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「政府としても翁長知事の沖縄にかける思いをしっかりと受け止め」という言葉の欺瞞は、極まる。

 沖縄タイムスは、2018年10月9日に行われた翁長雄志前沖縄県知事の県民葬の様子について、次のように報じた。


①「沖縄県議や那覇市長、知事を歴任した故翁長雄志さん(享年67)の県民葬が9日、那覇市奥武山の県立武道館で行われた。県内外から約3千人が参列し、名護市辺野古の新基地建設反対を掲げ、全国に沖縄の基地負担軽減を求め、政府と向き合った『闘う知事』との別れを惜しんだ。実行委員長の玉城デニー知事は式辞で、沖縄の民意を強く訴え続けた姿は『多くの県民の共感を得た』とたたえた。」
②「玉城知事は翁長さんが毎朝口ずさんでいた琉歌を披露。『芯や天冠みてぃ、枝や國廣ぎ、根や地の底に、果てぃん無らむ』。幹は天に達し、枝は国中に広がり、根は地の底に張り巡らされるという沖縄の将来像を読んだと説明、『翁長雄志さん。あなたは、この木のように大きな大きな存在でした』と述べた。」


 また、琉球新報(以下、「新報」)は2018年10月9日、このことを次のように報じた。


①「9日の翁長雄志前知事の県民葬に出席した菅義偉官房長官は、安倍晋三首相の弔辞を代読した。菅義偉官房長官は、沖縄の過重な基地負担を全国に訴えてきた翁長氏の政治姿勢に触れ、『沖縄県に大きな負担を担ってもらっている現状はとうてい是認できるものではない。政府としてもできることは全て行う、目に見える形で実現するという方針の下、基地負担の軽減へ向けて一つ一つ確実に結果を出していく』と述べた。」
②「一方で、普天間飛行場の移設に伴う辺野古新基地建設阻止を掲げた翁長県政と激しく対立してきた菅氏の言葉に対し、一般参列者の席から『帰れ』など激しい怒声が飛び交え、騒然となった。首相の弔辞では『沖縄が日本を牽引し、21世紀の万国津梁として世界の架け橋になる日が現実になっている。政府としても翁長知事の沖縄にかける思いをしっかりと受け止め、沖縄の振興をさらに前に進めることを誓う』と沖縄振興の取り組みなどにも触れた。」


 このことに関して、「新報」は2018年10月10日、「首相の追悼の辞 空疎で虚飾に満ちている」、とその社説で断じた。
「新報」が「菅義偉官房長官が翁長雄志前知事の県民葬に参列し、安倍晋三首相の追悼の辞を代読した。拍手はなく、怒号が飛んだ。空疎で虚飾に満ちていたからだ。」、とまで言い切る意味を押さえる。
 「新報」は、まず、次のように指摘する。


(1)菅官房長官は4年前、知事に就任した翁長氏との面談を4カ月も拒み続けた。沖縄の民意を一顧だにせず、米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設を名護市辺野古で強行する中心人物だ。
(2)新基地建設に反対する翁長氏は2015年4月、知事として初めて菅氏と会談した際「官房長官は『粛々』という言葉を何回も使う。埋め立て工事に関し問答無用という姿勢が感じられる。『沖縄の自治は神話だ』と言った最高権力者キャラウェイ高等弁務官の姿と重なる」と苦言を呈している。
(3)1961年、琉球政府立法院議員だった平良幸市氏(後の知事)は米国施政下の理不尽な状況を踏まえ、沖縄を訪問した国会議員団に対し「何のかんばせ(顔)あって沖縄県民に相まみえんや、というお気持ちから(議員団は)おいでになるまいという声もあった」と不満を示した。
(4)住民の意思に反して基地を押し付けられている沖縄の立場は今も大して変わらない。高等弁務官が首相や官房長官に代わっただけだ。
(5)菅氏の参列に「何のかんばせあって」という印象を持った県民も少なくないだろう。今や官房長官は沖縄への圧政を象徴する存在と言っていい。政権の高圧的な姿勢が翁長氏の健康を害する一因になった可能性も否定できない。


 「新報」の指摘は、核心を次のように突く。


(1)追悼の辞で首相は、沖縄の過重な基地負担について「現状は到底是認できない」とした上で、「政府としてもできることは全て行う。目に見える形で実現するという方針の下、基地負担の軽減に向けて一つ一つ確実に結果を出していく決意だ」と宣言した。「政府としてできることを全て行う」と言うのなら、なぜ、県知事選で明確になった新基地建設反対の民意を尊重しないのか。
(2)追悼の辞では「沖縄県民の気持ちに寄り添いながら、沖縄の振興、発展のために全力を尽くす」とも述べている。県は、仲井真弘多元知事による新基地建設予定地の埋め立て承認を8月31日に撤回した。これを受け安倍政権は法的対抗措置を取る構えを見せてきた。県民の大多数が反対する新基地を造ることが県民に寄り添うことなのか。読み上げた官房長官自身、矛盾を感じなかったのだろうか。
(3)首相は「翁長前知事の沖縄にかける思いをしっかり受け止めて沖縄の振興をさらに前に進めることを誓う」と言明している。本当に翁長氏の思いを受け止めるのなら、新基地建設を直ちに中止し、県内移設を伴わない普天間飛行場の全面返還を米側と交渉することだ。それが翁長氏の遺志に応える唯一の道である。


 何が、欺瞞なのか。
 「本当に翁長氏の思いを受け止めるのなら、新基地建設を直ちに中止し、県内移設を伴わない普天間飛行場の全面返還を米側と交渉することだ。それが翁長氏の遺志に応える唯一の道である。」、との琉球新報の批判に尽きる。




by asyagi-df-2014 | 2018-10-17 07:08 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年10月16日

名護市の渡具知武豊市長は、シュワブ内全7カ所の撤去を「公約」と明言した。
なぜなら、「米軍キャンプ・シュワブ内のヘリパッドを巡っては、2016年12月に名護市安部で米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが墜落した際に、辺野古、豊原、久志の久辺3区長らが当時の若宮健嗣防衛副大臣に撤去を求めた経緯がある。事故から2年近くたつが、ヘリパッド撤去の動きはない。米軍機が集落上空を通り、地元住民が騒音に悩まされている状態も続いている。」(琉球新報)、との実体。
これまた、沖縄の首長の命を預かる仕事。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年10月16日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-ヘリパッド撤去「公約に」 渡具知名護市長、議会で明言-2018年10月16日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【名護】名護市の渡具知武豊市長は15日、米軍キャンプ・シュワブ内にあるヘリパッド全7カ所の撤去の実現を求めていく考えを明らかにした。市議会本会議で『強く訴えていく』『(撤去を)公約と捉えて結構だ』と明言した。渡具知市長は2月の市長選ではシュワブのヘリパッド撤去を公約に掲げていなかった。市議会3月定例会では国立高専近くのヘリパッド撤去を求める考えを示していたが、シュワブ内全7カ所の撤去を『公約』と明言したのは初めて。」
②「東恩納琢磨氏への答弁。一般質問で東恩納氏が『ヘリパッドの全面撤去を掲げていると認識していいか』と問うと『これまで何度か発言している。私の公約と捉えて結構だ』と答弁した。特に、高専のグラウンドから約300メートルと近い位置にあるヘリパッドについて、渡具知市長は7月に小野寺五典防衛相(当時)を訪ね、早急に撤去するよう口頭で伝えたという。」
③「米軍キャンプ・シュワブ内のヘリパッドを巡っては、2016年12月に名護市安部で米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが墜落した際に、辺野古、豊原、久志の久辺3区長らが当時の若宮健嗣防衛副大臣に撤去を求めた経緯がある。事故から2年近くたつが、ヘリパッド撤去の動きはない。米軍機が集落上空を通り、地元住民が騒音に悩まされている状態も続いている。」
④「特に渡具知武豊市長が早期撤去を求めた国立高専裏のヘリパッド『LZフェニックス』は、高専のグラウンドから約300メートルの距離に位置し、オスプレイをはじめとする米軍機が離発着訓練を繰り返している。」
⑤「地元住民の意を酌んだ渡具知市長は防衛省に撤去を求め、今後も『強く訴えていく』と、本腰を入れる姿勢だ。ただ、ヘリパッド撤去までのプロセスを問われると、防衛省に口頭で求めたことを説明しただけで、具体的道筋は見えていない。撤去をどう実現させるか、手腕が問われてくる。」                           (阪口彩子)


(2)琉球新報-ハンセン病史 継承へ活動 「耳で聞き 心に刻んで」-2018年10月16日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「ハンセン病の歴史を次世代に残そうと全国各地で奮闘している男性がいる。大阪を拠点に講談師として活動する伊藤貴臣さん(42)は言葉で差別の痛みを伝え、理解してもらおうと、『沖縄県ハンセン病証言集・沖縄愛楽園編』(愛楽園自治会発行)を朗読するラジオ番組の制作や元患者の体験を基にした講談の作成、上演に取り組んでいる。『文章を読むことが難しくても耳で理解できる。耳で聞き、心で想像することで胸に刻み込んでもらいたい』と語った。」
②「伊藤さんはトランスジェンダー(性同一性障害など心と身体の性に違和感のある人)だ。生まれた時の性別は女性だが、性自認は男性。ただそれだけで人は伊藤さんを拒否した。唾を吐きかけられたり、触れた物を目の前で洗われたりした。『ハンセン病元患者の皆さんの体験が私の体験と重なった。私だから伝えられることがあるのではないかと考えた』。ことし4月、名護市済井出の沖縄愛楽園を題材にした講談上演のために初めて同園を訪れ、金城幸子さん(77)や平良仁雄さん(79)らハンセン病元患者と交流した。元患者や家族が背負わされた苦しみと悲しみの歴史、さまざまな理由から亡くなってもなお古里に帰れぬまま納骨堂で眠る450人以上の元患者の存在を知った。」
③「『夢は今もめぐりて、忘れがたきふるさと』。9月6日、愛楽園納骨堂前に歌声が響いた。伊藤さんが作成した講談『ハンセン病講談風語り:煌(きら)めく百の物語 違憲国賠裁判/忘れがたき故郷編』での一幕だ。納骨堂に眠る元患者たちを思い、参加者が唱歌『故郷』を歌い上げた。」
④「客を話に参加させてはいけないという講談のご法度を破り、『故郷』合唱を取り入れた。『愛楽園があったから生きられたのではない、愛楽園でしか生きられなくされたんだ。この言葉の重みを伝えたかった。」
⑤「11月10日に愛楽園は開園80年を迎える。『生まれ育った場所、好きだった景色へ魂だけでも帰ってもらいたい。その願いを込めた』」
⑥「伊藤さんのラジオ企画『煌めく百の物語―沖縄愛楽園から未来へ送るメッセージ』は、伊藤さんの思いに共鳴した元アナウンサーや著名なナレーターなどプロの語り手が『沖縄県ハンセン病証言集・沖縄愛楽園編』を朗読する。証言集には116人の元患者の思いが詰まっている。すでに10月からインターネットラジオ『RADIO BALLOON (レディオ・バルーン)』で放送している。ラジオ局など県内での放送先も探している。伊藤さんは『過ちを繰り返さないよう、音が出る教科書として証言に命を吹き込んだ。全ての証言を放送するまで続ける』と力を込めた。」
⑦「『煌めく百の物語―沖縄愛楽園から未来へ送るメッセージ』の放送は、レディオ・バルーンで毎週月曜午後4時~同4時半。問い合わせは(電話)06(6365)6182。」(佐野真慈)
⑧「愛楽園開園80年 新報HPに特集:琉球新報では沖縄愛楽園の開園80年を前に、沖縄のハンセン病回復者の証言などを通し回復者や家族の苦しみを探る記事を掲載する。ホームページの特集コーナーに設けたページ『みるく世向かてぃ~沖縄のハンセン病~』で、最近報じたハンセン病に関する記事をまとめている。『煌めく百の物語―沖縄愛楽園から未来へ送るメッセージ』も第1回から随時、琉球新報ホームページで公開する。」


(3)沖縄タイムス-突然の事態「真っ白に」 辞職報道巡り議論 号外配る手が震え… 【翁長氏急逝 知事選へ 本紙記者取材ドキュメント・1】-2018年10月16日 07:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「2018年、県内最大の政治決戦だった沖縄県知事選は、8月8日の翁長雄志知事の急逝により劇的に局面が動きました。後継候補の人選は急転直下、翁長氏の生前の音声データで玉城デニー氏に決まり、政府与党が全面支援した前宜野湾市長の佐喜真淳氏に約8万票差で大勝する結果となりました。『想定外』が続いたこの約2カ月間、本紙の記者たちが何を取材し、思ったのか。新聞週間に合わせ、舞台裏を紹介します。」
【8月8日午後3時15分】意識混濁の情報
②「8月8日午後3時15分、那覇市泉崎にある県議会棟の記者室で、政経部県議会担当の大野亨恭(38)の携帯電話が鳴った。相手は東京報道部の上地一姫(33)。『知事が意識混濁との情報がある』との知らせ。謝花喜一郎副知事が県関係国会議員に伝えたという情報が端緒だった。大野がその場で野党国会議員に電話すると『意識混濁、いま説明を受けた』と明かした。」
③「翁長雄志氏が7月27日に名護市辺野古の埋め立て承認撤回を表明し、翌9日には防衛局の意見や反論を聴き取る県の『聴聞』が予定され事態は緊迫していた。11月実施予定の知事選での翁長氏の動向も注目されていた。『撤回も知事選も、どうなるんだ』。想定外の事態に大野の頭の中は真っ白になった。とにかく早く情報を共有しようと、社内メールで第一報を流した。」
④「数分後、8月11日の県民大会に向けた事前取材を終えた浦添市政担当の伊禮由紀子(28)の携帯電話が鳴った。『浦添総合病院に行ってほしい』。声の主は社会部フリーキャップの吉川毅(44)。キャップの声が珍しく動揺していた。胸騒ぎがした。病院へ急行したが、周辺に目立った動きはなく報道陣もいない。社内メールでひっきりなしに情報が入る。事態がどこへ向かうのか全く想像できないまま、1人で病院の出入り口を見つめた。」
⑤「午後4時、本社11階の編集局では各部デスクが集まり朝刊の内容を話し合う調整会議が始まった。次長の稲嶺幸弘(53)は『きょうは長い一日になる』と告げた。知事の容体や今後の進退を含めて、朝刊制作が締め切り時間ギリギリまでかかるとの見通しが念頭にあった。」
⑥「会議中の午後4時20分ごろ、琉球新報の『翁長知事、辞職へ』とのウェブ速報が参加者のスマートフォンなどに表示された。会議は重苦しい空気に包まれた。政経部だけでなく、警察担当など別の部署の記者もそれぞれのネットワークで情報収集していたが、『辞職』の事実はつかめない。県議会で取材中だった政経部の銘苅一哲(35)に、政経部長の宮城栄作(47)から『辞職へ、で速報を出せないのか』と電話が入った。銘苅は『辞職は自らの意志で申し出るもの。意識がないままでは辞職はできない。書けるとしても2期目が不透明に、が限界』と説明した。本社の混乱は分かるが、こんな時だからこそ記事は正確にするべきだと自分に言い聞かせた。現場からの情報が錯綜(さくそう)する中、宮城はネット速報や号外、翌日以降の展開を冷静に考えようとしていた。」
⑦「社会部厚生担当の石川亮太(38)は、約1カ月前に親しい医療関係者から知事の容体を懸念する意見を聞いていた。午後5時から始まった県庁6階の特別会議室での謝花副知事の会見。ノートにメモしながら『回復の見込みはあるのか』と考えていると、マナーモードにしていた携帯が震えた。社会部デスクの黒島美奈子(48)から『専門医に意見を聞いて』との指示だった。」
⑧「その頃、東京報道部の大城大輔(37)は、翁長氏のニュースを受けざわつく防衛省内で取材中だった。副知事会見のテレビ中継を見ていた職員も、衝撃を受けているように感じた。午後5時4分、『他紙が号外』の知らせが社内メールに流れた。編集局内では、『辞職へ』の号外発行を巡る議論が編集局三役、政経、社会のデスクで続いていた。『意識混濁の中で【自ら職を辞する】と表明できない以上、号外は出せない』との意見に、『本人の意識混濁で意思表明ができず、辞職は必至ではないか』として号外を出すべきだという反論も上がった。」
⑨「政治取材が長い次長の与那原良彦(49)は『政治家の進退にかかわる話は慎重にすべきだ』と声を上げた。最終的に辞職の記事出稿を取りやめ、印刷センターの職員を待機させていた号外発行準備も解除された。」
⑩「翁長氏が膵臓(すいぞう)がんのため死去したのは午後6時43分。編集局に一報が入ったのは午後7時7分、他局の社員が電話で『翁長さんが亡くなった』と、伝えてきた。たまたま一緒にいた翁長氏の市長時代の側近からの情報だった。編集局内は、再び騒然となった。『(側近は)誰から死去の情報を聞いたのか。ウラ(情報の確認)が取れたら号外を出す』。編集局長の与那嶺一枝(53)が叫ぶと同時に、社会部フリーキャップの吉川は携帯を手にしていた。側近に電話し、翁長氏の親族から連絡があったと確認した。当の親族に電話をするがつながらない。携帯をポケットに収めた時、折り返しがあった。『(親族が)今は電話しないでと言っている。(死去は)本当だから』。一報から数分後、与那嶺は号外発行のゴーサインを出した。」
⑪「知事死去を受け、県政キャップの福元大輔(41)は、12日前の最後の記者会見を思い出していた。承認撤回を表明する場で、知事の左側から質問した。『2期目に出馬する責任があるのではないか』。知事は珍しく福元の目を見て、諭すように説明した。『人生は昨日、おとといにはなかったものが、きょう外反母趾(ぼし)になり、歩きにくくなる。それを含めて考えてほしい』。死を覚悟していたんだと思うしかなかった。」
⑫「翌日紙面の展開は慌ただしく変わった。社会部フリーはこの日、県外出張中の記者が3人もいて、人員が足りない。社会部長の玉城淳(50)、デスクの大門雅子(45)、キャップの吉川は頭を抱えながら、ホワイトボードを見つめていた。県庁、病院、翁長氏の自宅やゆかりのある栄町周辺、辺野古関係や県民反応、追悼文や翁長氏の過去の発言のまとめなど、各支社や各部にも応援を求めて取材体制を整えた。」
⑬「次々と届く緊迫する事態をメールで把握していた学芸部の文化班。キャップの粟国雄一郎(45)と吉田伸(43)は翌週に予定していた文化面の原稿の全ての掲載を取りやめ、緊急連載の相談に入った。先が見通せない沖縄の針路を冷静に分析し、展望を示せる評者は誰なのか。そのリストアップに入った。学芸部長の中島一人(52)とデスクの内間健(50)は翁長氏の語録をまとめた。過去に掲載された記事をデータベースで調べ、記事化した発言は33本、約3500文字に上った。県民の心を打った数々の言葉がよみがえった。」
⑭「総合メディア企画局デジタル部長の平良秀明(51)は、ネットでニュースを県内外に伝えようと部員に声を掛けていた。午後7時20分『翁長沖縄知事が死去』の速報。ヤフーニュースのトップで掲載され、タイムスのサイトは国内外から過去最多のアクセスを記録。通信社を介して速報は世界を駆け巡った。」
⑬「社会部の榮門琴音(35)と特報班の下地由美子(37)は『翁長知事死去』の大見出しの号外を手に夜の久茂地を走っていた。榮門は入社以来何度も号外を配ったが、持つ手が震え足に力が入らない感覚は初めて。号外を手にした人が『えっ亡くなった?』と聞いてくる。『はい』と短く応えることしかできなかった。」
⑭「午後8時、沖縄市で開かれていた元衆議院議員の故上原康助氏をしのぶ会でも、翁長氏急逝の知らせが届いていた。中部報道部の宮城一彰(37)は、出席していた現知事の玉城デニー氏にも取材していた。この時、後継として知事選に挑むとは予想もしていなかった。」
⑮「 午後9時すぎ、南部報道部の堀川幸太郎(40)と中部報道部の比嘉太一(28)は、翁長氏のゆかりの場所である栄町を歩いていた。商店街に入ると翁長氏の急逝を悼む地元の人たちが集まっていた。涙ながらに翁長氏のことを語る人たちの声を聞きながらペンを握った。午後9時20分ごろ、翁長氏が自宅に戻る様子を取材するため、県警キャップの山城響(34)は那覇市の自宅前にいた。集まった報道各社に、次男の雄治氏が付近住民への影響や安全確保を理由に取材をやめるよう訴えたが、収拾がつかない。遺族の思いに寄り添うべきだと悩んだが、『県内公人トップの死去。全てを記録したい』との思いが勝った。」
⑯「午後10時ごろ、病院では、翁長氏に対面する関係者が出入りしていた。入社4カ月で県警担当の豊島鉄博(24)は、関係者の悲しみの声を無我夢中でメモした。午後10時15分、病院地下駐車場で待つ報道陣の前に、沈痛な表情の謝花副知事が姿を現した。社会部サブキャップの新垣綾子(40)はその5時間前、県庁で『一日も早い回復を…』と希望を口にしていた副知事の言葉との落差に胸が詰まった。」
⑰「翁長氏を乗せた車両が病院を出た後の午後10時28分、米軍のオスプレイが病院上空を通過した。基地の過重負担を国内外に訴えた翁長氏の死去と、それを無視するかのような運用を続ける米軍。政経部の伊集竜太郎(40)は言いようのない怒りを覚え、社内メールに通過の事実を送った。」
⑱「この日だけで社内メールの送受信は約200件。激動の1日は、現職知事の死去に伴う異例の知事選の日々へと続いていく。」


(4)琉球新報-「辺野古新基地建設に反対し、普天間飛行場の一日も早い閉鎖・返還を求める」 玉城知事が初の所信表明-2018年10月16日 10:40


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー知事の就任後初の県議会となる10月定例会が16日午前、開会した。議案の説明に先立ち、就任あいさつを行った玉城知事は『故翁長雄志前知事は【県民が心を一つにすること】を深く望み、自らの決意がいつも県民と共にあることを命を懸けて私たちに伝え続けてきた。この思いをしっかりと受け継ぎ、全身全霊で県政運営に取り組む』と述べ、前県政が打ち出した『誇りある豊かさ』の実現に向けた県政運営の所信を述べた。」
②「知事選で最大の争点となった米軍普天間飛行場の辺野古移設の是非についても『建白書の精神に基づき、辺野古の新基地建設に反対し、普天間飛行場の一日も早い閉鎖・返還を政府に強く求める』と辺野古新基地阻止の決意を改めて示した。」
③「また、3年半後に沖縄の日本復帰50年の節目を迎えることを踏まえ『沖縄らしい優しい社会を構築するため、アジアのダイナミズムを取り込むことなどにより、経済全体を活性化させ、持続的に発展する好循環を創り上げる』と自立型経済の確立に意欲を示した。」
④「玉城知事は、新県政が目指す基本的な方向性として『新時代沖縄の到来』『誇りある豊かさ』『沖縄らしい優しい社会の構築』の三つの視点を提示した。三つの視点に基づいて展開する諸施策として①海外との経済、文化交流を促進する産学官による『「万国津梁会議(仮称)』の新設②持続可能な世界水準の観光都市沖縄に向けた『観光・環境協力税(仮称)』の導入③中学・高校生のバス通学の無料化④母子保健と子育て支援が一体となった子育て世代包括支援センターの全市町村設置⑤基地返還跡地のまちづくりなどに資する社会資本としての鉄軌道の導入-など15の取り組みを公約に掲げた。」


(5)沖縄タイムス-米軍基地内に縄文遺跡 グスク時代含め18カ所 トリイ施設のキンザー移設計画エリア-2018年10月16日 09:27


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【読谷】米空軍嘉手納基地より南の基地統合計画で牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の倉庫などが移される米陸軍トリイ通信施設の移設計画エリア約20ヘクタールで、縄文時代の集落跡など18遺跡が見つかったことが15日分かった。村議会9月定例会で村文化振興課の上地克哉課長が明らかにした。上地榮議員への答弁。」
②「村によると、3遺跡は2700~2800年前の縄文時代晩期、15遺跡は700~800年前のグスク時代の集落跡とみられる。」
③「移設に向けて2015~16年度に実施された沖縄防衛局の文化財試掘調査で見つかり、現在は移設工事で影響が及ぶ2遺跡の本発掘調査を優先し進めているという。上地課長は取材に『今後の進ちょくをみないと成果は分からない』と述べた。」
④「統合計画は、牧港は25年度以降、キャンプ瑞慶覧は24年度以降に移設し、返還するとしている。防衛局は同日『埋蔵文化財の取り扱いは、村と協議しつつ適切に対応する。牧港などの返還時期に影響が出ることは想定していない』との認識を示した。」 
⑤「県内の遺跡に詳しい国立科学博物館の藤田祐樹研究主幹の話:県内でも縄文時代晩期の遺跡は確認例があるものの、さまざまな時代の遺跡が発掘されるということは重要な場所である可能性が考えられるので、しっかり調査をしてほしい。今後の本格的な調査で何が見つかるかを調べ、遺跡の評価を行ってほしい。」




by asyagi-df-2014 | 2018-10-16 17:21 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄の米軍基地を朝日新聞で考える。(1)

 朝日新聞(以下、「朝日」)は2018年10月7日、「全国の米軍専用施設の7割が集中する沖縄。新たな米軍基地建設の是非が最大の争点となった県知事選で、玉城デニー氏が過去最多得票で勝利しました。この問題にどう影響するのでしょうか。また、新基地は本当に沖縄に必要なのでしょうか。沖縄の抱える問題とヤマト(本土)の人々の向き合い方について、3回シリーズで考えます。」、と連載を始めた。

 
「朝日」が沖縄の問題をどのように切り込むのか。
米軍基地の問題を、この「朝日」で考えます。
 シリーズは次のように、9月30日付けの沖縄の状況から始められます。 


(1)「新基地建設は絶対に認めない。日本全体でどこに持って行くか考えてください。国民がこれ以上、米軍は必要ないというのであれば、米軍の財産はアメリカに引き取っていただく。それでいいと思います」
(2)9月30日夜、沖縄県知事選で初当選を果たした玉城デニー氏(58)が喝采と声援のなか支援者らに語った言葉です。名護市辺野古で進められる米軍基地建設に対し、明確に反対を訴えた玉城氏の勝利は、人々の切なる願いの表れでもありました。
(3)1996年に決まったこの計画は、中部・宜野湾市にある米海兵隊の普天間飛行場を返還し、代わりの軍用飛行場を建設するというもの。人口密集地での危険性を減らすなどが最初の目的でした。2006年、辺野古沿岸部を埋め立ててV字形滑走路を建設することで日米が合意。「負担軽減」と言っても辺野古にも人は住んでいます。ただでさえ多い基地を、また新たにつくることへの反対は根強く、今回まで6回の知事選でこの問題が問われました。
(3)沖縄には米軍の陸・海・空軍と海兵隊がいます。空軍は極東最大といわれる嘉手納基地(沖縄市など)があり、海軍には軍港ホワイトビーチ(うるま市)などがありますが、海兵隊の基地面積は最も広く、全体の約7割になります。陸海空の機能をあわせ持ち、緊急時の展開が可能とされ、その航空基地が普天間です。


 具体的に何が問題であるというのか。
 まず、「朝日」は、在沖米軍、特に在沖米海兵隊に関わって、次のように指摘しています。


(在沖米軍、特に在沖米海兵隊に関わって)
(1)近年、特に海兵隊に関わる事件や事故が問題になっています。04年、大型ヘリが沖縄国際大学に墜落。一昨年は名護市沖の浅瀬に大型輸送機オスプレイが墜落。昨年はヘリが民間地で炎上。飛行中のヘリから部品が落下……。95年、小学生を拉致、暴行する事件を起こしたのも海兵隊員らでした。一昨年は元海兵隊員が女性を殺害し、沖縄は悲しみと怒りに包まれました。
(2)海兵隊は沖縄にいる必要があるのでしょうか。疑問を抱く人は少なくありません。海兵隊を輸送する強襲揚陸艦などの母港は、800キロ近く離れた長崎・佐世保基地。そこから兵員を乗せるために沖縄まで来て、海兵隊はその艦船に乗って多くの期間、アジア各地へ移動して訓練などを行っています。
(3)安全保障問題に詳しい有識者によるシンクタンク「新外交イニシアティブ」(ND)は、部隊が結集する拠点を沖縄ではなく海外に置いても機能は損なわれないとして、海兵隊の国外移転を提案しています。
(4)では、海兵隊が存在することによって相手に攻撃を思いとどまらせる「抑止力」はあるのでしょうか。12年の日米合意で、在沖海兵隊のうち約9千人がグアムなどに移転することが決まりました。残る海兵隊の部隊だけでは大規模紛争には投入できません。また仮に海兵隊が撤収しても沖縄には依然、多くの米軍基地が存在し、「本土」にも第7艦隊(神奈川県横須賀市)などの強大な米軍兵力が駐留しています。


 だから、「朝日」は、「沖縄の抱える問題とヤマト(本土)の人々の向き合い方」について、「日米安保条約が締結されて67年。国内の米軍基地の意味を、私たちは真剣に議論してきたでしょうか。『抑止力』『辺野古が唯一』といった言葉の内実を、どの程度考えたでしょうか。沖縄の選挙結果は国民全体にそのことを問いかけています。(川端俊一)」、と問いかけの意味を焦点化します。ます。
 また、このことを考えるために、軍事ジャーナリストの田岡俊次さんと元沖縄タイムス論説委員の屋良朝博さんの意見を紹介します。


(1)「現状の態勢『抑止力』にならぬと軍事ジャーナリストの田岡俊次さん」


①沖縄の海兵隊の大部分はグアムなどに移転し、戦闘部隊で残るのは第31海兵遠征部隊。約800人の歩兵大隊にオスプレイなどの部隊が付きますが、戦争をできる兵力、装備ではなく、「抑止力」にはなりません。第一の任務は、戦乱や災害の時の在留米国人の救出。現地で空港や埠頭(ふとう)を一時確保し、そこに米国人を集めて脱出させることです。その部隊が沖縄に残るのは、朝鮮半島有事や中国での暴動を想定した場合、グアムからでは何日もかかるからです。
②鳩山政権の時、私は普天間の部隊を長崎県の海上自衛隊大村航空基地に移すことを提案しました。歩兵は佐世保市の陸自相浦駐屯地へ移せば佐世保基地の揚陸艦部隊とも近くなり、海兵隊に異論はないはずです。
③在日米軍は日本を守るためではなく、西太平洋、インド洋に出動するため待機しています。「日米防衛協力のための指針」によれば、尖閣諸島防衛や奪回に海兵隊が参加することはない。だが駐留経費の過半は日本が負担し、日本にいる方が安上がりだから駐留が続くという面もあります。


(2)「『安心』の恩恵と負担 どう考えると元沖縄タイムス論説委員の屋良朝博さん」


①玉城デニー新知事は辺野古新基地に反対し、選挙で圧勝しました。それでも政府は、普天間飛行場を一日も早く移転・閉鎖するには辺野古の基地建設が「唯一の選択肢」として、工事を強行する方針です。
②一日も早いとは? 辺野古の工事が完了し、普天間移転が実現するのは10年先といわれています。総事業費1兆円ともいわれる予算を投じ、10年先まで「一日も早く」と政府は言い続けるのでしょうか。
③普天間を使う海兵隊を沖縄から出せば問題は一挙に解決します。すでに米軍再編で海兵隊はグアムや豪州などへ主力部隊の分散移転を決めています。残る小ぶりな部隊だけでも「本土」が引き取るべきでしょう。嫌なら国外移転を検討すればいい。沖縄は、米空軍嘉手納基地だけでも負担は重いのです。新知事には、「安心」の恩恵と負担をどう考えるかを全国に問いかけてほしいと思います。

県外は他人事 負担軽減を

(3)「朝日新聞デジタルのアンケートに寄せられた声の一部を紹介します。」


●「沖縄出身で現在は関東住みですが、遠くから沖縄のことを見させていただいてとても悲しい気持ちになっています。高校生時代に県外の高校生との交流を持つ場がありました。その際に基地案内をしたのですが、みなさん軍用機を写真に撮りながらカッコイイ!と言っていました。高校生ながら、嫌な気持ちになったのを今でも鮮明に覚えています。県外の方は他人事で、沖縄に住んでる方の中にも当然ですが基地容認で基地にお世話になっている方々もいます。もし沖縄から基地撤退してもらい雇用の面で保障があればもっと良い沖縄になっていくのではないかな?とずっと考えてるところです。私には力がなくそれは無理かもしれませんが」(千葉県・40代女性)
●「沖縄県民には、大戦中に日本国内で唯一、戦場化して多大な犠牲を課している。このことを本土にある者は決して忘れてはならない。いわば本土の人々の身代わり同然であったと言えよう。沖縄県民には政治、産業、教育、福祉にわたり格別の配慮をと願ってやまない。私自身は、東京空襲にからくも生き残った幸運に恵まれた」(海外・80代男性)
●「トランプの姿勢を見ていると、これからは米軍が頼りになるかは未知数に感じる。米軍基地に税金を投入するくらいなら自衛隊基地を増強すべきであると考える」(大阪府・40代男性)
●「僕は10代なので、教科書やニュースで沖縄問題を知った。基地をなくすことのメリット・デメリットは本当に悩ましいことだと思う。世界中が平和的な考えならそんな悩みさえ無いのだろうが」(宮崎県・10代男性)
●「ヘリが落ちた沖縄国際大学へ行き、実際に普天間基地を見てきた。市街地の真ん中に基地があり、そこから飛び立つヘリや戦闘機の爆音はすさまじいものであった。そんな環境に、さらにヘリの窓枠が落下したりオスプレイが不時着するような危険性があっては一刻も早く基地負担軽減をしなければならないと思う。また沖縄へ押し付けているという認識を本土の人はないがしろにしすぎではないか。戦略的に重要だとふんぞり返る前に、少なくとも日米地位協定の見直しを求めるなど沖縄の人々の負担を減らすことが必要ではないかと感じる」(埼玉県・20代男性)
●「沖縄は、地形上重要な位置にあり、米軍基地があることでアジア、東シナ海の安全を保てるのに、必要だと思います。沖縄の人たちに苦痛があるのは本当に心苦しいです。かといって日本のどこに、これ以上の場所があるでしょうか? 沖縄県民の方々の苦痛も減らし、基地との共存を探ること。難しいけどそれしかない」(愛媛県・60代女性)
●「沖縄以外も含めた在日米軍の必要性、仮に必要だとしても、どこにどの程度が妥当なのか、論理的な説明がまったくなされていない。核の傘、地政学リスク云々(うんぬん)との曖昧(あいまい)な言葉ばかりが並ぶ。現代においては、沖縄集中の後ろ盾となる根拠も無い。沖縄が受けている差別は解消されるべきだ。そのために、政府は尽力すべきだし、そうさせる責任は私たち国民にある」(千葉県・50代男性)
●「正直なところよく分からない。基地に対する日米の経済的負担の実情や安全保障の内容、米軍による事件や事故に対する各国の対応の比較、そもそもなぜ米軍の治外法権を許して基地を日本に置き続けなければならないのか。感情論やイデオロギー抜きで、客観的事実と防衛ついての基本的な学識にアクセスすることが非常に難しく、もどかしい」(愛知県・40代女性)


 さて、シリーズ1なので、「朝日」が今後どのように論理展開をするのか、楽しみに待つ。



by asyagi-df-2014 | 2018-10-16 07:19 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年10月15日

「普天間第二小 運動会を開催 米軍機飛行なし 」
 例えば、この見出しをどのように受け取るのか。
この記事では、「事故後、防衛局が校内に配置していた監視員と誘導員も今月1日に解除した。運動会実施中の米軍機の飛行はなかった。児童は秋空の下、伸び伸びと駆けっこや演舞に励んだ。」(琉球新報)とも報じられた。
確かに、世界には児童がのびのびとかけっこをすることができない地域がある。
では、沖縄は何故なのか。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年10月15日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「移民の父」金武魂を継承 當山久三生誕150年祭-2018年10月15日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄移民の父と呼ばれる當山久三(1868~1910年)の生誕150年記念祭(同実行委員会主催)が14日、出身地の金武町で開かれ、町内外から多くの人が訪れた。町民による大規模パレードや當山を描いた演劇を通して、困難に打ち勝ち移民事業を成功させた“金武魂”を再確認し、次世代に継承することを改めて誓った。」
②「當山は1868年に金武間切並里(現金武町並里)に生まれた。99年に県初の移民30人をハワイへ送り出した。その後も多くの県民が海外へと渡った。移民した県出身者は、沖縄が戦争で壊滅的な被害に遭うと、古里を助けようと多くの寄付を贈り、復興への足掛かりをつくった。」
③「当時、移民を見送る場所だったドンダン小(グヮー)(現金武町金武)で開かれた顕彰式では、町内5区が空手や獅子舞などを披露し、祭りを盛り上げた。」
④「宜野座村から友人と訪れた金城佑貴さん(28)は『移民の始まりが金武町だとは知らなかった。チャレンジ精神を大切にしていこうと思う』と笑顔で話した。」


(2)琉球新報-普天間第二小 運動会を開催 米軍機飛行なし-2018年10月15日 05:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【宜野湾】昨年12月に米軍ヘリ窓落下事故が発生した宜野湾市立普天間第二小学校(桃原修校長)で14日、運動会が催された。普天間第二小では、8月末に運動場の2カ所に避難所が完成。事故後、防衛局が校内に配置していた監視員と誘導員も今月1日に解除した。運動会実施中の米軍機の飛行はなかった。児童は秋空の下、伸び伸びと駆けっこや演舞に励んだ。」
②「学校は運動会に先立ち、実施中に米軍機が飛行しないよう市教育委員会を通じて、沖縄防衛局に要請していた。運動会が終わり、午後3時ごろから米軍機のエンジン調整音が基地内から聞こえ、その後飛行する様子が確認された。」
③「桃原校長は『100%事故が起きないとは言えないが、避難などすることなく運動会を終えられた。今後も児童の命を最優先に気を配っていく』と話した。」
④「4年生の女児の母親(36)=市新城=は『当日は飛ばないと話があったので大丈夫だと思うけど…』と前置きをした上で、『なるべく(学校を)避けると言っているが、今でも授業中に上空を飛んでいる。事故が予測できない中で、シェルターがあっても普通の運動や遊びはできないだろう』と不安を拭えない様子だった。」


(3)沖縄タイムス-神戸管制、再編早々のトラブル 那覇を廃止し新設 「予測できなかったのか」-2018年10月15日 06:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「10日に本格運用した神戸航空交通管制部(神戸市)で同日午後5時25分ごろ発生したシステムの不具合で、那覇空港発着の旅客85便に30分以上の遅れが生じた管制トラブル。最大で2時間半の遅延や欠航を余儀なくされた便もあった。国土交通省は11日、『サーバー内で予想を超えるデータ蓄積が発生しデータが処理できなくなった』と原因を説明。運用開始早々のトラブルに航空会社の関係者からは『大混乱で参った』とため息が漏れた。」                                   (社会部・豊島鉄博、山城響)
②「道路と違い、信号機のない上空の交通安全は、航空管制の指示が重要になる。国交省によると、トラブルから約2時間後に復旧するまでの間、バックアップシステムに切り替えて運用を続けた。すでに不具合は修正され、再発防止のために『改めてプログラムの点検などを実施している』という。」
③「神戸に管制部を新設した背景には、国内の航空需要の増加に伴う管制業務の再編計画が絡む。従来の札幌、東京、福岡、那覇の4管制部のうち那覇を廃止。今後、札幌も廃止し2025年度をめどに東京、神戸、福岡の3カ所になる見込みだ。」
④「これまで四つの管制部が地域別に空域を担当していたが、再編では上空約10キロを境界高度に設定し、それ以上の『高高度』を福岡、それ以下の『低高度』を東京と神戸に振り分ける予定。高度別に広域化して見ることで、従来の地域を縦割りで見る方法より航路の選択がスムーズになり、運航の効率化が図れるという。結果的に管制官一人一人の業務負担の改善につながると期待されている。」
⑤「新設の神戸管制部は1日に発足したが、別のシステム不具合のために運用開始が9日まで延期されていた。ある航空関係者は、本格的な運用が始まって早々のトラブルに困惑。『十分すぎるほどの準備がなされてしかるべきだ。予測できなかったトラブルなのか』と疑問を呈した。航空会社にとって今回のトラブルは、台風による運休や自衛隊機のトラブルで滑走路が閉鎖された場合と同様『不可抗力』に当たるため、欠航などに伴う乗客の宿泊先や移動手段などの手配は対象外。別の航空関係者は『影響の大きさを考えると(乗客には)大変申し訳ないが、民間機のトラブルで管制に迷惑を掛けることもあり、持ちつ持たれつの部分はある』と話した。」



by asyagi-df-2014 | 2018-10-15 17:37 | 沖縄から | Comments(0)

日米地位協定の欠陥が、悲惨さを倍加させる。~琉球新報20181007~

 2018年10月7日付けの琉球新報(以下、「新報」)の社説は、「若い女性の命も尊厳も奪った痛ましい事件の刑が確定した。」、と始められる。
それは、「今回の事件は日米地位協定の欠陥を改めて浮き彫りにした。米軍関係犯罪の元凶である米軍基地の在り方を解決しないことには、根本的な再発防止策にはならない。」、との痛烈な批判とともに。
この事件は次のものである。


(1)2016年4月に起きた米軍属女性暴行殺人事件で、殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪に問われた元海兵隊員で事件当時軍属のケネス・フランクリン・シンザト(旧姓ガドソン)被告は、期限までに上告せず、無期懲役の判決が確定した。一審、二審判決とも、ケネス被告が被害者の頭部を殴ったり、首を絞めたりして、首付近をナイフで数回突き刺したとして、殺意を認めた。
(2)ケネス被告は公判で黙秘権を行使し、供述を拒んだ。反省の言葉や被害女性、遺族への謝罪はなかった。動機も本人の口からは語られず、「なぜ殺されたのか」という被害者の父親の疑問や無念さは晴らされなかった。不誠実な態度に終始したと言えよう。


 さて、「新報」は、この犯罪に関して、次のように指摘をする。


(1)今回の事件では、米軍人・軍属に特権を与えている日米地位協定の構造的欠陥も改めて指摘された。
(2)刑事面では、被告が基地内で証拠隠滅を図った可能性があるにもかかわらず、立ち入り捜査ができなかった。
(3)民事面では、遺族補償の肩代わりを、被告の「間接雇用」を理由に米側が拒否した。軍属は、地位協定で直接雇用・間接雇用を問わず、裁判権などの特権が認められている。一方で、賠償責任については直接雇用と間接雇用で区別し、米側は補償対象外として支払いを免れようとした。
(4)米政府は、責任を取らない間接雇用の軍属にまで特権を与えていることになる。今回は政治的判断で見舞金が支払われるものの、極めてご都合主義であり、許されない。


 結局、「地位協定が米軍絡みの犯罪の温床になっているだけでなく、悲しみに沈む遺族にさらに苦痛の追い打ちを掛け続けている。地位協定を改定しなければ、元凶は絶てない。」、と「新報」は訴えるのである。
 それにしても、「新報」の「だが日本政府は及び腰だ。事件後に取った対策は、軍属範囲の縮小とパトロール隊設置という小手先に終わった。軍属範囲を狭めた補足協定を政府は「画期的」と自賛したが、根本解決ではない。事件事故を起こす圧倒的多数の米兵には何の効果もない。車両100台で夜間に見回りをする『沖縄・地域安全パトロール隊』に至っては、犯罪抑止効果が疑わしい。隊が17年度に県警に通報した年間474件のうち、米軍人・軍属関係は4件しかなかった。年間約8億7千万円の税金を投じるだけの費用対効果はあるのだろうか。」、との指摘が非常に重い。
 「新報」は、最後に、「そもそも、基地がなければ米軍関連の犯罪は起こらない。被害女性の父親が『基地があるがゆえに起こる』と指摘する通り、最善の再発防止策は基地撤去である。国策による犠牲はもう要らない。日米両政府は地位協定改定と基地の抜本的削減をするべきだ。」、と今回も断じる。


 確かに、問題は、『基地があるがゆえに起こる』のである。また、その基地が一地域に、国策として強制され続けることは、もはや許されない。




by asyagi-df-2014 | 2018-10-15 07:10 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年10月14日

やはり、日米地位協定を変えるしかないのではないか。
何のことなのか。
 「1月に県内で相次いだ米軍普天間飛行場所属のAH1ヘリのトラブルに関し、防衛省が安全確保策として実施するとしていた自衛官の派遣が8カ月以上実現していない。岩屋毅防衛相は12日の会見で対応を問われ『急ぐようにと私から(事務方に)指示した』と説明したが、これまで米側に拒まれうやむやにされてきた面は否めない。実現したとしても時間がたちすぎており、効果的な再発防止につながるのか疑問符も付く。」、と琉球新報。
 実は、「時の小野寺五典防衛相は1月30日、自衛官を派遣して機体を点検し整備の情報を収集すると表明した。」(琉球新報)、との動きはいつもよりも早かったの覚えているのだが。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年10月14日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-1月普天間ヘリ不時着 自衛官派遣実現せず 米側延期続く-2018年10月14日 09:59


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「1月に県内で相次いだ米軍普天間飛行場所属のAH1ヘリのトラブルに関し、防衛省が安全確保策として実施するとしていた自衛官の派遣が8カ月以上実現していない。岩屋毅防衛相は12日の会見で対応を問われ『急ぐようにと私から(事務方に)指示した』と説明したが、これまで米側に拒まれうやむやにされてきた面は否めない。実現したとしても時間がたちすぎており、効果的な再発防止につながるのか疑問符も付く。」
②「県内では今年1月、読谷村や渡名喜村で普天間所属のAH1攻撃ヘリの不時着が相次いだ。これを受け当時の小野寺五典防衛相は1月30日、自衛官を派遣して機体を点検し整備の情報を収集すると表明した。2月1日に派遣予定だったが、直前に米軍から『さらなる準備が必要』との申し出があり延期に。以来8カ月以上動きがない。」
③「当時は普天間飛行場の移設問題を左右する名護市長選(2月4日投開票)を控えた時期で、政府与党は米軍機のトラブルによる影響に神経をとがらせていた。米側への従来通りの抗議や再発防止を求めるだけの対応に批判が集まる中、政府が打ち出したのが自衛官派遣だったが、翁長雄志知事(当時)は『ただのパフォーマンスにしか思えない』と疑問を呈していた。市長選後も『調整中』(防衛省)の状態は続き、実現する見通しは立っていない。」
④「協議が難航する背景には、米軍の同意なしに機体の検証や差し押さえ、基地立ち入りができないことなどを定めた日米地位協定がある。昨年10月、東村高江の民間地に普天間所属のCH53ヘリが不時着・炎上した事故が発生した際も、防衛省は現場に自衛官を派遣したが、米軍の事故調査に直接参加できたわけではなく、機体の確認作業などにとどまった。」


(2)沖縄タイムス-米海兵隊、F35の運用再開 飛行停止1日「検査終了」-2018年10月14日 16:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米軍紙『マリンコー・タイムズ』は12日、最新鋭ステルス戦闘機F35を巡り、米軍が11日に講じた全世界での飛行一時停止措置について、米海兵隊が検査を終了し、12日に運用を再開したと報じた。」
②「同紙は、米海兵隊当局の話として、F35を保有する第一海兵航空団(司令部・キャンプ・フォスター)、第二海兵航空団(司令部・ノースカロライナ州チェリーポイント海兵航空基地)、第三海兵航空団(司令部・カリフォルニア州ミラマー海兵航空基地)、佐世保基地(長崎県)を拠点とする米海軍の強襲揚陸艦『ワスプ』に帯同している第13海兵遠征部隊がそれぞれ検査を実施し、運用を再開させたと報じた。」
③「一方で、同紙は、海兵隊は検査を実施した機体数や、運用を再開させた機体数などに関する詳細は明らかにしていないと指摘している。」 
④「米軍は11日、米南部サウスカロライナ州で先月下旬にあった墜落事故で、エンジンの燃料管に不具合があった可能性があるとし、24~48時間以内に全機を検査し、問題のない機体は飛行を再開する方針を示していた。」


(3)沖縄タイムス-米星条旗紙、玉城デニー知事の訴え報道 首相との会談伝える-2018年10月14日 15:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米軍機関紙『星条旗』は12日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について、玉城デニー知事が『沖縄が望まない米海兵隊基地の移設を日米両政府が強行しようとしていることを米国民に知ってほしい』と訴えていると報じた。」
②「記事はAP通信の東京発で、玉城知事が安倍晋三首相と同日に会談し、米政府は同移設問題は日本と沖縄の問題だというが、解決には米政府の関与が必要などと指摘。『米国民に、沖縄の2人の知事が明確に移設に反対して県民の信任を得ていることを伝えたい』と訴えたと強調した。」
③「これに対し、安倍首相は沖縄の民意は理解していると述べたものの、トランプ米大統領とは辺野古移設が『(普天間の)継続使用を回避する唯一の方法』と再確認しているなどと報じた。また、玉城知事は、地位協定の改定なども訴えているが、『日本政府は地方政府よりも日米同盟を優先するため、目標の達成は困難だろう』と今後の展開を分析した。」
④「一方で、玉城知事は安倍首相に対し、『日米同盟は容認するが、沖縄だけが犠牲になってはいけない』と強調し、同移設問題は『日本全体で考えるべき問題』と訴え、対話を継続する意欲を示したなどと報じた。」




by asyagi-df-2014 | 2018-10-14 18:04 | 沖縄から | Comments(0)

九州電力の太陽光発電抑制て何なの。

 朝日新聞は2018年10月12日に、表題について次のように報じた。


(1)九州電力は12日、太陽光など再生可能エネルギーの発電事業者に一時的な発電停止を求める「出力抑制」を、13日に実施することを決めた。離島を除き、国内初の抑制に踏み切る。原発4基を再稼働させていることもあり、増える太陽光の電力を受け入れきれないと判断した。
(2)12日の午後4時ごろから、停止を求める事業者に電話やメールで周知を始めた。九電は同日夜、報道関係者向けに説明する。
(3)13日は好天が予想され太陽光の発電量が伸びるとみられる。一方、工場の稼働が減り、秋の過ごしやすい気温で冷房などの電力の使用量は落ち込むことが想定される。そのため電力の需要と供給のバランスをとるのが難しくなると考えた。午前9時~午後4時の間、43万キロワットを抑制する。
(4)電力はためることが難しく、常に需要と供給を一致させる必要がある。このバランスが崩れると、電力の周波数が乱れ、故障を防ぐために発電所が停止し大規模な停電につながるとされる。九電は14日にも、出力抑制を実施する可能性があるとしている。13日午後に最終判断し、事業者に通知する。実施する場合、13日の対象とは別の事業者を選ぶ。今後も、電力需要の低下する休日には出力抑制を行うケースが想定される。九電はその度に、停止回数が均等になるように対象の事業者を選ぶという。
(5)日照条件に恵まれた九州では、すでに800万キロワット程度の太陽光発電が接続されている。昨年の夏場に記録したピーク時の需要(1600万キロワット弱)のおよそ半分に当たる。
(6)さらに九電はこの夏までに、原発4基(計414万キロワット)を再稼働させた。国のルールは原発を「ベースロード電源」として優遇し、出力を抑えるのは太陽光や風力より後になっている。国は、原子力は発電量のこまめな調整が難しく、火力などより燃料費は安いとみているためだ。
(山下裕志)


 確かに、「国のルール」が問題だ。でも、九電さん、迷惑をかけないのは、原発を止めることだけど。




by asyagi-df-2014 | 2018-10-14 13:09 | 書くことから-原発 | Comments(0)

実は、敗戦前の日本を取り戻したいのです。~琉球新報20181006~

 琉球新報(以下、「新報」)は、2018年10月6日の社説で、「教育勅語評価発言 戦前に逆戻りしたいのか」、と強く断じた。
 さて、これを読む人たちが、この社説の意味を熱く反論するようになるのだろうか。
事の起こりは、「柴山昌彦文部科学相が2日の就任記者会見で教育勅語について問われ『現代風にアレンジした形で、今の道徳などに使えるという意味で普遍性を持っている部分がある』と評価する発言をした。」、ということである。
 「新報」は、このことについて、次のように指摘する。


(1)「『同胞を大切にするとか国際的な協調を重んじるとか、基本的な記載内容について現代的にアレンジをして教えていこうと検討する動きがあると聞いている。そういったことは検討に値する』とも述べている。時代錯誤も甚だしい。」
(2)「教育勅語は1890年に発布され、明治天皇の名で国民道徳や教育の根本理念を示した。親孝行や家族愛を説きながら『一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ』と記し、万一危急の大事が起こったならば一身をささげて皇室国家のために尽くすことを求めている。」
(3)「学校では『御真影』(天皇、皇后両陛下の写真)とともに保管され、神聖化された。昭和の軍国主義教育と密接に結び付いていた。」
(4)「当然のことながら、現行憲法の基本原理である国民主権、基本的人権の尊重、平和主義とは相いれない。1948年に衆院は排除決議、参院は失効確認決議を可決する。衆参両院は詔勅の謄本の回収を政府に求めた。教育勅語は、戦争という誤った方向に突き進んだ時代の『負の遺産』だ。」


 だからこそ、「新報」は、「親孝行や家族愛を説くのなら、わざわざ教育勅語を持ち出すまでもなく、適切な教材はいくらでもある。戦前に逆戻りしたいのだろうか。」、と批判する。
 また、「新報」は指摘を続ける。


(1)政府は昨年3月、「教育の唯一の根本とするような指導を行うことは不適切」としながらも「憲法や教育基本法に反しないような形で教材として用いることまでは否定されない」との答弁書を閣議決定している。
(2)政府方針を拡大解釈し、歴史の史料以外の教材として教育勅語を利用するケースが出てこないとも限らない。柴山氏の発言でそうした懸念が一層強まった。
(3)多様性が尊重される昨今、一つの価値観を押し付ける教育の在り方は国際的な潮流にも逆行する。まして、憲法の理念に反する教育勅語を道徳などで教材化することは許されない。


 「新報」は、最後に、安倍晋三政権に対して、このように釘を刺す。


(1)柴山文科相を任命したのは安倍晋三首相だ。教育勅語を巡っては昨年3月、当時の稲田朋美防衛相も「全くの誤りというのは違うと思う。その精神は取り戻すべきだ」と述べ、野党から批判を浴びた。両氏とも首相に近い。首相自身と同じ考えだから起用したのではないか。
(2)柴山氏は、公明党幹部から「教育勅語を是認するような発言はアウトだ」とくぎを刺され、「すいません」とこうべを垂れたという。謝る相手が違う。
(3)5日になって「政府レベルで道徳なども含めて教育現場に活用することを推奨する考えはない」と釈明したが、不十分だ。発言を撤回した上で、混乱を招いたことを国民に謝罪すべきだ。


 はっきり言えることは、彼らは、明治期以降敗戦までの日本に戻りたいと考えているに過ぎないということ。
 教育勅語については、「現行憲法の基本原理である国民主権、基本的人権の尊重、平和主義とは相いれない。1948年に衆院は排除決議、参院は失効確認決議を可決する。衆参両院は詔勅の謄本の回収を政府に求めた。教育勅語は、戦争という誤った方向に突き進んだ時代の『負の遺産』だ。」(琉球新報)との論理で、これまで何度も、誤りを正してきた。
しかし、「歴史の史料以外の教材として教育勅語を利用するケースが出てこないとも限らない。柴山氏の発言でそうした懸念が一層強まった。」、との「新報」の疑念は、にやけた笑いとともに、すぐそこまで現実のものになろうとしている。




by asyagi-df-2014 | 2018-10-14 09:43 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年10月13日

玉城沖縄県知事がきちん安倍晋三政権に行ったこと。
「玉城デニー知事は12日午後、首相官邸で安倍晋三首相、菅義偉官房長官と就任後初めて会談した。玉城知事は会談の冒頭、知事選を通じて『辺野古新基地建設は認められないという民意が改めて示された』と基地建設に反対する立場を伝え、『安全保障の負担は全国で担うという問題であり、民主主義の問題であるという認識のもと、早急に話し合いの場を設けていただくことを期待したい』と要望した。また『米軍普天間飛行場の5年以内の返還は辺野古移設とは関わりなく実現すべきだ』とし、普天間飛行場の負担軽減推進会議の開催や、 米側との協議を求めた。」、と琉球新報。
対する30分の会談での首相の返答。
「安倍首相は沖縄に多くの米軍基地が集中している現状について『是認できるものではない。県民の気持ちに寄り添いながら基地負担軽減に向けて一つ一つ着実に結果を出していきたい』と語った。」(琉球新報)。
 刷り込まれた言葉をそのまま繰り返すことしかできない『愚』。
 次は、沖縄県の「承認の撤回」についてが焦点に。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年10月13日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-世界のF35全機を飛行停止 米南部での墜落受け検査-2018年10月12日 05:49


 琉球新報は、「【ワシントン、エルサレム共同】米軍は11日、最新鋭ステルス戦闘機F35が9月に墜落したことを受け、各国の米軍基地と同盟国が保有する全てのF35について、検査のため一時飛行停止の措置を取ったと発表した。米メディアが伝えた。日本の航空自衛隊もF35を配備している。米南部サウスカロライナ州で9月末、F35の運用開始以降初めての墜落事故が発生。初期調査の結果、エンジン内部の燃料管に欠陥の可能性が見つかり、全機を48時間以内に検査するという。部品に問題があれば交換し、問題のない機体は飛行を再開する。(共同通信)」、と報じた。


(2)琉球新報-「辺野古は認められない」玉城知事、安倍首相と初会談-2018年10月12日 14:52


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東京】玉城デニー知事は12日午後、首相官邸で安倍晋三首相、菅義偉官房長官と就任後初めて会談した。玉城知事は会談の冒頭、知事選を通じて『辺野古新基地建設は認められないという民意が改めて示された』と基地建設に反対する立場を伝え、『安全保障の負担は全国で担うという問題であり、民主主義の問題であるという認識のもと、早急に話し合いの場を設けていただくことを期待したい』と要望した。」
②「また『米軍普天間飛行場の5年以内の返還は辺野古移設とは関わりなく実現すべきだ』とし、普天間飛行場の負担軽減推進会議の開催や、 米側との協議を求めた。」
③「安倍首相は沖縄に多くの米軍基地が集中している現状について『是認できるものではない。県民の気持ちに寄り添いながら基地負担軽減に向けて一つ一つ着実に結果を出していきたい』と語った。」


(3)琉球新報-米軍抵抗の象徴、後世に 伊江村の団結道場 補修で寄付募る-2018年10月13日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【伊江】伊江島土地闘争で故阿波根昌鴻さんらが米軍への抵抗運動の拠点としてきた伊江村真謝区の『団結道場』は9日から、老朽化した建物の補修工事を始めた。補修には約1千万円の費用がかかるため、同村で阿波根さんの思いを受け継ぐわびあいの里(謝花悦子理事長)と有志らが伊江島団結道場保存会を立ち上げ、寄付を募っている。謝花理事長(80)は『伊江島の闘いのシンボルを後世に残したい』と協力を呼び掛けている。」
②「団結道場は1970年に完成した。土地闘争における非暴力の闘いの歴史と思想を学ぶ場として活用されてきた。建物内には『伊江島土地を守る会』の活動を支援した個人や団体名が掲げられ、初公選主席の屋良朝苗、元国際人権連盟議長のボールドウィンなど、幅広い顔ぶれが並んでいる。建物は老朽化でコンクリートの剝離や落下が見られるようになり、補修工事は来年3月の完了を目指す。期間中は建物の中を見学できない。」
③「わびあいの里の高垣喜三理事(69)は『伊江島の非暴力の闘いを記録している歴史的建造物。後世に残すべきものだ』と道場保存の意義を語った。謝花理事長は『戦後の基地問題は伊江島から始まった。その記録がここにある』と強調した。」
④「寄付は個人一口2千円、団体一口1万円から。口座はゆうちょ銀行「一般財団法人わびあいの里」 記号17010、番号20371481。問い合わせは、わびあいの里事務局(電話)0980(49)3047。」



(4)琉球新報-普天間第二小学校、避難態勢解除 危険性除去 実現遠く 米軍訓練、不安変わらず-2018年10月12日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【宜野湾】昨年12月の沖縄県米軍普天間飛行場所属の大型輸送ヘリから窓が落下した事故を受け、米軍機が近づくたびに運動場にいる児童が校内に避難していた宜野湾市立普天間第二小学校の避難態勢が1日、解除された。解除は今年2月途中から米軍機による学校真上の飛行が確認されていないことや、8月末に沖縄防衛局による米軍事故を想定した避難所の設置工事が完了したことなどが理由だ。しかし、事故後も米軍の訓練状況に変化はなく、米軍機は学校の上空付近を含め市内全域を日常的に飛行している。根本的な原因の解決には程遠い状況が続く。」
②「避難態勢は学校に配置された防衛局の監視員が米軍機の接近を確認し、誘導員が運動場の児童に避難を指示するもので、運動場の使用を再開した今年2月から始まった。9月12日に避難所を使った訓練を初めて実施して以降は、避難の判断を児童に委ねるようになり、避難指示は停止したが、約7カ月間で避難回数は計700回以上に上った。」
③「同小の桃原修校長は『子どもたちはこの地域に住む限り、家でも公園でも米軍機が上空を飛ぶ』と、児童を取り巻く危険な環境を指摘。その上で『自ら避難の必要性を判断できる力を養いたい』と説明する。」
④「避難態勢の解除で、体育の授業や休み時間の遊びが強制的に中断されることはなくなったが、児童の安全性という点では、保護者の不安は変わらない。『米軍機はいつも飛んでいて、最悪な状況に変わりはない』『次はいつ落ちてくるのか』―。解除決定後、保護者たちは取材に対し、市の真ん中に位置する普天間飛行場の存在や、事故後も米軍の訓練状況が変わらない現状に不安と憤りを見せる。」
⑤「今年1月、監視カメラや監視員の配置、避難所の設置など教育環境の正常化に向けた6項目を防衛局や市教育委員会に要請した同小PTAの50代男性役員は『6項目の要請が完成し、感慨深い。特に避難施設の完成で子どもの安全性が格段に向上すると期待している』と語る一方で、『あまり口には出さないけど、みんな(普天間飛行場は)どこかに行ってほしいと思っている』と語る。」
⑥「保護者からは『そもそも避難場所を造らないといけない状態がおかしい』との声も上がる。防衛省は本紙の『普天間第二小と同様な避難所がある小学校が、全国で他に存在するか』との質問に対し『承知している範囲ではない』と回答した。文科省の学校基本調査によると、今年5月1日時点で全国には1万9892校(速報値)の小学校があるが、同様な避難所は全国唯一とみられる。」
⑦「市内では2004年にも沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落、炎上した。市民の命が脅かされ続ける現状に対し、識者は市民の安全確保には普天間飛行場の早期の運用停止しかないと指摘する。事故直後、大学教授や市民有志ら117人による普天間飛行場の閉鎖を求める声明の呼び掛け人の一人を担った、琉球大学人文社会学部の星野英一教授は『避難所の設置で【政府としてやるべきことはやった】となってはいないか。危険性を除去しようとしてるようには見えず、本質的にやるべきことをしていない。自国の国民の安全確保に対し、あり得ない対応をしている』と批判する。」
⑧「その上で『米軍機が学校の真上を飛ばないことも、市民の安全確保には関係がない。本質的に、危険性を除去するためには普天間飛行場の運用を早期に停止するしかない』と指摘した。」                                  (長嶺真輝、當山幸都)


(5)沖縄タイムス-異例、安倍首相のスピード会談の狙いは? 沖縄・玉城知事と30分【深掘り】-2018年10月13日 08:52


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー沖縄知事が就任からわずか9日目にして安倍晋三首相と会談した。翁長雄志前知事は、政府高官に会うのに就任から約4カ月を要するなど首相が政権に批判的な立場の首長と就任直後に会談するのは異例。辺野古新基地建設へのスタンスを巡っては県と国は平行線をたどるが、沖縄に配慮する姿勢を全国に示すことで、来年の統一地方選や参院選への影響を抑える狙いがあるとみられる。」                  (東京報道部・上地一姫、大城大輔、政経部・銘苅一哲、大野亨恭)
②「知事と首相の会談は当初15分の想定だったが30分に延びた。その後、衆院議員時代に活動をともにし知事選で支援を受けた国政野党を訪ねた玉城知事は、首相の言葉として『元々自民党にいた翁長前知事が向こう側にいったという意味では、非常にもやもやがあった。(玉城知事は)最初から立場は違うが穏健に国会活動していた』と伝えられたと紹介し、今後の対話に自信をみせた。」
③「だが『首相が面会を急いだのは、国内世論を意識した結果だ』。自民党幹部は、玉城氏就任の翌週という『スピード会談』実現の背景をこう解説した。安倍首相は24日召集の臨時国会で改憲論議の加速を目指す。悲願の憲法改正を実現するためには、安定した支持率が欠かせない。」
④「政府が全面支援をした候補を玉城知事が破ったことで、水面下で支援した野党は安倍政権の姿勢を追及しようと手ぐすねをひく。政府関係者は『一度会えば、野党に痛くもないことをつつかれることはなくなる』と説明する。」
⑤「また基地問題は『沖縄の問題』と矮小(わいしょう)化し、本土への飛び火を押さえ込めば『大勢に影響することはない』(党関係者)との見方だ。幹部の一人は『まずは対話する姿勢を見せておけば本土に【同情論】は広がらない。きょうの面会は4年前の反省を踏まえ、大成功だ』と胸をはった。別の関係者も『知事選で沖縄への関心は薄れた。基地問題も振興策も政府が沖縄のためと思うことをやるまで』と説いた。政府高官は今後の対談について『しばらくない』と話す。」
⑥「対話の場は持てたが辺野古では互いの立場を主張し合うにとどまった。防衛省幹部は『こうなるしかない。必要なのは普天間をどうするかという解だ。民意も重要なファクターだが、それだけでは決められない』と話した。一方、県幹部は『前県政で撤回に踏み切ったので、ボールは政府にある』と述べ、撤回に対する執行停止など法的な対抗措置のタイミングを気に掛ける。県庁内では14日の豊見城市長選や21日の那覇市長選までは対抗措置を見送るとの見方がある。県首脳も『那覇市長選までは動けないだろう。ただ、時期が遅れるほど、執行停止の要件となる緊急性の根拠は薄れる』と指摘した。」
⑦「玉城知事は自由党の小沢一郎代表に『私たちの船出は始まったばかり。代表、まだまだ引退できませんよ』と水を向け、共産党では『将来の政権交代を目指す歩みに、微力だが加わることができれば』と野党共闘を後押しする考えを表明した。志位和夫共産党委員長は『政権交代できたら沖縄問題はいっぺんに解決する』と応じた。」
⑧「玉城知事は、国会との連携など経験を生かし翁長前知事とは異なる方法で辺野古問題の打開策を探る。」


(6)沖縄タイムス-『沖縄終わった』に一言! お笑い芸人の動画が話題に-2018年10月13日 09:16


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「インターネット上で、沖縄発の動画が全国的に注目を集めている。県内各地の青い海を背に、赤いふんどし姿の男性が時事問題などについて早口で鋭くつっこみ、最後は関西弁で『そうだろう』の意味の『せやろがい』という言葉で締める。県知事選後には『【沖縄終わった】と言ってる人に一言』と題した動画をアップ、対話を呼び掛けて話題になっている。」                                   (社会部・豊島鉄博)
②「『せやろがいおじさん』の正体は、奈良県出身でお笑い芸人の榎森耕助さん(31)。沖縄国際大在学中から、お笑いコンビ『リップサービス』のツッコミ役として活動し、今年7月から動画を撮り始めた。『披露宴で新婦の両親への手紙の時に騒ぐ人に一言』といった日常的なものから東京五輪のボランティア問題まで、取り上げたジャンルは幅広い。動画配信サイト『ユーチューブ』での総再生回数は100万回を超えた。」
③「県知事選の翌日にも動画をアップし、『簡単に終わらせたらあかん』『新しい沖縄始めていこう』と呼び掛け、拡散された。投開票日の夜、当確が出た後、ネット上で『沖縄は終わった』などネガティブな意見を目にし、抵抗を感じた。県知事選について『芸人が発言していいのか』と葛藤もあったが、翌朝にはカメラを回していた。『どの候補も沖縄を良くしたいという思いは一緒。落選した候補を応援していた人だからこそ見えるツッコミどころもあると思う。今こそ対話が必要』」
④「これまでに公開した動画は18本。『おじさんが室内で物申す動画では誰も見ない』と、景色のいい海で撮影し、自ら編集する。ツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)でも、目に留めてもらえるよう画面上の文字を大きく表示するなどこだわった。」
⑤「1日に200回撮り直したこともあり、榎森さんは『日光に当たる、水に入る、大声を出す-の疲れる3条件に挑戦する【せやろがいトライアスロン】をしている』と笑う。沖縄でも、冬の海は寒い。『ガタガタ震えながらやるのも面白いかな。唇を青くしてでもやりたいです』と意気込んだ。」
⑥「27日に定期ライブ テンブスホール:榎森さんが所属するオリジン・コーポレーションの芸人が出演する定期ライブ『喜笑転決』が27日、那覇市のテンブスホールで開かれる。せやろがいおじさんの動画はユーチューブチャンネル『ワラしがみ』から。」


(7)沖縄タイムス-安倍首相、辺野古ありきの形式的対応 玉城知事と初会談-2018年10月13日 11:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県知事選で大勝した民意を背に名護市辺野古の新基地建設断念を訴えた玉城デニー知事に、安倍晋三首相ら政府首脳が伝えたのは、これまでと変わらない『辺野古唯一』の方針だった。」                                (東京報道部・大城大輔)
②「就任9日目の玉城知事と首相の会談は、4カ月も会わなかった翁長雄志前知事への対応とは大きな差があるようにも映る。菅義偉官房長官は『丁寧に説明する』との言葉を繰り返す。今回の『スピード対応』もその姿勢を示そうとしたものだろう。だが、県民が知事選で2度続けて『ノー』を示したはずの辺野古への新基地建設が大前提だから、空虚さが漂う。」
③「政府には政権与党が推した候補が知事選で大敗し、再び前回同様の対応を取れば『国は強硬的』との批判が拡大することへの懸念があった。来年の統一地方選や参院選に向けた党内の基盤も揺らぎかねない。」
④「これらの姿勢から浮かび上がるのは、沖縄の声に耳を傾けるのではなく、世論を意識し、影響を最小限にとどめたい政権の思惑だ。菅官房長官は翁長前知事に、圧政で知られる米国統治時代のキャラウェイ高等弁務官になぞらえられた。12日の記者会見で、菅氏は『(当時と比べ)私も学んだ。丁寧に説明したい』と述べた。だが、この日の会談は『丁寧な対応』を取り繕っただけの形式的な対話と言わざるを得ず、再び民主主義が問われる形となった。」
⑤「県民の切実な声を受け、玉城知事が投げ掛けた基地負担軽減の求めに、政権がどう具体的に対応するのか、県民の目は会談後に向けられている。」


(8)沖縄タイムス-玉城デニー知事、訪米に意欲 菅長官にも説明-2018年10月13日 12:10


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー沖縄県知事は12日、国会内で国民民主党幹部への就任あいさつし、辺野古新基地建設問題を解決するために訪米する意欲を示した。『11月にも行きたいと話している』としつつ、県議会など日程調整が必要とした。」
②「玉城知事は、国会を訪れる前に会談した菅義偉官房長官に『アメリカは基地問題を日本(政府)と沖縄の問題で片付けようとするが、米国の問題でもあると世論に訴える』と説明したと報告。自らの父親が米国人であることから『アメリカにルーツを持つ日本人が(2度の知事選で辺野古反対の意思が示されたと)言うのは違うと思う』と訪米する理由を語った。」
③「一方、県によると担当課は具体的な訪米の調整に入っていない。県幹部は『知事の思いは理解している。ただ、県議会定例会や来年度の予算編成などこれから年末にかけてスケジュールは詰まっている』としており、訪米の時期は流動的な側面が大きいと説明した。」


(9)沖縄タイムス-米軍、F35運用を一時停止 墜落事故受けエンジン検査 嘉手納にも暫定配備-2018年10月13日 12:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米国防総省は11日、米南部サウスカロライナ州で9月下旬に米海兵隊仕様の最新鋭ステルス戦闘機F35Bが初めて墜落した事故を受け、エンジン検査のため、全世界で同機の一時飛行停止措置を取ったと発表した。F35は嘉手納基地に米本国から暫定配備されるなど県内に定期的に飛来している。」
②「検査は米軍が保有するすべてのF35のほか、自衛隊など、同盟国が運用する機体も対象に含まれている。」
③「検査を実施する理由について、F35プログラム担当のデラベドバ報道官は声明で、墜落事故を巡る初期調査の結果、エンジンの燃料管に不具合の疑いが生じたためと説明。全機を24~48時間以内に検査し、問題が疑われる燃料管は交換し、問題のない機体は飛行を再開する方針を示した。」
④「嘉手納基地には8月、佐世保基地(長崎県)を拠点とする米海軍の強襲揚陸艦『ワスプ』で運用されているF35Bが6機、飛来した。」



by asyagi-df-2014 | 2018-10-13 17:38 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄県の民意を確認する。(3)

 沖縄タイムスは、2018年10月1日、玉城デニー氏の初当選を次のように報じた。


「第13回県知事選は30日投開票され、無所属新人で「オール沖縄」勢力が推す前衆院議員の玉城デニー氏(58)が過去最多となる39万6632票を獲得し、初当選を果たした。玉城氏は、8月に急逝した翁長雄志前知事の後継候補として名護市辺野古の新基地建設阻止や自立型経済の発展などを訴え、政府、与党が全面支援した前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=を8万174票の大差で破った。県民が改めて辺野古新基地建設に反対の意思を明確に示した形だ。玉城氏は4日に知事に就任する。」


 今回の選挙戦の結果が伝えるものは、一つの沖縄の大きな民意である。
 この民意は、「沖縄でよかった」と言いつのる日本国民への異論でもある。
 沖縄の民意を、10月1日付けの各紙の社説等で確認する。
 実は、もう読売は取りあげるに値しないと考えているのだが、読売の社説があまりにひどいので、北海道新聞社説-「沖縄知事選 新基地拒否で県政継続」-及び京都新聞社説- 「沖縄に新知事 『基地』」に新たな視点を」-、と読売新聞社説とを比較する。


 三紙をまとめると、次のようになる。


Ⅰ.事実

(北海道新聞)
(1)沖縄県知事選はきのう投開票され、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する自由党前衆院議員の玉城(たまき)デニー氏が勝利した。この結果は「辺野古移設が唯一の解決策」として新基地建設を強行し続ける安倍晋三政権の高圧的なやり方に、改めて「ノー」を突きつけたものと言える。
(2)玉城氏は新基地阻止を訴えてきた翁長雄志(おながたけし)知事が8月に急逝したことを受け、その後継として出馬し、保守、革新の枠を超えた「オール沖縄」勢力の支持を受けた。

(京都新聞)
(1)県民は、辺野古移設に改めて「ノー」を突き付けた。

(読売新聞)
(1)沖縄県知事選が投開票され、野党が支援した玉城デニー・前衆院議員が、自民、公明など4党推薦の佐喜真淳・前宜野湾市長らを破り、初当選した。
(2)米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画について、玉城氏は「何が起きても基地は造らせない」と強調した。亡くなった翁長雄志・前知事の「弔い選挙」と陣営が訴えたことも、支持を広げた要因だろう。自公両党は、多くの国会議員が沖縄入りし、総力を挙げて佐喜真氏を支持した。敗北は安倍政権にとって痛手である。


Ⅱ.選挙結果が見せたもの

(北海道新聞)
(1)移設反対の声が広がった背景には、安倍政権が米軍基地の県内移設を推進するため、経済振興を絡めて、アメとムチとも言える「上から目線」のやり方を続けていることへの怒りがある。国は県民の分断を招くような手法は改める必要があろう。
(2)政権与党が支援した前宜野湾市長の佐喜真淳(さきまあつし)氏は、国とのパイプを強めて経済に力を注ぐと強調し、一定の支持を集めた。沖縄は県民所得、有効求人倍率ともに全国最低水準という経済状況にある。次期県政は経済振興を求める県民の声にも応える責任を負うことになろう。
(3)佐喜真陣営の訴えには、分かりづらさも多かった。普天間基地の返還が重要だとしながら、辺野古移設の是非にはあえて言及しなかった。推薦を受けた自公両党が辺野古移設を進める中で「争点隠し」とも言える主張に反発もあったのではないか。
(4)公明党は、本部が政権と歩調を合わせながら、県本部は普天間の県外移設を求めた。こうした足並みの乱れも影響したとみられる。

(京都新聞)
(1)きのう投開票された知事選は、自由党衆院議員だった玉城氏と、前宜野湾市長で自民、公明、維新、希望の各党が推す佐喜真淳氏の事実上の一騎打ちだった。佐喜真氏の敗北は、安倍晋三政権が進める移設に対し、県民の抵抗感が根強いことを改めて示した。
(2)選挙戦で玉城氏は辺野古移設反対を前面に掲げ、翁長氏の「弔い合戦」を印象づけた。保守層の取り込みを念頭に政党色を抑えた。佐喜真氏は辺野古移設の是非を明言せず、経済振興と普天間飛行場の早期移転を訴えた。移設問題の争点化を避けたといえる。それでも移設問題は選挙戦の大きなテーマだった。共同通信による選挙中盤の世論調査では、玉城氏支持層の8割強が移設に反対、佐喜真氏支持層も3割強が反対だった。勝敗にかかわらず、こうした県民の拒否感は否定できない。


Ⅲ.主張

(北海道新聞)
(1)国は、県による辺野古沿岸部の埋め立て承認撤回に対し、法廷闘争などに踏み切るべきではない。工事を中止し、県側と真摯(しんし)に向き合わねばならない。
(2)沖縄の現状で忘れてならないのは、米兵・米軍属の事件が後を絶たないことである。選挙戦で玉城、佐喜真両氏はともに在日米軍の法的地位を定めた日米地位協定の改定の必要性を訴えた。全国知事会も協定を抜本的に見直すよう提言している。こうした声を受け、国は協定の改定に向けて取り組むべきだ。
(3)沖縄には国内の米軍専用施設の7割が集中している。その負担軽減こそが沖縄が求める声である。国が説得すべき相手は沖縄ではない。米国だ。首相は「沖縄に寄り添う」と言い続けている。ならば行動で示してもらいたい。

(京都新聞)
(1)安倍政権は重く受け止めてほしい。同時に、国民全体も沖縄の意思を理解しなければならない。
(2)だが、安倍政権は選挙結果に関わりなく移設を進める方針だ。県が辺野古沿岸部の埋め立て承認を撤回したことへの対抗措置をとるとみられ、再び県と政府の全面的な法廷闘争が続くことになる。地元の民意を切り捨てる形で移設手続きを強行すれば、県と国だけでなく県民同士の分断がますます進むことになりかねない。
(3)米軍基地が安全保障面で重要であればこそ、安倍政権は米国や他府県とも協議して、沖縄の重い負担を軽減するためのあらゆる可能性を探るべきだ。まずは、新知事と誠実に向き合ってほしい。
(4)基地を沖縄だけの問題にせず、日本全体の課題として考えようとの機運が生まれている。米朝関係の改善など東アジア情勢が大きく動く今こそ、基地の必要性も含め、新たな視点で基地問題をとらえ直す好機ではないか。安倍首相は沖縄の現状から目をそらさず、事態打開に踏み出してほしい。


(読売新聞)

(1)国との対立をあおるだけでは、県政を率いる重要な役割を果たせまい。新知事は、基地負担の軽減や県民生活の向上に地道に取り組むべきだ。
(2)玉城氏が反対の立場を貫けば、移設工事の停滞は避けられない。日米両国は、早ければ2022年度の普天間返還を目指しているが、工事は大幅に遅れている。政府は、計画の前進に向けて、県と真摯しんしな姿勢で協議するとともに、着実に基地の再編や縮小を進めなければならない。
(3)翁長県政は、辺野古の埋め立て承認の取り消しや、工事差し止め訴訟などで計画を阻止しようとした。司法の場で翁長氏の主張は認められていない。県は8月、埋め立て承認を撤回した。政府は近く、裁判所に撤回の執行停止を申し立てる方針である。基地問題を巡って国と争いを続けることに、県民の間にも一定の批判があることを玉城氏は自覚しなければならない。
(4)選挙戦で玉城氏は、普天間の危険性除去の必要性も訴えていた。辺野古への移設は、普天間の返還を実現する上で、唯一の現実的な選択肢である。日本の厳しい安全保障環境を踏まえれば、米軍の抑止力は不可欠だ。基地負担を減らすとともに、住民を巻き込んだ事故が起きないようにする。そのために、どうすべきなのか、玉城氏には冷静に判断してもらいたい。
(5)玉城氏を推した野党は、辺野古への移設計画について、「違う解決策を模索する」と反対する。具体的な案を示さずに普天間返還を実現するという主張は、かつての民主党の鳩山政権と同じで、無責任のそしりを免れない。
(6)知事の立場は、野党議員とは異なる。沖縄の発展に重い責任を負うからには、県民所得の向上や正規雇用の拡大に向けて、総合的に施策を推進する必要がある。政府との緊密な連携が欠かせない。


 不思議な感覚を抱いている。
 北海道新聞や京都新聞にあって読売新聞にはないものがある。
 読売の社説には、全く沖縄県知事選挙結果のことが触れられていない。
沖縄県民の選択、それは『民意』というものだが、その選択に込められた苦渋、焦燥、恐怖、苦悩、理想といったジャーナリズムが本質的に汲み取らなけねばならないものをあえて無視している。
例えば、「選挙戦で玉城氏は、普天間の危険性除去の必要性も訴えていた。辺野古への移設は、普天間の返還を実現する上で、唯一の現実的な選択肢である。」と言いきる根拠は、どこから来るというのか。
 今回の選挙結果は、「唯一の現実的な選択肢」と言い続ける安倍晋三政権への「否」の宣言であったはずなのにである。それは、沖縄県民は、辺野古新基地建設は求めないということである。この場合、普天間の危険除去は、徒然当たり前の前提である。
 ここには、普天間の問題と辺野古新基地建設を直接結びつけるという、日本政府の悪質なトリックをそのまま利用する欺瞞がある。
 まして、「日本の厳しい安全保障環境を踏まえれば、米軍の抑止力は不可欠だ。」「基地負担を減らすとともに、住民を巻き込んだ事故が起きないようにする。そのために、どうすべきなのか、玉城氏には冷静に判断してもらいたい。」、とのあきれた主張は、現在の新しい東アジアの安全保障の動きや、米軍基地問題解決の責任は日米両政府の基にあるということを無視したものであるに過ぎない論調である。
いや、むしろ、安倍晋三政権に責任はないと言いたいがために、無理矢理理屈を重ねているとしか受け取れない。
 さらに、読売新聞の「基地問題を巡って国と争いを続けることに、県民の間にも一定の批判があることを玉城氏は自覚しなければならない。」、との指摘そのものが、「全く沖縄県知事選挙結果のことが触れられていない。」ことの反証である。


 ここで、北海道新聞と京都新聞の主張を再掲する。
 これだけで、読売への反論に充分である。


(1)「辺野古移設が唯一の解決策」として新基地建設を強行し続ける安倍晋三政権の高圧的なやり方に、改めて「ノー」を突きつけたものと言える。(北海道新聞)
(2)県民は、辺野古移設に改めて「ノー」を突き付けた。(京都新聞)
(3)経済振興を絡めて、アメとムチとも言える「上から目線」のやり方を続けていることへの怒りがある。国は県民の分断を招くような手法は改める必要があろう。(北海道新聞)
(4)沖縄の現状で忘れてならないのは、米兵・米軍属の事件が後を絶たないことである。選挙戦で玉城、佐喜真両氏はともに在日米軍の法的地位を定めた日米地位協定の改定の必要性を訴えた。全国知事会も協定を抜本的に見直すよう提言している。こうした声を受け、国は協定の改定に向けて取り組むべきだ。(北海道新聞)
(5)沖縄には国内の米軍専用施設の7割が集中している。その負担軽減こそが沖縄が求める声である。国が説得すべき相手は沖縄ではない。米国だ。首相は「沖縄に寄り添う」と言い続けている。ならば行動で示してもらいたい。(北海道新聞)
(6)米軍基地が安全保障面で重要であればこそ、安倍政権は米国や他府県とも協議して、沖縄の重い負担を軽減するためのあらゆる可能性を探るべきだ。まずは、新知事と誠実に向き合ってほしい。(京都新聞)
(7)基地を沖縄だけの問題にせず、日本全体の課題として考えようとの機運が生まれている。米朝関係の改善など東アジア情勢が大きく動く今こそ、基地の必要性も含め、新たな視点で基地問題をとらえ直す好機ではないか。安倍首相は沖縄の現状から目をそらさず、事態打開に踏み出してほしい。(京都新聞)


 ここで、もう一つの反証。
 琉球新報は2018年10月3日、「辺野古再考促す 米NYタイムズ、玉城氏知事当選で社説」、と次の記事を掲載した。


①「【ワシントン=座波幸代本紙特派員】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は1日、米軍普天間飛行場移設に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設計画に反対する玉城デニー氏の県知事選当選を受け『沖縄の米軍駐留を減らすために」と題した社説を掲載し「日米両政府は妥協案を見いだすべきだ』と新基地計画の再考を促した。」
②「同紙は、日本政府がこれまで沖縄に対し、『アメとムチ』で新基地建設を受け入れさせようとしてきたが『沖縄の人々は何度も何度も、新しい基地は要らないと答えてきた。彼らは既に過重な米軍を受け入れていると考えている』と指摘した。」
③「その意思は玉城氏が知事に選ばれたことで非常に明確に示されたとし『安倍晋三首相に迫られた決断は、最高裁で玉城氏が司法の場に訴える【反対】を全て退けるか、(もっと前にやるべきだったが)沖縄の正当な不満を受け入れ、負担を軽減する、あまり面倒でない方法を探すことだ』と提起した。」
④「また、米軍は『沖縄の兵たん、航空、地上部隊を日本の他の場所に分散させると、東シナ海での迅速な対応能力を低下させる』と主張するが、日本と地域の安全保障のために、不公平、不必要で、時に危険な負担を県民に強いてはいけないと説明した。その上で安倍首相と米軍司令官は、公平な解決策を見いだすべきだと主張した。」


 どうだろうか。
 「読売の社説には、全く沖縄県知事選挙結果のことが触れられていない。」、という意味は、米紙ニューヨーク・タイムズの社説一つを見ても理解できるではないか。
 米紙ニューヨーク・タイムズは、沖縄知事選について、「日本政府がこれまで沖縄に対し、『アメとムチ』で新基地建設を受け入れさせようとしてきたが『沖縄の人々は何度も何度も、新しい基地は要らないと答えてきた。彼らは既に過重な米軍を受け入れていると考えている』。・・・その意思は玉城氏が知事に選ばれたことで非常に明確に示されたとし『安倍晋三首相に迫られた決断は、最高裁で玉城氏が司法の場に訴える【反対】を全て退けるか、(もっと前にやるべきだったが)沖縄の正当な不満を受け入れ、負担を軽減する、あまり面倒でない方法を探すことだ』」、と指摘する。


 こう並べてみると、読売がその使命を放棄しているのがよくわかる。


by asyagi-df-2014 | 2018-10-13 09:02 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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