2019年 08月 12日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年8月12日

主権の喪失が危険性の放置を認めることになる。
「米軍普天間飛行場所属のCH53D大型輸送ヘリが沖縄国際大学に墜落した2004年から18年までの15年間、県内で発生した米軍航空機の関連事故は511件に上ることが分かった。墜落は9件で、部品落下や機体からの出火、パンクなどが92件、緊急着陸や不時着は410件だった。日米は沖国大の事故を受けて設定した米軍機事故に関するガイドラインを今年7月に改定し、日本側の迅速な立ち入りを目指すとした。一方で、事故は県内各地で毎年相次ぎ、危険性が放置され続けている。」、と沖縄タイムス。
 何が必要なのかは、明らかである。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年8月12日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-沖縄で米軍機事故、15年で511件 墜落9件、不時着多数の現状 危険性の放置続く-2019年8月12日 06:50


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属のCH53D大型輸送ヘリが沖縄国際大学に墜落した2004年から18年までの15年間、県内で発生した米軍航空機の関連事故は511件に上ることが分かった。墜落は9件で、部品落下や機体からの出火、パンクなどが92件、緊急着陸や不時着は410件だった。日米は沖国大の事故を受けて設定した米軍機事故に関するガイドラインを今年7月に改定し、日本側の迅速な立ち入りを目指すとした。一方で、事故は県内各地で毎年相次ぎ、危険性が放置され続けている。」
②「県は普天間飛行場と嘉手納基地の所属機、県外や国外の基地から飛来する外来機が県内で起こした事故をまとめている。」
③「普天間所属の米軍機は16年12月に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが名護市安部の海岸に墜落。墜落にはカウントされていないが、17年10月には東村高江の牧草地にCH53E大型輸送ヘリが不時着した後に炎上した。」
④「沖国大以降の墜落事故で最も多いのは嘉手納基地所属のF15戦闘機で、06年、13年、18年の3件が発生し沖縄近海に墜落した。嘉手納所属ではこのほか08年に嘉手納エアロクラブ所属のセスナ機が名護市の畑、13年8月にHH60救難ヘリコプターが宜野座村のキャンプ・ハンセンで墜落した。」
⑤「また、墜落9件のうち2件は16年9月に米軍岩国基地所属のAV8ハリアー、18年11月に同基地所属のFA18戦闘攻撃機が沖縄近海に墜落。政府が強調する沖縄の負担軽減に逆行する外来機の飛来が事故を引き起こしている。」
⑥「『不時着』が410件と多くなっているのは基地内への緊急着陸を含んでいることが理由だが、17年9月に普天間所属のオスプレイが新石垣空港に緊急着陸し滑走路が一時閉鎖され、18年には普天間所属のヘリが立て続けに民間地に着陸する事故も発生している。」
⑦「県民を危険にさらす部品落下や、着陸時にタイヤの空気が抜けるパンクなども多かった。」


(2)沖縄タイムス-沖国大ヘリ墜落から13日で15年、在校生で「詳細知っている」のは15% 「(そもそも事故を)風化させたくない理由は?」との意見も-2019年8月12日 06:50


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【宜野湾】沖縄国際大に米軍普天間飛行場所属のCH53D大型輸送ヘリコプターが墜落・炎上した事故について、『詳細を知っている』と答えた沖国大生は15・9%で、約8割は『聞いたことがある』や『少し知っている』程度にとどまることが分かった。13日で事故から15年を迎えるのを前に、同大図書館の上江洲薫館長が7月、同大の学生を対象にアンケートを実施し、1952人から回答を得た。」
②「学生はヘリ墜落当時に未就学児だった世代。事故で焦げたアカギのモニュメントや旧本館の壁の一部を保存している大学敷地内の『ポケットパーク』は42・2%が知らず、『知っているが行ったことはない』が28・2%。大学図書館にある事故関連資料室についても36・8%が知らず、43・4%は『知っているが行ったことはない』と答えた。」
③「自由記述欄には『(そもそも事故を)風化させたくない理由は?』との意見も複数あった。」
④「上江洲館長は『事故を積極的に知ろうとする学生は多くないように見える。大学には政治的な客観性が求められるが、一部の学生は、いろいろな意見の基になる材料を知ることさえ受け付けないことが分かり、考えさせられた』と話している。」


(3)琉球新報-「普天間閉鎖を」「15年たっても何も変わっていない」 沖国大ヘリ墜落事故から15年 宜野湾市役所前で抗議集会-2019年8月12日 09:47


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【宜野湾】沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落した事故から13日で15年になるのを前に、島ぐるみ会議ぎのわんと普天間爆音訴訟団は11日、宜野湾市役所前で抗議集会を開いた。市内外から約150人が駆け付けた。のぼりやプラカードを掲げた市民らは、米軍普天間飛行場の早期閉鎖を求めた。」
②「事故当時、宜野湾市長だった伊波洋一参院議員は『オスプレイも配備され、今の普天間はあの頃よりひどくなっている。普天間を返還させ、沖縄の発展につなげていく』と訴えた。」
③「訴訟団の島田善次団長は『15年たっても何も変わらない。声を上げると同時に行動しなければらない』と述べた。」
④「沖縄国際大学からは経済学部准教授の齋藤星耕さん(38)=宜野湾市=が参加。岐阜県出身の齋藤准教授は『日本政府の態度が変わらないのは、本土出身者として責任を感じる』と話した。」


(4)沖縄タイムス-「酒は抜けたと思った」と容疑を否認 米軍属の教員を酒気帯びで逮捕 沖縄県警-2019年8月12日 10:35


 沖縄タイムスは、「沖縄署は12日、酒を飲んで車を運転したとして、南風原町の米軍属で基地内の小学校職員の男(49)を道交法違反(酒気帯び運転)で現行犯逮捕した。調べに対し『酒は抜けたと思った』と容疑を否認しているという。逮捕容疑は12日午前4時半ごろ、沖縄市胡屋の道路で酒気を帯びた状態で普通乗用車を運転した疑い。呼気からは基準値の2倍近いアルコールが検出された。巡回中の警察官が速度超過の車を停車させ職務質問したところ、男から酒のにおいがしたという。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-あえて集落目指しているのか 夜間に米軍ヘリの爆音 張り巡らされた空の危険 「負担軽減なっていない」-2019年8月12日 10:10


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「東村高江の西銘晃さん(66)は15年前、車の運転中にラジオで沖縄国際大学へのヘリ墜落を知った。『またどこかに落ちるのでは』。その不安が現実のものとして自身に降りかかったのは、2017年10月のことだ。」
②「米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリが、西銘さんの牧草地に不時着炎上。機体は大破し、周辺の土壌も西銘さんの同意がないまま運び出された。」
③「高江に隣接する米軍北部訓練場の過半(約4千ヘクタール)が返還されたのは16年12月。政府は『基地負担軽減』を強調したが、高江周辺には6カ所の着陸帯(ヘリパッド)が返還条件として新設された。牧草地の炎上事故はその約1年後だった。」
④「西銘さんは『返還後も午後11時ごろまで飛行することがしばしば。負担軽減になっていない』と嘆く。沖縄防衛局の測定で60デシベル以上の騒音は18年度、高江区の牛道、車の両地域でそれぞれ過去最多となった。」
⑤「集落には米軍機が避けて通るための航空標識灯が新たに設置されたものの、西銘さんは『標識灯を目印にあえて集落を目指しているのかと思うくらい、特に夜に飛んでいる。なんでわざわざこの上空を通るのか』と怒る。」
⑥「一方、普天間飛行場の移設先として新基地建設工事が進む名護市辺野古。隣接するキャンプ・シュワブ訓練場内には六つのヘリパッドがあり、『戦術着陸帯』に位置付けられる。離着陸や旋回訓練が実施され、集落上空も飛行経路にかかっている。『人口の多い少ないの問題じゃない。一般市民をないがしろにされたら困る』。辺野古に住む金城武政さん(62)は、新基地ができれば訓練が激しさを増すと懸念する。」
⑦「政府は辺野古に移設すれば『飛行経路も海上へ変更され、騒音対策が必要な住宅はゼロになる』と強調する。しかし、米軍によると県内の米軍施設に設置されているヘリパッドは88カ所。普天間から辺野古に移設されても、ヘリパッドでの訓練は続く。『新基地にはオスプレイが最大100機駐機できるとされる。夜間訓練も当たり前になるんじゃないか』。県内各地に網の目のように張り巡らされた『空の危険』。そこに絡めとられた現実が、金城さんの心を重くする。」
(北部報道部・當銘悠、嘉良謙太朗)



by asyagi-df-2014 | 2019-08-12 17:53 | 沖縄から | Comments(0)

「裁判記録に刻まれた人々の声が闇に葬られることがあってはならない。」

 どういうことが起きているのか。
東京新聞が2019年8月5日、「憲法裁判記録 8割超を廃棄 自衛隊・長沼ナイキ、『宴のあと』訴訟 検証不能に」、と次のように報じている。

(1)自衛隊に一審札幌地裁で違憲判決が出た長沼ナイキ訴訟や、沖縄の米軍用地の強制使用を巡る代理署名訴訟をはじめ、合憲違憲などが争われた戦後の重要な民事裁判の記録多数を、全国の裁判所が既に廃棄処分していたことが分かった。代表的な憲法判例集に掲載された百三十七件について共同通信が調査した結果、廃棄は百十八件(86%)、保存は十八件(13%)、不明一件だった。判決文など結論文書はおおむね残されていたが、審理過程の文書が失われ、歴史的な憲法裁判の検証が不可能になった。」 
(2)裁判所の規定は重要裁判記録の保存を義務づけ、専門家は違反の疑いを指摘する。著名裁判記録の廃棄は東京地裁で一部判明していたが、全国規模で捨てられていたことが分かったのは初めて。米国などでは重要裁判記録は原則永年保存され閲覧できる。
(3)元原告ら当事者から「重要な記録で残すべきだった。残念だ」などの声が上がっている。
(4)裁判所の規定は「史料または参考資料となるべき」裁判記録を事実上永久保存の「特別保存」とするよう義務づけるが、特別保存は今回調査した中では六件のみ。他に一件が国立公文書館に移送、それ以外の経緯で十一件が現存し、計十八件が保存されていた。判明した多数の廃棄が適切か否かについて最高裁は「(廃棄は)各裁判所の個別の判断」とし回答を避けた。
(5)裁判記録は訴状をはじめ原告や被告が出した書類、法廷やりとりの記録など全てをとじた文書で、裁判所の規定では通常の民事裁判の場合、確定や和解後に一審の裁判所が五年間保存し廃棄する。重要裁判にもそのまま適用し特別保存を判断してこなかった形。判決文は別扱いの五十年保存。
(6)調査した百三十七件は「憲法判例百選第六版I・II」(有斐閣)掲載の判決から、検察庁が保管する刑事事件を除いた。廃棄が分かった中には長沼ナイキや沖縄代理署名のほか、有田八郎元外相が三島由紀夫の小説「宴のあと」でプライバシーを侵害されたと訴えた訴訟、米国人弁護士が提訴し裁判の一般傍聴者のメモ解禁につながった法廷メモ訴訟、法律を違憲とした広島薬局距離制限訴訟や国籍法違憲訴訟、公立中での生徒の思想信条の自由が論じられた麹町中内申書訴訟などがある。
(7)政教分離が問われた津地鎮祭訴訟や、空港周辺住民が夜間飛行差し止めなどを求めた大阪空港訴訟の記録は特別保存されていた。

 この「歴史的な憲法裁判の検証が不可能になった。」ことについて、沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2019年8月7日、「[憲法裁判記録] 国民の共有財産 葬るな」、と社説で論評した。
「タイムス」は、次のように指摘する。


(1)裁判の記録が廃棄されていたことに、驚いた人は多かったのではないか。憲法に関わる戦後の重要な裁判記録の8割超が廃棄されていたことが、共同通信の取材で明らかになった。
(2)廃棄された中には、大田昌秀元県知事が在沖米軍基地強制使用に関する代行手続きを拒否した「代理署名訴訟」も含まれていた。公権力の不当な行使に沖縄県民が異議を申し立てた裁判。沖縄のみならず、日本の裁判史の中でも極めて重要な訴訟だ。公正に裁判が行われたか、検証する手がかりが失われたことになる。
(3)廃棄が分かったのは、代表的な憲法判例集に掲載された「裁判記録」137件のうちの118件(86%)。裁判記録とは、原告や被告が裁判所に提出した書類や法廷でのやりとりなど。判決文はおおむね残されていたが、審理過程を示すそれらの文書は廃棄されていた。
(4)憲法判断が示されたり、社会の耳目を集めるなど、後の史料や参考資料となる重要な裁判は特別保存として、原則永久保存することが裁判所の規定で義務付けられている。通常の民事裁判は5年保存し廃棄される。重要裁判にもそれをそのまま適用し、特別保存しなかった形だ。廃棄は規定違反の疑いがある。


 また、「タイムス」は、こうした裁判所による廃棄を痛烈に批判し、新たな仕組み作りを指摘する。


(1)判例の一つ一つが社会を変え、歴史をつくってきた。そのすべての記録は国民の共有財産である。その意識の薄さが、ずさんな管理を招いたのではないか。国民の「知る権利」をないがしろにするものだ。
(2)重要な記録をあえて「捨てる」という行為は、歴史の審判を回避するものではないかと勘繰りたくなるほどだ。
(3)重要裁判の記録保存は裁判所の内部規定で定められているだけだ。最高裁は「(廃棄は)各裁判所の個別の判断」としており、何を特別保存とするかも各裁判所任せだという。
(4)裁判記録を巡る基準は曖昧模糊(もこ)としており、今回の報道をきっかけに、最高裁は第三者委員会をつくり、保存の在り方について、厳格な制度づくりを進めるべきだ。
(5)米国では重要裁判記録は原則、永年保存される。多くの裁判所が記録をデータベース化し、登録すればインターネットで検索や閲覧、ダウンロードできるところもあり、利便性が高い。
(6)日本でも、裁判記録が効率的、適正に利用できる仕組みづくりが必要だ。


 「タイムス」は、最後にこう結ぶ。


「『(外国系の)子どもたちの人生を変えたと思った。あの裁判、ちっぽけなことだったのか』。フィリピン人の母を持つ三好真美さん(21)は日本国籍を求め、小学生のとき、国籍法違憲訴訟の原告として法廷に立った。国籍法改正につながった裁判記録が破棄されたことに戸惑いを隠さない。裁判記録は、原告の勇気ある訴えの軌跡だ。特に憲法裁判は基本的人権に関わることが多い。裁判記録に刻まれた人々の声が闇に葬られることがあってはならない。」


 この記事を目にした時、この国の「悪意」を想った。
どこかで、例えば、米国で真実が新たに明らかになるとわかったから、廃棄をしたのではないかと。
「タイムス」は、「裁判記録に刻まれた人々の声が闇に葬られることがあってはならない。」、と指摘するが、もう一つは、この国の「闇」が隠されたのではないかと。



by asyagi-df-2014 | 2019-08-12 09:36 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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