2018年 10月 05日 ( 3 )

東京都議会が、ヘイト規制条例を可決した。

 朝日新聞は2018年10月4日、表題について次のように報じた。


①「人権の尊重をうたう東京都の条例案が3日、都議会総務委員会で賛成多数で可決された。ヘイトスピーチ規制と、性的少数者を理由にした差別の禁止が柱で、いずれも都道府県の条例で初となる内容だ。5日の本議会で成立し、来年4月に全面施行される見通しだが、恣意(しい)的な運用や「表現の自由」への影響を心配する声があがっている。」
②「可決されたのは『オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例案』。2020年東京五輪・パラリンピックに向けアピールするため、小池百合子知事が昨年12月に制定方針を表明していた。」
③「条例案では、ヘイトスピーチ対策として、公園やホールなど都の施設の利用制限を盛り込んだ。都によると、差別的な言動の可能性が高く危険性が明らかな場合を想定しているが、都が具体的な利用制限の基準を設けるのは条例成立後だ。」
④「施設利用の事前制限は、川崎市が昨年11月にガイドラインを公表。京都府や京都市も同様のガイドラインを作るなど動きが広がりつつある。一方で、16年に全国で初めてヘイトスピーチの抑止条例を設けた大阪市も事前の利用制限を検討したが、最終的に見送った。」
⑤「都の条例案に対し、田島泰彦・元上智大教授やジャーナリスト有志らが『表現の自由を侵害し、自由な言論やジャーナリズムを脅かしかねない』と反対声明を発表。市民団体『外国人人権法連絡会』共同代表の丹羽雅雄弁護士は『東京で条例ができることは評価できる』としつつ、制限基準が条例に書かれない点を『知事が恣意(しい)的に基準をつくれてしまう』と問題視する。」
⑥「大阪市は条例をつくる前に弁護士や大学教授らの検討部会を立ち上げ、議論を重ねた。東京都は個別に有識者から意見を聞いて条例案を作っており、都議会自民党は『議論が不十分』と批判、3日の委員会で反対した。」
 (井上裕一)
⑦「条例案のもう一つの特徴が、LGBTなど性的少数者に焦点をあて、『性自認及び性的指向を理由とする不当な差別的取り扱いをしてはならない』と明記したことだ。「あらゆる場面で差別や偏見がある』。2日の総務委員会で質疑を傍聴した元タカラジェンヌの東(ひがし)小雪さん(33)は言う。自身はレズビアン。『条例で差別はだめだということが明文化され、共通認識になることに価値がある』と評価する。」
⑧「条例案は啓発のための基本計画作りが盛り込まれたが、具体的な検討はこれからだ。心と体の性が一致しないトランスジェンダーで、NPO法人『東京レインボープライド』の共同代表を務める杉山文野(ふみの)さん(37)は『具体化には僕たちも声をあげていきたい』と強調。条例により全ての人たちの人権を守ることにもつながってほしいと期待する。」
 (斉藤寛子)
⑨「<ヘイトスピーチ規制>:◆都の施設での不当な差別的言動を防ぐため、利用制限の基準を定める、◆差別的言動の拡散を防ぎ、言動の概要を公表する、◆公表前に審査会の意見を聴かなければならない 」
 <性的少数者の差別禁止>
⑩「性自認や性的指向を理由とする不当な差別的取り扱いをしてはならない」、◆啓発のための基本計画を定める」




by asyagi-df-2014 | 2018-10-05 20:59 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年10月4・5日

  玉城デニー氏が沖縄県知事に就任した。
辺野古のキャンプ・シュワブゲート前を知事選後初めて訪れた時には、市民らに『知事選で示された辺野古に新基地は造らせないという民意に、今こそアメリカも日本政府も向き合うよう呼び掛ける』(琉球新報)と述べたという。
また、「玉城氏は23分間の就任会見で18回『翁長県政』『翁長さん』などと翁長前知事に言及した。一方で、翁長氏が就任時に政府との交渉を『いばらの道』と表現したことを記者から問われた場面では、『いばらをかき分けていったその先に、県民が求めている未来が必ず見えてくる。信じて突き進んでいきたい』と悲愴(ひそう)感を排除した“デニー色”ものぞかせた。」、と沖縄タイムスは伝える。
思っいきり自らの「色」で。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年10月4日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-玉城知事きょう就任 復帰後8人目 新基地阻止へ注力-2018年10月4日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「9月30日の沖縄県知事選で初当選した玉城デニー氏(58)=本名・玉城康裕氏=が4日、知事に就任する。1972年の沖縄の日本復帰後8人目の知事となる。8月8日に翁長雄志氏が知事在任中に死去して以降、知事の欠けた状態が続いていた県政運営の空白が57日ぶりに解消する。県政の最大課題である米軍普天間飛行場の返還・移設問題で、玉城氏は名護市辺野古の新基地建設阻止の公約を翁長県政から受け継ぎ、埋め立て工事を進めようとする日米両政府に計画の見直しを訴えていく。」
②「歴代県政が目標としてきた自立型経済の構築を巡っては、玉城氏の任期中に復帰から半世紀の節目を迎えることになり、復帰50年以降の新たな沖縄振興計画の策定を手掛ける。また選挙戦で掲げた『誰一人取り残さない社会』に向けた取り組みなど、多様性を尊重する県政として独自のカラーも打ち出していく。」
③「就任を前にした玉城氏は3日午後、新基地建設工事に反対する市民らが座り込みを続ける名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前を知事選後初めて訪れた。市民らを前に『知事選で示された辺野古に新基地は造らせないという民意に、今こそアメリカも日本政府も向き合うよう呼び掛ける』と述べ、新基地建設阻止の決意を新たにした。」
④「玉城氏は4日午前10時15分に県庁に初登庁し、県選挙管理委員会から当選証書の交付を受け、新知事に就任する。任期は2022年9月29日までの4年間。午後1時45分から就任記者会見に臨み、会見後、県庁1階県民ホールで行う就任式で職員に訓示する。台風25号の接近に伴う県災害対策本部会議の設置も予定されており、就任後の初仕事となる。週明けには9日午後2時から那覇市の県立武道館で開く翁長氏の県民葬の実行委員長を務め、16日開会予定の県議会10月定例会本会議で県政運営方針の所信を述べる。」



(2)琉球新報-沖縄県知事当選の玉城デニーさんに殺害予告複数 SNS、批判受け削除も-2018年10月3日 10:10


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「9月30日の沖縄県知事選挙で新たな知事に選ばれた玉城デニーさん(58)に対する殺害予告や脅迫、誹謗(ひぼう)中傷が、2日までにSNS上に複数書き込まれている。ある発信者は短文投稿サイトのツイッターに『戦後日本を守ってきたのは米軍基地と核』だと断言した上で、それを否定する玉城さんを『もう殺すしかない』『こいつを殺さなければ、沖縄県民の尊い命が失われる』と記した。」
②「ツイッターでは他にも『デニーの暗殺・暗殺。それが一番良い。』や、『何万人死のうが関係ありません。日本中央政府は武力を持って沖縄地方の【再占領】です。この再占領計画で亡くなった人達は【玉城デニー】とデニーを選んだ人間を恨んで下さい』(いずれも原文まま)など過激な書き込みがあった。」
③「これらの書き込みには批判も相次ぎ、すでにアカウントを削除した発信者もいる。」


(3)沖縄タイムス-戻らぬ電気、住民疲弊 沖縄の台風被害 停電の原因は?【深掘り】-2018年10月4日 05:16


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「台風24号の暴風で沖縄県内で発生した大規模な停電は、5日目の3日も全面復旧に至らず、4日午前0時現在、計600戸が停電している。いったんは解消に向かっていたものの、本島中北部の広域で再び停電が発生。台風25号も沖縄地方に接近しており、市民からは『日常生活が送れない』と疲労の声が聞かれる。識者は日常からの備蓄を勧め、自治体には積極的な情報提供を求める。」
②「沖縄電力によると、3日正午には本島北部で残り約170戸まで解消したが、午後6時半には5460戸に急増。『配電設備の後発的な故障の可能性がある』と説明し、多くの地域で復旧のめどは立っていないている。」
③「台風24号による停電の原因で最も多かったのは、電線にビニールシートや倒木が接触しての断線。電線の固定具や、電線をくくりつける金属線が強風でひび割れるなど、局所的な設備被害も多発した。」
④「再送電には停電地域を巡り、異常が起きている部分を全て目視で点検した上で作業する必要がある。沖電同社は1800人態勢で復旧作業に当たっているが、停電が広域な上、局所的な故障が多いため長期化している。一度停電が解消された地域でも、時間がたってから設備が故障して再発する可能性もあるという。」
⑤「浦添市牧港に住む女性(35)は、9月30日に電気が復旧した自宅が3日午後7時すぎに再び停電した。『冷凍の海産物が届いたばかり。冷蔵庫が使えないから備蓄もできない。学校や仕事の準備で、お風呂に洗濯もしないといけないのに』と困惑した。」
⑥「190戸が停電しているうるま市。市防災基地渉外課によると、正確な実数は分からないとしつつ、最大で市の世帯数(約5万世帯)の約8割が停電の被害を受けたとみている。市には『停電で水が出ない』『沖縄電力に電話がつながらない』といった苦情や問い合わせが100件以上寄せられた。庁舎に携帯などの充電に訪れた市民もいた。市営住宅の断水は発電機で対応し、その他の集合住宅は管理会社への問い合わせを促した。」
⑦「今後は防災対策の会議を開き、台風による停電で断水した地域の給水の在り方や、情報収集のため沖縄電力とのホットラインの開拓を検討する。同課は『想定していなかった大規模で長期的な停電に柔軟に対応できるよう議論していきたい』とした。」


(4)琉球新報-民意背に新基地反対 玉城県政始動 政府は対抗措置に慎重-2018年10月5日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「普天間飛行場の返還・移設問題が最大の争点となった県知事選で辺野古新基地建設阻止を訴え、過去最多得票を獲得した玉城デニー氏が知事に就任した。安倍政権は『辺野古移設が唯一の解決策』として推進する姿勢を変えておらず、玉城知事にも難しい交渉が待ち受ける。一方で事態を打破する手法として米市民団体などと連携し、米国政府や議会に働き掛ける考えを示した。民主主義や多様性を尊重する独自のカラーを加え、さまざまな意見をくみながら丁寧で開かれた県政運営を導けるか手腕が試される。」
②「名護市辺野古の新基地建設阻止の翁長路線を踏襲する玉城デニー県政が4日、始動した。就任会見で玉城氏は『対話によって解決策を導く民主主義の姿勢を政府に求める』と、知事選で示された沖縄の民意と向き合うことを政府に訴え、翁長県政で実行した埋め立て承認撤回への法的対抗措置を練る姿勢をけん制した。主要閣僚らは県知事選の結果にかかわらず辺野古移設を推進する発言を堅持しているものの、移設問題の行方が全国的な関心となる中で対応は慎重にならざるを得なくなっている。」
③「玉城氏は23分間の就任会見で18回『翁長県政』『翁長さん』などと翁長前知事に言及した。一方で、翁長氏が就任時に政府との交渉を『いばらの道』と表現したことを記者から問われた場面では、『いばらをかき分けていったその先に、県民が求めている未来が必ず見えてくる。信じて突き進んでいきたい』と悲愴(ひそう)感を排除した“デニー色”ものぞかせた。」
④「2014年12月に知事就任した翁長氏も首相や官房長官との面談を要請したが、就任から約4カ月、新知事との対話を拒否し続けた。こうした翁長県政発足時の状況について玉城知事は『政府の取るべき姿勢ではないという批判が上がった』と、政府が対応を誤ったとの見解を示した。
⑤「今回の知事選で政府が強力に支援した候補に約8万票の差をつけて圧勝した玉城氏から要求があれば、政府としても対話の要請をむげにする訳にはいかない。玉城氏は『日米両政府に対話の窓口を求めることも始めていく必要がある』と改めて対話を求める姿勢を示し、政府に4年前とは違う態度の軟化を迫った形だ。」
⑥「『新知事のご理解、ご協力が得られるよう粘り強く取り組んでいきたい』。菅義偉官房長官は4日の会見で、玉城知事の就任に関し、辺野古移設を進める考えを改めて強調した上でこう述べた。政府関係者は『知事選で大敗したショックはしばらく尾を引く』と解説する。選挙で圧倒的な民意を得た県政が誕生した一方で、政権も2日の内閣改造で新たなスタートを切ったとはいえ、直後のマスコミの世論調査で支持率が下落する異例の展開。改造が“ショック療法”とはならず、全国的に再び辺野古移設が注目されたことで、対応に神経をとがらせざるを得ない状況でもある。」
⑦「翁長前知事の県民葬が9日に控えていることも重なり、政府が県の埋め立て承認撤回に対する法的措置に踏み込めない状況は続く。防衛省関係者は法的措置について『事務的にあらゆる想定はしているが、何をいつどうするかは、全て極めて高度な政治判断になる』と語った。」
⑧「玉城新知事が対応する今後の課題には年末に予定される沖縄振興に関する予算編成がある。翁長県政になってから辺野古問題を巡る対立を背景に年々減額されてきた経緯がある。」
⑨「自民県連幹部は『もう次年度予算は(政府が約束した最低ラインぎりぎりの)3001億円になる。大型MICE施設の計画も完全に頓挫する。選挙戦で【補助金に頼らない自立型経済】と言ったからには、高率補助までなくなる可能性もある』と玉城新県政をけん制。21年度に期限が切れる沖縄振興特措法も県内移設の受け入れを迫る『カード』として使われる可能性を示唆した。」
⑩「県幹部の一人は『沖縄県知事は大変だ。国との対立や揺さぶりなんて、他の都道府県知事は普通考えないだろう』と語りながらも『知事が言うように、いばらをかき分けて新しい未来をつくっていく。それに付いていくしかない』と力を込めた。」        (明真南斗、當山幸都、吉田健一)


(5)琉球新報-米、大差に「驚き」 県知事選 移設堅持も変化の兆し-2018年10月5日 05:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー氏の県知事戦勝利で、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設は『解決済み』としていた米ワシントンにわずかな変化が見え始めている。米政府は辺野古移設堅持の姿勢を崩さないが、安倍政権が全面支援した佐喜真淳前宜野湾市長に8万票余の差を付けた玉城氏の大勝は、政府関係者も『驚き』と受け止める。在沖米軍基地の安定運用も踏まえ、識者らは『沖縄の選挙結果に敬意を示すべき』『安倍政権が辺野古移設の工事を強行すれば、県民の怒りは一層高まる』と、日米同盟への影響を危惧し、玉城新知事と日本政府との対話に注目している。」

■「同情票」注視
②「『佐喜真市長はどうか。菅義偉官房長官とも仲が良いと聞く』。当初、12月に予定された県知事選について、米政府関係者は春ごろから翁長雄志知事の対抗馬に関心を寄せていた。『(埋め立て承認撤回など)翁長知事がどう動くかに、特別な関心はない。名護市長選や県内の首長選で連勝し、代替施設建設に反対しない候補者が知事選も勝つと日本政府は見込んでいる』と、日本政府の見方を支持した。」
③「自民党が推す候補者の勝利で、新基地建設への『抵抗』に終止符を打てると見込んでいた両政府だったが、翁長氏の急逝で状況は一変。佐喜真氏勝利への期待の一方、翁長氏への「同情票」がどう影響するかに神経をとがらせていた。」
④「ジョージ・ワシントン大のマイク・モチヅキ教授は新基地建設の強行は県民の一層の怒りを招くと警鐘を鳴らし、『選挙結果が米政府に普天間代替施設の再考を促すなら、日米同盟をより安定した政治土台に置く好機となる』と説明。玉城氏訪米の際には、国務省、国防総省は建設的な対話に向けて歓迎すべきだと指摘した。」
⑤「リチャード・アーミテージ元国務副長官、ジョセフ・ナイ元国防次官補、戦略国際問題研究所(CSIS)のマイケル・グリーン上級副所長―。3日にワシントンで開かれたシンポジウム。知日派で『ジャパンハンドラーズ』と称される面々がそろい、日米同盟強化に向けた政策提言報告書を発表した。」
⑥「自衛隊と米軍による『日米共同統合任務部隊』の創設や基地の共同運用拡大など、中国の台頭を踏まえ、アジアの安全保障に日本はより参画せよと迫る報告書の説明中、県知事選の話題が上った。シーラ・スミス外交問題評議会上級研究員は『沖縄は(新基地建設に反対する)継続を選んだ。日米同盟は県民感情の理解に注意を払い、焦点の問題について取り組み続けるべきだ』と説明。『玉城氏は辛勝ではなく、大勝した。私たちはその結果に敬意を示すべきだ』と述べた。」
⑦「アーミテージ氏は『新知事は東京(日本政府)と話したいとしている。米国は東京と沖縄のサンドイッチになりたくない』としながらも、報告書で提示した自衛隊と米軍による基地の共同運用や民間空港、港の使用を上げ、『人口密集地の負担を軽減しようとしている』と説明した。」
⑧「米側が『沖縄の政治の新しい顔』(スミス氏)に注目する中、玉城新知事に対して日本政府がどのように対応していくか。ボールは東京に投げられている。」       (座波幸代本紙ワシントン特派員)


(6)沖縄タイムス-大差の要因、ネット上のデマ、今後の展望… 担当記者が振り返る沖縄県知事選-2018年10月4日 19:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「翁長雄志前知事の死去に伴う知事選は、翁長氏の遺志を継ぐと明言した前衆院議員の玉城デニー氏が過去最多の39万6632票を獲得し、自民、公明、維新の会、希望の党が推した前宜野湾市長の佐喜真淳氏に8万174票の大差をつけて、初当選を果たした。大差の要因や新県政の展望などを選挙取材に関わった記者が話し合った。」
②「-想定外の大差だった。:B 命を張って闘う姿を見せた翁長前知事の存在は大きい。これまでの支持に同情や悔しさが加わった。翁長氏の基礎票の上に、明るく、柔らかいイメージの玉城氏の人柄も受けた。E 小さな子どもたちが『デニー』と駆け寄る場面が印象的だった。ギターを片手に『ロック』音楽を熱唱。親しみやすさで、女性や若者といった無党派層を取り込んだと思う。A 出馬が決まって辺野古ゲート前であいさつした時、『出遅れている。玉城デニーは一人だが、皆さんが玉城ダミーになったつもりで多くの人に声を掛けてほしい』と訴え、重い空気を打ち消していた。」
③「-辺野古新基地建設問題が最大の争点になった。:F 政策の大きな違いは辺野古問題に関するスタンス。振興策を打ち出しながら、辺野古の是非を明かさない佐喜真氏や支援する政府、与党に対し、『ウシェーティナイビランドー』と突き付けたのが、この結果ではないか。B 玉城氏は当初、反対の立場を明確にしながら、辺野古や翁長前知事の後継であることを前面に出さなかった。『知事選に挑戦するのは翁長知事の亡霊ではなく玉城デニーだ』という考えだったが、選対が有権者への浸透に限界があると戦略を切り替えたことが奏功した。C 佐喜真氏が当初、討論会やマスコミのインタビューを受けなかったのも『逃げている』というイメージを与えた。」
④「-無党派層や若者の取り込みはどうだったか。:E 玉城選対は若者向けの小さな集会で、多くの市民がマイクを握り、多様性と一体感を演出していた。D 佐喜真氏側は、国会議員が続々と来県したことに、不満の声も聞こえた。山梨県選出の国会議員が名護市の総決起大会で『基地があるから英語表記の看板があふれている。国内留学の聖地にすべきだ』と発言。渡具知武豊市長は『沖縄にある海兵隊基地はもともと山梨県にあった。もっと考えて発言してほしい』としかめっ面だった。H 支援する企業関係者も『とんちんかん』とあきれていた。自民党関係者は『建設業者が集まる集会で教育改革の話をされても集まった人には響かない』と不満を漏らした。F インターネットのSNSを中心に、誹謗(ひぼう)中傷、デマが出回ったことは残念だった。事実を確認せずに国会議員や元市長が拡散するという例もあった。SNS全盛の時代に、公正な選挙のためにいかに対応すべきなのか、考えさせられる選挙だった。」
⑤「-マスコミや政党の世論調査では玉城氏優位だったのに、最後まで接戦と伝えられていた。-B ふたを開けてみれば報道各社の情勢調査の10-20ポイント差で玉城氏リードは当たっていた。自民は残り1週間で3・1ポイント差で玉城氏に迫っているという数字を出したが、陣営を鼓舞するための数字だったのかもしれない。2、3日前には自民側から『厳しい』『このままじゃあ負ける』と弱音も聞こえてきていた。A 調査に回答しない人の数が多く、その中には佐喜真氏の支持者が多いのではないか、といわれた。名護市長選でもその傾向があったからだ。マスコミは慎重になっていた。」
⑥「-政府、与党の打撃は。:B 自公維の『勝利の方程式』は崩れた。今後の選挙に影響を与えるのは必至。豊見城、那覇市長選も自公維体制で戦う方針だが、見直しが迫られる。G 公明は全国から数千人規模で動員したといわれる。2月の名護市長選でも同じ手法で当選させたが、県本幹部は『地方選挙と全県選挙では違った』と振り返り、辺野古反対の民意が強かったとの認識を示したのが印象的だ。D 『平和の党』としてのスタンスに疑問を感じた一部支持者が玉城氏を表立って支持したのが、その証左だろうね。F 維新の下地幹郎氏も力を入れていた。自民の国場幸之助氏を別の区に移し、論功行賞で自分が自公維の枠組みで衆院1区から出るための布石ではないかと、ささやかれていた。H 総決起大会で、下地氏は前回の知事選で争った仲井真弘多元知事に『これまですみませんでした』と頭を下げ、手を握った。なりふり構わずの姿に古くからの支持者も『あの時に応援したのは何のためだったか。節操がない』と疑問を示していた。」
⑦「-選挙結果が普天間返還問題や沖縄関係予算に影響するだろうか。:H 普天間問題は引き続き厳しい。県の埋め立て撤回後、知事選で休戦状態だったが、県と国の法廷闘争となれば、県勝訴のハードルは高い。法的に正しいかどうかではなく、辺野古ノーの民意を政府は重く受け止めるべきだ。C 8月末に内閣府が財務省に提出した概算要求は昨年度概算要求と同額。佐喜真氏が当選すれば、公約実現のためとして大幅な沖縄関係予算の増額が検討されていた。しかし、これまで通り厳しい査定が続くことになるだろう。G 県庁内でも翁長前県政同様、辺野古問題での政府との対立から『予算折衝は厳しい』との声が聞こえる。ある県幹部は、『国家予算が基地建設への姿勢で増減されることはあってはならない』とくぎを刺す。玉城氏も対話や協議を呼び掛けており、政府はどう対応するだろうか。」




by asyagi-df-2014 | 2018-10-05 18:22 | 沖縄から | Comments(0)

今回の広島高裁伊方原発の再稼働容認は許されない。(2)

 広島高裁は、2018年9月25日、2017年12月に判断した四国電力伊方原発3号機の「運転差し止め仮処分決定」を取り消した。
 この高裁の判断について、今回は、東京新聞(以下、「東京」)-伊方運転容認 “常識”は覆されたのに-の社説で、捉える。


 「東京」は、まず最初に、「四国電力伊方原発の運転差し止め決定が、同じ広島高裁に覆された。しかし例えば、どの原発の直下でも巨大地震は起こり得るという北海道地震の新たな教訓は、十分に考慮されたと言えるのか。」、とこの高裁判断を批判する。
 また、「東京」は「福島第一原発事故後、高裁レベルとしては初の運転差し止め決定は、いともあっさり覆された。」と続け、この判断の問題点を指摘する。


(1)今回、広島高裁は「大規模な破局的噴火が起きる可能性が根拠を持って示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」と指摘した。昨年末とは真反対。「運転期間中に破局的噴火を起こすという可能性は極めて低い」と強調する四国電力側の主張をそのま受け入れた形である。
(2)争点は火山だけではない。原発が耐え得る地震の強さについても、住民側は「過小評価」だとして争った。この点に関しても「詳細な調査で揺れの特性などを十分把握した」とする四国電力側の評価が判断の基本にあるようだ。


 したがって、「東京」は次のように批判を加える。


(1)だがたとえそうだとしても、それらは過去の知見になった。北海道地震が、地震そのものの“常識”をご破算にしたのである。
(2)これまで、地震に対する原発の安全性は、重要施設の直下に活断層があるか否かが、基準にされた。ところが活断層のあるなしにかかわらず、原発の直下でも震度7の大地震が起こり得るということを、北海道地震は知らしめた。
(3)活断層の存在は一般に地表に現れる。だが、北海道地震の震源は、今の科学では見つけようのない地中に埋もれた断層だった。北海道で起こったことは、日本中どこでも起こりうる。地震に対する原発の規制レベルも大幅に引き上げるべきだということだ。


 だからこそ、「毎日」は、次のように断じる。


「地震国日本は、世界有数の火山国。巨大噴火は予知できないというのは、それこそ学会の常識だが、大噴火のリスクに対する考え方も、そろそろ改めるべきではないか。“活断層なき大地震”の教訓が十分に反映されていない以上、古い地震科学や社会通念に基づいて原発の再稼働を認めることは、あまりに危険と言うしかない。」


 確かに、「3.11」は、日本という国が「偏った知見」に寄りかかることの危険性を知らしめたのではなかったのか。
「北海道地震が、地震そのものの“常識”をご破算にしたのである。」(「東京」)という新しい知見を得てしまった以上、今どの地点に立つのか、は明らかではないのか。
「東京」の主張を、あらためて再掲する。
「地震国日本は、世界有数の火山国。巨大噴火は予知できないというのは、それこそ学会の常識だが、大噴火のリスクに対する考え方も、そろそろ改めるべきではないか。“活断層なき大地震”の教訓が十分に反映されていない以上、古い地震科学や社会通念に基づいて原発の再稼働を認めることは、あまりに危険と言うしかない。」




by asyagi-df-2014 | 2018-10-05 07:03 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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