2019年 09月 13日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年9月13日

 宮古島が注目を浴びる。
 いつから行政は、「比較強者」となって、「比較弱者」を恫喝・発言封じを行うようになったのかと。
「沖縄県の宮古島市が住民に名誉を傷つけられたとして損害賠償を求める訴訟を起こす議案を審議中の市議会総務財政委員会は11日、採決を延期した。傍聴した市民からは『市長支持の与党市議にも迷いがあるのではないか』『議会は否決すべきだ』との声が上がった。」、と琉球新報。
さて、次は。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年9月13日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-審議見守る市民「むちゃくちゃな理屈だ」 宮古島市が市民を提訴 議会の採決延期-2019年9月12日 20:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県の宮古島市が住民に名誉を傷つけられたとして損害賠償を求める訴訟を起こす議案を審議中の市議会総務財政委員会は11日、採決を延期した。傍聴した市民からは『市長支持の与党市議にも迷いがあるのではないか』『議会は否決すべきだ』との声が上がった。」
②「清水早子さん(70)は採決延期に『与党市議の中にも訴訟に疑問を持つ人がいて、市長の顔色と市民や報道の批判をてんびんにかけているのではないか』と推測した。過去に陸上自衛隊配備に反対する市民団体の要請で、市が全員の名前と住所の提出を求める市長名の行政文書を送り、問題になった事案を挙げ『今回の訴訟も行政の長としてやってはいけないこと。市民をどう喝するためで、議会は当然、議案を否決すべきだ』と強調した。」
③「『「市が市民を提訴するとの新聞報道を見て目を疑った』と語るのは仲里成繁さん(65)。市役所に提訴の経緯を問い合わせたが、『提訴は庁議で決まった。部長が不在でこれ以上対応できないと言うだけだった』と不満を口にする。提訴の本当の目的は市民運動の萎縮を狙ったものではないかとし『絶対に許されない』と語った。」
④「60代女性は『(住民訴訟での住民側の)弁護士の発言を理由に市民を訴えるというむちゃくちゃな理屈に驚いた』。市民に圧力をかけるためのスラップ訴訟だとし『市民運動に対する報復だ』と切り捨てた。」
⑤「議案書の不備も指摘され、無理やりつじつまを合わせて作ったのではないかと疑う。『提訴の理由が理屈に合わないと市職員も感じているはず。議案を審議する議員の判断が問われる』とくぎを刺した。」


(2)沖縄タイムス-衛藤沖縄相 沖縄と政府「感情的なもつれある」 基地問題が沖縄振興に影響か-2019年9月13日 18:03


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【東京】衛藤晟一沖縄担当相は12日の就任会見で、基地負担軽減や沖縄振興を巡り、国と県との間で『感情的なもつれがある』と表現し、関係改善へ意欲を示した。」
②「衛藤氏は会見に先立ち、前任の宮腰光寛氏との引き継ぎで、13日に沖縄を訪問する意向を伝え『感情的なもつれがここまで起こっているので、どこからほぐしてどういう具合にやったらいいのか』と助言を求めた。」
③「会見で発言の意味を問われ『(国も県も)沖縄振興、基地負担軽減(という一つの方向)に向いているのに、なかなか歯車がかみ合わない』と説明。『何としてもかみ合わせたい』などと述べた。」
④「名護市辺野古の新基地建設などを巡る国と県の対立が、米軍基地の返還計画や沖縄振興に影響している問題意識があるとみられる。基地負担軽減は『県民の思いを受け止めながら関係閣僚と連携の上、最善を尽くす』と語った。」
⑤「知事との会談は調整中としつつ『1日でも1時間でも早く沖縄を訪問し、お会いしたい』と話した。」


(3)沖縄タイムス-米軍ヘリ窓落下事故へ抗議決議 沖縄県議会 18日開会の9月定例会初日に-2019年9月13日 11:05


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県議会は13日の議会運営委員会(大城一馬委員長)で、9月定例会を18日から10月15日までの28日間とすることを決めた。米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリが8月下旬に沖縄本島東海岸沖で窓を落下させた事故に対する抗議決議と意見書の両案を開会初日の本会議に提案し採決することも決定した。全会一致で可決となる見通し。」
②「代表質問は9月26、27日、一般質問は30日から10月3日までの4日間実施する。12億3563万6千円の一般会計補正予算案や、県内の希少野生動植物の保護を目的とした県希少野生動植物保護条例など56議案を審議する。」






by asyagi-df-2014 | 2019-09-13 18:57 | 沖縄から | Comments(0)

結局は、人の命を削り続けられることに。

 第1次嘉手納基地爆音差し止め訴訟から37年が過ぎた。
 しかし、今回の第3次控訴審判決もまた、「判決は、またも米軍機の運用を『第三者行為論』で退けた」(琉球新報)、というものでしかない。
 確かに、「池宮城紀夫弁護団長(79)『本当に情けない判決だ。国が国民の生存権や人権を守らない。糾弾せざるを得ない』と怒りをあらわにした。」(琉球新報)、ということに尽きる。
 沖縄は、37年以上前から命を削られ続け、これからもそのことを強制され続けるとしたら、何のために、国は、司法はあるのか。
このことは、やはり、『辺野古が唯一の選択』が、結局は人の命を削り続けることを証明する。


 この控訴審判決に沖縄の二紙がどのように向き合っているのか、まとめてみた。
 まず、琉球新報(以下、「新報」)は、「嘉手納爆音二審判決 基地被害に背を向けるな」、と社説(2019年9月13日)で論評した。
 「新報」の批判は、次のものである。


(1)米空軍嘉手納基地周辺に暮らす約2万2千人が、米軍機の夜間・早朝の飛行差し止めなどを求めた第3次嘉手納爆音差し止め訴訟の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部が飛行差し止め請求を棄却したのである。国に対し総額261億2577万円の賠償の支払いを命じたが、一審判決から約3割減額した。一審が認めた部分的な健康被害についても認定しなかった。読谷村座喜味以北の原告への賠償は、これを認めた一審判決を支持した。
(2)飛行差し止めを棄却したのは「飛行場の管理・運営権は米国に委ねられており、被告(国)は米軍機の運航を規制できる立場にない」「請求は、被告に対してその支配内にない第三者の行為の差し止めを求めるもので、理由がない」とする「第三者行為論」を一審に引き続き採用したためだ。
(3)県民の立場からすれば、主権の放棄にほかならず、米軍基地の傍若無人な運用を助長する理屈にしか映らない。これでは、基地周辺に住む住民は基地がある限り未来永劫、被害を受け続けることになる。そのような理不尽を甘受せよというのか。

 また、一審判決よりも切り下げられた判決内容であったことについて、次のように批判する。


(1)一審判決は、騒音が高血圧症発生のリスクを増大させると認めたが、控訴審判決が認定したのは「高血圧症状の発生に対する不安感等の精神的苦痛」にとどまる。被害の矮小(わいしょう)化であり、到底、容認できるものではない。
(2)わが国の統治機構は三権分立を建前とする。国家権力を立法、行政、司法に分け、それぞれを担う機関を分離独立させることで、権力の乱用を防ぎ、国民の権利、自由を守る狙いがある。米軍基地の過度な集中によって住民の基本的人権が侵害されている現実は、政府による不適切な意思決定の結果である。それを是正の方向に向かわせることができるのは司法以外にない。
(3)その点で、今回の控訴審判決には失望を禁じ得ない。国策に追従し、米軍基地の野放図な使用に改めてお墨付きを与えたようなものだからだ。
(4)判決は、嘉手納基地での米軍の活動について「日本国民全体の利益に寄与する」と認めた上で、国民全体が利益を受ける一方、原告を含む一部少数者に特別の犠牲が強いられていると指摘した。「このような不公平は米軍の活動の公共性、公益上の必要性をもっても正当化することはできない」と断じている。正当化しようがない不公平が存在するのなら、なぜ、司法の責任放棄にも等しい「第三者行為論」に固執するのか。夜間・早朝の飛行差し止めを米軍に求めるよう、国に命じるべきだろう。


 「新報」は、日本の司法に、「受忍すべき限度を超えた騒音は改善されないままだ。これ以上、違法な被害を放置することは許されない。」、と突きつける。


 一方、沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は、「[嘉手納爆音訴訟判決]被害救済せぬ人権の砦」(沖縄タイムス)(2019年9月12日)、と社説で論評する。
「タイムス」は、次のように批判する。


(1)米軍嘉手納基地周辺の住民2万2千人余りが深夜・早朝の米軍機飛行差し止めと損害賠償などを国に求めた第3次嘉手納爆音訴訟の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部(大久保正道裁判長)は11日、総額約261億2577万円の支払いを命じた。飛行差し止め請求は退けた。
(2)一審判決は、第2次訴訟より損害賠償の算定基準を倍増させ、同種の爆音訴訟では過去最高額となる総額約301億9862万円としたが、判決では理由を明示することなく減額した。爆音による被害を認定しているにもかかわらず、著しい後退である。
(3)大久保裁判長は今年4月、第2次普天間爆音訴訟の控訴審判決でも一審判決を大幅減額している。記者会見した原告・弁護団は全国7基地の周辺住民が法廷闘争を続けており、損害賠償の高額化で国の財政に与える影響を司法が忖度したのではないか、との見方を示した。その見方が正しいのなら三権分立の危機である。
(4)判決は一審に引き続き、会話やテレビ・ラジオの視聴、勉強、読書、休息や家族だんらんなどの日常生活の妨害、心理的・精神的苦痛、睡眠妨害を原因とするストレス反応による血圧上昇などを認定。同基地周辺で爆音が社会問題となってから40年以上がたち、第1次、第2次訴訟が確定しているにもかかわらず、「現在も周辺住民が騒音による被害にさらされている」と受忍限度を超えていると批判する。国の不作為である。」


 とくに、「タイムス」は、日本政府の「第三者行為論」への問題点を示す。


(1それでも米軍機の差し止めには踏み込まない。米軍機には日本政府の指揮・命令権が及ばないとする「第三者行為論」によってである。
(2) 第三者行為論を打破するために、第3次嘉手納爆音訴訟の原告の一部が米国政府に夜間・早朝の米軍機飛行差し止めと損害賠償を求めた「対米訴訟」の控訴審判決も大久保裁判長は同日棄却した。「日本の裁判権が及ばない」として米国政府に訴状を送達することもなく、口頭弁論も開かなかった。
(3)国を訴えれば第三者行為論で米軍機に日本政府の指揮・命令権が及ばないとされ、米国を訴えたら棄却される。米軍基地を提供する国とその基地を使用する米軍は爆音を発生させる共同責任者である。日本政府は当事者そのもののはずである。
(4)司法は「人権保障の最後の砦(とりで)」といわれる。国民の人権を守らない司法に対し、被害者はどこに救済を求めればいいというのだろうか。


 沖縄タイムスもまた、最後に、この控訴審判決への根本的な「異論」を突きつける。


(1)司法は嘉手納爆音、普天間爆音両訴訟でも住民被害を認めている。しかし被害をどう除去するかには踏み込んでいない。これでは被害を放置するに等しい。本来であれば司法の務めとして、爆音被害をどう取り除くかについて国に促す必要がある。
(2)爆音訴訟を巡っては、過去の損害賠償を容認し、将来分の損害賠償請求は棄却する。そして原告らが最も強く要求する深夜・早朝の米軍機飛行差し止めは棄却する。そんなパターンが定着している。司法が思考停止から脱しない限り爆音被害はなくならない。


 さて、この沖縄の二紙の社説をもって、今回の控訴審判決に対して、十分な反論が書ける。
 こう並べるだけでいい。


1.この判決は、「米軍基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている住民の被害に真正面から向き合った判決とは言い難い。」(「新報」)ものである。
2.結局、「県民の立場からすれば、主権の放棄にほかならず、米軍基地の傍若無人な運用を助長する理屈にしか映らない。これでは、基地周辺に住む住民は基地がある限り未来永劫、被害を受け続けることになる。そのような理不尽を甘受せよというのか。」(「新報」)、と言わざるを得ない。
3.それは、「同基地周辺で爆音が社会問題となってから40年以上がたち、第1次、第2次訴訟が確定しているにもかかわらず、『現在も周辺住民が騒音による被害にさらされている』と受忍限度を超えていると批判する。国の不作為である。」(「タイムス」)、というものでしかない。
4.また、判決内容の構造に関しても、「国を訴えれば第三者行為論で米軍機に日本政府の指揮・命令権が及ばないとされ、米国を訴えたら棄却される。米軍基地を提供する国とその基地を使用する米軍は爆音を発生させる共同責任者である。日本政府は当事者そのもののはずである。」(沖縄タイムス)、と実際に沖縄県民の命を守るものにはなっていない。
5.この「第三者行為論」については、「このような不公平は米軍の活動の公共性、公益上の必要性をもっても正当化することはできない」と断じている。正当化しようがない不公平が存在するのなら、なぜ、司法の責任放棄にも等しい『第三者行為論』に固執するのか。夜間・早朝の飛行差し止めを米軍に求めるよう、国に命じるべきだろう。」(「新報」)、と指摘できるものである。
6.さらに、その構造は、「過去の損害賠償を容認し、将来分の損害賠償請求は棄却する。そして原告らが最も強く要求する深夜・早朝の米軍機飛行差し止めは棄却する。そんなパターンが定着している。司法が思考停止から脱しない限り爆音被害はなくならない。」(「タイムス」)、というものに陥っている。
7.しかも、日本の司法の実態は、「大久保裁判長は今年4月、第2次普天間爆音訴訟の控訴審判決でも一審判決を大幅減額している。記者会見した原告・弁護団は全国7基地の周辺住民が法廷闘争を続けており、損害賠償の高額化で国の財政に与える影響を司法が忖度したのではないか、との見方を示した。その見方が正しいのなら三権分立の危機である。」(「新報」)、という危険水域に来ている。
8.沖縄からの根本的な訴えは、「司法は『人権保障の最後の砦』といわれる。国民の人権を守らない司法に対し、被害者はどこに救済を求めればいいというのだろうか。」(「タイムス」)、ということにある。




by asyagi-df-2014 | 2019-09-13 06:21 | 米軍再編 | Comments(0)

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