂の搬出は、不許可が続く場合は計画とは別の港を利用することで解決を図る。土砂の投入で埋め立て工事は本格化し、1996年の日米合意以降、県側が抵抗してきた辺野古移設問題は、新たな段階に入る。県による埋め立て承認撤回の効力が国土交通相の決定で停止され、政府は1日から関連工事を再開した。」(共同通信)、と報じた。

(2)琉球新報-本部港復旧3月末 塩川地区 完了まで新規使用できず-2018年11月29日 05:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「台風で半数の岸壁が破損している本部港塩川地区の復旧工事の工期が来年3月末までを予定していることが28日、分かった。県は27日、同地区の復旧工事を発注した。台風被害を受け、岸壁の使用許可を出す本部町は28日時点で『新規の船の受け付けは復旧工事が終わらない限り認められない』との方針を示している。使用許可が工事後になる場合、新規の船は3月末まで港を使用できない見通しだ。」
②「沖縄防衛局は同港から米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設工事での埋め立てに用いる土砂の搬出を計画している。現在、辺野古への土砂搬出に伴う岸壁使用許可は下りていない。使用許可が工事後になる場合、本年度中の土砂搬出が難しい情勢になった。」
③「県は当初12月初旬に国の査定を受け工事を発注する予定だったが、早期復旧のため発注を前倒しした。発注後は12月12日に入札を実施し、入札が順調にいけば契約は12月中旬になる見通し。その後に工事に入る。県は『工期は前後することがある』と説明している。」
④「県の担当者は『業者の工法次第で、現在使用可能な岸壁に制限がかかる可能性もある』と示唆した。同地区では9月末に本島地方に接近した台風24号の影響で六つある岸壁のうち三つが破損した。本部町は22日付で県に対して港の早期復旧などを求める要請書を送っている。県は『管理者の責任として可能な限りの早期復旧を目指す』としている。」
⑤「一方、辺野古への土砂搬出を担当している業者は28日、岸壁使用許可申請書を本部町に対して内容証明郵便で送付した。」                      (塚崎昇平、嶋岡すみれ)


(3)琉球新報-F35B、20機新規導入検討 空母化へ防衛大綱明記で調整-2018年11月29日 05:27


 琉球新報は、「政府は、空母による運用が可能な最新鋭ステルス戦闘機『F35B』を新たに導入する検討に入った。年末に策定する防衛力整備の指針『防衛計画の大綱』に明記する方向で調整している。短距離で離陸し、垂直に着陸できるのが特徴。海上自衛隊の護衛艦『いずも』改修を念頭に、事実上の空母化に乗り出す方針を踏まえ、艦搭載機も考える必要があると判断した。20機程度の調達を目指す。複数の政府筋が28日、明らかにした。空母化に加え、艦載機を検討することで専守防衛を逸脱するとの懸念が一層強まりかねない。F35Bは、主に沖縄県・尖閣諸島を含む南西諸島防衛に活用することを想定している。」(共同通信)、と報じた。


(4)琉球新報-最大エイ飼育成功 ジャイアントマンタ 美ら海、世界初-2018年11月29日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【本部】本部町の沖縄美ら海水族館がジャイアントマンタ(和名・オニイトマキエイ)の飼育と展示に世界で初めて成功した。28日、同水族館が発表した。ジャイアントマンタはオスで、幅は約4・6メートル、体重は推定700キロ。同館内の水槽『黒潮の海』で飼育している。ことし5月末に読谷村で定置網に掛かっているところを発見された。」
②「ジャイアントマンタは成長すると体の幅が6メートル以上にもなる世界最大のエイ。外洋性のため沖縄沿岸での発見例は少ない。同種の生態や繁殖については詳しく分かっておらず、同館はマンタを飼育しながら成長や繁殖などの研究を進める。」
③「水族館を運営する沖縄美ら島財団の水族館事業部魚類チームの木野将克さんは『大きさや(同じ水槽で飼育している)ナンヨウマンタとの違いを見てほしい』と語った。」
④「28日、ジャイアントマンタは水槽内で餌を海水ごと飲み込んで食べたり、ひれを大きくはためかせながら泳いだりする姿が見られた。解説員の解説もあり、訪れた人たちはスマートフォンなどを使って写真を撮っていた。埼玉県から修学旅行で訪れた本庄第一高校2年生の塚本留美奈さん(17)と上田祥子さん(同)は『思ったより大きかった』と話した。」


(5)沖縄タイムス-辺野古12月中旬に土砂投入の方針 民間港から搬出か 県は条例改正で対抗も-2018年11月29日 07:52


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府が12月中旬の埋め立て土砂投入を検討していることが28日、分かった。土砂を搬出予定の本部港塩川地区は台風被害から使用が許可されず、引き続き使用を申請すると同時に名護市内の別の民間施設からの搬出も模索する。一方、県は県土の乱開発防止を目的とした『県土保全条例』を改正し、規制対象に国の工事も含めることで、新基地建設をけん制する案を検討している。」
②「玉城デニー知事は28日に首相官邸で安倍晋三首相と会談。新基地建設断念を求める県に対し、政府は現行計画を進める考えを改めて表明した。会談は9日からの県と国の集中協議の最終回に位置付けられたが、議論が平行線のまま物別れに終わり、政府は土砂投入へ踏み切る。」
③「玉城知事は28日夜、政府の土砂投入方針について『具体的な話は聞いていないが、やればやるほど県民の反発を買うのは間違いない』と語った。」
④「辺野古では、県の埋め立て承認撤回を国土交通相が執行停止したことを受け1日から作業が再開し、護岸で囲まれた広さ6・3ヘクタールの区域への土砂投入の準備が進んでいる。」
⑤「沖縄防衛局は土砂を海上から運ぶため本部港からの搬出を本部町に求めているが、町は台風被害を受けているため新たな船を受け入れられないと、使用を認めない方針。防衛局は被害を受けていない岸壁の使用を認めるよう求め、内容証明で申請書を送付するなど調整を続けている。」
⑥「政府は本部港の使用が認められない場合は、名護市にある民間の港から搬出する案も検討。工事手順を記載した国の申請書には特定の港の名称は明記していないため、県への申請内容とは矛盾しないとの考えだ。」
⑦「一方、県は県土保全条例の改正を対抗策の一つとして検討。条例改正案は3年前の2015年に翁長雄志前知事の県政与党内でも浮上していた。県土が無秩序に開発されることを防ぐ目的で制定され、面積3千平方メートル以上の開発には知事の許可が必要と規定する。現行では『国や地方公共団体』の開発行為は適用を除外しており、当時、与党はこの文言を削除することで新基地建設を開発行為として知事の許可が必要とする案を論議。与党は県や専門家と可能性を探っていたが、県議の改選など政治的な日程を挟んだことで議論が棚上げとなっていた。」


(6)沖縄タイムス-沖縄県が係争委に審査申し立て 新基地埋め立て承認、撤回の執行停止取り消し求める-2018年11月29日 11:25


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄県は29日、県の埋め立て承認撤回を国土交通相が執行停止したのは違法として、総務省の第三者機関『国地方係争処理委員会』に執行停止の取り消し勧告を申し立てる書類を送付した。玉城デニー知事は午後に会見を予定している。」、と報じた。
 また、「県は執行停止が違法である理由として、沖縄防衛局が承認撤回の執行停止を国交相に求める際に行政不服審査法(行審法)を法的な根拠としているが、行審法は国など『固有の資格』を持つ機関は適用されないとしている。また、同じ内閣の中で沖縄防衛局が求めた執行停止を国交相が認めるのは権利の乱用だとも指摘している。県の申し立て内容は30日にも係争委に届き次第、公表される。」、と報じた。



(7)沖縄タイムス-大浦湾側のオイルフェンス再設置 辺野古新基地-2018年11月29日 13:52


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古への新基地建設を巡り、沖縄防衛局は29日午前、台風対策で撤去していたオイルフェンス300~400メートルを大浦湾沖合に再び設置した。新基地建設に反対する市民らは船1隻を出して抗議。『作業は急がず、ゆっくりと』『違法工事はやめよう』と作業員に呼び掛けた。また、米軍キャンプ・シュワブゲート前には、市民ら約90人が集まって抗議した。午前と正午の2回、機動隊が座り込む市民らを強制排除し、工事車両が基地内に入った。」、と報じた。


(8)沖縄タイムス-沖縄県民投票:経費は「義務費に該当」 県、市町村に事務説明-2018年11月29日 14:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「来年2月24日に実施される名護市辺野古の新基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票を巡り、県の県民投票推進課は28日、那覇市の八汐荘で、市町村担当者への事務説明会を開いた。県は投票にかかる経費は『義務費に該当する』と説明し、仮に市町村議会が補正予算を否決しても、地方自治法第177条1項の規定により『市町村長は再議に付すべきである』との認識を示した。」
②「また、同条2項では再議で否決された場合でも『地方公共団体の長は、その経費およびこれに伴う収入を予算に計上してその経費を支出することができる』と明文化されているとし、県も同様の考えであると伝えた。」
③「補正予算が専決処分に当たるかどうかの問いには『各自治体の判断と考える』と回答。市町村が投票事務を拒否した際の対応などについては『いろんなことが想定されるので、ここでは明言を避けたい』と述べるにとどめた。」
④「説明会には約100人が参加し、同課が条例内容や施行規則案などを説明。同課の渡嘉敷道夫課長は『短い準備期間だが、一体となって緊密に連携しながら実施に万全を期したい』と協力を求めた。」


(9)沖縄タイムス-米ヤフーも報じる 沖縄県民投票「新たな圧力となる可能性」-2018年11月29日 10:39


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米ヤフーニュースは26日(日本時間27日)、玉城デニー知事が来年2月24日に、名護市辺野古の新基地建設の賛否を問う県民投票を実施すると発表したとのニュースを掲載した。」
②「東京発のAFP通信が配信した記事で、日米両政府による米軍普天間飛行場の移設計画を巡って、反対する沖縄が窮地に追い込まれているなどと現状を説明。その上で、『象徴的で法的拘束力のない投票が再び注目を集めるかもしれない』と意義を説明し、『移設の反対を問う今回の投票は、国防を維持し、沖縄の負担を軽減する現行計画が最善と主張する日本政府に、新たな圧力となる可能性がある』と強調している。」
③「また、『日本の国土面積の1%にも満たない沖縄に在日米軍兵の半数以上が駐留している』と指摘。沖縄の負担が国内で分担されず、米軍基地から派生する騒音や事故や犯罪などの問題は、沖縄の怒りを招いてきた経緯などを報じた。」


(10)琉球新報-大浦湾に浮具設置 抗議市民「沖縄には何をしてもいいのか」-2018年11月29日 13:39


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は29日、台風に備えて撤去していたオイルフェンス約400メートルを米軍キャンプ・シュワブ沖に再び設置した。埋め立て予定地とその周辺は立ち入り禁止を示す浮具で囲われたことになる。」、と報じた。
 また、「午前9時25分、タグボートは浜辺に置かれたオイルフェンスを引き沖に出た。それからわずか15分で1回目のオイルフェンスの接続が終わった。一度浜に戻ったタグボートは次のオイルフェンスを引き2本目を接続、さらに1本目と繋ぎ合わせ、午前10時半には浮具で囲われた。抗議船の船員は『作業をやめろ』と声をあげたものの、あっという間の出来事に『沖縄には何をしてももいいのか』と憤った。」、と報じた。



by asyagi-df-2014 | 2018-11-29 17:38 | 沖縄から | Comments(0)

確かに、深刻な問題です。

 琉球新報(以下、「新報」)は2018年11月25日の社説で、「香山氏講演中止 表現の自由侵害許せない」、と論評した。
「新報」は、「京都府南丹市は市内で予定していた精神科医・香山リカさんの講演会を中止した。妨害をほのめかす予告電話などがあったためだ。憲法で保障された集会、結社、言論、出版その他一切の表現の自由に対する重大な挑戦だ。見過ごすことはできない。」、と断じるのである。
どういうことが起きたのか。
「新報」は、次のように捉える。


(1)香山さんは市などが主催する子育てイベントで「子どもの心を豊かにはぐくむために―精神科医からのアドバイス」と題して講演する予定だった。ところが市役所に「日の丸の服を着て行っていいのか」などとする匿名の電話が5件寄せられた。さらに役所を訪れた男性が「大音量を発する車が来たり、会場でけが人が出たりしたら大変やろ」と職員に告げている。明らかな脅迫ではないか。
(2)こうした匿名の電話などを受け、市は「母親や子どもたちが安全に過ごせることを考慮した」という理由で、講演を中止した。これでは行政が理不尽な圧力に屈服したといわれても仕方ない。
(3)脅迫罪は相手を恐れおののかせることにより成立する犯罪だ。未遂罪は存在しない。香山さんの講演を実施すれば、大音量を発する車が来たり、けが人が出るぞと告げる行為は脅迫罪に該当しないだろうか。


 だから、「新報」はこの問題を次のように批判する。


(1)行政は講演を中止するのではなく、こうした脅迫めいた圧力に厳然と対処すべきだった。警察に同法適用の可否の判断を求め、講演が予定通り実施できるよう、安全確保を要請すべきだった。
(2)香山さんの講演中止は、これが初めてではない。2017年6月、東京都の江東区社会福祉協議会が共催する講演会で、香山さんが登壇する予定だった。貧困と孤独に悩む子どもを支援する場となっている「こども食堂」の必要性や普及を訴えるはずだった。
(3)ところが「講演会に乱入する恐れがあります」「つぶすぞ」などの脅迫メールや電話が約20件届き、協議会は警視庁深川署に相談した。来場する子どもと参加者の「安全確保」を理由に中止している。
(3)なぜ香山さんの講演が妨害されるのか。香山さんは右派系グループの関係者に対し、問題点を指摘している。それ以来、香山さんに対するインターネット上での批判が出始め、講演会への嫌がらせを促す書き込みが相次いでいる。


 「新報」は、「香山さんは琉球新報が毎週日曜日に掲載している女性識者のコラム「日曜の風」の執筆者だ。沖縄の基地問題について『本土の人間として自分にできることは何か。“ひとごと”としてではなく、“わたしごと”として沖縄に向き合うとはどういうことか。私もまた自分に問いかけている』と書いた。沖縄の基地集中の根源を据え、向き合おうとしている。」とこの問題を自らのものとして捉え、「香山さんへの攻撃は、沖縄に対するヘイトスピーチ(憎悪表現)と通底する。放置してはならない。毅然(きぜん)とした態度で向き合う必要がある。」、と訴える。


 確かに、京都府南丹市の対応は、深刻な問題です。
これまで、[沖縄でよかった]を越えるためには、『本土の人間として自分にできることは何か。“ひとごと”としてではなく、“わたしごと”として沖縄に向き合うとはどういうことか。私もまた自分に問いかけている』(琉球新報)、と捉えてきた。
だから、「香山さんへの攻撃は、沖縄に対するヘイトスピーチ(憎悪表現)と通底する。放置してはならない。毅然(きぜん)とした態度で向き合う必要がある。」、との琉球新報の訴えを真摯に受け取る時が来ている。



by asyagi-df-2014 | 2018-11-29 09:06 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年11月28日

 新しい風が吹く。
「辺野古新基地建設中止と米軍普天間飛行場移設を全国で議論することを求める陳情に伴う意見書案採決が見送られている東京都の小金井市議会で、意見書案が29日開会の12月定例会で可決される見通しになった。国内論議の必要性は維持し、国内移設容認ではないとの文言が追加された。12月6日の本会議で可決する見通し。」、と琉球新報。
新しい風を吹かせよう。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年11月28日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-普天間意見書可決へ 東京・小金井市議会 共産会派が同意-2018年11月28日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東京】辺野古新基地建設中止と米軍普天間飛行場移設を全国で議論することを求める陳情に伴う意見書案採決が見送られている東京都の小金井市議会で、意見書案が29日開会の12月定例会で可決される見通しになった。国内論議の必要性は維持し、国内移設容認ではないとの文言が追加された。12月6日の本会議で可決する見通し。」

 27日までに、陳情に賛成した市議会会派と、陳情に賛成しながら意見書案審理の段階で態度を翻した共産党会派とが調整し、陳情者も共産側も同意できる修正案でまとまった。

 意見書案につながる陳情を提出した県出身で小金井市在住の米須清真さんは「文言の調整があったが、納得のいく形で着地点が見えてきた」と語り、本会議での可決に期待を込めた。

 以前の意見書案から、タイトルにあった「全国の自治体を等しく候補地とし」の文言を削除し、本文の最後に「なお、この意見書は米軍基地の国内移設を容認するものではない」と追加した。議論のプロセスも、以前は2段階目にあった「普天間基地の代替施設を沖縄以外の全国のすべての自治体を等しく候補地とすること」を削除した。

 26日の議会運営委員会で共産会派の水上洋志市議が「陳情に賛成の議員や陳情者と努力してきた。私たちも同意できた」と述べ、修正意見書案に賛成する考えを示した。


(2)沖縄タイムス-<ここで暮らす@辺野古>米兵にぎわう街の記憶 ヤギ小屋から望む海、期待も不安も寂しさも-2018年11月28日 05:34


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「『メェー』。沖縄県名護市辺野古の漁港を見下ろす丘に、ヤギの鳴き声が響く。今月23日の夕方、辺野古の知念良和さん(57)が、軽トラックで草を運んで、小屋で待っていたヤギたちに与えていった。3頭は知念さんのヤギで別の住民たちのヤギ4頭もいる。1頭は出産が近いと教えてくれた。」
②「沖縄で祝い事の際、振る舞われてきたヤギ。辺野古でも風習は残り、入学祝いなどでヤギ汁や刺し身が提供される。そのためのヤギを知念さんは飼っている。ヤギ小屋ができたのは40年ほど前。もともと、知念さんの母が辺野古の社交街で米兵相手のクラブを営んでおり、店を畳んだ際に建物を解体して、そのはりや柱を運び、父が小屋を建てた。」
③「辺野古にある米軍キャンプ・シュワブは1957年に建設が始まり、もともとの集落と基地との間の高台に社交街ができていった。60年代には基地はベトナム戦争に行く米兵の拠点となり、街には米兵があふれた。知念さんの母はその街で米兵向けのクラブを営んだ。知念さんにも米兵で賑(にぎ)わう街の記憶がある。『米兵はお金を使う一方だった』。戦争に行く前に、どんどんお金を落としていった。『何を売っても売れた。ざるにゆで卵を入れて売っている人もいた』」
④「知念さんは中学卒業後、料理人の修業のため、1年間大阪に出た。その後、戻ってきて、母のクラブを手伝った。100人ほど入る店で、バンドの演奏もあった。だが、しばらくして米兵の客は少なくなり、母はクラブを閉め、別の店を開いたという。」
⑤「知念さんが亡くなった父から小屋を引き継ぎ、10年ほどになる。9月末の台風で屋根が飛ぶなどの被害に遭ったが、建物は残った。小屋の敷地からは、シュワブ沖の新基地建設現場が望め、埋め立て予定地が白いコンクリートブロックで囲まれているのがくっきりと見える。夏にいったん工事が中断し、大きな変化はないが、知念さんは『1回、これだけやってるから止まらないだろう』と語る。辺野古に普天間飛行場の移設が持ち上がると、雇用が増えると聞き、久辺地域振興促進協議会の活動に参加し、移設賛成の立場を取ってきた。」
⑥「ただ、米軍機の騒音増加や事故の恐れ、米兵が増えることでの治安の悪化、と心配の種は尽きない。それでも、基地ができれば、雇用が生まれ、基地を見に来る人たちを相手に観光の産業も生まれるのではないかとの期待も抱いてきた。そんな中、国側は辺野古区が求めてきた戸別補償は法的に『できない』とした。『補償がないんだったら、やっぱり元に戻してくれ』との思いも湧く。」
⑦「シュワブの中に住民用のパスで入り、そばの岩場でウニやタコを捕ったこともある。だが、護岸に囲まれた海は、当時の面影はすでになくなった。『懐かしいな。もう二度と行けないんだな』。寂しさもある。」
⑧「新基地建設の予定地となり、連日、新聞紙面に取り上げられる『辺野古』。そこには人々の日々の営みや紡がれてきた歴史があり、その中で住民は基地問題に翻弄(ほんろう)されてきた。『暮らし』から辺野古を見つめる。(社会部・岡田将平)」


(3)琉球新報-玉城知事、安倍首相会談は平行線 辺野古移設は「米側との計画」と首相-2018年11月28日 14:34


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設問題に関連し、沖縄県の玉城デニー知事は28日午後、首相官邸で安倍晋三首相と会談し、埋め立て工事を中止を求めた。安倍首相は『かねてからの米側との計画だ』として工事を進める考えを示した。玉城知事の提案で始まった集中協議の締めくくりとなる会談は平行線に終わった。玉城知事は国土交通相による埋め立て承認撤回の執行停止を不服とする国地方係争処理委員会への申し立て手続きを進める方針だ。」、と報じた。


(4)琉球新報-首相と玉城沖縄知事、再び物別れ 辺野古移設、国は推進へ-2018年11月28日 17:22


 琉球新報は、「安倍晋三首相は28日、沖縄県の玉城デニー知事との会談で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を推進する意向を伝え、理解を求めた。玉城氏は移設断念を訴え、物別れに終わった。政府は移設関連工事を進める方針で、県側が反発を強めるのは必至だ。首相と玉城氏の会談は10月12日以来。玉城氏は会談で、移設には13年かかると指摘し『知事選で示された民意を真摯に受け止め、工事を中止してほしい』と要請。首相は『計画通り移設作業を進めたい。理解を求めたい』と応じなかった。」、と報じた。
 また、「菅義偉官房長官は記者会見で『辺野古移設について考え方の隔たりが大きく、一致に至らなかった』と述べた。」、と伝えた。


(5)沖縄タイムス-新基地工事車両の搬入続く 名護市辺野古・シュワブゲート前-2018年11月28日 14:06


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で28日午後、新基地建設に反対して座り込む市民約80人を機動隊が強制排除し、工事車両が基地内に入った。市民らは『違法工事をやめろ』『基地はいらない』などと書かれたプラカードを手に抗議した。」、と報じた。
 また、「午前中のゲート前テントでは『辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議』共同代表の稲嶺進・前名護市長がマイクを握り『県知事選で出た民意も意に介さない、安倍政権の異常に声を上げ続ける。日本中で沖縄に連帯する動きは盛んにある。勝つまで絶対に諦めない』と力を込めた。大浦湾海上の工事現場では、主立った作業は確認されていない。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-イリオモテヤマネコ事故死、過去最悪に並ぶ 非常事態宣言を発令-2018年11月28日 11:11


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【西表島=竹富】国の特別天然記念物イリオモテヤマネコの交通事故が今年7件(事故死5件、生死不明2件)に上り、過去最悪だった2016年に並んだとして、環境省と竹富町は27日に非常事態宣言を発令した。16年を上回ることも懸念されており、同日の会議では関係機関の連携強化や対策に向けた体制づくりを確認した。」
②「非常事態宣言は4回目。会見した西表自然保護官事務所の北浦賢次自然保護官は、運転者への注意喚起とともに事故時に連絡しやすい効果的対策や道路下に設置した野生生物の横断路(アンダーパス)の清掃、草刈り作業を継続的にできる体制を目指すと説明した。」
③「町政策推進課の通事太一郎課長は、ヤマネコ保護のための基金や地域おこし協力隊の制度などを活用するとし、『これ以上事故を増やさない体制づくりを進めていきたい』と述べた。」
④「環境省によると、ヤマネコの交通事故は記録が残る1978年以降、86件(うち80件で死亡確認)発生している。」




by asyagi-df-2014 | 2018-11-28 18:24 | 沖縄から | Comments(0)

自衛隊による事故が続発する背景は。

 沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は、「国民の生命を守るべき自衛隊が国民を危険にさらすという憂慮すべき事態だ。」、と語る。
どいうことなのか。
 「タイムス」は2018年11月24日、「[海自艦から実弾落下]事故続発の徹底検証を」、と社説で論評した。
今、日本で起こっていることの確認。
「タイムス」は、まず、「海上自衛隊の護衛艦『ちくま』が22日午後、久米島の北西約130キロの海域で、高性能機関砲の実弾21発を落下させた。実弾は直径約30ミリ、長さ約168ミリ、重さ約250グラム。現場の水深は約140メートルで、実弾は海底まで沈んだとみられるが、強い衝撃を受けると破裂する可能性がある。当時、自衛官は機関砲に入っていた実弾を抜き取る作業をしていた。甲板に押し寄せた波の影響で誤って実弾を海に落下させたという。」、と伝える。
また、「新報」は、このことについて、次のように押さえる。


(1)甲板上の作業では波をかぶる作業を想定していたとみられるが、マニュアルはどうなっていたのか。人為的ミスであれば上官の指導はどうだったのか。武器管理のずさんさを示すものではないか。
(2)海自は網に掛かったりした場合には連絡するよう漁船に注意を促している。だが久米島町、久米島漁協にも海自から連絡がなく、不信感を募らせている。現場海域はマグロの好漁場で漁船が頻繁に往来する。大田治雄町長が「トラブルを起こしたなら連絡があってしかるべきだ」と憤るのは当然だ。
(3)米海軍のFA18戦闘攻撃機が南北大東の南西海上に墜落し、県漁連が沖縄防衛局に抗議したばかり。墜落海域はマグロや今月から解禁されたソデイカなどを求めて本島からも多数の漁船が出漁する。
(4)日米両政府には漁民が安心して操業できる手だてを講じてもらいたい。


 「タイムス」は、このことに関して、「一歩間違えれば大惨事につながりかねない自衛隊の重大事故が相次いでいる。」、と日本政府に対して次のように批判する。


(1)今月14日、滋賀県の陸上自衛隊饗(あい)庭(ば)野(の)演習場(同県高島市)から発射された81ミリ迫撃砲弾が目標地域から外れて演習場外の国道付近に落下し、さく裂した。破片などで約40メートル先に駐車していた乗用車の窓ガラスが粉々に砕けた。乗っていた男性にけがなかったのは、「偶然」(岩屋毅防衛相)にすぎない。
(2)砲弾は発射地点の西約2・5キロ先の目標地域から約1キロ北の場所に落ちている。照準を誤って設定、距離をさらに伸ばして発射した人為的ミス、と陸自は認めるが、基本動作を怠っており、深刻だ。
(3)7月には那覇空港に着陸したE2C早期警戒機のタイヤがパンク。滑走路が閉鎖された。6月には緊急発進(スクランブル)しようとしていたF15戦闘機2機が管制官の指示を守らず滑走路に進入、航空事故につながりかねない重大インシデントを起こした。
(3)一つの重大事故の背景には29の軽微な事故があり、その背景にはさらに300のヒヤリとする事故が存在するといわれる。陸・海・空自が県内外で立て続けに事故を起こしていることを考えれば軽微な事故、ヒヤリとする事故はもっと起きているに違いない。
(3)中国の海洋進出に対抗するため活発化する日米合同訓練との関係はないのか。訓練が激しさを増せば、事故が多くなるのは必然である。
(4)防衛省・自衛隊は事故が続発する背景についても検証しなければならない。


 確かに、こうした事故の背景には、戦争ができる国として、一つには中国の海洋進出に対抗するためとして、活発化する日米合同訓練と自衛隊の矢継ぎ早の機能強化が、このことに関係していると言える。
 「タイムス」の「訓練が激しさを増せば、事故が多くなるのは必然である。」との指摘は、まさにこのことの一端を言い当てている。



by asyagi-df-2014 | 2018-11-28 07:07 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年11月27日

「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票について、県が投票日を来年2月24日に設定する方針を固めたことが26日、関係者への取材で分かった。」、と琉球新報。
いよいよということになる。
沖縄の民意の総仕上げを。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年11月27日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-県民投票、2月24日に 辺野古移設賛否  県、方針固める 保留4市の説得加速-2018年11月27日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票について、県が投票日を来年2月24日に設定する方針を固めたことが26日、関係者への取材で分かった。近く玉城デニー知事が日程を公表する見通し。県は、投開票事務の協力を保留している石垣、糸満、うるま、宜野湾の4市への説得を加速させる。」
②「関係者によると、既に県幹部が2月24日で最終調整していることを県政与党に伝達した。2月10日投開票という案もあったが、3連休の中日になって投票率が下がる恐れがあることや、豊見城市議選の日程と重なって投開票所の確保が難しいことを考慮した。また2月17日投開票とすると『おきなわマラソン』と同日になることから見送る。」
③「それより前倒しして実施すると周知期間が短くなって投票率に影響する懸念があることや、年末年始に近くなるため投開票事務を行う市町村に配慮して回避することにした。3月に入ると年度末で市町村が多忙になることから、円滑な実施が難しいと判断した。」
③「県民投票条例では公布から半年以内の県民投票実施が定められており、4月30日まで投票日を設定することは可能だ。しかし、年度をまたぐと予算の繰り越しなど事務作業も煩雑になることなどを加味し、県は2月24日が最適と判断した。」
④「県民投票の日程が固まったことを受け、県政与党は連絡会を発足させるなど投票率の向上に向けた態勢の整備を急ぐ。」
⑤「【宜野湾】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票を巡り、同飛行場を抱える宜野湾市の市議会与党会派は26日までに、実施に反対する意見書を本会議に提案する方針を固めた。「県民投票条例の条文に普天間の危険性除去の要素がない」ことなどを提案理由に挙げている。12月4日に開会する定例会に提案する。議会構成が与党多数のため、可決される見通し。与党会派は今後、県民投票に必要な補正予算案の否決も検討する。与党市議からはそのほか『賛成、反対の2択では民意が反映されない』『県民投票は普天間飛行場の固定化につながりかねない』『知事選で知事が【民意が示された】と言っている中で5億5千万円もの経費を使って実施する必要があるのか』などの懸念や批判が上がっている。」
⑥「絆クラブ、絆輝クラブの与党各会派は26日に会合を開き、意見書の文案を調整した。27日の議会運営委員会に諮る。県民投票を巡っては、松川正則宜野湾市長も与党会派と同様な理由で懸念を示している。補正予算案は議会に提出する見通しだが、議会が否決した場合に専決処分で実施するかについては、『議会と調整したい』と述べるにとどめている。」 (長嶺真輝)


(2)沖縄タイムス-沖縄と祖国重ねる 「強い権力支配、健全でない」-2018年11月27日 05:30


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「反戦や脱原発を訴え全国で講演活動をしている元イスラエル空軍兵士で、家具職人のダニー・ネフセタイさん(61)=埼玉県=と妻の吉川かほるさん(60)が26日、新基地建設に反対する市民らが座り込む名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前を訪れた。イスラエルで軍事教育を受け、徴兵で空軍に入隊したネフセタイさんは日本で暮らして37年になる。米軍と沖縄の関係と祖国とパレスチナとの関係を重ね、『すごく強い権力に支配される関係は健全ではない』と語った。」
②「ユダヤ人のネフセタイさんはイスラエルで生まれ、『国のために死ぬのはすばらしい』という愛国心教育を受けてきた。徴兵制により1975~78年の3年間、空軍で訓練を受けた。退役後の79年、観光で訪れた日本で吉川さんと出会い、結婚して日本で暮らしている。」
③「ネフセタイさんは2011年の東日本大震災の原発事故を受け、『原発も軍需産業も、共通点は一部の利益と多数の犠牲だ』との意識を強く持つようになった。『原発とめよう秩父人』を立ち上げ、反原発のイベントを企画・運営する。一方、年間80回以上、各地で講演を行っている。16年12月、戦争を続ける祖国イスラエルと、原発から抜け出せない日本を重ね合わせて平和を問い掛ける著書『国のために死ぬのはすばらしい?』を高文研から出版した。」
④「10月の初来県に続き2度目となった今回の訪問では妻の吉川さんと新基地建設が行われている辺野古や中南部の戦跡を巡った。映画などで知っていた新基地反対運動を今回、現場で目の当たりにした吉川さんは『(ゲート前で)60、70代の人たちが頑張っている姿を見て涙が出てきた』と語った。ネフセタイさんは『沖縄は自分たちの土地の大部分に、他国の軍隊がある。イスラエル軍はパレスチナでやりたい放題で、軍隊の力や都合で土地を使い続けることは沖縄と似ている』と指摘する。今後は『沖縄のことも日本へ、世界へ伝えていきたい』と力を込めた。」                        (大橋弘基)


(3)琉球新報-辺野古、53台がゲート搬入 道路資材か 市民「表現の自由」、機動隊は排除-2018年11月26日 12:17


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【辺野古問題取材班】新基地建設工事が続く沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では26日、午前9時前から座り込んでいた約40人の市民が強制的に移動させられ、土砂や資材を載せた車両53台がゲート内に入った。道路整備などの資材とみられる。」
②「『我々は表現の自由を行使して、座り込んでいるだけだ』。午前8時55分ごろ、マイクを持った男性が、市民を排除しようと集まった約30人の沖縄県警機動隊員らに対して訴えた。」
③「排除開始、の合図で機動隊員はゲート前のフェンスと重りの間に座り込んだ市民に駆け寄った。座り込む市民を挟むように、ゲートの内側から沖縄防衛局の職員が『警察の指示に従って退去を』と呼び掛け、機動隊員は車道から『道路上に座り込む行為をやめ、退去してください』と言葉を向けた。」
④「強制的に移動させられる市民は『暴力はやめて、県民を守って』『国民の権利を弾圧するな』と語気を強めて抗議した。」


(4)琉球新報-県民投票「骨抜き」狙う 宜野湾議会が反対意見書案-2018年11月27日 13:33


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う埋め立ての是非を問う県民投票に反対する意見書を宜野湾市議会が可決すれば、他の市町村議会の動向や、投開票に必要な予算の議会審議などに影響を与える。宜野湾市議会与党は投開票事務の予算案を否決することも検討している。普天間飛行場を抱える地元で投票ができない場合、投票結果に説得力を欠くとみられる可能性がある。」
②「与党会派の市議は『普天間飛行場を抱える地元であることが強みだ。市民の民意は危険性除去だと既に示されている』」と強調する。一方、県民投票の結果、埋め立てに反対する票が大半を占めることへの保守政党の警戒が背景にあり、県民投票を『骨抜き』にしたい思惑も透ける。」
③「県民投票の実施を求める署名をした宜野湾市民は5264人、有効署名数は4813人分に上る。住民からの直接請求は民主主義を担保する手続きの一つだ。その意思や県議会で可決された条例の趣旨を否定することになり、慎重な議論が求められる。」
④「宜野湾市民の間で『今ある普天間飛行場の問題が置き去りにされている』との不満があるのも事実だ。県がそうした声にどう応え、協力を取り付けることができるか注目される。」
⑤「宜野湾市議会の動きは保守系が多数議席を占める他の市町村議会にも波及する可能性がある。県民投票条例は市町村が投開票などの事務を担うと定めており、首長は協力する義務を負う。議会が予算を否決した場合でも首長が専決処分して予算を成立させることができる。態度を保留している4市長の動向が今後の焦点となる。補正予算が成立しなければ、その市町村の住民は投票権を行使できないことになる。県民投票の実施を求める約10万人分の署名を県民がどう捉え、行動するのかも問われる。」           (明真南斗)
⑥「仲地博沖縄大学長(行政法)の話:1996年の県民投票と同様に今回の県民投票も政治的運動である。米軍普天間飛行場の辺野古移設に賛成する人と、やむを得ないという人は、その意思を示す機会として県民投票に参加すべきだ。政治家もそのように説明し、有権者を説得すべきである。しかし、そうすることなく、費用の面や選択肢などを理由に逃げている。石垣市や宜野湾市などで、仮に県民投票をしないということになれば、市長や市議会議員の政治責任が問われることになる。民主主義はお金も人も時間もかかる制度である。それが民主主義という制度のコストだ。『お金がかかる』という理由で民主主義を否定することはできない。」
⑦「白藤博行専修大教授(行政法、地方自治法)の話:県民の代表である県議会で条例を制定し、実施を決めた県民投票は、選挙以外のもう一つの民主主義の実践であり、国政にはない直接民主主義の実践だ。市町村が、このような県民の機会を安易に剥奪することは許されない事柄である。今回の県民投票は、形式的には行政主体である沖縄県が県民投票の実施主体だが、実質的には多くの賛同署名を踏まえた県民主導の住民投票であるといえる。県民の住民投票権を奪うことには、市町村議会においてもイデオロギーにとらわれず、直接民主主義の保障という観点から、ことさら慎重な議論が必要である。」


(5)沖縄タイムス-沖縄県議会が抗議決議 米FA18墜落で全会一致-2018年11月27日 11:03


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県議会(新里米吉議長)は27日の11月定例会本会議で、米海軍所属のFA18戦闘攻撃機が那覇市の東南東約290キロ、南北大東島の南西に墜落したことに対する抗議決議と意見書の両案を全会一致で可決した。沖縄防衛局、外務省沖縄事務所など県内の関係機関を県議会に呼び出した上で意見書を手渡す方向で調整する。」
②「両案は今年6月に米軍嘉手納基地所属のF15戦闘機が沖縄近海で墜落するなど米軍機の事故が続いていることに加え、基地周辺では外来機による騒音が増加していることを指摘。米軍、日米両政府に『改善されないまま訓練を繰り返す米軍の姿勢は断じて許されず強い怒りを禁じ得ない』として原因究明や再発防止などを求めている。また、原因究明と説明がなされるまでの戦闘機の訓練・演習、飛行の停止、外来機の飛来の中止なども求めている。」
③「墜落したFA18は米軍岩国基地(山口県)を拠点とする第5空母航空団所属の外来機で、日米共同訓練が実施されていた今月12日に原子力空母『ロナルド・レーガン』から離陸後に墜落した。」


(6)沖縄タイムス-【解説】県民投票 全市町村実施は不透明 議会で予算否決の可能性-2018年11月27日 12:34


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設に必要な埋め立ての賛否を問う県民投票について、県が来年2月24日を投開票日とする方針を固めた。投票率の向上と全市町村での投票実施が今後の課題となる。投票事務について4市がいまだ態度を保留。事務に必要な予算案が各市町村議会の12月定例会で提案される見通しだが、石垣市議会は県民投票条例に反対の意見書を可決し、今後、各議会で予算案を否決する可能性も含んでおり、全市町村での投票実施は不透明だ。」(政経部・伊集竜太郎)
②「『2月実施が軸になる』。県関係者はこう語り、3月は市町村議会、4月には衆院補選などもあるため、できるだけ早期実施の必要性を指摘していた。県民投票を後押しする県政与党やオール沖縄会議なども、成功に向けて『知事選並みの運動』(関係者)を構築する必要性を強調。機運を高める運動を展開するために、県に早期の日程決定を求めていた。」
③「早ければ1月下旬実施も想定されたが、市町村議会で予算案が可決されるのは12月下旬ごろ。そのため投票に必要な入場券を印刷、発送するまでに数週間かかるため、期日前投票の前までに有権者に発送することが困難なことから見送られた。」
④「県は今後、投票事務への態度を保留する4市についても、引き続き協力を求める方針だ。しかし、保留する首長は、辺野古沖の埋め立ての賛否の2択のみを問う方法に疑問を呈すなど、条例の中身自体に問題があるとの認識を示しており、県が理解を得られるかは見通せない。」




by asyagi-df-2014 | 2018-11-27 17:37 | 沖縄から | Comments(0)

傍若無人な米軍基地の運用に歯止めを。

 琉球新報(以下、「新報」)は2018年11月24日、「嘉手納基地着陸経路 外来機の飛来やめさせよ」、と社説で論評した。
「新報」は、「米空軍嘉手納基地に着陸する米軍機が市街地上空で飛行、旋回を繰り返している実態が浮き彫りになった。沖縄市、嘉手納町、北谷町で構成する『米軍嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会』が飛行経路を調査したのである。」、と沖縄の実態を伝える。
 沖縄で、実際にどういうことが起こっているのか。


(1)嘉手納基地は嘉手納町、沖縄市、北谷町にまたがる極東最大の米空軍基地だ。面積は1985ヘクタールで、普天間飛行場の4・1倍に相当する。約3700メートルの滑走路2本を備え、F15戦闘機、空中給油機、特殊作戦機など約100機が常駐する。訓練などで飛来する外来機も多い。
(2)三連協の調査によると、米軍機は滑走路上空をいったん通過した後、陸域の上を旋回し、高度を落としながら周回して着陸している。
(3)沖縄市側からだと、コザ運動公園や旧コリンザ方面上空を経て、登川付近を旋回して滑走路に降りる。北谷町側からだと、上勢頭、桑江の上空を通った後、海域上空で旋回し着陸していた。
(4)外来機が常駐機に比べ大回りで旋回していることも判明している。FA18戦闘攻撃機やF35戦闘機が暫定配備された3月に沖縄市、北谷町で騒音の苦情が激増する要因になっていた。


 「新報」は、このことについて、次のように指摘する。


(1)米軍機の飛行経路の実態と騒音の関係を可視化するのは初の取り組みだ。米軍側に改善を促す上で、具体的なデータを示す意義は大きい。他方、改めて浮かび上がったのが国の無策ぶりだ。
(2)基地の提供責任を負うのは日本政府である。本来なら、基地所在自治体の手を煩わせるまでもなく、国が飛行の実態を調べて公表すべきだろう。被害を受けている側が自ら動かないと基礎的な情報さえ得られない現状はどう考えてもおかしい。
(3)政府のふがいなさを象徴するのが1996年に日米合同委員会で合意された「嘉手納飛行場における航空機騒音規制措置」だ。「22時~(翌日)6時の間の飛行および地上での活動は、米国の運用上の所要のために必要と考えられるものに制限される」と明記した。それ以外の時間帯は、必要もないのに米軍機を飛ばすことがあるとでも言うのか。子供だましにも等しい文言だ。他の項目もことごとく「できる限り」などの前提条件が付いている。「規制」の名の下に、米軍の恣意(しい)的な運用にお墨付きを与えてしまった。


 「新報」は、「拱手(きょうしゅ)傍観」は許されない。」、と日本政府に次の要求を突きつける。


(1)米軍機が市街地の上を頻繁に飛び回ることは、取りも直さず、県民を巻き込んだ事故の危険性が増大することを意味する。政府は、人口密集地の上空を飛行させないよう米国に強く申し入れるべきだ。併せて、騒音を激化させる外来機の飛来中止も要求してもらいたい。拱手(きょうしゅ)傍観は許されない。
(2)傍若無人な基地の運用に歯止めをかけるには、現行の合意を根本から見直し、実効性を伴った規制措置を改めて取り決めることが不可欠だ。


 確かに、現行の傍若無人な基地の運用に『否』を突きつける具体的な取り組みが必要である。



by asyagi-df-2014 | 2018-11-27 08:45 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年11月26日

「我々は表現の自由を行使して、座り込んでいるだけだ」。
一方では、「警察の指示に従って退去を」の声。
 つくずく覚えさせられるのは、正当性の実現の困難さ。
 でも、闘いは挑まれる。
 正当性に向けて。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年11月26日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-辺野古の県民投票と向き合う 学生らが県議と議論-2018年11月26日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設の是非を問う県民投票を推進する市民グループ、『辺野古』県民投票の会は25日、那覇市古島の教育福祉会館でシンポジウム『県民投票のこれまでとこれから~県議会における議論と展望』を開いた。パネル討論では、10月の県議会米軍基地関係特別委員会で県民投票条例案を審議した県議4人と大学生らが登壇した。学生は県議に県民投票への取り組みなど率直な疑問をぶつけ、活発な議論を交わした。100人を超える来場者が熱心に話を聞いた。県民投票は来年2月末までに実施される見通しとなっている。」
②「パネル討論では、県議4人のほか、同会の元山仁士郎代表、琉球大の1~3年生の学生4人、宜野湾市緑ヶ丘保育園の『チーム緑ヶ丘1207』メンバー、野添文彬沖縄国際大准教授が登壇した。」
③「県民投票は『意味がない』『対立が深まる』などの声が学生間にあることについて親川敬氏(会派おきなわ)は『対立をあおるのではなく、民意をはっきり示すという位置付けだ』と説明した。」
④「渡久地修氏(共産)は『県民投票に向かう私たちの活動が大事だ。辺野古の基地がどれだけ危ないか、沖縄は基地に依存している時ではなく自立していく方向だと訴えられるかだ』と指摘。『辺野古はやむを得ない』と思う人や保守層にも投票を促す考えを示した。」
⑤「学生から『どの程度の票で反対、賛成の民意が示されたと胸を張れるか』との問いに當間盛夫氏(維新)は『国を本気で動かすのであれば、玉城デニー知事が当選時に得た39万票を上回ることだと思う』と答えた。」
⑥「宮城一郎氏(社社結)は投開票事務を保留している4市について『市民、県民の権利を奪うことが正当なのか』と述べ、市民にも『市町村長の資質を見定めてほしい』と呼び掛けた。」
⑦「同会は自民・公明の県議にも登壇を依頼したが欠席した。自民は県議会で議論を尽くしたとし、公明は4択でなく2択になったことを理由に挙げたという。」


(2)沖縄タイムス-国の審査会、公正さ向上 辺野古新基地 県の主張、判断結果に注目-2018年11月25日 12:24


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設問題で、沖縄防衛局が県の埋め立て承認取り消しの審査を国土交通相に請求し、県は審査請求に対する弁明書を国交相が指名した審理員に提出した。行政不服審査法(行審法)が2014年に全面改正され、審査請求は審理員が審理した上で、行政法学者など第三者でつくる総務省の『行政不服審査会』が審理の妥当性をチェックするなど公正性が高まっており、審査会の対応が焦点となる。」(政経部・銘苅一哲)
②「行審法は14年改正、16年4月施行のため、翁長雄志前知事が15年に承認を取り消し、防衛局が審査請求を国交相に申し立てた際には審理員の審査、行政不服審査会への諮問は適用されなかった。」
③「行審法の改正前は審査請求を審査庁である国交相が判断する制度だったが、県と国の訴訟が和解となったことを受け国交相は最後まで審査請求の判断を下さず、たなざらしの状態に終わった。」
④「今回の撤回に対する審査請求を巡り、県は行審法は私人の権利救済を目的としているとし、国の機関である防衛局が同じ内閣の国交相に不服を申し立てる適格はないなどと主張。防衛局は私人と同様の基準で承認を受けたため、行審法による申し立ては適法などとしている。」
⑤「防衛局は審査請求と同時に、撤回の効力を一時的に止める執行停止を国交相に申し立てた。執行停止も行審法の見解が県と防衛局で対立したが、国交相は執行停止を決定した。ただ、審査請求は第三者のチェックが入ることになる。国交相が指名する審理員は辺野古と直接の利害関係がない国交省職員で、県と国の意見を踏まえた意見書をまとめ、国交相に提出する。」
⑥「国交相は意見書を行政不服審査会に諮問。国会の同意を得て任命された9人が三つの部会に分かれ、意見書がいずれかの部会で審査される。2~4カ月ほどの審査後に答申し、国交相が請求を『認容』『棄却』『却下』するかを判断し裁決する。」
⑦「本田博利元愛媛大教授(行政法)によると、16~17年の2年間であった意見書に対する答申は全56件のうち、妥当とされたものが40件、一部妥当でないとするものが4件、妥当でないとしたものが12件。第三者の目によって行政の審理が妥当でないという『逆転率』は約3割だった。県の主張が公正公平な場で認められるかが注目される。」


(3)琉球新報-辺野古、53台がゲート搬入 道路資材か 市民「表現の自由」、機動隊は排除-2018年11月26日 12:17


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【辺野古問題取材班】新基地建設工事が続く沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では26日、午前9時前から座り込んでいた約40人の市民が強制的に移動させられ、土砂や資材を載せた車両53台がゲート内に入った。道路整備などの資材とみられる。」
②「『我々は表現の自由を行使して、座り込んでいるだけだ』。午前8時55分ごろ、マイクを持った男性が、市民を排除しようと集まった約30人の沖縄県警機動隊員らに対して訴えた。」
③「排除開始、の合図で機動隊員はゲート前のフェンスと重りの間に座り込んだ市民に駆け寄った。座り込む市民を挟むように、ゲートの内側から沖縄防衛局の職員が『警察の指示に従って退去を』と呼び掛け、機動隊員は車道から『道路上に座り込む行為をやめ、退去してください』と言葉を向けた。」
④「強制的に移動させられる市民は『暴力はやめて、県民を守って』『国民の権利を弾圧するな』」と語気を強めて抗議した。」


(4)沖縄タイムス-米の海外基地 第2次世界大戦後最少だが… 海兵隊の沖縄集中変わらず-2018年11月26日 07:45


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米国防総省が公表した2018米会計年度(17年10月~18年9月)の基地構造報告書で、米国が海外に展開する米軍基地の総数が514となり、1945年の第2次世界大戦後、最少となっていることが25日までに分かった。過去10年間(2008年度比)で、削減数は247(約32・5%)と大幅に縮小したのに対し、在日米軍の削減数はわずか3にとどまっている。一方、世界でも沖縄に海兵隊基地の大半が集中する構図は変わっていない。」
②「18年度の海外米軍基地の総数は、40カ国に514(陸軍202、海軍123、空軍166、海兵隊23)。08年度の総数は761(陸軍327、海軍149、空軍259、海兵隊26)だった。10年間で削減数が最も多かったのは陸軍の125、次いで海軍123、空軍110、海兵隊は3しか減っていない。」
③「米海兵隊が海外に展開する基地は、08年度はケニアに1、韓国1、日本24(沖縄15、キャンプ・富士2、岩国2、5カ所は非公表)。18年度には韓国に1、日本22(沖縄13、キャンプ富士1、岩国1、7カ所は非公表)となっており、沖縄に集中する構図は変わっていない。」
④「米国外で最も米軍基地が多い国はドイツ、次いで日本、韓国となっている。ドイツにおける18年度の総数は194で、10年間で74減っているのに対し、日本は124(18年度)で10年間の削減数はわずか3。韓国は83(同)から4減った。」
⑤「東西冷戦が1990年前後に終結して以降、米軍の海外基地は縮小傾向にある。」


(5)沖縄タイムス-【解説】日独で異なる、米軍の縮小規模 駐留国の財政支援が影響-2018年11月26日 14:26


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米国防総省が海外に展開している米軍基地数で最多は在独米軍だ。兵力でも日本に次ぐ約3万5千人を擁する同軍は、中東とアフリカにおける任務の拠点と位置付けられてきたが、10年間でその総数は268から194と74も減った。今後も削減は進む可能性がある。」
②「今年6月、米紙ワシントン・ポストは、米国防総省が在独米軍を大規模撤退、またはポーランドへ移転するシナリオを検討し、それに伴う費用の詳細に関する調査を進めていると報じた。理由は、トランプ大統領とメルケル首相の国防費負担などを巡る確執だ。」
③「同紙の報道後、米国防総省は在独米軍撤退の可能性を否定したが、米国家安全保障会議(NSC)報道官は、国防総省は米軍の海外展開を巡る費用などを常に精査しており、『(報道された内容の)こうした調査は珍しくはない』との声明を発出した。」
④「トランプ氏は、ドイツや北大西洋条約機構(NATO)加盟国が十分な防衛費を負担していないなどと繰り返し不満を表明しており、欧州諸国はトランプ政権の動きを注視している。一方で、ドイツに次いで米軍基地の多い日本では、日本政府による手厚い「思いやり予算」で米軍基地の新設や改修などの支援が継続されてきたため、10年間でその総数は124から121と削減数は、返還されたギンバル訓練場(金武町)などわずか三つにとどまる。一方で日本政府は、膨大な予算を投じて名護市辺野古で新基地建設を強行している。」
⑤「基地数で見ると、海外では在独米軍がトップだが、施設数や床面積などで算出した資産評価総額で見ると、ドイツは総額448億5400万ドル(約5兆600億円)。これに対し、在日米軍基地は約981億8800万ドル(約11兆円)となっており、トップの順位は入れ替わる。」
⑥「世界規模で急速に進む海外米軍基地の縮小と対照的な沖縄など日本国内の米軍基地の維持・強化は駐留規模を決める決定的な要素が、受け入れ国による財政支援であることを、明確に示している。」                              (平安名純代・米国特約記者)


(6)沖縄タイムス-訓練公開に米海兵隊が初参加 陸自第15旅団式典-2018年11月26日 12:15


 沖縄タイムスは、「陸上自衛隊第15旅団(原田智総旅団長)は25日、那覇駐屯地で創隊8周年と駐屯地創立46周年の記念行事を開いた。式典には15旅団の各部隊約600人が行進し、敵陣地に攻め入る訓練を一般に公開。米海兵隊も初めて参加し、15旅団が敵陣地に攻め入った後に海兵隊に攻撃を引き継ぐ超越交代の訓練が紹介された。原田団長は中国、北朝鮮を念頭に『日々訓練に励み在沖海空自衛隊、米軍と連携し対処能力を向上し南西域の抑止力としての役割を果たしている。国家、国民が危機に直面した際に即座に国防の任を果たす』とあいさつした。」、と報じた。

























by asyagi-df-2014 | 2018-11-26 18:27 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第85回

沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。
三上知恵の沖縄撮影日記。


 今回の三上さんの報告は、「地図の上から島人の宝は見えない~市民投票に立ち上がる石垣の若者たち」。
話は、県民投票条例に基づいた「県民投票」ともう一つの「石垣島への陸上自衛隊ミサイル部隊の配備の賛否を問う石垣市民だけの住民投票」について。
 三上さんは、始める。
最初は、「県民投票」から。


(1)今、沖縄では二つの住民投票の手続きが進んでいる。いずれも軍事基地の建設に絡むものだが、一つは、辺野古の基地建設の是非を問うもので、すでに10月30日に公布された県民投票条例に基づいて来年2月に実施予定。そして、もう一つはまだ条例制定の署名が始まったばかりだが、石垣島への陸上自衛隊ミサイル部隊の配備の賛否を問う石垣市民だけの住民投票だ。
(2)今回は、たぶん全国にはほとんど伝わっていないけれど、とても面白いことになっている石垣の住民投票のことを書くつもりなのだが、その前段に沖縄全体でこれから取り組む県民投票について触れないわけにはいかない。しかし、この話題になると私は筆が進まない。だからマガジン9の読者の皆さんにも、今年5月から署名が始まっているのにその動きを全くお伝えできていない。それはなぜなのか。少し書いてみる。
(3)この4年の流れを思い出してほしい。何があっても辺野古は造らせないと公約した翁長雄志知事が当選し、国政選挙では辺野古容認の議員がゼロになるほどはっきり民意を示しても、政府は全く態度を変えなかった。次の手段は埋め立て承認の取り消しだったが、その効力を国に取り消され、県と国の対立構造は深まり、法廷闘争になっていく。並行して取り組まれたあらゆる行政、市民運動各レベルの抵抗。国内外の学者文化人からの応援も、全国から辺野古基金へのカンパも集まった。しかし、国はさらに圧力を強めて高江ヘリパッド工事の強行、リーダーらの不当逮捕に長期拘留と抵抗する人々を弾圧した。
(4)そして、じりじりと護岸工事が加速し辺野古の海が灰色になっていく中で、「県民投票をしてはどうか」という提案がオール沖縄をけん引する側から出てきたときに、現場に歓迎する声はほぼなかった。私も、とてもじゃないが飛びつける話じゃないと思った。両刃の剣になりかねない。リスクも小さくはない。知事がいつ、「撤回」のカードを切ってくれるのか、と疲労困憊の体に鞭打って工事現場で抵抗する人々からすれば、知事や県が動かないで、県民投票という下からの運動をさらに盛り上げていけと言われても、もう余力などない、と泣きたい気持ちだったと思う。そして辺野古に反対する者同士なのに「県民投票」をめぐる意見の対立で有力者が離れていくなど、「県民投票」は心労の種ですらあった。


 三上さんは、「住民投票」についての思いを吐露する。


(1)私は個人的に「住民投票」へのアレルギーがある。1996年の県民投票と97年の名護市民投票をがっつり取材して報道して、「住民投票」という新たな民主主義の手法に大いに期待し、法的拘束力がないという欠点を超えていく可能性を信じてエネルギーを注いだものの、「基地はたくさんだ」という民意を示したところで、それが何の役にも立たなかったと認めざるを得ないその後の展開を一つひとつ、何年もかけてまた自分で報じていくことになった。その苦さを忘れることができない。「あの住民投票は、いったい何だったのですか!」と泣きながら叫んだ名護市民たちの修羅場をいくつも取材しながら、私も一緒に悔し涙を流してきたのだ。あの時は今より若くて、すぐに希望を持ったり信じ込んだりした。だから落胆も並じゃなかった。もちろん、私以上に傷ついた人たちが大勢いた。
(2)住民投票の中心人物だった男性で、東海岸の自然を生かした開発の絵図を描いていた方を私は取材していた。名護市民が住民投票で堂々と辺野古基地建設にNOを突きつけたとき、一緒に歓喜した。これで苦しみは終わる。ジュゴンの見える丘を中心にハングライダーやエコツアーでみんなが笑顔になる地域づくりも夢ではないと思った。しかし当時の名護市長が住民投票の結果を完全に無視してその直後に基地受け入れを表明し、事態は急展開した。その男性が自殺を図ったと聞いた時には凍り付いた。幸い命はとりとめたものの、すっかり無口になり、もとの元気な姿をみることはなく、早逝された。
(3)私は仏壇に手を合わせながら、その時は歯ぎしりしながら耐えて、奥さんに挨拶して車に戻ってから号泣した。彼の人生を削り取った犯人は誰だ。それを突き止めて、謝らせて土下座させて、二度と同じことをするなと言いたい。でも犯人を挙げることは私になかなかできなくて、つましい生活を守りたいだけの、人々のささやかな暮らしを削るショベルカーは、ずっとこの地域で唸り声をあげている。なんて無力なんだ。彼の家の前を通るたびに、今も私は息を止め、一通りここに書いたような荒れ狂う記憶をやり過ごす。わたしにとって「住民投票」はその体験の中にある。


 三上さんは、話を続ける。「県民投票」の新しい動きを含めて。


(1)そんな後ろ向きな私の話はこの辺にして、今の勢いのある話をしよう。県民投票を求める市民団体の中心に元シールズの元山仁士郎君をはじめ若い人たちが入って、疲れた大人たちをしり目に今年の春から独自に動き出したのだ。県内大手スーパーが賛同して各店舗の前で署名活動ができ、これまで既存の辺野古反対運動の輪には入っていなかった市民たちが一票を投じ始めた。新聞の投書にも、私たち一人ひとりの意見を表明する機会を歓迎したいという声が増えてきた。過去の傷とか、疲弊した大人たちとか、どうせ……なんて言ってみたくなる私のような弱虫が足踏みしてる間にも、彼らは実に頑張って10万もの署名を提出するに至った(有効署名数は9万余り)。
(2)この間に現職知事の病死、玉城デニーさんの当選など予測不能の激動があって、県民投票の位置づけも当初とはずいぶん変わった。でも何より、私にとってはシミがついて擦り切れて見える住民投票という手法に対し、魅力や可能性を感じる新しい力が結集してきたことに希望を感じた。それは、今回石垣市民投票の立ち上がりを目の当たりにして、なおさらはっきりと感じた。負の歴史を見すぎた濁った水晶体では見えてこない世界を見せてもらった。
(3)「住民投票なんて、危険よ。相手にこっちの手の内を教えるようなもの」。石垣島の自衛隊ミサイル基地建設に早くから反対の声を上げてきた山里節子さんは、以前から住民投票否定派だった。白保の海を守る運動の中心にいた節子さんは、安易に署名活動に手を出すと命とりだと警戒していた。実際、自衛隊配備問題をめぐってはすでに一度、石垣市議会に必要数をはるかに上回る1万以上の署名が提出され、6月に条例制定の審議が行われたが、誘致派の与党会派が優勢のため13対7で否決されている。今の議会構成の中ではいくら署名を集めても否決されるのに、反対する人たちの名前と住所など個人情報を相手に教えてあげたようなものだと節子さんは冷ややかだった。
(4)しかし先月末、「石垣島の自衛隊基地 年度内着工」の記事が一面を飾った。来年度から環境アセスの条件が変わり、基地建設もアセスが義務付けられることから、駆け込みで着工するだろうと予測はしていたものの、中山市長の受け入れ表明に続きいよいよ動きが慌ただしくなってきた。しかし同じ頃、石垣の自衛隊配備予定地に近い於茂登、嵩田の農家の息子たちを含む20代の若者が中心になって「石垣市住民投票を求める会」が立ち上がったというニュースも入ってきた。代表を務める金城龍太郎さんのことはよく知っていた。署名開始の大集会をやるというので、私は早速石垣に飛んだ。
(5)空港まで迎えてくれた山里節子さんは、その前日に起きた出来事に憤懣やるかたない様子だった。配備予定地に隣接する4つの字は反対しているにもかかわらず、人目を盗むように測量が進められていた。その印があちらこちらに出現して包囲網が狭まっていく中で、予定地のど真ん中なのに用地提供を拒否している「ダハズ農園」の草木が勝手に伐採され、測量に入られていたことがわかった。農園主の木方さんは激怒して防衛局に説明を求めたところ、担当の業者が分からないなどと1ケ月放置されて、その日ようやく防衛局の担当者が農園にやってきたという。木方さんを一人にしてはいけないと、節子さんや周りの農家の人たちなどが急遽立ち会う中、説明を聞いたが「測量はしていないという認識だ」など、のらりくらりとかわすだけで、文書による謝罪を要求したものの誠意のない対応だったという。
(6)「オン・アラートで、いざ! という時にぱっと集まれる人を増やさないとだめね。おばあたちは何人かは行けるけれど……。こんなやり方じゃ、辺野古で闘っている方々には呆れられちゃうわ。お行儀が良すぎる、石垣の人は」。業者が来たら、ガンガンガン!と銅鑼を鳴らして村人を結集させ、白保空港建設の阻止行動を闘い抜いた経験があるだけに、80歳を数えても節子さんには熱量がある。自らも戦争マラリアで苦しみ、家族を失った節子さんは「南西諸島防衛」の名のもとに自分たちに降りかかった辛酸の正体をずっと睨みつけて生きてきたのだ。生まれ島がまた毒牙にかけられてたまるか! という覚悟がある。
(7)「ダハズ農園の木方さんはおとなしい方。でも三上さん。彼の大事な、娘さんの誕生を祝って植えた木があるの。それを見てきて。彼は絶対その木を切らせたくないのよ」。
節子さんと農園を訪ねると、木方さんは快く案内してくださった。そして昨日、ここで行われた防衛局とのやり取りを悔しそうに再現してくれた。自分の農園が自衛隊基地のど真ん中に来ることが分かった3年前から、心労は絶えない。土地は絶対に提供しない、と伝えてからずいぶん音沙汰なかったので、計画が変わって予定地から外れたのだろうと思いかけていた。ところが9月に、無断で伐採やマーキングが行われていたことが発覚した。6歳になる娘は、農園に来たら真っ先にその菩提樹に向かって走り、これ私の木よね? と抱き寄せるそうだ。ここで撮る家族写真の蓄積は、木方さんたち家族が生きている証でもある。いったい誰に、大事な家族の営みをぶった切る権利があるというのだろうか?
(8)「まるで僕たちは透明人間のように、いないもののように扱われている。防衛局の人たちは、痛みはないのか。娘に、なんでこの木を切るの? と聞かれて答えられるのか。ここに、繊細な感情を持った人間が普通に生きているんだということをわかってほしい」。
そう言って涙を落とす父親の姿を私のカメラがとらえる。ごく普通に家族で娘の成長を祝う幸せを誰かが奪う。それは表面上は無断で敷地に入った業者であり、知っててそれを指示した防衛局員である。この動画を見る人は木方さんに同情し、防衛局のやり方を憎むだろう。しかし、石垣島がどこかも知らない日本の多くの国民が、政府の考える国防を肯定し、南西諸島に実力部隊を置くことは自分たちの安心だと思っている。アメリカ軍でもいい、自衛隊でもいい。中国も怖いし北朝鮮もまだまだ怖いってテレビで言ってたし、備えあれば、ね……。と漠然と思っている。菩提樹を見て泣く父親の映像は、できれば見たくないだろう。誰が悪いのか、周りまわって自分だなんて話は全く聞きたくもない。というわけで、私が石垣島のことを書くと、その記事のアクセス数はいつも割と低い。でも、娘を思う父の想いを踏みにじってまでも安全保障という果実を貪り食いたいとは思わない! と言ってくれる読者もいるだろう、そう信じて動画を編集する。だからこの動画はぜひ見てほしい。」
(9)そして今回のハイライトは、市長も市議会も自衛隊容認という逆境の中で、大事なことはみんなで考えよう、島の未来は自分たちで決めよう、と立ち上がった20代の若者たちの姿である。それは、動画の後半をじっくり見てもらいたい。代表の金城龍太郎さんは、実は3年前から取材している嵩田のマンゴー農家、金城哲浩の息子さんで、彼が留学先のアメリカから戻って農業を手伝い始めた25歳の時に長々とインタビューをさせてもらった。穏やかで口数は少ないけれども、笑顔が印象的な青年だった。世界の国々から戦争の恐怖をなくしたいと国連の職員になりたいと思ったこともあったという。でも生まれた島と農業に正面から向き合っていきたいと、石垣に戻ってきたと話してくれた。ハウスの中で柔らかい光を浴びながら両親と3人でマンゴーの世話をする姿が何か美しい絵のようだった。それでも、自衛隊の話になると彼の顔は曇った。「同級生にも入隊した人が何人かいて。その話は同年代でもなかなか……」。
(10)もう一人、『標的の島 風かたか』の中に登場する青年がいる。当時、於茂登の公民館長だった嶺井善さんがウコンの畑で若者に指導する場面だ。嶺井さんは、地域の若者が農業を覚えてここで暮らし、結婚し、子どもを育てる。そうならないと僕たちの地域がなくなってしまうからと、後輩の育成に余念がなかった。そこでトラクターを持っていたのが、伊良皆高虎さん、当時25歳だった。その時に高虎さんは、たまたま同級生の龍太郎さんの話をしてくれた。とても優しくて人格者で、英語もできて、将来は島を背負う男になるというような話だった。私は、ずいぶん仲よしで、お互いに農家の跡取りとして助け合ってるいい関係の二人なんだなあとしか思っていなかった。でも今回、住民投票を求める会の代表になった龍太郎さんを見て、どこにこんな力があったのかと目を見張った。



話そうよ 話そうよ    今日の出来事 未来の夢
咲かそうよ 咲かそうよ  色とりどりの花 みんなの心に
話そうよ 話そうよ    大切なこと 島のこと


(11)「市民大署名運動会」と題したイベントは歌から始まった。ハルサー(畑人)ズ、というバンドを、金城龍太郎さん、伊良皆高虎さん、そして白保の宮良央さんという農家の3青年で組んでいて、この歌は龍太郎さん作だとか。運動会に見立てた署名開始セレモニー、生演奏に、オリジナルビデオでは笑いも取りながら署名集めのルールを会場に伝えるなど、若手の手作り感あふれる集会は終始笑い声に包まれた。この種のイベントには足が向かない人たちも覗いてみたくなる、まつりのような明るさで、住民投票にネガティブな私の心も晴れてきた。法的拘束力はないけど? 市議会で否決されたら? とか意地悪な質問をしてはみたけど、それが場違いだと思えるほど肯定的な空間だった。そのパワーは、眉間にしわを寄せていた節子さんの表情の変化を見ても明らかだろう。頑張ってきた島のお年寄りたちもどんなに救われたことか。
(12)元気をもらって沖縄本島に帰ろうとした翌日、地域の雑誌に投稿した龍太郎さんの文章を読んで私は頭を殴られたような気がした。「闘う農民のバラッド」というタイトルで彼が島の未来を思って書いた長文。その中にこんな一文があった。「もし僕が死んだら、この世の権力によって殺されたんだと思ってください。一応冗談です」。父親の哲浩さんは、「表に立つな」と彼を止めたという。狭い社会の中で顔と名前を出して国家権力と対峙する。お父さんも自衛隊問題が勃発した時の公民館長としてずっと表に出てきただけに、国からだけでなく島内からも飛んでくる矢の痛みをよく知っている。それは傍で見ていた龍太郎さんこそ誰よりわかっているだろう。この明るい運動会の背景にはどれほどの覚悟があるのか。彼らはこの3年でそこまで追い込まれたのだ。結局、私たちの世代は、基地の島の苦しみを次の世代に引き渡したに過ぎないのか。この3年、先島の軍事基地化を全国に知ってほしいと頑張ってきたことも、次世代の防波堤にはならなかったのか。
(13)実は、今回は女の子たちの声も取材しているが出さなかった。すべて覚悟して名前も顔も出す、と決めた3人までにしてほしいという声があったからだ。賛成でもいい、反対でもいい、中立でもいい。でも、島の未来を考えようぜ? と問いかけることが、なぜ「すべてを覚悟」するほど悲壮なことになってしまうのか。しかし前半に書いたように、悲壮なのだ。国策に盾をつくこと。折れていく周りを見ること。無関心という暴力に打ちのめされ、人を信じられなくなること。「基地を造らないで」という闘いは、尋常な神経で長期間向き合い続けられるものじゃない。だからこそ、例えば辺野古の闘いの20年が、石垣や宮古の軍事化に抵抗する人たちの土台になり、身体を投げ出して頑張ってきた大先輩たちの築き上げた台地の上から、次世代の若者たちにはずっとましな闘い方をしてほしいと願う。せめて汗と涙の蓄積は彼らをいくぶん楽にしたと思いたい。しかしそんなことも老兵の部類に入った私レベルの、安っぽい自己肯定願望なのかもしれない。
(14)でも、今回分かったことは、彼らは本気で何もかも受け止めるつもりで、なおかつ明るく楽しくやろうと決めたということだ。「ビギン」や「きいやま商店」を生んだ石垣島はほかの島とは違う。ハルサーズが音楽でこれをやれるのは、それこそ島人の宝を受け取った島の若者だからこそ。芸と情けの島の本領を、まだ私などは知っちゃあいないのだ。


 三上さんは、最後をこのように締める。


「『ちょうどよい。盾になるからこの島々にミサイルを置きなさい』と言ったのは、遠い安全な大陸から太平洋を牛耳りたいと思う権力者たちなんだろう。『となりの国が怖いし、この島なら回りも海だから我慢してくれ』と同意したのは、73年前の出来事を反省する力もないこの国のトップなのだろう。『とにかく警備員が多い方が、安心じゃない?』と思考停止した多くの国民がそれを可能にしている。しかし、みんな地図の上に浮かぶ小島のことを、何にも知らない。この島の宝を知るはずがない。それを知っている島人で島の未来を決めよう。彼らの主張はどこまでも正しく、真理であり、最大限に尊重されるべきだし、何の心配もなく最後までやり遂げる環境を作る手伝いを、せめてやらせてくれまいか、と思っている。」


 三上さんの「結局、私たちの世代は、基地の島の苦しみを次の世代に引き渡したに過ぎないのか。この3年、先島の軍事基地化を全国に知ってほしいと頑張ってきたことも、次世代の防波堤にはならなかったのか。」、との言葉が身に染みる。
「沖縄でよかった」との言葉は、「もし僕が死んだら、この世の権力によって殺されたんだと思ってください。一応冗談です」とまで沖縄の若者を追い込んでいることを、あらためて、肝に銘じる。




by asyagi-df-2014 | 2018-11-26 07:14 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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