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アイヌ民族を「先住民族」と位置付けたアイヌ民族に関する新法が成立。(1)

 北海道新聞(以下、「北海道」)は2019年4月19日、表題について次のように報じた。


(1)法律で初めてアイヌ民族を「先住民族」と位置付けたアイヌ民族に関する新法は19日の参院本会議で、日本維新の会・希望の党を除く与野党各会派の賛成多数で可決、成立した。交付金制度創設などを通じ、従来の福祉、文化施策から地域振興を含む総合施策に踏み出す転換点となる。菅義偉官房長官は成立後の記者会見で「アイヌ民族の意見を尊重しながら、実効性のあるアイヌ施策を実施できるようさらなる検討に努めていきたい」と述べた。
(2)新法はアイヌ民族の誇りを尊重し共生社会を目指すことを目的とし、差別を禁ずる基本理念を盛り込んだ。交付金制度は、アイヌ文化継承や観光振興などにつながる事業を含んだ地域計画を策定した市町村が対象。文化伝承を目的としたサケの捕獲、国有林内の樹木採取などにも特例措置が施される。すでに道内の約40市町村が交付金制度に関心を示しており、政府は法施行後、速やかに制度の基本方針を作る考えだ。


 このことについて、どのように捉えることができるのか、「北海道」の社説で考える。
 「北海道」は、「アイヌ新法成立 民族復権へ不断の改善を」、と論評した。
今回の新法成立に関して、まず、「法律に初めて、アイヌ民族を「先住民族」と明記した。その意義は大きい。」、と評価する。
一方、「アイヌ民族の誇りを尊重し、共生社会の実現を目指す新法がきのう、参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。しかし、新法成立はゴールではない。今なおアイヌ民族への差別は残り、肝心の先住民族の権利を巡っては、国際水準に大きく後れを取っているからだ。政府と国会は、新法を第一歩と位置づけ、今後も権利保障に向け不断の改善を図る必要がある。」、と指摘する。
また、「北海道」は、何故、評価に値するのかについて、次のように示す。


(1)新法は、従来の文化、福祉施策から、地域振興を含めた総合施策へと踏み出す根拠法となる。
(2)特例措置として、文化伝承を目的とした国有林の林産物採取やサケ捕獲、アイヌ文化関連の商品に関する商標登録の手数料軽減を盛り込んだ。また、アイヌ文化の保存や継承、観光や産業振興、交流促進を含む地域計画を市町村が作成し、国が認定すれば交付金が出る。
(3)重要なのは、新法がこうした計画について、「アイヌの人々の自発的意思の尊重に配慮しつつ行わなければならない」と定めていることだ。計画の内容に、アイヌ民族の主体的な意思が確実に反映されなければ、復権にはつながるまい。
(4)国や自治体はこの点を常に念頭に置き、計画づくりを後押しするべきだ。


 「北海道」は、次のような課題や懸念も、あわせて指摘する。


(1)胆振管内白老町に2020年4月開設予定の「民族共生象徴空間(ウポポイ)」は、アイヌ文化振興拠点と位置づけられている。ただ、政府の姿勢は観光に偏りすぎてはいないか。
(2)政府は、ウポポイ開設を20年の東京五輪前にこだわり、「年間来場者100万人」の目標を設定した。安倍晋三首相も1月の施政方針演説で、ウポポイを「観光立国」の項目の中で触れている。
(3)ウポポイは、アイヌ民族の権利と尊厳を発信し、息長く復権活動を支えていく場である。この基本を忘れてはならない。
(4)アイヌ民族が求めた生活・教育の支援策は明文化されなかった。
(5)道が道内に住むアイヌ民族を対象に17年度に行った生活実態調査によると、その地域平均と比べ、生活保護率は4ポイント高く、大学進学率は12・5ポイント低かった。「差別を受けたことがある」と答えた人も2割を超える。
(6)新法は、基本理念でアイヌ民族に対する差別や権利侵害を禁じたが、実効性を確保する具体策が欠かせない。支援策の明文化に向けた再検討も求められよう。
(7)明治以降、政府は狩猟漁労によるアイヌ民族の生業を奪い、同化政策を進め、土地や文化、言葉などを奪ってきた。格差や差別がなくならない背景には、こうした歴史的経緯があるのは明らかだ。ところが、新法には法制化を必要とした理由が記されなかった。このため、「アイヌ民族にだけ特権を与えている」といった偏見を生むとの懸念も出ている。
(8)アイヌの人々が虐げられてきた歴史を考えれば、「特権」批判などできないはずだ。政府は過去を直視して心から謝罪し、国民に丁寧に説明を尽くす責務がある。


 最後に、「北海道」は、「国際水準へ高めたい」、との新法成立後の課題を明確にする。


(1)権利保障に関し、衆参両院の国土交通委員会は、07年に国連総会で採択された「先住民族の権利に関する国連宣言」の趣旨を踏まえることを付帯決議に盛り込んだ。
(2)国連宣言には、自治権や教育権、土地やサケなど自然資源の利用権などが含まれており、日本も賛成票を投じている。これを受け、08年に衆参両院は「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を採択し、新法を制定する流れができた。この過程を振り返れば、付帯決議を空文化させることがあってはならない。政府は国連宣言に沿って、施策の充実を図るべきだ。
(3)日本の先住民族政策の貧弱さは国連などで指摘されてきた。
(4)カナダは、儀式や文化伝承だけでなく、自家消費のためのサケの漁業権を認めている。
(5)米国は自治権や居留地での狩猟や漁業を認め、ノルウェーは先住民族の言語を公用語化し、独自の大学や議会を設けた。
(6)2000年のシドニー五輪では、オーストラリアの先住民族アボリジニが先住権などの問題を提起して復権が進んだ。
(7)これを参考に、オーストラリア国立大のテッサ・モーリス・スズキ名誉教授は、東京五輪をアイヌ民族による発信の機会とすることを提言している。


 この上で、「北海道」は、最後に、「アイヌ民族の声に真摯(しんし)に耳を傾け、国民一人一人が先住民族の権利に関する理解を深め、権利回復を前進させなければならない。」、と主張する。


 確かに、法律で初めてアイヌ民族を「先住民族」と位置付けたことは、評価に値する。
ただ、相も変わらず、日本政府は新法の実効性を確保する具体策を明文化していない。
 国際社会からの批判に対して、形を整えるまでの水準に留めるという逃げ場を作ることが、日本政府の常套手段になっているのではないか。



by asyagi-df-2014 | 2019-05-08 06:45 | 人権・自由権 | Comments(0)

アイヌ民族を「先住民族」と位置付けたアイヌ民族に関する新法が成立。(2)

 北海道新聞(以下、「北海道」)は2019年4月19日、表題について次のように報じた。


(1)法律で初めてアイヌ民族を「先住民族」と位置付けたアイヌ民族に関する新法は19日の参院本会議で、日本維新の会・希望の党を除く与野党各会派の賛成多数で可決、成立した。交付金制度創設などを通じ、従来の福祉、文化施策から地域振興を含む総合施策に踏み出す転換点となる。菅義偉官房長官は成立後の記者会見で「アイヌ民族の意見を尊重しながら、実効性のあるアイヌ施策を実施できるようさらなる検討に努めていきたい」と述べた。
(2)新法はアイヌ民族の誇りを尊重し共生社会を目指すことを目的とし、差別を禁ずる基本理念を盛り込んだ。交付金制度は、アイヌ文化継承や観光振興などにつながる事業を含んだ地域計画を策定した市町村が対象。文化伝承を目的としたサケの捕獲、国有林内の樹木採取などにも特例措置が施される。すでに道内の約40市町村が交付金制度に関心を示しており、政府は法施行後、速やかに制度の基本方針を作る考えだ。


「北海道」は、アイヌ民族が法律に初めて「先住民族」と明記されたことを受け、「アイヌ新法成立 民族復権へ不断の改善を」、と一定の評価した。
一方、国際機関からの再々の報告がなされているのにかかわらず、日本政府からは「先住民族」とは認められない沖縄は、このことをどのように把握しているのかについて、沖縄からの見解を基に考える。
沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2019年4月24日、[アイヌ新法成立]民族復権につなげたい」、と社説で論評した。
「タイムス」は、次のように押さえている。


(1)アイヌ民族を初めて「先住民族」と明記した新法「アイヌ民族支援法」が国会で成立した。北海道旧土人保護法が廃止され、アイヌ文化振興法ができたが、新法は振興法に代わるものである。新法は「アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現を図る」ことをうたっている。
(2)アイヌであることを理由に差別や権利侵害をしてはならないことを明記し、アイヌ政策を国や自治体の責務と定めている。市町村が産業、観光などアイヌ文化を生かした地域振興策を作ると、国が交付金を支出するのが柱だ。
(3)1899年に制定され1997年まで続いた「北海道旧土人保護法」による同化政策で、アイヌ民族は土地を奪われ、狩猟や漁業が制限された。日本語を強制され、独自文化も衰退した。言葉が奪われる政策は沖縄を想起させる。


 また、「タイムス」は、この新法の問題点を、次のように指摘する。


(1)新法は先住民族への配慮を求める国際的な要請の高まりに応えたものである。2007年に国連で「先住民族の権利宣言」が採択され、08年には衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が採択された。
(2)新法には国連宣言で民族の権利とされた自決権や教育権などが盛り込まれず、付帯決議で国連宣言を尊重するよう政府に求めるにとどまった。民族儀式に使う林産物の国有林での採取や河川での伝統的なサケ漁の許可を簡素化するが、本来はアイヌ民族が奪われた土地や資源である。新法には先住民族の権利は明記されておらず、国際水準からは程遠い。
(3)アイヌ民族に対するいわれのない差別や生活・教育格差は依然、存在する。新法に生活・教育支援は盛り込まれておらず、充実を求めたい。アイヌ民族が居住する道内63市町村を対象にした「アイヌ生活実態調査」(17年)によると、アイヌの人たちの生活保護率は居住市町村の平均を超えており、大学進学率は12・5ポイント低い。「差別を受けたことがある」「他人が受けたのを知っている」を合わせると、36・3%に上る。一方、内閣府が昨年8月に発表した「アイヌ政策に関する世論調査」によると、明治以降、アイヌの人たちが非常に貧しく、独自の文化を制限された生活を余儀なくされたことを知っている人は4割にすぎない。
(4)差別解消やアイヌ民族の苦難の歴史を国民に知らせるのは政府の責任においてなされなければならない。
(5)北海道白老町に「民族共生象徴空間」を建設し、復興・発展の拠点とすることも柱である。愛称はウポポイで大勢で歌うという意味だ。国立アイヌ民族博物館、アイヌ文化を体感できる国立民族共生公園、慰霊施設を整備する。政府は東京五輪・パラリンピックに先立つ20年4月にオープンする予定だ。初年度は100万人の来場を見込んでいる。観光重視の姿勢であることが気になる。


 「タイムス」は、アイヌ民族の問題を、「1899年に制定され1997年まで続いた「北海道旧土人保護法」による同化政策で、アイヌ民族は土地を奪われ、狩猟や漁業が制限された。日本語を強制され、独自文化も衰退した。言葉が奪われる政策は沖縄を想起させる。」、と沖縄の歴史と比較する中で整理する。
 その上で、「アイヌ民族の尊厳と民族復権につながる空間でなければならない。私たちもアイヌ民族について学びを深めたい。」とするとともに、「差別解消やアイヌ民族の苦難の歴史を国民に知らせるのは政府の責任においてなされなければならない。」、と主張する。



by asyagi-df-2014 | 2019-05-05 07:28 | 人権・自由権 | Comments(0)

「懲戒請求で『余命』読者6人に各33万円の支払い命令 嶋崎弁護士勝訴」

 この勝訴は、どのようなものであったのか。
弁護士ドットコムニュ-スは、「懲戒請求者に対し、複数の裁判」、と「『余命三年時事日記』を発端とする、弁護士への大量懲戒請求が問題視されている。同ブログは朝鮮学校への補助金を求めた各弁護士会に反発し、読者に懲戒請求を呼びかけていた。嶋崎弁護士は2017年9月19日、先に懲戒請求されていた佐々木亮弁護士がツイッターに『懲戒請求した人は、それ相応の責任を取ってもらいますよ』と投稿したのに対し、『何で懲戒請求されてるのか、ほんと謎です。酷い話だ。』と返信。これが『共謀による脅迫罪』に当たるとして、『余命』読者らから958件の懲戒請求がなされるとともに、東京地検で刑事告発もされていた。嶋崎弁護士のほか、佐々木弁護士ら複数の弁護士が、懲戒請求者を提訴している。」、と伝えている。
 弁護士ドットコムニュ-スは2019年4月11日、「懲戒請求で『余命』読者6人に各33万円の支払い命令 嶋崎弁護士勝訴」、と次のように報じた。


(1)ブログ「余命三年時事日記」を発端とした不当な懲戒請求をされたとして、嶋崎量弁護士が懲戒請求者らを訴えていた裁判の判決が4月11日、横浜地裁であった。石橋俊一裁判長は懲戒請求者6人に対し、請求満額となる各33万円の支払いを命じた。
(2)嶋崎弁護士は「余命」読者らから、テンプレートを利用した958件の懲戒請求をされ、東京地検に刑事告発もされていた。嶋崎弁護士は、懲戒請求した全員の提訴を表明しており、判決は今回が初めて。
(3)現在90人を相手に同様の訴訟が進行しているといい、今後も和解の申し出がない懲戒請求者の提訴を続けるという。なお、この懲戒請求については、嶋崎弁護士が所属する神奈川県弁護士会の綱紀委員会で「懲戒すべきでないことが一見して明らか」と判断されている。
(4)判決は、今回の懲戒請求について「事実上及び法律上の根拠を欠く」と指摘し、「違法な懲戒請求」だと認定。刑事告発をともなう単なる嫌がらせを超えた行為であることなどから、「相当の恐怖を覚えることは無理からぬ面がある」と判断している。また、弁護士は、利益相反が生じうる案件の受任が禁止・制限されていることから、懲戒請求を1件ずつ同僚弁護士らが受任する事件と突き合わせ、利益相反の有無を確認する負担が生じているとも指摘した。
(5)勝訴判決を受けて、嶋崎弁護士は「まとめてではなく、個別に損害が認められたこと、請求が全額認められたことを評価したい」とコメントした。
(6)「余命三年時事日記」を発端とする、弁護士への大量懲戒請求が問題視されている。同ブログは朝鮮学校への補助金を求めた各弁護士会に反発し、読者に懲戒請求を呼びかけていた。嶋崎弁護士は2017年9月19日、先に懲戒請求されていた佐々木亮弁護士がツイッターに「懲戒請求した人は、それ相応の責任を取ってもらいますよ」と投稿したのに対し、「何で懲戒請求されてるのか、ほんと謎です。酷い話だ。」と返信。これが「共謀による脅迫罪」に当たるとして、「余命」読者らから958件の懲戒請求がなされるとともに、東京地検で刑事告発もされていた。嶋崎弁護士のほか、佐々木弁護士ら複数の弁護士が、懲戒請求者を提訴している。



by asyagi-df-2014 | 2019-04-14 06:30 | 人権・自由権 | Comments(0)

大量の懲戒請求が寄せられた問題で、弁護士が、請求は業務妨害などにあたるとして請求者712人を相手取り横浜地裁に訴えを起こした。

 朝日新聞は表題について次のように報じた。


(1)朝鮮学校への補助金支出を批判するブログの呼びかけなどをきっかけに、全国の弁護士会に大量の懲戒請求が寄せられた問題で、対象とされた弁護士2人が、請求は業務妨害などにあたるとして請求者712人を相手取り横浜地裁(関口剛弘裁判長)に訴えを起こし、11日に記者会見した。「悪質な嫌がらせで、到底容認できない」と話した。
(2)訴えたのは、神奈川県弁護士会所属の神原元(はじめ)弁護士と在日コリアンの弁護士。懲戒請求者らは、弁護士から慰謝料などを求める通知が届いたことを「脅迫だ」として損害賠償を求める裁判を起こしており、今回はこれに反訴した。
(3)反訴状などによると、2人には、2017年以降に5千件超の懲戒請求が寄せられた。朝鮮学校への補助金支給を「推進するのは犯罪行為」などとする内容だった。2人は、弁護士としての社会的評価の低下や業務妨害にあたるとして、計3億6729万円の損害賠償を求めている。
(4)また、同様に懲戒請求を受けた県弁護士会の嶋崎量(ちから)弁護士が「違法な懲戒請求をされた」として損害賠償を求めた訴訟の判決が11日、横浜地裁であり、石橋俊一裁判長は被告6人に各33万円の支払いを命じた。嶋崎弁護士は、これまでに今回の被告6人を含め、懲戒請求を出した108人を提訴。うち、12人とは和解が成立するなどして訴えを取り下げており、残りの訴訟が順次進んでいる。(飯塚直人)


 また、朝日新聞は、こ提訴を受けて次のように続けた。報じた。


(1)懲戒請求したのは、どんな人たちなのか。請求は過ちだったと神原元(はじめ)弁護士らにわびた60代の男性が11日、横浜市で記者会見した。「退職で、取引先も仲間もなくなって疎外感がある中、正しい運動をしているという正義感や高揚感があった」と振り返った。
(2)男性は関東地方に在住。退職して時間ができた4年ほど前から、ネットを頻繁に見るようになった。「朝鮮人は日本をおとしめている」などと主張するブログに行き当たり、「裏で大きな力を持つ人」が書いていると思ったという。
(3)このブログは、朝鮮学校への適正な補助金交付を求める声明などを出した弁護士会を批判。弁護士名をあげたうえで懲戒請求を呼びかけた。男性が住所を登録したところ、ブログ筆者の名前も連絡先も知らされないまま書類が郵送されてきた。署名押印して指定のあて先に送り返すことを繰り返したという。
(4)しかし同様に呼びかけに応じた人たちが弁護士から訴えられ、ブログでは「何もしなくていい」とあったのに、実際に裁判所に呼び出されていると知り、不信感を抱いた。ネットで情報を集めるうち「ブログに書かれたことは、ただの差別ではないかと気づいた」という。
(5)妻にも内緒の活動だったが、懲戒請求問題を扱ったテレビ番組を一緒に見て「最近、朝鮮人がどうとか言わなくなったね」と言われ、打ち明けた。すると「バカだね」と一言。弁護士に謝罪の手紙などを送った。今回の訴訟の対象にはなっていない。「彼らに大変な驚きと悲しさを与えたとわかり、目が覚めた。ほかの人たちも早く目を覚ましてほしい」(編集委員・北野隆一)




by asyagi-df-2014 | 2019-04-13 12:09 | 人権・自由権 | Comments(0)

厚生労働省の「物価偽装」による生活保護基準引下げの撤回等を求める研究者共同声明

 2019年2月27日、五人の呼びかけ人と一六四人の研究者は、「厚生労働省の『物価偽装』による生活保護基準引下げの撤回等を求める研究者共同声明」(以下、「声明」)を公表しました。
 この「声明」を考えます。
「声明」は以下の三点を指摘しています。
1 毎月勤労統計問題以上に悪質な生活保護基準引き下げにおける「物価」の考慮
2 厚生労働省が用いた「生活扶助相当CPI (消費者物価指数)」の問題点 
3 「物価偽装」によって生じている多くの低所得世帯の被害の回復が必要
 「声明」では、まず最初に、厚労省に対して、次のように指摘します。


「毎月勤労統計問題に端を発し、厚生労働省の杜撰な作業が次々と明るみに出ていますが、同省は、生活保護の給付水準の決定に際して一段と悪質な意図的操作を行っています。そこには、公的統計は、科学的に確立された『適切かっ合理的な方法により、かっ、中立性及び信頼性が確保されるように作成されなければならない』(統計法3条2項) という大原則を疎かにする同省の共通した姿勢がうかがえます。」


 この上で、厚生労働省が用いた「生活扶助相当CPI (消費者物価指数)」の問題点について、次のように批判します。 


(1)生活保護制度の生活扶助基準は、2013年8月から2015年4月まで段階的に引き下げられましたが、削減率(最大10 % )も総削減額( 67 億円)も史上最大でした。
(2)削減額の約9割を占める580億円は、物価の考慮によるものでした。1984年から採用されている生活扶助基準の改定方式(水準均衡方式)は、民間最終消費支出の伸びを勘案するものであり、物価を考慮したことは一度もありません。にもかかわらず、厚生労働省は、総務省統計局や社会保障審議会生活保護基準部会等の意見を全く聞かずに独断で「生活扶助相当CPI」という独自の消費者物価指数を使用しました。
(3)総務省統計局は、ラスパイレス方式という多くの国々で採用されている計算方式を採用しています。しかし、「生活扶助相当CPI」は、2010年~2011年がラスパイレス方式、2008年~2010年がパーシェ方式という2つの異なる方式で算出され、計算方法がまったく異なる指数を比較し変化率を求めるという、統計処理としてありえない計算をしています。また、2010年を比較年としてパーシェ方式で計算すると下落率が大きくなります。
(4その結果、2008年~2011年の物価下落率は、ラスパイレス方式で計算されているCPI 総合指数では2.35%なのに、「生活扶助相当CPI」では2倍以上の4.78 %と異常な乖離となっています。厚生労働省は、下落率を大きくするために敢えて前例のない独自の計算方式を作出したとしか考えられないのです。「物価偽装」ともいうべき統計の濫用です。


 したがって、「声明」は、「『物価偽装』によって生じている多くの低所得世帯の被害の回復が必要」、と要求しているのです。
この被害の実態について、「声明」は、 「『物価偽装』によって、200万人を超える生活保護利用者だけでなく、多くの低所得者が被害を被りました。生活保護基準がナショナル・ ニマムとして、就学援助制度や各種減免制度など47以上の低所得者施策に連動していることからすれば、被害の規模は毎月勤労統計を上回ると推測されます。」、と指摘します。
 「声明」は最後に、「私たちは、『物価偽装』について第三者による検証に付すること、これを根拠とする生活扶助基準引下げを撤回すること、不利益を受けた低所得者の被害回復の措置をとることを強く求めるものです。」、と主張します。


 確かに、この国は、『物価偽装』と表現するだけの事態を迎えていることがわかる。
当然のことでるが、この「物価偽装」による被害者、特に低所得者に対して、国の責任において、被害を回復させなけねばならない。



by asyagi-df-2014 | 2019-04-06 07:07 | 人権・自由権 | Comments(0)

松橋事件、再審で無罪判決。

 毎日新聞は2019年3月28日、表題について次のように報じた。


(1)1985年に熊本県松橋(まつばせ)町(現宇城(うき)市)で男性が刺殺された「松橋事件」の再審(裁判のやり直し)で、熊本地裁は28日、殺人罪などに問われ、懲役13年の判決が確定して服役した宮田浩喜(こうき)さん(85)に無罪判決を言い渡した。溝国禎久(みぞくによしひさ)裁判長は「犯人であることを示す証拠はなく、被告が殺害したとは認められない」と述べた。認知症で高齢者施設に入所している宮田さんは出廷できなかった。弁護団は熊本地検に上訴権(控訴)の放棄を申し入れた。
(2)殺人事件で再審無罪が言い渡されたのは、大阪市東住吉区の女児焼死火災の大阪地裁判決(2016年8月)以来。最高裁が再審開始基準を示した75年の「白鳥決定」以降では15件目とみられる。
(3)地検が上訴権を放棄すれば、無罪判決は控訴期限(14日間)を待たずに確定する。弁護団は高齢の宮田さんの健康状態を考慮して一日も早い無罪確定を求めており、地検の対応が焦点となる。
(4)宮田さんの再審公判は、今年2月8日の初公判で検察側が宮田さんの自白調書や凶器とされた小刀など有罪立証のための証拠を改めて調べるよう求めたが、溝国裁判長はいずれも却下し、即日結審していた。溝国裁判長は判決で、宮田さんに謝罪はしなかったものの「宮田さんの年齢や体調を考慮した。判決の確定から長い年月が経過しており、可能な限り早く判決を言い渡すことが最も適当であると考えた」と説明した。
(5)捜査段階で自白した宮田さんは公判中に否認に転じたが、熊本地裁は86年12月に懲役13年を言い渡し、最高裁で確定した。一方、弁護団は宮田さんが「小刀に巻き付けて使った後に燃やした」と自白したシャツ片を熊本地検で発見し、小刀と遺体の傷が合わないとする鑑定書とともに12年に再審請求。同地裁が16年に「自白の信用性が揺らいだ」と再審開始を認め、高裁、最高裁も支持した。
(6)宮田さんは当時、殺人罪とともに銃刀法違反と火薬類取締法違反の両罪でも起訴されて有罪となっており、28日の再審判決では懲役1年(求刑・懲役2年)が言い渡された。ただし既に服役を終えているため改めて懲役が科されることはない。【平川昌範】
(7)松橋事件:1985年1月8日、熊本県旧松橋町の民家で男性(当時59歳)の刺殺遺体が見つかり、3日前に男性宅にいた将棋仲間の宮田さんが逮捕、起訴された。宮田さんは1審途中から無罪を訴えたが、90年に最高裁で懲役13年が確定し、99年に仮出所した。2012年に熊本地裁に再審請求し、16年に同地裁、17年に福岡高裁、昨年10月に最高裁がそれぞれ再審開始を認めた。
(8)松橋事件の主な経過

 85年 1月 熊本県松橋町(現宇城市)で男性遺体が見つかる
       県警が宮田さんを殺人容疑で逮捕
 86年12月 熊本地裁が懲役13年の有罪判決
 88年 6月 福岡高裁が宮田さんの控訴を棄却
 90年 1月 最高裁が上告を棄却し、2月に判決確定
 99年 3月 宮田さんが仮出所
 12年 3月 宮田さんの成年後見人が再審請求
 16年 6月 熊本地裁が再審開始決定
 17年11月 福岡高裁も再審開始を支持
 18年10月 最高裁が検察側の特別抗告を棄却。再審開始確定
 19年 2月 熊本地裁で再審初公判
    3月 再審判決で無罪言い渡し(28日)



by asyagi-df-2014 | 2019-03-28 11:26 | 人権・自由権 | Comments(0)

この国の壊れ具合を曝す。

 この国の壊れ具合を示すものではないか。
 表題について、朝日新聞は2019年2月7日、次のように報じた。


(1)社会問題などを積極的に発言している女性に、注文していない通信販売の女性用下着などが送りつけられる被害が相次いでいる。被害を受けた地方議員や弁護士ら7人が7日、東京都内で記者会見し、「被害を可視化し、『屈しない』と声を上げたい」と訴えた。
(2)北九州市議の村上聡子さん(53)は昨年4月、前川喜平・元文部科学事務次官の講演会の司会を務めたことで誹謗(ひぼう)中傷を受け、6月以降、ブラジャー16枚などが送りつけられた。「物陰から石を投げる行為。物を言うとたたかれる社会の土壌を変えたい」と語った。
(3)7人の被害は、2017年から今月までで、計約30件。通信販売の代金引換を悪用し、千円台~3万円の化粧品や健康食品などを事務所や自宅に送りつけられた。確認できた注文はがきはいずれも、山口の消印が押されていたという。
(4)太田啓子弁護士(42)は「性差別や性暴力についてメディアの取材を多く受けるようになった時期と符合している」と証言した。
(5)子連れで議場に入ったり、本会議中にのどあめを口にして懲罰を受けたりした熊本市議の緒方夕佳さん(43)は、化粧品を送りつけられ、勘違いした家族が一時代金を支払った。
(6)「ストレッチパンツ」などが届いたアジア女性資料センターの浜田すみれさん(34)は「(商品の選び方が)気持ち悪いし、性的嫌がらせにもあたる」と指摘した。
(7)SNSなどを通じて互いの被害を知り、昨年末から「被害の会」として情報を共有している。村上さんは刑事告訴し、福岡県警が業務妨害などの容疑で捜査中。他の6人も告訴を含めて今後の対応を話し合うという。
(8)作家の北原みのりさんは「私自身、黙ることでなかったことにしてしまおうとした」と振り返り、「仲間がいるということで声を上げた」と語った。記者会見には、猿田佐世さん(弁護士)と、菱山南帆子さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局次長)も参加した。(柴田菜々子、小野大輔)
(9)送りつけられた主な商品:太田啓子さん(弁護士)=美容ドリンク、化粧品、ダニ取りマット、緒方夕佳さん(熊本市議)=化粧品、生活雑貨、北原みのりさん(作家)=ブラジャー、健康食品、猿田佐世さん(弁護士)=化粧品、カラオケ用マイク、育毛剤、浜田すみれさん(アジア女性資料センター)=ズボン、ポロシャツ、健康食品、菱山南帆子さん(許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局次長)=化粧品、オリーブオイル、・村上聡子さん(北九州市議)=ブラジャー、まな板、健康食品


 確認する。
 北原みのりさんの「私自身、黙ることでなかったことにしてしまおうとした」から「仲間がいるということで声を上げた」、との言葉に繋がる。
 この国が壊されることは、許さない。



by asyagi-df-2014 | 2019-02-08 11:44 | 人権・自由権 | Comments(0)

改正出入国管理法が成立させられた。確かに、日本の政治の惨状を見せつけられた。(1)

 「改正出入国管理法」(以下、「入管法」)が可決された。
このことを、朝日新聞は2018年12月8日、次のように報じた。

(1)外国人労働者の受け入れ拡大に向けた改正出入国管理法(入管法)が、8日未明の参院本会議で採決され、自民、公明両党と日本維新の会、無所属クラブの賛成多数で可決、成立した。これに先立つ参院法務委員会では、与党は主要野党の反対を押し切って採決を強行した。来年4月1日に施行される。
(2)改正法は政府が指定した業種で一定の能力が認められる外国人労働者に対し、新たな在留資格「特定技能1号」「2号」を付与することが柱。政府は介護や建設など14業種を検討の対象とし、5年間で最大約34万5千人の受け入れを見込む。ただ、こうした主要項目は成立後に省令などで定めるとしている。
(3)改正法成立後、山下貴司法相は「衆参両院で熱心な議論をいただいた。しっかりとした制度を政省令で示し、施行まで準備を進めたい」と記者団に語った。大島理森衆院議長は法施行前に政省令を含む制度の全体像を国会に報告するよう政府に求め、安倍晋三首相も応じる考えを示している。
(4)野党は「白紙委任法だ」として今国会での成立阻止を目指し、7日に山下氏の問責決議案を、夜には首相の問責決議案を相次いで参院に提出。いずれも参院本会議で与党の反対多数で否決されたが、与党が目指した7日中の改正法成立は日付を越えて大幅にずれ込んだ。
(5)横山信一委員長(公明)が職権で開いた参院法務委は、8日午前0時過ぎに、反対する野党議員が委員長席に詰め寄るなか、与党が採決を強行した。その後、午前4時過ぎの参院本会議で改正法が成立した。立憲民主党の有田芳生氏は反対討論で「拙速な審議、一時しのぎの対策では必ず禍根を残す」と訴えた。国民民主党は、内閣不信任決議案の提出を立憲民主党に申し入れたが、同調が得られず、提出は見送りとなった。一方で国民は独自の付帯決議案を提出。外国人労働者の受け入れ数の上限を設定するなどの内容で、参院法務委で自民、公明、維新などが賛成し可決された。


 野党が「白紙委任法だ」と指摘した「入管法」の成立をどのように捉えるのか、考えてみた。
ここ最近確認した「入管法」の成立に関する、今回取りあげた七紙の社説・論説の見出しは次のものである。


(1)朝日新聞社説-改正入管法成立へ 多くの課題のを残したまま
(2)毎日新聞社説-就労外国人 改正入管法成立へ 国会を空洞化させた自民
(3)東京新聞社説-入管難民法の改正 「共生」の国はどこへ
(4)琉球新報社説-入管難民法改正 事は生身の人間の話だ
(5)岩手日報論説-外国人との共生 「人」として受け入れよ
(6)信濃毎日新聞社説-国会閉幕へ 政治の惨状を見せつけて
(7)読売新聞社説-改正入管法成立 外国人就労拡大へ課題は多い


 このように見出しを並べると、課題の指摘は全社で見られることから、いかに問題のある法案であったかが推測できる。読売新聞でさへ「野党の追求により、技能実習制度の問題点が改めて浮き彫りになった。」、と指摘するほどである。
 どうやら、問題の核心は、この「入管法」が「政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。」(読売新聞)と評価できるもかどうかに係っている。
  肯定的に捉える読売新聞に対して、残りの六社は否定的に捉える。それは、「多くの課題」(朝日新聞)・「『共生』の国はどこへ」(東京新聞)・「事は生身の人間の話だ」(琉球新報)・「『人』として受け入れよ」(岩手日報)・「国会を空洞化させた自民」(毎日新聞)・「政治の惨状を見せつけて」(信濃毎日新聞)、との表現で行われている。

今回は、読売新聞と朝日新聞の社説を比べてみる。


1.読売の社説は。


 読売は今回の「入管法法」の成立を、「外国人就労の門戸を大きく広げる制度改革である。解決すべき課題は多い。政府は必要な対策を講じて、円滑な導入と、国民の不安解消に努めなければならない。」、と評価する。また、概ね次のように捉えている。


(1)改正出入国管理・難民認定法が成立した。新たな在留資格を設けて、人手不足が深刻な分野で就労を認めることが柱である。来年4月から施行する。
(2)有効求人倍率は、バブル期並みの高い水準にあり、農業や建設現場は、人材確保に苦慮している。高齢者の入所を断らざるを得ない介護施設もある。女性や高齢者の就労拡大でも補えない以上、研究者ら高度な専門人材に限られていた就労目的の在留資格を、単純労働の分野にも広げることはやむを得ない。
(3)日本で働いている外国人の4割は、技能実習生とアルバイトの留学生が占める。国際貢献や教育を名目に、安価な労働力として利用しているのが実情だ。いびつな形で外国人労働者を増やすのは、限界がある。
(4)政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。


 しかし、読売新聞はこの法では制度全体の姿が見えていないにもかかわらず、「政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。」、と結論づける。
あわせて、読売は、成立させられた「入管法」の積極的な意義を、「新制度では、一定の日本語能力や就業分野の知識があれば、特定技能1号として最長5年間の在留が認められる。熟練した技能を持つ2号は、定期的な審査を受ければ事実上の永住が可能となる。政府は1号について、介護や建設など14業種を対象に、5年間で最大約34万人になると推計する。そのうち約45%は、技能実習生から移行すると見込んでいる。技能実習を通じて、日本社会に適応した外国人が、長く働ける制度が整うことになる。」、と位置づける。
 ただ、一方では、この「入管法」の問題点の核心を、①政府は近く、業種ごとの受け入れ見込み数を定める。外国人労働者を野放図に増やすことは、混乱を招きかねない。労働力不足が解消された場合には、速やかに受け入れを停止するなど、機動的に対応すべきである、②重要なのは、外国人労働者が能力を十分発揮できるよう、労働条件を整えることだ。新制度が、受け入れ企業に、日本人と同等の報酬や福利厚生を確保するよう義務づけたのは、妥当な措置と言えよう、と指摘している。
 つまり、問題点が「技能実習制度」にあることを認め、「是正が必要だ」と次のように示す。


(1)外国人の給与水準が低ければ、日本人の賃金上昇を妨げ、雇用機会を奪うことになりかねない。低賃金や不当な処遇を強要する企業に対しては、受け入れを停止させるなど、政府は制度を厳格に運用しなければならない。
(2)新資格で入国した外国人労働者は、失業しても、同じ分野なら転職できる。帰国を余儀なくされた技能実習制度と異なり、生活の安定につながろう。
(3)野党の追求により、技能実習制度の問題点が改めて浮き彫りになった。母国の悪質なブローカーに多額の借金を背負わされている実習生は少なくない。送り出し国と連携し、実効性のある対策を打ち出すべきである。問題点を改めて洗い出し、是正策をまとめることが肝要だ。
(4)外国人が日本社会に適応しやすい環境を整備することが、国民の不安の軽減につながる。日本語教育をはじめ、生活相談や医療、住宅の提供など、きめ細かい支援が求められる。国と自治体の役割を明確にし、効率的に進めてもらいたい。
(5)在留管理を担うため、法務省入国管理局から格上げされる「出入国在留管理庁」の責任は重い。外国人の出入国管理や、受け入れ企業への調査や指導を担う。約5400人に増員するとはいえ、厚生労働省や市区町村と密接に連携することが重要である。
(6)法施行に先だって、政府は国会に、受け入れ分野ごとの運用方針や、外国人労働者に対する総合的な支援策などの全体像を提示する。多角的な観点から、与野党が妥当性を吟味すべきだ。

 もちろん、読売新聞も「人口減対応の戦略描け」、とこの「入管法」の不十分さもあわせて次のように指摘せざるを得ない。


(1)人口減少のペースは今後も加速する見通しだ。手立てを講じなければ、日本経済は縮小を余儀なくされよう。国際通貨基金(IMF)は、実質国内総生産(GDP)は今後40年で約25%減少する恐れがあると指摘している。
(2)一連の国会審議は低調で、外国人労働者をどう位置付けるのかといった全体像についての論議が深まらなかったのは残念だ。
(3)数十年先を見越し、経済や社会の活力をいかに維持するか。政府を挙げて、真剣に議論すべきだ。司令塔を明確にし、少子高齢化社会に対応した中長期的な戦略を描くことが大切である。


 このことは、さすがの読売新聞も、この「入管法」の審議が十分になされなかったことを言及しなければならなかったほどひどかったことを指摘せざるを得なかったということである。
 結局、、読売新聞はこの「入管法」が不完全なものになってしまったにもかかわらず、①「政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。」、②「技能実習を通じて、日本社会に適応した外国人が、長く働ける制度が整うことになる。」、とジャーナリズムの使命を放棄して安倍晋三政権の擁護に回ってしまった。


2.朝日新聞の「多くの課題」と読売新聞の「課題」の違いは。


 朝日新聞の指摘する「多くの課題」とは、読売新聞の肯定的「課題」と違って、「立法府を軽視して成立させた『将来に禍根』を残す」ものということである。
 朝日新聞は、そのことを次のように示す。


(1)少子高齢化に伴う人手不足が深刻化するなか、受け入れの必要性自体は多くの人が理解するところだ。だが円滑に進めていくには、文化や言葉の違いを超え、同じ社会でともに生きていく覚悟と準備が求められる。そこに向けて、議論を重ね、幅広い合意を形づくることが政治の役割だ。その地道な努力を放棄し、数の力で法案を押し通す。将来に禍根を残す振る舞いであり、到底認められない。
(2)これまでも立法府を軽視してきた安倍政権だが、今回その体質をますますあらわにした。どんな業種に、どれくらいの数の外国人を受け入れるかは、制度の根幹だ。にもかかわらずそれらは法成立後に省令で決めるとし、質問されても「検討中」を繰り返した。


 また、朝日新聞は具体的な将来への禍根を次に指摘する。


(1)ごまかしの説明も多かった。非専門職の就労に初めて門戸を開くのに、「従来の方針を変更するものではない」と言い張る。新設する在留資格「特定技能1号」で働く人の約半数、業種によっては100%が、現行の技能実習制度から移行するとの見込みを政府自らが示しながら、「二つの制度は全く別のものだ」と強弁を続ける。参院法務委員会での審議に臨む前には、安倍首相が「ややこしい質問」を受けなければならないと発言した。国会を愚弄(ぐろう)する象徴的な光景だった。
(2)なぜ生煮えの法案をつくり、拙速に成立をめざしたか。透けて見えるのは打算や思惑だ。来年の統一地方選と参院選に向けて、人手を確保したい産業界の支持を得たい。一方で、外国人の増加を警戒する政権の支持層もつなぎとめたい。その帰結が、政府が描く「単身で来日し、働き、やがていなくなってくれる労働者」像といえる。在留期間に上限がなく、家族も帯同できる「特定技能2号」の資格もある。だが定住に道を開くとの指摘を受けると、政府はその要件は厳しいものだと言い出し、規定はあるが実現性の薄いものになろうとしている。ご都合主義というほかない。
(3)外国人政策は多くの国が失敗と試行を重ねてきた難題だ。ドイツは、戦後受け入れた出稼ぎ労働者が国を分断する一因になったと総括し、移民を認める方向にカジを切った。同じ社会の構成員として暮らしていくための支援に力を注ぐ。技能実習と似た制度が多くのトラブルを生んだ韓国は、これを廃止。04年に政府が前面に出て受け入れを調整する仕組みにし、やはり共生を重視する。
(4)こうした国々の経験から何を学んだのか。法案や国会審議からはついに見えなかった。逆にはっきりしたのは、新制度の土台である今の技能実習制度がもつ数々の問題点だ。実習生の多くが、最低賃金以下での長時間労働を強いられたり、暴力を振るわれたりし、中には中絶を迫られた例もある。野党による聞き取りや参考人質疑などを通じて、深刻な人権侵害状況が明らかになった。法務省は、実習生の調査を通じて内実を知りうる立場にありながら、是正に取り組まず、教訓をくむこともしなかった。それどころか、いい加減なデータを国会に提出し、審議を混乱させた。山下法相は、詳細を調査し来年3月までに実態を解明すると表明したが、順序が逆だ。


 朝日新聞は、読売が「政府が主体的に関与しつつ、外国人就労の包括的な仕組みを整えることは評価できる。」「技能実習を通じて、日本社会に適応した外国人が、長く働ける制度が整うことになる。」と主張するものに対して、「技能実習制度を温存することは、もはや許されない。」、と明快に反論する。
 また、その根拠を次のように示す。


(1)改正法案が成立しても、課題は山積みのままだ。新たに外国人労働者を受け入れる際に行われる技能試験などは全く形が見えない。生活していくうえで必須の日本語習得の支援など、受け入れ態勢づくりもこれからで、現場を抱える地方自治体には不安が広がる。(2)これらの業務を担当させるため、法案は法務省入国管理局を格上げし「出入国在留管理庁」を新設するとしている。だが先の実習生調査への対応は、「管理・摘発」を任務としてきた組織が「支援・保護」の発想を持つ難しさを浮き彫りにした。ノウハウもなく、適切な担い手とは到底言えない。
(3)外国人問題に詳しい識者たちはかねて、政策を総合的・横断的に進めるために出入国管理法にかわる法律を制定し、「多文化共生庁」のような組織を設けるべきだと訴えてきた。将来を考えれば、今回のような弥縫(びほう)策ではなく、そうした抜本的な対応こそが必要だ。


3.最後に。

 今回の結論は、「今回のような弥縫(びほう)策ではなく、そうした抜本的な対応こそが必要だ。」(朝日新聞)、ということに尽きる。
確かに、今必要なのは、「すでに大勢の外国人が日本で生活し、社会を支えている。だが一部の自治体や住民は別として、多くの人はその姿を直視せず、『わがこと』として考えてこなかった。国会審議はその現実もあぶり出した。共に生きる道を考える。それは、この社会に生きる一人ひとりにも課せられた役目である。」(朝日新聞)。
必要なのは、この問題を基本的人権の問題として捉え直すことある。




by asyagi-df-2014 | 2018-12-18 09:53 | 人権・自由権 | Comments(0)

外国人技能実習生について、2015~17年の3年間に69人が死亡していたことがわかった。

 毎日新聞は2018年12月6日、表題について次のように報じた。


(1)低賃金や長時間労働が問題になっている外国人技能実習生について、2015~17年の3年間に69人が死亡していたことがわかった。うち12人が実習中の事故によるもので、6人が自殺し、殺害された人も4人いた。
(2)立憲民主党の長妻昭・政調会長が毎日新聞ニュースサイト「政治プレミア」に寄稿して明らかにした。技能実習適正化法などに基づき、技能実習を実施していた事業所が報告したものを法務省がまとめた。
(3)実習中の事故で死亡した12人は「フォークリフトの運転中に誤って横転し、下敷きとなった」「貨物と台車に頭を挟まれた」など作業中の事故が大半をしめる。「水道工事中に掘削中の溝が崩れ、生き埋めになった日本人従業員を助けようとして巻き込まれた」などの事例も報告されている。
(4)自殺は明記された6人以外にも、「踏切内に進入し電車にはねられた」「殺虫剤を飲んで死亡」など自殺の可能性のある事例もあった。殺害された4人のうち2人は同僚の技能実習生に刺されたものだった。
(5)技能実習生は全国に約26万人いるとされ、劣悪な労働環境が問題化している。17年には7000人以上が失踪した。長妻氏は寄稿で「死亡事案だけが初めて明らかになったが、死亡の背景や責任の所在は明らかになっていない。今回の新制度は技能実習制度を土台にしている。現状把握が著しく不十分だ」と指摘している。


 この記事に対して、私たちは何を受け取るべきなのか。
 真っ先に浮かぶものは、砂上の楼閣という言葉ではないか。
 安倍晋三政権の成長戦略の一環として取りあげられた政策そのものが、見かけ倒しで、基礎となる技能実習生制度そのものが基本的人権を守るには不完全であるために、基礎がしっかりしていない制度は長く維持できないシステムでしかないことを暴露するものであることを、確認しなければならない。




by asyagi-df-2014 | 2018-12-07 07:11 | 人権・自由権 | Comments(0)

安倍晋三政権の出入国管理法の改正は必要なの。(3)

 外国人労働者弁護団は2018年11月16日、「新たな外国人労働者受入れ制度に対する声明」(以下、「声明」)を発表した。
あらためて、安倍晋三政権の出入国管理法の改正について、この「声明」で考える。
まず、新たな外国人労働者受入れ制度とはどういうものなのか、またその制度創設が意味するもの何なのかについての「声明」の説明を要約する。

1.新たな外国人労働者受入れ制度とは何なのか

(1)2018年6月15日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2018」(以下、「骨太の方針2018」において、「従来の専門的・技術的分野における外国人材に限定せず、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人材を幅広く受け入れていく仕組みを構築する必要がある」と明記された。
(2)また、この中で、①就労を目的とする新たな在留資格を創設、②外国人労働者の受入れを拡大すること、が表明された。
(3)2018年11月2日、新たな在留資格として「特定技能1号」及び「特定技能2号」を創設し、入国管理局に代えて「出入国在留管理庁」を創設すること等を内容とする入管法改正法案が閣議決定され、第197回国会に上程された。
(4)受入分野、技能試験、受入れの前提としての人手不足を判定する方法等の制度の大部分については、同法案が成立した後、法務省令等で定めることとされた。
(5)2019年4月1日から、同在留資格に基づく外国人の受入れを開始し、5年間で最大34万人の外国人労働者を受け入れ予定であるとのこと。
(6)受入分野については、当初、経済財政諮問会議において示されていたのは、農業、建設、宿泊、介護、造船の5分野のみであったものの、その後の報道によると、外食や飲食料品製造等が加わり、14分野に及ぶ可能性が示唆されている。
(7)「特定技能2号」へ移行可能な職種については、上記のうち5業種に絞られる可能性も示唆され、現時点では建設と造船のみが予定されているとのこと。


2.制度創設が意味するもの何なのか

(1)これまで政府は、専門的・技術的分野以外の非熟練労働(いわゆる「単純労働」)としての外国人労働者を受け入れないという方針を堅持してきた。
(2)しかし、実際には、技能実習生や留学生といった、本来は就労を目的としない在留資格を有する者が、非熟練労働の分野において就労し、日本経済を支えてきた。
(3)今回の外国人労働者受け入れ制度は、「一定の専門性・技能」という限定は付されているものの、従前の方針を実質的に転換し、非熟練労働を含めた外国人労働者の受入れを行うことを表明するものである。
(4) 日本社会における少子高齢化及びこれに起因する人手不足は顕著であり、今後、あらゆる人手不足の分野において、同制度が拡大される可能性は極めて高い。


 また、「声明」は弁護団にこれまで寄せられた相談から、現在の技能修習生や留学生の置かれている状況について、次のように指摘する。


(1)賃金未払い、不当解雇、労災といった日本人労働者と同様の相談のほか、外国人労働者特有の相談として、以下のようなものが数多く寄せられている。
(2)苛酷な労働条件で就労しているが、退職すると在留資格を失ってしまうため職場を変わることができない。
(3)来日時にブローカーに多額の手数料を支払っており、退職や帰国することができない。
(4)日本で長年就労しているが、母国から家族を呼び、共に暮らしたいといった家族結合に関する相談が寄せられている。

 さらに、「声明」は、このような相談事例を通して、この新制度の問題点について、
「入管法改正法案によって創設される新制度の詳細については、法務省令等で今後定められる予定となっている範囲が極めて広範であり、現時点では明らかではない部分が多い。しかしながら、技能実習制度やその他の就労を目的とする在留資格において発生した事例に鑑みれば、新制度でも同様の問題が生じる可能性は高い。」として、以次のように指摘する。


(1)職場移転の自由
①技能実習制度は、職場と在留資格が密接に結びついており、職場移転の自由を認めないものであったため、技能実習生が雇用主に対して不服申立てをしたり、外部へ相談したり、退職したりすることができず、そのことから様々な労働関係法令違反や人権侵害が生じた。また、技能実習生以外の就労を目的とする在留資格においては、当該在留資格の範囲内での職場移転は形式的には禁じられてはいないものの、雇用主や母国のブローカーの圧力等によって転職が容易ではなく、やはり同一の雇用主のもとで就労を継続しなければならないケースもある。
②入管法改正法案では、入国・在留を認めた分野の中での転職を認めることとされており、この点については、一定の評価をすることができる。
③しかし、上記のようなブローカー等を排除し、職場移転の自由を実質的に保障するためには、ハローワーク等の公的機関が転職先企業とのマッチングや転職支援を行うことが不可欠である。
(2)民間団体の関与と中間搾取
①技能実習制度では、母国における送り出しと日本での受け入れの各過程において、それぞれ送出し機関及び監理団体という民間団体が関与している。また、送り出し国の農村部等から、都市部の送り出し機関へと候補者を斡旋し、手数料を徴収するブローカーも存在している。こうした、複数の民間団体が、送り出しのプロセスに関与することによって、中間搾取をはじめとする様々な人権侵害が発生してきた。また、その他の就労を目的とする在留資格や留学生においても、虚偽の労働条件を提示し、高額な渡航前費用を徴収する送出し国のブローカーの関与は顕著である。この点に関する十分な対処をせずに、技能実習制度と同様、母国と日本おいて民間団体が関与することになれば、技能実習制度で生じたものと同様の問題が生じる可能性が極めて高い。
②確かに、骨太の方針2018では、「今後、外国人材から保証金を徴収するなどの悪質な紹介業者等の介在を防止するための方策を講じる」と明記されている。しかし、現時点では、具体的な方策は省令等に委ねられることとなっている。また、不当に高額の渡航前費用を徴収することや日本におけるブローカーの介在等についての対策は何も示されていない。
③少なくとも、外国人労働者の募集及び送り出しは、公的機関が担当すべきである。また、現在技能実習制度において、送り出し国との間で締結されている二国間協定について、より実効的な内容としてうえで、各国と締結を行うべきである。
(3)家族帯同を認めないこと 
①骨太の方針2018では、同方針で示された「政策方針は移民政策とは異なるものであり、外国人材の在留期間の上限を通算で5年とし、家族の帯同は基本的に認めない」と明記されている。なお、新制度で就労後、現行の専門的・技術的分野の在留資格へ移行し、定住化への道を認めることは、同方針でも否定はされていない。
②しかしながら、入管法改正法案においては、「技能実習」で5年就労した後に、「特定技能1号」で5年間就労した労働者は、最長で10年間という長期にわたって、家族の帯同が認められないことになる。                          ③外国人労働者が家族と共に暮らすことは、人としての当然の権利であり、短期的な労働力として外国人労働者を受入れ、その労働者の家族結合・定住化を許容しないという態度は不適切である。「労働力」ではなく「人」としての受入れを行うべきである。
④新制度は、労働者の受入れのための制度である以上、労働者が望む場合には家族と共に日本に滞在しつつ就労し、一定の場合には、定住化への道を正面から認めるべきである。
(4)永住要件について
①新制度の導入に際して、政府は、これまでの永住要件の厳格化の方針を打ち出している。すなわち、現行の永住許可ガイドラインにおいては、10年間の継続在留が要件とされており、さらに、同期間のうち5年間は就労資格を有する在留が必要とされている。しかし、「技能実習」及び「特定技能1号」での在留は、上記5年間の就労期間に算入しないという、同ガイドラインを厳格化する方向での改定が検討されている。
②外国人労働者をいずれ帰国する短期的な労働者として受け入れるのではなく、人としての受入れをすべきである。そして、人として受け入れる以上は、日本への定住化への途も開かれなければならない。したがって、特に「特定技能1号」での就労期間について、永住要件の一つである5年の就労期間に算入されないとする同ガイドラインの改定は、するべきではない。
(5)支援体制について
①骨太の方針2018では、「受入れ企業、又は法務大臣が認めた登録支援機関が支援の実施主体となり、外国人材に対して、生活ガイダンスの実施、住宅の確保、生活のための日本語習得、相談・苦情対応、各種行政手続に関する情報提供などの支援を行う」とされており、新制度においては、受入れ企業から費用を受領することとなっている。
②技能実習制度において、技能実習生からの相談対応や行政手続を担ってきたのは監理団体であった。しかし、監理団体は、既に述べたように、民間の中間団体として中間搾取の原因となるだけでなく、相談のもみ消しや実習生の強制帰国の主導など、権利侵害を助長する主体となることも多い。
③新制度において、登録支援機関は届出制であり、一定の欠格事由等がない限り、届出が可能となっている。同機関の主体がどのような組織となるかは、現時点では明かではないが、技能実習制度における監理団体が横滑りするような事態となることは、決してあってはならない。同機関は、NGOや国際交流協会等が関与して、弁護士も参加する仕組みを構築すべきである。


 この上で、「声明」は、次のように結論づける。


(1)骨太の方針2018で示された政策方針及び入管法改正法案に沿って、非熟練労働の分野において外国人労働者を受け入れる新制度を創設したとしても、技能実習制度等と同様の労働関係法令違反・人権侵害が生じる可能性は決して低くない。また、新制度が第二の技能実習制度として、構造的に労働関係法令違反や人権侵害を伴う安価な労働力確保の制度となるおそれもある。
(2)そのような事態を防ぐためには、そもそも、入管法改正及びそれに基づく政省令の改正による新制度の創設という場当たり的な外国人労働者受入れ制度とするのではなく、外国人労働者受入れ制度に関する新法の制定を含めた抜本的な議論をすべきである。
(3)どのような制度を設計するとしても、外国人を労働者として受け入れる以上、その外国人労働者に対して労働関係法令が適用されることはもちろん、外国人労働者が労働基本権を行使して、団結することが、法律上のみならず、実質的にも保障されなくてはならない。
(4)労働力としてではなく、人としての受入れを行うべきであるから、一定期間日本において就労する外国人労働者については、家族の帯同を認め、定住化への途を開くべきである。


 この「声明」によって確認できたことは、次のものである。


Ⅰ.労働力としてではなく、人としての受入れを行うべきであり、そのための制度設計を行わなくてはならないこと。
Ⅱ.その制度設計とは、外国人労働者受入れ制度に関する新法の制定を含めた抜本的なものでなければならないこと。
Ⅲ.外国人労働者受入れ制度に関する新法には、その外国人労働者に対して労働関係法令が適用されることはもちろん、外国人労働者が労働基本権を行使して、団結することが、法律上のみならず、実質的にも保障されなくてはならないこと。
Ⅳ.また、一定期間日本において就労する外国人労働者については、家族の帯同を認め、定住化への途を開くべきであること。




by asyagi-df-2014 | 2018-11-22 08:53 | 人権・自由権 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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