2019年 05月 06日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年5月6日

 平安名純代・沖縄タイムス米国特約記者の記事が目に飛び込む。
「元米陸軍大佐でブッシュ政権時にパウエル米国務長官の首席補佐官を務めたローレンス・ウィルカーソン氏は5日までに本紙の取材に対し、米海兵隊当局が東西冷戦終結後の1993年当時、海兵隊機の墜落事故などを受け沖縄県内の政治的圧力がさらに高まり、10~15年以内に沖縄からの撤退を余儀なくされると予測していたと証言した。移転先に、沖縄より演習場としての適性が高い日本本土を望んだが、日本政府が検討の対象外としていたことを明らかにした。」
「沖縄の演習場を巡っては『実弾射撃や(米軍機からの)爆弾投下などの重要な訓練に制限が多くて使いづらく、政治的問題も多い。評価は低かった』と指摘。在沖米海兵隊をカリフォルニア州など米本土に移転した場合は日本政府による駐留費負担を失いコスト増となるため『部隊そのものが削減される可能性が高く、海兵隊が望まなかった』と述べた。一方で『海兵隊は、自衛隊との共同訓練もできる日本本土での訓練を好んでおり、移転先としても望んでいた』と指摘。米本土への移転と違い、日本本土に移転した場合は、日本側の駐留経費負担を維持できるため、米海兵隊にとって『好ましい選択肢』だったが、『』日本政府はまったく耳を傾けなかった。配備先を決めるのは日本政府である以上、それが政治的現実だった』と説明した。」
また、「沖縄県が新基地建設計画の見直しを求める相手は『ワシントンではなく東京だ。問題解決の鍵は東京にある』と強調した。」、と。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年5月6日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「沖縄への基地集中は本土が問題を見なくていいシステム」白井聡氏、柳沢協二氏ら「主権なき日本」問う 東アジア共同体研シンポ-2019年5月6日 11:42


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「『東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会』は5日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで公開シンポジウム『日本の民主主義を問う―日本は本当に独立国家・民主国家なのか』(琉球新報社後援)を開催した。京都精華大専任講師の白井聡氏らが登壇し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設や日米地位協定の問題を中心に、日本が米国に対し自国の主権を確立できていない現状などを報告した。約400人が来場し、熱心に話を聞いた。」
②「白井氏は『沖縄に米軍基地を集中させ、本土で問題を見なくていいようなシステムを構築した。直接的原因だった朝鮮戦争が終わろうとしていることを、今の権力が嫌がっている』と指摘。『本土において民主主義は形骸化している。日本国の中で民主主義が機能しているのは沖縄だけではないか』と分析した。」
③「山城博治沖縄平和運動センター議長は、昭和天皇が米軍による沖縄の長期占領を望むと米側に伝えた1947年の『天皇メッセージ』について『沖縄切り捨てのメッセージが今なお私たちを縛り続けている。天皇家が沖縄に向き合って謝罪・撤回することを求めたい。沖縄から声を上げていこう』と提案した。辺野古ゲート前の抗議活動に参加を呼び掛ける歌を披露し、会場を沸かせた。」
④「元内閣官房副長官補の柳沢協二氏は『国防のために民意を無視するというのは本末転倒だ』と指摘し『「沖縄の地理的優位性や抑止力の論理は破綻している。武力による脅し以外の多様な選択肢があるべきだ』と語った。」
⑤「沖縄国際大の前泊博盛教授は普天間第二小米軍ヘリ窓落下事故に触れ『日本政府は米軍機を制限できず、子どもたちを避難させている。(同じ敗戦国の)ドイツやイタリアは駐留米軍に国内法を適用させ、主権を取り戻す運動をしている』と述べ、外国と対比し日本の主権確立の必要性を訴えた。」
⑥「冒頭で玉城デニー知事が来賓のあいさつをした。」
⑦「東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会が5日に催した公開シンポジウムでは、動画サイト『ユーチューブ』で基地問題について発信している多嘉山侑三氏と、9月の知事選で玉城デニー知事支援に奔走した徳森りま氏もマイクを握った。多嘉山氏は沖縄の基地問題に関するデマや事実誤認に対抗しようと、分かりやすく事実を伝える活動を続けている。シンポジウムでは1995年以降の普天間飛行場を巡る問題を振り返った。『県民の声がことごとく踏みにじられてきた。沖縄のことは沖縄が決める。そう声を上げ続けていこう』と呼び掛けた。徳森氏は知事選で10、20代の支援者が沖縄の将来を思い描きながら当事者として活動した経緯を紹介。『日本政府を飛び越え、沖縄から世界に平和を発信したい。他の地域で課題を抱えている人たちと手を取り合い、怒りのエネルギーをポジティブに変えて取り組みたい』と語った。」


(2)琉球新報-辺野古移設の遅れは沖縄県の責任? 政府が県批判、県は反発 辺野古移設と那覇空港第2滑走路増設、両事業を比較しました-2019年5月6日 13:42


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府は、ほぼ同時期に埋め立て承認を受けて2020年3月末に運用開始予定の那覇空港の滑走路増設を引き合いに地元の協力の必要性を説いている。だが新基地の場合、県の協力や県民の理解の有無にかかわらず、作成できるはずの護岸の設計さえそろわず、軟弱地盤の存在などから1年目に予定していた護岸建設に着手できていないのが実態だ。」
②「今年2月、菅義偉官房長官は記者会見で普天間飛行場の運用停止について問われ、那覇空港の例を持ち出し『那覇の第二滑走路は協力を頂いているので、来年には完成する予定だ』と語った。目的や規模など性質が異なる両事業を比べること自体が疑問視されてきたが、辺野古の工事の遅れについて県や県民に責任を転嫁する形で正当化しようとしたことに県は反発。埋め立て承認撤回についての審査過程で国土交通省に送った意見書で反論した。」
③「辺野古新基地建設について当時の仲井真弘多知事は13年12月27日、沖縄防衛局から申請された公有水面埋め立てを承認した。年末年始を挟んだ2週間後の14年1月9日、那覇空港の滑走路増設事業についても沖縄総合事務局に埋め立てを承認した。那覇空港の事業は複数回の変更を経ながら進み、20年3月末には運用が始まる見通しとなった。辺野古新基地建設は工事が始まって1カ月目に着手する予定だった護岸建設が始まっていない。」
④「この違いについて政府は辺野古移設に県の協力が得られていないためだと主張しているが、県は否定している。政府への反論を盛り込んだ意見書についての記者会見で県側の松永和宏弁護士は『辺野古工事が遅れているのは協力がないからではなく、設計すらできていないからだ』と指摘した。県によると、那覇空港の事業で総合事務局は埋め立て承認を得た後、14年2月3日には全体の実施設計を提出し、同月下旬には護岸工事に着工している。一方、辺野古新基地建設では承認から5年が過ぎても、軟弱地盤が広がる大浦湾側の護岸の設計は一部しか提出されていない。」
⑤「会見で加藤裕弁護士はこう強調した。『那覇空港は1カ月後に設計変更が出た。まさに準備万端で始まった。辺野古では承認段階できちんと準備せず、見切り発車したのではないか』」
⑥「沖縄防衛局は4月26日、地盤改良工事の計画を立てて護岸を設計し直す業者を募り始めた。契約期間は20年3月末までとなっている。」
⑦「埋め立て承認の根拠となる公有水面埋立法は『埋め立て後の用途に照らして適切な場所と言えるか』『埋め立て後の土地利用は海を埋め立てるのに見合う価値があるか』などを問う。埋め立てに必要な条件の一つとして『国土利用上、適正かつ合理的であること』挙げているためだ。」
⑧「政府は、辺野古埋め立ての目的を普天間飛行場の早期返還のためだと説明してきた。だが軟弱地盤の存在で工事の長期化が確定し、辺野古移設以外にも那覇空港が念頭にあるとみられる返還条件が明らかになっている。これらの理由から県は『辺野古移設が普天間の早期返還のためだという理由が成り立っていない』と指摘し、昨年8月、承認撤回の理由の一つとした。」
⑨「政府は地元の協力が得られていないことを工事遅れの理由にしてきたが、理解と協力を得られていないこと自体が『国土利用上、適正かつ合理的』であることを否定する要素となり得る。」
⑩「県は軟弱地盤のために新基地建設に今後13年以上かかるとの試算を出している。政府に反論した意見書で『工事が進んでいない状況で辺野古移設にこだわることは普天間の危険性を固定化することにほかならない』と批判した。」              (明真南斗)


(3)沖縄タイムス-米海兵隊、本土移転を要望 93年に沖縄から撤退予測 米高官元側近が証言-2019年5月6日 08:40


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】元米陸軍大佐でブッシュ政権時にパウエル米国務長官の首席補佐官を務めたローレンス・ウィルカーソン氏は5日までに本紙の取材に対し、米海兵隊当局が東西冷戦終結後の1993年当時、海兵隊機の墜落事故などを受け沖縄県内の政治的圧力がさらに高まり、10~15年以内に沖縄からの撤退を余儀なくされると予測していたと証言した。移転先に、沖縄より演習場としての適性が高い日本本土を望んだが、日本政府が検討の対象外としていたことを明らかにした。」
②「東西冷戦の終結を受け、戦略の見直しやコスト削減などを柱とする米軍兵力の見直しが進められていた93年、ウィルカーソン氏は、パウエル統合参謀本部議長の特別補佐官として、在沖米海兵隊の移転検証作業に関わった。同年、海兵隊戦闘機が那覇東沖で訓練中に衝突、2機が墜落する事故も起きた。」
③「沖縄の演習場を巡っては『実弾射撃や(米軍機からの)爆弾投下などの重要な訓練に制限が多くて使いづらく、政治的問題も多い。評価は低かった』と指摘。在沖米海兵隊をカリフォルニア州など米本土に移転した場合は日本政府による駐留費負担を失いコスト増となるため『部隊そのものが削減される可能性が高く、海兵隊が望まなかった』と述べた。一方で『海兵隊は、自衛隊との共同訓練もできる日本本土での訓練を好んでおり、移転先としても望んでいた』と指摘。米本土への移転と違い、日本本土に移転した場合は、日本側の駐留経費負担を維持できるため、米海兵隊にとって『好ましい選択肢』だったが、『』日本政府はまったく耳を傾けなかった。配備先を決めるのは日本政府である以上、それが政治的現実だった』と説明した。」
④「名護市辺野古の新基地建設計画で軟弱地盤の問題が指摘されている点について『米国防総省は、進んでいる計画は変更しない。残念だが(軟弱地盤は)工事を中止する決定的要素にはならないだろう』との見解を示した。また、沖縄県が新基地建設計画の見直しを求める相手は『ワシントンではなく東京だ。問題解決の鍵は東京にある』と強調した。」


(4)沖縄タイムス-[解説]沖縄駐留の理由は「経済的支援」 思いやり予算が続く限り出て行かず-2019年5月6日 14:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米国に戻せば『不要な存在』になりかねないが、日本が望むから沖縄に置く−。東西冷戦終結後の米軍兵力の見直しが進められた1990年代当時を語るウィルカーソン氏の証言は、日本と米国が沖縄を都合よく扱っていた当時を浮き彫りにする。」      (平安名純代・米国特約記者)
②「米国防総省は2016年公表の報告書で、在沖米海兵隊基地・施設は主要訓練の実施能力に欠け、訓練に利用可能な土地と空域が不足していることから、整理統合で環境を整える必要性を指摘している。」
③「『沖縄より日本本土がはるかに訓練に適している』とのウィルカーソン氏の証言は、国防総省の報告書の内容とも一致する。」
④「元副大統領で、クリントン政権下で駐日米大使を務めたウォルター・モンデール氏も、1995年当時に関わった米軍普天間飛行場の返還交渉について、同年に起きた米兵暴行事件の重大性を米側が認識し、撤退も視野に移転を検討したが、日本側が駐留継続を望んだと述べている。」
⑤「戦略的必要性はないが、沖縄駐留を正当化したのは日米安全保障で結ばれた両国の関係において『政治的価値がある』との判断だった。」
⑥「ウィルカーソン氏は『沖縄にいらないものは日本にも米国にもいらない。だから沖縄に置くしかなかった』と当時を回顧する。」
⑦「米海兵隊を沖縄に駐留させる理由が役割や戦略ではなく、『経済的支援』というならば、日本の思いやり予算が続く限り、米海兵隊は沖縄に居続けるという図式が成り立つ。」


(5)沖縄タイムス-[グアムルポ 米軍環境汚染](下)「島は米国の植民地状態」 基地建設で深刻な被害-2019年5月6日 12:58


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米国防総省が管理する島北部の土地ではキャンプ・ブラースが建設中だ。完成すれば2千エーカー(約809万平方メートル)の広大な基地となる。」
②「サビーナ・ペレス議員は、施設の建設により、絶滅の恐れがあるコウモリやチョウなどのすみかとなっている千エーカー(約405万平方メートル)の貴重な石灰岩の森が平地にならされると話す。多くのグアム住民にとり、この森は聖なるものだが、今後は自由に立ち入ることができなくなるだろう。」
③「新たに建設される海兵隊用の射撃場では、年間670万発の銃弾が発射される見込みだ。ペレス議員は、この射撃場はグアムの主要な飲料水源である帯水層の上に位置すると説明し、銃弾に含まれる鉛や他の有害物質により汚染されるのではないかと懸念している。ペレス議員の家族はかつてこの地域の土地を所有していたが、数十年前に米政府によって収用された。」
④「テリース・テラヒ議員も、特にグアムの森林や水系に与えるキャンプ・ブラースの環境負荷を懸念している。同議員は、米軍が長期にわたりグアムを汚染してきたといい、新たな基地建設が環境を破壊し続けるのを恐れている。テラヒ議員は、グアムが米国の州でなく『準州』の地位にあるため、軍による住民意思の無視が可能になっているという。『私たちは米国の植民地状態にあり、どのように統治されるかは首都ワシントンにのみ決定権がある。米軍のプレゼンスについて話し合うことなどできないのだ』」
⑤「グアム住民が島に海兵隊が移転するのを初めて知った際のありようは、透明性の欠如を端的に示しているとテラヒ議員はいう。決定について、島民に対する米政府からの直接の説明はなく、代わりに日本からの報道で知らされたのだった。」
(ジョン・ミッチェル特約通信員)




by asyagi-df-2014 | 2019-05-06 17:11 | 沖縄から | Comments(0)

世界平和アピール七人委員会アピ-ルは、「日米地位協定の根本的改定を沖縄県とともに求める」、とする。

 世界平和アピール七人委員会(以下、「7人委員会」)- 武者小路公秀 大石芳野 小沼通二 池内了 池辺晋一郎 髙村薫 島薗進-は、2019年4月26日、「日米地位協定の根本的改定を沖縄県とともに求める」、とのアピ-ルを発表した。
この「七人委員会」のアピ-ルを考える。
「七人委員会」は、このアピールの根拠を次のように規定する。


(1)沖縄県は、沖縄県議会における指摘と全国知事会に2016年に設置された「米軍基地負担に関する研究会」の議論を踏まえ、日米地位協定*とヨーロッパの4か国(ドイツ・イタリア・ベルギー・英国)に駐留する米軍の地位協定の現地調査と比較検討を、2年にわたって行い、報告書**を4月12日に公表した。
(2)日本に駐留する米軍の規模は2018年3月31日現在世界最大であり、日米地位協定の問題点と不平等性は、これまでも問題が起こるたびに指摘されてきたが、発効以来一度も改定されたことはなかった。今回の調査結果によって、沖縄の基地、首都圏の横田と沖縄の空域などをはじめとする『在日米軍施設・区域』についての日本の立場が、ヨーロッパ諸国に比べて著しく弱いことが具体的に明らかになった。


 この上に、「七人委員会」は、次のように主張する。


(1)『在日米軍施設・区域』は、2018年1月1日現在30都道府県に置かれている以上、本来は国が行うべき調査であった。にもかかわらず、沖縄県の発表について、河野太郎外相が直ちにまったく意味がないと批判したように、日本政府は日米地位協定の改定に否定的な姿勢を変えていない。
(2)日本国憲法との関係で問題があるにも関わらず、1990年代初めのいわゆる湾岸戦争直後の掃海作業以来、自衛隊の海外派遣が繰り返され、海外派遣は「付随的任務」から「本来的任務」と変わった。派遣される自衛隊の地位についての取り決めも作成されている。さらに自衛隊員の米国派遣も増加している。
(3)今や受け入れ国と派遣国の立場にある日本は、日米地位協定の不平等性を抜本的に見直し解消に向けて努力すべき段階になっている。現状をこれ以上放置することは許されない。
(4)私たちは沖縄県の地道で綿密な努力に共感するとともに、これを高く評価し、国際的にみても著しく不平等な日米地位協定の根本的改定を求める。
(5)他の都道府県と各団体、及び国民一人一人もそれぞれの立場から発言し、政府に米国政府との交渉を求め、改定を速やかに実現させるべきだと考える。


 確かに、「今や受け入れ国と派遣国の立場にある日本は、日米地位協定の不平等性を抜本的に見直し解消に向けて努力すべき段階になっている。現状をこれ以上放置することは許されない。」(「七人委員会」)、との主張は間違いない。
「他の都道府県と各団体、及び国民一人一人もそれぞれの立場から発言し、政府に米国政府との交渉を求め、改定を速やかに実現させるべきだと考える。」(「七人委員会」)、との新しい日本を作り直す時期にきていることも間違いない。




by asyagi-df-2014 | 2019-05-06 07:15 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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