2018年 09月 10日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年9月10日

  「今回の選挙で、投票の判断材料となる、候補者の政策や政治姿勢の情報が有権者に十分に提供されたとは言いがたい。注目された名護市では、渡具知武豊市長の与党候補が市政の重大課題である『辺野古』への賛否を示さず、争点としなかった。」、と沖縄タイムスは伝える。だから、「政策、政治姿勢の開示は立候補者の義務だ。『知る権利』として、有権者側からも求める機運を高めたい。」、と沖縄タイムス。
 ただ、これが一つの戦略であるわけで、選挙民は馬鹿にされているに過ぎない。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年9月10日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-辺野古移設に反対過半数 名護市議会 野党と中立、公明の15人-2018年9月10日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【名護】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設の是非を争点に全国的に注目を集めた名護市議選(定数26)は9日投開票され、移設を事実上容認している渡具知武豊市長を支える与党が13人、移設に反対する野党が12人、中立1人との結果となった。改選前は少数与党だったが、野党が1議席を失ったのに対し、与党は現有議席を維持した。ただ、与党の公明2人を含む15人が移設に反対しており、反対派が過半数を占める状況は変わらなかった。」
②「選挙前の議会構成は与党13人、野党14人。今回の市議選は定数が1議席減り、26の定数に対し、与党系候補17人、野党系候補14人、これまで野党だった中立的立場の現職市議1人の計32人が立候補した。」
③「本紙が立候補者を対象に実施したアンケートによると、今回当選した議員は辺野古移設に「反対」が15人で、「賛成」は5人。「その他」として態度を明確にしなかった候補者が6人いた。「賛成」と答えた候補者7人のうち2人は落選した。」
④「移設工事について渡具知市長は『法令にのっとって手続きを進める』と述べてきた。これまでは野党多数のため、新基地建設を受け入れたことで得られた再編交付金などを巡り議会が紛糾することもあった。今後の議会では議長の指名推薦を巡って与野党が激しく駆け引きを繰り広げるとみられる。」
⑤「選挙戦で渡具知市長は与党過半数を目指して与党候補を全面支援したのに対し、野党側は移設に反対姿勢を示して支持を訴え、激しい選挙戦が展開された。」
⑥「新人は与党3人、野党3人の計6人が当選を果たした。当日有権者数は4万8772人で投票者数は3万1719人。投票率は65・04%で前回を5・36ポイント下回り、過去最低となった。期日前投票は有権者の32・1%に当たる1万5680人だった。」


(2)沖縄タイムス-性暴力の構造、現代も 「慰安婦」問題を問い直す 日韓の研究者らシンポ-2018年9月10日 05:40


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「『【慰安婦】問題を問い直す9・8シンポジウム』(主催・日本軍『慰安婦』問題を考える宮古の会、宮古島に日本軍『慰安婦』の祈念碑を建てる会、東北亜歴史財団など)が8日、沖縄大学で開かれた。日韓、沖縄の研究者や市民運動を担う住民らが、戦時や現代社会にもはびこる性暴力の構造に言及。平和や人権回復を求めてきた運動の意味と課題について意見を交わした。」
②「2008年、宮古島に日本軍『慰安婦』の『アリランの碑』と『女たちへ』の碑が建立されて10年を迎え、日韓、沖縄の関係者ら約100人が参加した。」
③「第1部『日本軍【慰安婦】問題と沖縄』では、1992年に韓国で『慰安婦』の実態を調査した高里鈴代さんが登壇。県内で日本軍は接収した一般住宅を慰安所に使用。『慰安婦』と同じ生活圏にいた住民の記憶と日本軍文書から『軍の後方施設として女性の動員、設置、運営、管理を徹底した』と軍の強制性を強調した。」
④「一橋大学非常勤講師の洪伸(ホン・ユンシン)さんは、『慰安婦』問題が日韓では尊厳回復の人権運動として展開したと説明。一方、沖縄では異国に連行され、犠牲になった女性の深い悲しみを住民が共有し、複数の場所で記録と碑の建立が進んだ特徴を挙げ、『女性の苦しみの言語を平和の言語にし、広く普遍化する力になった』と評価した。」
⑤「第2部では、宮古島の祈念碑建立から現在までの運動や課題を発表。慶北大学の金昌祿(キム・チャンロク)教授は「慰安婦問題の解決」をうたった2015年の日韓合意について『国連人権機構は現在も日本政府の法的責任の履行を求めている』と指摘。中央(チュンアン)大学の李娜榮(イ・ナヨン)教授は尊厳回復運動が『女性の恥ではなく、強制した国側が恥だ』と構造的性暴力を喚起したとして、『近年の【#MeToo運動】や盗撮抗議集会に韓国の若い女性が積極的に参加する土台となった』と分析した。」
⑥「主催する『宮古の会』の上里清美さんは宮古島で進む陸上自衛隊の配備計画を説明。『ハルモニ(おばあさん)の勇気を子どもたちに伝え、沖縄からアジアにつながり平和を広げたい』と語った。」
⑦「同シンポジウムは9日午後2時から、宮古島市立中央公民館でも開かれる。」


(3)沖縄タイムス-【記者の視点】統一地方選:有権者に見えない政策 政治姿勢の明示必要-2018年9月10日 15:47

 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「『投票する人を決める基準は政策や政治姿勢』。9日の投票前、議員選挙が実施された25市町村の有権者100人に本紙が実施したアンケートで過半数がそう答えた。しかし、今回の選挙で、投票の判断材料となる、候補者の政策や政治姿勢の情報が有権者に十分に提供されたとは言いがたい。注目された名護市では、渡具知武豊市長の与党候補が市政の重大課題である『辺野古』への賛否を示さず、争点としなかった。」       (統一地方選取材班・高崎園子)
②「有権者への取材では、初めて選挙に臨む18歳から『誰に投票していいのか分からない。選ぶための情報が少ない』という声が上がった。離島の住民からは『島には政策発表の場がない。選挙カーさえ回らなかった。政策をきちんと示してほしい』との意見も。」
③「議員選挙は地縁・血縁に左右されがちだといわれる。『門中(親戚)の多さで決まる』とやゆされる地域もあるほどだ。」
④「地域の代表を選ぶ選挙だ。地域の課題を解決する気概や能力のある議員を選びたい。そのために、有権者は立候補者の政治姿勢や公約をしっかり見極める必要がある。しかし、今回の選挙では、そのための情報が少なかった。候補者の政策を比べられる『選挙公報』の発行は、9月に議員選挙がある29市町村のわずか4割、12市町村にとどまった。本紙が立候補予定者に実施したアンケートでは、新基地建設の賛否を問う質問に17%が『分からない』とし、11%が無回答で、自身の政治スタンスを明らかにしない候補者が多くいた。」
⑤「そうした中、粟国村では初めて、村中央公民館主催で立候補予定者政策発表・質問会が開かれた。政策、政治姿勢の開示は立候補者の義務だ。『知る権利』として、有権者側からも求める機運を高めたい。」


(4)沖縄タイムス-【解説】石垣市議選は与党過半数 陸自配備計画、市有地の売却議案提出の見通し-2018年9月10日 13:40


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県石垣市平得大俣への陸自配備計画を巡り改選後の勢力図が最大の焦点となった市議選は、与党候補13人が当選し過半数を占めた。中山義隆市長は配備への協力姿勢を明確にしており、予定地の半分を占める市有地の売却に向けた議案提出など配備手続きが加速する見通しとなった。」
②「ただ、当選した与党のうち公明など一部は報道各社のアンケートで『「慎重姿勢』として賛否は明示しておらず、議案可決には不透明な要素も残る。地元住民の反発は根強く、専門家も水源地への影響を指摘している。強引に進めれば混乱と反発を強めるのは必至だ。」
③「選挙戦では野党系の多くが配備阻止を前面に争点化を図った。一方、与党系のほとんどは子育て支援や経済振興などを中心に訴え、街頭で配備の必要性を明確にした候補は一部だけだった。容認姿勢を完全に『封印』する動きも一部あり、争点化は避けられた。」
④「立場を問わず共通した訴えは『市民の声』や市民生活を重視する姿勢。島の将来を決める重大な決断を前に、市民とどう向き合うか。自覚と責任が問われる。」      (八重山支局・新垣玲央)




by asyagi-df-2014 | 2018-09-10 18:57 | 沖縄から | Comments(0)

時には、世界の常識を考えてみることも必要だ。~琉球新報20180903~

 今考えなければならないことは、何なのか。

 それは、一つには、「過重な米軍基地負担によって県民が差別的処遇を受けていることを国際社会が認めた。」、との琉球新報(以下、「新報」)が指摘することではないのか。
 「新報」は2018年9月3日、「国連の沖縄基地勧告 政府は差別政策改めよ」、と社説で論評した。
その指摘は、次のものである。


(1)「国連人種差別撤廃委員会が、米軍基地の沖縄集中を差別の根拠として挙げ、沖縄の人々の権利を保護するよう日本政府に勧告した。勧告に法的拘束力はないが、実情を真摯(しんし)に受け止め沖縄に寄り添った内容だ。世界標準で見ても、政府の新基地強行がいかに理不尽であるかが改めて浮き彫りになった。」
(2)「政府は勧告を受け入れ、直ちに辺野古の新基地建設を断念し、沖縄に対する差別政策を改めるべきだ。」


 しかし、問題は、日本政府そのものの姿勢にあると「新報」は批判する。


(1)「国連の勧告は、沖縄の人々を先住民族と認め、米軍基地に起因する米軍機事故や女性への暴力が多発していることに懸念を示した。加えて『女性を含む沖縄の人々の安全を守る対策を取る』『加害者が告発、訴追されることを保証する』などの取り組みを日本政府に求めている。」
(2)「だが、政府の反応は冷淡だ。今回の勧告を受け、官邸筋は『国連の委員会と言ってもメンバーは各国の代表者でない』と突き放している。」
(3)「審査の過程でも、政府は『沖縄の人々は日本国民としての権利を全て保障されている』と強調し、辺野古移設を進めることが基地負担軽減になると強弁していた。」
(4)「国土面積の0・6%しかない沖縄に在日米軍専用施設面積の70%が集中し、米軍絡みの事件事故が相次ぐ状況は、まさに異常である。他の46都道府県のどこにあろうか。安倍晋三首相は2月に、沖縄の基地の県外移設が実現しない理由について『移設先となる本土の理解が得られない』と発言した。」
(5)「戦後70年余も米軍基地に反対し続けてきた沖縄の訴えには一切耳を貸さず、本土の『民意』にはすぐに理解を示す。これを差別と言わずして何と言おう。」


 差別の根源である日本政府が行ってきたことの事実。


(1)「国連は沖縄への基地集中について何度も指摘してきた。」
(2)「08年には琉球民族を先住民族と初めて公式に認めた。09年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)が沖縄固有の民族性を認め、歴史、文化、伝統、琉球語の保護を求めた。」
(3)「10年には人権差別撤廃委が『基地集中は現代的な形の人種差別だ』と認定し、沖縄の人々の代表者と幅広く協議するよう勧告した。」
(3)「しかしこの間、日本政府は勧告を受け入れてはいない。むしろ逆に、沖縄に対する圧政の度合いを強めている。」
(4)「12年には全市町村長・全議会の反対を押し切ってオスプレイを強行配備した。東村高江や名護市辺野古の基地建設では公権力を過剰なほど大量投入し、抗議を押さえ込んだ。」


 「新報」は、最後に、日本政府及び日本国民に向けて、このように訴える。


「新基地が争点となった各種選挙や県民大会など、あらゆる機会を通して県民は民意を示してきた。政府は国際社会の指摘に頰かむりせず、きちんと向き合うべきだ。県民の人権、自己決定権を踏みにじることは許されない。」


 確かに、沖縄の闘いは、基本的人権の保障、自己決定権の確立への崇高な闘いである。
日本人は、まず気づかなくてはならない。
時には、世界の常識を考えてみることも必要だ。



by asyagi-df-2014 | 2018-09-10 07:41 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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