2019年 08月 08日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年8月8日

「魂の飢餓感」。
 この言葉をもう一度噛みしめる時なのかもしれない。
「翁長雄志前沖縄県知事=享年(67)=が膵臓がんで死去して、8日で1年になる。その11日前に表明した名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て承認の撤回で一時的に工事は止まったものの、撤回の効力は取り消され、工事が進んだ。県が国を提訴するなど、争いは続いている。」、と沖縄タイムス。
また、「県内出版社ボーダーインク編集者の新城和博さん(56)は『翁長前知事はオール沖縄というムーブメントの中心人物で平成の沖縄を代表する政治家。死去後は翁長さんの思想や言葉を考えるために本が読まれている』と評した。」、と。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年8月8日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-性暴力許さない 11日、那覇でも「フラワーデモ」 全国に連帯-2019年8月8日 07:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「性暴力を許さない―。花を片手に、共感する人同士が静かに思いを寄せ合う『フラワーデモ』が11日午後7時から、那覇市泉崎の県庁前県民広場で開かれる。4月以降、法制度や性暴力に無理解な社会に抗議し、全国各地で毎月11日に開催されているデモで、沖縄では初開催となる。女性団体『おきふぇみ』のメンバーで呼び掛け人の上野さやかさん=浦添市=と、宮城朋子さん=宜野湾市=は『性暴力は話題にしづらいが、このような場で思いを共有し全国とつながれば』と話している。」
②「全国で広がっているフラワーデモは、3月に立て続けに性犯罪の裁判で4件の無罪判決が言い渡されたことをきっかけに、作家の北原みのりさんが会員制交流サイト(SNS)で呼び掛けて4月11日、東京で始まった。8月11日は全国17都市で行われる予定。」
③「福岡地裁では、女性が抵抗できなかった状況を裁判所は認めながらも、男性は女性が合意していたと勘違いしていたとし無罪に。名古屋地裁で娘に性虐待していた父親が無罪になったケースでは、裁判所は『抵抗しようと思えばできた』と結論付けた。さらに12歳の娘を強姦し続けていた父親の裁判で静岡地裁は、家が狭いことを理由に娘の証言は信用できないとして無罪にした。」
④「宮城さんは『判決に怒っている人は多いと思う。【ひどい判決だよね】と言える場に、また被害者に寄り添える場になればと思う』と話した。」
⑤「沖縄では米兵の性暴力事件が後を絶たない。『誰もが【自分(または自分の家族)だったかもしれない】という思いがどこかにある』と宮城さんは述べ【無関心でいることはできても、無関係ではいられない】と指摘する。」
⑥「北原さんから沖縄での開催を打診され、自身もフラワーデモに関心を持っていた上野さんは『当日来られなくても、ツイッターやメールで声や思いを寄せてほしい』と呼び掛けた。」
⑦「元那覇市議で強姦(ごうかん)救援センター・沖縄(REICO)の高里鈴代代表をメインスピーカーに、話したい人だけがマイクを握り、メッセージボードを掲げる。刑法の性犯罪規定改正への機運の高まりを求めて、9月以降もフラワーデモを毎月11日に行う予定。詳細はツイッター(flowerdemo―okinawa)、メッセージはfdemo.oki@gmail.comまで。」


(2)沖縄タイムス-「魂の飢餓感」は今も…翁長前知事の死去から1年 残した「言葉」に再び脚光-2019年8月8日 04:50


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「翁長雄志前沖縄県知事=享年(67)=が膵臓(すいぞう)がんで死去して、8日で1年になる。その11日前に表明した名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て承認の撤回で一時的に工事は止まったものの、撤回の効力は取り消され、工事が進んだ。県が国を提訴するなど、争いは続いている。」
②「在任中の知事の死去は県政史上初めてで、県民に衝撃が広がった。昨年9月30日の知事選では翁長氏の遺志を引き継ぐと訴えた玉城デニー知事が当選を果たし、県政を担っている。」
③「ことし2月の県民投票では投票者数の7割以上が、辺野古の埋め立て工事に反対の意思を示した。民意を背景に玉城知事は『対話によって解決策を探るのが、本来の民主主義の在り方』と日米両政府に協議の場を設けるよう働き掛けるが、実現していない。」
④「『この1年で関連本の販売数が伸びて驚いている。沖縄の政治家でこの人気は異例だ』。前県知事の翁長雄志さん(享年67)が亡くなり8日で1年になるのを前に、沖縄本を扱う那覇市内の書店担当者はこう口をそろえた。『本当の民主主義とは何か、沖縄から発信していく』と知事在職中に注目された発言をつづった書籍は今も高い人気だ。書店では没後1年で特集コーナーを設ける動きもあり、関連本が再び脚光を浴びそうだ。」    (社会部・砂川孫優)
⑤「ジュンク堂書店那覇店では常設の『基地問題コーナー』に6種類の翁長さん関連本が並ぶ。死去後は翁長さんの著書が数日で完売したほか、知事選出馬時から死去までの主要発言をまとめた『沖縄県知事翁長雄志の【言葉】』(沖縄タイムス社発刊)が重版されるなど、1年で関連本の販売数は約2千冊を超えた。」
⑥「森本浩平店長(44)は『政治家の本がこれだけ求められるのはまれ。沖縄を訪れた観光客も購入するなど、沖縄イコール翁長前知事のイメージが全国に根付いている』と振り返った。」
⑦「リブロリウボウブックセンターでは、30~40代の男女が基地問題の本と同時に購入するなど幅広い客層が手にしている。郷土史担当の宮里ゆり子さん(36)は『亡くなる直前まで県知事として働いた翁長さんの言葉は人々を考えさせる。1年を機にまた本を手にとってほしい』と話した。一方、昨年10月から今年2月には翁長さんの発言を新聞記事で振り返る『沖縄県知事翁長雄志の【言葉】展』(沖縄タイムス社主催)が県内や東京で開催され、多くの人々が生前の『志』に触れた。」
⑧「開催時のアンケートには豊見城市に住む女性(13)が『亡くなるまで沖縄の平和を願い、尊敬しています。ゆっくり休んで沖縄のことを思い続けて下さい』と記したほか、宜野湾市に住む女性(34)は『県民に寄り添う姿に何度も心を奮い立たせてもらった。知事の伝えた心を受け継ぎ後世に伝えたい』と感想を寄せた。」
⑨「県内出版社ボーダーインク編集者の新城和博さん(56)は『翁長前知事はオール沖縄というムーブメントの中心人物で平成の沖縄を代表する政治家。死去後は翁長さんの思想や言葉を考えるために本が読まれている』と評した。」


(3)沖縄タイムス-目も喉も痛い…それでも撮ったヘリ墜落現場 「これが沖縄」残る記憶と証拠写真 新川美千代さん「私の見た壁」展を開催-2019年8月8日 10:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「車を止めて歩いて行くと、目が痛くなった。続いて喉。そして舌。医師に『化学物質過敏症』と診断され、火災現場や新築物件には近づかないよう言われていた。それでも新川美千代さん=浦添市沢岻=は2004年8月13日、米軍のCH53D大型輸送ヘリが墜落したと知って沖縄国際大学に向かっていた。ピリピリと広がる痛み。『自分は炭鉱のカナリアと同じだな』と思った。」
②「当時、自宅は西原町上原の高台にあった。玄関ドアを開けると青い海が『1センチくらい』見えるが、あの日は真っ黒い煙が立ち上っていたのを覚えている。昼食の片付けをしようとしていた時、事故を知らせるテロップがテレビ画面に出た。現場を訪れたのは墜落から約3時間後。消火剤かガソリンか、機体そのものが焼けているのか、何ともいえない臭いが沖国大に近づくほど強くなった。」
③「集まっていたのは消防や警察、メディア、学生だけではなかった。近所の住民、学校帰りの親子連れ、営業途中のサラリーマン。携帯電話で撮影する人がいれば、近くのコンビニで買ったインスタントカメラを構える人もいた。『みんな、使命感とかじゃなくて自然に撮っていました』と新川さん。米兵はレンズを遮ろうとしたが、集まった全員の目はふさげなかった。『一人一人が【これが沖縄だ】という証拠写真を残したんです』」
④「新川さん自身もデジタルカメラを向けた。『33歳で亡くなった父方の親戚の話を、幼い頃から何度も聞いていたからかもしれない』。1966年、離陸に失敗したKC135空中給油機がコザ市(現沖縄市)の県道に墜落。親戚は乗用車を運転していて巻き込まれたという。写真があまり残っていないためか、世間の記憶が薄いと感じてきた。『沖国大は、現場もカメラもある。絶対に記録しないといけないと思いました』」
⑤「壊れた沖国大の本館が解体された事故翌年、新川さんは当時撮影された写真を集めた展示『私の見た壁』を始めた。開催は今年で15年目。写真は今も寄せられ続けており、会場に入り切らないものが自宅に千点ほどあるという。」
⑥「『あの時、規制線の外から証拠写真を撮った全員が事故の被害者になり得ました。今もいつ何時、誰が巻き込まれるか分からない。その想像力を持ってほしいから、本当はやめてしまいたい写真展だけどやめられないんです』」                (中部報道部・平島夏実)

 米軍普天間飛行場所属のCH53D大型輸送ヘリコプターが宜野湾市の沖縄国際大学に墜落・炎上してから13日で15年がたつ。当時を記憶する人々に、今日までどう向き合ってきたのか聞いた。


(4)沖縄タイムス-沖縄県「国土交通大臣の裁決は違法」と抗告訴訟 辺野古の新基地建設巡り新たに国提訴 二つの訴訟が並行-2019年8月8日 10:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、県は7日、埋め立て承認撤回を取り消した国土交通相の裁決は違法として取り消しを求める『抗告訴訟』を、那覇地裁に提起した。県と国の辺野古を巡る訴訟は8件目。7月に国交相の裁決を『国の違法な関与』として取り消しを求めた訴訟と併せ、2つの訴訟が進む。」
②「7月の訴訟は、沖縄防衛局が私人の利益を救済する行政不服審査法を根拠に取り消しを求め、裁決の違法性のみが争点。」
③「今回の訴訟は、県に提訴の資格があると認められれば、県による承認撤回の適法性を巡る具体的な審理に入れるのが特徴だ。」
④「玉城デニー知事は7日、県庁で記者会見し『承認撤回の適法性を主張するもので、裁判所に県の正当性をしっかり訴える』との考えを示した。」
⑤「県は、大浦湾に軟弱地盤が広範に存在し、公有水面埋立法が埋め立て承認の要件とする『国土利用上適正かつ合理的』な場所とは言えないため、撤回したと主張する。埋め立て承認の条件である『留意事項』は、実施設計について事前に県と協議するとしたが、防衛局が協議せず着工した点も指摘。サンゴ類の移植をしないままの護岸工事への着手、活断層の存在、米国の高さ制限への抵触など多くの点で撤回の理由があるとし、司法に判断を仰ぐ。」
⑥「また、訴状では撤回後の昨年9月の知事選、4月の衆院沖縄3区補選、7月の参院選で『辺野古反対』を掲げた候補者が連勝したほか、2月の県民投票で投票総数の7割以上が辺野古の埋め立て工事に反対したと明記。『辺野古反対の民意は明確で、承認撤回は県民の支持を得ている』と撤回の理由を補強した。」


(5)琉球新報-「課題解決に全力で取り組む」 翁長前知事一周忌法要で玉城知事 翁長氏に決意伝える-2019年8月8日 14:30


 琉球新報は、「玉城デニー知事は8日、翁長雄志前知事の一周忌法要に出席のため、那覇市にある翁長氏の自宅を訪れた。玉城知事は記者団に『(翁長氏に)1年でさまざまな取り組みをしていると報告した。基地問題をはじめ、県のさまざまな課題の解決に向けて全力を尽くす』と改めて決意を語った。米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設については、7日に那覇地裁に新たな訴訟を提起したことを伝えたとし、『これからも安らかに見守ってくださいと報告した』と語った。」、と報じた。




by asyagi-df-2014 | 2019-08-08 17:15 | 沖縄から | Comments(0)

中央最低賃金審議会が、最低賃金は現在の方式になってから最大の引き上げを答申。

 問題意識はあったはずなのに、いつしか忘れてしまっていることが多い。
琉球新報(以下、「新報」)の2019年8月2日の社説は、このことを自覚させる。
 「新報」は、「最低賃金中央審答申 正規雇用の拡大不可欠だ」、と沖縄県の問題としてこのことを論評する。
「新報」の「最低賃金は人を雇う際の一般的な金額ではなく、憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するセーフティーネットだということを認識しなければならない。」、との観点からの指摘は、次のものである。


(1)2019年度の最低賃金は現在の方式になってから最大の引き上げ幅となり、全国平均で時給900円台に達する見込みだ。政権は「戦後最長の景気拡大」を強調してきたが、生活者に所得増の実感は乏しい。最低賃金の引き上げで労働分配率を高め、暮らしの底上げをさらに進めていく必要がある。
(2)中央最低賃金審議会の目安通りの引き上げ額だと沖縄県の最低賃金は788円となる。788円に引き上げられたとしても、週40時間働いて月の収入は13万円に届かない。年収換算では150万円程度であり、家計を維持できる十分な額ではない。
(3)これまでにも、最低賃金で働いた場合の収入が生活保護の給付水準を下回る逆転現象が起きるなど「ワーキングプア」を巡る議論があった。働くことで生活保護から脱するという意欲につながり、貧困の連鎖を生み出さない水準まで最低賃金を引き上げていくことが求められる。
(4)さらに沖縄の最低賃金額は全国平均の901円と差があり、千円に達しようとする東京、神奈川と200円以上の開きがある。物価や企業規模の水準が異なり、地方の中小零細企業にやみくもに賃上げを迫れないという事情はあるだろう。だが、住む場所によって国民の生活保障に差が生じることがあってはいけない。同じ労働であれば賃金の良い大都市圏へと人口が流出し、都市と地方の経済力の格差を広げることにもなる。
(5)1人当たりの県民所得が全国一低い状況からの脱却を目指す沖縄県にとって、最低賃金の地域間格差を埋めることは重要な政策課題だ。総務省の就業構造基本調査によると、17年の非正規雇用者の割合は沖縄が43・1%で、47都道府県で最も高い。全国平均は38・2%だ。雇用が不安定で賃金が低い非正規が多い中で、最低賃金は全国で最低の水準に置かれる。県民の所得増には最低賃金の引き上げだけでは足りず、働く人を使い捨てにしない正規雇用の拡大が不可欠だ。
(6)現状は深刻化する人手不足により最低賃金では人を採用できず、最低賃金以上の条件で募集している実態がある。従業員の待遇改善が経営課題となってきた現下の情勢を生かし、非正規から正社員への転換を官民挙げて後押ししていく必要がある。
(7)これから中央最低賃金審議会の答申を目安に、沖縄地方最低賃金審議会が10月以降の沖縄県の最低賃金額を決めていく。18年度は中央審議会の目安額にさらに2円を積み上げ、沖縄が鹿児島県を上回って全国最下位を脱する形となった。地方審議会での県内労使の議論を注視したい。


 確かに、「最低賃金の引き上げだけでは足りず、働く人を使い捨てにしない正規雇用の拡大が不可欠だ。」(「新報」)、との指摘が日本の労働者をめぐる深刻な状況を写す。



by asyagi-df-2014 | 2019-08-08 09:14 | 書くことから-労働 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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