カテゴリ:人権・自由権( 43 )

この国の壊れ具合を曝す。

 この国の壊れ具合を示すものではないか。
 表題について、朝日新聞は2019年2月7日、次のように報じた。


(1)社会問題などを積極的に発言している女性に、注文していない通信販売の女性用下着などが送りつけられる被害が相次いでいる。被害を受けた地方議員や弁護士ら7人が7日、東京都内で記者会見し、「被害を可視化し、『屈しない』と声を上げたい」と訴えた。
(2)北九州市議の村上聡子さん(53)は昨年4月、前川喜平・元文部科学事務次官の講演会の司会を務めたことで誹謗(ひぼう)中傷を受け、6月以降、ブラジャー16枚などが送りつけられた。「物陰から石を投げる行為。物を言うとたたかれる社会の土壌を変えたい」と語った。
(3)7人の被害は、2017年から今月までで、計約30件。通信販売の代金引換を悪用し、千円台~3万円の化粧品や健康食品などを事務所や自宅に送りつけられた。確認できた注文はがきはいずれも、山口の消印が押されていたという。
(4)太田啓子弁護士(42)は「性差別や性暴力についてメディアの取材を多く受けるようになった時期と符合している」と証言した。
(5)子連れで議場に入ったり、本会議中にのどあめを口にして懲罰を受けたりした熊本市議の緒方夕佳さん(43)は、化粧品を送りつけられ、勘違いした家族が一時代金を支払った。
(6)「ストレッチパンツ」などが届いたアジア女性資料センターの浜田すみれさん(34)は「(商品の選び方が)気持ち悪いし、性的嫌がらせにもあたる」と指摘した。
(7)SNSなどを通じて互いの被害を知り、昨年末から「被害の会」として情報を共有している。村上さんは刑事告訴し、福岡県警が業務妨害などの容疑で捜査中。他の6人も告訴を含めて今後の対応を話し合うという。
(8)作家の北原みのりさんは「私自身、黙ることでなかったことにしてしまおうとした」と振り返り、「仲間がいるということで声を上げた」と語った。記者会見には、猿田佐世さん(弁護士)と、菱山南帆子さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局次長)も参加した。(柴田菜々子、小野大輔)
(9)送りつけられた主な商品:太田啓子さん(弁護士)=美容ドリンク、化粧品、ダニ取りマット、緒方夕佳さん(熊本市議)=化粧品、生活雑貨、北原みのりさん(作家)=ブラジャー、健康食品、猿田佐世さん(弁護士)=化粧品、カラオケ用マイク、育毛剤、浜田すみれさん(アジア女性資料センター)=ズボン、ポロシャツ、健康食品、菱山南帆子さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局次長)=化粧品、オリーブオイル、・村上聡子さん(北九州市議)=ブラジャー、まな板、健康食品


 確認する。
 北原みのりさんの「私自身、黙ることでなかったことにしてしまおうとした」から「仲間がいるということで声を上げた」、との言葉に繋がる。
 この国が壊されることは、許さない。



by asyagi-df-2014 | 2019-02-08 11:44 | 人権・自由権 | Comments(0)

改正出入国管理法が成立させられた。確かに、日本の政治の惨状を見せつけられた。(1)

 「改正出入国管理法」(以下、「入管法」)が可決された。
このことを、朝日新聞は2018年12月8日、次のように報じた。

(1)外国人労働者の受け入れ拡大に向けた改正出入国管理法(入管法)が、8日未明の参院本会議で採決され、自民、公明両党と日本維新の会、無所属クラブの賛成多数で可決、成立した。これに先立つ参院法務委員会では、与党は主要野党の反対を押し切って採決を強行した。来年4月1日に施行される。
(2)改正法は政府が指定した業種で一定の能力が認められる外国人労働者に対し、新たな在留資格「特定技能1号」「2号」を付与することが柱。政府は介護や建設など14業種を検討の対象とし、5年間で最大約34万5千人の受け入れを見込む。ただ、こうした主要項目は成立後に省令などで定めるとしている。
(3)改正法成立後、山下貴司法相は「衆参両院で熱心な議論をいただいた。しっかりとした制度を政省令で示し、施行まで準備を進めたい」と記者団に語った。大島理森衆院議長は法施行前に政省令を含む制度の全体像を国会に報告するよう政府に求め、安倍晋三首相も応じる考えを示している。
(4)野党は「白紙委任法だ」として今国会での成立阻止を目指し、7日に山下氏の問責決議案を、夜には首相の問責決議案を相次いで参院に提出。いずれも参院本会議で与党の反対多数で否決されたが、与党が目指した7日中の改正法成立は日付を越えて大幅にずれ込んだ。
(5)横山信一委員長(公明)が職権で開いた参院法務委は、8日午前0時過ぎに、反対する野党議員が委員長席に詰め寄るなか、与党が採決を強行した。その後、午前4時過ぎの参院本会議で改正法が成立した。立憲民主党の有田芳生氏は反対討論で「拙速な審議、一時しのぎの対策では必ず禍根を残す」と訴えた。国民民主党は、内閣不信任決議案の提出を立憲民主党に申し入れたが、同調が得られず、提出は見送りとなった。一方で国民は独自の付帯決議案を提出。外国人労働者の受け入れ数の上限を設定するなどの内容で、参院法務委で自民、公明、維新などが賛成し可決された。


 野党が「白紙委任法だ」と指摘した「入管法」の成立をどのように捉えるのか、考えてみた。
ここ最近確認した「入管法」の成立に関する、今回取りあげた七紙の社説・論説の見出しは次のものである。


(1)朝日新聞社説-改正入管法成立へ 多くの課題のを残したまま
(2)毎日新聞社説-就労外国人 改正入管法成立へ 国会を空洞化させた自民
(3)東京新聞社説-入管難民法の改正 「共生」の国はどこへ
(4)琉球新報社説-入管難民法改正 事は生身の人間の話だ
(5)岩手日報論説-外国人との共生 「人」として受け入れよ
(6)信濃毎日新聞社説-国会閉幕へ 政治の惨状を見せつけて
(7)読売新聞社説-改正入管法成立 外国人就労拡大へ課題は多い


 このように見出しを並べると、課題の指摘は全社で見られることから、いかに問題のある法案であったかが推測できる。読売新聞でさへ「野党の追求により、技能実習制度の問題点が改めて浮き彫りになった。」、と指摘するほどである。
 どうやら、問題の核心は、この「入管法」が「政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。」(読売新聞)と評価できるもかどうかに係っている。
  肯定的に捉える読売新聞に対して、残りの六社は否定的に捉える。それは、「多くの課題」(朝日新聞)・「『共生』の国はどこへ」(東京新聞)・「事は生身の人間の話だ」(琉球新報)・「『人』として受け入れよ」(岩手日報)・「国会を空洞化させた自民」(毎日新聞)・「政治の惨状を見せつけて」(信濃毎日新聞)、との表現で行われている。

今回は、読売新聞と朝日新聞の社説を比べてみる。


1.読売の社説は。


 読売は今回の「入管法法」の成立を、「外国人就労の門戸を大きく広げる制度改革である。解決すべき課題は多い。政府は必要な対策を講じて、円滑な導入と、国民の不安解消に努めなければならない。」、と評価する。また、概ね次のように捉えている。


(1)改正出入国管理・難民認定法が成立した。新たな在留資格を設けて、人手不足が深刻な分野で就労を認めることが柱である。来年4月から施行する。
(2)有効求人倍率は、バブル期並みの高い水準にあり、農業や建設現場は、人材確保に苦慮している。高齢者の入所を断らざるを得ない介護施設もある。女性や高齢者の就労拡大でも補えない以上、研究者ら高度な専門人材に限られていた就労目的の在留資格を、単純労働の分野にも広げることはやむを得ない。
(3)日本で働いている外国人の4割は、技能実習生とアルバイトの留学生が占める。国際貢献や教育を名目に、安価な労働力として利用しているのが実情だ。いびつな形で外国人労働者を増やすのは、限界がある。
(4)政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。


 しかし、読売新聞はこの法では制度全体の姿が見えていないにもかかわらず、「政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。」、と結論づける。
あわせて、読売は、成立させられた「入管法」の積極的な意義を、「新制度では、一定の日本語能力や就業分野の知識があれば、特定技能1号として最長5年間の在留が認められる。熟練した技能を持つ2号は、定期的な審査を受ければ事実上の永住が可能となる。政府は1号について、介護や建設など14業種を対象に、5年間で最大約34万人になると推計する。そのうち約45%は、技能実習生から移行すると見込んでいる。技能実習を通じて、日本社会に適応した外国人が、長く働ける制度が整うことになる。」、と位置づける。
 ただ、一方では、この「入管法」の問題点の核心を、①政府は近く、業種ごとの受け入れ見込み数を定める。外国人労働者を野放図に増やすことは、混乱を招きかねない。労働力不足が解消された場合には、速やかに受け入れを停止するなど、機動的に対応すべきである、②重要なのは、外国人労働者が能力を十分発揮できるよう、労働条件を整えることだ。新制度が、受け入れ企業に、日本人と同等の報酬や福利厚生を確保するよう義務づけたのは、妥当な措置と言えよう、と指摘している。
 つまり、問題点が「技能実習制度」にあることを認め、「是正が必要だ」と次のように示す。


(1)外国人の給与水準が低ければ、日本人の賃金上昇を妨げ、雇用機会を奪うことになりかねない。低賃金や不当な処遇を強要する企業に対しては、受け入れを停止させるなど、政府は制度を厳格に運用しなければならない。
(2)新資格で入国した外国人労働者は、失業しても、同じ分野なら転職できる。帰国を余儀なくされた技能実習制度と異なり、生活の安定につながろう。
(3)野党の追求により、技能実習制度の問題点が改めて浮き彫りになった。母国の悪質なブローカーに多額の借金を背負わされている実習生は少なくない。送り出し国と連携し、実効性のある対策を打ち出すべきである。問題点を改めて洗い出し、是正策をまとめることが肝要だ。
(4)外国人が日本社会に適応しやすい環境を整備することが、国民の不安の軽減につながる。日本語教育をはじめ、生活相談や医療、住宅の提供など、きめ細かい支援が求められる。国と自治体の役割を明確にし、効率的に進めてもらいたい。
(5)在留管理を担うため、法務省入国管理局から格上げされる「出入国在留管理庁」の責任は重い。外国人の出入国管理や、受け入れ企業への調査や指導を担う。約5400人に増員するとはいえ、厚生労働省や市区町村と密接に連携することが重要である。
(6)法施行に先だって、政府は国会に、受け入れ分野ごとの運用方針や、外国人労働者に対する総合的な支援策などの全体像を提示する。多角的な観点から、与野党が妥当性を吟味すべきだ。

 もちろん、読売新聞も「人口減対応の戦略描け」、とこの「入管法」の不十分さもあわせて次のように指摘せざるを得ない。


(1)人口減少のペースは今後も加速する見通しだ。手立てを講じなければ、日本経済は縮小を余儀なくされよう。国際通貨基金(IMF)は、実質国内総生産(GDP)は今後40年で約25%減少する恐れがあると指摘している。
(2)一連の国会審議は低調で、外国人労働者をどう位置付けるのかといった全体像についての論議が深まらなかったのは残念だ。
(3)数十年先を見越し、経済や社会の活力をいかに維持するか。政府を挙げて、真剣に議論すべきだ。司令塔を明確にし、少子高齢化社会に対応した中長期的な戦略を描くことが大切である。


 このことは、さすがの読売新聞も、この「入管法」の審議が十分になされなかったことを言及しなければならなかったほどひどかったことを指摘せざるを得なかったということである。
 結局、、読売新聞はこの「入管法」が不完全なものになってしまったにもかかわらず、①「政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。」、②「技能実習を通じて、日本社会に適応した外国人が、長く働ける制度が整うことになる。」、とジャーナリズムの使命を放棄して安倍晋三政権の擁護に回ってしまった。


2.朝日新聞の「多くの課題」と読売新聞の「課題」の違いは。


 朝日新聞の指摘する「多くの課題」とは、読売新聞の肯定的「課題」と違って、「立法府を軽視して成立させた『将来に禍根』を残す」ものということである。
 朝日新聞は、そのことを次のように示す。


(1)少子高齢化に伴う人手不足が深刻化するなか、受け入れの必要性自体は多くの人が理解するところだ。だが円滑に進めていくには、文化や言葉の違いを超え、同じ社会でともに生きていく覚悟と準備が求められる。そこに向けて、議論を重ね、幅広い合意を形づくることが政治の役割だ。その地道な努力を放棄し、数の力で法案を押し通す。将来に禍根を残す振る舞いであり、到底認められない。
(2)これまでも立法府を軽視してきた安倍政権だが、今回その体質をますますあらわにした。どんな業種に、どれくらいの数の外国人を受け入れるかは、制度の根幹だ。にもかかわらずそれらは法成立後に省令で決めるとし、質問されても「検討中」を繰り返した。


 また、朝日新聞は具体的な将来への禍根を次に指摘する。


(1)ごまかしの説明も多かった。非専門職の就労に初めて門戸を開くのに、「従来の方針を変更するものではない」と言い張る。新設する在留資格「特定技能1号」で働く人の約半数、業種によっては100%が、現行の技能実習制度から移行するとの見込みを政府自らが示しながら、「二つの制度は全く別のものだ」と強弁を続ける。参院法務委員会での審議に臨む前には、安倍首相が「ややこしい質問」を受けなければならないと発言した。国会を愚弄(ぐろう)する象徴的な光景だった。
(2)なぜ生煮えの法案をつくり、拙速に成立をめざしたか。透けて見えるのは打算や思惑だ。来年の統一地方選と参院選に向けて、人手を確保したい産業界の支持を得たい。一方で、外国人の増加を警戒する政権の支持層もつなぎとめたい。その帰結が、政府が描く「単身で来日し、働き、やがていなくなってくれる労働者」像といえる。在留期間に上限がなく、家族も帯同できる「特定技能2号」の資格もある。だが定住に道を開くとの指摘を受けると、政府はその要件は厳しいものだと言い出し、規定はあるが実現性の薄いものになろうとしている。ご都合主義というほかない。
(3)外国人政策は多くの国が失敗と試行を重ねてきた難題だ。ドイツは、戦後受け入れた出稼ぎ労働者が国を分断する一因になったと総括し、移民を認める方向にカジを切った。同じ社会の構成員として暮らしていくための支援に力を注ぐ。技能実習と似た制度が多くのトラブルを生んだ韓国は、これを廃止。04年に政府が前面に出て受け入れを調整する仕組みにし、やはり共生を重視する。
(4)こうした国々の経験から何を学んだのか。法案や国会審議からはついに見えなかった。逆にはっきりしたのは、新制度の土台である今の技能実習制度がもつ数々の問題点だ。実習生の多くが、最低賃金以下での長時間労働を強いられたり、暴力を振るわれたりし、中には中絶を迫られた例もある。野党による聞き取りや参考人質疑などを通じて、深刻な人権侵害状況が明らかになった。法務省は、実習生の調査を通じて内実を知りうる立場にありながら、是正に取り組まず、教訓をくむこともしなかった。それどころか、いい加減なデータを国会に提出し、審議を混乱させた。山下法相は、詳細を調査し来年3月までに実態を解明すると表明したが、順序が逆だ。


 朝日新聞は、読売が「政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。」「技能実習を通じて、日本社会に適応した外国人が、長く働ける制度が整うことになる。」と主張するものに対して、「技能実習制度を温存することは、もはや許されない。」、と明快に反論する。
 また、その根拠を次のように示す。


(1)改正法案が成立しても、課題は山積みのままだ。新たに外国人労働者を受け入れる際に行われる技能試験などは全く形が見えない。生活していくうえで必須の日本語習得の支援など、受け入れ態勢づくりもこれからで、現場を抱える地方自治体には不安が広がる。(2)これらの業務を担当させるため、法案は法務省入国管理局を格上げし「出入国在留管理庁」を新設するとしている。だが先の実習生調査への対応は、「管理・摘発」を任務としてきた組織が「支援・保護」の発想を持つ難しさを浮き彫りにした。ノウハウもなく、適切な担い手とは到底言えない。
(3)外国人問題に詳しい識者たちはかねて、政策を総合的・横断的に進めるために出入国管理法にかわる法律を制定し、「多文化共生庁」のような組織を設けるべきだと訴えてきた。将来を考えれば、今回のような弥縫(びほう)策ではなく、そうした抜本的な対応こそが必要だ。


3.最後に。

 今回の結論は、「今回のような弥縫(びほう)策ではなく、そうした抜本的な対応こそが必要だ。」(朝日新聞)、ということに尽きる。
確かに、今必要なのは、「すでに大勢の外国人が日本で生活し、社会を支えている。だが一部の自治体や住民は別として、多くの人はその姿を直視せず、『わがこと』として考えてこなかった。国会審議はその現実もあぶり出した。共に生きる道を考える。それは、この社会に生きる一人ひとりにも課せられた役目である。」(朝日新聞)。
必要なのは、この問題を基本的人権の問題として捉え直すことある。




by asyagi-df-2014 | 2018-12-18 09:53 | 人権・自由権 | Comments(0)

外国人技能実習生について、2015~17年の3年間に69人が死亡していたことがわかった。

 毎日新聞は2018年12月6日、表題について次のように報じた。


(1)低賃金や長時間労働が問題になっている外国人技能実習生について、2015~17年の3年間に69人が死亡していたことがわかった。うち12人が実習中の事故によるもので、6人が自殺し、殺害された人も4人いた。
(2)立憲民主党の長妻昭・政調会長が毎日新聞ニュースサイト「政治プレミア」に寄稿して明らかにした。技能実習適正化法などに基づき、技能実習を実施していた事業所が報告したものを法務省がまとめた。
(3)実習中の事故で死亡した12人は「フォークリフトの運転中に誤って横転し、下敷きとなった」「貨物と台車に頭を挟まれた」など作業中の事故が大半をしめる。「水道工事中に掘削中の溝が崩れ、生き埋めになった日本人従業員を助けようとして巻き込まれた」などの事例も報告されている。
(4)自殺は明記された6人以外にも、「踏切内に進入し電車にはねられた」「殺虫剤を飲んで死亡」など自殺の可能性のある事例もあった。殺害された4人のうち2人は同僚の技能実習生に刺されたものだった。
(5)技能実習生は全国に約26万人いるとされ、劣悪な労働環境が問題化している。17年には7000人以上が失踪した。長妻氏は寄稿で「死亡事案だけが初めて明らかになったが、死亡の背景や責任の所在は明らかになっていない。今回の新制度は技能実習制度を土台にしている。現状把握が著しく不十分だ」と指摘している。


 この記事に対して、私たちは何を受け取るべきなのか。
 真っ先に浮かぶものは、砂上の楼閣という言葉ではないか。
 安倍晋三政権の成長戦略の一環として取りあげられた政策そのものが、見かけ倒しで、基礎となる技能実習生制度そのものが基本的人権を守るには不完全であるために、基礎がしっかりしていない制度は長く維持できないシステムでしかないことを暴露するものであることを、確認しなければならない。




by asyagi-df-2014 | 2018-12-07 07:11 | 人権・自由権 | Comments(0)

安倍晋三政権の出入国管理法の改正は必要なの。(3)

 外国人労働者弁護団は2018年11月16日、「新たな外国人労働者受入れ制度に対する声明」(以下、「声明」)を発表した。
あらためて、安倍晋三政権の出入国管理法の改正について、この「声明」で考える。
まず、新たな外国人労働者受入れ制度とはどういうものなのか、またその制度創設が意味するもの何なのかについての「声明」の説明を要約する。

1.新たな外国人労働者受入れ制度とは何なのか

(1)2018年6月15日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2018」(以下、「骨太の方針2018」において、「従来の専門的・技術的分野における外国人材に限定せず、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人材を幅広く受け入れていく仕組みを構築する必要がある」と明記された。
(2)また、この中で、①就労を目的とする新たな在留資格を創設、②外国人労働者の受入れを拡大すること、が表明された。
(3)2018年11月2日、新たな在留資格として「特定技能1号」及び「特定技能2号」を創設し、入国管理局に代えて「出入国在留管理庁」を創設すること等を内容とする入管法改正法案が閣議決定され、第197回国会に上程された。
(4)受入分野、技能試験、受入れの前提としての人手不足を判定する方法等の制度の大部分については、同法案が成立した後、法務省令等で定めることとされた。
(5)2019年4月1日から、同在留資格に基づく外国人の受入れを開始し、5年間で最大34万人の外国人労働者を受け入れ予定であるとのこと。
(6)受入分野については、当初、経済財政諮問会議において示されていたのは、農業、建設、宿泊、介護、造船の5分野のみであったものの、その後の報道によると、外食や飲食料品製造等が加わり、14分野に及ぶ可能性が示唆されている。
(7)「特定技能2号」へ移行可能な職種については、上記のうち5業種に絞られる可能性も示唆され、現時点では建設と造船のみが予定されているとのこと。


2.制度創設が意味するもの何なのか

(1)これまで政府は、専門的・技術的分野以外の非熟練労働(いわゆる「単純労働」)としての外国人労働者を受け入れないという方針を堅持してきた。
(2)しかし、実際には、技能実習生や留学生といった、本来は就労を目的としない在留資格を有する者が、非熟練労働の分野において就労し、日本経済を支えてきた。
(3)今回の外国人労働者受け入れ制度は、「一定の専門性・技能」という限定は付されているものの、従前の方針を実質的に転換し、非熟練労働を含めた外国人労働者の受入れを行うことを表明するものである。
(4) 日本社会における少子高齢化及びこれに起因する人手不足は顕著であり、今後、あらゆる人手不足の分野において、同制度が拡大される可能性は極めて高い。


 また、「声明」は弁護団にこれまで寄せられた相談から、現在の技能修習生や留学生の置かれている状況について、次のように指摘する。


(1)賃金未払い、不当解雇、労災といった日本人労働者と同様の相談のほか、外国人労働者特有の相談として、以下のようなものが数多く寄せられている。
(2)苛酷な労働条件で就労しているが、退職すると在留資格を失ってしまうため職場を変わることができない。
(3)来日時にブローカーに多額の手数料を支払っており、退職や帰国することができない。
(4)日本で長年就労しているが、母国から家族を呼び、共に暮らしたいといった家族結合に関する相談が寄せられている。

 さらに、「声明」は、このような相談事例を通して、この新制度の問題点について、
「入管法改正法案によって創設される新制度の詳細については、法務省令等で今後定められる予定となっている範囲が極めて広範であり、現時点では明らかではない部分が多い。しかしながら、技能実習制度やその他の就労を目的とする在留資格において発生した事例に鑑みれば、新制度でも同様の問題が生じる可能性は高い。」として、以次のように指摘する。


(1)職場移転の自由
①技能実習制度は、職場と在留資格が密接に結びついており、職場移転の自由を認めないものであったため、技能実習生が雇用主に対して不服申立てをしたり、外部へ相談したり、退職したりすることができず、そのことから様々な労働関係法令違反や人権侵害が生じた。また、技能実習生以外の就労を目的とする在留資格においては、当該在留資格の範囲内での職場移転は形式的には禁じられてはいないものの、雇用主や母国のブローカーの圧力等によって転職が容易ではなく、やはり同一の雇用主のもとで就労を継続しなければならないケースもある。
②入管法改正法案では、入国・在留を認めた分野の中での転職を認めることとされており、この点については、一定の評価をすることができる。
③しかし、上記のようなブローカー等を排除し、職場移転の自由を実質的に保障するためには、ハローワーク等の公的機関が転職先企業とのマッチングや転職支援を行うことが不可欠である。
(2)民間団体の関与と中間搾取
①技能実習制度では、母国における送り出しと日本での受け入れの各過程において、それぞれ送出し機関及び監理団体という民間団体が関与している。また、送り出し国の農村部等から、都市部の送り出し機関へと候補者を斡旋し、手数料を徴収するブローカーも存在している。こうした、複数の民間団体が、送り出しのプロセスに関与することによって、中間搾取をはじめとする様々な人権侵害が発生してきた。また、その他の就労を目的とする在留資格や留学生においても、虚偽の労働条件を提示し、高額な渡航前費用を徴収する送出し国のブローカーの関与は顕著である。この点に関する十分な対処をせずに、技能実習制度と同様、母国と日本おいて民間団体が関与することになれば、技能実習制度で生じたものと同様の問題が生じる可能性が極めて高い。
②確かに、骨太の方針2018では、「今後、外国人材から保証金を徴収するなどの悪質な紹介業者等の介在を防止するための方策を講じる」と明記されている。しかし、現時点では、具体的な方策は省令等に委ねられることとなっている。また、不当に高額の渡航前費用を徴収することや日本におけるブローカーの介在等についての対策は何も示されていない。
③少なくとも、外国人労働者の募集及び送り出しは、公的機関が担当すべきである。また、現在技能実習制度において、送り出し国との間で締結されている二国間協定について、より実効的な内容としてうえで、各国と締結を行うべきである。
(3)家族帯同を認めないこと 
①骨太の方針2018では、同方針で示された「政策方針は移民政策とは異なるものであり、外国人材の在留期間の上限を通算で5年とし、家族の帯同は基本的に認めない」と明記されている。なお、新制度で就労後、現行の専門的・技術的分野の在留資格へ移行し、定住化への道を認めることは、同方針でも否定はされていない。
②しかしながら、入管法改正法案においては、「技能実習」で5年就労した後に、「特定技能1号」で5年間就労した労働者は、最長で10年間という長期にわたって、家族の帯同が認められないことになる。                          ③外国人労働者が家族と共に暮らすことは、人としての当然の権利であり、短期的な労働力として外国人労働者を受入れ、その労働者の家族結合・定住化を許容しないという態度は不適切である。「労働力」ではなく「人」としての受入れを行うべきである。
④新制度は、労働者の受入れのための制度である以上、労働者が望む場合には家族と共に日本に滞在しつつ就労し、一定の場合には、定住化への道を正面から認めるべきである。
(4)永住要件について
①新制度の導入に際して、政府は、これまでの永住要件の厳格化の方針を打ち出している。すなわち、現行の永住許可ガイドラインにおいては、10年間の継続在留が要件とされており、さらに、同期間のうち5年間は就労資格を有する在留が必要とされている。しかし、「技能実習」及び「特定技能1号」での在留は、上記5年間の就労期間に算入しないという、同ガイドラインを厳格化する方向での改定が検討されている。
②外国人労働者をいずれ帰国する短期的な労働者として受け入れるのではなく、人としての受入れをすべきである。そして、人として受け入れる以上は、日本への定住化への途も開かれなければならない。したがって、特に「特定技能1号」での就労期間について、永住要件の一つである5年の就労期間に算入されないとする同ガイドラインの改定は、するべきではない。
(5)支援体制について
①骨太の方針2018では、「受入れ企業、又は法務大臣が認めた登録支援機関が支援の実施主体となり、外国人材に対して、生活ガイダンスの実施、住宅の確保、生活のための日本語習得、相談・苦情対応、各種行政手続に関する情報提供などの支援を行う」とされており、新制度においては、受入れ企業から費用を受領することとなっている。
②技能実習制度において、技能実習生からの相談対応や行政手続を担ってきたのは監理団体であった。しかし、監理団体は、既に述べたように、民間の中間団体として中間搾取の原因となるだけでなく、相談のもみ消しや実習生の強制帰国の主導など、権利侵害を助長する主体となることも多い。
③新制度において、登録支援機関は届出制であり、一定の欠格事由等がない限り、届出が可能となっている。同機関の主体がどのような組織となるかは、現時点では明かではないが、技能実習制度における監理団体が横滑りするような事態となることは、決してあってはならない。同機関は、NGOや国際交流協会等が関与して、弁護士も参加する仕組みを構築すべきである。


 この上で、「声明」は、次のように結論づける。


(1)骨太の方針2018で示された政策方針及び入管法改正法案に沿って、非熟練労働の分野において外国人労働者を受け入れる新制度を創設したとしても、技能実習制度等と同様の労働関係法令違反・人権侵害が生じる可能性は決して低くない。また、新制度が第二の技能実習制度として、構造的に労働関係法令違反や人権侵害を伴う安価な労働力確保の制度となるおそれもある。
(2)そのような事態を防ぐためには、そもそも、入管法改正及びそれに基づく政省令の改正による新制度の創設という場当たり的な外国人労働者受入れ制度とするのではなく、外国人労働者受入れ制度に関する新法の制定を含めた抜本的な議論をすべきである。
(3)どのような制度を設計するとしても、外国人を労働者として受け入れる以上、その外国人労働者に対して労働関係法令が適用されることはもちろん、外国人労働者が労働基本権を行使して、団結することが、法律上のみならず、実質的にも保障されなくてはならない。
(4)労働力としてではなく、人としての受入れを行うべきであるから、一定期間日本において就労する外国人労働者については、家族の帯同を認め、定住化への途を開くべきである。


 この「声明」によって確認できたことは、次のものである。


Ⅰ.労働力としてではなく、人としての受入れを行うべきであり、そのための制度設計を行わなくてはならないこと。
Ⅱ.その制度設計とは、外国人労働者受入れ制度に関する新法の制定を含めた抜本的なものでなければならないこと。
Ⅲ.外国人労働者受入れ制度に関する新法には、その外国人労働者に対して労働関係法令が適用されることはもちろん、外国人労働者が労働基本権を行使して、団結することが、法律上のみならず、実質的にも保障されなくてはならないこと。
Ⅳ.また、一定期間日本において就労する外国人労働者については、家族の帯同を認め、定住化への途を開くべきであること。




by asyagi-df-2014 | 2018-11-22 08:53 | 人権・自由権 | Comments(0)

人種差別撤廃委員会の総括所見に対する日弁連会長の声明を読む。

 日本弁護士連合会の家長は、2018年9月7日、人種差別撤廃委員会の総括所見に対する会長声明(以下、「声明」)を発表した。
 この「声明」で、人種差別撤廃委員会の総括所見を考える。
 「声明」は、次のように日弁連の見解を論じている。

 
(1)国連の人種差別撤廃委員会は、2018年8月30日に人種差別撤廃条約の実施状況に関する第10回・第11回日本政府報告に対し、同年8月16日及び17日に行われた審査を踏まえ、総括所見を発表した。総括所見で委員会は、45項目に及ぶ懸念を表明し、又は勧告を行った。
(2)とりわけヘイトスピーチとヘイトクライムについて、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律が2016年6月に施行されたこと等を歓迎する一方、同法の適用範囲が極めて狭く、施行後もヘイトスピーチ及び暴力の扇動、インターネットとメディアにおけるヘイトスピーチ並びに公人によるヘイトスピーチ及び差別的発言が続いていることなどに懸念を表明した上で、人種差別禁止に関する包括的な法律を採択することなどの勧告を行った(13、14項)。また、パリ原則に則った国内人権機関の設置を勧告し(9、10項)、個人通報制度についても、受諾宣言をするよう奨励している(43項)。
(3)さらに、在日コリアンや長期間滞在する外国籍の者等が公務員の地位にアクセスできるようにすること(22項、34項(e))など多くの勧告をした。
(4)その上で、これらの勧告のうち、国内人権機関の設置(10項)及び技能実習制度の政府による適正な規制及び監視(32項)について、日本政府に対し、1年以内に勧告の履行に関する情報を提供するよう求めるとともに(46項)、ヘイトスピーチとヘイトクライム(14項)、在日コリアンの地方参政権・公務就任権・朝鮮学校に対する高校無償化制度からの排除に関する問題(22項)及び外国籍住民に対する権利の確保(34項)についての勧告を、いずれも日本政府が特に注意を払うべき重要な勧告と位置付け、次回定期報告ではこれらの問題について詳細な情報を提供するよう要請した(47項)。
(5)日本政府は、条約の批准国の義務として、また国際社会において日本が名誉ある地位を占めるにふさわしい人権状況の国内実現のため、委員会が表明したこれらの懸念、勧告、要請を真摯に受け止め、検討すべきである。


 「声明」は、「当連合会もまた、日本政府との建設的対話を継続し、これらの課題の解決のために尽力する所存である。」、と日弁連の立場を表明した。


 確かに、ヘイトクライム、ヘイトスピーチが、依然として日本という国の大きな課題であることと、日本政府のこのことへの対応が不十分であることがわかる。そしてこのことが世界常識になってしまっていることも。




by asyagi-df-2014 | 2018-10-06 07:53 | 人権・自由権 | Comments(0)

「杉田発言」を考えるために。

 「新潮45」と「杉田発言」は、怒りとして問題意識は持っているとしても、自分自身が取りあげる必要まではと思っていたが、石戸諭さんの YAHOOニュース-「杉田発言に黙ってはいられなかった」を読んだ。
これを全文掲載する。
《悪質な差別が許されない社会になってほしいから。一人一人の尊厳が守られる社会になってほしいから。それだけだよね。》、ということを共有するために。


 「これは杉田水脈・衆院議員だけの問題ではない。彼女を国会議員として当選させている日本の政治、社会の問題なのだと言いたい」

 岡野八代・同志社大教授は静かに、しかし怒りで口を震わしながら、言葉を絞り出した。専門は政治思想、特にフェミニズム理論だ。

 彼女は杉田氏の論考に抗議するために、レズビアンであることを公表した。「カムアウトをしないと、幾度も自分で決めてきたのに」である。なぜ告白するに至ったのか。政治学者であり、問題の当事者である彼女はこの問題をどう捉えているのかを聞いた。

今回だけは言わないといけない

 最初に私と岡野さんの関係を書いておきたい。私は大学時代、彼女のゼミに所属して、卒業論文を書いた。

 彼女は当時、立命館大の教員で、カナダから帰国したばかり。政治思想をベースに国内のフェミニズム理論の最先端を走っていた。明るく、快活な性格で学生からも人気があった。

 彼女は「新潮45」に掲載された杉田氏の論考に抗議するために同性愛者であることを公表するとともに、論壇誌「世界」10月号に「差別発言と、政治的文脈の重要性」という杉田発言を批判する論考を発表した。

 《私はいままでレズビアンであると明かしたことなかった。それは私の研究が「レズビアン」だから、そう考えるんだと思ってほしくないから。特別視されることが嫌だった。
 異性愛者が何を書いても、異性愛であることを注目されることはないのに、レズビアンだったら、そこが注目される。

 確かにまったく研究に影響がないとは言わない。私の人生にずっとついて回ってきて、差別も偏見の目にもさらされてきたから、考えには影響があるだろうと思う。

 でも、私にとっては私のアイディンティティの一部であって全てではないんだよね。

 政治に関わる発言をするときは、その文脈に応じて立場を明らかにしているけど、その文脈と関係のない属性とは、切り離して発言の中身、書いていることの中身だけで判断してほしいと思っている。

 レズビアンであると言ったら、私の過去の発言や論考がすべて特別視されるものになっていくのかも、という恐れから自由になれない。

 フェミニストだからといってすべての人が受け入れてくれるわけではない。言わないだけで、差別まではいかないけど偏見を持っている人だっているよ。だからずっと黙ってきた。

 でも、今回だけは言わないといけないと思った。》

「制度で生きづらさは救える。杉田氏擁護は明らかに間違っている」

 彼女は大学教員として、何度もカムアウトすべきではなかったかと思ったこと。学生たちが性的少数者であることを明かして、サークルなどを作っているのに、「あえてカムアウトしない」と決めた自分にずっと罪悪感があったと明かしている。

《今回、言わないといけないと思ったのは、罪悪感からだけではないんだ。

 杉田議員の論考が明らかに差別発言であることが認識されていないこと。本当に議論しなければいけないのは、家族観の問題であること。

それは私が研究してきた分野だから発言しないといけないと思ったことが大きい。

 杉田議員は制度で生きづらさを救うことはないと書いている。政治は生きづらさを救えないという擁護論もある。

 これは明らかに間違っている。家族制度は政治的な問題で、異性の両親に子供がいるという規範的な家族があり、彼らのために制度が組み立てられいる。

 私はフランスやイギリスで同性婚をした人たちの話を聞く機会があったけど、広い意味で婚姻という制度が認められているからこそ、彼女たちは差別に対して、「差別する側がおかしい」「自分たちにも権利がある」と堂々と反論できると言っていた。

 これで生きづらさはずいぶんと軽減されるでしょう。

 日本ではどうか。異性同士の婚姻には手厚い法的保護がなされているのに、同性カップルにはまったく法的な保護がない。

 制度に組み込まれていないことに生きづらさに要因があるなら、軽減することは政治の務めではないのか。同性婚を「容認」できないと書く、杉田発言は、異性婚と同等の権利を求めてきた人を不当に貶める意見なんだ。

 制度に組み込まれている人たちから「救えない」とは言われたくない。》

 「制度があれば認識は変わる」と岡野さんは強調する。彼女は理想的には婚姻制度ではない、別の制度があればいいと考えている。

《例えば、同性のカップルが結婚式をあげても親が祝福しないことが多い。私も自分の経験上、よく知っている。

 なぜかといえば「正式な結婚ではない」と考えているからなんだよ。これが法的に同性婚が認められていれば、考えは変わるでしょう。

 理想を言えば、私は現状の婚姻制度を批判しているから、婚姻ではない形でも、家族としてのつながりが尊重される権利が認められればいいと思う。

 でも、政治的な妥協として同性婚が認められ、異性婚だけに認められている手厚い権利が手に入るなら、まずはいい。それで間違いなく、生きづらい人は減るよ。》

なぜ杉田発言は悪質な差別なのか?

 岡野さんは政治思想家なので、家族や差別という概念にこだわる。彼女は「差別」を語る時に、何よりも重視するのは文脈だ。

 どのような政治状況で、彼女の発言がでてきたのか。杉田氏は安倍首相が引き上げた人材であること、杉田氏の家族観は自民党の改憲草案にあらわれた価値観と同じであること----。

《なんでも安倍政権批判に結びつけるなという声があるのは知っている。でも、杉田発言を放置しているのは、差別を放置するのと同じことであるという認識を政権が持っていないということではないのか。

 私は杉田発言を「個人的な意見」として放置して、議員辞職をせよという声すら上がってこないのが安倍政権であり、自民党政権の本質的な問題だと考えている。

 何度もいうけど、私は今まで、レズビアンとして声を上げようと思ってこなかった。その点ではあえて、自分を押し殺して生きてきた。

  でも、私たちが「生産性がない人間」であり、権利すら必要ないと国会議員が公然と書くのは明らかに悪質な差別であると言いたい。法制度を動かせる権力を持っている国会議員にそんなことを言われたくないんだ。》

自分がカムアウトしたのが正しかったかわからない

 ここまで一気に話した後、ふっと一息つく。彼女は「自分がカムアウトしたことが正しかったか今でもわからない」と言った。

 彼女の生活圏から遠い人たちは彼女の勇気を称賛した。しかし、彼女の生活に関わる近しい人たちのなかには、戸惑いやわだかまりが残っているのもまた事実だ。

《これは私的な問題ではないんだ。レズビアンであるということは、私だけの問題ではなく、私と周囲の関係性の問題。公表することで関係性に変化がでてくるのは当然のことで、私はその変化を引き受けないといけない。

 杉田氏も杉田氏を擁護する異性愛者はそんなことでは悩まないでしょ。普段から結婚や恋愛の話題をしても何にも思わないでしょ。それも婚姻という制度があって、手厚い保護があるって当たり前のように思っているからだよね。

 私は異性婚というシステムに組み込まれずに、その外にいると思って生きてきた。だから、一人でも生きていけるような仕事についたし、若い頃悩まされた自分について考えなくてもいいように、政治思想史を選んで勉強してきた。

 私自身は、いまさら生きづらさを誰かにわかってほしいと思わないし、周囲にわかれとも言わない。考え方が違うから、いまのLGBTの運動にあまり関わろうとも思わない。

 できるなら公表しないで生活していたかったと思うよ。もちろん、それがすっきりした生活だとも、いえないけど。

 ただでさえ、政治的発言をしたら女性であるというだけでいろいろ誹謗中傷の対象になるのに、さらにレズビアンでしょ。差別される属性が増えるんだよ。》

「悪質な差別が許されない社会になってほしい」

 人間関係に変化が生じても、周囲からの眼差しが変わっても、それでも今は言わないといけないと彼女は繰り返した。自らで責任を引き受けて言わないといけない、と。

 なぜか。

《悪質な差別が許されない社会になってほしいから。一人一人の尊厳が守られる社会になってほしいから。それだけだよね。》




by asyagi-df-2014 | 2018-09-27 07:57 | 人権・自由権 | Comments(0)

アイヌ新法では、歴史的経緯を正しく位置づけ、国の責任を明確にしなけねばならない。

 京都新聞(以下、「京都」)の8月17日付けの社説-「アイヌ新法  先住民族の権利明記を」に、自らの情報不足を痛感する。
 このアイヌ新報で、日本の法律で初めてアイヌを「先住民族」と明記することになる。
 「京都」は、次のように指摘する。


(1)「アイヌ民族の生活や教育の向上を支援する新たな法案を、政府が来年の通常国会に提出する。日本の法律で初めてアイヌを「先住民族」と明記する方向だ。」
(2)「これまで文化振興に限ってきたアイヌ政策を修正する。先住民としての権利を認め、同化政策で生まれた経済格差の解消や民族教育を受ける権利を具体的に保障する。」
(3)「生活支援を含めた新法の必要性は2009年の有識者懇談会が政府に提言しており、それが動きだす。『ようやく』という感は否めない。確実に成立させ政策を実施する必要がある。」
(4)「同時に、国内の一部にある『日本は単一民族国家』といった認識を改め、多様性を認め合う契機にしたい。」


 また、「京都」は続ける。


(1)国連では07年に『先住民族権利宣言』が採択されている。先住民族の自決権や土地、資源に対する権利を幅広く認める一方、関係各国に権利保障のための立法措置を求めている。」
(2)「宣言には日本も賛成した。これを受けて翌08年には衆参両院で『「アイヌ民族を先住民族とすることを認める決議』が採択され、政府も先住民族と認める官房長官談話を出した。」
(3)「だが、具体的な政策は1997年のアイヌ文化振興法に基づくものに限られていた。アイヌ語の教育や民族文化、技術の継承などは一定の成果を上げているが、北海道の調査では、アイヌの世帯収入や進学率の低さなど、さまざまな格差が残っているという。」
(4)「狩猟や漁業で生活していたアイヌは同化政策で農業への転換を迫られた。だが、与えられたのは多くが農業に不向きなやせた土地だった。日本語の強制は独自の文化の衰退を招いた。北海道アイヌ協会の記録には、今に続く問題の歴史的経緯が明記されている。政府がこの間、文化振興にとどまった背景には、『特別扱い』という批判を恐れたことがある。土地や資源の権利回復が具体的に浮上することも懸念された。」


 「京都」は、最後に、次のように押さえる。


(1)「だが、97年まで続いた旧北海道土人保護法による同化政策が生んだ矛盾を解消し、アイヌの血を引く人の誇りと尊厳を取り戻す責任は国にある。新法では歴史的経緯にも触れるべきだ。」
(2)「国は2020年4月に北海道白老町にアイヌ文化振興の拠点施設を開設する。アイヌへの理解と民族共生のための情報発信や教育の拠点になる。新法の整備と合わせ、アイヌ政策の柱となることを期待したい。」


 確かに、「だが、97年まで続いた旧北海道土人保護法による同化政策が生んだ矛盾を解消し、アイヌの血を引く人の誇りと尊厳を取り戻す責任は国にある。新法では歴史的経緯にも触れるべきだ。」との「京都」の主張は、当たり前のことである。




by asyagi-df-2014 | 2018-08-23 07:57 | 人権・自由権 | Comments(0)

内閣府世論調査で、アイヌ民族は「先住民族」が7割を超える。一方、認知度の低さが浮き彫り。

 北海道新聞は2018年8月18日、表題について次のように報じた。


(1)「内閣府は17日、アイヌ民族政策に関する全国世論調査の結果を発表した。アイヌ民族を『知っている』と答えた人は2013年の前回調査比1・1ポイント減の94・2%で、このうち『先住民族』だと知っているのは同9・0ポイント増の77・3%。全体の7割以上が認識している計算になる。一方、20年4月に胆振管内白老町に開設するアイヌ文化の復興拠点「民族共生象徴空間」を知っている人は同3・4ポイント減の9・2%で、認知度の低さが浮き彫りになった。」
(2)「道内分では、アイヌ民族を知っている人は98・7%(前回比1・3ポイント減)、このうち先住民族と認識しているのは88・0%(同1・1ポイント増)で、象徴空間を知っている人は39・5%(同3・8ポイント増)。いずれも全国を上回った。」
(3)「調査全体で見ると、先住民族と知っていた人の年代別では18~29歳が87・2%と最も高く、30~39歳が83・2%で続いた。年齢層が高いほど低くなり、70歳以上は68・5%だった。」
(4)「若年層の認知割合が高い理由について、内閣府は1998年に学習指導要領が改訂され、歴史の教科書などにアイヌ民族の記述が加えられたことが奏功したと分析。アイヌ民族の少女がヒロインの漫画『ゴールデンカムイ』(集英社)が人気を集めていることなども影響したとみられる。」
(5)「一方、年間100万人の来場目標を掲げる民族共生象徴空間の認知度は、設置決定直後に行われた前回より低下し、『知っている』の約半数の4・7%も『言葉だけは聞いたことがある』だった。また、重視すべきアイヌ民族施策について複数回答可で尋ねたところ『歴史・文化の知識を深める学校教育』が45・4%と最多で、『広報活動』が42・5%、『文化継承の人材育成』が30・2%と続いた。」
(6)「調査は13年12月に公表した前回以来2度目。6月28日から7月8日にかけて全国の18歳以上3千人を対象に面接方式で実施し、1710人から回答を得た。」 (広田孝明)




by asyagi-df-2014 | 2018-08-18 12:07 | 人権・自由権 | Comments(0)

この場合、「生産性」という表現に差別の根源がある。

 朝日新聞(以下、「朝日」。)は2018年7月25日、「LGBT 自民の認識が問われる」、と社説を掲げた。
 どういうことだったのか。
 「朝日」は、ことの成行を、「自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(比例中国ブロック)が『【LGBT】支援の度が過ぎる』と題した月刊誌『新潮45』への寄稿で、同性カップルを念頭にこんな持論を展開した。『彼ら彼女らは子供を作らない、つまり【生産性】がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか』」、と始める。
「朝日」は、この問題そのものについて、次のように切り込む。


(1)「異性のカップルであっても、子どもを産むか産まないかは、個人の選択である。それを「生産性」という観点で評価する感覚にぞっとする。歴史的に少数者を排除してきた優生思想の差別的考えとどこが違うのか。」
(2)「杉田氏は、日本は寛容な社会で、LGBTへの差別はそれほどないという見方も示した。事実誤認もはなはだしい。学校や職場、地域での偏見や差別は各種の報告で明らかだ。」
(3)「さまざまな性的指向を認めれば、『兄弟婚を認めろ、親子婚を認めろ、それどころかペット婚や、機械と結婚させろという声も出てくるかもしれません』という主張に至っては、噴飯物というしかない。」
(4)「同じ自民党内の若手議員から「劣情をあおるのは政治ではなくて単なるヘイト」といった批判があがったのも当然だ。」


 だが、「朝日」は、「ただ、こうした認識は党内で共有されていないようだ。」、ともう一つの問題点、「自民党の地金」について指摘する。


(1)「驚いたのは、きのうの二階俊博幹事長の記者会見である。『人それぞれ政治的立場、いろんな人生観がある』『右から左まで各方面の人が集まって自民党は成り立っている』。杉田氏の見解を全く問題視しない考えを示したのだ。」
(2)「自民党はもともと伝統的な家族観を重んじる議員が多い。しかし、国内外の潮流に押される形で、昨秋の衆院選の公約に『性的指向・性自認に関する広く正しい理解の増進を目的とした議員立法の制定を目指す』と明記、『多様性を受け入れていく社会の実現を図る』と掲げた。杉田氏の主張は、この党の方針に明らかに反する。」
(3)「杉田氏はSNSで自身への批判が広がった後、ツイッターで『大臣クラス』の先輩議員らから『間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ』などと声をかけられたとつぶやいた。こちらが自民党の地金ではないかと疑う。」


 つまり、「朝日」は、「少数者も受け入れ、多様な社会を実現する気が本当にあるのか。問われているのは、一所属議員だけでなく、自民党全体の認識である。」、と断じる。


 確かに、この場合の「生産性」とは、少数者を排除の「優生思想」でしかない。



by asyagi-df-2014 | 2018-07-29 05:51 | 人権・自由権 | Comments(0)

日本の死刑制度を考える。

 日本弁護士連合会(以下、日弁連。)は2018年7月6日、「死刑執行に強く抗議し、直ちに死刑執行を停止し、2020年までに死刑制度の廃止を目指すことを求める会長声明」、との日弁連会長声明を出した。
 この期に、この声明で、日本の死刑制度を考える。
日弁連会長声明は、「本日、東京拘置所において3名、大阪拘置所において2名、広島拘置所において1名及び福岡拘置所において1名の合計7名に対して死刑が執行された。そのうち6名が再審請求中であり、心神喪失の疑いのあるものも含まれている。昨年8月就任以降、上川陽子法務大臣による2回目の執行であり、第2次安倍内閣以降、死刑が執行されたのは、13回目で、合わせて28名になる。」、との指摘で始まる。


 今回の死刑執行の法的問題点について、次の指摘を挙げる。


(1)「特に日本では、1980年代に4件の死刑事件について再審無罪が確定しており、袴田事件も、東京高等裁判所で静岡地方裁判所の再審開始決定が取り消されたものの、弁護側の特別抗告により最高裁判所における審理が続くことになる。これらの事件は、誤判・えん罪の危険性が具体的・現実的であることを、私たちに認識させるものであった。死刑に直面している者に対し、被疑者・被告人段階、再審請求段階、執行段階のいずれにおいても十分な弁護権、防御権が保障されるべきであり、再審請求中の死刑確定者に対する死刑の執行はこの観点からも問題の残るものである。」
(2)「また、今回執行された死刑確定者の中には、当連合会が、2018年6月18日付けで、心神喪失の状態にある疑いが強いので、死刑の執行を停止するよう、法務大臣に対し人権救済申立事件の勧告をしたものが含まれている。同勧告で述べたとおり、死刑確定者について、適正手続保障の観点から、法務省から独立した機関において、心神喪失の状態にあるか否かを判定する必要があるが、そうした法整備がなされないまま、法務大臣の命令により執行がなされた。」


 次に、日本国民世論の動向とOECD加盟国での死刑制度の現状について、指摘する。


(1)「内閣府が2014年11月に実施した世論調査で、『死刑もやむを得ない』とした80.3%の回答者への追加質問では、そのうち40.5%が『状況が変われば将来的には死刑を廃止してもよい』と回答している。また、終身刑を導入した場合の死刑制度の存廃について、終身刑が導入されるならば、『死刑を廃止する方がよい』という回答も全回答者の37.7%に上っている。死刑についての情報が十分に与えられ、死刑の代替刑も加味すれば、死刑廃止を容認する国民世論が形成可能であることを認識しておく必要がある。」
(2)「2017年12月現在、142か国が法律上あるいは10年以上死刑を執行していない事実上の廃止国であり、うち106か国が全ての犯罪について死刑を廃止している。OECD加盟国のうち、死刑を存置しているのは、日本・韓国・米国の3か国だけであるが、韓国は10年以上死刑執行をしていない事実上の死刑廃止国であり、米国は2017年10月時点で19州が死刑を廃止し、4州が死刑執行モラトリアム(停止)を宣言している。したがって、死刑を国家として統一して執行しているのは、OECD加盟国のうちでは日本だけという状況にある。」


 日弁連会長声明は、こした指摘の基に、「死刑執行に強く抗議し、直ちに死刑執行を停止し、2020年までに死刑制度の廃止を目指すことを求める」との声明の根拠を次のように示す。


(1)「このように、国際社会においては死刑廃止に向かう潮流が主流であり、日本を含め死刑制度を残し、現実的に死刑を執行している国は、世界の中では少数になってきている。国連の自由権規約委員会(1993年、1998年、2008年、2014年)、拷問禁止委員会(2007年、2013年)及び人権理事会(2008年、2012年)は、死刑の執行を繰り返している日本に対し、死刑執行を停止し、死刑廃止を前向きに検討するべきであるとの勧告を出し続けている。今回の執行に対しても国際的な批判や懸念が表明される可能性がある。」
(2)「2020年に開催されるオリンピック・パラリンピック及び国連犯罪防止刑事司法会議(コングレス)が近づくにつれ、多数の国家、国民の注目が日本に集まってきている。このような時期に死刑を執行することは、日本に対する国際評価に影響することも考慮する必要がある(この旨を含んだ2018年3月29日付けの「死刑執行停止を求める要請書」を法務大臣に提出している。)」


 最後に、日弁連会長声明は、「本日の死刑執行に対し強く抗議するとともに、改めて死刑を廃止するまで全ての死刑執行を直ちに停止した上で、2020年までに死刑制度を廃止するよう求める次第である。」、と次のように要求する。


「当連合会は、2016年10月7日、第59回人権擁護大会において、『死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言』を採択し、日本政府に対し、日本においてコングレスが開催される2020年までに死刑制度の廃止を目指すべきであることなどを求めてきた。死刑が生命を剥奪するという刑罰であり、国家による重大かつ深刻な人権侵害であることに政府は目を向ける必要がある。当連合会は、本日の死刑執行に対し強く抗議するとともに、改めて死刑を廃止するまで全ての死刑執行を直ちに停止した上で、2020年までに死刑制度を廃止するよう求める次第である。」


 確かに、この声明で日本の死刑制度を考える時、次のことを確認する。


Ⅰ.日本の裁判制度のなかで、誤判・えん罪の危険性が具体的・現実的であること。
Ⅱ.死刑に直面している者に対し、被疑者・被告人段階、再審請求段階、執行段階のいずれにおいても十分な弁護権、防御権が保障されるべきであり、再審請求中の死刑確定者に対する死刑の執行は問題の残るものであること。
Ⅲ.死刑確定者について、適正手続保障の観点から、法務省から独立した機関において、心神喪失の状態にあるか否かを判定することができる法整備が必要である。しかし、その整備が行われないままに法務大臣の命令により今回の死刑執行が行われたこと。
Ⅳ.日本においても、「死刑についての情報が十分に与えられ、死刑の代替刑も加味すれば、死刑廃止を容認する国民世論が形成可能であること」(会長声明)ということを把握する必要があること。
Ⅴ.死刑を国家として統一して執行しているのは、OECD加盟国のうちでは日本だけという状況にあること。
Ⅵ.「国連の自由権規約委員会(1993年、1998年、2008年、2014年)、拷問禁止委員会(2007年、2013年)及び人権理事会(2008年、2012年)は、死刑の執行を繰り返している日本に対し、死刑執行を停止し、死刑廃止を前向きに検討するべきであるとの勧告を出し続けている」(会長声明)状況を理解する必要があること。
Ⅶ.「2020年に開催されるオリンピック・パラリンピック及び国連犯罪防止刑事司法会議(コングレス)が近づくにつれ、多数の国家、国民の注目が日本に集まってきている。このような時期に死刑を執行することは、日本に対する国際評価に影響することも考慮する必要がある」(会長声明)こと。
Ⅶ.死刑執行が生命を剥奪するという刑罰であり、国家による重大かつ深刻な人権侵害であること。


 さて、日本の死刑制度を考えるために、最も必要なことは、「死刑執行が生命を剥奪するという刑罰であり、国家による重大かつ深刻な人権侵害であること。」との視点である。




by asyagi-df-2014 | 2018-07-19 05:44 | 人権・自由権 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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