2019年 10月 20日 ( 1 )

インド太平洋地域における地上発射型の中距離ミサイルの配備。(1)

 この問題が、沖縄の二紙が取りあげて以来、どれぐらい注目されてきたのだろうか。
日本の安全保障を考える上で、非常に大きな問題を孕んでいるのだが。
沖縄の二紙は、これからもこのことを追いかける事は間違いない。
 こちらも、この問題を注視していく。
琉球新報(以下、「新報」)は2019年10月12日、「沖縄にミサイル 計画把握 米外交専門家 巡航、核搭載可能型に」、と。
沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2019年10月13日、「米、ミサイル配備候補に伊江島 豪など20カ所検討」、と。
 この二紙の記事ではっきりしたことは次のことである。


1.日米間では、配備計画について、すでに議論されていたこと。


「米ワシントンDCを拠点とするシンクタンク『フォーリン・ポリシー・イン・フォーカス』ディレクターで米国の外交政策に詳しいジョン・フェッファー氏は11日までに、米国が中距離ミサイルを沖縄など日本に配備する計画を把握していると明らかにした。本紙の取材に答えた。フェッファー氏は、配備の可能性は『残念ながら非常に高い』と強調した。日本への配備計画は中距離ミサイルの製造などを禁じた中距離核戦力(INF)廃棄条約が8月2日に失効する前の『初夏から議論されていた』とも明かした。」(「新報」)

「マティス氏の後任のエスパー国防長官は8月初旬から豪、ニュージーランド、日本、モンゴル、韓国を歴訪し、同月7日に岩屋毅防衛相(当時)と会談した。同省高官は本紙に『日本政府との会談では計画の全体像や、将来的に日本に配備する可能性などを説明した。打診ではない』と述べ、今後、関係国との交渉を本格化させていく方針を説明した。」(「タイムス」)


2.各国は、この配備計画を拒否や拒否する可能性が大きいこと。


「日本配備の可能性が高い理由については、米国の同盟国であるオーストラリアが配備拒否を表明したほか、韓国やフィリピンも拒否する可能性が高いことを指摘。残る日本が拒否したとしても、トランプ米大統領が圧力を強めるとの見方を示した。」(「新報」)

「国務省高官によると、米側は当初、豪を中距離ミサイルの配備先として有力視していたが、豪側が拒否したため、現時点では日本も有力視されているという。」(「タイムス」)


3.中距離ミサイルには、核弾頭の搭載が可能であること。


「中距離ミサイルについて米国は核弾頭は付けないと説明するだろうが、核弾頭を搭載できるタイプだとも述べた。日本に配備される場合の配備場所は日米政府間の交渉で決まるだろうとの見通しを示した。」(「新報」)

「中距離ミサイルの核弾頭搭載については否定した。」(「タイムス」)


4.どこの地が候補となっているのか。


「日本が配備に反対した場合、より容易な配備場所としてグアムやパラオを挙げ、そこへの配備で決着する可能性も指摘した。ただ、中国やロシアから遠いため、米国防総省が望む場所ではないとも付け加えた。」(「新報」)

「米国防総省がこれまで、インド太平洋地域における地上発射型の中距離ミサイル(射程500~3000キロ)の配備先候補として検討した約20カ所のうち、伊江島補助飛行場が含まれていることが12日までに分かった。同省は早くて2021年1月の配備をめどに、年内に候補地を絞り込む見通しだが、現時点では同飛行場の可能性は低いとみられる。複数の米政府関係者が沖縄タイムスの取材に対し、昨年10月にトランプ大統領が米ロの中距離核戦力(INF)廃棄条約の離脱を宣言後、マティス国防長官(当時)の指揮下で中距離ミサイルの配備先候補として、グアムや豪、ハワイ、日本、フィリピン、韓国など約20カ所を検討したことを明らかにした。」(「タイムス」)


5.配備計画の狙いは。


「配備計画の狙いについては、中国の近代化した戦闘能力に対抗するためだと指摘した。また、トランプ大統領は『不必要な軍隊をミサイルに置き換え、海外に駐留する米兵を本国に帰還させてコストを削減する一方、同盟国の負担をより多くすることで国民向けにアピールできる』と、トランプ氏にとっての利点を説明した。」(「新報」)

「国防総省は、8月に米ロ間のINF廃棄条約が失効したのを踏まえ、同月18日にカリフォルニア州で移動式発射装置を使用した地上発射型巡航ミサイルの発射実験を実施。11月には射程距離がさらに長い中距離弾道ミサイルの実験を予定している。」(「タイムス」)
「ロシアを担当する国務省高官は本紙に『高性能な中距離弾道ミサイルは、現時点ではまだ開発段階で、配備はまだ先の見通し』と述べた。」(「タイムス」)



by asyagi-df-2014 | 2019-10-20 07:24 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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