2019年 05月 29日 ( 1 )

日本政府は、米空軍のパラシュート降下訓練を直ちに中止させなけねばならない。

 米空軍のパラシュ-降下訓練が、「在沖縄米軍は22日、沖縄県の津堅島訓練場水域で今月3度目のパラシュート降下訓練を実施した。沖縄防衛局によると、恐らく「1カ月間に実施された回数としては最多」。今年に入って津堅島では4度目。」(沖縄タイムス)、との状況を生んでいる。
このことについて、琉球新報(以下、「新報」)は2019年5月23日、「嘉手納で落下傘降下 全ての訓練中止すべきだ」、と社説で論評している。
 「新報」は、「米空軍が21日、嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施した。基地周辺には学校や住宅などが密集している。降下訓練は周辺住民の安全を脅かす暴挙以外の何物でもない。政府は、嘉手納基地で訓練をしないよう、米国に対し強く要求すべきだ。」、と主張する。
 この「新報」の指摘は、次のものである。


(1)パラシュート降下訓練は1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で、伊江島補助飛行場で実施することが合意されていた。ところが政府は、2007年の日米合同委員会で、例外的な場合に限って嘉手納基地を使用することを認めてしまった。どのような場合が「例外」に当たるかは不明なままである。これでは米軍の恣意的な運用にお墨付きを与えるようなものだ。米国に迎合する政府の姿勢が今日、SACO合意違反の横行を招いたと言っていい。
(2)SACOで合意された伊江島での降下訓練も地元の負担が大きく、容認し難い。まして訓練場所を嘉手納基地まで広げるなど言語道断だ。
(3)米軍は今回、訓練をする必要に迫られているが伊江島の天候が良くない―などとして「例外的措置に当たる」と當山宏嘉手納町長に説明した。一方的で身勝手な言い分だ。
(4)嘉手納基地での降下訓練はSACO合意以降、12回を数える。今年は2月21日以来で、既に3回目だ。このままだと、米軍が「例外」を乱発することで、嘉手納基地でのパラシュート降下訓練が常態化しかねない。
(5)岩屋毅防衛相は「引き続き、米軍に対し伊江島飛行場で(訓練を)実施するよう求めていく」とする、従来の政府方針を繰り返した。これではいつまでたってもらちが明かない。政府がまず取り組むべきなのは、日米合同委員会の合意を白紙に戻すことだ。その上で、伊江村民の大幅な負担軽減を図る必要がある。


 問題は、嘉手納基地だけに留まらない。うるま市の津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練についても、次のように批判する。


(1)米軍は22日には、うるま市の津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練を実施した。普段は、本島と津堅島を結ぶ定期船や漁船などが頻繁に航行している海域だ。
(2)うるま市議会は「事前に通知がなされてはいるものの、一歩間違えれば重大な事故につながる可能性があり、極めて危険である」として、繰り返し中止を求めてきた。
(3)地元の要求を一顧だにせず、訓練を強行する米軍の方針は一貫している。軍幹部らが度々言及してきた「良き隣人」には程遠い。


 結局、「新報」は、日本政府に向けて、この様に断じることになる。


(1)米国に基地を提供している日本政府には、地元自治体や住民の意向を踏まえ、米軍の傍若無人な振る舞いをやめさせる責任がある。
(2)基地周辺住民の負担を増加させる取り決めを平然と受け入れ、その後も放置しているのは自らに課された責務の放棄にほかならない。

 だからこそ、「新報」は「そもそも狭い沖縄でパラシュート降下訓練を実施すること自体に無理がある。全ての訓練を中止すべきだ。」、と強く要求する。


 ここで、まず確認できるのは、「パラシュート降下訓練は1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で、伊江島補助飛行場で実施することが合意されていた。ところが政府は、2007年の日米合同委員会で、例外的な場合に限って嘉手納基地を使用することを認めてしまった。どのような場合が『例外』に当たるかは不明なままである。これでは米軍の恣意的な運用にお墨付きを与えるようなものだ。米国に迎合する政府の姿勢が今日、SACO合意違反の横行を招いたと言っていい。」(「新報」)、ということ。そして、「日米安保-日米地位協定-日米合同委員会-運用」が「構造的沖縄差別」を構造化してきたことである。



by asyagi-df-2014 | 2019-05-29 07:06 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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