2019年 05月 08日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年5月8日

 琉球新報の示す、大きな疑問。
「名護市辺野古の新基地建設を巡り、防衛省が軟弱地盤の改良工事に使用する作業船について、国内のみならず国外からの調達も検討していることが7日までに分かった。工事長期化が米軍普天間飛行場の固定化につながるとの批判を踏まえ、工期を短縮できるよう調整する。岩屋毅防衛相は同日の会見で『合理的な設計施工が工事を早く終わらせ、普天間を早く返還するのに資する』と述べ、今後必要な県への設計変更の早期申請や工期短縮に前向きな姿勢を示した。」
「ただ報告書では作業船が同時期に集中しないよう工程を調整することで騒音や大気質、海中生物といった環境への影響を当初の想定内に抑えることができると指摘している。作業船を増やし工事短期化を図ることはこれに逆行し、環境負荷の増大は避けられないとみられる。」
 でも、その前に、辺野古新基地建設そのものが間違いであるということが横たわっている。


(1)琉球新報-軟弱地盤工事作業船、国外調達も 国、辺野古工期短縮で検討-2019年5月8日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、防衛省が軟弱地盤の改良工事に使用する作業船について、国内のみならず国外からの調達も検討していることが7日までに分かった。工事長期化が米軍普天間飛行場の固定化につながるとの批判を踏まえ、工期を短縮できるよう調整する。岩屋毅防衛相は同日の会見で『合理的な設計施工が工事を早く終わらせ、普天間を早く返還するのに資する』と述べ、今後必要な県への設計変更の早期申請や工期短縮に前向きな姿勢を示した。」
②「防衛省が国会に提出した地盤改良に関する報告書では、海上からの地盤改良に3年8カ月、陸上で実施する地盤改良に1年1カ月の工期を見込む。『サンドコンパクションパイル工法』と呼ばれる改良には最大11隻の国内の作業船を投入する計画だが、同省によると国内に使用可能な作業船は15隻しかなく、国外からも調達できるよう検討する。」
③「岩屋氏は7日の会見で『できるだけ早く設計を行い、できるだけ早く県側と真摯に話をして工事を着実に進めたい』と強調した。同日国会内であった野党の合同ヒアリングで、防衛省の担当者は作業船の海外調達について今後の具体的な検討の中で『十分に精査をしていきたい』と説明した。」
④「ただ報告書では作業船が同時期に集中しないよう工程を調整することで騒音や大気質、海中生物といった環境への影響を当初の想定内に抑えることができると指摘している。作業船を増やし工事短期化を図ることはこれに逆行し、環境負荷の増大は避けられないとみられる。」


(2)琉球新報-「国には負けない」 新基地建設阻止訴え市民が抗議-2019年5月8日 11:41


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、8日午前、埋め立て用土砂の搬出に使われている名護市安和の琉球セメントの前に市民ら約70人が集まり、『新基地建設をやめろ』と抗議した。午前7時半ごろからダンプカーが同社の敷地内に土砂を運び入れた。市民は機動隊らに規制されながらもプラカードを掲げて『埋め立てをやめろ』『国には負けない』と声をあげた。」、と報じた。


(3)琉球新報-「女は政治は無理」 女性中傷印刷物、糸数慶子氏らが告発状 衆院沖縄3区補選-2019年5月8日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「衆院沖縄3区補欠選挙の期間中、選挙区内の沖縄市やうるま市などで『女は政治は無理 女は台所に帰れ』と女性を中傷する出所不明の印刷物が電柱などに大量に張り出された件で、糸数慶子参院議員や山内末子県議らは7日、公職選挙法(公選法)225条で定める選挙の自由妨害罪に当たるとして県警と那覇地検に対し告発状を提出した。」
②「告発者は糸数氏のほか、『「権力の暴圧を許さない市民の会』の仲宗根勇代表ら計8人。印刷物が糸数氏らが補選で支援した屋良朝博氏のイメージカラーと同じ配色だったことなどから『屋良氏の関係者や支援者が違法な選挙運動をしているかのように見せ掛けた』として、公選法225条第2項の『偽計詐術等不正の方法を持って選挙の自由を妨害した』ことに当たるとして告発した。同日、県庁記者クラブで会見した糸数氏は『(印刷物は)ジェンダー(社会的性差)や平等の精神に反する許されないものだ』と強く批判した。」


(4)沖縄タイムス-沖縄の新基地建設で土砂搬出 市民ら桟橋で抗議-2019年5月8日 13:41


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の新基地建設に反対する市民約70人が8日午前、埋め立て用土砂の搬出に使われる市安和の琉球セメントの桟橋入り口で抗議した。プラカードを掲げた市民らは、ダンプカーが土砂を運び入れ始めた午前7時半ごろから、入り口付近で円を描いて行進し『違法工事はやめろ』『海を壊すな』などと抗議の声を上げた。市民らによると、午前中はダンプカー約200台が敷地内に入った。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-米軍、被ばく恐れ調査せず 沖縄・鳥島の劣化ウラン弾誤射 政府の説明と矛盾-2019年5月8日 07:17


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【ジョン・ミッチェル特約通信員】1995~96年に米軍機が鳥島射爆撃場(沖縄県久米島町)で劣化ウラン含有弾を誤射した事故の後、米空軍が兵士の被ばく懸念から少なくとも2010年9月まで鳥島での動植物の生息状況や水質などを調べる通常の環境調査を実施していなかったことが分かった。米国情報公開制度で本紙が資料を入手した。」
②「日本政府は1997年、誤射について『鳥島に立ち入ったとしてもその影響は十分小さい』との調査結果を公表。2002年にも『影響は無視できる』としたが、同射爆撃場を管理する米軍側の評価はこうした地元への説明と矛盾していることが明らかになった。」
③「また報告書によれば、未回収の劣化ウラン弾は発射1520発のうち1273発で、総重量は計188・4キロだった。弾丸にはウラン234、同235、同238の3種類の同位体が含まれており、大部分を占めるウラン238の半減期は約45億年。」
④「米軍岩国基地(山口県)所属の海兵隊機が1995年12月と96年1月に計3回、劣化ウラン弾を鳥島射爆撃場に誤射した。米空軍の資料によると、米軍はその際に鳥島を調査したが、わずか192発(13%)しか回収できなかった。」
⑤「米政府は事故について97年1月、日本側に通報。その後、日本政府と米軍によるチームが島を捜索したが、新たに回収された弾体は55発のみだった。」
⑥「日本側への通報が遅れたのは、どの物質を通報が必要な有害物質か規定する米軍の日本環境管理基準(JEGS)に劣化ウランが含まれていなかったのも一因とみられる。米軍は現在も鳥島を射爆撃場として使用し続けている。」
⑦「外務省は7日までに沖縄タイムスの取材に『当時、米側と鳥島の陸域部分でも調査を行っており、外務省から調査結果などを発表している。今回の件について詳細は確認中』と答えた。」
⑧「米空軍嘉手納基地は7日までに返答しなかった。」
⑨「[ことば]劣化ウラン:核兵器や原子力発電所用燃料製造時の副産物として生成され、弱い放射能のほか水銀や鉛のような重金属としての毒性も持つ。兵器としては貫通力を増すための弾芯などとして使われ、イラクでは、1991年の湾岸戦争と2003年のイラク戦争における米軍の劣化ウラン含有弾使用が、現地の子どもたちの白血病や先天性奇形の増加と関係があるのではと指摘されている。」




by asyagi-df-2014 | 2019-05-08 17:33 | 沖縄から | Comments(0)

アイヌ民族を「先住民族」と位置付けたアイヌ民族に関する新法が成立。(1)

 北海道新聞(以下、「北海道」)は2019年4月19日、表題について次のように報じた。


(1)法律で初めてアイヌ民族を「先住民族」と位置付けたアイヌ民族に関する新法は19日の参院本会議で、日本維新の会・希望の党を除く与野党各会派の賛成多数で可決、成立した。交付金制度創設などを通じ、従来の福祉、文化施策から地域振興を含む総合施策に踏み出す転換点となる。菅義偉官房長官は成立後の記者会見で「アイヌ民族の意見を尊重しながら、実効性のあるアイヌ施策を実施できるようさらなる検討に努めていきたい」と述べた。
(2)新法はアイヌ民族の誇りを尊重し共生社会を目指すことを目的とし、差別を禁ずる基本理念を盛り込んだ。交付金制度は、アイヌ文化継承や観光振興などにつながる事業を含んだ地域計画を策定した市町村が対象。文化伝承を目的としたサケの捕獲、国有林内の樹木採取などにも特例措置が施される。すでに道内の約40市町村が交付金制度に関心を示しており、政府は法施行後、速やかに制度の基本方針を作る考えだ。


 このことについて、どのように捉えることができるのか、「北海道」の社説で考える。
 「北海道」は、「アイヌ新法成立 民族復権へ不断の改善を」、と論評した。
今回の新法成立に関して、まず、「法律に初めて、アイヌ民族を「先住民族」と明記した。その意義は大きい。」、と評価する。
一方、「アイヌ民族の誇りを尊重し、共生社会の実現を目指す新法がきのう、参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。しかし、新法成立はゴールではない。今なおアイヌ民族への差別は残り、肝心の先住民族の権利を巡っては、国際水準に大きく後れを取っているからだ。政府と国会は、新法を第一歩と位置づけ、今後も権利保障に向け不断の改善を図る必要がある。」、と指摘する。
また、「北海道」は、何故、評価に値するのかについて、次のように示す。


(1)新法は、従来の文化、福祉施策から、地域振興を含めた総合施策へと踏み出す根拠法となる。
(2)特例措置として、文化伝承を目的とした国有林の林産物採取やサケ捕獲、アイヌ文化関連の商品に関する商標登録の手数料軽減を盛り込んだ。また、アイヌ文化の保存や継承、観光や産業振興、交流促進を含む地域計画を市町村が作成し、国が認定すれば交付金が出る。
(3)重要なのは、新法がこうした計画について、「アイヌの人々の自発的意思の尊重に配慮しつつ行わなければならない」と定めていることだ。計画の内容に、アイヌ民族の主体的な意思が確実に反映されなければ、復権にはつながるまい。
(4)国や自治体はこの点を常に念頭に置き、計画づくりを後押しするべきだ。


 「北海道」は、次のような課題や懸念も、あわせて指摘する。


(1)胆振管内白老町に2020年4月開設予定の「民族共生象徴空間(ウポポイ)」は、アイヌ文化振興拠点と位置づけられている。ただ、政府の姿勢は観光に偏りすぎてはいないか。
(2)政府は、ウポポイ開設を20年の東京五輪前にこだわり、「年間来場者100万人」の目標を設定した。安倍晋三首相も1月の施政方針演説で、ウポポイを「観光立国」の項目の中で触れている。
(3)ウポポイは、アイヌ民族の権利と尊厳を発信し、息長く復権活動を支えていく場である。この基本を忘れてはならない。
(4)アイヌ民族が求めた生活・教育の支援策は明文化されなかった。
(5)道が道内に住むアイヌ民族を対象に17年度に行った生活実態調査によると、その地域平均と比べ、生活保護率は4ポイント高く、大学進学率は12・5ポイント低かった。「差別を受けたことがある」と答えた人も2割を超える。
(6)新法は、基本理念でアイヌ民族に対する差別や権利侵害を禁じたが、実効性を確保する具体策が欠かせない。支援策の明文化に向けた再検討も求められよう。
(7)明治以降、政府は狩猟漁労によるアイヌ民族の生業を奪い、同化政策を進め、土地や文化、言葉などを奪ってきた。格差や差別がなくならない背景には、こうした歴史的経緯があるのは明らかだ。ところが、新法には法制化を必要とした理由が記されなかった。このため、「アイヌ民族にだけ特権を与えている」といった偏見を生むとの懸念も出ている。
(8)アイヌの人々が虐げられてきた歴史を考えれば、「特権」批判などできないはずだ。政府は過去を直視して心から謝罪し、国民に丁寧に説明を尽くす責務がある。


 最後に、「北海道」は、「国際水準へ高めたい」、との新法成立後の課題を明確にする。


(1)権利保障に関し、衆参両院の国土交通委員会は、07年に国連総会で採択された「先住民族の権利に関する国連宣言」の趣旨を踏まえることを付帯決議に盛り込んだ。
(2)国連宣言には、自治権や教育権、土地やサケなど自然資源の利用権などが含まれており、日本も賛成票を投じている。これを受け、08年に衆参両院は「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を採択し、新法を制定する流れができた。この過程を振り返れば、付帯決議を空文化させることがあってはならない。政府は国連宣言に沿って、施策の充実を図るべきだ。
(3)日本の先住民族政策の貧弱さは国連などで指摘されてきた。
(4)カナダは、儀式や文化伝承だけでなく、自家消費のためのサケの漁業権を認めている。
(5)米国は自治権や居留地での狩猟や漁業を認め、ノルウェーは先住民族の言語を公用語化し、独自の大学や議会を設けた。
(6)2000年のシドニー五輪では、オーストラリアの先住民族アボリジニが先住権などの問題を提起して復権が進んだ。
(7)これを参考に、オーストラリア国立大のテッサ・モーリス・スズキ名誉教授は、東京五輪をアイヌ民族による発信の機会とすることを提言している。


 この上で、「北海道」は、最後に、「アイヌ民族の声に真摯(しんし)に耳を傾け、国民一人一人が先住民族の権利に関する理解を深め、権利回復を前進させなければならない。」、と主張する。


 確かに、法律で初めてアイヌ民族を「先住民族」と位置付けたことは、評価に値する。
ただ、相も変わらず、日本政府は新法の実効性を確保する具体策を明文化していない。
 国際社会からの批判に対して、形を整えるまでの水準に留めるという逃げ場を作ることが、日本政府の常套手段になっているのではないか。



by asyagi-df-2014 | 2019-05-08 06:45 | 人権・自由権 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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