2018年 10月 29日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年10月29日

 辺野古新基地建設の背景に何があるのか。
 例えば、「米海兵隊が沖縄県うるま市にある第3海兵師団(キャンプ・コートニー)の戦闘強襲大隊を解散し、その大半を名護市辺野古の第4海兵連隊(キャンプ・シュワブ)の指揮下に再編していたことが28日までに分かった。移転により、数百人規模とみられる陸上部隊が増強された。新基地建設計画と併せて、シュワブの一層の機能強化が進む。」(沖縄タイムス)の記事は、沖縄の負担軽減の欺瞞の一端を明らかにする。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年10月29日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-在沖米海兵隊コートニーの実戦部隊、再編でシュワブに常駐 数百人規模か-2018年10月29日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


 ①「【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊が沖縄県うるま市にある第3海兵師団(キャンプ・コートニー)の戦闘強襲大隊を解散し、その大半を名護市辺野古の第4海兵連隊(キャンプ・シュワブ)の指揮下に再編していたことが28日までに分かった。移転により、数百人規模とみられる陸上部隊が増強された。新基地建設計画と併せて、シュワブの一層の機能強化が進む。」
②「これまでシュワブの第4海兵連隊に常駐していたのは連隊本部(司令部)のみで、実戦部隊として、米本土から四つの歩兵大隊が6カ月交代で配備(UDP)されていた。今回の再編で、上陸作戦を担う実戦部隊が常駐することになり、機能が強化される。」
③「再編は、部隊の統廃合や新設などで機能強化を図る目的で米海兵隊が2015年に策定した『運用コンセプト2025』に基づく。戦闘強襲大隊は、大隊本部のほか、軽装甲偵察中隊、水陸両用強襲車中隊、戦闘工兵中隊の中隊3個編成で、主要装備(定数)は、LAV軽装甲車25両、AAV7水陸両用強襲車46両、中型戦闘工兵車27両。同隊は、陸上自衛隊と年に2回実施する『日米合同演習フォレスト・ライト』に参加している。」
④「米海兵隊は12日、キャンプ・コートニーで第3海兵師団の戦闘強襲大隊の解散式を実施した。米海兵隊当局は、本紙の取材に対し、『第4海兵連隊に統合された海兵隊員約1000人のうち、多くは除隊またはカリフォルニアやノースカロライナ、ハワイの部隊へ移転し、限られた数の技師や水陸両用強襲車中隊と軽装甲偵察中隊がキャンプ・シュワブに移転した』と述べた。具体的な兵員や軍用車両の移転数、時期については明らかにしなかった。」


(2)沖縄タイムス-石垣の陸自駐屯地、年度内着工へ アセス条例回避-2018年10月29日 09:47


 沖縄タイムスは、「沖縄県石垣市での陸上自衛隊の部隊配備計画を巡り、防衛省は29日までに、本年度内に駐屯地の造成工事に着手する方針を固めた。政府関係者が明らかにした。大型土地造成を伴う事業は来年度以降の着工だと県の環境影響評価(アセスメント)条例の対象になり、全体の整備に遅れが生じるのを避ける狙いがある。」、と報じた。
 また、「中山義隆市長は7月、配備を受け入れる考えを正式表明する一方、周辺地区では『静かな生活環境が壊れる』として反対運動が発生。県も『地域に分断を持ち込む強行配備は認められない』との立場を示している。」
(共同通信)


(3)沖縄タイムス-イチから分かるニュース深掘り【行政不服審査法って何?】国民の権利救済が目的 防衛局、辺野古工事で申し立て-2018年10月29日 14:00

 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「-県が名護市辺野古の新基地建設のための埋め立て承認を撤回したけど、沖縄防衛局が撤回の取り消しと効力を止める執行停止を国土交通相に求めたね。:『海を土砂で埋め立てて土地を造る場合、公有水面埋立法という法律で一般の企業などは【免許】、国の場合は【承認】を県知事から受けなければいけないんだ。県は8月31日に埋め立て承認を撤回したから、防衛局は辺野古での工事を進められなくなっていた』『防衛局は一度承認をもらっているんだから撤回は納得いかないという理由で、公水法を所管する国交相に撤回を取り消す審査の請求と、審査中の撤回の効力を停止する執行停止を申し立てたんだよ』」
②「-不服を申し立てるための法律はあるの?:『防衛局は【行政不服審査法(行審法)】という法律を根拠にしているよ。国や都道府県などの行政は、例えばお店を開きたい人に営業の許可を与えたり、税金の額を決定するなど【処分】をする公権力がある。処分に納得がいかないときに、処分を受けた側が不服を申し立てることができる制度なんだ』」
③「-例えばどんなケースがあるのかな?:『ある人が飲食店を開業しようとして保健所に資料や要件を満たして営業許可を申請したのに許可されない場合、保健所を設置する都道府県知事に審査を請求できるね。自宅の近くに産業廃棄物処理場が造られて、生活環境の悪化が心配だから処理場の許可を取り消してほしいということもあるみたいだ』」
④「-不服を申し立てるのは一般の人や企業なのかな?:『そこが県と防衛局の見解が分かれるポイントなんだ。行審法は行政の違法、不当な処分から国民の権利利益を救済することが目的の法律だ。申し立てを請求する側が【固有の資格】がある場合は行審法を適用できない、と定めている。だけど、防衛局は埋め立ての承認を得るため、一般の【私人】と同じ基準で県の審査を受けて認められたから自分たちは固有の資格を持つ組織ではなく、行審法によって行審法を使えると主張するんだ』」
⑤「-県はどう言ってるの?・『防衛局は私人ではなく固有の資格を持つ組織なので行審法は使えないと反論している。防衛局が辺野古を埋め立てて基地を造り米軍に基地を提供するのは、国防や外交の義務を果たすためだ。そんなことは私人ではできず、まさしく国家の組織として固有の資格がある、という理由だよ。そもそも防衛局も国交相も政府の一部で、身内の中で審査をすることへの批判もあるね』」
⑥「-防衛局は取り消しの審査中の撤回の効力を止める執行停止も求めたよね?:『不服が申し立てられるたびに行政処分の執行が停止すれば行政機能が停滞してしまうので、原則として執行不停止の原則がある。ただ、処分の効力が続くことで重大な損害が発生することを避ける緊急性が必要とされれば、審査する側、今回の場合は国交相が執行停止を判断できる』」
⑦「-防衛局と県の主張は?:『防衛局は工事が進まない間も1日約2千万円の維持費や警備費がかかり、普天間飛行場返還が遅れることで、普天間の危険性除去が遅れることなどを重大な損害として、緊急性をアピールしている』『県は工事費の根拠を示す資料が不明確で、普天間の危険性を放置してきたのは国の責任だと反論しているよ。そもそも、撤回から1カ月半が経過して申し立てたのは、その間にあった知事選に行動を起こせば国が支援する候補者に不利に働くという政治判断があった、として緊急性も認められないと主張したよ』」
⑧「-国交相はどう判断するのかな。:『実は2015年に翁長雄志前知事が承認を取り消した時も防衛局は同じ方法で不服を申し立てて、国交相が執行停止を判断したんだ。今回も執行停止を認めるかもしれないけど、26日にはすでに全国の行政法研究者110人が行審法の乱用を批判する声明を発表したんだ。国交相は中立な判断をしてほしいよね』」
  (政経部・銘苅一哲)



by asyagi-df-2014 | 2018-10-29 18:09 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄の民意を確認する。-沖縄タイムスの[遺志 意思の1票](7)から。-

 沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は、[遺志 意思の1票]との特集を組んだ。
 その意図は、「急逝した翁長雄志前知事の『遺志』を継ぐと訴えた玉城デニーさんが当選した沖縄県知事選。40万近くの得票は、沖縄の今や未来を見つめ、玉城さんに1票を託した県民の『意思』の積み重ねだ。有権者が見た知事選を追う。」、と説明する。
沖縄の民意を確認するために、この特集を考える。


 2018年10月17日の[遺志 意思の1票](7)は、最終回で、「[遺志 意思の1票](7)『名護市長選とねじれ』 基地と暮らしの間 熟慮」、とされた。
 「タイムス」は、今回の沖縄県知事選と2月の名護市長選との『差』について、次のように報告する。


(1)知事選の投開票日を控えた9月24日、名護市辺野古で数十人を前に、地元の玉利朝輝さん(59)があいさつした。「佐喜真知事を誕生させ、沖縄県のため北部振興のため、がんばっていただきたい」。辺野古の活性化のため、玉利さんが立ち上げた「辺野古総合研究所」の事務所開き。自民党副幹事長の衆院議員も出席し、佐喜真淳さん(54)への支援を求めた。
(2)玉利さんが研究所を設立したきっかけは、2月の名護市長選で、政権側が支援した渡具知武豊さんが、辺野古への新基地建設に反対する現職を破り当選したこと。さらに佐喜真さんが当選すれば、国、県、市が一体となって振興に取り組んでもらえると期待した。
(3)事務所は玉利さんの両親が営んでいたレストランの跡地。ベトナム戦争の頃に米兵であふれた街のかつてのにぎわいを復活させたいというのが玉利さんの願いだ。玉城デニーさん(58)が知事になっても、そのまちづくりは「諦めていない」。玉城さんにも、振興や、国が「実施できない」とした戸別補償について、国に求めるよう話し合っていきたいと考えている。
(4)知事選でも「暮らし最優先」と訴えた佐喜真さんを政権側が後押しし、構図は名護市長選と重なった。だが、知事選では、名護市でも玉城さんが佐喜真さんを1783票上回った。
(5)同市の美容業、加藤綾香さん(32)は市長選では渡具知さんに入れた。10歳と6歳の2人の子を育てるシングルマザー。自身で事業を始めたばかりの時で名護の活性化を望み、子育て支援の政策にも引かれた。ただ、基地建設には反対。悩み抜いた末の投票だった。市長選後、ごみ袋が安くなるなど暮らしの変化はあった。ただ、市長と違い、沖縄全体のことを考え、意思決定をする知事。基地問題を優先して玉城さんかな、と思っていたが、知り合いから「知事選、どう思う?」と聞かれた時に、意見をうまく言えなかった。
(6)「自分は何で基地に反対なんだろう」。しっかり考えようという気持ちが芽生え、周りの人の話を聞くように努めた。『基地は絶対反対』『佐喜真さんになったらお金が入ってくる』『誰になっても変わらない』。さまざまな意見を耳にした。
(7)気持ちを固めたのは、子どもたちへの思いから。もし将来、子どもや孫が基地により危険にさらされたとき、『選択が間違っていたと後悔したくない』。今までで一番思いを込めた1票を玉城さんに託した。ただ、投票して終わりとは思っていない。『スタート地点に立ったところ』。玉城新知事の今後を注視している。
(社会部・岡田将平)


 確かに、今回の県知事選挙は、辺野古新基地建設に「否」を安倍晋三政権に突きつけた。
 ただ、見えてきたものは、恐怖、不安等々の想いを超えた、一人一人の選択のあり方ではないか。
 例えば、それは、次のものである。
「自分は何で基地に反対なんだろう」と考える。
 自分が住んでいる地域のこと。その地域が属する市町村や県とこと。そして、この国のこと。
 でも、最後は、自らの核となるものへの想い。
 それは、「気持ちを固めたのは、子どもたちへの思いから。もし将来、子どもや孫が基地により危険にさらされたとき、『選択が間違っていたと後悔したくない』」、との想いにつながるもの。
選挙が、大事な自分の意思を表明することであることを確認した。




by asyagi-df-2014 | 2018-10-29 07:17 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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