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秋葉剛男外務事務次官が在米日本大使館の公使時代の2009年2月、沖縄への核再配備の可能性を明確に肯定した。

 どういうことなのか。
 「安倍政権の外務事務次官を務める秋葉剛男氏が在米日本大使館の公使時代、沖縄への核貯蔵施設建設に肯定的な姿勢を米国に示していたメモの存在が明らかになった。」(琉球新報2018年3月6日)、というのである。
 沖縄タイムスも同日、平安名純代・米国特約記者の記事として、次のように伝えた。


①「【平安名純代・米国特約記者】オバマ前米政権が新たな『核体制の見直し』(NPR)策定に伴い米議会に設置した諮問機関『米国の戦略体制に関する議会委員会』が2009年2月、在米日本大使館関係者らを対象に開いた意見聴取で、秋葉剛男公使(現・外務事務次官)が沖縄への核貯蔵庫建設を容認する意向を示していたことが分かった。1972年の本土復帰以後、日本側が沖縄への核配備を肯定した発言が明らかになったのは初めて。」
②「米科学者団体『憂慮する科学者同盟(UCS)』のグレゴリー・カラーキー博士が3日、本紙の取材に対して明らかにした。同氏は核問題の専門家で、米政府や元高官との親交が深い。」
③「同氏が提供した戦略体制委員会スタッフ作成の意見聴取の概要メモ(200909年2月27日付)によると、前々日の25日に開かれた意見聴取には、米側からペリー議長(元国防長官)やシュレジンジャー副議長(元国防長官)ら、日本側は在米日本大使館の秋葉公使ら関係者ら3氏が出席。秋葉氏が『米国の拡大抑止に関する日本の見解』を表明した。」
④「秋葉氏は、米国が日本との事前協議なしに核兵器を削減する可能性に深い懸念を表明し、米国の核戦力の維持を要請。シュレジンジャー副議長の『沖縄かグアムへの核貯蔵庫の建設をどう考えるか』との質問に対し、秋葉氏は『そうした提案は説得力がある』と述べ、沖縄への核再配備の可能性を明確に肯定した。」
⑤「沖縄では戦後、アジア太平洋地域で最大規模の1300発もの核兵器が配備されていた。佐藤栄作首相とニクソン米大統領は1969年、米国は有事の際に核兵器を再配備する権利を保持し、嘉手納弾薬庫や辺野古弾薬庫などを『何時でも使用できる状態に維持』するとした密約を交わしていた。米国防総省は2015年に公開した記録文書で、『米国は(核)兵器を撤去するが、危機の際にはこれらを再持ち込みする権利を維持している』と明記している。」
⑥「日本側関係者からの意見聴取の結果が、2010年4月に公表された『核体制の見直し』にどの程度、反映されたかは明らかになっていない。」


 また、沖縄タイムスは同日、このことに関して、【米戦略体制委員会の在米日本大使館関係者との意見聴取(2009年2月25日)に関する概要メモ(同年2月27日付作成)要旨】を報じた。


 ●米戦略体制委員会の協議に続いた会議には、日本側から秋葉剛男公使(現・外務事務次官)と金井正彰一等書記官ら在米日本大使館関係者ら3氏、米側はペリー議長やシュレンジンジャー副議長らが11氏が参加。会議に先立ち、秋葉氏は「米国の拡大抑止に関する日本の見解」と題した文書を配布し、意見を表明した。

 ●日本には、米国の核抑止力が信頼性を失った場合に備え、他の安全保障上の選択肢を検討する必要があるとの意見もある。

 ●米国の核兵器について、秋葉氏ら日本側は、核巡航ミサイル・トマホークや低爆発力の地中貫通型核兵器が拡大抑止に特に有効であり、広範囲の抑止力の信頼性を高めるなどと発言した。

 ●日本は中国や北朝鮮の脅威を明らかに懸念している。

 ●日本政府当局者は、米国が実戦配備している戦略核弾頭の大規模削減は日本の安全保障に好ましくない影響を与えると神経をとがらせている。

 ●秋葉氏は、日本が米国との北大西洋条約機構(NATO)の核計画グループのような高レベル協議を望むかについて、「日本の憲法と国内の反対世論が実現を困難にするかもしれないが、私は賛成だ」と表明。シュレンジンジャー博士の「沖縄やグアムへの核貯蔵庫の建設をどう考えるか」との質問に対して、「そうした提案は説得力がある」と答えた。

 ●秋葉氏は、米国が核巡航ミサイル・トマホークや空中発射巡航ミサイルの退役を決定した場合は、その能力の損失をどう相殺するかについて、日米間で事前に協議したいとの考えを表明した。


 もちろんこのことが、最も強く伝えるのは、「『沖縄でよかった』という国民世論が支える、日本という国が統治のために利用する「構造的沖縄差別」政策の典型である。
 このことについて、琉球新報は2018年3月6日、「沖縄に核貯蔵肯定 再持ち込みは断固拒否」、と断じる。
 琉球新報は、次のように指摘する。


(1)「核施設建設容認は沖縄に再び核兵器を持ち込ませることを意味する。『作らず、持たず、持ち込ませず』の非核三原則の国是に反する。沖縄を三原則の適用外とし、県民を危険にさらす発想ではないか。沖縄への再持ち込みは断固拒否する。」
(2)「メモを入手した米国の科学者らでつくる『憂慮する科学者同盟』のグレゴリー・カラキ上級アナリストは、名護市辺野古への新基地建設と隣接する米軍辺野古弾薬庫の再開発を挙げ、沖縄への核兵器の再持ち込みに警鐘を鳴らしている。」
(3)「メモによると秋葉氏は2009年、オバマ前米政権の核戦略指針『核体制の見直し(NPR)』策定に向け、米連邦議会が設置した戦略態勢委員会(委員長・ペリー元国防長官)から意見聴取された。沖縄での核貯蔵施設建設について問われ『そのような提案は説得力があるように思う』と肯定的な姿勢を示した。米連邦議会の委員会での発言であり、個人的な意見とは受け取れない。秋葉氏は意図を説明する責任がある。」
(4)「辺野古弾薬庫や嘉手納弾薬庫には、かつて1300発の核兵器が貯蔵されていた。1959年6月には、米軍那覇飛行場配備のミサイルが核弾頭を搭載したまま誤射を起こし、海に落下する事故も起きていた。核兵器は日本復帰の際に撤去したとされる。だが沖縄返還交渉の過程で有事には米軍が沖縄に核を持ち込めるという密約が結ばれた。民主党政権は2010年に、核密約が失効したとの認識を示したが、米国の認識は正反対だ。」
(5)「米国防総省の歴史記録書は『米国は危機の際にそれら(核)を再持ち込みする権利を維持した』と明記している。再持ち込みは米国にとって『権利』なのだ。」
(6)「一方、秋葉氏発言は、自民党内にある『持ち込ませず』の見直し議論と重なる。例えば、石破茂元幹事長は17年9月のテレビ番組で、北朝鮮による核実験強行を踏まえ、日米同盟の抑止力向上のため、日本国内への核兵器配備の是非を議論すべきだとの考えを示した。」
(7)「秋葉氏が米連邦議会委員会に提出した書面には、米国に小型核保有などを促す要望もある。トランプ政権が今年1月に発表したNPRには、要望の趣旨に沿って小型核の開発が明記されている。『核なき世界』を目指したオバマ前政権の方針を大きく転換し、核保有国に核軍縮義務を課した核拡散防止条約(NPT)への背信行為である。」
(8)「非人道的な核兵器廃絶を促すべき立場にある日本が、『核抑止論』に固執するのは自己矛盾である。被爆国としてあまりにも無責任だ。」


 確かに、どう考えても、核抑止論に固執する米国・日本両政府のあり方は間違っている。
 また、「米国防総省の歴史記録書は『米国は危機の際にそれら(核)を再持ち込みする権利を維持した』と明記している。再持ち込みは米国にとって『権利』なのだ。」(琉球新報)という米国の方針のなかで、米国がこの「権利」を行使するためには、「目下の同盟」としての日本政府の役割が、どこにあったのかは明白ではないか。
 あわせて、このことは、単に2009年当時だけの問題ではない。
「メモを入手した米国の科学者らでつくる『憂慮する科学者同盟』のグレゴリー・カラキ上級アナリストは、名護市辺野古への新基地建設と隣接する米軍辺野古弾薬庫の再開発を挙げ、沖縄への核兵器の再持ち込みに警鐘を鳴らしている。」(琉球新報)、という極めて今の日本にとって現実的な問題なのである。





by asyagi-df-2014 | 2018-03-15 07:18 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江から-2018年3月14日

 「ザトウクジラの親子2頭が11、12の両日、大浦湾を遊泳しているのが確認された。」、と琉球新報。「ブリーチング」が見られたという。 
クジラが遊泳する海、大浦湾。
 その自然の豊かさに、思いを深くする。





 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年3月14日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-名護・大浦湾に親子クジラ-2018年3月14日 06:50


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【名護】ザトウクジラの親子2頭が11、12の両日、大浦湾を遊泳しているのが確認された。13日には姿が確認されなかったことから、外洋に旅立ったとみられる。親子は海面に背中を出したり、ブリーチングをしたりするなどして、元気な姿を見せた。目撃者は『まさかクジラを大浦湾で見ることができるとは思ってもみなかった』と珍しい出来事に驚いていた。」
② 「大浦湾でグラスボートの船長を務める西原瑠夏(るか)さん(36)は11日午前にクジラの親子が大浦湾を泳いでいる姿を確認した。安部の海岸から沖合500メートルの場所で、クジラが海中から海上へ体を持ち上げ、倒れる勢いで水しぶきを上げる『ブリーチング』をしていた。」
③「西原さんは『親子の姿をもう少し見ていたいという気持ちもあるが、無事に旅立ってくれてうれしい』と話した。」
④「長年にわたって大浦湾で水中カメラで写真を撮り続けている『ダイビングチームすなっくスナフキン』の西平伸代表(60)は『初めて大浦湾でクジラを見た。また、大浦湾で再会したい』と話した。」


(2)沖縄タイムス-「審判対象に当たらず」 辺野古工事差し止め訴訟、那覇地裁が沖縄県の訴え却下-2018年3月14日 05:00


  沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、無許可での岩礁破砕は違法として、沖縄県が国を相手に破砕を伴う工事の差し止めを求めた訴訟の判決が13日、那覇地裁であった。森鍵一(もりかぎ・はじめ)裁判長は『訴えは、法律上の争訟(裁判所の審判対象)に当たらない』として県側の訴えを却下した。国と県の間で起きている漁業法を巡る解釈の争いについては、司法判断を下さないまま門前払いとした。」
②「地裁は県側が、判決言い渡しまで求めていた、破砕行為の一時禁止の仮処分申し立ても同日付で却下。県側は本訴訟については控訴を、仮処分については即時抗告などを検討する。」
③「本訴訟の判決は『国や地方公共団体が原告となった場合、行政上の義務の履行を求める訴訟は審判対象とならない』と判示した2002年の最高裁判決に沿ったかたちで言い渡された。判決理由で森鍵裁判長は『【県知事の許可を受けずに岩礁破砕行為を行ってはならない】とする義務の履行を国に求める訴訟は、行政上の義務履行を求めており不適法だ』と指摘した。」
④「県側は『訴訟の対象となっている海域を使用する権利があり、財産権に準じた権利に基づいて訴えている』と主張していた。これに対し判決は『海は公共のものであり、国が直接管理しており、私人の所有を認める法律もない』と反論。『本件海域に県が何らかの権限を行使することができたとしても、私法上の財産権に準じた権利に基づくものとは言い難い』として県側の主張を退けた。」
⑤「また県側は『2002年の最高裁判決が示す審判の対象範囲には誤りがある』と主張していたが、判決は『司法権の役割は国民の権利や利益の保護救済を図ることにあり、行政の権限救済ではない』と指摘し、県側の訴えを退けた。」
⑥「菅義偉官房長官は判決後の記者会見で『辺野古における埋め立て工事を進めていくことが求められている』との考えを示した。提訴は昨年7月で、新基地建設を巡る国と県の訴訟は5度目。」


(3)琉球新報-平和運動センター議長に有罪判決 懲役2年、猶予3年 ほか2人も猶予刑-2018年3月14日 15:36


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設や東村高江の米軍北部訓練場ヘリコプター発着場建設に対する抗議活動を巡り、威力業務妨害や公務執行妨害・傷害などの罪に問われた山城博治沖縄平和運動センター議長(65)ら3人の判決公判が14日午後1時半、那覇地裁で開かれた。柴田寿宏裁判長は議長に懲役2年(求刑懲役2年6月)、執行猶予3年を言い渡した。」
②「ほか2人も猶予刑を言い渡した。うち一人は一部無罪とした。弁護団は判決を不服として即時控訴した。」
③「起訴状によると、山城議長は2016年1月に名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ工事用ゲート前でブロックを積み上げ、資材搬入の業務を妨害したとされる。弁護側は資材搬入を止めるためのブロックを積み上げ行為について、威力業務妨害を適用することは『表現の自由を侵害し違憲だ』などと主張し、器物損壊を除く各事案で無罪を訴えていた。」
④「那覇地裁周辺には議長らの支援者が多く駆け付け、拳を挙げて無罪を強く訴えていた。」


(4)沖縄タイムス-国と県が争う5つ目の裁判…辺野古問題の本質、国民的議論を【記者の視点】-2018年3月14日 16:22


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「辺野古新基地建設問題で国と県が争う五つ目の裁判でも、一審で国が勝訴、県が敗訴した。中身が審理されたわけでないのに、内容の分かりづらさが手伝ってか、結果を見れば、法律的に国が正しく、工事を進めるのは仕方がないという方向に国民世論が流れる懸念がある。」
②「県は辺野古問題の本質を問い直さなければならない。翁長雄志知事は『沖縄戦で軍事占領した土地に普天間飛行場を造り、そこが危険になったから代わりの土地をよこせというのは理不尽だ』と主張している。使い勝手の良い新たな基地ができれば、米軍の駐留が長引くとも指摘する。」
③「悲惨な沖縄戦から過酷な米軍統治時代を経て、73年が過ぎた。なお全国の米軍専用施設面積の7割以上が沖縄に集中していることが問題の本質である。その上に、県内基地全体の2・5%に過ぎない普天間を返すのに、県内移設を条件としていることが大きな反発を生み出している。」
④「裁判は目的ではなく、圧倒的な権力に対抗する県や県民の一つの手段でしかない。国はそれを利用してさまつな争点に閉じ込め、勝訴に欣(きん)喜(き)雀(じゃく)躍(やく)するようでは解決が遠のく。沖縄の過重負担を前提に成り立つ安全保障体制について、国民全体での議論を避けてはいけない。」
⑤「一方、県は出口戦略を持たなければ、辺野古阻止を期待する人々の失望が残るだけの裁判に終わる。岩礁破砕やサンゴ特別採捕、埋め立て海域の活断層など辺野古阻止の糸口を見つける作業のほか、本質を見失わないよう問題提起を繰り返す必要がありそうだ。」(政経部・福元大輔)


(5)沖縄タイムス-「勝訴」アピールしたい政府 「無傷の負け」強調する県 辺野古めぐる対立変わらず-2018年3月14日 13:16


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設に伴う岩礁破砕許可を巡る訴訟は13日、国が勝訴した。政府には新基地建設推進の根拠としたい思惑が透けるが、渡具知武豊名護市長は『県の対応を注視する』と従来の見解を繰り返し、県も辺野古反対の姿勢を崩していない。三者の辺野古を巡る構図は変わらないままだ。」(政経部・福元大輔、東京報道部・大城大輔、北部報道部・城間陽介)
②「『辺野古を進める後押しになる』。小野寺五典防衛相は判決からわずか10分ほどの午後3時12分、記者団の前に姿を現し、勝訴をアピールした。だが、今回の訴訟は工事に岩礁破砕許可が必要か否かを問う裁判。新基地建設の是非そのものを問うものではない。小野寺氏も一度は『(米軍普天間飛行場の)辺野古移設についてお認めをいただいた』と発言したが、すぐに『これ自体が移設を認めたということではない』と訂正した。」
③「ただ、政府関係者は秋の知事選を見据え、こう語る。『経済界の呉屋守將氏(金秀グループ会長)がオール沖縄の共同代表を抜け、腹心の浦崎唯昭副知事が辞め、裁判でも負けた。翁長知事は、ますます厳しくなった」
④「判決を受け、再編交付金を受け取るため、新基地建設へ協力的な姿勢をにじませるのではないかとの臆測がとんだ渡具知氏のコメントは『あえて聞くまでもない』(与党市議)ほど、従来の域を出なかった。市議会で受け取るかどうかは『即答できない』と答弁するなど、慎重姿勢は以前よりも増している。」
⑤「市長を支える市議の一人は『裁判を注視すると言って当選した。それだけ複雑な民意に配慮している』と、早々に態度表明することはないとみる。再編交付金に慎重なのも『まだ副市長も決まっていない。議会の紛糾を避けるためではないか』と推し量る。」
⑥「『負けは負けでも無傷の負けだ』。法廷で判決を聞いた謝花喜一郎知事公室長は県は『無傷』との認識を示した。県から岩礁破砕の許可を得ずに工事を進めることが違法か、どうかの判断は下されていないからだ。県幹部は『中身が審理されていない以上、国が裁判の結果をたてに県の求めを“蹴る”ことはできない。県は繰り返し違法だと主張するだけだ』と、撤回の要件になる可能性も示唆する。先が見えない状況に変わりはないが、謝花氏は『まだまだわれわ れは国と争う。県の権限行使について否定されたわけではない』と強気の姿勢を示した。」


(6)沖縄タイムス-翁長知事「抑止力論」を否定 ワシントンで講演 辺野古移設再考促す-2018年3月14日 16:07


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【ワシントン=大野亨恭】沖縄県名護市辺野古の新基地建設反対を訴え訪米中の翁長雄志知事は13日午前(日本時間13日深夜)、米ワシントンで開いたシンポジウムの基調講演で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に関し『本土が受け入れに反対するので、政治的に沖縄にしか置けないというのが理由だ』と述べ、日米両政府が主張する『抑止力論』を否定した。」
②「知事は、新基地建設に関し、『県民は反対しているが日米両政府は辺野古が唯一との立場を変えず移設工事を進めている』と指摘。安倍晋三首相が国会で、沖縄の基地負担が進まない理由を『移籍先の日本本土の理解が得られない』としたことに『大変残念だ』と強い不快感を示した。その上で、沖縄の基地負担軽減のために『現実的な解決策が示され、実行されることを望んでいる』と訴えた。また、日米両政府が辺野古新基地建設を強行すれば、『安定的な日米安保体制を構築するのが難しくなる』と述べ、日米両政府に再考を促した。このほか、知事は沖縄歴史や、基地形成過程、基地経済に依存しない好調な沖縄経済の現状などを紹介した。」
③「シンポには1996年に米軍普天間飛行場の全面返還が合意された当時の米国防長官のウィリアム・ペリー氏や元米政府高官のモートン・ハルペリン氏らが登壇する。」


(7)沖縄タイムス-辺野古新基地:全国から約200人、抗議の座り込み 午前中の資材搬入なし-2018年3月14日 13:09


 
 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前では13日午前、北海道や青森、埼玉、神奈川、京都、奈良、長崎など全国各地の平和運動団体や労働組合のメンバーら約200人が座り込み、新基地建設に抗議した。」、と報じた。
 また、「秋田から来た女性は『辺野古の新基地建設反対運動で日本の民主主義を守る』と意気込んでいた。午後0時半時点で、基地内への資材の搬入はない。一方、米軍キャンプ・シュワブ沿岸の『K2』護岸建設現場ではブロックの設置が進み、『K4』でも捨て石がショベルカーで敷き詰められる作業が確認された。」、と報じた。


(8)沖縄タイムス-「依然、深刻な状態だ」不正薬物密輸、沖縄で過去最多41件 大麻が2.5倍に-2018年3月14日 09:56


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄地区税関は13日までに、2017年に空港や港湾などで摘発した不正薬物の密輸が41件に上り、過去最多だったと発表した。大麻の摘発が前年と比べて約2・5倍に増え、全体を押し上げた。覚醒剤は件数・押収量ともに減少したが、2年連続でキロ単位の密輸を摘発しており、税関は『依然深刻な状況だ』と警戒感を強めている。」
②「最も摘発が多かった大麻は前年比12件増の20件。押収量89・88グラムで、約6・2倍に増えた。うち15件は航空旅客などの密輸。国際郵便物の利用も2件増の4件だった。税関は『危険ドラッグの取り締まりが厳しくなり、薬物常習者が大麻に回帰する状況が続いている可能性がある』とみる。」
③「覚醒剤は2件減の6件で押収量約1・9キロ。昨年12月には、那覇空港行きの航空機に乗り、南アフリカから覚醒剤約1・9キロを密輸しようとしたとして、ドイツ国籍の男が逮捕された。危険ドラッグなど指定薬物は前年と同数の3件だったが、押収量が増加。銃砲類の摘発・押収はなかった。」




by asyagi-df-2014 | 2018-03-14 17:03 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第80回

沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。
三上知恵の沖縄撮影日記。




 今回の三上さんの報告は、「軍隊とともに心中する覚悟がありますか? ~島に軍隊が来るということ」。
 三上さんは、最後に、元自衛官の井筒さんの訴えで今回の報告を閉めています。


「『島に軍隊を引き受けるということは、島民は軍と一緒に心中する覚悟があるということです。そのことを、政治家はちゃんと説明しましたか?』。元自衛官のこの言葉だけでも、石垣島の島民すべての耳に届けたい。」


 日本という国は、ここまで来ているのです。
 だとしたら。
 三上さんの80回目の報告は次のものです。


(1)島の運命を左右する、いえ、日本の「国防という名の戦争をめぐる政策」に大きくかかわる選挙が目白押しの沖縄。今度は石垣市長選挙だ。言うまでもない、自衛隊ミサイル部隊の配備が既定路線のように押し付けられていく島々で、石垣だけはまだ用地取得も済んでいない。奄美、宮古島ではすでに基地建設は着工された。2年前から駐屯開始している与那国島では、巨大な弾薬庫も完成して島の風景は音を立てて変わっていく。軍事要塞化が進む南西諸島にあって、最後の砦になっているのが石垣島なのだ。
(2)石垣市長選挙は3月4日公示、3月11日投開票。現職の中山義隆市長と元県議の砂川利勝候補の2人は自衛隊誘致派、一方自衛隊基地建設に反対する民主団体や政党が統一候補として推す宮良みさお候補の三つ巴の闘いになっている。しかし名護市長選のように、誘致派の二人も巧みに焦点をずらしている。中山市長は「市民とオープンな議論をしたい」と中立のような主張をしているが、この3年、オープンな議論は全くしてこなかった。砂川氏は自衛隊配備には賛成、しかし現計画である於茂登岳のふもとへの計画は白紙を求めるというもの。単純な自衛隊配備計画の賛否を問う形にはなっていないのが、悩ましい。
(3)自衛隊のこと、計画されているミサイル基地の役割、軍事問題に無縁だった市民にその是非の判断を迫るのは無理がある。しかしこの選挙で宮良氏が勝利しない限りは、石垣への自衛隊配備は決定的になるだろう。だからこそ選挙に臨む前に、配備の内容、目的、今の国防をめぐる常識、何よりも軍隊と同居するというのがどういうことなのか、基礎的な情報を知ったうえで投票してほしいので、今回は1月末に石垣島で行われた元自衛隊員の講演の様子を動画でアップした。石垣市民はとにかくこれを見てから判断してほしい。そして全国の皆さんも、たぶんこの講演内容には驚愕すると思う。
(4)石垣島での講演に招かれたのは、元陸自レンジャー隊員で、ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン代表の井筒高雄さん。南西諸島の軍事利用には早くから警鐘を鳴らしてきた人物だ。
(5)井筒:有事の際、国民を保護するために自衛隊がいるのではないんです。国を守るために、あるいは自衛隊の基地を守んなきゃいけないんです。皆さんを守って自衛隊基地がやられてしまったら自衛隊は反撃できませんから。防御できませんから。みなさんを守らないんですよ? 自衛隊は基地を守るんですよ。国を守るんですよ。権力者を守るんですよ。
(6)いきなり核心の話だ。元自衛隊員に「戦争になったら自衛隊は国民を守らない」と言われてしまえば、面食らう人も多いだろう。私は今、7月公開予定の沖縄戦のドキュメンタリー映画の製作真っ最中だから、いかにして日本の軍隊が沖縄県民を守らなかったか、守れなかったかに日々向き合っている。もっと言えば秘密保持のために住民を殺してしまったり、お互いに殺し合う「自決」へ誘導したり、死の病が蔓延する地域に押し込めていった、その様相とがっぷり四つに映像を繋いでいるので、「軍隊は住民を守らない」、は、沖縄戦のどこを押しても飛び出してくる教訓だとスッと理解できる。でも、大方の国民は、自衛隊は別でしょ? あの時の日本軍と、今の自衛隊は、まさか別物でしょ? と思っている人が大多数だと思う。けれども、どうやら井筒さんの言うことが正しいのだ。もう少し聞いてみよう。
(7)井筒:避難計画は示されています? 国民保護計画はどのくらいの人がその存在を知っていますか? どこに逃げるんですか、この島の人たちは。説明受けましたか?
 有事になったら、皆さんは避難民として、安全な場所に逃がしてもらえるわけじゃないんです。自衛隊法103条を使って、業務従事命令とか、自衛隊に協力を求められるんですよ。こういう真実を防衛省はちゃんと説明しなきゃダメなんですよ。基地を押し付けるんだったら。
(8)自衛隊法103条は物資の収容、業務従事命令について定めている。つまり徴兵制なんか無くとも有事の際、私たちの国では国民が軍隊に力を貸さないといけないことにすでになっている。しかも、15年前の有事法制関連三法案が可決成立したときに恐ろしいことが決まっていたのを案外国民はスルーしているが、自衛隊の活動を円滑にするために私有地や家屋の強制使用も認めてしまった。病院、学校などの施設だけでなく、個人の住宅もだ。燃料、医薬品、食料の保管と収用も命じることができる。つまり、軍隊が優先して使うので、医薬品も食料も保管命令=使うな、収容=差し出せ、ということになる。これは、1944年に沖縄守備軍が入ってきて、学校は兵舎になり民家も提供し、やがて沖縄県民に餓死者が続出しても食料提供を民間に強制し続けた沖縄戦の姿とぴったり重なる。
(9)私は今、沖縄戦のマニュアルともいえるいくつもの大本営作成の「教令」を読み込んでいるのだが、例えば1944年に作られた「島嶼守備部隊戦闘教令(案)の説明」では、「第二十二 住民の利用」という項目がある。これは非常に恐ろしいことが書かれているので現代語で要約する。
(10)「第二十二 住民の利用」:島の戦闘は住民をいかに利用するかにかかっている。喜んで軍のために労働をさせ、あるいは警戒や(お互いの)監視の仕事をさせ、またどんどん食料の供出をさせ、最後は直接武器をとって戦闘させるまでに至らしめねばならない。不逞の分子に対しては断固たる処置(スパイは処刑)を講じなければならない
(11)この方針のもとに沖縄戦は闘われたのだが、同じ内容はその後に出される教令にも引き継がれ、本土決戦のマニュアルとして書かれた「国土決戦教令」にまで引き継がれていく。つまり、沖縄や南の島だからこんな酷いマニュアルを作ったんでしょ、と本土の方々は思いたいだろうが、事実は違った。本土の私たちはもっと大事に守られるはずよ、と思っている人がいるとしたら残念ながらそれは勘違いだ。それが73年前の陸軍の、全国の住民に対するスタンスであったし、恐ろしいことにそれは現在と何ら変わってないのではと思える。
(12)井筒:戦争の基本をお伝えしますね。戦争になったら軍人より多く死ぬのはその地域に暮らす国民です。市民です。場所が日本であるかどうか、関係ないです。戦争当事国の普通の市民の方が、兵士、自衛隊員より多く死ぬ。この現実をしっかり認識すべきです。
(13)ここに面白い資料がある。戦争による被害者の、軍人民間人の割合は時代とともに明らかに変わっているのだ。①第一次世界大戦は軍人の被害が95%で民間人は5%、②第二次世界大戦では軍人の被害52%で民間人が48%、③朝鮮戦争では軍人の被害15%で民間人が85%、④ベトナム戦争では軍人被害がたったの5%で95%は民間人の犠牲だ。つまり昔は兵隊が死ぬのが戦争だったが、今はいかに自国軍の兵士を守りながら戦うかを重視した戦法、兵器にシフトしているということだ。対中国戦略の中で「先島戦争」が想定されていて、日米のシミュレーションがどうなっているのかわからないが、公にされている「離島奪還訓練」からわかることもある。日本版海兵隊「水陸機動団」が、いよいよ今月27日に正式発足する。かれらが一生懸命アメリカ海兵隊とともに訓練してきた「離島奪還作戦」は、敵に制圧されてしまった日本の島(有人島を想定)に十分な空爆を加えてから水陸機動団が上陸して奪還するわけだから、その局面だけを見ても、自衛隊員より島に残ってしまった民間人の死者の方がはるかに多くなるだろう。
(14)井筒:現実を見ると、もう皆さんかわいそうだとしか言いようがないんです。だって「離島奪還」なんですよ? 離島奪還というのはどういうことですか? 皆さんは守られないんですよ。一回占領されちゃいますよ、といってるんです。皆さんが人質になるのか、収容所に入れられるのか、はたまたその国に持っていかれちゃうのか。そりゃわかりません。そのあとに、離島奪還しますよ、自衛隊が、と。そのとばっちりに、皆さんは人身御供というか、日本列島、本土を守るための防波堤ですよ、与那国も石垣も宮古も。だってここ、離島奪還するんですもん全部。作戦で。みなさんを守るんじゃないんです。皆さんは、とられちゃうんです。とられちゃったのをとり返すという戦略を一生懸命練っているんですよ。それが先島の自衛隊配備の実態ですからね。勘違いしないでくださいよ。災害派遣のために来るんじゃないんですよ。
(15)また、私たちは今度の映画で「スパイ虐殺(沖縄県民をスパイ容疑で虐殺したこと)」の実態を今につながる恐怖として明らかにしようとしているのだが、井筒さんは、自衛隊がいるところには必ず情報保全隊が来る、と話している。いわゆる情報部隊だ。自衛隊基地内の監視も、基地の外に住む住民の監視も、軍隊では重要な任務である。もちろん彼らは「住民をスパイするために来ました」という顔はせずに、地域の祭りに、学校行事に、会合に入ってくる。そして住民をきちんと選別するという。賛成してるか反対してるか。自衛隊を敵視する住民をマークしなければ安心して作戦を遂行できない。彼らは「敵」と通じる可能性が高いというわけである。
(16)そうやって沖縄戦の前後(地上戦になる前から、また6月23日のあとにも)に罪もない沖縄県民が大勢虐殺されていった事実がある。情報保全を担当する自衛官が島中を歩いて監視する、島民が情報収集の対象になるという島になっていいのか。この動きは軍隊が駐留する前から始まっていく。そして恐ろしい社会の変化をもたらす。
(17)井筒:いいですか? 戦争するときは「差別」をしないといけないんですよ。自分たちの味方じゃない人は攻撃対象なんです。自衛隊員も本音と職務のはざまで苛まれています。私もそうでした。任務を遂行しなければいけないんですよ自衛隊員は。情報収集で、街は変わります。島の文化も変わります。皆さんが頑張れるか、頑張れないかです。
(18)この講演を井筒さんはこう締めくくりました。
(19)井筒:最後に、自由に発言できる石垣島を私は守るべきだと思います。自由に発言できるかできないか。自衛隊が街に入ってきて町会に入ってきて、行事に入ってきて、言いたいことも言えなくなる。それは健全な民主主義社会とは私は言えないと思う。
(20)自衛隊出身者がここまで言うのは、私はとても勇気がいることだと思う。井筒さんは翌日、日本軍の強制移住命令のためにマラリアで苦しんで死んでいった3600人余りが祀られている戦争マラリアの慰霊碑の前に立った。初めてではなかった。そして「なぜこの人たちが死ななければならなかったのか。また同じようなことがこの島で起きたら、犠牲者のみなさんに申し訳がない」と言って男泣きに泣いた。私は、沖縄戦の地獄を経験した心ある軍人たちの呻きが、井筒さんの体をとおして嗚咽となり、2018年を生きる私たちに最後のメッセージを発しているように思えた。
(21)「島に軍隊を引き受けるということは、島民は軍と一緒に心中する覚悟があるということです。そのことを、政治家はちゃんと説明しましたか?」。元自衛官のこの言葉だけでも、石垣島の島民すべての耳に届けたい。


 確かに、井筒高雄さんの「戦争の基本をお伝えしますね。戦争になったら軍人より多く死ぬのはその地域に暮らす国民です。市民です。場所が日本であるかどうか、関係ないです。戦争当事国の普通の市民の方が、兵士、自衛隊員より多く死ぬ。この現実をしっかり認識すべきです。」、ということを肝に銘じます。
 「①第一次世界大戦は軍人の被害が95%で民間人は5%、②第二次世界大戦では軍人の被害52%で民間人が48%、③朝鮮戦争では軍人の被害15%で民間人が85%、④ベトナム戦争では軍人被害がたったの5%で95%は民間人の犠牲だ。つまり昔は兵隊が死ぬのが戦争だったが、今はいかに自国軍の兵士を守りながら戦うかを重視した戦法、兵器にシフトしているということだ。」、との三上さんの指摘とともに。






by asyagi-df-2014 | 2018-03-14 07:19 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江から-2018年3月13日

 米ジュゴン訴訟に関して、「翁長知事は、県が訴訟の利害関係者であると同省に表明することを報告し、基地建設阻止に向けた原告団との連携強化を確認した。」、と琉球新報。 
辺野古新基地建設が間違いであることがはっきりしている以上、あらゆる取り組みが必要とされる。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年3月13日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-県「利害関係者」表明へ 知事、原告と面談 米ジュゴン訴訟-2018年3月13日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【サンフランシスコ=座波幸代本紙特派員】翁長雄志知事は11日(現地時間)、米カリフォルニア州サンフランシスコに到着した。名護市辺野古での新基地建設が国指定の天然記念物ジュゴンに影響を与えるとして、米国防総省を相手に工事中止を求めた米ジュゴン訴訟の原告、生物多様性センター(CBD)のピーター・ガルビン氏、ミヨコ・サカシタ氏らと面談。翁長知事は、県が訴訟の利害関係者であると同省に表明することを報告し、基地建設阻止に向けた原告団との連携強化を確認した。」
②「国防総省は米連邦地裁での差し戻し審理に伴い、今後、米国家歴史保存法(NHPA)に基づき、利害関係者に聞き取り調査を行う。県は今月中にも、同省に対して利害関係者であるとの表明を文書で提出する。翁長知事は面談後、NHPAが米国外の米政府機関の活動にも適用される観点から、新基地建設工事への『影響力は大きいのではないか』と期待感を示した。」
③「名護市の稲嶺進前市長は1月末、市は訴訟の利害関係者として、米裁判所に移設反対の立場を訴えたいとの考えを示し、国防総省との協議と影響調査のための臨時制限区域内の立ち入りを求める要請文を同省や在日米軍に送付している。」



(2)琉球新報-学習環境平穏遠く 上空飛行、授業中断も頻発 米軍ヘリ窓落下3ヵ月-2018年3月13日 06:20


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【宜野湾】宜野湾市の普天間第二小学校に米軍大型輸送ヘリCH53Eから窓が落下した事故から13日で3カ月がたつ。運動場の使用は2月に再開されたが、米軍機が接近して避難指示が出るたびに体育や休み時間の運動は中断される。政府と米軍は事故を受けて『最大限可能な限り市内の学校上空を避ける」としたが、普天間第二小や普天間小上空での飛行が目撃されている。」
②「落下時に運動場で体育の授業を受けていた2年生の男子児童1人は事故後、学校での体調不良を訴えるようになり、早退や欠席を繰り返すようになった。保護者や教師から、米軍機の音に対する児童の反応が敏感になったとの証言もある。」
③「運動場の使用再開にあたり、学校は米軍機の接近を想定した避難訓練を実施した。PTAは万が一の際に逃げ込むための工作物や学校の位置を伝える表示の設置などを求めているが、実現していない。」
④「PTSD(心的外傷後ストレス障害)の調査で知られる精神科医の蟻塚亮二氏は『米軍機が飛んでくる状況は何も変わらない中での避難訓練は無力感や怒り、屈辱感を抱かせる可能性がある』と指摘する。原発事故被害者の精神状況に触れ『津波や台風を想定した避難訓練とは全く異なる。天災は自然現象として受け止めやすい一方、相手がある人災では受け止めにくい』と説明した。」


(3)沖縄タイムス-辺野古工事差し止め訴訟、きょう判決 那覇地裁、「法律上の争訟」を判断-2018年3月13日 05:05


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、無許可での岩礁破砕は違法として、沖縄県が国を相手に破砕を伴う工事の差し止めを求めている訴訟の判決が13日、那覇地裁(森鍵一裁判長)である。県側の訴えが『法律上の争訟(裁判所の審判対象)』に当たるかなどを巡って、地裁が判断を下す。提訴は昨年7月で、新基地建設を巡る国と県の訴訟は5度目。」
②「県側はこれまで、『地域の水産資源に強い利害関係を持つ、漁業関係者と同様の立場で提訴している』と主張。『行政上の義務の履行を求める訴訟は【法律上の争訟】に当たらない』とした最高裁判決の適用を受けず、審判の対象になるべきだなどと訴えた。」
③「一方の国側は『法に定めのない差し止めを請求している』などと反論。訴えは不適法で却下されるべきだなどと反論している。」
④「県側は本訴訟の判決が出るまで、破砕行為を一時的に禁止する仮処分も地裁に申し立てている。」


(4)琉球新報-辺野古差し止めで門前払い判決-2018年3月13日 15:10


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古での新基地建設工事を巡り無許可の岩礁破砕は違法として、県が国を相手に岩礁破砕の差し止めを求めた訴訟の判決が13日午後3時、那覇地裁で言い渡された。 森鍵一裁判長は訴えを却下した。」、と報じた。


(5)琉球新報-渡具知名護市長が明言 「県の行方を注視する」-2018年3月13日 14:11


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【名護】名護市議会3月定例会の一般質問が13日行われた。渡具知武豊市長は沖縄県と国が争う岩礁破砕差し止め訴訟の判決を受け『何らかの判断をする』としていたが、この日の答弁では『今回の裁判が直接的に辺野古の是非を問うものにならないと理解している』と述べた。」                               ②「その上で『県が提訴したことについて、あらゆる手法で辺野古移設を阻止するという県の施策の一環だと認識している。その判決を受けた県の動向に注視していく必要がある』との考えを示した。判決を受けて何らかの判断をするとしていた渡具知市長だが、一審判決を受けても辺野古移設の態度については踏み込まないとみられる。」、と報じた。」
③「渡具知市長が市議時代に支持していた岸本建男元市長は、辺野古基地建設におけるV事案などの沿岸案を容認していなかったことを指摘され『渡具知市長はV事案については認めていないということでいいか』と問われると『答える立場にない』と切り返した。岸本洋平氏への答弁。」


(6)琉球新報-「違法工事やめろ」 市民ら40人が抗議 工事車両142台基地へ-2018年3月13日 13:10


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う沖縄県名護市辺野古への新基地建設で13日午前、新基地建設に反対する市民ら約40人が米軍キャンプ・シュワブゲート前に座り込み、抗議をした。午前8時50分すぎには、県警機動隊が座り込む市民を強制的に移動させ、資材を積んだダンプやミキサー車142台が基地内へと入った。市民らは『違法工事をやめろ』などと声を上げた。」、と報じた。


(7)沖縄タイムス-辺野古新基地:工事車両142台がゲート内に 海上も工事進む-2018年3月13日 11:25


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で13日午前9時、新基地建設の資材などを運ぶ工事車両142台がゲート内に入った。搬入は午前11時前まで続いた。座り込みの市民約40人は機動隊に強制排除された。米軍キャンプ・シュワブ沿岸の『K2』護岸建設現場では、被覆ブロック設置の作業が進んだ。市民は船1隻、カヌー7艇で抗議行動した。」、と報じた。


(8)沖縄タイムス-「反辺野古新基地」へ、翁長知事の正念場 政府論理に対抗狙う訪米-2018年3月13日 14:13


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県の翁長雄志知事が名護市辺野古の新基地建設と沖縄が抱える基地問題の現状を伝えるため、米国を訪問している。就任後4度目で、昨年4月に沖縄防衛局が埋め立ての第一段階となる護岸工事に着手してから初めての訪米となる。『辺野古が唯一』とする政府見解を崩す論理を導き出すことができるか、知事にとり正念場だ。」
②「昨年の訪米は、埋め立て承認取り消し処分を巡る裁判で最高裁が県敗訴を言い渡した直後だった。国務省は知事との会談後、『辺野古が唯一の解決策』との声明を発表。米側は『解決済み』『国内問題』と取り合う姿勢を見せなかった。」
③「これまで3回の訪米では、米政府や連邦議会関係者との面談に力を入れてきた。だが今回、県は『反対の次を示す時期を迎えた』(県幹部)と方針を変更。13日にペリー元国防長官らを招いたシンポジウムを開催する。どうすれば辺野古新基地建設を回避し、普天間飛行場の閉鎖、返還を実現できるか、多角的な意見を聴取し、国内外への発信を狙う。」
④「県は、今回のシンポの内容を精査し、従来の新基地建設反対の主張に、『辺野古が唯一ではない根拠』を肉付けしていく考えだ。シンポでの知事やペリー氏、安全保障専門家らの発言に注目が集まる。」
⑤「一方、米軍基地問題解決を目指し、沖縄県知事が訪米するのは、今回で19回目となる。初の訪米は1985年の西銘順治知事で、普天間飛行場などの整理・縮小を求めた。その後も大田昌秀氏、稲嶺恵一氏、仲井真弘多氏と全ての知事が訪れている。だが、沖縄が求める基地問題の解決は程遠いのが現状。戦後73年、復帰後46年を迎えてもなお、知事が直接米側に訴えなければならないのが沖縄の現実だ。」




by asyagi-df-2014 | 2018-03-13 17:38 | 沖縄から | Comments(0)

そうだ、自分の心にも、ネーネーズの「黄金の花」は染みたから。

 そうだ、自分の心にも、ネーネーズの「黄金の花」は染みたから。
「10代の9割が、20代の8割が稲嶺候補『ではない』側に投票していた。10代の名護市の若者たちにとっては、基地反対運動なんかよりも『名護市にスターバックスが来る』という選択や、『ごみ分別が16種から5種に減る』方が、もっと重要だと判断したんだろうか。たとえば、小泉進次郎議員が遊説スタート地点に選んだ県立名護高校前に集まった君たちも、そのように投票したんだろうか。それはそれでいいや。僕は何にも言いたくない。『国策』である辺野古新基地建設の是非を、若いというか、まだ幼い君らに背負わせている本土の人間である僕らの方に途轍(とてつ)もない責任があるのだから。」(金平茂紀)、ということが正しいのだから。


 でもやはり、伝えたいことはあるわけで、2018年3月5日付けの金平茂紀の新ワジワジー通信は、このように語りかけます。。


(1)「自慢じゃないけれど、僕は沖縄で聴く歌や音楽が大好きなヤマトゥンチューのひとりだ。沖縄民謡は古典から新作まで呆(あき)れるほど好きだし(大工哲弘、嘉手苅林昌、登川誠仁、古謝美佐子、知名定男、照屋林助、大城美佐子、山里勇吉、喜納昌吉、あ、もちろんこれはただただ思い出した順番に書き出しているだけの順不同ですからね)、沖縄発のロック(伝説の紫やコンディション・グリーン、喜屋武マリーからモンゴル800に至るまで全部含めて)や、フォークソング(佐渡山豊、まよなかしんや)、ポップ(BEGIN、SakishimaMeeting、りんけんバンド、ディアマンテス)とか、歌謡曲(フィンガー5、南沙織から安室奈美恵)、ラップ(Chico Carlitoとか)を知った。」
(2)「30年前、僕はコザ(現在の沖縄市)の小さなライブハウスで聴いた歌が心に突き刺さってくるのを感じた。嘉手納基地のお膝元で幼少期から生きてきた知念良吉さんの人生に裏打ちされた歌に魅了された。

 ああ どこへゆく オキナワンボーイ 
 美しかったものは 泥だらけ
 ああ どこへゆく オキナワンボーイ
 夢まで 用意されていた (知念良吉『どこへゆく オキナワンボーイ』より)

 海洋博後の海洋汚染や石垣空港建設といった出来事が沖縄で語られていた時代のことだ。2018年2月の名護市長選挙の取材で、辺野古の護岸工事がどのような状態になっているのかを海上から船に乗って取材をしていた時だった。この30年以上前につくられた曲が突然僕の頭によみがえってきた。〈美しかったものは 泥だらけ〉」
(3)「キャンプシュワブの護岸にはクレーンが林立していて、ショベルカーで土砂が刻々と搬入されていた。その日は悪天候で、護岸工事の作業は規模が縮小されていたのだが、護岸工事の規模自体が去年の6月に海上から取材した際と比べると、とんでもなく拡大していた。沖縄県のいくつかの選挙結果で示された『新基地建設ノー』の民意なんか全く聞く耳をもたないとでも言うかのように、菅義偉官房長官の表現で言えば、『粛々と』工事は進められていたのだった。」
(4)「名護市長選挙の結果がどのようになろうとも、新基地建設工事は有無を言わせずに『粛々と』力づくで強行されていたのである。だが、そのあまりにも巨大な新基地建設のプランから考えると、現段階は、まだまだ入り口の入り口に過ぎない。それはまるで、福島第一原発の廃炉作業が、入り口の入り口段階に過ぎないのと似ている。事業主体というものは作業の進捗(しんちょく)状況を誇大に強調したがるものだ。」
(5)「もうひとつ、知念良吉さんの歌の〈ああ どこへゆく オキナワンボーイ〉という言葉でイメージに浮かんできたのは、名護市に住んでいる若い有権者たちの選択のことだった。名護市長選挙の勝敗分析で、公明党票約2千票が今回は『稲嶺おろし』に回ったという見方がされたが、もうひとつ重要なことは、4年前の市長選挙では選挙権のなかった18歳、19歳の有権者、1775人(1月27日までの選挙時登録)の投票動向が今回は決定的だったことだ。」
(6)「沖縄タイムス、琉球新報、共同通信が実施した出口調査では、10代の9割が、20代の8割が稲嶺候補『ではない』側に投票していた。10代の名護市の若者たちにとっては、基地反対運動なんかよりも『名護市にスターバックスが来る』という選択や、『ごみ分別が16種から5種に減る』方が、もっと重要だと判断したんだろうか。たとえば、小泉進次郎議員が遊説スタート地点に選んだ県立名護高校前に集まった君たちも、そのように投票したんだろうか。それはそれでいいや。僕は何にも言いたくない。『国策』である辺野古新基地建設の是非を、若いというか、まだ幼い君らに背負わせている本土の人間である僕らの方に途轍(とてつ)もない責任があるのだから。」
(7)「君らは小泉進次郎や三原じゅん子の顔をみられてよかったね。それは羽生結弦選手をみるために成田空港に出迎えに行った若者たちとそんなに変わるものじゃない。けれど、それで名護市のどこがどう変わるんだい? 彼や彼女はもうしばらく名護には来ないぜ。彼ら彼女らは、お呼びがかかればどこにでも行く国会議員の人気者だ。名護だけにいつまでも関わってはいられない。次は石垣市かもしれないし、その次は沖縄市かもしれない。呼ばれればどこにでも行って、耳触りのいいことを言って帰る人たちだ。何てかっこいい人たちなんだろう。君らはそう思ったかもしれない。」
(8)「君たちは普段どんな歌を聴いているんだい? 君らがおそらく票を投じたであろう候補者(現市長)の選挙キャンペーンで、多額のお金をかけて作曲された歌を聴いたかい? 〈勝つぞ 渡具知 勝利の男 勝つぞ 渡具知〉何だか軍艦マーチみたいな曲だったよね。君らはでもそうは思わなかったのかもしれない。だって稲嶺進さんの陣営には歌なんかなかった。選挙戦というものは一種の祭りだ。そこに音楽や歌がないなんて君らの感覚では、信じられるかい?」
(9)「敬愛する古謝美佐子さんがネーネーズ時代に謳(うた)った名曲に『黄金の花』がある。僕はこの曲が大好きだ。

 素朴で純情な人たちよ 本当の花を咲かせてね
 黄金でこころを捨てないで
 黄金の花は いつか散る  (ネーネーズ『黄金の花』より)

 辺野古の護岸工事の行われていた大浦湾の美しい対岸で、古謝さんにこの歌を歌っていただいたことがある。いつのまにか、僕らは歌を忘れていないだろうか? でね、どうせ歌うならかっこいい魅力的な歌を歌おう。あなたの歌っているその歌は、名護の若者のこころには全くもって響いていなかった。僕はそう思う。」


「あなたの歌っているその歌は、名護の若者のこころには全くもって響いていなかった。僕はそう思う。」
 でも、心に染みる歌を歌い続けよう。
できたら、一緒に。




by asyagi-df-2014 | 2018-03-13 08:45 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江から-2018年3月11・12日

渡具知武豊名護市長の答弁を「渡具知市長は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について『唯一の課題ではない。市長として、なすべきことは他にもある』」、と琉球新報は伝える。 
確かに唯一のものではないが、最大の課題の一つである。





 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年3月11日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-翁長知事「現実的な代替案を追求」 辺野古新基地反対訴えで訪米へ-2018年3月11日 13:54


 
 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事は11日、名護市辺野古への新基地建設反対などを訴えるため4度目の訪米に出発した。元米政府高官との面談やワシントンDCでのシンポジウムを予定している。知事は出発前、那覇空港で記者団の取材に応じ『現実的な代替案を追求することが重要だ。ワシントンでのシンポジウムに登壇する識者は、過去に辺野古以外の案などに言及している。良い形で代替案が出てくることを期待している』と述べた。県は訪米を踏まえ今後、県内移設によらない代替案の模索など『辺野古唯一』を打開する方策の検討につなげたい考えだ。」
②「知事は『前知事が(埋め立てを)承認してそのまま進めていた場合と比べると、辺野古の工事は現時点で(予定より)3年遅れている。順調に進んでいるように見えてもそうではないということも米側に説明したい』と述べ、日米両政府が県内移設にこだわる限り、普天間飛行場の危険性除去、閉鎖・返還問題は時間がかかることも伝える考えだ。」
③「ワシントンでのシンポジウムにはマイク・モチヅキ米ジョージワシントン大教授やウィリアム・ペリー元国防長官らが登壇する。」


(2)琉球新報-辺野古問題「唯一の課題ではない」 渡具知名護市長が初答弁 保育料無料化など「実現」-2018年3月12日 11:26


 琉球新報は、「【名護】名護市議会3月定例会は12日、渡具知武豊市長の就任後初めての一般質問が行われた。初の答弁に立った渡具知市長は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について『唯一の課題ではない。市長として、なすべきことは他にもある』として、基地の整理縮小を求めると同時に、保育料無料化などの『公約を実現する』と強調した。その上で13日に判決が出る岩礁破砕訴訟について『国と県の裁判の行方を注視する。この裁判が、辺野古移設是非に当たるか当たらないかも、総合的に判断していくことになる』と答弁した。屋比久稔氏への答弁。」、と報じた。


(3)琉球新報-12日も護岸作業継続 安倍内閣の強硬姿勢批判-2018年3月12日 12:29


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古での新基地建設で12日午前、辺野古沖では護岸整備の作業が続いた。新基地建設に反対する市民らは海上と基地ゲート前の両面で抗議の声を上げた。辺野古沖のK2と呼ばれる護岸付近ではカヌー14艇が『海を壊すな』と工事の停止を求めた。」
②「抗議船の船長は『国会での森友問題にあるように、時の権力者が都合のいいように法律を曲げることは許されない。ここの作業も本来やってはならない違法工事だ』と訴え、安倍内閣の強硬姿勢を批判した。」
③「抗議団によると、カヌーに乗って反対を訴えた市民と海上保安庁のボートが接触した際、衝撃で市民が首の痛みを訴えているという。」


(4)沖縄タイムス-辺野古新基地:機動隊が市民ら排除、工事車両143台入る-2018年3月12日 13:10


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前では12日午前、新基地建設の資材を積んだ工事車両143台が基地内に入った。ゲート前では、機動隊員が座り込んで抗議する市民ら約30人を排除した。市民らは『違法な工事はやめて』と声を上げた。一方、シュワブ沖の『K2』護岸建設現場では、被覆ブロックを設置する作業が進み、市民らは抗議船3隻、カヌー14艇を出して抗議した。」、と報じた。





by asyagi-df-2014 | 2018-03-12 17:30 | 沖縄から | Comments(0)

陸上自衛隊の「水陸機動団」とは何なのか。(1)

 日本版海兵隊である陸上自衛隊の「水陸機動団」新設に関して、朝日新聞は2017年10月31日、次のように報じていました。


(1)「陸上自衛隊に離島防衛の専門部隊『水陸機動団』(日本版海兵隊)が来年3月、新設される。防衛省はこの部隊を当初、長崎県の相浦(あいのうら)駐屯地をはじめ九州に置くが、2020年代の前半には沖縄県の米海兵隊基地キャンプ・ハンセンにも配置する方針を固め、米側と調整に入った。在日米軍再編に伴って沖縄に駐留する米海兵隊の一部が米領グアムに移転した後を想定しているという。」
(2)「複数の政府関係者が明らかにした。尖閣諸島に近い沖縄に置くことで、中国への抑止効果とともに、九州の南端以西の南西諸島で何か起きた際の展開を早める狙いがあるという。一方、沖縄にとっては、海兵隊の移転後に自衛隊が駐留することになり、『本当の基地負担の軽減につながらない』といった反発も予想される。」
(3)「陸自が来年3月末に発足させる水陸機動団は約2100人。相浦駐屯地には、司令部のほか普通科(歩兵)を中心とする2個の水陸機動連隊を置くことが決まっている。政府関係者によると、キャンプ・ハンセンへの駐留が検討されているのは、20年代前半までに発足させる予定の三つ目の水陸機動連隊。規模は約600人程度を想定しているという。」
(4)「日米両政府は8月の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の際の共同発表で、南西諸島を含めた自衛隊の態勢を強化し、米軍基地の共同使用を促進することを確認し合った。キャンプ・ハンセンの共同使用を念頭に置いていたという。共同発表を受けて日米両政府は、在沖縄の米海兵隊の一部がグアムに移転した後に陸自の水陸機動連隊の一つをキャンプ・ハンセンに配置する基本方針を確認。在沖縄米軍は日本側に、この部隊の規模や編成など具体的な検討を進めるチームの設置を申し入れたという。」
(5)「日米両政府は06年、沖縄の米軍基地負担の軽減と抑止力の維持を両立させる目的で、在日米軍再編の『ロードマップ』を策定した。12年には、在沖縄の海兵隊員のうち約9千人の国外(このうち約4千人をグアム)移転に合意。13年には、グアム移転を20年代前半に始めることも公表している。」
(6)「日本政府は来年末までに策定する予定の新たな防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画に、キャンプ・ハンセンへの陸自部隊駐留を盛り込みたい意向だが、来秋には沖縄県知事選があり、沖縄側の反応も見ながら検討を進める方針だ。
(土居貴輝)


 ここでは、まずは、この日本版海兵隊である陸上自衛隊の「水陸機動団」とはどういうものなのか、ということを押さえる必要があります。
 平成29年版防衛白書は、陸上自衛隊の「水陸機動団」の新編について、次のように記述しています。


「平成29年度末に新編される水陸機動団は、万が一島嶼を占拠された場合、速やかに上陸・奪回・確保するための本格的な水陸両用作戦を行うことを主な任務とする陸自が初めて保有する本格的な水陸両用作戦部隊です。これまで陸自になかった水陸両用作戦機能を整備するにあたり、現在様々な教育訓練などに取り組んでいます。例えば、隊員は洋上での行動に必要な各種技術の修得に加え、水陸両用車(AAV7)を使用した訓練やヘリコプターから海面への降下とそれに引き続くボートなどを使用した水路潜入訓練など、厳しい訓練に日々汗を流しております。また、海自、空自及び米軍などとの連携の向上を図るため、国内外の演習に積極的に参加し、ノウハウの蓄積に励んでいます。」
「水陸機動団が新編されることにより、島嶼防衛に関する能力向上が図られ、わが国の抑止力が向上します。また、災害派遣においても海上からの迅速な救援活動など、幅広い活動が期待されます。」


 東京新聞は2018年3月4日、「週のはじめに考える 水陸機動団は有効か」、とその社説でこの水陸機動団について、「自衛隊版海兵隊の『水陸機動団』が今月、陸上自衛隊に誕生します。奪われた島を取り返す専門部隊ですが、その役割と課題について、考えてみました。」、と次のように論評しました。
 この社説で、この問題を考えます。まずは、その役割についてです。


(1)「水陸機動団は二個連隊、隊員二千百人規模。長崎県佐世保市で産声を上げます。その役割について、山崎幸二陸上幕僚長は会見で『離島の防衛を主体とする部隊。この新編により、主に島しょ防衛の実効性ある抑止、また対処能力が向上する』と述べています。」
(2)「これまでの島しょ防衛は、情勢が緊迫した段階で陸上部隊を離島に事前展開し、抑止力を高めて侵攻を未然に防止するというやり方でした。水陸機動団も事前展開を重視することに変わりないものの、島しょを占領された場合、奪回するのを主任務としています。そのための装備として垂直離着陸輸送機『オスプレイ』や水陸両用車を活用します。」


 次に、東京新聞は、「すっきりしない印象が残る」、とその課題について指摘します。


(1)奪回には航空優勢、海上優勢の確保が欠かせません。敵に空域、海域とも抑えられている状況下で上陸を敢行するのは自殺行為に等しいからです。以前、取材に応じた陸上幕僚監部の作戦担当幹部は『もちろん航空優勢、海上優勢が確保されていなければ、上陸しません』と断言。それならば平時に輸送して、港から陸揚げするのと同じことになり、オスプレイや水陸両用車の出番はありません。出番の有無に関係なく、防衛省はオスプレイを十七機、水陸両用車を五十二両、米政府から購入します。ともに陸上自衛隊がお手本とする米海兵隊の主力装備でもあります。危険な敵前上陸はしないにもかかわらず、『殴り込み部隊』といわれる米海兵隊と同じ装備を持つのは違和感があります。」
(2)「すっきりしない印象が残るのは、水陸機動団が誕生するまでの経緯と関係しているのではないでしょうか。民主党政権下の二〇一一年度に改定された日本防衛の指針『防衛計画の大綱』で陸上自衛隊は一人負けしました。海上自衛隊と航空自衛隊の増強が認められる一方で、陸自は定員千人を削られ、戦車と大砲も削減されました。」
(3)「第二次安倍晋三政権下の一四年度に再改定された大綱は、冷戦期に想定した大規模な陸上兵力を動員した着上陸侵攻が起こる可能性をほぼ完全に排除しています。陸上自衛隊が主役となるような戦争はもう起きないというのです。このままでは先細る一方の陸上自衛隊が着目したのは、中国による離島侵攻を想定した島しょ防衛でした。ただ、中国は尖閣諸島以外の島々について領有権を主張していません。海軍力を強めているのは事実とはいえ、その目的が沖縄の離島占拠にあると考える専門家はあまりいないことでしょう。それでも南西防衛、島しょ防衛を打ち出した陸上自衛隊は、全国の師団・旅団を機動運用部隊と地域配備部隊に分け、いざという場面で機動運用部隊を島しょ防衛に派遣することにしました。その先陣を切るのが水陸機動団なのです。誤解を恐れずにいえば、陸上自衛隊という実力組織の『生き残り策』のシンボルといえるかもしれません。」
(4)「付け焼き刃を裏付けるのは、輸送力が足りないのに発足してしまうことです。そもそも米海兵隊が使っている強襲揚陸艦は自衛隊に一隻もありません。代わりに使う『おおすみ』型輸送艦で運べる水陸両用車は一隻あたり十六両にすぎず、『おおすみ』型三隻をフル動員しても購入する五十二両は運びきれません。」
(5)「水陸両用車を満載すれば、戦車や装甲車を上陸させるのに必要なエアクッション揚陸艇(LCAC)二隻を搭載できず、戦力は決定的に不足します。輸送力の確保には、強襲揚陸艦などの建造が欠かせませんが、艦艇の発注元である海上自衛隊の関心は中国の水上艦や潜水艦の動向監視にあるので連携プレーは望めそうもありません。」


 東京新聞は、「問題はまだあります。」、と続けます。


(1)「水陸機動団は本来、三個連隊なのです。いずれ三個目の連隊を発足させますが、配備先として沖縄の米海兵隊基地が浮上しています。基地の固定化につながる部隊配備を沖縄の人々は歓迎するでしょうか。」
(2)「他の組織改編も同時にあって『陸上自衛隊始まって以来の大改革』といわれますが、陸自が実際に活躍する場面は災害救援なのでは。本土を手薄にしていいのでしょうか。北朝鮮の動向も気になりますが、政府は起こりうる事態を示すことなく、『国難』を叫ぶばかり。内向きの理屈を先行させる国防政策でいいはずがありません。」


 これまでも、安倍晋三政権が、「辺野古が唯一の選択」として進める沖縄への新基地建設の強行が、米国が必要とする「米軍再編」を受けた「目下の同盟」としての施策を利用した自衛隊の拡大強化でしかないことは繰り返し指摘してきました。
例えば、「辺野古が唯一の選択」のために、一貫して利用されてきたのが「沖縄の基地負担軽減」というトリックでした。
それは、今回の日本版海兵隊である陸上自衛隊の「水陸機動団」新設の目的が、「陸上自衛隊に離島防衛の専門部隊『水陸機動団』(日本版海兵隊)が来年3月、新設される。防衛省はこの部隊を当初、長崎県の相浦(あいのうら)駐屯地をはじめ九州に置くが、2020年代の前半には沖縄県の米海兵隊基地キャンプ・ハンセンにも配置する方針を固め、米側と調整に入った。在日米軍再編に伴って沖縄に駐留する米海兵隊の一部が米領グアムに移転した後を想定しているという。」、ということにあることが、朝日新聞の指摘に明確に現れています。
 この上に、陸上自衛隊の日本版海兵隊である「水陸機動団」新設が、東京新聞の「陸上自衛隊が主役となるような戦争はもう起きないというのです。このままでは先細る一方の陸上自衛隊が着目したのは、中国による離島侵攻を想定した島しょ防衛でした。ただ、中国は尖閣諸島以外の島々について領有権を主張していません。海軍力を強めているのは事実とはいえ、その目的が沖縄の離島占拠にあると考える専門家はあまりいないことでしょう。それでも南西防衛、島しょ防衛を打ち出した陸上自衛隊は、全国の師団・旅団を機動運用部隊と地域配備部隊に分け、いざという場面で機動運用部隊を島しょ防衛に派遣することにしました。その先陣を切るのが水陸機動団なのです。誤解を恐れずにいえば、陸上自衛隊という実力組織の『生き残り策』のシンボルといえるかもしれません。」、ということにあるとするなら、沖縄は、このままでは、70年を超えて200年以上に渡り(少なくとも辺野古新基地を抱える期間)、「目下の同盟」と「生き残り策」という二重の苦しみを負わされることになります。
 それも、虚構の「抑止力」と欺瞞の「基地負担軽減」という目的のためにです。




by asyagi-df-2014 | 2018-03-12 08:54 | 米軍再編 | Comments(0)

「黒島美奈子の政治時評」- 軍用機事故で露わに 日米地位協定の正体-

著書名;週刊金曜日1174号-「黒島美奈子の政治時評」
著作者;黒島美奈子
出版社;週刊金曜日




 週刊金曜日1174号の「黒島美奈子の政治時評」は、日米地位協定が日本にもたらしているものついて、痛烈にあぶり出す。
まずは、「『日米地位協定』とは何か。私たちの生活にどういう関わりがあるのか。2月に相次ぎ発生した軍用機事故で、図らずも、協定の正体が露わになった。」、と二つの事故を紹介する。


 一つ目の事故について。


(1)「2月5日、佐賀県神埼市の住宅地に陸上自衛隊のヘリコプターが墜落した。乗員2人は死亡、墜落した住宅にいた児童1人がけが、住宅2棟が炎上した。」
(2)「事故現場には、陸自をはじめ県警や消防が駆け付け、業務上過失致死と航空危険行為処罰法違反の容疑で現場検証を実施。翌日には、主回転翼(メイン・ローター)の異常が墜落に繋がった可能性のあることが報じられた。陸自は即座に事故機が所属する目達原駐屯地のヘリ全機の運用停止を表明。事故機と同型機以外のヘリ飛行を再開したのは、事故から約2週間後の22日だった。同型機の運用停止は2月26日現在継続している。」
(3)「この間、墜落の原因も少しずつ明らかになってきた。事故から9日後には防衛省が、事故機のメイン・ローター・ヘッドが以前にも故障・修繕した中古品であったと公表している。原因究明を速やかに実施・公表し、住民の安全に配慮する。当たり前のようだが、一連の陸自の行動は、日本国憲法や国内法の存在なしにはあり得ない。」


 二つ目の事故について。


(1)「同じ頃発生した米軍機事故の顛末はどうか。」
(2)「2月20日、、青森県の米軍三沢基地所属のF16戦闘機が離陸直後にエンジン火災を起こし、燃料タンク2個を基地近くの小川原湖に投棄した。燃料タンクは空の状態で重さ215キロという。当時、約10隻のシジミ漁船が操業しており、一歩間違えれば人身事故の可能性もあった。湖には漏れ出た燃料が広がり、直後から全面禁漁を余儀なくされた。」
(3)「当日、各紙は米空軍第35戦闘航空団司令官が発表した『事故原因究明のため徹底した調査を実施する』とのコメントを報じた。しかし以降、事故調査の進捗情報はない。湖面に広がった燃料の回収は、青森県知事による『災害派遣』要請で海上自衛隊があたり、米軍の姿はなかった。『しんぶん赤旗』によると、米軍は事故後も同型機の訓練を実施している。」


 黒島美奈子は、この二つの事故の「違い」を、「この対応の差を生み出しているのが、1960年、安全保障条約に基づき定められた日米地位協定の存在だ。米軍がドイツやイタリア、韓国など他国との間で結ぶどの地位協定と比べても日本とのそれは片務性が目立つ。つまり、米軍による事故の責任を不問にするのが日米地位協定と言える。」、と喝破する。
 また、こうした日本の状況を、2018年2月15日に開かれた全国知事会での翁長雄志沖縄県知事の「憲法の上に日米地位協定がある。国会の上に日米合同委員会がある」、との言葉を紹介することによって、日本の中の沖縄の位置づけ改めて焦点化させる。

 黒島美奈子は最後に、「米軍機事故は沖縄だけでなく全国で起き始めている。いずれ国民の不満は広がるだろう。政府に危機管理能力があるなら、地位協定の改定は何より急がなければならないはずだ。」、と結論づける。
つまり、もはや、沖縄だけに押し込めることができないほどに、米軍の劣化と、自衛隊の拡大強化が進んでいる中で、命の危機は国民一人一人のすぐ隣まで来ているということを語りかける。


 さて、「『日米地位協定』とは何か。私たちの生活にどういう関わりがあるのか。」に関わって、黒島美奈子がはっきりさせたことは、「原因究明を速やかに実施・公表し、住民の安全に配慮する。このことは、日本国憲法が求めるものである。」ということである。 また、もちろん、国内法は日本国憲法に沿って存在していることも。




by asyagi-df-2014 | 2018-03-11 17:30 | 本等からのもの | Comments(0)

やはり、産経新聞のマスコミのとしての使命を問う。

 沖縄タイムスは2018年3月5日、産経新聞の対しての「検証」記事を掲載した。
沖縄タイムスは、この「検証」記事を掲載した理由を、次のように説明している。


「産経新聞は2月8日付紙面で、沖縄県内の交通事故で『米兵が日本人を救出した』という未確認情報を伝え、それを報じない沖縄2紙を批判した記事について取材が不十分だったとして『おわびと削除』を掲載した。これまでにも当事者に取材しないまま、米軍や自衛隊に否定的な県内の動きを痛烈に批判する記事があった。3例を検証する。
 記事化に当たって、本紙は産経新聞広報部に11項目の質問を送付。当事者に取材しなかったのはなぜか、インターネット向け記事と新聞向け記事で事実関係のチェック基準に違いがあるのかなどを尋ねた。2月28日までに寄せられた回答は『個別の記事や取材、編集に関することは従来よりお答えしていない』だった。」


 沖縄タイムスは、「これまでにも当事者に取材しないまま、米軍や自衛隊に否定的な県内の動きを痛烈に批判する記事」に関して、次の三つの事実関係を紹介する。


Ⅰ.<辺野古新基地>抗議の市民逮捕を「朗報」


(1)「産経新聞ウェブサイトは昨年11月10日、『辺野古で逮捕された容疑者 基地容認派も知る“有名人”だった』というタイトルの記事を掲載した。ラッパーの男性(35)が辺野古新基地建設に対する抗議活動中、警察官の合図灯を奪ったとして公務執行妨害と窃盗の容疑で県警に逮捕されたことを取り上げた。」
(2)「男性について『基地容認派の間でも名が知られた、いわくつきの人物』と論評し、逮捕を『朗報』と記載。さらに、ネット上に書き込まれたコメントを引用して『高江を皮切りに辺野古でも暴力の限りを尽くし』『天誅(てんちゅう)が下った』『沖縄から追放、強制送還すべき』などと書いた。」
(3)「男性は本紙の取材に『阿波根昌鴻さんの非暴力の教えを何より大切にしてきた。暴力を振るったことはない』と説明。記事はネット上で拡散され、同氏がツイッターで何か発言するたび、この記事が繰り返し返信された。『言論を封じ、社会的に抹殺するような記事。全国メディアが個人について、しかも私に取材をせずにここまでデマを書くのは恐ろしい』と話した。」
(4)「那覇地検は男性の勾留を請求せず、逮捕翌日に釈放された。記事はその釈放の日に掲載され、2月28日現在もそのままになっている。」


Ⅱ.<沖縄県の統計>観光収入を「過大に発表」


(1)「産経新聞は1月4日付紙面とウェブサイトで『沖縄県が観光収入を過大発表し、基地関連収入と比較することで基地反対運動の材料に利用している』と報道した。『県民経済計算は、売上高などから経費を除いたいわゆる利益部分を公表するが、沖縄県の観光収入は売上高をそのまま公表』と批判した。」
(2)「翁長雄志知事は同月19日の記者会見で『筋違い』と全面的に否定。県によると、産経新聞の指摘した観光収入は県民の経済活動状況の推計である県民経済計算そのものではなく、それに添付する参考資料にすぎず、そもそもの前提が違う。注釈で算出方法に違いがあることを明記している。さらに、国や他の都道府県も沖縄と同様の方法で観光収入を計算しており、翁長知事は『沖縄だけをこのように取り上げ、基地依存をごまかしているような話にするのは大変残念』と不快感を示している。」
(3)「産経は、翁長知事が講演や記者会見で『(過大に評価した)観光収入を引用して基地依存の低下を強調している』とも報道。翁長知事はこれも否定した。」
(4)「記事の掲載前や知事の会見後に産経新聞からの県の担当部署への取材は一度もなかったという。」


Ⅲ.<前宮古島市議>団地入居「月収制限超え」


(1)「産経新聞ウェブサイトは2017年3月22日、陸自配備に反対して同年1月の宮古島市議補選に当選した前市議の女性(37)が『補選後に市内にある県営団地に入居していたことが分かった』と記事にした。『月収制限超える県営団地に入居』との見出しを付け、本文でも市議としての月収が『資格より大幅に上回る』と記述した。だが県の規定に照らしても、前市議の入居資格に問題はなかった。」
(2)「県の規定によると、前市議の世帯の場合、県営団地の入居資格は月収21万4千円以下。前市議は補選2カ月前の16年11月に県営団地入居のための審査書類を提出し、当時の月収が入居資格を満たしていた。さらに入居後に県営団地に住む資格がなくなるのは5年以上住み、直近2年間の月収が31万3千円を超えた人に県が明け渡しを求めた場合。記事掲載時に前市議は、団地への入居期間も市議報酬の受け取りのいずれも2カ月しかたっておらず、『月収制限を超える』『資格より大幅に上回る』との指摘は当てはまらなかった。」
(3)「当選後、前市議は県に問い合わせ、『条例上、入居に問題はない』との回答を得ている。ところが記事を見た市民から抗議が相次いで寄せられ、その都度説明に追われた。17年4月に同社へ抗議の電話をし、記事の訂正を求める内容証明郵便を送ったが回答はなく、28日現在もネット上に記事が掲載されている。」
(4)「記事には第三者から聞き取った前市議の『発言』が引用されたが、前市議は『発言していない虚偽の内容が載っている』と抗議。『産経は私に取材せず、入居が法令違反でないにもかかわらず、印象操作で問題のように仕立てた。訂正を求めても応じないのは明らかな人権侵害で、報道機関として誤りを正すべきだ』と訴えている。」


 こうした、沖縄タイムスの記事から、次のことがはっきりする。
 Ⅰの事例については、「那覇地検は男性の勾留を請求せず、逮捕翌日に釈放された。記事はその釈放の日に掲載され、2月28日現在もそのままになっている。」、ということ。
 Ⅱの事例については、「記事の掲載前や知事の会見後に産経新聞からの県の担当部署への取材は一度もなかったという。」、ということ。
 Ⅲの事例については、「同社へ抗議の電話をし、記事の訂正を求める内容証明郵便を送ったが回答はなく、28日現在もネット上に記事が掲載されている。」、ということ。


 沖縄タイムスは、こした「事例」を受けて、「なぜ当事者に取材しなかったのか 識者の見方」、とジャーナリストの大谷昭宏の談話を掲載する。
 大谷氏は、次のようにこの問題を断ずる。


(1)「産経新聞の一連の報道は、手抜き取材やうっかりミスによる誤報ではない。最初から沖縄県民に悪意をぶつけることを目的とした敵対記事だった。」
(2)「批判する場合、公平性を担保するため相手の言い分を聞くのが報道の原則だ。だが、敵対記事を書くためには事実が明らかになっては困る。根底から崩れてしまう。だからあえて当事者に聞いていない。産経新聞はメディアであることを自ら放棄したに等しい。」
(3)「安倍政権による裁量労働制の不適切データ問題がよく似ている。自らに都合が良いように事実の方をねじ曲げる、そんな手法がまかり通っている。共通の目的は日本を戦争のできる国にすること。そのためには沖縄戦の体験、平和を希求する県民が邪魔になる。」


 また、大谷氏は、「対抗するために、ジャーナリズムの原則を持ちだしても効果がない。例えば観光収入の報道について、県が産経新聞に損害賠償を求めて提訴してはどうか。県民全員に対する侮辱であり、精神的損害が1人100円としても1億円を超える。でたらめだからと放っておいては被害が繰り返される。司法の判断を仰ぎ、一つ一つつぶしていく必要がある。」、と対抗策を指摘する。


 この沖縄タイムスが掲載した三つの事例は、どう考えても人権侵害に当たる。
 ただ、「全国紙としての誇りを持っているだろう産経新聞が、意図的にこのような行為を行うのだろうか」というのが、日常的に産経新聞からの被害を受けていない者にとっての思いであったかもしれない。
 しかし、今回の沖縄タイムスの検証記事は、産経新聞の新聞社としてのあり方を、はっきりと証明した。
 それは、大谷氏の指摘する「産経新聞の一連の報道は、手抜き取材やうっかりミスによる誤報ではない。最初から沖縄県民に悪意をぶつけることを目的とした敵対記事だった。」、というものが産経新聞の方針であったということだ。
 それも、「批判する場合、公平性を担保するため相手の言い分を聞くのが報道の原則だ。だが、敵対記事を書くためには事実が明らかになっては困る。根底から崩れてしまう。だからあえて当事者に聞いていない。産経新聞はメディアであることを自ら放棄したに等しい。」(大谷氏)、ということに尽きるものである。

 確かに、「やはり、産経新聞のマスコミのとしての使命を問う。」、とするなら、産経新聞は、すでに、メディアであることを自ら放棄した、というのが答えなのだ。




by asyagi-df-2014 | 2018-03-11 07:23 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江から-2018年3月10日

 防衛局の『事故由来のものと推測される』との見解の中である。「昨年10月に東村高江の牧草地で発生した米軍ヘリ炎上事故を受け沖縄防衛局は9日、現場周辺で実施した環境調査について1地点で基準値を超える発がん性物質ベンゼンが検出されたため、土壌の入れ替え工事を実施すると公表した。土壌と水からは微量の放射性物質ストロンチウム90も検出された。」、と琉球新報。
 また、「環境放射線の専門家からは『人体や環境への影響はないと考えられる』との見解」(琉球新報)、とともに。
ただし、「事故機周辺の土壌については米軍が事故直後に現場から大量に土を搬出しているため、調査の精度に疑問が残る。」(琉球新報)というものである。
当然、地主の方からは、「少量の残土からでも有害物質が検出された事態を憂い『軍が採取した土の行方が分からない。仮に北部訓練場内でいい加減な処理をされていたら、福地ダムの流域から有害物質が流れ出る可能性もある』と懸念した。」(琉球新報)、との疑問の声。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年3月10日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-高江米軍ヘリ炎上、土壌に微量放射性物質 基準超の発がん性物質も-2018年3月10日 06:20


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「昨年10月に東村高江の牧草地で発生した米軍ヘリ炎上事故を受け沖縄防衛局は9日、現場周辺で実施した環境調査について1地点で基準値を超える発がん性物質ベンゼンが検出されたため、土壌の入れ替え工事を実施すると公表した。土壌と水からは微量の放射性物質ストロンチウム90も検出された。土壌については、事故機の直下で周辺より高い数値が検出されたため、防衛局は『事故由来のものと推測される』との見解を示した。しかし、環境放射線の専門家からは『人体や環境への影響はないと考えられる』との見解を得たことも強調した。」
②「防衛局は昨年10月から11月にかけ事故現場周辺で土壌(14地点)、水質(3地点)について放射性物質の有無を含め調査した。ストロンチウム90については土壌から1キロ当たり最大17ベクレル、水から1リットル当たり2・7ミリベクレルが検出されたが、いずれも全国平均値を上回る数値ではなかったと発表した。ただ事故機周辺の土壌については米軍が事故直後に現場から大量に土を搬出しているため、調査の精度に疑問が残る。」
③「防衛局から9日、調査結果の説明を受けた地主の西銘晃さん(64)は少量の残土からでも有害物質が検出された事態を憂い「米軍が採取した土の行方が分からない。仮に北部訓練場内でいい加減な処理をされていたら、福地ダムの流域から有害物質が流れ出る可能性もある」と懸念した。」


(2)琉球新報-防衛局サンゴ採捕申請、10群体不許可 県「対策不十分」-2018年3月10日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「県は9日、沖縄防衛局が辺野古新基地建設のため申請していたサンゴ10群体の特別採捕申請を全て不許可とした。同日防衛局に伝えた。県が新基地建設問題でサンゴ採捕申請を不許可としたのは初めて。新基地建設阻止のため翁長県政が知事権限を行使した格好で、今後の国の対応が注目される。」
②「防衛局は埋め立て工事に伴い、工事海域のサンゴを移植・移築するとしており、県の許可がなければ移植・移築ができない。今回の不許可により、辺野古の埋め立て工事の進展に一定の影響を与えることが予想される。ただ、防衛局が再申請した場合、県は『その時々で厳正に審査する』(県幹部)としており、再申請についても県が不許可とするかは不透明だ。」
③「県が不許可としたのは環境省のレッドリストに掲載されている絶滅危惧2類のオキナワハマサンゴ8群体、準絶滅危惧のヒメサンゴ2群体の計10群体。防衛局が1月24日、3月2日にそれぞれ採捕を申請した。」
④「不許可理由について県はハマサンゴについて食害対策が不十分と指摘した。ヒメサンゴについては、移植先にヒメサンゴを死滅させる海藻『サンゴモ』が茂っている点を問題視し、移植先として不適切だと判断し、国に再検討を求めた。」
⑤「県は2月に今回不許可としたのとは別のオキナワハマサンゴ1群体の採捕を許可したが、その後、サンゴに食害が確認されたことから今回の審査では食害対策を重視した。県は防衛局が再申請を行う場合は環境監視等委員会の指導・助言を踏まえるよう求めている。」


(3)沖縄タイムス-「新基地建設許さんぞ」 辺野古ゲート前で座り込み、拳振り上げ-2018年3月10日 13:37


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の新基地建設に反対する市民らは10日、米軍キャンプ・シュワブゲート前で座り込み、抗議運動を続けた。県警機動隊は住民を強制排除し、午前9時から約1時間半にわたり、断続的に50台以上のトラックが基地内に入った。市民らはプラカードを手に『子どもたちのために工事をやめて』と訴えた。昼の運搬はなく、市民らはゲート周辺を行進し、基地内に向けて『新基地建設許さんぞ』と拳を振り上げた。海上では抗議船2隻、カヌー13艇が建設現場付近で抗議した。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-現地通報の徹底を 米軍機事故で防衛相が要求-2018年3月10日 09:24


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【東京】小野寺五典防衛相は9日の記者会見で、米軍機事故発生の際に現地部隊から地方防衛局へ直接通報する日米合意を周知徹底するよう、米側に求めたことを明らかにした。」
②「1997年3月の日米合同委員会合意では在日米軍司令部を通じて外務・防衛省に連絡するルートと在沖米軍から直接、沖縄防衛局に連絡するルートが定められている。2月27日に嘉手納基地のF15戦闘機がアンテナを落下させたが、沖縄防衛局に連絡はなかった。」
③「名護市辺野古の新基地建設を巡り沖縄防衛局が実施した地質調査報告書で、活断層が存在する疑いが指摘されていることについては、『既存の文献によれば、辺野古沿岸域における活断層の存在を示す記載はないことから、政府としては辺野古沿岸域に活断層が存在する認識はもっていない』と従来見解を繰り返した。」




by asyagi-df-2014 | 2018-03-10 18:25 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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