2018年 09月 15日 ( 2 )

オスプレイ8機の「一斉交換」て何なの。

 半田滋さん(以下、「半田」)が2018年9月9日、「内部はサビと腐食だらけ…!オスプレイ8機が『一斉交換』の謎 もうすぐ首都圏でも飛ぶというのに」、とGENDAI ISMEDIAに著した。
どいうことなのか。
「半田」は経過について、こう説明する。


(1)沖縄県の米海兵隊普天間基地に配備されている垂直離着陸輸送機「MV22オスプレイ」が8機一斉交換となった。米軍側と日本の防衛省は「通常の機体交換」と口を揃えるが、これ以上の説明はない。
(2)そもそも機体を丸ごと交換すること自体、「通常」とはいえない。それも同時に8機である。普天間基地に配備されて5年も経過しないうちに、墜落などで2機が失われたオスプレイ。いったい何が起きているのか。
(3)この問題は、全国紙やテレビで報道されていない。最初から説明する必要があるだろう。8機のオスプレイが山口県岩国市の米海兵隊岩国基地に到着したのは7月7日だった。大型輸送船に乗せられ、6月22日に西海岸にあるカリフォルニア州のサンディエゴ海軍基地を出港した。岩国基地への陸揚げに際し、日本政府や岩国市への事前通告はなかった。今年5月、横浜港にある米陸軍横浜ノース・ドックに陸揚げされた米空軍仕様の「CV22オスプレイ」5機の場合、到着直前の1日前に米側から通報があったが、今回は岩国基地に到着して4日も経過した7月11日の事後通告だった。しかも「保安上の理由から機数は言えない」というのだ。防衛省に取材しても「機数は聞いていない」。岩国市は基地の状況を把握するため、民間の「情報提供協力員」に基地監視を委嘱している。その専門家が機数を数えているにもかかわらず、シラを切り通した。
(4)陸揚げの際、確認された機体番号から、カリフォルニア州のミラマー基地所属の4機と東海岸のノースカロライナ州にあるニューリバー基地所属の4機と判明、米本土の海兵隊基地からかき集めたことがわかる。ブロックCと呼ばれるレーダーなどを強化した機体も含まれていた。
(5)岩国基地には今年6月末、普天間基地のオスプレイ8機が飛来し、駐機場に置かれていたことが確認されている。これらの機体が、交換する8機を載せてきた大型輸送船に入れ替わりで積み込まれ、7月のうちに米本土へ向けて出港した。岩国基地に陸揚げされた8機のうち、7機は7月中に普天間基地へ飛び立ったが、1機は滑走路で立ち往生。8月3日になって、ようやく普天間へ向けて離陸した。交換する機体に不具合があったとすれば、何のための交換なのか、という話である。
(6)普天間配備のオスプレイは2012年7月に12機、翌13年7月にも12機の合計24機が岩国基地に陸揚げされた。ところが、16年12月、沖縄県名護市の浅瀬に1機が不時着水して大破、17年8月にはオーストラリアで揚陸艦への着艦に失敗して洋上に墜落、兵士3人が死亡している。配備開始から5年も経たないうちに2機が失われているのだ。失われた2機はすでに補てんされている。


 「半田」の追求が始まる。


(1)筆者は今回の交換について、普天間基地の広報部に「8機一斉に交換する理由は何か」「交換の理由が定期整備なら(オスプレイの定期整備を行う千葉県の陸上自衛隊)木更津駐屯地を活用しないのはなぜか」とメールで問い合わせた。
(2)これに対する回答は、以下の通りである。
(3)「この交換は、航空機および機器の通常の交換の一部である。入ってくるオスプレイと普天間基地の機体との1対1の交換が行われる。特定の機体は、アップグレードの予定。機数の増減はなく、沖縄のオスプレイの戦力レベルを変更する計画はない」
(4)回答らしい回答は「通常の機体交換」「一部はアップグレード」の部分だけ。機数の増減や戦力レベルなど聞いてもいないことに答えて、肝心の機体交換の理由には触れていない。
(5)防衛省に取材すると、沖縄調整官付は「米側から『通常の機体交換』と聞いている。それ以上は、米軍の運用にかかわることなので聞いていない」とまるで人ごとだった。普天間基地を抱える宜野湾市基地渉外課にも問い合わせたが、「米軍は『保安上の理由』として、交換した機体の数さえ明かさないのです」とのことだった。宜野湾市役所は普天間基地に隣接している。「よき隣人でありたい」と繰り返す米軍が、機数という基礎データさえ明らかにしないのだ。
(6)筆者は「定期整備の必要性から交換したのでは?」という仮説を立てていたが、岩国市や宜野湾市の問い合わせに、交換した機数さえ答えようとしないのは、「8機一斉交換」の事実そのものを隠したいから、ではないだろうか。


 「半田」は、核心に迫る。


(1)そのナゾに迫るには、筆者が米軍に問い合わせた「木更津駐屯地での定期整備」についての解説が必要だろう。
(2)航空機は、定められた飛行時間ごとに分解され点検を受ける。オスプレイも例外ではなく、5年に1回の割合で、分解点検を含む定期整備が必要とされている。
(3)防衛装備庁は、普天間配備のオスプレイと陸上自衛隊が導入を進める17機のオスプレイの共通整備基盤として木更津駐屯地の活用を決め、自衛隊の格納庫1棟を整備工場に改修した。米軍の入札により、整備は「スバル」(旧富士重工業)が請け負い、約30人の整備員が機体整備にあたることになった。
(4)最初の1機は昨年1月、普天間基地から飛来し、翌2月から定期整備に入った。防衛装備庁は「1機あたり整備工期は3、4カ月程度」と説明していたが、今月になって9月5日以降の試験飛行開始を発表した。つまり、整備に1年8カ月以上もの長期間を要したことになる。
(5)これにより「定期整備は年5~10機」とする防衛装備庁の目算は外れた。最初の1機の定期整備が順調に終わっていれば、交換した8機は米本国へ送り返すことなく、木更津で整備できたのかもしれない。
(6)定期整備が異常に長引いたことについて、防衛装備庁の坂本大祐事業管理監は「最初の一機なので慎重にやっている。開けてみないと分からない状態のところもあり、部品を発注しても米国から届くまでに時間がかかる」と話す。整備の「不慣れ」が主な原因との説明だが、防衛省関係者は「事態はもっと深刻でした。乗員や兵士が乗る部分の床板を開けてみたら、機体の内側はサビと腐食だらけ。自衛隊が丁寧に使っている機体しか見たことのない整備員たちは『これは整備ではない、修理だ』と驚いていた」と明かす。手の施しようがなく、そっくり交換しなければならない部品が思いのほか多く、その部品の修理・交換のために必要な工具も米国から取り寄せたという。その間、作業は滞らざるを得ず、整備の遅れにつながった。


 さらに、「半田」の追求は続く。


(1)では、どうしてそれほど腐食やサビが多いのか。
(2)前出の防衛省関係者は「普天間基地の自然環境と地勢的な条件が影響している。ただでさえ潮風で機体が腐食する沖縄に置かれているうえ、米本土より近いので中東など海外へも頻繁に派遣されている。自衛隊と比べて、使い方も荒いようだ」と解説する。8機一斉交換の背景には、過酷なまでのオスプレイの運用があるというのだ。
(3)米海兵隊は、普天間以外の海外基地にオスプレイを配備していない。例えば、オスプレイを中東へ派遣するには米本土から送り込むよりも沖縄から派遣した方が早い。現にオーストラリアで墜落したオスプレイも普天間配備の機体だった。


 「半田」は、「オスプレイ8機が『一斉交換』の謎」を突く。
 

(1)機体を酷使した結果なのだろうか。普天間配備のオスプレイは、報道されているだけで墜落や緊急着陸が合計11回に上る。今年8月14日には、同じ日に鹿児島県奄美市の奄美空港と、沖縄の米空軍嘉手納基地に緊急着陸したばかりだ。
(2)配備から6年も経過していないうちに、これほど墜落したり、緊急着陸したりした在日米軍の航空機は他に例がない。以前から指摘されてきた機体構造の問題にもあらためて目を向ける必要があるだろう。
(3)2009年6月、当時、国防分析研究所主席分析官だったアーサー・リボロ氏は米連邦下院の委員会で「ヘリコプターがエンジン停止した場合、風圧で回転翼を回転させ、安全に着陸できる『オートローテーション(自動回転)』機能が欠落している」とオスプレイの構造的欠陥を証言した。
(3)16年12月にあった名護市でのオスプレイの不時着水・大破事故の原因について、リボロ氏は琉球新報の取材に対し、「事故は操縦士のミスもあるが、そもそもの機体デザインの設計ミスも追及されるべきだ」と指摘し、「人口密集地で事故が起こればどれだけ危険か、米軍や日本政府はもっとリスクを考え、人口密集地では飛ばせないなど対策を取るべきだ」と訴えている。


 最後に、「半田」からの警告。ただ、沖縄では、常時飛行しているが。


(1)防衛省は8月、在日米軍が空軍版のCV22を10月1日から都内の米空軍横田基地に5機配備すると発表した。最終的に10機まで増えるという。また、陸上自衛隊が導入するオスプレイは佐賀空港への配備が間に合わず、やはり10月ごろには木更津駐屯地へ5機が配備され、最終的には17機が導入される。
(2)海兵隊版MV22の10万飛行時間あたりのクラスA(被害が200万ドル以上か、死者の出た事故)事故率は、海兵隊保有の航空機でトップの3.24。CV22のクラスA事故率は、より高い4.05(昨年9月現在)である。
(3)米国の専門家が「人口密集地を飛ぶべきではない」と進言するオスプレイが、間もなく、人口密集地の首都圏上空を飛ぶことになる。


 どうやら、オスプレイ8機の「一斉交換」とは、次のことを示している。


Ⅰ.オスプレイの整備に関して、「最初の1機は昨年1月、普天間基地から飛来し、翌2月から定期整備に入った。防衛装備庁は『1機あたり整備工期は3、4カ月程度』と説明していたが、今月になって9月5日以降の試験飛行開始を発表した。つまり、整備に1年8カ月以上もの長期間を要したことになる。これにより『定期整備は年5~10機』とする防衛装備庁の目算は外れた。最初の1機の定期整備が順調に終わっていれば、交換した8機は米本国へ送り返すことなく、木更津で整備できたのかもしれない。」、との技術的問題。
Ⅱ.オスプレイが配備されている普天間基地が、「普天間基地の自然環境と地勢的な条件が影響している。ただでさえ潮風で機体が腐食する沖縄に置かれている」、という設備条件。
Ⅲ.オスプレイの運用が、「米本土より近いので中東など海外へも頻繁に派遣されている。自衛隊と比べて、使い方も荒い」という過酷なまでのオスプレイの運用条件。
Ⅳ.オスプレイが配備から6年も経過していないうちに、これほど墜落したり、緊急着陸したりした在日米軍の航空機は他に例がないことから、これまでも指摘されてきた機体構造の問題。


 つまり、オスプレイ8機の「一斉交換」とは、日本政府の説明する「通常の機体交換」ではなく、整備に関する技術的問題、米国の運用の問題等に留まるのではなく、機体構造の根本問題が引き起こしているということなのだ。



by asyagi-df-2014 | 2018-09-15 21:31 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年9月14・15日

すでに一部では共有化されていたとはいえ、一般化を後押しした。
「石破茂元防衛相が、自身の公式サイトで、沖縄に米軍基地が集中している理由について、『(本土の)反基地闘争を恐れた日本とアメリカが、沖縄に多くの海兵隊の部隊を移したからだ』と説明している。政府はこれまで、沖縄に基地を置く理由に地理的優位性などを挙げているが、元防衛相が政治的要因を認めた形だ。」、と沖縄タイムス。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年9月14・15日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-沖縄への米軍集中は政治的なもの 石破氏「本土の反基地闘争を恐れ移設」-2018年9月13日 20:05


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「石破茂元防衛相が、自身の公式サイトで、沖縄に米軍基地が集中している理由について、『(本土の)反基地闘争を恐れた日本とアメリカが、沖縄に多くの海兵隊の部隊を移したからだ』と説明している。政府はこれまで、沖縄に基地を置く理由に地理的優位性などを挙げているが、元防衛相が政治的要因を認めた形だ。閣僚経験者が本土の反対を懸念して、沖縄に米軍基地が集約されたとの経緯について発言するのは初めてとみられる。」
②「サイトは石破氏の自民党総裁選出馬に伴い開設したもの。『47都道府県のみなさまへ』と題し、47通りの動画が設けられている。」
③「石破氏は沖縄向けのメッセージで、沖縄に集中する米軍基地に関し、『1950年代、反米基地闘争が燃えさかることを恐れた日本とアメリカが、当時まだアメリカの施政下にあった沖縄に多くの海兵隊の部隊を移したからだと聞いている』と説明。その上で『岐阜や山梨に海兵隊の司令部があり、本土のあちらこちらに散らばっていた。それを沖縄に集約するような形で、こんにちの姿ができあがった。このことを決して忘れてはならない』と指摘し、本土側の理解の必要性をにじませた。『なぜ、ここにこの基地が必要なのか、日本で代替できるもの、存在意義が乏しいもの、そういうものに対しては異議を述べる権利を日本は手にするべきだ』とも語った。」
④「米軍普天間飛行場の辺野古移設にも触れ、『粛々と進めるのではなくて、沖縄のご理解を得るために、誠心誠意の努力をしたい』と、安倍政権の強硬的な姿勢を暗に批判した。」


(2)琉球新報-普天間の返還 新基地なしで 立民・枝野代表が見解-2018年9月15日 07:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【ワシントン=座波幸代本紙特派員】訪米中の枝野幸男立憲民主党代表は13日、米首都ワシントンDCで講演した。米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設計画について『辺野古に基地を建設することなく、普天間の返還を実現する。同時に、日米関係や米国の安全保障戦略に悪影響を与えない。困難な三つの条件を同時に成り立たせる解決策の模索を、米国の皆さんとともに取り組んでいきたい』と、辺野古移設見直しの方針を説明した。」
②「『世界的混乱の時代における日本の外交政策―立憲民主党の視点』と題した講演で、枝野氏は『健全な日米同盟が日本外交の基軸』と、日米安保と同盟関係の重視を強調した。その上で、在日米軍基地について『日本全体の国益のために沖縄だけに過度な犠牲と負担を押し付けている』と指摘した。」
③「普天間飛行場の危険性除去は喫緊の課題だが、沖縄の日本復帰以降、初めて新たな米軍基地が建設されることに対する県民の反対・反発が強まる中、『基地建設の強行は県民の理解を得られず、安定的な日米関係の発展に大きな阻害要因となる』と強調した。」
④「辺野古移設以外の選択肢の模索には、政府間の交渉だけでなく、同党を含む野党議員や有識者、専門家を含めた幅広い意見交換を重ねることが必要だと述べた。日米地位協定の改定も主張した。」


(3)琉球新報-普天間所属CH53E機体トラブル 対馬空港-2018年9月15日 13:58


 琉球新報は、「九州防衛局によると、13日に天候不良のため長崎県の対島空港へ着陸していた米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリコプター1機が15日午前11時ごろ、いったん離陸したが、機体トラブルのため同空港に再着陸した。九州防衛局が原因を確認中。同じく対島空港に天候不良で着陸していたもう1機は引き続き空港に駐機している。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-【解説】沖縄県知事選 事実上、辺野古新基地の賛否問う-2018年9月14日 12:14


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「第13回沖縄県知事選が13日、告示された。米軍普天間飛行場返還や県民の暮らしの質の向上など争点は多岐にわたる。ただ、政府与党が全面支援する前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新、希望推薦=が勝利すれば、日米両政府は名護市辺野古の新基地建設へ『信認』を得たと受け取るのは確実で、選挙は事実上、辺野古の賛否を問うものとなりそうだ。」
②「佐喜真氏は普天間飛行場返還を公約に掲げているが、辺野古新基地の賛否には言及していない。ただ、政府は辺野古新基地建設を普天間返還の条件としており、政府の論理でいえば返還実現のためには新基地建設は欠かせないことになる。一方、自由党前衆院議員で『オール沖縄』勢力が推す玉城デニー氏(58)は新基地建設を阻止するとしており、仮に玉城氏が当選すれば政府は承認撤回を巡る法廷闘争や知事権限行使などにより工事の停滞、計画見直しを迫られる可能性もある。ただ、工事を阻止する具体策は見えていない。」
③「争点は基地問題だけではない。新知事は任期中に復帰50年を迎え、次期沖縄振興計画を策定する重要な役割を担う。子どもの貧困問題や経済振興など沖縄の未来づくりが問われており、候補者には掛け声だけでなく実現までの具体的な道筋を示すことが求められる。」
④「また結果は今後の県内政局にも大きな影響を与える。4年前の前回知事選で、復帰後続いた「保革対決」の枠組みが初めて変わり、保守系候補同士の戦いとなった。玉城氏は、翁長氏の遺志に基づく後継候補で、革新政党は4年前に続き革新統一候補を擁立していない。仮に今回敗れれば全県選挙での影響力低下は必至だ。」
⑤「一方、自民党は『勝利の方程式』と呼ぶ公明、維新との共闘体制を組んでいるが、仮に敗れた場合は、来年の参院選を見据え体制の見直しを迫られる可能性もある。」   (知事選取材班・大野亨恭)




by asyagi-df-2014 | 2018-09-15 19:16 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧
通知を受け取る