2019年 08月 15日 ( 3 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年8月15日

台風10号の猛威が去ってくれることを、静かに待っている
ところが、沖縄の現実は、より厳しい。
「【南北大東・多良間】台風9、10号の影響で定期船の欠航が続き、南北大東島や多良間島など離島で食料品が不足している。南北大東島は2日を最後に船が入港していない。Aコープ南大東店では旧盆用の果物やかまぼこを急きょ、航空便で取り寄せたものの、乳製品などが品薄で、店員は『大変な状況。住民たちがどこまで我慢できるのか不安だ』と話した。」、と沖縄タイムス。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年8月15日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-亡き友のみ霊を追悼 農林健児之塔で同窓生らが慰霊祭-2019年8月15日 15:17


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【嘉手納】終戦記念日の15日、県内で鉄血勤皇隊として戦場動員され命を落とした県立農林学校の生徒や教職員を追悼する慰霊祭が、嘉手納町嘉手納の健児之塔前で開かれ、同窓生ら50人が鎮魂の祈りを捧げた。照りつける日差しの中、参列者らは亡き旧友や家族の冥福を祈ると共に、平和への誓いを新たにした。」
②「県立農林学校の同窓生を代表して慰霊の言葉を述べた渡口彦信さん(92)は多くの学生が戦地に送られ、無念にも10代の若さで尊い命が失われたと凄惨な沖縄戦の実相を振り返った。その上で『再び愚かな戦争を起こさないためにも、沖縄戦を風化させることなく後輩に語り継ぐ責務を全うする』と力強く語り、反戦と平和の希求を誓った。」
③「平和の詩を読んだ嘉手納中2年の宮平萌香さん(13)は『平和』と『戦争』で対局する世界のどちらが幸せかを問い掛け、笑顔やきれいな空と海、心の豊かさがあふれる平和が『やっぱり一番』だと訴えた。」
④「慰霊祭の最後には、同校初の犠牲者となった田本清さん(享年18)の弟で声楽家の徹さん(81)=石垣市=が鎮魂歌として琉球民謡『えんどうの花』」と『なんた浜』を独唱。124人の学徒を含む500人余の犠牲者のみ霊が眠る嘉手納の丘に、優しい歌声が響き渡った。」
⑤「長年、同窓会の事務局長を務め、2012年に85歳で死去した知念正喜さんの妻・節子さん(85)から、知念さんが生前大切に保管していた県立農林学校の制服のボタンが、北部農林高校展示資料室に贈られた。」
⑥「同日嘉手納町では、同町出身の戦没者ら649人の名を刻銘した招魂之塔でも平和祈願祭が開かれた。」


(2)琉球新報-海上保安官を釣り用ルアー万引き疑いで逮捕-2019年8月15日 12:35


 琉球新報は、「浦添署は14日、浦添市内のリサイクルショップで、釣り用のルアー11個を万引したとして、窃盗容疑でうるま市塩屋の海上保安官(26)を逮捕した。同署によると容疑を否認している。第11管区海上保安本部によると、容疑者は中城海上保安部所属の1等海上保安士。陸上職員として勤務していた。」、と報じた。


(3)琉球新報-「命は一人のものじゃない」 HY仲宗根泉さんが歌い継ぐ祖母の戦争体験と“命のリレー”-2019年8月15日 09:50


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「15日は終戦記念日。戦争体験者が高齢化し、戦争体験がない世代が戦争を語り継ぐ時代になっている。バンドHYの仲宗根泉さん(35)は祖母から聞いた戦争体験を元に曲を発表している。そして母になった今、6歳の娘にこの曲と共に祖母から受け継いだことを伝える。それは祖先から続く『命のリレー』だ。」
②「戦争の映画では敵味方という描かれ方をするし、幼いとどうしても『どっちが悪い』と考えてしまう。仲宗根さんもそうだったという。しかし、そんな仲宗根さんに対し祖母は『敵味方ではないよ。大事なのはみんな助け合うこと。命が大事だよ。命はみんな平等だよ』と説いた。『いつか戦争をテーマに曲を作る時が来たら、おばあの言っていたことを書きたい』と思って温めていたのが、2010年に発表した『時をこえ』だった。」
③「歌詞の中にはこんな一節がある。『胸に刻みなさい あなたのその鼓動 昔、昔に繋(つな)がるこの命 大切に生きなさい』。歌詞を書いていた頃、ニュースでは頻繁に自殺者の多さが取り上げられていた。『命とは何か』を考えると、祖母の言葉を思い出した。『私のこの命はおじい、おばあがつなげてくれたもの。自ら命を絶つ人がこんなに多いけど、その命は一人のものじゃない』」
④「仲宗根さんは祖母から聞いた話と一緒に『時をこえ』を娘に聴かせている。今年、娘は学校の平和学習でガマに入った。その後、歌のモデルにもなった曾祖母に会った娘は『今自分がいるのはおばあちゃんからの命のリレーなんだね。おばあちゃん、戦争を生き抜いてくれてありがとう。長生きしてね』と伝えたという。」
⑤「歌を通して伝えたかったこと、学校での平和学習で感じ学んだことが娘の中でつながった。『子どもに伝える【伝え方】が重要。怖い、誰が悪い、傷つけたら駄目ではなく、命は自分だけのものではないことを伝えることなのではないでしょうか』」
(玉城江梨子)


(4)沖縄タイムス-[イチから分かる ニュース深掘り] 沖縄・辺野古の基地建設を巡る二つの裁判 目的は埋め立ての中止 沖縄県、承認撤回の復活を追求-2019年8月15日 14:42


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「-名護市辺野古の新基地建設を巡って、県が国を相手に二つの裁判をしているよね。:『そうだよ。7月17日に地方自治法、8月7日に行政事件訴訟法という二つの違う法律に基づいて、裁判を起こしたんだ。【辺野古】に関連して国と県の争う裁判は8度目になるよ』」
②「-なぜそうなったの。:『県は2013年12月に辺野古の海を埋めてもいいよ、って国に【埋め立て承認】を出したよね。そして国は工事を始めた。ただ、当初は想定しなかった問題が後から次々と出てきた、と県は主張しているんだ』」
③「-例えば?:『埋め立てる海底が非常に軟らかいことが調査で分かり、予定にない改良工事が必要になったんだ。工事の期間が延びるので、埋め立ての目的だった普天間飛行場の返還が遅れるよね。他にも国が県との約束を守らないとか、サンゴやジュゴンといった希少生物の保護が不十分といった理由で、県は新たな問題が生じたので昨年8月31日に承認を【撤回】した。国は工事をできなくなったんだ』」
④「-国は困るよね。:『だから沖縄防衛局は、承認の【撤回】は違法として、公有水面埋立法を担当している国土交通相に、行政不服審査法という法律に基づいて【撤回】を取り消してほしいと求めたんだ。国交相は4月5日にそれを認め、【撤回】を取り消すと【裁決】した』」
⑤「-県はどうしたの?:『行政不服審査法は一般の国民が国や県の許可や許可の取り消しなどに不服がある場合、裁判だと時間がかかるから、簡単な手続きで素早く結果が出ることを目的としているんだ。沖縄防衛局は一般国民ではないし、同じ国の組織である国交相が防衛局の訴えを認めて、県の撤回を取り消すのは不公平だということで、県が【国交相の裁決】の取り消しを求めたのが、二つの裁判なんだ』」
⑥「-二つも必要なの?:『県は辺野古新基地建設に反対している。【国交相の裁決】を取り消せば【県の撤回】が復活し、工事を止めることができるよね。二つの裁判の目的は同じだけど、そこへ向かうルートが違うと考えれば分かりやすい。右から行くと大きな山があり、左から行くと深い池がある。どちらも目的地に到着するには厳しいけど、障害の種類が違うので到着できる可能性は高まることになるね』」
⑦「-具体的な違いは。:『7月17日の裁判は、地方自治法で【裁決】は裁判の対象外と定めている。今回の【国交相の裁決】は、それに当てはまるので、本来は裁判所で審査することではなく、県が訴えることはできない。でも県は【国は一般国民ではない】などの理由で【違法な裁決】だから【裁判で取り消すことができる】と主張する』」『【裁判の対象】と認められた時点で【国交相の裁決は違法】だから【県勝訴】になる。この場合、国交相の裁決は取り消され、国は工事を中止する。【国交相の裁決】は間違いと認められただけで、【県の撤回】が正しいと認められたわけではないから国が【県の撤回は違法】と新たに訴える可能性は残っているんだ』」
⑧「-8月7日の裁判は。:『この裁判では【国交相の裁決】が裁判の対象になるよ。県が国を相手に裁判を起こす資格があるか、この問題は裁判で解決できるか、といったことをまず裁判所に認めさせないと、県が求める【県の撤回】は正しい、それを取り消した【国交相の裁決は間違い】という問題の本質的な部分を裁判所で審査してもらえないんだ。やはり入り口までに大きな障害があるね』」
⑨「-そもそも、なぜ何度も裁判になるの。:『国と県や市町村は、対等協力の関係といわれている。争いがあれば、地方自治法で定めた流れで解決することを想定しているんだ。でも、国が一般国民を保護・救済する目的の行政不服審査法を使った時点で、本来の流れから外れてしまった。県が求める【県の撤回】が正しいか、どうかの判断を裁判所に仰ぐ前に、高い山や深い池が存在してしまったんだ。目的地に到着するために県はいくつも裁判を起こさざるを得なくなった。国にも責任があるといえるのではないかな』」    (政経部・福元大輔)


(5)沖縄タイムス-「大変な状況」台風続きで食料不足 沖縄の離島で約2週間も船便欠航続く-2019年8月15日 07:51


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【南北大東・多良間】台風9、10号の影響で定期船の欠航が続き、南北大東島や多良間島など離島で食料品が不足している。南北大東島は2日を最後に船が入港していない。Aコープ南大東店では旧盆用の果物やかまぼこを急きょ、航空便で取り寄せたものの、乳製品などが品薄で、店員は『大変な状況。住民たちがどこまで我慢できるのか不安だ』と話した。」
②「大東海運によると、那覇発南北大東行きの定期船は1カ月に6往復程度運航するが、8月に入ってからは1往復だけ。6日と10日に大東島に到着する予定だった定期船が台風の影響で欠航となった。次の定期船は16日に那覇を出発し、17日に南北大東島に到着予定だが、台風の影響が抜けなければ島に接岸できず、欠航になる可能性がある。」
③「Aコープ南大東店では旧盆用の食品を航空機輸送で対応したが足りていないという。生鮮食品担当の山下典子さん(60)は『特に牛乳の需要が高い。定期船の欠航が続くなら、さらに空輸を考えなければならない。21日には学校が始まるので、それまでにはどうにか船が出てほしい』と話していた。」
④「多良間島でも、宮古島と結ぶフェリー『たらまゆう』が7日から11日まで欠航し、牛乳や肉、野菜類が不足している。Aコープたらま店の平良勝店長(42)によると、台風10号の影響で、本土から那覇への物流も滞っているため、島へ到着する物資の中には欠品も多いという。」
⑤「多良間島と宮古島とを結ぶ空路もあるが、船舶に比べて運賃がかかるため、食料品の輸送は主にフェリーに頼っている。平良さんは『早く元の状態に戻ってほしい』と話した。」



by asyagi-df-2014 | 2019-08-15 18:18 | 沖縄から | Comments(0)

最低賃金のあり方を考える。

 朝日新聞(以下、「朝日」)は2019年8月7日、「最低賃金『平均1千円』に達するころ…地域格差は拡大?」。と報じた。
 この記事で、最低賃金を考える。
「朝日」は、まず、「最低賃金の今年度の引き上げ額の『目安』が厚生労働省の有識者会議で示されました。東京都と神奈川県の時給は初めて1千円台に乗る一方、17県は700円台にとどまる見込みで、地域間の格差は広がりそうです。こうした現状について、最低賃金の制度に詳しい立教大の神吉(かんき)知郁子(ちかこ)准教授(労働法)と考えました。」、と次のように伝えている。


(1)「―労使の代表と大学教授でつくる厚労省の有識者会議が7月末に示した『目安』通りならば、引き上げ率は例年並みとなる一方、全国加重平均は901円に届きます。:『今回の目安の引き上げ率は3.09%。3%台の引き上げが続いてきた過去3年の実績の延長線上で落としどころを探った印象だ。【3%以上の引き上げ】と【平均900円以上】の二つのメルクマールの達成ありきの結果のようにも見える。意外性はなかった』」
(2)「―東京都と神奈川県の最低賃金が初めて1千円を超える一方、目安通りならば、トップの東京都と最下位の鹿児島県の金額差は2円拡大し、226円となる見込みです。:『都市部と地方の最低賃金の格差は開く一方だ。格差を縮小するには、東京など都市部の伸びを抑える一方で、地方をそれ以上に伸ばすしかない。ただ、地方をどこまで引き上げるかについての手がかりとなる数字がないなか、そこまで踏み込むつもりがあるのか。今回の目安の決定からは、そこは見えてはこなかった』」
(3)「―安倍政権は『年3%の引き上げ』を通じて『全国加重平均1千円』を早期に達成するという目標を掲げています。:『政権の数値目標が、近年の大幅な引き上げを後押ししているのは間違いない。ただ、全国加重平均は、働く人の数に応じて地域を重みづけして算出するもの。このままのペースとやり方で【加重平均1千円】を達成するころには、東京都の最低賃金は1千円をはるかに上回る一方、地方との格差はさらに拡大しているだろう』」
(4)「―都道府県ごとに最低賃金に差が付く現状には批判的ですね。:『先進国では、働く地域を理由に最低賃金に差をつける国は少数派だ。コンビニの商品の値段は変わらないのに、働く人の賃金は県境をまたいで差がつく。この現状に、疑問を持つ人は多い。労働の対価である賃金の格差は、人権問題になり得る。差をつけるには本来、相応の理屈が必要。その理屈が地域でいいのかが、改めて問われている』」
(5)「―日本の最低賃金は国際的にみて低い、とよく言われます。:『日本の最低賃金の水準は、フルタイム労働者の平均賃金(中央値)の4割超にとどまる。その割合は、先進国では最も低い部類だ。フランスやルクセンブルクの最低賃金は平均賃金の6割に達している。豪州は約5割だが、6割が目標と明言している。フルタイム労働者の平均賃金を物差しにして、その5~6割を最低賃金とするのが先進国の標準と言える』」
(6)「―国際的にみれば、日本の最低賃金は引き上げの余地がまだあるということですか。:『最低賃金がフルタイム労働者の賃金の半分に満たない日本の状況は問題で、この賃金格差は是正するべきだ。ただ、どの程度の賃金格差までなら容認できるかは、国によって異なる。【最低レベルは6割だ】【半分以下では公正さを欠く】といった社会的な議論が必要だ』」
(7)「―具体的に、どの程度まで引き上げるべきでしょう。:『欧州の例を参考にすれば、フルタイム労働者の平均賃金の約6割にあたる1200円台までは引き上げ余地と見ることができる』」
(8)「―最低賃金を引き上げると雇用に悪影響が出る、との指摘も多いです。:『例えば、ここ3年で最低賃金を30%近く上げた韓国では、負担に耐えかねた企業の倒産が相次ぎ、雇用情勢は冷え込んでいる。ある一定の限界を超えたり、急激に引き上げたりすれば、雇用の減少は当然あり得る。ただ、日本で問題なのは、実際に地域で雇用にどのような影響が出ているかについて、有効な検証がなされていないことだ。おっかなびっくりな議論に終始せず、現状を正確に把握すれば、最低賃金を上げるのに必要な対策も見えてくるはずだ』」
(8)「―現在の最低賃金は、労使の代表が互いの主張をぶつけ合ったうえで、すりあわせて決める仕組みですが、『年3%の引き上げ』を掲げる安倍政権の意向が事実上の議論の前提になっています。:『最低賃金は、下回れば罰則があり、企業の自由を縛るものだ。だからこそ、労使で議論しながら決めてきた。過去の労使の議論は膠着(こうちゃく)しがちで、1~2円の引き上げも簡単ではなかった。だからといって政権目標に追随して【結果的に3%上がればいい】というのでは、最低賃金制度の持続可能性は危うい。あるべき賃金の姿について、労使が主体的かつ継続的に議論をリードしていくべきだ』」(榊原謙)


 ここには、一つの大きな示唆がある。
「最低賃金は、下回れば罰則があり、企業の自由を縛るものだ。だからこそ、労使で議論しながら決めてきた。過去の労使の議論は膠着しがちで、1~2円の引き上げも簡単ではなかった。だからといって政権目標に追随して『結果的に3%上がればいい』というのでは、最低賃金制度の持続可能性は危うい。あるべき賃金の姿について、労使が主体的かつ継続的に議論をリードしていくべきだ」
 政権の思惑によって「政策」を決定するのではなく、仕組みを(こうこでは正常な労使関係)作り上げることによって、持続可能な状況を作っていくことが大事だということである。
また、ここで一つのことを確認できた。
「先進国では、働く地域を理由に最低賃金に差をつける国は少数派だ。コンビニの商品の値段は変わらないのに、働く人の賃金は県境をまたいで差がつく。この現状に、疑問を持つ人は多い。労働の対価である賃金の格差は、人権問題になり得る。差をつけるには本来、相応の理屈が必要。その理屈が地域でいいのかが、改めて問われている」
 さらに、「フルタイム労働者の平均賃金を物差しにして、その5~6割を最低賃金とするのが先進国の標準」だということと、「欧州の例を参考にすれば、フルタイム労働者の平均賃金の約6割にあたる1200円台までは引き上げ余地と見ることができる」、ということ。



by asyagi-df-2014 | 2019-08-15 15:15 | 書くことから-労働 | Comments(0)

福島第一原発は津波が来る前に壊れていた。

 MSNニュ-スが2019年8月13日、文春オンラインの「『福島第一原発は津波が来る前に壊れていた』元東電社員“炉心専門家”が決意の実名告発」を流した。
これは、次の内容である。


(1)福島第一原発事故から8年。
(2)大事故を受けて、一時は「稼働中の原発はゼロ」という状態にもなったが、新しい安全基準(「新規制基準」)が定められ、現在、国内で7基の原発が稼働中だ(玄海原発4号機、川内原発1・2号機、大飯原発4号機、高浜原発3・4号機、伊方原発3号機)。
(3)2013年に定められた「新規制基準」について、電気事業連合会はこう説明している。
「東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故では地震の後に襲来した津波の影響により、非常用ディーゼル発電機・配電盤・バッテリーなど重要な設備が被害を受け、非常用を含めたすべての電源が使用できなくなり、原子炉を冷却する機能を喪失しました。この結果、炉心溶融とそれに続く水素爆発による原子炉建屋の破損などにつながり、環境への重大な放射性物質の放出に至りました。こうした事故の検証を通じて得られた教訓が、新規制基準に反映されています」
(4)要するに、「津波で電源を喪失し、冷却機能を失ってメルトダウンが起こり、重大事故が発生した」ということだ。この点に関して、津波の規模が「予見可能だったか、想定外だったか」という議論がなされてきた。しかし双方とも「津波が事故原因」という点では一致し、多くの国民もそう理解している。
(5)ところが、「津波が原因」ではなかったのだ。
(6)福島第一原発は、津波の襲来前に、地震動で壊れたのであって、事故原因は「津波」ではなく「地震」だった――“執念”とも言える莫大な労力を費やして、そのことを明らかにしたのは、元東電「炉心専門家」の木村俊雄氏(55)だ。
(7)木村氏は、東電学園高校を卒業後、1983年に東電に入社、最初の配属先が福島第一原発だった。新潟原子力建設所、柏崎刈羽原発を経て、1989年から再び福島第一原発へ。2000年に退社するまで、燃料管理班として原子炉の設計・管理業務を担当してきた“炉心屋”である。東電社内でも数少ない炉心のエキスパートだった木村氏は、東電に未公開だった「炉心流量(炉心内の水の流れ)」に関するデータの開示を求め、膨大な関連データや資料を読み込み、事故原因は「津波」ではなく「地震」だったことを突き止めた。
(8)「津波が来る前から、福島第一原発は危機的状況に陥っていた」。「事故を受けて、『国会事故調』『政府事故調』『民間事故調』『東電事故調』と4つもの事故調査委員会が設置され、それぞれ報告書を出しましたが、いずれも『事故原因の究明』として不十分なものでした。メルトダウンのような事故を検証するには、『炉心の状態』を示すデータが不可欠となるのに、4つの事故調は、いずれもこうしたデータにもとづいた検証を行っていないのです。ただ、それもそのはず。そもそも東電が調査委員会に、そうしたデータを開示していなかったからです。そこで私は東電にデータの開示を求めました。これを分析して、驚きました。実は『津波』が来る前からすでに、『地震動』により福島第一原発の原子炉は危機的状況に陥っていたことが分かったのです」
(9)7基もの原発が稼働中の現在、このことは重大な意味をもつ。「津波が原因」なら、「津波対策を施せば、安全に再稼働できる」ことになるが、そうではないのだ。
(10)木村俊雄氏が事故原因を徹底究明した「福島第一原発は津波の前に壊れた」の全文は、「文藝春秋」9月号 に掲載されている。


 まずは、「文藝春秋」9月号をの購入してみるか。




by asyagi-df-2014 | 2019-08-15 12:33 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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