2019年 09月 01日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年9月1日

よく考えなくても、直感的に分かること。あってはならないことということで。
「米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリが、本島東沖8キロに重さ約1キロの窓を落下させたと判明した29日、謝花喜一郎副知事は『普天間第二小への窓落下と同様の事故が再び起き、強い憤りを感じる』と米軍を批判した。県への連絡が発生の2日後という通報体制の不備も問題視する。政府は普天間第二小の事故時に即日、実施した米軍への飛行自粛要請を29日時点で見送っており、対応の落差が際立つ。沖縄防衛局は落下地点の詳細を把握できず、情報収集や自治体への連絡に追われた。」、と沖縄タイムス。
しかも、「沖縄防衛局は窓の落下地点を『沖縄県東海岸沖の約8キロ』としか米側から説明されず、詳細な場所は不明としている。幹部の1人は『仕方なく手当たり次第に基地所在市町村に連絡している』と困惑し、情報収集に追われていた。」(沖縄タイムス)とするなら、主権とは何なのか。
「県の資料によると、県内で発生した普天間飛行場所属機の部品落下事故は2014年からの5年間で10件目、17年12月7日に宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園の屋根で見つかったCH53E大型輸送ヘリの部品を含めると、11件目になる。」(沖縄タイムス)、との事実は余りにも重たい。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年9月1日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-再び米軍ヘリ窓落下 通報体制の不備に怒る沖縄県 政府は飛行自粛は求めず-2019年8月30日 13:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリが、本島東沖8キロに重さ約1キロの窓を落下させたと判明した29日、謝花喜一郎副知事は『普天間第二小への窓落下と同様の事故が再び起き、強い憤りを感じる』と米軍を批判した。県への連絡が発生の2日後という通報体制の不備も問題視する。政府は普天間第二小の事故時に即日、実施した米軍への飛行自粛要請を29日時点で見送っており、対応の落差が際立つ。沖縄防衛局は落下地点の詳細を把握できず、情報収集や自治体への連絡に追われた。」
②「防衛局が県に事故を連絡したのは29日午後4時55分。謝花副知事は基地対策課に事実関係の調査や対応の取りまとめを指示した。」
③「謝花副知事は沖縄タイムスの取材に『小学校のグラウンドに米軍ヘリの窓が落下するのはあり得ない事故。なぜ同じような事故が再び起きるのか。米軍は何を再発防止したのか』と強い口調で問題視した。」
④「謝花副知事は29日午前、防衛局に田中利則局長を訪ね公共事業の県内優先発注を要請した。防衛局には前日に本省から事故の発生が伝わっていたが、局長は言及しなかった。『県は事故の度に再発防止だけでなく迅速な連絡を求めている』と、通報体制の不備が放置される現状に不快感を示した。」
⑤「政府関係者は一報を受け『また普天間第二小と同じ窓部分の落下だ。洋上でけが人は確認されていないが、それでも大問題だ』と危機感を隠さない。『機体の老朽化もあるだろうが、原因究明が必要だ』と懸念した。」
⑥「沖縄防衛局は窓の落下地点を『沖縄県東海岸沖の約8キロ』としか米側から説明されず、詳細な場所は不明としている。幹部の1人は『仕方なく手当たり次第に基地所在市町村に連絡している』と困惑し、情報収集に追われていた。」
⑦「県の資料によると、県内で発生した普天間飛行場所属機の部品落下事故は2014年からの5年間で10件目、17年12月7日に宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園の屋根で見つかったCH53E大型輸送ヘリの部品を含めると、11件目になる。」
⑧「緑ヶ丘保育園で発見された部品について、米軍は「飛行中の航空機から落下した可能性は低い」と落下を認めていない。その6日後の同年12月13日には、普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校のグラウンドにCH53Eが重さ7・7キロの窓を落とし、児童や保護者へ衝撃が広がった。米軍側の事故調査で、窓を固定するワイヤを付け忘れた上に、緊急用のレバーを乗員が誤作動したことが判明。ミスが重なり、重大な事故につながった。15年1月には、攻撃ヘリコプターAH1Wスーパーコブラが渡名喜村の出砂島射爆撃場の南西海上を飛行中、いずれも金属製のミサイル発射装置で重さ109キロ、65キロ、34キロの三つの部品、計208キロを落とした。ことし6月4日には、浦添市立浦西中学校のテニスコート上空を飛行していたCH53Eが、ヘリコプターのブレード(羽の部分)を保護するゴム製テープを落とした。」
⑨「MV22オスプレイも18年2月、うるま市伊計島の西海岸の「大泊ビーチ」近くで、重さ13キロのエンジン部品を落とすなど、5年間で3件の部品落下事故を起こしている。」


(2)沖縄タイムス-米軍ヘリ窓落下事故 なぜ通報は遅れた 運用されなかった正規ルート-2019年9月1日 06:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「部品落下が相次ぐ米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリが再び起こした窓の落下事故は、発生から日本側への通報が翌日、地元への連絡はさらにその翌日と日本側への通報が大きく遅れ、日本政府からも米側への不満の声が上がる。一方で、防衛省は被害の報告がないとして飛行の自粛を求めず、県からは事故の再発に強い懸念の声が上がる。」(政経部・銘苅一哲、東京報道部・又吉俊充)
②「1997年3月の日米合同委員会では事件事故の通報体制として『在沖米軍→在日米軍→在日米大使館→外務省』と、「在沖米軍→沖縄防衛局』の二つのルートを『正規通報経路』として合意している。」
③「今回、第一報が日本政府に入ったのは事故翌日の28日で、在日米大使館から外務省への通報。防衛省は外務省からの通報で事故を把握し、地元の在沖米軍から沖縄防衛局のルートは適用されなかった。」
④「田中利則沖縄防衛局長は謝花喜一郎副知事から抗議を受けた席上で『合意されれている形で適切な情報提供がなかったのは極めて遺憾だ』と不満を漏らした。政府関係者は『』普天間の部隊は末端の組織として情報伝達をしたつもりなのかもしれない。ただ、防衛局などしかるべき機関に連絡をしてもらわなければ困る』と本音を語る。」
⑤「防衛局は28日の覚知後に米軍への照会を経て県や宜野湾市などに連絡したため、地元への連絡はさらに遅れた。県幹部は『あり得ない。命に関わりかねない重大な事故なのだから、完全情報でなくてもホットラインで一報を入れてほしい』と通報体制の改善を要求する。」
⑥「防衛省は事故を起こしたヘリの同型機の飛行自粛までは求めなかった。政府は2017年12月の普天間第二小学校への窓落下の際は当日に自粛を求めているが、政府幹部の『被害は確認されていない。自粛を求めるかどうかは事案によるということだ』との説明には、今回の事故を重大と受け止めていない本音がにじむ。」
⑦「一方で、県幹部は『学校に窓を落下させるあり得ない事故と同じような事故を軽視するのか。信じられない』と憤り、強調した。」
⑧「米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリの部品落下事故を受け、県議会米軍基地関係特別委員会(仲宗根悟委員長)は6日に委員会を開き対応を協議する方針を決めた。委員の意見を聴取した上で、抗議決議と意見書の両案を議決する方向で調整に入る。事故を起こしたCH53ヘリの同型機は、2017年12月に宜野湾市立普天間第二小学校に窓を落下させたほか、今年6月にも浦添市立浦西中学校にプロペラのカバーテープを落下させる事故を起こしている。」
⑨「抗議決議、意見書両案では、繰り返される事故を非難し、原因究明と再発防止を求める内容になる見通しだ。また今回、県や市町村への連絡が事故発生から2日後になったことも問題視し、速やかな連絡体制の確立も求めるとみられる。」


(3)沖縄タイムス-沖縄辺野古の新基地建設 埋め立て用土砂陸揚げ進む-2019年8月31日 12:25


 沖縄タイムスは、「 沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は31日午前、米軍キャンプ・シュワブ沿岸で埋め立て用土砂の陸揚げと埋め立て作業を進めた。『K8』護岸に接岸した台船に乗せられた土砂をクレーン車がダンプカーに積み替え、埋め立て区域に運んだ。建設に反対する市民は海上から船2隻、カヌー13艇で抗議した。ゲート前からの資機材の搬入はなく、市民約60人が集会で建設反対を訴えた。」,と報じた。


(4)沖縄タイムス-辺野古の新基地建設 埋め立て承認撤回から1年 進む工事-2019年8月31日 08:16


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、翁長雄志前知事の県政が埋め立て承認を撤回して31日で1年が経過する。国土交通相は沖縄防衛局の求めに応じて撤回の効力を取り消し、辺野古では埋め立て工事が進む。一方で、今年2月の県民投票では投票総数の7割以上が「反対」に投じるなど民意は明確に示された。県は国を相手に2件の訴訟を提起しており、辺野古問題は法廷闘争に入っている。」
②「翁長前知事は昨年8月8日に膵臓(すいぞう)がんで死去。撤回の意志を伝えられていた謝花喜一郎副知事が軟弱地盤や活断層の問題などを理由に、同31日に埋め立て承認を撤回した。9月30日の知事選では翁長氏の後継候補として玉城デニー氏が初当選した。一方で、国土交通相は10月30日に効力を一時的に止める執行停止を決定。2カ月停止していた工事は11月1日に再開され、12月14日には埋め立て土砂が初めて辺野古側に投入された。」
③「2019年に入り、2月24日に実施された辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票は投票率が52・48%で、投票総数の71・7%が反対票を投じた。玉城知事は3月に上京し日米両政府に投票結果を通知したが、工事は強行されている。」
④「4月には国交相が撤回の取り消しを裁決。県は裁決取り消しを求める関与取り消し訴訟、抗告訴訟の2件の訴訟を提起した。」


(5)琉球新報-ほぼ完全なカムィヤキ出土 沖国大 金武鍾乳洞遺跡-2019年9月1日 07:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【金武】沖縄県金武町の金武鍾乳洞遺跡から、陶器のカムィヤキがほぼ完全な形(完形)で出土した。沖縄国際大学の考古学研究室(代表・上原靜教授)の調査で見つかった。カムィヤキは11世紀後半~14世紀にかけて鹿児島県の徳之島で生産された陶器。同大の宮城弘樹講師によると県内では陶器片で出土することが多く、完形で発掘されるのはまれ。」
②「調査は8月7~19日にかけて、上原教授と宮城講師の指導の下で沖国大考古学研究室の学生24人が金武町教育委員会の協力を得て実施した。」
③「完形のカムィヤキは金武公会堂裏の鍾乳洞開口部付近から出土した。あまり見られない文様が施されており、宮城講師は『カムィヤキは9割方が波状模様をしている。今回出土した物に描かれていた文様は、窯跡でもあまり見つかっていない。さらに詳しく調べる必要がある』と話した。」
④「出土した同一層からは中国産青磁器片や土器片などもまとまって見つかっている。カムィヤキは琉球弧の島しょ地域に広く流通していたとされている。」


(6)沖縄タイムス-「地方が参加していけない論理はない」 基地返還交渉へ沖縄県の参加を 専門家会議が指摘-2019年9月1日 15:16


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県基地対策課は30日、第2回米軍基地問題に関する万国津梁会議の議事概要を公表した。基地返還に向けた働き掛けなどを議論し、委員から日米による米軍基地の返還交渉へ、県が参加を主張するよう求める意見が出た。米軍が、基地返還に伴う代替地を見つけている例が世界各地であることを念頭に『日本が代替地を提供しなければ、返還要求できないことはない』との指摘もあった。」
②「会議は8月8日。委員名を伏せて公表された。」
③「ある委員は『米軍基地の返還・縮小交渉においては、返還時の有用性が判断の重要な部分を占める。交渉に省庁は出てくる。地方が参加してはいけない論理はない』とし、県も交渉参加を主張するよう促した。」
④「別の委員は、米軍がドイツやフィリピンなどから撤退した際、各政府が別の基地の提供・提案をしたことはないと説明。『返還要求する側が準備しなければならないことはない。米軍が需要に沿ってどこが一番いいか考える』と説明した。」
⑤「日中関係について、沖縄が中国の対応を認識すべきだとして、海洋関係研究所などと尖閣問題などについて対話を促す声もあった。」
⑥「辺野古新基地建設で、ある委員は『平時の訓練のためには、大きすぎるのではないか。海兵隊のオペレーションの見直しが行われている。沖縄にこれだけの基地を恒久的に置く必要があるのか』と疑問を呈した。」
⑦「別の委員は『アメリカの戦略が変わりつつあることを念頭に置いて、沖縄の基地問題をどうインプットしていくか整理しないといけない』と伝えた。」


(7)沖縄タイムス-沖縄県と国攻防続く 辺野古の埋め立て承認撤回から1年 軟弱地盤が大きな争点に-2019年9月1日 14:18


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設問題で、沖縄県が埋め立て承認を撤回して、8月31日で1年が経過した。国土交通相が撤回の取り消しを裁決したため国は埋め立て工事を進めるが、進捗(しんちょく)率は数%にとどまる。県は国交相裁決の取り消しを求める訴訟で、撤回の主な理由の一つとした大浦湾側の軟弱地盤の問題を主張する構えだ。一方、国は地盤改良に向け有識者の助言を受ける新たな組織を9月にも発足し、工事の『お墨付き』を得る考え。新基地問題は、軟弱地盤を巡る攻防が激化する。」
②「県が昨年8月に名護市辺野古の新基地建設を巡る埋め立て承認を撤回したのに対し、沖縄防衛局は同10月、県の埋め立て承認撤回に対し、行政不服審査法(行審法)に基づき処分の取り消しを求め、公有水面埋立法を所管する石井啓一国土交通相に審査請求した。裁決までの間、撤回の効力を止める執行停止も申し立てた。」
③「国交相は同月に効力を停止し、撤回の効力は2カ月しか続かなかった。政府は撤回で中断していた工事、をすぐに再開した。さらに国交相はことし4月、撤回を取り消す裁決を下し「撤回は違法」と結論付けた。」
④「一方、取り消しを判断する根拠になった有識者による鑑定書は、国が想定する工法が概略としては適切としながらも『詳細設計で要求される詳細調査では必要に応じ、より密度の高い地盤調査や土質試験を実施するなどして、より精緻な解析を実施するのが有益と考えられる』と指摘。より詳細な調査や設計が必要と指摘していた。」
⑤「政府は、年内にも軟弱地盤の改良工事の設計変更をまとめる方針。さらにその根拠を補強する狙いで、土木工学など専門家による有識者会議を設置、9月上旬にも東京都内で初会合を開く予定だ。識者から技術的な提言を受けることで工事の正当性を強調し、工事に反対する県との訴訟などに対応する構えで『辺野古が唯一』との姿勢で一貫している。」
全体の2.8% 市民ら「0.7%」と強調
⑥「沖縄防衛局が昨年12月に埋め立て土砂を投入してから半年に当たる今年5月までの進捗(しんちょく)率を巡り、県は事業全体の2・8%にとどまるとの試算を示している。一方で、新基地に反対する市民からは『実際にはさらに少ない0・7%だ』と指摘する声も上がる。」
⑦「県は沖縄防衛局への照会の結果、5月末時点の辺野古側の二つの埋め立て区域の進捗について『区域(2)-1は6割、区域(2)は1割以下との報告を受けた』と説明。『県の試算では2区域の約18%が埋め立てられ、埋め立て事業全体では2・8%となる』としている。」
⑧「一方で、沖縄平和市民連絡会のメンバーで土木技術者の北上田毅氏は『防衛局が示した進捗は、現在発注している海面からの高さ4メートルまでを埋め立てる工事の内容。事業全体では最終的に高さ8メートルとなる』と指摘する。最終的な埋め立ての高さに当てはめると、進捗率は0・7%にとどまると強調している。」


(8)沖縄タイムス-辺野古巡り、法廷闘争 沖縄県、国を相手に二つの訴訟 国の対応「違法」と主張-2019年9月1日 14:41


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の埋め立て承認撤回からの1年で、沖縄県は国を相手に三つの訴訟を提起した。いずれも撤回の効力を停止したり、取り消したりした国土交通相の決定や裁決を違法として、その取り消しを求めている。一つを取り下げ、現在は二つの訴訟で争いが続いている。」
②「県の撤回を受け、沖縄防衛局は行政不服審査法に基づき、撤回の効力停止と取り消しを国交相に求めた。国交相が効力停止を決定した後、県は3月、その取り消しを求め、訴訟を提起。国交相が4月22日に効力取り消しを裁決したことから、県はいったん取り下げ、効力取り消しを違法として、地方自治法に基づく『国の関与取り消し訴訟』と、行政事件訴訟法に基づく『抗告訴訟』を提起した。」
③「関与取り消し訴訟では、本来『決定』や『裁決』は対象にならない。県は国の機関である沖縄防衛局が『私人の立場』を主張し、行審法での解決を求め、国交相がそれを認め、決定や裁決を下したのは違法として『違法な決定や裁決は訴訟の対象となり、取り消すことができる』と訴える。」
④「抗告訴訟では県に訴える資格(出訴資格)があるか、裁判で争う内容(法律上の争訟)か、県に主観的な利益があるかなどの入り口論が鍵を握る。県側がクリアできれば、埋め立て承認後に見つかった軟弱地盤などを理由とした県の撤回が適法か、違法かという本質的な審理に入る。」
⑤「関与取り消し訴訟は高裁から始まる。第1回口頭弁論を9月18日に開き、玉城デニー知事が意見陳述する。抗告訴訟に比べ、司法判断が早く示される。」
⑥「抗告訴訟は地裁から始まり、高裁、最高裁へと発展した場合は長期化する。県の弁護団は最高裁まで争えば、1~2年かかると見込んでいる。」


(9)沖縄タイムス-令状なしで個人情報照会 思想・身辺調査の悪用懸念 沖縄の図書館が利用履歴開示-2019年9月1日 11:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「図書館の利用者情報は個人の思想信条やプライバシーと密接な関わりを持つ。令状という裁判官のチェックを経ずに情報収集する捜査手法が分別なく拡大すれば、内心の自由や国民の知る権利が脅かされかねない。米軍基地問題などを巡って国側が市民の動向を警戒している沖縄では、とりわけ慎重な姿勢が図書館側に求められる。」
②「令状なしで個人情報を集める捜査を巡っては、ポイントカードの「Tカード」を運用する企業が会員情報を提供していたことが問題となり、同社は令状のみの対応に方針転換した。衛星利用測位システム(GPS)機能を使って特定人物の位置情報を取得する手法も、最高裁がプライバシー侵害を認め、令状なしは違法と判断している。」
③「確かに捜査事案によっては、任意の情報収集が必要なこともあり得るだろう。ただ、その緊急性や妥当性を判断するだけの十分な情報が図書館側に与えられているかは不明だ。戦前・戦中は、図書館の利用者情報が国の思想調査に使われていたとされる。現在も基地問題を巡って国側や米軍は抗議行動の参加者の個人情報を収集しているとされ、図書館への照会が思想調査や身辺調査に悪用されないとは言い切れない。」
④「今回のアンケートでは、照会があった場合の対応方針を決めていないか回答しなかった図書館が約3割に上ったほか、書名や利用者氏名を含む貸し出し履歴を提供するとの回答もあった。利用者の萎縮につながらないか懸念が残る。」    
(社会部・城間陽介)




by asyagi-df-2014 | 2019-09-01 17:06 | 沖縄から | Comments(0)

本からのもの-「[寄稿]徴用工問題の解決に向けて」

著書名;徴用工問題の解決に向けて
著作者:宇都宮健児
出版社;ハンギョレ


 宇都宮健児弁護士(以下、「宇都宮」)が、ハンギョレに2019年7月22日、「徴用工問題の解決に向けて」を寄稿した。
 誰もが見ても、現在、日韓関係の悪化は明らかである。
それは、「韓日関係が、日本植民地からの解放以来最悪に突き進んでいる。今回は独島ではなく強制徴用問題だ。日本の貿易制裁で火がついたが、発火の原因は昨年の韓国最高裁(大法院)の判決だった。最高裁は、強制徴用被害者に対し日本の戦犯企業が賠償責任を取るよう判決を下した。日本がこれを問題視し、日本帝国主義時代の被害を受けた韓国国民の損害賠償請求権は韓日請求権協定で消滅したかをめぐる論争が再燃した。朝鮮日報など韓国の保守右派メディアまで日本側に加勢し混乱している様相だ」、とハンギョレが伝えるものになっている。
 こうした状況を考えるために、今回の「宇都宮」の寄稿で考える。
この「宇都宮」の寄稿は、1.韓国大法院判決に対する日本政府の対応の誤り、2.徴用工問題の本質は人権侵害問題である、3.2012年12月11日の日本弁護士連合会と大韓弁護士協会の共同宣言、との三つの問題意識に分けられている。
 それぞれについて触れてみる。


1.韓国大法院判決に対する日本政府の対応の誤り


 この日韓関係の悪化については、日本政府が、三権分立の意味を理解できないというよりは、このことを利用しようとする思惑の強さが、実は目立つのであるが、この「日本政府の誤り」について、「宇都宮」は、次のように指摘する。


(1)2018年10月30日、韓国大法院(最高裁)が新日鉄住金株式会社に対し元徴用工4人への損害賠償を命じた判決について、安倍晋三首相は同年10月30日の衆議院本会議において、元徴用工の請求権について「1965年の日韓請求権・経済協力協定によって完全かつ最終的に解決している」とした上で、「判決は国際法に照らして、あり得ない判断だ。日本政府として毅然と対応していく」と強調した。また、河野太郎外務大臣も「判決は暴挙であり、国際法に基づく国際秩序への挑戦だ」と韓国大法院の判決を批判した。テレビ・新聞など日本のほとんどのマスメディアは、このような政府の姿勢に追随し、韓国大法院判決と韓国批判の大合唱を行っている。
(2)しかしながら、国民主権の民主主義国家においては、立法、司法、行政の三権は分立しているのが原理・原則となっている。三権が一権に集中すると独裁政権となり、権力の濫用が行われ、国民・市民の自由と人権が侵害される危険性が大きくなるからである。有名なフランス人権宣言16条では「権利が確保されず、権力の分立が定められていないすべての社会は憲法をもたない」と規定している。
(3)そして三権分立下での司法の中心的役割は、国民・市民の基本的人権を守るという立場から、立法・行政をチェックするところにある。元徴用工の人権を守るため韓国大法院が仮に韓国政府の立場と異なる判断をしたとしても、民主主義社会における司法のあり方として全然おかしいことではないのである。
(4)韓国大法院の判決を暴挙として批判を繰り返す日本政府や政府に追随する日本のメディアは、民主主義社会における三権分立とは何か、三権分立下における司法の役割とは何かを、全く理解していないものと言わざるを得ない。


 「宇都宮」は、その根拠を次のように示す。


(1)元徴用工などの個人の損害賠償請求権を国家間の協定によって消滅させることができないことは、今や国際人権法上の常識となっているものである。
(2)これまで日本政府や日本の最高裁判所においても、日韓請求権協定によっても実体的な個人の損害賠償請求権は消滅していないと解釈されてきたものである。
①1991年8月27日の参議院予算委員会において、外務省の柳井俊二条約局長(当時)は、「いわゆる日韓請求権協定におきまして両国間の請求権の問題は最終かつ完全に解決したわけでございます。その意味するところでございますが(中略)日韓両国が国家として持っております外交保護権を相互に放棄したということでございます。したがいまして、いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません」と答弁している。
②日本の最高裁判所は2007年4月27日、中国人強制連行の被害者が日本企業の西松建設に賠償を求めた判決で、中国との間の賠償関係等について外交保護権は放棄されたが、被害者個人の賠償請求権については、「請求権を実体的に消滅させることまでを意味するものではなく、当該請求権に基づいて訴求する権能を失わせるにとどまる」と判断している。この最高裁判決の後、勝訴した被告の日本企業西松建設は、強制連行被害者との和解に応じている。この最高裁の解釈は、韓国の元徴用工の賠償請求権についても、当然あてはまる。この最高裁の解釈によれば、実体的な個人の賠償請求権は消滅していないのであるから、日本企業新日鉄住金が任意かつ自発的に賠償金を支払うことは法的に可能であり、その際に、日韓請求権協定は全く法的障害にならないはずである。


 ここで確認できることは、次のことである。


Ⅰ.三権分立下での司法の中心的役割は、国民・市民の基本的人権を守るという立場から、立法・行政をチェックするところにある。したがって、元徴用工の人権を守るため韓国大法院が仮に韓国政府の立場と異なる判断をしたとしても、民主主義社会における司法のあり方として当たり前のことであること。
Ⅱ.元徴用工などの個人の損害賠償請求権を国家間の協定によって消滅させることができないことは、世界的な国際人権法上の常識となっていること。
Ⅲ.これまで日本政府や日本の最高裁判所においても、日韓請求権協定によっても実体的な個人の損害賠償請求権は消滅していないと解釈されてきたこと。


 この意味で、「宇都宮」の「安倍首相の日韓請求権協定により『完全かつ最終的に解決した』という国会答弁が、元徴用工個人の賠償請求権は完全に消滅したという意味であれば、日本政府のこれまでの見解や日本の最高裁判所の判決への理解を欠いた答弁であり、完全に誤っているといわねばならない。」、との見解が意味を持つ。


2.徴用工問題の本質は人権侵害問題である


 「宇都宮」は、この問題の本質は、人権問題であると捉えることができるかにかかっていると、次のように指摘する。
 まずは、日本企業に対して。


(1)新日鉄住金を訴えた元徴用工は、賃金が支払われずに、感電死する危険があるなかで溶鉱炉にコークスを投入するなどの過酷で危険な労働を強いられてきた。提供される食料もわずかで粗末なものであり、外出も許されず、逃亡を企てたとして体罰をかせられるなど、極めて劣悪な環境に置かれていた。これは強制労働(ILO第29号条約)や奴隷制(1926年奴隷条約)に当たるものであり、重大な人権侵害である。
(2)徴用工訴訟は、重大な人権侵害を受けた被害者が救済を求めて提訴した事案であり、社会的にも解決が求められている事案である。したがって、この問題の真の解決のためには、被害者が納得し、社会的にも容認される解決内容であることが必要である。被害者や社会が受け入れることができない国家間の合意は、いかなるものであれ真の解決とはなり得ない。徴用工問題の本質が人権侵害問題である以上、なによりも、被害者個人の被害が回復されなければならない。そのためには、新日鉄住金など日本企業が韓国大法院判決を受け入れるとともに、自発的に人権侵害の事実と責任を認め、その証として謝罪と賠償を含めて被害者及び社会が受け入れることができるような行動をとることが必要である。
(3)例えば、中国人強制連行事件である花岡事件、西松建設事件、三菱マテリアル事件などでは、訴訟を契機に、日本企業が事実と責任を認めて謝罪し、その証として企業が拠出して基金を設立し、被害者全員の救済を図ることで問題を解決した例がある。そこでは、被害者個人に対する金銭の支払いのみならず、受難の碑ないし慰霊碑を建立し、毎年中国人被害者等を招いて慰霊祭等を催すなどの取り組みが、行われてきている。
(4)新日鉄住金をはじめとする日本企業は、元徴用工の被害者全体の解決に向けて踏み出すべきである。それは企業としても国際的信頼を勝ち得て、長期的に見れば企業価値を高めることにもつながる。また、日本の経済界全体としても日本企業のこのような取り組みを支援することが期待される。


 次に、日本政府に対して。


(1)徴用工問題に関しては、劣悪な環境に置いた日本企業に賠償責任が発生するのは当然のことであるが、日本政府・日本国の責任も問題となる。なぜなら、徴用工問題は、1910年の日韓併合後朝鮮半島を日本の植民地とし、その下で戦時体制下における労働力確保のため1942年に日本政府が制定した「朝鮮人内地移入斡旋要綱」による官斡旋方式による斡旋や、1944年に日本政府が植民地朝鮮に全面的に発動した「国民徴用令」による徴用が実施される中で発生した問題であるからである。
(2)このようなことを考えれば、日本政府は新日鉄住金をはじめとする日本企業の任意かつ自発的な解決に向けての取り組みに対して、日韓請求権協定を持ち出してそれを抑制するのではなく、むしろ自らの責任をも自覚した上で、徴用工問題の真の解決に向けた取り組みを支援すべきである。


 ここで、徴用工問題の本質として確認しなければならないことは、次のことである。


Ⅰ.この徴用工問題は、重大な人権侵害を受けた被害者が救済を求めて提訴した事案であり、社会的にも解決が求められている事案であると受け止めること。
Ⅱ.この問題の真の解決のためには、被害者が納得し、社会的にも容認される解決内容であることが必要であること。
Ⅲ.徴用工問題の本質が人権侵害問題である以上、なによりも、被害者個人の被害が回復されなければならないこと。
Ⅳ.被害者や社会が受け入れることができない国家間の合意は、いかなるものであれ真の解決とはなり得ないこと。


 この徴用工問題の解決に向けての取り組みについて、「ナチス・ドイツによる強制労働被害に関しては、2000年8月、ドイツ政府と約6400社のドイツ企業が『記憶・責任・未来』基金を創設し、これまでに約100カ国の166万人以上に対し約44億ユーロ(約7200億円)の賠償金を支払ってきている。このようなドイツ政府とドイツ企業の取り組みこそ、日本政府や日本企業は見習うべきである。」、と「宇都宮」は明快に示す。


3.2012年12月11日の日本弁護士連合会と大韓弁護士協会の共同宣言


 「宇都宮」は、今回の「寄稿」の結論を次のようにまとめている。


「徴用工問題の本質が人権侵害問題である以上、なによりも元徴用工個人の被害回復がされなければならない問題である。そのためには、まず、加害企業である日本企業は、自発的に人権侵害の事実と責任を認め、その証として謝罪と賠償を含めて被害者及び社会が受け入れることができるような行動をとるべきである。そして、日韓両国政府は相互に非難しあうのではなく、何よりも人権侵害を受けた元徴用工の被害回復の一点で日韓両国政府は協力すべきである。2010年12月11日の日弁連と大韓弁協の「共同宣言」は、その際の貴重な指針になるものと考える。」


 この指針となる「共同宣言」について、「宇都宮」は次のように説明する。


(1)私が日本弁護士連合会(日弁連)の会長を務めていた当時の2010年12月11日、日弁連と大韓弁護士協会(大韓弁協)(当時の会長は金平祐(キム・ピョンウ)弁護士)は、日本国による植民地支配下での韓国民に対する人権侵害、特にアジア太平洋戦争時の人権侵害による被害と被害回復に関し開催した共同シンポジウムの成果を踏まえて、日本軍「慰安婦」問題や強制動員被害の救済のために、「共同宣言」を発表している。
(2)この共同宣言の骨子は、以下のような内容である。
1.われわれは、韓国併合条約締結から100年を経たにもかかわらず、日韓両国及び両国民が、韓国併合の過程や韓国併合条約の効力について認識を共有していない状況の下で、過去の歴史的事実の認識の共有に向けた努力を通じて、日韓両国及び両国民の相互理解と相互信頼が深まることが、未来に向けて良好な関係を築くための礎であることを確認する。
2.われわれは、日本軍「慰安婦」問題の解決のための立法が、日本政府及び国会により速やかになされるべきであることを確認する。この立法には、日本軍が直接的あるいは間接的な関与のもとに設置運営した「慰安所」等における女性に対する組織的かつ継続的な性的行為の強制が、当時の国際法・国内法に違反する重大な人権侵害であり、女性に対する名誉と尊厳を深く傷つけるものであったことを日本国が認め、被害者に対して謝罪し、その責任を明らかにし、被害者の名誉と尊厳回復のための金銭の補償を含む措置をとること、その事業実施にあたっては、内閣総理大臣及び関係閣僚を含む実施委員会を設置し、被害者及び被害者を代理する者の意見を聴取することなどが含まれなければならない。また、日本政府は、日本軍「慰安婦」問題を歴史的教訓とするために、徹底した真相究明と、教育・広報のための方策を採用しなければならない。
3.われわれは、1965年の日韓請求権協定の完全最終解決条項の内容と範囲に関する両国政府の一貫性がない解釈・対応が、被害者らへの正当な権利救済を妨げ、被害者の不信感を助長してきたことを確認する。このような事態を解消するために、日韓基本条約等の締結過程に関する関係文書を完全に公開して認識を共有し、実現可能な解決案の策定をめざすべきであり、韓国政府と同様に、日本政府も自発的に関係文書を全面的に公開すべきことが重要であるという認識に達した。
4.韓国においては、強制動員による被害の救済のために、強制動員被害の真相究明及び支援のための法律が制定されたが、日本政府においても真相究明と謝罪と賠償を目的とした措置をとるべきである。さらにわれわれは、2007年4月27日に日本の最高裁判所が、強制動員に関わった企業及びその関係者に対し、強制動員の被害者らに対する自発的な補償のための努力を促したことに留意しつつ、既に自発的な努力を行っている企業を評価するとともに、他の企業に対しても同様の努力を行うよう訴える。この際、想起されるべきは、ドイツにおいて、同様の強制労働被害に関し、ドイツ政府とドイツ企業が共同で「記憶・責任・未来」基金を設立し、被害者の被害回復を図ったことである。韓国では、真相究明委員会が被害者からの被害申告を受け被害事実を審査していることから、同委員会とも連携し、日韓両国政府の共同作業により強制動員被害者の被害回復を進めることも検討すべきである。


 この「宇都宮」の「寄稿」から、徴用工問題の解決に向けて、受け止めることができるのは、次のことである。


Ⅰ.韓国併合条約締結から100年を経たにもかかわらず、日韓両国及び両国民が、韓国併合の過程や韓国併合条約の効力について認識を共有していない状況にあることをまずは認識すること。
Ⅱ.この中で、過去の歴史的事実の認識の両国の共有に向けた努力を通じて、日韓両国及び両国民の相互理解と相互信頼が深まることが、未来に向けて良好な関係を築くための基本であることを確認すること。
Ⅲ.日本軍「慰安婦」問題及び徴用工問題のの解決のためには、日本政府及び国会により速やかな立法が必要であること。
Ⅳ.この立法では、日本軍が直接的あるいは間接的な関与のもとに設置運営した「慰安所」等における女性に対する組織的かつ継続的な性的行為の強制が、当時の国際法・国内法に違反する重大な人権侵害であり、女性に対する名誉と尊厳を深く傷つけるものであったことを日本国が認め、被害者に対して謝罪し、その責任を明らかにし、被害者の名誉と尊厳回復のための金銭の補償を含む措置が盛り込まれること。また、日本政府は、徴用工問題においても同様に、真相究明と謝罪と賠償を目的とした立法措置をとるべきであること。







by asyagi-df-2014 | 2019-09-01 07:56 | 本等からのもの | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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