2018年 05月 17日 ( 2 )

沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年5月17日

『人間のやることじゃない』
『国にとってね、私らは人じゃなかった。恥よ。恥の子供を残させんと考えてい   たんだろう』
『治療されてたら今も生きている命だ』
『こんなことが許された。まるで動物だ』
琉球新報は、「断種を強制された男性は70年がたつ今も、怒りと悔しさで叫び出しそうになる。堕胎された友人の子を布できれいに巻いて一緒に園内  に埋葬したこともある。『国による殺人さ。あんた、どう思うね』。男性は赤く腫らした目でこう問い掛けた。」、と。
  せめて、じっくり耳を傾けよう。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年5月17日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-断種「おまえの番だ」 愛楽園強制不妊 もがく男性 羽交い締め 屈辱の手術-2018年5月17日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「出来上がった畝を見下ろし、くわに手を置いて一息入れていた時だった。突然、背後から男性職員2人に羽交い締めにされ引きずり出された。必死にもがく男性を押さえ、職員は耳元で言い放った。『おまえの番だ』。連れて行かれた場所は手術室だった。手術台に寝かされた男性はふんどしを看護婦にはぎ取られた。指で性器をぱちぱちとはじく看護婦の顔には薄笑いが浮かんでいた。」
②「沖縄県名護市済井出にあるハンセン病療養施設『沖縄愛楽園』に強制隔離された男性(97)は、1947年ごろ、強制された断種の様子を初めて証言した。今も家族にすら明かせない体験を語るその口調は怒りに満ちていた。『人間のやることじゃない』。」
③「ハンセン病は以前『らい病』と呼ばれ、病名そのものに偏見が含まれていた。国は1907年、『ライ予防ニ関スル件』を公布し、31年に『癩(らい)予防法』を制定した。沖縄を含め、全国で患者の強制隔離を進め、『患者根絶』を図った。愛楽園は1938年、設立された。沖縄戦と米統治を経て、今も147人の元患者が暮らす。」
④「不妊手術を強制された男性は20代前半で愛楽園に隔離された。園で出会った女性と恋仲になり、25歳で結婚した。男性は、隔離された人々への強制不妊が施されていたことは知っていた。愛楽園では園内で暮らすことや、結婚を条件に断種を実施した。入所者名簿を基に、看護婦や職員が対象者を呼び出して施術した。呼び出しに応じないものは探し出して手術台へ連行した。」
⑤「当時、愛楽園は一つの村のような広さがあり、強制的に連れてこられた人々と医師らの居住区はそれぞれ分かれていた。『断種しないと園におられなかったから、呼び出しに応じた人もいた。だけど、私は園内を逃げ回っていた』。『妻に腹いっぱい食べさせてやりたい』。おびえながらも、農作業に汗を流す日々がしばらく続いたが、園が男性を見逃すことはなかった。」 ⑥「あれから70年余。男性は屈辱的な光景が今も脳裏を離れない。『国にとってね、
私らは人じゃなかった。恥よ。恥の子供を残させんと考えていたんだろう』。コンクリートの手術台に男性は全裸で押さえ付けられた。医師は有無を言わさずメスを入れた。」
⑦「愛楽園内にある病棟。命が宿り膨らんだおなかをめがけ、看護婦が針を突き立てた。薬剤を注射され、母親のおなかから死産で出された赤ちゃんは真っ黒に変色していた。愛楽園は男性への断種だけでなく、妊娠した女性の堕胎も強制していた。」
⑧「1950年、9歳で愛楽園に収容された金城幸子さん(77)=うるま市=はのちに回復者として実名を公表し、ハンセン病をめぐる社会の責任を長く訴えてきた。その中でも、金城さんにとって強烈な記憶として残る出来事がある。入所以来、金城さんを妹のようにかわいがってくれた女性から聞いた話だった。その女性が妊娠すると、愛楽園の医師らが堕胎させようと注射をおなかに打ったが、赤ちゃんは生きたまま母胎から産まれた。だが、看護婦は赤ちゃんを体重計の皿に置き、そのまま放置した。赤ちゃんは母親を求めるかのように、小さな手足を懸命にばたつかせた。しかし、誰も手を差し伸べず、赤ちゃんはやがて動かなくなった。『治療されてたら今も生きている命だ』。見殺しにされた赤ちゃんを思い、金城さんの涙は今も止まらない。」
⑨「ハンセン病患者・回復者の女性は妊娠すると、家族や知人を頼って園外に逃亡し、周囲に知られないよう出産するしかなかった。堕胎させられた赤ちゃんの遺体は、親が自ら園内に埋めた。」
⑩「51年、9歳だった金城さんは愛楽園内の小屋に偶然入った。普段は施錠され、試験室と呼ばれる場所だった。内部は薄暗い。目を凝らすと、壁際の棚には複数のガラス瓶が置かれていた。中に入っているのは、人間だということが少女の目でも分かった。瓶の高さは30センチほど。胎児だけでなく大人の大きさの手、内臓のようなものまで、それぞれの瓶に入っていた。『こんなことが許された。まるで動物だ』。その衝撃は金城さんの中で怒りに変わった。」
⑪「愛楽園交流会館などによると、園内の強制断種・堕胎は戦前から行われてきた。断種と堕胎の強制は繰り返されてきたが、『vasketomie(断種)』と記された患者カルテが複数枚残っているだけで、多くはカルテに記載されなかった。ホルマリン漬けの胎児について証言する元患者も多い。しかし、その内容や目的、現存するか否かなど今も未解明な点がほとんとだ。実態が闇から闇に葬られることへ、元患者らの懸念は根強い。」
⑫「愛楽園自治会は2007年、産まれることを許されなかった赤ちゃんたちを慰霊する『声なき子供たちの碑』を園内に建立した。子どもたちを悼む琉歌が刻まれた。『天と地の恵み しらん水子たや やみの世の嵐 うらみきるな』(天地の恵みを受けずに逝った子よ 縁無き世相を恨まず蓮上の華となり 咲いてくれることを父母は祈っています)。」
⑬「断種を強制された男性は70年がたつ今も、怒りと悔しさで叫び出しそうになる。堕胎された友人の子を布できれいに巻いて一緒に園内に埋葬したこともある。『国による殺人さ。あんた、どう思うね』。男性は赤く腫らした目でこう問い掛けた。」      (佐野真慈)
⑭「名護市済井出の愛楽園開園から11月で80年を迎える。19、20日には県内で7年ぶり2回目となる全国『第14回ハンセン病市民学会総会・交流会』も開かれる。回復者の証言などを通し『らい予防法』廃止から22年が経過してもなお残る回復者や家族の苦しみを探る。」


(2)沖縄タイムス-辺野古承認撤回いつ? 沖縄県に2案 7月の土砂投入前か、9月めどか-2018年5月17日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、翁長雄志知事の埋め立て承認撤回のタイミングについて、早ければ7月とされる埋め立て土砂の投入前か、12月までの任期中の9月をめどとする2パターンを県が想定していることが16日、分かった。複数の関係者が明らかにした。」
②「翁長知事は膵(すい)がんの手術とリハビリのため4月から入院していたが、県は撤回に向けた準備を進めてきた。政府が辺野古海域の一部を護岸で囲い込めば7月にも土砂の本格的な投入が想定される中で、知事の15日の退院を受け本格的な調整が加速する。」
③「想定される時期のうち、土砂の投入前に撤回に踏みきる場合、県がこれまで指摘してきた護岸工事などの事前の協議に沖縄防衛局が応じていないなど、前知事が承認の際に付していた留意事項への違反を理由とする。」
④「先手を打つ形で埋め立て工事による自然環境の破壊を未然に防ぐ。一方で、留意事項の違反という撤回理由では国との訴訟に発展した場合に勝訴するのは困難とする見方もあり、撤回しても早期に工事に着手する可能性も残される。」
⑤「もう1つの想定は12月までの任期中までの撤回で、撤回の手続きを逆算し9月をめどとする。留意事項の違反だけでなく、市民を中心に動きがある県民投票で「反対」が示されれば、撤回の根拠が強まり訴訟に有利に働くとの理由だ。ただ、土砂が投入され工事が進む間に環境へのダメージが深刻となり、建設を阻止しようにも後戻りできない状況になる恐れも指摘される。」


(3)沖縄タイムス-辺野古海域「軟弱地盤」追加調査か 国、黒塗りし開示 設計変更の可能性も-2018年5月17日 08:17


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【東京】沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、軟弱地盤との指摘がある地点について、防衛省の追加調査が必要となる可能性があることが分かった。16日の沖縄等米軍基地問題議員懇談会(会長・近藤昭一衆院議員)で防衛省の担当者が明らかにした。調査結果によっては、軟弱地盤の可能性が指摘される区域は設計変更が必要となる場合もあり、変更申請には知事の承認が不可欠となる。」
②「参加議員らが防衛省にボーリング調査地点の開示を求めたところ、大浦湾側の一部だけ黒塗りで提出された。沖縄防衛局が実施した調査結果で『N26』『N28』の両地点が、土の硬さを示す指標『N値』がゼロで非常に軟らかい数値となっている。今回提出された資料は『N26』の地点が黒塗りになっている。」
③「黒塗りの理由について防衛省の担当者は『追加調査を行う可能性があり、そこが特定されると、安全確保などに支障を及ぼす可能性がある』と説明した。」
④「議員らが同地点が軟弱地盤に該当するため追加調査が必要なのかただすと、『そうではない』と否定。その上で、『地盤の強度は現在行っている調査を含め、総合的に判断する』として、結果次第で追加調査が必要になる可能性を示した。一方、開示されている地点については『現時点で追加調査の必要性はない』とした。」
⑤「前回4月の同懇談会で、地盤工学の鎌尾彰司日本大学准教授が、同地点を含む一帯が軟弱地盤で地盤改良が必要となる可能性を指摘し、『詳細に調査する必要がある』と説明していた。」


(4)琉球新報-抗議市民を拘束 辺野古新基地建設-2018年5月17日 13:29


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設が進む名護市辺野古沿岸では17日、K4護岸の埋め立て工事が進められた。砕石や被覆ブロックを海上に投下する様子が確認された。建設工事に反対する市民らは抗議船2隻とカヌー10隻に乗り、抗議活動を行った。市民らはオイルフェンスを乗り越えたため、何度か海上保安庁に拘束されたが、抗議を続けた。」、と報じた。


(5)琉球新報-134台が資材搬入 ゲート前で市民ら抗議-2018年5月16日 13:35


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、市民らは16日午前8時すぎから、米軍キャンプシュワブゲート前で座り込み『新基地反対』と声をあげ、新基地建設に抗議した。この日の午前中、資材搬入のための工事車両134台が基地内へ入るのが確認された。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-辺野古「K4」護岸工事進む 海保に22艇拘束-2018年5月17日 14:09


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設工事は17日、米軍キャンプ・シュワブ沿岸の『K4』護岸建設現場で砕石の投下や被覆ブロックの設置作業が進められた。建設に反対する市民は船2隻、カヌー10艇で海上から抗議。フロートを乗り越えたり、『海を壊すな』など声を上げたりして反対した。午前中は延べ22艇が海上保安官に拘束された。また、キャンプ・シュワブゲートには約80人が集まり、工事中止を求めて座り込んだ。午後1時までに2回の工事車両の搬入があり、座り込む市民を機動隊員が強制排除。市民は『違法工事はやめろ』などと工事中止を訴えた。2回の搬入で砕石などを積んだ200台以上の車両が基地内に入った。」、と報じた。




by asyagi-df-2014 | 2018-05-17 17:47 | 沖縄から | Comments(0)

禍根。国会議員に路上でいきなり暴言を浴びせた自衛官に対し、防衛省は訓戒処分で済ます。

 この国で何が起こっているのか。
 「国会議員に路上でいきなり暴言を浴びせた自衛官に対し、防衛省は訓戒処分にしたと発表した。」、と毎日新聞(以下、毎日とする。)は伝える。
このことについて、毎日は2018年5月9日、「暴言自衛官を訓戒処分 背景の解明は十分なのか」、と社説で論評した。
毎日は批判の根拠を、「面識のない他人に因縁をつけるのは一般社会でも非常識な行為だ。ましてや当事者は統合幕僚監部の3等空佐と国民の代表である。なぜこのようなことが起きたのか、背景をきちんと解明しなければならない。」、とする。
 毎日は続ける。
(1)「防衛省によると、3佐は『国のために働け』『気持ち悪い』などと発言したことを認めている。小西洋之参院議員(無所属)は『国家の敵』と言われたと主張し、3佐は否定しているが、現職の幹部自衛官が野党議員を罵倒したことに変わりない。」
(2)「小西氏は安倍晋三首相の進める憲法9条改正に反対し、集団的自衛権の限定行使を可能とした安全保障関連法を違憲と批判してきた。それを非難する政治的意図が3佐にあったであろうことは否定できない。」
(3)「自衛隊法61条には『政治的行為の制限』規定があるが、防衛省は『私的な場における偶発的な発言』とみなし、『品位を保つ義務』を定めた同法58条違反を処分の理由とした。自衛官が個人として政治的な主張をしてはならないわけではないが、組織的な背景は本当にないのか。」

(4)「思い起こされるのが10年前、過去の植民地支配と侵略を正当化する論文を発表して更迭された田母神俊雄元航空幕僚長だ。政府の公式見解を真っ向から否定する人物が航空自衛隊のトップに上り詰め、更迭後、国会に呼ばれて『我々にも言論の自由は許されている』と開き直った。」
(5)「3佐が空自内で元空幕長の影響を受けていた形跡は確認されていないというが、やはり気になる。」


 毎日は、「小野寺五典防衛相が『彼も国民の一人なので、当然思うことはある』と擁護する発言をしたのも問題だ。懲戒よりも軽い処分にとどまったことも異論を呼ぶだろう。」、ともう一つの問題点を指摘する。
 それは、最近の日本という国の現状への警告にも通ずるものである。
毎日は、この問題の本質の一つとして、次のように、指摘する。


「安倍首相は若い自衛官たちのためだとして9条改憲を訴えている。そのことで、政権を批判する勢力への過剰な敵対意識が防衛省・自衛隊の中に生まれていないだろうか。ネット上には安倍政権を批判する人を『反日』『売国奴』などと罵倒する投稿も目立つ。国民全体に奉仕すべき自衛官がその風潮に感化されていたのだとすれば由々しき事態だ。組織の再点検を求めたい。」


 毎日の「安倍首相は若い自衛官たちのためだとして9条改憲を訴えている。そのことで、政権を批判する勢力への過剰な敵対意識が防衛省・自衛隊の中に生まれていないだろうか。」との指摘は、沖縄の高江・辺野古での警察官の強権的やり方とその罪を問われない手法への危惧感とも重なる。
 だからこそ、今回の訓戒処分は、禍根を残すのである。




by asyagi-df-2014 | 2018-05-17 05:30 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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