2019年 05月 05日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年5月5日

 ジョン・ミッチェル沖縄タイムス特約通信員は、伝える。
「米グアム政府環境保護局(EPA)のウォルター・ゲレーロ局長がこのほど、グアムの事務所で本紙の取材に応じた。共通の課題である米軍による環境汚染に関連して、沖縄県民が日本政府の責任を追及することが重要だと助言した。太平洋地域環境計画事務局など国際機関に訴えることも有効だと語った。」
 「米軍はグアムでは通常、地元の調査に協力し、浄化の実施と費用を担う。これに対して、日本では日米地位協定で責任が免除されている。」
 日米地位協定の改正は待ったなしのはずだ。
 しかし、日本国の外務省は、グアムは、「米国の準州の位置付けながら、米環境法規が適用」(沖縄タイムス)とでも言い抜くのだろうか。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年5月5日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-高良鉄美氏が出馬表明 参院沖縄区 新基地阻止前面-2019年5月5日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「夏の参院選に向け、沖縄選挙区の立候補予定者として社大党が擁立した元琉球大法科大学院教授の高良鉄美氏(65)は4日、那覇市の社大党本部で記者会見し、現職で前社大党委員長の糸数慶子氏(71)の後継として出馬することを表明した。高良氏は『県民投票、衆院沖縄3区補欠選挙で示された辺野古新基地建設反対の民意を参院選でも示し、工事を止めよう』と述べ、名護市辺野古での新基地阻止を前面に掲げた。」
②「高良氏は選挙戦最大の争点について安倍政権が目指す憲法9条改正を含めた『改憲を阻止することだ』と述べ、糸数氏が掲げてきた『平和の一議席を守っていく』と訴えた。米軍普天間飛行場の県内移設断念などを求める『建白書』実現を掲げ『辺野古を埋め立てなくても普天間基地は閉鎖・撤去できる』と強調した。」
③「選挙態勢は昨年9月の沖縄県知事選と同じ『オール沖縄』候補として無所属で出馬する考え。会見には大城一馬社大党委員長ら社大党幹部らが同席した。7日には玉城デニー沖縄県知事や糸数氏、各政党幹部を交えた出馬会見を再度開く予定。」
④「参院選沖縄選挙区は、自民党公認候補としてシンバホールディングス会長の安里繁信氏(49)も近く出馬を表明する記者会見を予定しており、高良氏と安里氏の一騎打ちとなる見通しだ。」


(2)沖縄タイムス-「グアムなら米軍が浄化費用」 基地汚染、課題は沖縄と共通でも…-2019年5月5日 12:43


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【ジョン・ミッチェル特約通信員】米グアム政府環境保護局(EPA)のウォルター・ゲレーロ局長がこのほど、グアムの事務所で本紙の取材に応じた。共通の課題である米軍による環境汚染に関連して、沖縄県民が日本政府の責任を追及することが重要だと助言した。太平洋地域環境計画事務局など国際機関に訴えることも有効だと語った。」
②「米軍はグアムでは通常、地元の調査に協力し、浄化の実施と費用を担う。これに対して、日本では日米地位協定で責任が免除されている。」
③「ゲレーロ氏は特に、沖縄市サッカー場で2013年、高濃度ダイオキシンなどを含むドラム缶108本が見つかった事例に懸念を示した。『もし同様の事案がグアムで起きたら米軍は即座にドラム缶を回収し、浄化費用を支払うだろう』と述べた。」
④「EPAと米軍は現在、グアムで枯れ葉剤が使われていたかどうかを合同で調査している。多くの退役軍人がベトナム戦争期の使用を証言している。」
⑤「今年3月13日には、米下院にグアムや太平洋地域で枯れ葉剤に接触したとされる退役軍人約5万2千人に医療費を補助する議員立法の法案が提出された。一方、米軍は沖縄では枯れ葉剤が存在したことを否定している。」
⑥「沖縄で相次ぐ環境汚染について、EPAの広報担当官ニック・ラプリー氏は『懸念を持つ市民は、公衆衛生を守るために声を上げるべきだ』と指摘した。」
⑦「[ことば]グアム:『米国の準州。政庁所在地はハガニャ。人口約16万5千人(2018年推定)。面積は淡路島とほぼ同じで、米軍用地が3分の1近くを占める。駐留米兵は約6千人(17年)。米軍の戦略上の要衝で、北部にはアンダーセン空軍基地、南西部には原子力潜水艦の基地アプラ港がある。主要産業は観光と基地関連産業。』」


(3)沖縄タイムス-[グアムルポ 米軍環境汚染](上)浄化費用 米軍が負担 作業20年、今も残る影響-2019年5月5日 15:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄と同じように広大な米軍基地を抱える米領グアム。面積は沖縄本島の半分ほどの544平方キロで、うち約3割を国防総省が所有している。」
②「基地や返還跡地の100カ所以上で汚染が見つかっている。ポリ塩化ビフェニール(PCB)、溶剤、殺虫剤、重金属。汚染物質も沖縄と似通っているが、違うことがある。米軍自身が環境浄化の費用を負担している。米国の準州の位置付けながら、米環境法規が適用されている。」
③「グアム政府環境保護局(EPA)で環境保健を担当するマイケル・クルス氏によると、アンダーセン空軍基地内だけでも100カ所以上の汚染が見つかっている。境界沿いには長年ごみが投棄されていた。浄化作業は1990年代に始まったが、20年たった今も12カ所前後残っている。」
③「島南部のココス礁湖では、1960年代に閉鎖された沿岸警備隊の基地が深刻なPCB汚染を残した。地元当局はこの海域で取れた魚を食べないよう警告する。軍民共用のアプラ港にも、鉛や他の重金属による汚染の影響が残る。」
④「EPAと米軍は今、返還跡地23カ所で汚染の有無を合同調査している。跡地では、過去にマスタードガスやホスゲンといった化学兵器入りの容器が見つかったことがあった。最近では四つの井戸から残留性汚染物質PFOS(ピーホス)が検出され、米軍との関連も調査対象になっている。」                         (ジョン・ミッチェル特約通信員)
⑤「ジョン・ミッチェル特約通信員が3月、グアムで米軍基地による環境汚染を取材した。沖縄との共通点や違いを報告する。」


(4)沖縄タイムス-パリ郊外の見本市で紅型アピール 「激励や賛辞の声」-2019年5月4日 18:45


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【久高泰子通信員】パリ北東郊外にある『パリヴィルパント』見本市会場でこのほど、『メゾン・エ・オブジェ(家とオブジェ)』が開かれ、紅型を活用した日常製品を創作する『アラヤプラニング』社(宜野湾市、下地秀樹代表)が出展した。同社は『紅琉(BINRYU)』というブランド名で伝統的な染め物の紅型を日常品に取り入れるコンセプトの下、バッグやポーチ、クッションカバーをはじめ、紅型模様を取り入れたコップや皿などのガラス・陶器を展示した。」
②「見本市は家庭品や家を飾る目新しい製品発掘を求めて、世界中からバイヤーや関連メディアが集まる。紅型の美しい色とデザインが好評で、壁紙や包装紙に使用したいとの商談もあった。」
③「今回の出展は県産業振興公社の支援を受けて実現した。デザインを担当する下地ナホさんは『出展者は皆、レベルが高く勉強になった。フランスのみならず、オランダやイタリアなどの企業からも激励や賛辞の声があった』と振り返る。」
④「工芸に関心があり、熱心に耳を傾けてもらった一方、沖縄の紅型を知らない人がほとんどだったという。『今後も弊社ブランドで紅型の素晴らしさをアピールし、県内の染めや縫製の職人育成、沖縄の工芸の盛り上げにつなげたい。フランスで得たインスピレーションを大事に来年も出展し、沖縄の伝統紅型を広く知らしめたい』と語った。」



by asyagi-df-2014 | 2019-05-05 17:32 | 沖縄から | Comments(0)

アイヌ民族を「先住民族」と位置付けたアイヌ民族に関する新法が成立。(2)

 北海道新聞(以下、「北海道」)は2019年4月19日、表題について次のように報じた。


(1)法律で初めてアイヌ民族を「先住民族」と位置付けたアイヌ民族に関する新法は19日の参院本会議で、日本維新の会・希望の党を除く与野党各会派の賛成多数で可決、成立した。交付金制度創設などを通じ、従来の福祉、文化施策から地域振興を含む総合施策に踏み出す転換点となる。菅義偉官房長官は成立後の記者会見で「アイヌ民族の意見を尊重しながら、実効性のあるアイヌ施策を実施できるようさらなる検討に努めていきたい」と述べた。
(2)新法はアイヌ民族の誇りを尊重し共生社会を目指すことを目的とし、差別を禁ずる基本理念を盛り込んだ。交付金制度は、アイヌ文化継承や観光振興などにつながる事業を含んだ地域計画を策定した市町村が対象。文化伝承を目的としたサケの捕獲、国有林内の樹木採取などにも特例措置が施される。すでに道内の約40市町村が交付金制度に関心を示しており、政府は法施行後、速やかに制度の基本方針を作る考えだ。


「北海道」は、アイヌ民族が法律に初めて「先住民族」と明記されたことを受け、「アイヌ新法成立 民族復権へ不断の改善を」、と一定の評価した。
一方、国際機関からの再々の報告がなされているのにかかわらず、日本政府からは「先住民族」とは認められない沖縄は、このことをどのように把握しているのかについて、沖縄からの見解を基に考える。
沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2019年4月24日、[アイヌ新法成立]民族復権につなげたい」、と社説で論評した。
「タイムス」は、次のように押さえている。


(1)アイヌ民族を初めて「先住民族」と明記した新法「アイヌ民族支援法」が国会で成立した。北海道旧土人保護法が廃止され、アイヌ文化振興法ができたが、新法は振興法に代わるものである。新法は「アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現を図る」ことをうたっている。
(2)アイヌであることを理由に差別や権利侵害をしてはならないことを明記し、アイヌ政策を国や自治体の責務と定めている。市町村が産業、観光などアイヌ文化を生かした地域振興策を作ると、国が交付金を支出するのが柱だ。
(3)1899年に制定され1997年まで続いた「北海道旧土人保護法」による同化政策で、アイヌ民族は土地を奪われ、狩猟や漁業が制限された。日本語を強制され、独自文化も衰退した。言葉が奪われる政策は沖縄を想起させる。


 また、「タイムス」は、この新法の問題点を、次のように指摘する。


(1)新法は先住民族への配慮を求める国際的な要請の高まりに応えたものである。2007年に国連で「先住民族の権利宣言」が採択され、08年には衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が採択された。
(2)新法には国連宣言で民族の権利とされた自決権や教育権などが盛り込まれず、付帯決議で国連宣言を尊重するよう政府に求めるにとどまった。民族儀式に使う林産物の国有林での採取や河川での伝統的なサケ漁の許可を簡素化するが、本来はアイヌ民族が奪われた土地や資源である。新法には先住民族の権利は明記されておらず、国際水準からは程遠い。
(3)アイヌ民族に対するいわれのない差別や生活・教育格差は依然、存在する。新法に生活・教育支援は盛り込まれておらず、充実を求めたい。アイヌ民族が居住する道内63市町村を対象にした「アイヌ生活実態調査」(17年)によると、アイヌの人たちの生活保護率は居住市町村の平均を超えており、大学進学率は12・5ポイント低い。「差別を受けたことがある」「他人が受けたのを知っている」を合わせると、36・3%に上る。一方、内閣府が昨年8月に発表した「アイヌ政策に関する世論調査」によると、明治以降、アイヌの人たちが非常に貧しく、独自の文化を制限された生活を余儀なくされたことを知っている人は4割にすぎない。
(4)差別解消やアイヌ民族の苦難の歴史を国民に知らせるのは政府の責任においてなされなければならない。
(5)北海道白老町に「民族共生象徴空間」を建設し、復興・発展の拠点とすることも柱である。愛称はウポポイで大勢で歌うという意味だ。国立アイヌ民族博物館、アイヌ文化を体感できる国立民族共生公園、慰霊施設を整備する。政府は東京五輪・パラリンピックに先立つ20年4月にオープンする予定だ。初年度は100万人の来場を見込んでいる。観光重視の姿勢であることが気になる。


 「タイムス」は、アイヌ民族の問題を、「1899年に制定され1997年まで続いた「北海道旧土人保護法」による同化政策で、アイヌ民族は土地を奪われ、狩猟や漁業が制限された。日本語を強制され、独自文化も衰退した。言葉が奪われる政策は沖縄を想起させる。」、と沖縄の歴史と比較する中で整理する。
 その上で、「アイヌ民族の尊厳と民族復権につながる空間でなければならない。私たちもアイヌ民族について学びを深めたい。」とするとともに、「差別解消やアイヌ民族の苦難の歴史を国民に知らせるのは政府の責任においてなされなければならない。」、と主張する。



by asyagi-df-2014 | 2019-05-05 07:28 | 人権・自由権 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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