2018年 12月 19日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年12月19日

 今、目の前に二つの事実が伝えられている。
「米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票について、宮古島市の下地敏彦市長は18日、県民投票実施のための予算を執行せず、県民投票を実施しない意向を明らかにした。」(琉球新報)と「玉城デニー知事は18日、宮古島市で県民投票実施の予算が否決されたことについて『住んでいる地域によって県民の投票の機会が失われることがあってはならない』と述べ、引き続き全市町村で投票が円滑に実施できるよう取り組む考えを示した」(沖縄タイムス)。
ただ、私たちの目の前で曝されているのは、『安倍晋三政権はこれまでの沖縄の民意を無視して土砂投入に踏み切った』というこれまた事実である。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年12月19日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-宮古島市、県民投票実施せず 市長、予算否決受け表明 知事「実施義務ある」-2018年12月19日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【宮古島】米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票について、宮古島市の下地敏彦市長は18日、県民投票実施のための予算を執行せず、県民投票を実施しない意向を明らかにした。同市議会(佐久本洋介議長)は18日の最終本議会で、県民投票に関する補正予算を削除した修正案を賛成多数(賛成17人、反対5人)で可決。下地市長が再議に付したが、修正案が同様に可決された。下地市長は『議会の議決は、住民から選ばれた議員が判断したもので、大変重い』と述べ、市議会の判断を尊重する意向を表明した。」
②「これに対し玉城デニー知事は同日夕、県庁で記者団に『県民投票条例に基づき、県および市町村は県民投票を実施する責務を有している』と述べ、全市町村での実施に向けて対応していく姿勢を示した。」
②「県内で県民投票への不参加を表明した市町村は初めて。今後、他の市町村でも同様の動きが波及する可能性がある。一方で、投票権の侵害として住民訴訟で市町村長が損害賠償請求される事態も想定される。」
③「議会終了後に会見を開いた下地市長は『普天間飛行場の今後の方向性を示さない今回の県民投票は、宜野湾市民の生命の安全と財産の保全が置き去りになる』などと指摘。辺野古への移設についても『国全体に関わる問題は国会の場において議論をし、国全体としての意思を決定すべき』として、今回の県民投票は『そぐわない』と強調した。」
④「最終本会議で否決されたのは県民投票実施のための1382万3千円を計上した予算案。討論で、予算案に反対する議員から『賛否のみの二者択一では、多様な意見をすくい上げることはできない』などと意見が上がった。」
⑤「一方、県民投票に賛成する議員は『知事選で既に民意が示されているというが、政府はそれを認めず土砂投入に踏み切った』などと主張した。」
⑥「同市議会は12日、『既に県民の意思は示され、再度の意思の確認は必要ない』などとして、市議会与党が提出した県民投票に反対する意見書を賛成多数で可決していた。」


(2)琉球新報-目標の10万筆突破 ホワイトハウス請願サイト署名 協力者ら「1筆でも多く」-2018年12月19日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【ワシントン=座波幸代本紙特派員】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事を、来年2月の県民投票まで停止するようトランプ米大統領に求めるホワイトハウスの請願ウェブサイト上の署名数が18日までに目標の10万を超えた。日本時間の18日午後11時半現在、11万4055筆が集まっている。署名を始めた県系4世のロバート梶原さん=ハワイ在=と協力者らは、1筆でも多く署名を集めることで、沖縄の声をより強く米政府にアピールできると、引き続き署名への協力を呼び掛けている。」
②「請願サイトは「We the People(ウィー・ザ・ピープル)」。署名が開始から30日以内に10万を超えれば、米政府は何らかの回答をする規定になっている。多くの著名人がSNS(会員制交流サイト)で発信するなどし急速に署名が集まり、8日の開始からわずか10日で目標の署名数を達成した。18日はモデルのローラさんが写真共有アプリ『インスタグラム』で署名を呼び掛けた。」
③「目標の署名数達成後もさらに多くの署名が集まることで、人目に付きやすい請願サイトの上位に表示されるとして、梶原さんたちは署名を呼び掛けている。」
④「請願は、少なくとも来年2月の県民投票まで、辺野古や大浦湾の埋め立てを中止するよう求めている。玉城デニー知事と県民の民意を無視し、政府が工事を進めれば、『沖縄県民の強い反米感情を確実に招き、米国と沖縄の関係は永遠にゆがめられることになる』とし、トランプ米大統領宛てに工事中止を指示するように訴えている。」
⑤「同サイトはオバマ前政権下で開設された。現在、サイトで確認できる10万筆達成の請願は今回を含め23件。そのうち、7件にホワイトハウスの返答が掲載されている。」
⑥「米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事を県民投票まで止めようと行われているインターネット署名で、モデルのローラさんが18日、写真共有アプリ『インスタグラム』で『みんなで沖縄をまもろう!』と協力を呼び掛けた。ローラさんは18日早朝、インスタグラムで『We the people Okinawaで検索してみて』と投稿。『美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう」「たくさんの人のサインが必要なんだ』と訴えた。ローラさんのフォロワーは520万人で、国内では渡辺直美さんに次いで多く、影響力は大きいとみられる。」
⑦「投稿を始めたロバート梶原さんらはさらに署名数を増やそうと運動を継続している。ホワイトハウスの請願サイトでは、自身が署名する案件以外に、ほかの人気のある署名運動が四つ表示される。18日現在、36万から21万の署名が集まった運動が表示されている。SNS(会員制交流サイト)では『他の署名でサイトを見た人の目にも触れるようになる。20万以上を目指そう』などとした投稿が相次いでいる。」
⑧「ロバートさんの取り組みを最初に日本語訳して投稿したのは『asuka』名で発信する28歳の女性。父親は米国人、母親は沖縄出身でシンガポール在住。小学生まで沖縄に住んでおり、辺野古にも3回足を運んだ。『asuka』さんは『署名数の記録的な数字を出せば嘆願のトップに記載される。日本国民の皆様(みなさま)の思いをホワイトハウスに記憶させよう』と投稿した。」
⑨「ホワイトハウスの請願サイトの署名はパソコンやスマートフォンで同サイトにアクセスすれば、簡単な手続きで行うことができる。サイトにアクセスした画面に表示された欄に、上から『名前』『姓』『メールアドレス』を英字で記入する。その下にある『Sign now』をクリックすると、記入した『メールアドレス』にすぐに返信メールが届く。メールを開いて表示される『WE the PEOPLE』と題した英文の中頃にある『Confirm your signature by clicking here.』と書かれた文をクリックする。再び請願サイトが立ち上がり、黄緑色の文字で『YOU,ve successfuly~』と書いた一文が表示されたら完了。メールが届いた後に作業を続けなければ、署名したことにはならないので注意が必要だ。また、端末で『迷惑メール』設定をしている場合にメールが届かないこともあるので、事前に『迷惑メール』設定を解除する必要がある。QRコードからも請願サイトを開くことができる。」


(3)沖縄タイムス-玉城デニー知事「あってはならない」 県民投票への予算否決の宮古島市に-2018年12月19日 05:00

 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー知事は18日、宮古島市で県民投票実施の予算が否決されたことについて『住んでいる地域によって県民の投票の機会が失われることがあってはならない』と述べ、引き続き全市町村で投票が円滑に実施できるよう取り組む考えを示した。県庁で記者団の取材に応じた。」
②「今後の対応については、同市に池田竹州知事公室長を派遣し、詳細を確認した上で『早急に検討していきたい』とした。」
③「仮に宮古島市が予算を執行しなかった場合、地方自治法で規定する是正の要求などの対応を取るかと問われ、池田公室長は『宮古島市にお伺いし、状況を聞いてから対応方針を決めていきたい』と述べるにとどめた。」
④「県内では一部の市町村で県民投票に反対する動きが出ている。こうした動きがある中、同市が予算を否決したことで、県関係者は『他の市町村にも波及していくことを懸念している』と先行きを心配した。」


(4)沖縄タイムス-防衛局、問題発覚までの7年間説明せず 高さ制限超える建物358件-2018年12月19日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【名護】辺野古新基地建設に伴う高さ制限(制限表面)に、周辺の家屋や鉄塔など計358件が抵触することが18日、分かった。問題の全容が判明するのは初めて。沖縄防衛局は2011年度に調査を発注しながら、本紙報道で問題が発覚するまでの7年間、県や名護市に説明していなかった。」
②「開示請求で調査報告書を入手した沖縄平和市民連絡会の北上田毅氏は『埋め立て承認願書などに事実をきちんと記載していれば県が承認しなかった可能性もある。隠し続けてきたことは許されない』と批判。」
③「制限超過は学校や民家、米軍辺野古弾薬庫やキャンプ・シュワブ内の建物など広範囲にわたっており、『周辺住民だけでなく米軍にとっても危険な計画。なぜ認められるのか理解できない』と指摘した。」
④「防衛局の調査によると、基地内外の建物など112件、沖縄電力や携帯電話会社の鉄塔13件、電柱や標識など233件が高さ制限の45・72メートルを超えている。建物などは最大15・85メートル超過、撤去に向け調整している鉄塔は同様に最大48・09メートル上回っている。」
⑤「高さ制限は航空機が安全に離着陸するため空港周辺に設定され、これを超える建造物は禁止される。新基地には米軍基準が適用されるが、政府は撤去できない建物を適用除外とし、問題はないとの認識を示している。」


(5)琉球新報-りゅうちぇる、アジカンのGotch、芥川賞作家の平野啓一郎さんも 辺野古署名に著名人も続々、賛同 ホワイトハウス請願-2018年12月18日 08:02


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事を止めようと、ホワイトハウスの請願サイトで行われているインターネット署名は、多くの著名人が署名への協力をツイッター(短文投稿サイト)などで呼び掛け、急速に賛同の輪が広がっている。」
②「署名を呼び掛けるメッセージを再投稿(リツイート)したり、自身が署名したことを報告したりしている著名人は、県出身のタレント、りゅうちぇるさん、ロック・バンド、アジアン・カンフー・ジェネレーションのボーカル、後藤正文さん(Gotch)、Base Ball Bearの小出祐介さん、ミュージシャンの七尾旅人さん、ソウル・フラワー・ユニオン、音楽評論家の湯川れい子さん、タレントのラサール石井さん、東ちづるさん、うじきつよしさん、映画監督の塚本晋也さん、想田和弘さん、作家の平野啓一郎さん、盛田隆二さん、哲学研究者の内田樹さん、映画評論家の町山智浩さん、ジャーナリストの清水潔さん、津田大介さん、お笑いコンビ、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんら。」
③「うじきさんは『かけがえなき沖縄の自然と人々を踏みにじる蛮行を、みんなでストップだ』、東さんは『これをきっかけに対話が進んでほしい』、町山さんは『一人一人で国土を守る』『沖縄にばかり基地を押し付けないで本土でも引き受けるべきだ』とのメッセージも添えた。」


(6)琉球新報-米大統領への請願署名、成功は1件のみ 新基地の工事停止は難しい?-2018年12月19日 08:30


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】来年2月の県民投票まで辺野古の新基地建設工事の停止を求める米ホワイトハウスの請願サイトの署名が目標の10万筆を超えた。沖縄ではその効力に関心が高まっているが、2011年9月のサイト開設以来、請願がきっかけで法制化された成功例は1件で、残りはホワイトハウスからの『回答』にとどまっている。」
②「オバマ前大統領が導入した同サイト。16年12月末までに請願件数は48万件、署名者数は2900万人、署名数は4千万筆となっている。」
③「請願がきっかけで法制化された例は、14年8月にオバマ氏の署名で成立した『携帯電話のSIMロック解除』の1件のみ。10万筆を超える請願件数は29件で、ホワイトハウスが回答したのは7件だった。」
④「署名が最も多かったのは、トランプ大統領の確定申告書類の公開を求める請願で、約115万筆を集めた。だが、ホワイトハウスは『この請願利用規約の範囲外』と回答。日本関係では、米政府に『日本海』と『東海』の併記を義務付けるよう求めた請願が約11万筆を集めたが、ホワイトハウスは米地名委員会の規定を説明しただけで、いずれも実際に『検討』したとは言い難い回答となっている。」
⑤「こうした経過から、署名で新基地を巡る状況が変わるかは見通せない。ただ、短期間で10万筆を達成し、ホワイトハウスの公的記録に残された意義は大きい。人々が国境を超えて共有した危機意識は、次の行動を生む力となり得る。」


(7)沖縄タイムス-運搬船に土砂積載 名護・安和の桟橋 辺野古で作業続く-2018年12月19日 12:51


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古での新基地建設工事で、米軍キャンプ・シュワブや、埋め立て用土砂の搬出地になっている同市安和では19日も埋め立て関連の作業が続いている。安和の琉球セメント桟橋では午前7時半ごろから、ダンプカーが土砂を搬入。運搬船に土砂を積む作業が確認された。同9時ごろ、名護市辺野古の沿岸の「K9」護岸では、接岸した台船に積まれた土砂を重機が大型トラックに積み替える作業も確認できた。同10時ごろからは、シュワブの工事車両用ゲートで砕石などを積んだダンプカーなどが施設内に入っていった。」、と報じた。


(8)沖縄タイムス-高江での米軍CH53E不時着・炎上 構造上の問題確認できず 米側結論-2018年12月18日 07:53


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【東京】昨年10月に米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリが東村高江の民間牧草地に不時着し、炎上した事故について、米側が機体の構造上の問題は確認できなかったと結論付けていることが17日、分かった。防衛省が近く事故調査報告書を公表する。」
②「事故は昨年10月11日に発生。米側が当時、日本側に説明した初期調査では訓練飛行中の火災で牧草地に『緊急着陸』した。火災は『機体の構造上の不具合によるものとは見いだせない。本件固有の事故であると考えられる』としていた。」
③「米軍は日本にある同型機全機の安全点検や、搭乗員や整備員の再教育などを実施し、事故から7日後の18日に飛行を再開。」
④「政府は米側からの初期調査の説明を受け、『合理的な措置がとられたと認められる』と評価し、飛行再開を追認。当初は原因究明までの間の飛行停止を求めていたが、対応が後退した。」
⑤「米軍ヘリの炎上事故後、県警の捜査は日米地位協定や、民間地での米軍機事故に関する『ガイドライン』の壁に阻まれ、現場検証は機体撤去の後だった。」
⑥「県警は事故機の検証を米軍に嘱託し、結果を基に立件の判断をする方針だが、検証結果の提供はないままだった。日本政府は春までに、被害を受けた牧草地の土壌を入れ替えた。公務上の事故だったことから、日米地位協定18条の5に基づき米政府が75%、日本政府が25%負担した。今後、地権者の事故に伴う収入の減少分も補償する方針。」
⑦「CH53Eヘリは高江の事故後、昨年12月には宜野湾市の普天間第二小学校に窓枠を落下させるなどトラブルが相次いでいる。」


(9)沖縄タイムス-【解説】宮古島市・県民投票不参加 市議会の意思尊重も…乱暴な判断-2018年12月19日 12:03


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「宮古島市の下地敏彦市長が県民投票事務の予算を執行しないとした最大の理由には、同予算案を削除して可決した市議会の判断がある。市議会の意思は住民意思を間接的に表しているという考え方が根底にあるが、議会判断を基に、市民が投票する権利を侵害するのは地方自治の理念から逸脱し、乱暴と言わざるを得ない。」            (宮古支局・仲田佳史)
②「下地市長はかねて間接民主制を尊重し、議会判断を市政運営に反映させる考えを述べている。間接民主制は、複雑・高度で多種多様な地方自治上の課題を市民全てが直接判断するのは難しいため、専門的な知見と経験を持つ市民の代表を選出し、処理するという利点がある。だが、米軍基地建設の是非のような県民生活に多大な影響を与える問題についてまで、市民は市議に判断を委ねていると解釈するのは無理がある。有権者が選挙で議員に1票を投じる理由はさまざまで、今回の投票事務予算を巡る態度は市議選の争点ともなっていない。」
③「地方自治の本旨には、住民の意思に基づいて地方自治を行う『住民自治』という考えがある。県民投票は、選挙で何度も民意を示しても一顧だにしない政府に対し、住民が直接、判断を示す機会だ。」
④「宮古島では、県民投票を求めて4184人(有効筆数)が署名した。県知事選で辺野古新基地建設に反対する知事が誕生したことで、県民の意思は表れているという市長らの考えは理解できる。だが、選挙の争点は『多種多様』と民意に向き合わない政府がいる。ならばこそ、住民が自らの意思を直接的に示す機会は地方自治の理念からも守られるべきだ。」




by asyagi-df-2014 | 2018-12-19 18:00 | 沖縄から | Comments(0)

やまない事件。命を危険に曝させている、どうするの。

 沖縄で何が起きているのか。
 沖縄タイムス(以下、「タイムス」)2018年12月9日、「拳銃には実弾15発が入っていた 米兵脱走 沖縄県警『公務外』とみて捜査」、と次のように報じた。


①「沖縄県の米軍嘉手納基地所属の空軍兵が基地内から拳銃を持って脱走し、読谷村宇座の集落で米軍に逮捕された事件で、県警が拳銃を所持していた空軍兵を公務外の事件とみて銃刀法違反の容疑を視野に捜査していることが分かった。拳銃には実弾が15発入っていたという。8日、複数の捜査関係者への取材で判明した。県警は発見現場を写真撮影するなど、初期捜査で必要な客観証拠を収集した。空軍兵の身柄は米軍の捜査機関にあるため、県警は今後、米軍に捜査協力を求める方針。」(社会部・山城響、豊島鉄博)
②「日米地位協定では米兵の犯罪が『公務中』であれば第1次裁判権が米側にあるが、『公務外』なら日本側にあると規定。ただ、公務外でも米側が先に逮捕している場合は原則、起訴されるまで日本側への身柄の引き渡しは行われていない。起訴前の引き渡しは殺人などの重大事件に限られている。」
③「県警刑事企画課などによると、事件は6日午後3時35分ごろ、米軍側から『米軍空軍兵1人が行方不明になり、拳銃を所持している疑いがある』と通報を受けて覚知。県警本部や沖縄署などが警戒態勢をしいた。捜索にあたる警察官らは発砲に備え、防弾用の装備品を着用した。」
④「発覚から約2時間後の午後5時45分ごろに憲兵隊が脱走兵を確保し、直後に県警本部に通報。県警が現場に到着したのは午後6時ごろだった。空軍兵の捜索について米軍は沖縄タイムスが7日に問い合わせるまで沖縄防衛局に連絡しておらず、周辺自治体にも伝わっていなかった。一方、県警は米軍からの情報を広報しなかった理由について『拳銃所持の【疑いがある】との段階で、県民にむやみに不安を与える可能性があり、場所も不明だったため』としている。」
⑤「拳銃を所持した米軍嘉手納基地所属の脱走兵が読谷村内で米軍に逮捕されたのを受け、石嶺傳實村長は8日、『またしても、過重な基地負担があるがゆえの事件事故が起き非常に憤っている。村議会とも連携し、週明けにも米軍当局に抗議する』と述べた。再発防止のほか『日米地位協定を抜本的に改定しない限り事件事故は続く』として地位協定の改定も求める考えという。」


 またもや、人の命を脅かす事件である。
 このことについて、沖縄タイムス(12月10日)と琉球新報(2018年12月11日)日の社説、「[銃所持の脱走兵逮捕]ずさんな武器管理露呈」「銃所持米兵脱走 県民を危険にさらすな」、とそれぞれの社説で次のように批判する。


1.事実経過の把握

(「タイムス」)
(1)嘉手納基地所属の空軍兵の男が拳銃を所持したまま基地内から一時脱走し、米軍が読谷村宇座の集落で逮捕した。男が時間になっても出勤してこなかったため捜索を開始。3時間以内に発見した。車内のかばんの中に拳銃を所持。拳銃には実弾が15発入っていたが、発砲した形跡はないという。拳銃と実弾を持ち出し、ゲートをすり抜けて基地外に出ていることから脱走との見方をしているようだ。
(2)米軍によると、職務中に武器の点検を受け、武器は米軍の管理下に戻されなければならないにもかかわらず、それを逃れていた可能性が高い。


(琉球新報(以下、「新報」))
(1)米空軍嘉手納基地所属の空軍兵が拳銃を所持して基地外に脱走し、逮捕される事件が起きた。幸いにも被害はなかったが、兵士が脱走して逮捕されるまでの一時期、民間人の生命、財産が脅かされる危険な状態にあった。そのことを深刻に受け止めなければならない。
(2)脱走した兵士は嘉手納基地に拠点を置く米空軍第353特殊作戦群に所属していた。6日午後3時35分ごろ、米軍から県警に「空軍兵1人が行方不明となり、拳銃を所持している疑いがある」との通報があった。約2時間後の午後5時45分ごろ、米軍憲兵隊が読谷村内で車に乗っていた兵士を発見し逮捕した。


2.問題点の指摘

(「タイムス」)
(1)米軍の武器管理のずさんさを露呈したというほかなく、米軍は銃や実弾の出し入れなど武器管理をどのようにしていたのか、説明を求めたい。
(2)沖縄の米軍基地は民間地と隣接していることが特徴である。男が身柄を拘束された残波岬周辺は観光施設やホテルが立ち並び、住宅地も続く。
(3)嘉手納基地は脱走の動機や拳銃を持ち出した理由を明らかにしていない。男の脱走が続いていれば、地域を不安に陥れ、不測の事態が起きることも懸念されたはずである。
(4)日米地位協定では軍人・軍属が「公務中」に起こした犯罪であれば第1次裁判権は米側に、公務外であっても米側が先に身柄を確保すれば原則として起訴までは日本側に引き渡されない。身柄引き渡しで日米合同委員会は「殺人、強姦(ごうかん)などの凶悪事件」に限らず、「日本政府が重大な関心を持ついかなる犯罪も排除されない」と取り決めている。県警は公務外とみて銃刀法違反容疑で捜査協力を求める方針だが、身柄引き渡しを要求し、厳格に取り調べるべきである。


(「新報」)
(1)車内からは拳銃と装塡(そうてん)されていない実弾15発が発見された。兵士が実弾を拳銃に装塡すれば、基地外で銃を自由に発砲できる状態にあった。民間人に銃を向ける危険性があったのだ。どうして兵士が基地外に拳銃と実弾を持ち出すことができたのか。極めて不可解だ。
(2)事件発生後の通報体制にも不備があった。米空軍は県警には当日に通報していたが、沖縄防衛局には事件翌日の夕方にしか連絡していない。
(3)日米両政府は1997年の日米合同委員会で、在日米軍の事件・事故の日本側への通報体制の新たな基準をまとめている。事件・事故が発生した場合、それに責任を有するか、察知した司令官が在日米軍司令部に情報伝達し、同時に地元防衛局に通報する。その後、防衛局が関係自治体に連絡するというのが通報体制の流れだ。今回、米軍が防衛局に連絡したのは、兵士の身柄が拘束されてから丸一日経過した後だった。これでは何の意味もない。迅速に連絡しなければ、日米合意はただの「絵に描いた餅」だ。
(4)今回、米軍が防衛局に連絡したのは、兵士の身柄が拘束されてから丸一日経過した後だった。これでは何の意味もない。迅速に連絡しなければ、日米合意はただの「絵に描いた餅」だ。


4.特に米軍の機能不全状態の実態

(「タイムス」)
(1)もう一つの問題は米軍の通報体制の機能不全である。日米合意は「公共の安全や環境に影響の生じる事案について速やかに地元に通報する」と定める。米軍は本紙が問い合わせるまで沖縄防衛局に連絡せず、周辺自治体にも情報が届いていなかったのである。防衛局が関係自治体に連絡したのは逮捕後だ。
(2)男の所属は第353特殊作戦部隊である。同部隊はパラシュート降下訓練などを津堅島訓練場水域や嘉手納基地で実施している。CV22オスプレイにも対応する。特殊作戦という任務の性格上、過酷な環境での訓練が想定される。こういった激しい軍務と関係がないのかも調査すべきである。


(「新報」)
(1)今年5月にも嘉手納基地所属の空軍兵が那覇空港で実弾1発を所持していたとして、銃刀法違反容疑で逮捕されている。昨年4月にも那覇空港で空軍兵が実弾2発、海兵隊員が実弾3発、3月に海兵隊員がライフル銃の実弾13発を所持していたとして逮捕されている。
(2)2014年には北谷町のキャンプ桑江で、海兵隊員がライフル銃を別の基地から民間地を移動して持ち込み、立てこもる事件も起きている。
(3)基地内では、兵士が拳銃や実弾をいつでも自由に持ち出せるというのか。米軍の武器、弾薬類の管理体制は機能不全に陥っているとしか思えない。こうした状況が続くなら、米軍基地を抱える沖縄県民はたまったものではない。


5.二紙の主張

(「タイムス」)
 北谷町の米軍キャンプ桑江内の民間地近くで2014年、海兵隊の男がライフル銃を持って自宅に立てこもり、自殺しようとした事件を覚えている人も多いだろう。男は別の基地で銃弾を盗みさらに別の基地でうそをつきライフルを入手した。男は精神的不調を訴えたが、アフガニスタンに派遣されていた。基地内の日本人従業員らが避難する事態になったが、北谷町に連絡が来たのは拘束後。町議会が抗議決議した。改善の跡がまるでみられないのである。米軍は武器管理と通報の在り方を徹底検証し、再発防止策を公表しなければならない。


(「新報」)
 武器管理と通報体制の不備を見ても、米軍組織の規律は大幅に緩んでいる。放置することなどできない。米軍は兵士が拳銃と実弾を基地外に持ち出せた理由を詳細に調査し、それを公表すべきだ。これ以上県民を危険にさらすことは許されない。


 この事件で、改めて考えさせられている。
 日本政府は、「日本国民を県民を危険にさらすことは許されない。」、との基本にまずは立たなければならない。
また、米軍の機能不全状態がこれ以上日本人の命を奪うことにならないよう、あらゆることを主権国家として、取り組まなければならない。



by asyagi-df-2014 | 2018-12-19 07:18 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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