<   2018年 02月 ( 60 )   > この月の画像一覧

沖縄タイムスの『沖縄・基地白書』を読む。(4)

 沖縄タイムスは、「国内の米軍専用施設面積の70・4%が集中する沖縄では、名護市辺野古の新基地建設以外にも騒音や墜落の危険性などの問題を抱えている。国防や外交の視点ではなく、住民の暮らしの目線から沖縄の米軍基地問題を検証する。」、と『沖縄・基地白書』の連載を始めた。
 今回は、第3回-「沖縄・基地白書(3)住宅地上空を旋回する米軍機 「全国でオスプレイ飛べば分かってくれるかな」」(2018年1月30日)から。


 今回の話は、「第1部 被害 宜野座村」。
 話は、こう始まる。


(1)「夜。米軍ヘリのプロペラ音が収まったと思ったら、立て続けにオスプレイ特有の重低音が地鳴りのように家屋を振動させた。」
(2)「宜野座村松田区。名護市の南側に隣接しており、区の山側の高松地域では集落に近い米軍キャンプ・ハンセン内のヘリパッド『オウル』を使い、住宅地上空での旋回訓練が繰り返されている。同地域の50代の男性は『ここは何十年と米軍ヘリの騒音被害に悩まされている』と話す。音で機体を把握できるようにもなったといい、旋回方法を見ると『自分の家を目印に旋回している』とも感じる。」
(3)「同地域では、オウル付近の家畜が早産や早死にするなどの事案も発生。因果関係は特定できないが、住民から『オスプレイのプロペラ音が発する低周波音の影響では』との声が上がる。」
(4)「村では2013年8月、ハンセン内に米軍ヘリが墜落、乗員1人が死亡した。現場が大川ダム付近だったため、村が約1年間、同ダムからの取水を停止する事態になった。
村の南側の城原区でも、集落に近いヘリパッド『ファルコン』を使った物資つり下げや民間地上空での旋回訓練による騒音被害が続いている。」
(5)「同区では1995年、村道で米軍の大型トラックに男児がひかれ死亡する事故が発生。米側は大型車両の通行制限を決めていたが、2015年11月に頻発した。」
(6)「村によると、最近でも昨年12月、広範囲で民間地上空や午後10時以降の飛行が初旬から3週間と年明け後も連日続いた。村は『過去もひどい時は村内全域で騒音被害が起きた』と指摘。これまで小学校上空での旋回も確認されている。村や議会などは、民間地に近いヘリパッドの閉鎖や撤去のほか、つり下げ訓練の即時中止、住宅地上空での飛行訓練と低空・夜間飛行の中止など求めているが、米軍は繰り返す。普天間第二小学校で発生した米軍ヘリからの窓落下事故を受け、学校上空の飛行を『最大限可能な限り避ける』と合意しても、約1カ月後の今月18日に飛んだ。」
(7)「松田区の男性宅からは村内全域が見渡せるが、『宜野座だって、飛行ルートを見れば何も改善されていない』。米軍基地の過重負担が続く沖縄の状況を踏まえ、打開するには『全国各地をオスプレイでも飛行して、その危険性を全国で共有しないと変わらないのではないか』とさえ思う。」
(「沖縄・基地白書」取材班・伊集竜太郎)


 確かに、私たちは、『全国各地をオスプレイでも飛行して、その危険性を全国で共有しないと変わらないのではないか』、との指摘が少なくともされているうちに、まずは沖縄の状況を変えない限り、『目下の同盟』を基本とする日本政府のもとでは、否が応でも、その危険性を押しつけられることになる。







by asyagi-df-2014 | 2018-02-15 07:20 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野 高江-から-2018年2月14日

 『住民や県民に大きな不安を与えるもので断じて許せない』。
 このことを諦めずに突きつけ続けることが行政の仕事であるとしたら、構造的瑕疵があることは明らかである。
 今日もまた、「米軍普天間飛行場所属の輸送機MV22オスプレイが、海上で落下させた部品がうるま市伊計島に漂着した問題を受け、富川盛武副知事は13日、県庁に外務省沖縄事務所の川田司大使と沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長を呼び抗議した。米側から事故後、部品落下の報告がなかったことを踏まえ、経緯の検証と公表を米側へ働き掛けるよう求めた。一方、県が飛行停止を要求する中、オスプレイの飛行が確認され、県民から反発の声が上がった。」(沖縄タイムス)、との記事が訴える。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年2月14日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-オスプレイ飛行強行 県が抗議、米軍要求無視 機体一部落下 うるま市議会決議へ-2018年2月14日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが飛行中、エンジンの空気取り入れ口を落下させ、うるま市伊計島に流れ着いた問題で、県やうるま市などが飛行停止を求める中、米海兵隊は13日、オスプレイの飛行を強行した。13日午前10時21分ごろ、普天間飛行場からオスプレイが北向けに離陸したのを皮切りに、少なくとも4機の飛行が確認された。エンジン吸気口を落下させた機体の飛行はなかった。富川盛武副知事は13日、県庁に外務省沖縄事務所の川田司沖縄担当大使、沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長を呼び、落下に抗議し、原因究明がなされるまでオスプレイの飛行中止などを求めた。」
②「県は、米軍から速やかな報告がなかった点について経緯を検証、公表するよう米軍に働き掛けることも国に要請した。小野寺五典防衛相は13日、『現在まだ正確な形で日本側に説明がない』と、米側から説明がないことに不快感を示した。」
③「富川副知事は川田氏と中嶋氏への抗議で、伊計島では1月6日にも米軍ヘリコプターの不時着があったとし『地域住民はじめ県民に大きな不安を与えるもので断じて許せない』と厳しく批判した。昨年から米軍機による不時着、緊急着陸、部品落下が相次いでいることを踏まえ、県内の全米軍機の総点検とその間の飛行中止をあらためて求めた。」
④「県の池田竹州基地対策統括監は川田氏、中嶋氏に、昨年からオスプレイを含め普天間飛行場所属の全ての回転翼機でトラブルが発生していることから、特定の機体の問題ではなく米軍の整備体制や予算、人員など構造的な問題がある可能性を指摘した。その上で『米側に(整備)予算がなければ防衛省が出して対応してほしい』と述べ、政府の責任で県民の安全を確保することも求めた。」
⑤「うるま市議会は2月定例会で今回の部品落下への抗議決議を提出する方向で調整している。市議会の基地対策特別委員会を16日に開き、提出日程や抗議決議案などを話し合う。宜野湾市は14日、在沖米海兵隊や沖縄防衛局などに抗議する。」
⑥「エンジンの空気取り入れ口を落下させた機体は終日、普天間飛行場に駐機していたが、修復や整備などの作業は確認されなかった。その他のオスプレイについては整備や点検とみられる作業を行っているのが確認された。」



(2)琉球新報-飛行禁止求め12.7万筆 緑ヶ丘父母会、国へ提出 米軍ヘリ部品落下-2018年2月14日 06:30


 琉球新報は、「【東京】昨年12月に米軍機の部品落下があった宜野湾市の緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長や宮城智子父母会会長ら7人は13日、東京都の衆院議員会館で防衛省や外務省の担当者ら5人に対し、米軍ヘリの園上空飛行禁止などを求めた署名10万535筆を提出した。沖縄防衛局に提出済みの分を含めて計12万6907筆の署名が集まった。」
②「園長や保護者らは事故から2カ月が過ぎても米軍から事故原因の説明がないため、日本政府として米軍を調査することを求めた。これに対し、担当者は『米軍側の調査結果を待ちたい』との回答を繰り返した。」
③「署名で(1)事故原因の究明と再発防止(2)原因究明までの飛行禁止(3)普天間基地を離着陸する米軍ヘリの保育園上空の飛行禁止-の3項目を求めた。佐喜真淳宜野湾市長の署名もある。」
④「神谷園長や父母らは米軍が部品落下を認めないまま、原因究明がなされていないことに『2カ月以上も待っているのにまだ【調査中】か。日本政府が米軍を調べることはできないのか』『いつまで待てばいいのか』などと強く追及し、いらだちをみせた。また、米軍への調査ができないのは日米地位協定が障壁となっているのではないかと疑問を投げ掛けた。これに対し、外務省の担当者は『日米地位協定うんぬんというより、まずは米軍の施設区域には日本の法令がきちんと適用されるし、防衛省と米側が話し合って当然、入ることは可能だ』と否定した。一方、米軍側の調査結果を待つとの姿勢に終始し、期限を切って結果を出すよう米側に求める考えは示さなかった。」


(3)沖縄タイムス-国側に検証・公表要求 オスプレイ部品落下、副知事が抗議-2018年2月14日 07:22


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【宜野湾】米軍普天間飛行場所属の輸送機MV22オスプレイが、海上で落下させた部品がうるま市伊計島に漂着した問題を受け、富川盛武副知事は13日、県庁に外務省沖縄事務所の川田司大使と沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長を呼び抗議した。米側から事故後、部品落下の報告がなかったことを踏まえ、経緯の検証と公表を米側へ働き掛けるよう求めた。一方、県が飛行停止を要求する中、オスプレイの飛行が確認され、県民から反発の声が上がった。」
②「富川氏は事故について『住民や県民に大きな不安を与えるもので断じて許せない』と批判。在沖米軍の全航空機の点検とその間の飛行停止に加え、航空機整備や安全管理体制の抜本的な見直しを重ねて求めた。
③「飛行場では、午前11時までにオスプレイ5機が離陸し、北側に飛行する様子が確認された。1機は午後4時40分ごろに戻ったが、同5時までに残り4機の帰還は確認されなかった。15日から3月2日まで、宮城県の王城寺原演習場などで実施される陸上自衛隊と在沖米海兵隊の実動訓練に普天間所属のオスプレイが4機程度参加予定で、この訓練に向かった可能性もある。」
④「宜野湾市の松川正則副市長は14日、米軍キャンプ瑞慶覧に海兵隊政務外交部を訪ねて落下事故などに抗議する。」


(4)琉球新報-「県民に大きな不安と衝撃」 米軍機トラブル頻発受け 翁長知事が県政運営方針-2018年2月14日 10:59


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄県議会2月定例会が14日開会し、翁長雄志知事が2018年度の県政運営方針を発表した。米軍機の不時着や部品落下が頻発していることに触れ、『県民に大きな不安と衝撃を与えている。事件や事故、それに対する日米両政府の対応は今後の日米安全保障体制に大きな影響を与える恐れがある』と指摘した。」
②「米軍普天間飛行場の移設に伴う辺野古新基地建設について『辺野古に新基地は造らせないということを引き続き県政運営の柱に全力で取り組んでいく』と語った。普天間飛行場について『固定化は絶対に許されない。残り約1年となった【5年以内の運用停止】を含めた危険性の除去を政府に強く求めていく』と強調した。」
③「経済面では『アジアの中心に位置する地理的優位性と沖縄が誇るソフトパワーなどの強みを生かし、味諸国との経済交流に向けた連携を強化する』とした。」
④「子どもの貧困対策については『基金を活用し、市町村における就学援助の充実などを促進し、国と連携し、県立高校内の居場所設置などを引き続き取り組む』と語った。」


(5)琉球新報-被覆ブロックの設置進む カヌー6艇で抗議-2018年2月14日 11:08


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で14日午前、米軍キャンプ・シュワブの『K2護岸』と『K4護岸』で工事が進められた。2カ所の護岸では、陸路からトラックで運ばれた被覆ブロックを、クレーン車で砕石の上に並べる作業が行われた。海 上から工事に反対する市民らが、カヌー6艇と船2隻で抗議の声を上げた。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-辺野古新基地:ダンプなど200台搬入 反対の市民ら抗議「沖縄防衛局は破壊局だ」-2018年2月14日 14:20


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブに14日、砕石を積んだダンプやミキサー車が午後1時までに計約200台入った。新基地建設に反対する市民ら約80人がゲート前で抗議し、『軍事基地はもういらない』『沖縄防衛局は沖縄破壊局だ』と批判の声を上げた。辺野古沖では、『K2』『K4』護岸で被覆ブロックを設置する作業が確認された。市民らは抗議船2隻とカヌー6艇で工事中止を訴えた。」、と報じた。


(7)沖縄タイムス-「何らかの原因で共有できず」 米海兵隊、オスプレイ部品落下の連絡不備認める-2018年2月14日 14:35


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイが海上で落下させた部品が沖縄県うるま市伊計島に漂着した問題で、米海兵隊政務外交部のダリン・クラーク部長は14日、日本側へ事故報告がなかったことについて『何らかの原因で、東京の米軍機関に情報が共有されていなかった』と連絡体制の不備を認めた。米軍キャンプ瑞慶覧でクラーク部長に抗議した宜野湾市の松川正則副市長が、報道陣に明かした。」
②「松川副市長によると、クラーク部長は冒頭で、日米の協定で通報する義務があるにもかかわらず、事故連絡が遅れたことを謝罪。隠蔽(いんぺい)は否定した。部品の発見で事故が公になった9日から、通報体制のプロセスの見直しを指示しているとした。」
③「事故原因は調査中。オスプレイ全機に対し、部品落下箇所の点検を普段以上に行い、異常がなかったため飛行しているとの説明もあった。整備員の資質向上の見直しも図っているという。松川副市長は『これだけ事故が起きている。整備体制や航空機の安全対策について、もっと具体的に確認が必要だ』と述べた。」


(8)沖縄タイムス-就任6日目の名護市長、異例の厚遇 露骨な政府に沖縄県は不快感-2018年2月14日 14:33


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「渡具知武豊新名護市長が安倍晋三首相と会談し、公約実現に向け全面支援を取り付けた。政府与党は、県内の各市長選挙で『オール沖縄』と対立する候補を支援してきたが、就任6日目にして首相が激励するのは異例。米軍関係の事件事故や予算の要請で上京しても、なかなか会談がかなわない県は、政府のあからさまな対応に不快感を示す。」   (東京報道部・上地一姫、北部支社・城間陽介、政経部・大野亨恭)
②「首相との会談は約3分。当初、安倍首相が衆院予算委員会に出席している午前中に、官邸訪問は計画されたが内々で首相が面談するよう調整は進められた。わずかな時間ではあるが、首相の『応援していく』との伝達は、8年ぶりに奪還した名護市への姿勢を示すには十分だった。政府関係者は『単なる1市ではない。名護市長は特別だ』と説明する。だが市長の後援会関係者は『新市長としてスタートラインに立てた。それ以上でもそれ以下でもない』と率直に語る。政府の全面協力の姿勢には『現行制度の中で可能な限りの支援を受けるということだ』と特別待遇との見方をけん制した。」
③「政府の厚遇の背景には辺野古新基地建設がある。渡具知氏は、1998年市議に初当選し市長選に出るまで約20年務めた。いきさつは熟知しているにも関わらず、菅義偉官房長官は『一度、辺野古の現状について説明する機会をいただきたい』と呼び掛けた。」
④「選挙では国と県が訴訟中であることから『裁判の行方を注視する』と述べるにとどめてきた渡具知市長。別の政府関係者は『市長へ急いで何かを迫ることはない』と話し合いをするための「現状説明」と解説。市長を支える市議も『当然(辺野古への協力は)期待されている』と認めつつも、『裁判が終わらなければ何をしようにも(市長は)身動きがとれない』と政府と足並みをそろえる。」
⑤「『名護市民は辺野古を容認したと印象付けたいのだろう。あまりにも露骨だ』。首相と名護市長の会談を知った県幹部は、吐き捨てるように語った。翁長雄志知事は14年12月に就任後、首相に繰り返し面会を求めてきた。しかし、辺野古を巡り鋭く対立する中、政府は『冷遇』を続け、初会談が実現したのは就任4カ月後だった。」
⑥「『辺野古を認めない県の予算は削り、認めれば振興策を提示する。ここまであからさまな行政運営があっていいのか』。県関係者は政府の姿勢に強い疑問を示した。」


(9)沖縄タイムス-頻度、点検、米軍の通報なし…「異常としか言えない」 富川・沖縄副知事、強く非難-2018年2月14日 12:02


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイが部品を落下させ、沖縄県うるま市の伊計島に漂着した問題で、県の富川盛武副知事は13日、県庁で面談した外務省沖縄事務所の川田司大使と沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長に対し『頻度が高く異常としか言えない』と強く非難した。」
②「日米合意で米軍は部品落下などの事故を起こした場合は日本側へ速やかに通報することになっているが、今回は日本側が照会するまで米側は認めなかった。富川氏は『落下直後に分かったはずだ。非常に不満を感じている』と不快感を示した。また、佐賀県での自衛隊ヘリ墜落事故後、安倍晋三首相が事故同型機の飛行停止と自衛隊保有全機種の点検を指示したことに触れ『(米軍という)相手があることだが、なぜ沖縄ではできないのか。多くの県民は納得していない』と述べ、米側へ全機種点検を実施させられない日本政府を批判した。」
③「池田竹州基地対策統括監は昨年12月以降、普天間所属の全回転翼機がトラブルを起こしていることに触れ、米側の整備の在り方に疑問を示した。中嶋氏は米側から通報がなかったことに『日米合意に基づき日本側へ通報される事案だが、現時点で説明はない。極めて遺憾だ』と米側の不備を指摘した。」
④「これに対し富川氏は、通常、事件・事故が発生した際には米側から直接連絡があるが、今回はなかった点を指摘し『大した事故だと思っていないのかは分からないが県民は納得できない』と不快感を表明した。川田氏は事故後、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官に抗議した際、ニコルソン氏は事故を認めたという。川田氏は外務省沖縄事務所で公明党県本の抗議を受けた際『通常はニコルソン氏から私に連絡があるが今回はなく、私から電話をしたら【そうだ】と話した』と明かした。」



(10)沖縄タイムス-辺野古新基地:ダンプなど200台搬入 反対の市民ら抗議「沖縄防衛局は破壊局だ」-2018年2月14日 14:20


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブに14日、砕石を積んだダンプやミキサー車が午後1時までに計約200台入った。新基地建設に反対する市民ら約80人がゲート前で抗議し、『軍事基地はもういらない』『沖縄防衛局は沖縄破壊局だ』と批判の声を上げた。辺野古沖では、『K2』『K4』護岸で被覆ブロックを設置する作業が確認された。市民らは抗議船2隻とカヌー6艇で工事中止を訴えた。」、と報じた。




by asyagi-df-2014 | 2018-02-14 17:37 | 沖縄から | Comments(0)

社説、論説から。~沖縄タイムス20180207~

 沖縄タイムスは2018年2月7日、「[陸自ヘリ民家に墜落]沖縄でも尽きない不安」、とその社説で論評した。
 沖縄タイムスは、「ニュースで墜落の映像を見て、人ごととは思えない衝撃を受けたのは、普天間第二小学校の運動場に米軍ヘリの窓が落下した時の映像と重なったからだ。」
「住宅地に隣接する基地から日常的に米軍機が飛び立つ沖縄は大丈夫か。『この次は…』との不安が広がる。」、という視点から、この事故を見つめる。
沖縄タイムスは、まずは、次のように伝える。


(1)「佐賀県神埼市の住宅に、陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落し、炎上した。」
(2)「家で1人で留守番をしていた11歳の女の子は、割れた窓から素足で飛び出し、奇跡的に助かった。ヘリが突っ込んだのは、女の子がいたリビングの反対側だった。近くにいた車のドライブレコーダーにバランスを崩したヘリが、真っ逆さまに落ちていく様子が捉えられている。住民に与えた恐怖は計り知れない。」
(3)「この事故でヘリに乗っていた自衛隊員2人が亡くなった。事故原因は調査中だが、メインローター(主回転翼)が上空で脱落したとの目撃情報がある。事故機は飛行直前に4枚の羽根をつなぐ部品を交換しており、新しい部品や整備作業の問題が指摘されている。現場は農地に囲まれた住宅密集地で、近くには小学校や幼稚園がある。ヘリが墜落した家は、激しい炎に包まれ、機体の部品は広範囲にわたり散乱した。」


 沖縄タイムスは、この事故から、日本「本土」での陸上自衛隊のヘリコプターが墜落が、沖縄からはどのように見えたのかについて語る。


(1)「自衛隊機事故と米軍機事故を比較した時、根本的な違いが二つある。」
(2)「今回、政府は首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を置き、陸自は事故調査委員会を設置した。現場検証は陸自と県警で進めている。対照的に沖縄では民間地で起きた事故であっても、日本側が主権国家として普通に捜査権を行使できない。昨年10月、東村高江の民間地で米軍の大型輸送ヘリが炎上・大破した事故も、一昨年12月、名護市安部の海岸にオスプレイが墜落した事故も、現場は米軍によって封鎖された。」
(3)「米軍機事故では軍の論理が優先される。」
(4)「相次ぐ不時着に、ハリス米太平洋軍司令官が『安全な場所に降ろす措置に満足している』とパイロットをたたえたのがそれを指し示している。同じことを自衛隊幹部が話せば、国会で厳しい追及を受けるだろう。」


 沖縄タイムスは、この事故に関して、「懸念されるのは昨年来、自衛隊機事故が頻発していることだ。昨年5月に陸自のLR2連絡偵察機、8月に海自の哨戒ヘリ、10月に空自の救難ヘリが墜落し、死亡者を出している。米軍機事故が多発する背景には、北朝鮮危機に対処するための訓練激化や国防費削減による整備不足などがあるといわれる。自衛隊の場合はどうなのか。原因究明と同時に、事故の背景分析も進めてもらいたい。」、と危惧感を表明する。
 また、「政府は同型機を当面の間、飛行停止とし、自衛隊の全てのヘリの整備点検を決めた。大惨事になったかもしれない事故であり、徹底した原因究明を図ってほしい。」、とまとめる。


 確かに、今回の事故を、沖縄だったらと考えてしまう気持ちが生まれる。





by asyagi-df-2014 | 2018-02-14 07:04 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野 高江-から-2018年2月12・13日

うるま市伊計島の大泊ビーチに9日オスプレイは機体の一部を落下させた。
 しかし、「米軍普天間飛行場の垂直離着陸機MV22オスプレイの機体一部落下事故を巡り、米軍が当初日本側に報告していなかった問題について『現在まだ正確な形で日本側に説明がない』と不快感を示した。」(琉球新報)、とされる中で、オスプレイは飛んだ。
米軍は、これまで、米軍は点検整備や安全確認を徹底して行ったことを一方的に強調することで、訓練を再開してきた。
 さて、日本政府は、こうした状況をどうすることができるのか。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年2月12・13日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-「実感伴う平和教育を」 教員らが現場の取り組み報告-2018年2月12日 09:36


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「平和教育に関わる教員を招いたシンポジウム『平和教育をどうすすめていくか』」が11日、那覇市の県教育会館であった。学校現場で教える小学校や高校、大学の教員らが取り組みや今の子どもたちの考え方を紹介。年齢に応じて学習内容を変えたり、自分たちで調べさせるなど、実感を伴う教育の必要性が示された。県憲法普及協議会などが共催する『【建国記念の日】に反対する2・11沖縄県集会 歴史の真実を次代へ』の一環。約100人が聴講した。」
②「与那原小学校で平和担当を務める儀間奏子教諭は、沖縄戦体験者の話を全学年で一斉に聞いていた平和学習をやめ、1、2年生は絵本の読み聞かせ、3、4年生は学童疎開の体験談聴講、5、6年生は糸満市の県平和祈念資料館見学など年齢に合わせて内容を変えたことを紹介。『戦争を自分ごととして感じてもらうには身近なモデルが必要』と、地域の高齢者に協力して話しをしてもらっていることも報告した。」
③「那覇商業高校定時制の西原とも子教諭は、『何も知らんから』と言う生徒に、漫画を使ったり街中のデモの声を聞いたりして『生徒が何を学びたいと思っているかを感じ取ることが大切』と話した。」
④「琉球大学の北上田源講師は『沖縄の基地と戦跡』という授業で、学生に浦添市の小湾集落の戦前の生活を細かく調べさせ、戦後は米軍基地に接収され故郷に戻れないでいることを伝えた。」
⑤「反基地運動に否定的だった学生が『自分の考えは冷たすぎると思った』などと受け止め方が変わったといい、『沖縄戦と米軍基地の問題がつながっていることを実感できる歴史認識を育みたい』と話した。」


(2)琉球新報-オスプレイが飛行 機体一部落下後、初めて-2018年2月13日 10:22


 ルウは、表題について次のように報じた。


①「うるま市伊計島の大泊ビーチに9日、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの機体の一部が流れ着いた問題で、8日に機体の一部を落下させて以降、飛行していなかったオスプレイが13日午前10時21分ごろ、飛行した。以降、複数のオスプレイが次々と離陸するとみられる。」
②「機体の一部を落下させた機体は普天間飛行場に待機した状態にあり、13日午前10時現在、修復や整備などの作業も行われていない。」
③「米軍普天間飛行場では13日午前9時前から、機体の一部を落下させた機体以外のオスプレイの周辺に1機につき10人程度の米兵が集まり、整備や点検とみられる作業を行っているのが確認された。」
④「在沖米海兵隊は8日に海上を飛行中、機体のエンジンの空気取り入れ口部分(約13キロ)を落下させていたことを9日、認めている。」
⑤「伊計島では昨年1月と今年1月にも米軍ヘリの不時着があった。さらに昨年12月には宜野湾市内の保育園や普天間第二小学校に米軍ヘリの部品が落下するなど、米軍絡みの不時着や事故などが相次いでおり、県民の不安や怒りは高まっていた。問題のたびに米軍は点検整備や安全確認を徹底して行ったことを強調した上で、数日後にも飛行や訓練を再開してきた。それでも事故が相次ぐことに対し、米軍の安全管理体制の甘さを指摘する声も強くなっていた。」


(3)琉球新報-通報遅れ「説明ない」 オスプレイ機体一部落下で防衛相-2018年2月13日 10:37


 琉球新報は、「【東京】小野寺五典防衛相は13日の閣議後会見で、米軍普天間飛行場の垂直離着陸機MV22オスプレイの機体一部落下事故を巡り、米軍が当初日本側に報告していなかった問題について『現在まだ正確な形で日本側に説明がない』と不快感を示した。米軍機の事故は日米合意で通報が義務付けられている。今回米軍は8日に落下させていながら、日本側からの連絡を受けて9日に事故を明らかにしていた。今後の対応について小野寺氏は『どのような経緯で通報がなかったかは確認している』とした。」、と報じた。


(4)琉球新報-車両115台が資材搬入 市民ら約20人強制的に移動-2018年2月13日 11:12


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事で13日午前9時すぎ、コンクリートミキサー車やダンプカーなどの工事車両115台が米軍キャンプ・シュワブ内に資材を運び入れた。 シュワブゲート前では基地建設に反対する市民ら約20人が早朝から座り込んでいたが、県警機動隊が強制的に移動させ、工事車両の車列が約1時間かけて資材を搬入した。市民は『違法な工事は許されない』など抗議の声を上げた。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-辺野古新基地:工事資材、午前中に115台が搬入-2018年2月13日 12:44


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で13日午前9時、コンクリートミキサー車や砕石などを積んだ車両115台がゲート内に工事資材を運び入れた。新基地建設に反対する市民約25人が座り込んで抗議したが、沖縄県警の機動隊に排除された。正午には2度目の搬入が始まり、市民らが『「違法な工事に加担するな』と声を上げた。シュワブ沖では辺野古新基地護岸『K4』『K2』で被覆ブロックが設置された。市民のカヌー隊がフロートを越えて抗議行動を展開した。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-無風の米、日本本土は沈黙 名護市長選と基地問題-2018年2月13日 12:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「自国の利益拡大を求め、国境を越えて突き進む。そこには地方自治の尊重や平和の理念はない。名護市長選を巡り、アメリカの民主主義の醜い側面を痛感したのは私一人ではない。」
②「稲嶺進氏が敗北した数日後、カリフォルニア州に50年近く住む名護出身の女性から電話をもらった。『私の庭には基地はない。しかし、古里の家族や親戚は20年以上も基地問題で引き裂かれ続けている。米国民の豊かな生活を支えるために、沖縄が犠牲となり続けるのを止められない』。電話口の向こうで、さめざめと泣いた。」
③「米軍基地を巡り、一つの地方自治体がここまで分断されたというのに、米国内の反応は皆無に等しい。」
④「オバマ政権時に沖縄の基地問題を担当した元米高官は、『予想が当たった』とまるでゲームを楽しんだかのような明るさで、『沖縄の人権や土地を奪っているとの批判は間違いだ。米国の政策は正しく、日本の利益にもなり、沖縄の振興にもつながる』と言い放った。」
⑤「米国の冷ややかな反応とは対照的に、日本では、国民が総じて評論家にでもなったかのように、選挙結果を分析する声であふれた。それはまるで、ずしりと重い荷物を背負う沖縄に向かって、『軽くならないのは、やり方がまずいからだ』と言っているようで、前述した元米高官の声に重なった。本土紙など私が目を通した範囲では、『自分の荷物は自分で持つよ』の声は皆無だった。」
⑥「名護市や沖縄が『基地か経済か』との問いを突き付けられてきた一方で、20年以上たっても、沖縄に対する日本人の責任を問う議論は深まらない。安倍晋三首相は『移設先となる本土の理解が得られない』から沖縄の米軍基地負担が軽減できないと言ったが、そうした考えの首相は安倍氏だけではない。歴代の首相のほとんどがそうだ。そしてその発言をいつも支えてきたのは、基地のない庭で暮らす日本国民の沈黙だ。」
⑦「名護市長選を巡り、真に問われるべきは、『新基地建設を可能にしているのは誰なのか』ということであろう。」

 日本人の責任とは、日米両政府と両国民による、沖縄への干渉と介入、依存を止め、そして安倍政権に新基地建設計画を断念させることだ。

 空から米軍ヘリの部品が落ちてくるのではないかとの不安を抱え、子どもを保育園や学校に送らざるを得ない親の心境を想像してほしい。沖縄は、外国の軍隊のために、子どもたちの教育現場が犠牲となる事態になってしまった。

 「政府は新基地建設計画を断念せよ」との声が日本中にこだまするのはいつの日か。沖縄はこれ以上、待てない。(平安名純代・米国特約記者)




by asyagi-df-2014 | 2018-02-13 17:22 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄タイムスの『沖縄・基地白書』を読む。(3)

 沖縄タイムスは、「国内の米軍専用施設面積の70・4%が集中する沖縄では、名護市辺野古の新基地建設以外にも騒音や墜落の危険性などの問題を抱えている。国防や外交の視点ではなく、住民の暮らしの目線から沖縄の米軍基地問題を検証する。」、と『沖縄・基地白書』の連載を始めた。
 今回は、第2回-「住宅の上を飛ばないで…『これってそんなに難しいお願い?』」(2018年1月26日)から。


 ◆第1部 被害 名護市安部(下)
 話は、「沖縄本島東海岸に位置する名護市安部区。人口は約120人。西側の市街地とは打って変わり、集落ではざわざわと木々が風になびく音やカラスの鳴き声が聞こえ、砂浜では打ち寄せるさざ波の音が響く。」、という場所の続き。



(1)「『強行配備され、事故が起きなければ良いがと懸念されていたところ、現実にわれわれの地域で起きてしまいました』『区民は恐怖と不安と怒りでいっぱいです』。名護市安部区は海岸へのオスプレイ墜落を受けて、事故から13日後の2016年12月26日、臨時区民総会を開催。オスプレイの配備撤回と現場周辺の残骸回収を沖縄防衛局に求める決議を全会一致で可決した。」
(2)「安部区で基地関連の決議は初めてという。住民の1人は『基地問題の賛否は地域を分断してしまう恐れがある。でも、墜落で住民の危機感が高まった』と説明する。これまで、区内で基地関係で表立った活動はなかったというが墜落後、高齢の女性らが動いた。会を立ち上げ、墜落から1年の昨年12月13日に勉強会を開き、識者からオスプレイの構造上の問題などを学んだ。」
(3)「会を呼び掛けた1人の比嘉良枝さん(87)の自宅からは、約4キロ先にある辺野古の新基地建設現場が見渡せる。沖縄防衛局は本紙の取材に、離着陸の飛行経路が市街地から海上になるよう滑走路をV字型に変更し、日米両政府で合意したと説明。『施設完成後の米側の運用も、両政府で合意した内容にのっとり運用されると認識している』と答え、集落上空は飛ばないとの見解を示す。」
(4)「これに対し、比嘉さんは『それはうそ』と真っ向から反論する。現に今もヘリが集落を旋回しているためだ。現在の普天間飛行場も場周経路は全く守られず、市街地上空を飛び回っている。」
(5)「区によると、海中のオスプレイの残骸回収について、防衛局は作業でチャーターする漁船が、政府の進める辺野古新基地建設工事の海上での警戒船業務のため、業務のない『日曜日しか実施できない』と説明したという。回収は事故から1年以上たつ今も終わっていない。」
(5)「事故後、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官は区を訪ね、當山真寿美区長(39)らに謝罪。集落寄りとなっている飛行ルートの沖合への移動を住民側が求めると、ニコルソン氏は『分かりました』と応じた。それでも、区の上空での飛行、訓練は続いている。」
(6)「當山区長はつぶやいた。『住宅の上を飛ばないって、そんなに難しいお願いではないと思うんですけど』」
(「沖縄・基地白書」取材班・伊集竜太郎)



 確かに、「當山区長はつぶやいた。『住宅の上を飛ばないって、そんなに難しいお願いではないと思うんですけど』」、ということをはっきりさせたい。
 沖縄防衛局の「離着陸の飛行経路が市街地から海上になるよう滑走路をV字型に変更し、日米両政府で合意したと説明。『施設完成後の米側の運用も、両政府で合意した内容にのっとり運用されると認識している』と答え、集落上空は飛ばない。」(沖縄タイムス)との見解は、「比嘉さんは『それはうそ』と真っ向から反論する。現に今もヘリが集落を旋回しているためだ。現在の普天間飛行場も場周経路は全く守られず、市街地上空を飛び回っている。」、との安倍の女性の声にもろくも吹き飛ぶ。





by asyagi-df-2014 | 2018-02-13 06:57 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

社説、論説から。~沖縄タイムス20180206~

 沖縄タイムスは2018年2月6日、「[名護市長選の後で]SACO合意 検証急げ」、とその社説で論評した。
 沖縄タイムスは、「名護市長選に敗れたことで新基地建設に反対する『オール沖縄』勢力に悲観論が台頭し始めている。」、と沖縄の今をこう分析する。


(1)「最高裁で敗訴した翁長雄志知事にとって、地元民意の後ろ盾を失った痛手は大きい。戦略の練り直しは急務だ。実際のところ、名護市民は辺野古の新基地建設をどう見ていたのだろうか。注目したいのは、選挙で示された『民意』と『手法』である。」
(2)「本紙など3社が共同で実施した出口調査によると、辺野古移設に『反対』『どちらかと言えば反対』は合わせて64・6%に上った。当選した渡具知武豊氏は『海兵隊の県外・国外移転』を公約に掲げ、選挙期間中、辺野古移設の是非には触れなかった。辺野古移設に対する反対の声は依然として根強いとみるべきだろう。その反面、『基地問題ばかり主張する【オール沖縄】の手法は通用しなくなった』(自民党県連幹部)ことも否定できない。」
(3)「辺野古問題を訴える手法が硬直化し、言葉が若者層に届かなかったのは選挙結果を見ても明らかである。」
(4)基地問題を巡る世代間の断絶は深い。選挙で浮かび上がったこうした複雑な現実をしっかりと受け止めることなしに、今後の展望は開けない。」


 沖縄タイムスは、この分析を基に、「なぜ新基地建設に反対するのか。今、早急に求められているのは何か。県は原点に立ち返って早急に考えを整理し直してもらいたい。重大な分岐点にあって歴史を変えるのは『決断』である。」、と沖縄県に提起する。


 また、沖縄タイムスは、沖縄の現状を次のように捉えるなかで、「県に提案したいのは、沖縄基地の持つ「構造的欠陥」を住民の立場に立って総ざらいし、問題点をまとめ、日米両政府に改善を要求することである。」、と提起する。


(1)「選挙前、普天間飛行場所属のオスプレイやヘリの墜落、部品落下、不時着などの事故、トラブルが相次いだ。」
(2)「県は米軍に対策を申し入れ、県議会や市町村議会は事故発生のたびに飛行中止などの抗議決議を可決し、米軍に抗議した。年がら年中その繰り返しだ。こんな島は日本中どこを探してもない。そのような状態が戦後70年以上も続いているのである。」
(3)「沖縄基地は住宅地と飛行場、住宅地と演習場の距離が接近しすぎているだけでなく、島の周りには訓練空域や訓練海域が張り巡らされている。事故はどこででも起こりうる。それが沖縄の現実だ。実際、米軍機の事故は至る所で発生している。


 沖縄タイムスは、最後に、このように主張する。


 「安倍晋三首相は、負担軽減を着実に進めたい、と強調する。だが、日米特別行動委員会(SACO)で合意された米軍再編計画の中には、地元負担が強化される事例が少なくない。辺野古の新基地建設もそうだ。膨大な国費が投入されるにもかかわらず、それに見合った負担軽減にはなっていない。普天間返還の条件として米軍による那覇空港第2滑走路使用も取りざたされている。SACO合意を検証し、問題点をまとめ、改善を求めるべきである。」




by asyagi-df-2014 | 2018-02-12 06:40 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野 高江-から-2018年2月11日

 琉球新報は、久間章生元防衛相の「辺野古でも普天間でもそういう所に基地がいるのか。いらないのか」、との話を伝え、その必要性が揺らぐ。
これまた、辺野古新基地建設の根拠は、『政治的な理由』でしかないことの反証でもある。
大分県では、日出生台の米軍演習の移転に際し、『久間帰れ』とシュプレヒコールを浴びせた当事者の発言である。
「同時に自主防衛能力が高まっている現状を念頭に日米安保条約は『役割から中身まで考える時機に来ている』と指摘し、再考する必要性を示した。日米地位協定についても改定すべきと主張した。」(琉球新報)、というのあるならば、その意図を考慮に入れながらも、確かに、論議しなければならない。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年2月11日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「辺野古 基地いるのか」 久間元防衛相、軍事技術進展理由に-2018年2月11日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場返還を巡り、SACO最終報告やキャンプ・シュワブ沿岸部案の合意時に防衛庁長官を務めた久間章生元防衛相が8日までに琉球新報のインタビューに応じ「辺野古でも普天間でもそういう所に基地がいるのか。いらないのか」と必要性を疑問視した。軍事技術の進展などから現状での基地の存在について疑問を呈したものだが、新基地建設を推進してきた当事者として極めて異例の発言となった。」
②「普天間飛行場移設を巡っては、これまでも森本敏防衛相(当時)が2012年に『軍事的には沖縄でなくてもよいが、政治的に考えると沖縄が最適地だ』と述べるなど、閣僚から『政治的な理由』で沖縄に基地を押し付ける発言が展開されてきた。久間氏の発言は補強する格好で、波紋を広げそうだ。」
③「久間氏は軍事技術が向上しており、ミサイル防衛態勢の強化や無人攻撃機といった防衛装備品も進歩しているとして『辺野古でも普天間でもそういう所に基地がいるのか。いらないのか。そういう議論をしなくても安保は昔と違ってきている』と指摘した。その上で『あんな広い飛行場もいらない』と面積の大きい飛行場建設も疑問視した。」
④「同時に自主防衛能力が高まっている現状を念頭に日米安保条約は『役割から中身まで考える時機に来ている』と指摘し、再考する必要性を示した。日米地位協定についても改定すべきと主張した。」
⑤「在沖海兵隊の存在についても異議を唱えながら『人質だと思えばいい。人質だと思えば気が軽い』などと語り、一定の人員が駐留すべきとの持論も展開した。辺野古新基地の現行計画にも理解を示した。一方、辺野古新基地について埋め立て方式に決まった理由について、外部からの攻撃を想定し『防衛庁(現・防衛省)で検討した』と証言した。当時の橋本龍太郎首相は撤去可能なメガフロート案を検討していたが、防衛省が基地を固定化する案を提示していたことになる。」
⑥「久間氏は1996年11月~98年7月、06年9月~07年1月に防衛庁長官、07年1月~同年7月まで初代の防衛相を務めた。」


(2)琉球新報-事故機の点検続く オスプレイ機体一部落下-2018年2月11日 07:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイが訓練中にエンジンの空気取り入れ口を海上で落下させた問題で、同飛行場では10日午前、部品を落下させたとみられるオスプレイの点検を行うような様子が確認された。この機体を含め、同日はオスプレイの飛行はなかった。」
②「10日午前9時ごろ、要員が部品を落下させたとみられるオスプレイの内部や部品が落下した部分を確認する様子が見られた。また、同型機のオスプレイがエンジンの調整を行っていた。」
③「機体の一部が見つかった伊計島では昨年1月と今年1月、米軍ヘリの不時着があり、島で初の抗議集会を開いたばかり。米軍機が島上空を飛ばないことなどを求める決議を採択した。伊計自治会の玉城正則会長は『防衛局に(集会決議の)文書を持っていったばかり。(日米両政府に)真剣に対応してもらいたい』と求めた。」
④「うるま市議会基地対策特別委員会の喜屋武力委員長は『(週明けにも)議会事務局や市の防災基地渉外課と相談し、どのように対応するか協議したい』と語った。」


(3)琉球新報-「尊厳ある埋葬を」 琉球・アイヌ遺骨 返還求め那覇で集会-2018年2月11日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「旧帝国大学の人類学者らに持ち出された遺骨が返還されていない問題で、『琉球・アイヌ民族の遺骨返還を求める沖縄集会』(アイヌ民族と連帯するウルマの会主催)が10日、那覇市の沖縄船員会館で開かれた。アイヌ遺骨返還運動で遺骨の受け皿となった団体『コタンの会』で副代表を務める葛野次雄さん(63)が『遺骨は持ち出された場所に返すのが当然だ。尊厳のある埋葬とは(研究対象の標本として)棚の上に置くことではなく、土に返すことだ』と訴えた。」
②「集会は『北方領土の日』(2月7日)について考える企画。毎年2月に開かれており、今回で20回目。登壇者は明治期に琉球、アイヌモシリ(北海道)を併合した日本の植民地主義を批判した。」
③「葛野さんは若い頃、好意を寄せていた女性からアイヌ民族であることを理由に『付き合えない』と差別された体験を告白。北海道大学に保管されている遺骨の返還を求めた訴訟で読み上げた陳述書を、アイヌ語で披露した。『和人たちはアイヌの尊い姿(お骨)を発掘して持って行った。いまだに返さず、謝罪する様子もない』と批判した。」
④「沖縄戦遺骨収集ボランティア『ガマフヤー』の具志堅隆松代表は、戦没者について『遺骨が帰る場所は国立戦没者墓苑ではなく、家族が眠る墓であるべきだ。遺骨収集は国の国民に対する戦争責任を問う作業だ』と強調した。琉球人遺骨問題について『誰がどう考えても元の場所に戻すべきだ』と述べた。本紙の宮城隆尋編集委員も登壇した。」


(4)沖縄タイムス-比謝川、日米が共同使用 嘉手納弾薬庫内2.8キロ 合同委で合意-2018年2月11日 12:56


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄市知花の米軍嘉手納弾薬庫内を流れる『比謝川』の日米共同使用が日米合同委員会で合意されていたことが9日、分かった。合意により、県が長年着手できずにいた河川の氾濫対策工事を進められることになる。県は今後、整備計画を作成し、工事を進めていく。」(中部報道部・比嘉太一)
②「同日、市役所で開かれた米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)の倉庫群などの嘉手納弾薬庫知花地区への移設に関する第4回協議会後の会見で、防衛省が明らかにした。同省によると、昨年11月30日に開催された日米合同委員会で日米地位協定2条4項aの規定に基づき、日本側が米軍施設・区域内にある比謝川流域を使用できることに合意した。県が2018年度から測量やボーリング調査などができるという。」
③「比謝川は沖縄、うるま、嘉手納、読谷の4市町村にまたがる長さ約16キロの沖縄本島最大の2級河川(県管理)。15年以上前から大雨のたびに河川が増水し、知花集落が40センチ以上も漬かるなど住民生活に影響が出ていた。」
④「県土木建築部はこれまで『比謝川水系河川整備基本方針』に基づき、川の幅を広げる工事を段階的に進めていたが、知花集落内にある福地橋から下流約2・8キロは嘉手納弾薬庫地区内で、川幅を拡幅する工事ができなかった。16年2月から共同使用を求めていた県は、今回の合意に『合意が得られるまでに時間がかかった。大きな前進だ』と評価した上で、『今後、着実に整備を進めていきたい』と意向を示した。」
⑤「仲本兼明副市長は『本格的な河川の改修ができるようになり、かなり進捗(しんちょく)した』と話した。一方、同協議会では倉庫群などが移設されることに伴う市北部地域の交通渋滞などが課題に挙がっており、今後も解決に向けて取り組むことなどを確認した。」




by asyagi-df-2014 | 2018-02-11 17:40 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄タイムスの『沖縄・基地白書』を読む。(2)

 沖縄タイムスは、「国内の米軍専用施設面積の70・4%が集中する沖縄では、名護市辺野古の新基地建設以外にも騒音や墜落の危険性などの問題を抱えている。国防や外交の視点ではなく、住民の暮らしの目線から沖縄の米軍基地問題を検証する。」、と『沖縄・基地白書』の連載を始めた。
 今回は、第1回-「『今もこんなだからね』 静かな集落、上空を旋回する米軍ヘリ」(2018年1月25日)から。


 「第1部 被害 名護市安部(上)」。
 話は、「沖縄本島東海岸に位置する名護市安部区。人口は約120人。西側の市街地とは打って変わり、集落ではざわざわと木々が風になびく音やカラスの鳴き声が聞こえ、砂浜では打ち寄せるさざ波の音が響く。」、という場所だったところ。


(1)「2016年12月13日夜。区の海岸にオスプレイが墜落した。残骸が見つかった場所は、地元では『ギミ崎』と呼ばれ、そこでは昔から住民が『イザリ漁』をして、捕った魚が食卓に並ぶ。住民にとって生活の糧を得る場所だ。」
(2)「川田正一さん(66)は、その日も夜のイザリ漁のために仮眠を取っていた。午後9時を回っていた。『バタバタバタ』と、けたたましく鳴るヘリのプロペラ音で目を覚ました。海岸へ向かうと、米軍ヘリとみられる機体が上空からライトを照らし、旋回していた。『何かおかしい。いつもの訓練とは違う』と直感した。」
(3)「墜落は翌朝の新聞報道で知った。『まさか、こんな所に』−。にわかには受け入れられなかった。正直、これまでは基地問題への関心は高くなかったが、墜落で意識が変わった。」
(4)「名護市が10年10月から市内7カ所に設置している米軍機などの『航空機等騒音測定装置』。安部での墜落が起こった16年度は779回(63デシベル以上)が計測され、年度統計のある11〜16年度では最多となった。墜落翌月の17年1月から集計データのある7月までで428回と、前年同期の251回の1・7倍に増えている。」
(5)「宮城美和子さん(62)は、墜落からほどなくして、米軍機が集落上空を飛行するようになったと話す。夜8時台が多いと感じ、ひどいときには自宅でテレビの音も聞こえないという。『あれから何も変わっていない』。機体の老朽化の指摘もあり、『米軍機がどこかで、いつ落ちてもおかしくない』と訴える。」
(6)「米軍機が関係する事故が続発している。『オスプレイが落ちて、これからはないと思っていた。だけど次々と米軍機が事故を起こすし、本当に考えられないよ、本当に』。川田さんは縁側に座って腕を組み、顔をしかめて語っていた。」
(7)「自宅の周囲では木々のさざめきが聞こえていたが、集落上空を米軍ヘリ2機が何度も旋回すると状況は一変。ごう音で辺りの音はかき消され、その度に会話も遮断された。
『今もこんなだからね』。川田さんはヘリを指さし、一層険しい表情を浮かべた。」
(「沖縄・基地白書」取材班・伊集竜太郎)



 例えば、この「宮城美和子さん(62)は、墜落からほどなくして、米軍機が集落上空を飛行するようになったと話す。夜8時台が多いと感じ、ひどいときには自宅でテレビの音も聞こえないという。『あれから何も変わっていない』。機体の老朽化の指摘もあり、『米軍機がどこかで、いつ落ちてもおかしくない』と訴える。」、との声は、何を意味するのか。
 また、「自宅の周囲では木々のさざめきが聞こえていたが、集落上空を米軍ヘリ2機が何度も旋回すると状況は一変。ごう音で辺りの音はかき消され、その度に会話も遮断された。『今もこんなだからね』。川田さんはヘリを指さし、一層険しい表情を浮かべた。」、との指摘がどのようなことを示しているのか。




by asyagi-df-2014 | 2018-02-11 07:26 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

石牟礼道子さん逝く。

 2018年2月10日。
 石牟礼道子さんが亡くなった。
 90歳、ご冥福をお祈りいたします。


 毎日新聞は2018年2月10日、このことについて次のように報じた。


(1)「人間の極限的惨苦を描破した『苦海浄土(くがいじょうど)』で水俣病を告発し、豊穣(ほうじょう)な前近代に取って代わった近代社会の矛盾を問い、自然と共生する人間のあり方を小説や詩歌の主題にすえた作家の石牟礼道子(いしむれ・みちこ)さんが10日午前3時14分、パーキンソン病による急性増悪のため熊本市の介護施設で死去した。90歳。葬儀は近親者のみで営む。喪主は長男道生(みちお)さん。」
(2)「石牟礼道子さんは1927年、熊本県宮野河内村(現・天草市)に生まれた。家業は石工。生後まもなく水俣町(現・水俣市)に移り、水俣実務学校(現・水俣高)卒。代用教員を経て、58年、谷川雁らの『サークル村』に参加。詩歌中心に文学活動を始めた。59年には、当時まだ『奇病』と言われた水俣病患者の姿に衝撃を受け、『これを直視し、記録しなければならぬ』と決心。69年、水俣病患者の姿を伝える『苦海浄土』第1部を刊行。70年、第1回大宅壮一ノンフィクション賞に選ばれたが、辞退した。同書は日本の公害告発運動の端緒となるなど戦後を代表する名著として知られる。74年に第3部『天の魚』を出し、2004年の第2部『神々の村』で『苦海浄土』(全3部)が完結した。」
(3)「水俣病第1次訴訟を支援する『水俣病市民会議』の発足に尽力する一方で、水俣病の原因企業チッソとの直接対話を求めた故・川本輝夫さんらの自主交渉の運動を支えるなど、徹底的に患者に寄り添う姿勢とカリスマ性のあるリーダーシップから『水俣のジャンヌ・ダルク』と呼ばれる。患者らの怒りを作品で代弁して『巫女(みこ)』に例えられるなど、水俣病患者・支援者の精神的支柱となった。」
(4)「73年、『苦海浄土』などの作品で『アジアのノーベル賞』といわれるマグサイサイ賞を受賞。93年、『十六夜橋』で紫式部文学賞。03年、詩集『はにかみの国』で芸術選奨文部科学大臣賞。04~14年、『石牟礼道子全集・不知火』(全17巻・別巻1)が刊行された。」
(5)「03年ごろから、パーキンソン病を患い、人前に出る機会は減ったが、口述筆記などで執筆活動を継続した。句集を出版するなど書く意欲は衰えなかった。」


 また、米本浩二さんによる「評伝-いつも渚にいた」を次のように掲載した。


「1畳にも満たない窓際の板張りが書斎だった。小学生の頃から使う文机(ふづくえ)で石牟礼道子さんは原稿を書いた。封建的な農村地帯の主婦だから、夜しか書く時間がない。1965年に始まった連載『海と空のあいだに』は福岡・筑豊の記録作家、上野英信の尽力で苦海浄土となって世に出た。」

「他人の不幸を自分のことのように感じる人を水俣では『悶(もだ)え神(がみ)さん』と呼ぶ。19歳で書いた『タデ子の記』は戦災孤児を自宅に引き取る話である。苦しむ人を放っておけなかった。水俣病患者の受難に深く感応し、患者の苦痛や孤独を自分のことのように感じるのは『悶え神さん』ならではである。」

「しかし、『悶え神さん』の資質だけなら、石牟礼さんの書くものは通常のノンフィクションのレベルにとどまっただろう。幼い頃から貧困や狂気と接し、この世から疎外されているような絶対的な孤独を抱え持ち、3度も自殺未遂し、生と死の境界を行き来したことが、作品のスケールを大きくした。」

「水俣病患者一人一人の症状、境涯を具体的に記しながら、石牟礼さんは自分の表現の核に達した確かな手応えを感じたに違いない。他人を書くことで自分の孤独が書ける。『苦海浄土』は石牟礼さん自身が生きる道を見いだした書である。」

「『対的な孤独』は安息を許さない。私(米本)は約4年半、介護を兼ねて石牟礼さんに“密着”させていただいたのだが、慈母の掌(てのひら)に包まれたようなやさしさに時を忘れる一方、生きることへの違和感というしかない虚脱した顔をしばしば目撃することになり、『この人は心から楽しむということがないのではないか』との思いが消えなかった。」

「もともと社交的で愛想のいい人だし、とくに来客には、南九州の婦人特有の全身全霊を込めたおもてなしをする。しかし、石牟礼さん中心に座が盛り上がり、愉快な話題に笑みがこぼれる時でも、さえざえとした孤独がドライアイスの氷霧のように小さな体を包んでいるのが分かるのだ。」

「ハゼの子が遊ぶ。巻き貝が落ちる。呼吸音が聞こえる。石牟礼さんは晩年、『渚(なぎさ)』を好んで語った。『生類(しょうるい)が海から上がって、最初のみずみずしい姿を保っている。そこが渚です。境目として盛んな行き来がある。大いなる原初の海……』」

「10代で教壇に立つ。炭鉱の『サークル村』に身を置いても、凄絶(せいぜつ)な水俣病患者救済闘争の現場にいても、いつも石牟礼さんは渚にたたずんでいたのではなかったか。前近代と近代、生と死、人工と自然--それらのはざまで、リアルかつ夢幻的な文字を紡ぎ出していったのだ。」

「石牟礼さんの誕生日は東日本大震災と同じ3月11日である。2015年3月11日、パーキンソン病で体が不自由な石牟礼さんは『花ふぶき 生死(しょうじ)のはては 知らざりき』と毛筆で書いた。被災者の惨苦に思いをはせてのことだ。16年初夏、熊本地震の被災地を回った時は気を失うように倒れ、しばらく身動きできなかった。水俣病患者の苦しみに終生寄り添った石牟礼さんは、最期まで『悶え神さん』だった。」
                                   【米本浩二】


 米本さんの「評伝 石牟礼道子」を読んだのは、2017年12月でした。
 米本さんの評伝で、もう一度石牟礼道子に会おうと思っていました。





by asyagi-df-2014 | 2018-02-10 20:22 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古 高江から-2018年2月10日

 落下させたのは、縦約70センチ、横約100センチ、重さ約13キロの半円形の普天間飛行場所属MV22オスプレイの機体の一部。
 実は、伊計自治会は、1月21日に、島上空の飛行停止などを求める抗議集会を開いていた。
はっきりしていることはの一つは、「米軍が部品落下、紛失の事実を沖縄防衛局に連絡しなかった」(琉球新報)ということ。
米国と日本政府は、「翁長雄志知事は『いつしか人命に関わる重大な事故につながりかねない』」(琉球新報)との指摘のもとに、事故原因の究明と再発防止の確率にあたらなければならない。
まず、それができなければ、在沖縄海兵隊の撤退しかないではないか。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年2月10日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-オスプレイ機体一部落下 伊計島海岸に13キロエンジン吸気口 米軍、8日発生も通報せず-2018年2月10日 07:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄県うるま市伊計島の大泊ビーチで9日午前9時ごろ、普天間飛行場所属MV22オスプレイのエンジンの空気取り入れ口が流れ着いているのが見つかった。在沖海兵隊は8日に海上飛行中、機体の一部を落下させたことを認めた。海兵隊は9日、防衛局からの問い合わせを受けて初めて機体の一部落下があったことを明らかにした。けが人はいない。伊計島では昨年1月と今年1月にも米軍ヘリの不時着があり、相次ぐ事故に住民の不安と怒りが高まっている。県は9日夕、在沖米海兵隊に事故原因究明と実効性ある再発防止策を執るまでの間、オスプレイの飛行停止を求めた。」
②「翁長雄志知事は『いつしか人命に関わる重大な事故につながりかねない』と指摘した。」
③「機体の一部は、縦約70センチ、横約100センチ、重さ約13キロの半円形。ビーチの従業員が海岸を清掃中、浅瀬に浮いていた機体の一部を発見し、砂浜に引き上げた。同日中に、沖縄防衛局の職員が現場から機体の一部を撤去し、米海兵隊に引き渡した。米海兵隊は、沖縄防衛局の問い合わせに対しオスプレイの右側エンジンの空気取り入れ口であることを認めた。」
④「小野寺五典防衛相は9日夕、記者団に対し「地元が心配する案件に関して日本側に通知するのが基本。今回そのようなこと(通知)がなかったとすれば、なぜそうなのかしっかり問いたい」と日本側へ通知がなかったことに不快感を示した。中嶋浩一郎沖縄防衛局長は9日午後、伊計公民館やうるま市役所、宜野湾市役所を訪れ、謝罪し経緯などについて説明した。同日、ニコルソン在沖米四軍調整官に遺憾の意を伝え、再発防止と原因究明を求めたことを明かした。」
⑤「伊計島で相次いだ不時着事故の発生に伊計自治会は1月21日、島上空の飛行停止などを求める抗議集会を開いた。集会での決議を携え沖縄防衛局に抗議した直後のトラブルに、玉城正則伊計自治会長は「沖縄はまだ米軍の占領下じゃないか。日米両政府とも真剣に対応してほしい」と怒りをあらわにした。島袋俊夫うるま市長は、中嶋局長との面談で「我慢の限界。防衛大臣も現地を見ない限り、問題意識を共有できないんじゃないか」と政府の真剣な対応を求めた。」
⑥「翁長知事は今回、米軍が部品落下、紛失の事実を沖縄防衛局に連絡しなかったことに『事故そのものを隠ぺいしようとする意図があったとすれば言語道断だ』と強く批判した。」⑦「海兵隊は9日、本紙取材に『8日の訓練後、普天間飛行場に帰還した際に右側の空気取り入れ口がなくなっており、乗員から部品は海上に落下したとの報告を受けた』と回答した。」


(2)琉球新報-米軍車両数台信号を無視か 宜野湾市伊佐の国道58号-2018年2月10日 09:34


 琉球新報は、「8日午前2時ごろ、宜野湾市伊佐の国道58号伊佐浜交差点で、米軍車両と思われる車数台が赤信号を無視して通過した。隣の車線で信号待ちをしていた男性が動画を撮影した。男性は仕事帰りに国道58号を走行中に信号無視を目撃した。動画では、男性が信号待ちしている隣の車線を、ブルドーザーのような重機を積んだ大型車とトラックの2台が相次いで通り過ぎている。大型車は赤信号になってから少なくとも5秒以上が経過した後に交差点を通過している。別の画像ではトラックのナンバーがMCで始まるナンバーになっていることが確認できる。撮影した男性は『赤信号になってから、けっこうたった後に通り過ぎた。歩行者もいたので危なかった』と話した。」、と報じた。


(3)沖縄タイムス-米軍KC135が緊急着陸 嘉手納基地-2018年2月10日 09:12


 沖縄タイムスは、「【嘉手納】9日午後1時すぎ、米軍嘉手納基地所属のKC135空中給油機が、同基地の北側滑走路に緊急着陸した。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-重さ13キロ…部品は米軍オスプレイのもの 沖縄で8日に落下か-2018年2月9日 17:03


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「9日午前9時ごろ、沖縄県うるま市伊計島の大泊ビーチ近くで見つかった漂着物について、沖縄防衛局は同日午後3時45分、『在沖海兵隊が、普天間飛行場所属MV22オスプレイの右側エンジンの空気取り入れ口の部品であることを確認した』と県に通知した。」
②「県によると、部品は重さ13キロ程度(※)で、縦70センチ、横100センチ、幅65センチの灰色の半円形。大泊ビーチを清掃していた人が海上に浮かんでいたのを発見し、ビーチに引き上げたという。」
③「沖縄防衛局が現場から部品を撤去したという。」
④「中嶋浩一郎沖縄防衛局長は同日午後4時半頃、伊計島を訪れ、伊計自治会の玉城正則自治会長謝罪した。中嶋局長は防衛局の調査で、オスプレイが部品を落としたのは8日の可能性が高いと確認。部品のないオスプレイの写真も撮られているという。」
⑤「県は9日午後4時40分、在沖米海兵隊政務外交部長のダリン・クラーク大佐に対し、電話で抗議し、オスプレイの飛行停止を求めた。金城典和基地対策課長は『昨年から不時着や部品落下などの事故を繰り返し県や関係自治体が航空機管理体制の抜本的な見直しを求めている中での事故で強い憤りを禁じ得ない』と指摘。在沖米軍の全航空機の緊急総点検、整備、管理対英の見直しなどを求めた。」
⑥「※配信当初、部品の重さを「5キロ程度」としていましたが、13キロに修正しました。(2018年2月9日午後8時36分)」


(5)沖縄タイムス-八重山日報もおわび 救われた男性が「米兵に感謝」と報道-2018年2月10日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「八重山日報社は9日付紙面で、昨年12月1日に沖縄市で発生した事故で『米兵が日本人を救出した』と伝えた産経新聞の記事を転載したことについて、おわびした。同社は、昨年12月11日付紙面で、産経新聞の記事を転載。また、救出された男性が米兵に『感謝している』と語ったという関係者の談話を独自取材で掲載していたが、『その後の再取材で、関係者、(救助されたとする)男性とも米兵に救出された事実を否定した』として訂正した。」
②「産経新聞が8日付朝刊で『事実が確認できなかった』『取材が不十分だった』として記事を削除、おわびしたことを受け、同社も9日付紙面で産経新聞の乾正人・執行役員東京編集局長名のコメントを掲載した。」
③「同社の仲新城誠編集長は本紙の電話取材に『対応に問題があったと反省している』と説明。転載記事で、沖縄タイムスと琉球新報に『報道機関を名乗る資格がない』などと書かれてていたことについては『編集段階で行き過ぎた部分については、削除するなどの配慮が必要だった』とした。また、関係者談話の記事については『読者からの情報提供を受けて取材した。詰めの甘かった部分があったことは反省し、今後に生かしたい』と話した。」 


(6)沖縄タイムス-辺野古新基地:「K9」護岸付近で作業続く-2018年2月10日 14:19


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沖では10日午前、辺野古崎北側の『K9』護岸付近で、作業船に積まれていた石材を待機していた台船に積み替える作業が確認された。辺野古崎西側の『K2』護岸では、被覆ブロックの設置が進められていた。抗議船に乗った市民は作業員に『ゆっくり作業して、少しでも基地建設を遅らせてほしい』と呼び掛けた。波が高いため、午後の抗議行動は中止となった。」、と報じた。


(7)沖縄タイムス-オスプレイ、また部品落下 怒り頂点 伊計島民が防衛局の対応批判-2018年2月10日 12:25


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県うるま市伊計島のビーチで9日、普天間飛行場所属の米軍MV22オスプレイの部品が見つかった。伊計島で1月にあった不時着からわずか1カ月余り。今度は観光地であるビーチ近くで重さ13キロの部品が落下した可能性がある。相次ぐ米軍の事故に島では不安が高まるばかり。住民からは『住宅街に落ちていたら取り返しがつかない』『静かな海を返して』と怒りの声が出た。」
②「午後4時すぎ、説明と謝罪のために伊計自治会を訪れた中嶋浩一郎沖縄防衛局長に対し、玉城正則自治会長は『(部品が落ちたのが)海で良かったでは通用しない。もっと大きな事故が起きれば取り返しがつかない』と指摘。防衛局に何度、要請しても変わらない現状に『局の役割が機能していない』と厳しく問いただした。」
③「9日の午前9時ごろ、ビーチを開ける前に海岸沿いを清掃していた従業員の男性(60)が砂浜から約7メートルの地点で海に浮かぶ物体を発見。『「車の古いタイヤか何かだと思ったが、引き揚げてみると違った。最近米軍機の事故が多く、ここにも落としたのかとすぐに思った』と語る。」
④「男性の息子(33)は8日の午後4時頃、米軍ヘリがおよそ10分程度、ビーチ周辺を低空飛行している様子を目撃した。『何か探しているような、いつもと違う飛び方をしていた』と強調。発見したのがオスプレイの部品だと知り『言葉も出ない。オスプレイはビーチ周辺を日に5、6回以上は飛んでいる。こんなのが頭の上に落ちるとよけられない』と憤った。」
⑤「ビーチは夏場は多くの人が海水浴に訪れる。大泊ビーチの代表者(80)は『誰もけががなくて良かったが、前から米軍機が頻繁にビーチ周辺を通るようになった』と話す。『前は静かな海だったのに。許せない。米軍には出ていってほしい』と訴えた。」


(8)沖縄タイムス-オスプレイ部品落下:「我慢限界」「不安募る」うるま・宜野湾市長怒り-2018年2月10日 12:38


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイから落ちた部品がうるま市伊計島で9日に発見された。島袋俊夫うるま市長と普天間を抱える佐喜真淳宜野湾市長は、繰り返される事故や米側の報告がなかったことに憤りをあらわにした。」
②「伊計島では先月、普天間所属のUH1Yヘリが不時着したばかり。島袋市長は、事故報告や謝罪で市役所を訪れた中嶋浩一郎沖縄防衛局長に対し、同区が決起大会を開いた経緯などを語り『われわれはもう我慢の限界だ。強く申し入れていただきたい』と訴えた。さらに海上での落下について『今はモズクの最盛期。万が一のことも考えると、漁船との衝突事故も起きる可能性が大きい』と懸念を示した。」
③「佐喜真市長も宜野湾市役所で中嶋局長に『米軍からの報告がなかったことは言語道断。開いた口がふさがらない』と語気を強めた。」
④「昨年12月に宜野湾市内の普天間第二小学校で米軍ヘリから窓が落下した事故などを引き合いに出し『組織が緩んでいるのではないか。第二小は運動場の使用を再開し、どうにか落ち着き出してこの事故。不安は募るばかりだ』と語った。」




by asyagi-df-2014 | 2018-02-10 17:41 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧
更新通知を受け取る