2018年 03月 12日 ( 2 )

沖縄-辺野古- 高江から-2018年3月11・12日

渡具知武豊名護市長の答弁を「渡具知市長は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について『唯一の課題ではない。市長として、なすべきことは他にもある』」、と琉球新報は伝える。 
確かに唯一のものではないが、最大の課題の一つである。





 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年3月11日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-翁長知事「現実的な代替案を追求」 辺野古新基地反対訴えで訪米へ-2018年3月11日 13:54


 
 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事は11日、名護市辺野古への新基地建設反対などを訴えるため4度目の訪米に出発した。元米政府高官との面談やワシントンDCでのシンポジウムを予定している。知事は出発前、那覇空港で記者団の取材に応じ『現実的な代替案を追求することが重要だ。ワシントンでのシンポジウムに登壇する識者は、過去に辺野古以外の案などに言及している。良い形で代替案が出てくることを期待している』と述べた。県は訪米を踏まえ今後、県内移設によらない代替案の模索など『辺野古唯一』を打開する方策の検討につなげたい考えだ。」
②「知事は『前知事が(埋め立てを)承認してそのまま進めていた場合と比べると、辺野古の工事は現時点で(予定より)3年遅れている。順調に進んでいるように見えてもそうではないということも米側に説明したい』と述べ、日米両政府が県内移設にこだわる限り、普天間飛行場の危険性除去、閉鎖・返還問題は時間がかかることも伝える考えだ。」
③「ワシントンでのシンポジウムにはマイク・モチヅキ米ジョージワシントン大教授やウィリアム・ペリー元国防長官らが登壇する。」


(2)琉球新報-辺野古問題「唯一の課題ではない」 渡具知名護市長が初答弁 保育料無料化など「実現」-2018年3月12日 11:26


 琉球新報は、「【名護】名護市議会3月定例会は12日、渡具知武豊市長の就任後初めての一般質問が行われた。初の答弁に立った渡具知市長は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について『唯一の課題ではない。市長として、なすべきことは他にもある』として、基地の整理縮小を求めると同時に、保育料無料化などの『公約を実現する』と強調した。その上で13日に判決が出る岩礁破砕訴訟について『国と県の裁判の行方を注視する。この裁判が、辺野古移設是非に当たるか当たらないかも、総合的に判断していくことになる』と答弁した。屋比久稔氏への答弁。」、と報じた。


(3)琉球新報-12日も護岸作業継続 安倍内閣の強硬姿勢批判-2018年3月12日 12:29


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古での新基地建設で12日午前、辺野古沖では護岸整備の作業が続いた。新基地建設に反対する市民らは海上と基地ゲート前の両面で抗議の声を上げた。辺野古沖のK2と呼ばれる護岸付近ではカヌー14艇が『海を壊すな』と工事の停止を求めた。」
②「抗議船の船長は『国会での森友問題にあるように、時の権力者が都合のいいように法律を曲げることは許されない。ここの作業も本来やってはならない違法工事だ』と訴え、安倍内閣の強硬姿勢を批判した。」
③「抗議団によると、カヌーに乗って反対を訴えた市民と海上保安庁のボートが接触した際、衝撃で市民が首の痛みを訴えているという。」


(4)沖縄タイムス-辺野古新基地:機動隊が市民ら排除、工事車両143台入る-2018年3月12日 13:10


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前では12日午前、新基地建設の資材を積んだ工事車両143台が基地内に入った。ゲート前では、機動隊員が座り込んで抗議する市民ら約30人を排除した。市民らは『違法な工事はやめて』と声を上げた。一方、シュワブ沖の『K2』護岸建設現場では、被覆ブロックを設置する作業が進み、市民らは抗議船3隻、カヌー14艇を出して抗議した。」、と報じた。





by asyagi-df-2014 | 2018-03-12 17:30 | 沖縄から | Comments(0)

陸上自衛隊の「水陸機動団」とは何なのか。(1)

 日本版海兵隊である陸上自衛隊の「水陸機動団」新設に関して、朝日新聞は2017年10月31日、次のように報じていました。


(1)「陸上自衛隊に離島防衛の専門部隊『水陸機動団』(日本版海兵隊)が来年3月、新設される。防衛省はこの部隊を当初、長崎県の相浦(あいのうら)駐屯地をはじめ九州に置くが、2020年代の前半には沖縄県の米海兵隊基地キャンプ・ハンセンにも配置する方針を固め、米側と調整に入った。在日米軍再編に伴って沖縄に駐留する米海兵隊の一部が米領グアムに移転した後を想定しているという。」
(2)「複数の政府関係者が明らかにした。尖閣諸島に近い沖縄に置くことで、中国への抑止効果とともに、九州の南端以西の南西諸島で何か起きた際の展開を早める狙いがあるという。一方、沖縄にとっては、海兵隊の移転後に自衛隊が駐留することになり、『本当の基地負担の軽減につながらない』といった反発も予想される。」
(3)「陸自が来年3月末に発足させる水陸機動団は約2100人。相浦駐屯地には、司令部のほか普通科(歩兵)を中心とする2個の水陸機動連隊を置くことが決まっている。政府関係者によると、キャンプ・ハンセンへの駐留が検討されているのは、20年代前半までに発足させる予定の三つ目の水陸機動連隊。規模は約600人程度を想定しているという。」
(4)「日米両政府は8月の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の際の共同発表で、南西諸島を含めた自衛隊の態勢を強化し、米軍基地の共同使用を促進することを確認し合った。キャンプ・ハンセンの共同使用を念頭に置いていたという。共同発表を受けて日米両政府は、在沖縄の米海兵隊の一部がグアムに移転した後に陸自の水陸機動連隊の一つをキャンプ・ハンセンに配置する基本方針を確認。在沖縄米軍は日本側に、この部隊の規模や編成など具体的な検討を進めるチームの設置を申し入れたという。」
(5)「日米両政府は06年、沖縄の米軍基地負担の軽減と抑止力の維持を両立させる目的で、在日米軍再編の『ロードマップ』を策定した。12年には、在沖縄の海兵隊員のうち約9千人の国外(このうち約4千人をグアム)移転に合意。13年には、グアム移転を20年代前半に始めることも公表している。」
(6)「日本政府は来年末までに策定する予定の新たな防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画に、キャンプ・ハンセンへの陸自部隊駐留を盛り込みたい意向だが、来秋には沖縄県知事選があり、沖縄側の反応も見ながら検討を進める方針だ。
(土居貴輝)


 ここでは、まずは、この日本版海兵隊である陸上自衛隊の「水陸機動団」とはどういうものなのか、ということを押さえる必要があります。
 平成29年版防衛白書は、陸上自衛隊の「水陸機動団」の新編について、次のように記述しています。


「平成29年度末に新編される水陸機動団は、万が一島嶼を占拠された場合、速やかに上陸・奪回・確保するための本格的な水陸両用作戦を行うことを主な任務とする陸自が初めて保有する本格的な水陸両用作戦部隊です。これまで陸自になかった水陸両用作戦機能を整備するにあたり、現在様々な教育訓練などに取り組んでいます。例えば、隊員は洋上での行動に必要な各種技術の修得に加え、水陸両用車(AAV7)を使用した訓練やヘリコプターから海面への降下とそれに引き続くボートなどを使用した水路潜入訓練など、厳しい訓練に日々汗を流しております。また、海自、空自及び米軍などとの連携の向上を図るため、国内外の演習に積極的に参加し、ノウハウの蓄積に励んでいます。」
「水陸機動団が新編されることにより、島嶼防衛に関する能力向上が図られ、わが国の抑止力が向上します。また、災害派遣においても海上からの迅速な救援活動など、幅広い活動が期待されます。」


 東京新聞は2018年3月4日、「週のはじめに考える 水陸機動団は有効か」、とその社説でこの水陸機動団について、「自衛隊版海兵隊の『水陸機動団』が今月、陸上自衛隊に誕生します。奪われた島を取り返す専門部隊ですが、その役割と課題について、考えてみました。」、と次のように論評しました。
 この社説で、この問題を考えます。まずは、その役割についてです。


(1)「水陸機動団は二個連隊、隊員二千百人規模。長崎県佐世保市で産声を上げます。その役割について、山崎幸二陸上幕僚長は会見で『離島の防衛を主体とする部隊。この新編により、主に島しょ防衛の実効性ある抑止、また対処能力が向上する』と述べています。」
(2)「これまでの島しょ防衛は、情勢が緊迫した段階で陸上部隊を離島に事前展開し、抑止力を高めて侵攻を未然に防止するというやり方でした。水陸機動団も事前展開を重視することに変わりないものの、島しょを占領された場合、奪回するのを主任務としています。そのための装備として垂直離着陸輸送機『オスプレイ』や水陸両用車を活用します。」


 次に、東京新聞は、「すっきりしない印象が残る」、とその課題について指摘します。


(1)奪回には航空優勢、海上優勢の確保が欠かせません。敵に空域、海域とも抑えられている状況下で上陸を敢行するのは自殺行為に等しいからです。以前、取材に応じた陸上幕僚監部の作戦担当幹部は『もちろん航空優勢、海上優勢が確保されていなければ、上陸しません』と断言。それならば平時に輸送して、港から陸揚げするのと同じことになり、オスプレイや水陸両用車の出番はありません。出番の有無に関係なく、防衛省はオスプレイを十七機、水陸両用車を五十二両、米政府から購入します。ともに陸上自衛隊がお手本とする米海兵隊の主力装備でもあります。危険な敵前上陸はしないにもかかわらず、『殴り込み部隊』といわれる米海兵隊と同じ装備を持つのは違和感があります。」
(2)「すっきりしない印象が残るのは、水陸機動団が誕生するまでの経緯と関係しているのではないでしょうか。民主党政権下の二〇一一年度に改定された日本防衛の指針『防衛計画の大綱』で陸上自衛隊は一人負けしました。海上自衛隊と航空自衛隊の増強が認められる一方で、陸自は定員千人を削られ、戦車と大砲も削減されました。」
(3)「第二次安倍晋三政権下の一四年度に再改定された大綱は、冷戦期に想定した大規模な陸上兵力を動員した着上陸侵攻が起こる可能性をほぼ完全に排除しています。陸上自衛隊が主役となるような戦争はもう起きないというのです。このままでは先細る一方の陸上自衛隊が着目したのは、中国による離島侵攻を想定した島しょ防衛でした。ただ、中国は尖閣諸島以外の島々について領有権を主張していません。海軍力を強めているのは事実とはいえ、その目的が沖縄の離島占拠にあると考える専門家はあまりいないことでしょう。それでも南西防衛、島しょ防衛を打ち出した陸上自衛隊は、全国の師団・旅団を機動運用部隊と地域配備部隊に分け、いざという場面で機動運用部隊を島しょ防衛に派遣することにしました。その先陣を切るのが水陸機動団なのです。誤解を恐れずにいえば、陸上自衛隊という実力組織の『生き残り策』のシンボルといえるかもしれません。」
(4)「付け焼き刃を裏付けるのは、輸送力が足りないのに発足してしまうことです。そもそも米海兵隊が使っている強襲揚陸艦は自衛隊に一隻もありません。代わりに使う『おおすみ』型輸送艦で運べる水陸両用車は一隻あたり十六両にすぎず、『おおすみ』型三隻をフル動員しても購入する五十二両は運びきれません。」
(5)「水陸両用車を満載すれば、戦車や装甲車を上陸させるのに必要なエアクッション揚陸艇(LCAC)二隻を搭載できず、戦力は決定的に不足します。輸送力の確保には、強襲揚陸艦などの建造が欠かせませんが、艦艇の発注元である海上自衛隊の関心は中国の水上艦や潜水艦の動向監視にあるので連携プレーは望めそうもありません。」


 東京新聞は、「問題はまだあります。」、と続けます。


(1)「水陸機動団は本来、三個連隊なのです。いずれ三個目の連隊を発足させますが、配備先として沖縄の米海兵隊基地が浮上しています。基地の固定化につながる部隊配備を沖縄の人々は歓迎するでしょうか。」
(2)「他の組織改編も同時にあって『陸上自衛隊始まって以来の大改革』といわれますが、陸自が実際に活躍する場面は災害救援なのでは。本土を手薄にしていいのでしょうか。北朝鮮の動向も気になりますが、政府は起こりうる事態を示すことなく、『国難』を叫ぶばかり。内向きの理屈を先行させる国防政策でいいはずがありません。」


 これまでも、安倍晋三政権が、「辺野古が唯一の選択」として進める沖縄への新基地建設の強行が、米国が必要とする「米軍再編」を受けた「目下の同盟」としての施策を利用した自衛隊の拡大強化でしかないことは繰り返し指摘してきました。
例えば、「辺野古が唯一の選択」のために、一貫して利用されてきたのが「沖縄の基地負担軽減」というトリックでした。
それは、今回の日本版海兵隊である陸上自衛隊の「水陸機動団」新設の目的が、「陸上自衛隊に離島防衛の専門部隊『水陸機動団』(日本版海兵隊)が来年3月、新設される。防衛省はこの部隊を当初、長崎県の相浦(あいのうら)駐屯地をはじめ九州に置くが、2020年代の前半には沖縄県の米海兵隊基地キャンプ・ハンセンにも配置する方針を固め、米側と調整に入った。在日米軍再編に伴って沖縄に駐留する米海兵隊の一部が米領グアムに移転した後を想定しているという。」、ということにあることが、朝日新聞の指摘に明確に現れています。
 この上に、陸上自衛隊の日本版海兵隊である「水陸機動団」新設が、東京新聞の「陸上自衛隊が主役となるような戦争はもう起きないというのです。このままでは先細る一方の陸上自衛隊が着目したのは、中国による離島侵攻を想定した島しょ防衛でした。ただ、中国は尖閣諸島以外の島々について領有権を主張していません。海軍力を強めているのは事実とはいえ、その目的が沖縄の離島占拠にあると考える専門家はあまりいないことでしょう。それでも南西防衛、島しょ防衛を打ち出した陸上自衛隊は、全国の師団・旅団を機動運用部隊と地域配備部隊に分け、いざという場面で機動運用部隊を島しょ防衛に派遣することにしました。その先陣を切るのが水陸機動団なのです。誤解を恐れずにいえば、陸上自衛隊という実力組織の『生き残り策』のシンボルといえるかもしれません。」、ということにあるとするなら、沖縄は、このままでは、70年を超えて200年以上に渡り(少なくとも辺野古新基地を抱える期間)、「目下の同盟」と「生き残り策」という二重の苦しみを負わされることになります。
 それも、虚構の「抑止力」と欺瞞の「基地負担軽減」という目的のためにです。




by asyagi-df-2014 | 2018-03-12 08:54 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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