2018年 03月 10日 ( 2 )

沖縄-辺野古- 高江から-2018年3月10日

 防衛局の『事故由来のものと推測される』との見解の中である。「昨年10月に東村高江の牧草地で発生した米軍ヘリ炎上事故を受け沖縄防衛局は9日、現場周辺で実施した環境調査について1地点で基準値を超える発がん性物質ベンゼンが検出されたため、土壌の入れ替え工事を実施すると公表した。土壌と水からは微量の放射性物質ストロンチウム90も検出された。」、と琉球新報。
 また、「環境放射線の専門家からは『人体や環境への影響はないと考えられる』との見解」(琉球新報)、とともに。
ただし、「事故機周辺の土壌については米軍が事故直後に現場から大量に土を搬出しているため、調査の精度に疑問が残る。」(琉球新報)というものである。
当然、地主の方からは、「少量の残土からでも有害物質が検出された事態を憂い『軍が採取した土の行方が分からない。仮に北部訓練場内でいい加減な処理をされていたら、福地ダムの流域から有害物質が流れ出る可能性もある』と懸念した。」(琉球新報)、との疑問の声。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年3月10日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-高江米軍ヘリ炎上、土壌に微量放射性物質 基準超の発がん性物質も-2018年3月10日 06:20


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「昨年10月に東村高江の牧草地で発生した米軍ヘリ炎上事故を受け沖縄防衛局は9日、現場周辺で実施した環境調査について1地点で基準値を超える発がん性物質ベンゼンが検出されたため、土壌の入れ替え工事を実施すると公表した。土壌と水からは微量の放射性物質ストロンチウム90も検出された。土壌については、事故機の直下で周辺より高い数値が検出されたため、防衛局は『事故由来のものと推測される』との見解を示した。しかし、環境放射線の専門家からは『人体や環境への影響はないと考えられる』との見解を得たことも強調した。」
②「防衛局は昨年10月から11月にかけ事故現場周辺で土壌(14地点)、水質(3地点)について放射性物質の有無を含め調査した。ストロンチウム90については土壌から1キロ当たり最大17ベクレル、水から1リットル当たり2・7ミリベクレルが検出されたが、いずれも全国平均値を上回る数値ではなかったと発表した。ただ事故機周辺の土壌については米軍が事故直後に現場から大量に土を搬出しているため、調査の精度に疑問が残る。」
③「防衛局から9日、調査結果の説明を受けた地主の西銘晃さん(64)は少量の残土からでも有害物質が検出された事態を憂い「米軍が採取した土の行方が分からない。仮に北部訓練場内でいい加減な処理をされていたら、福地ダムの流域から有害物質が流れ出る可能性もある」と懸念した。」


(2)琉球新報-防衛局サンゴ採捕申請、10群体不許可 県「対策不十分」-2018年3月10日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「県は9日、沖縄防衛局が辺野古新基地建設のため申請していたサンゴ10群体の特別採捕申請を全て不許可とした。同日防衛局に伝えた。県が新基地建設問題でサンゴ採捕申請を不許可としたのは初めて。新基地建設阻止のため翁長県政が知事権限を行使した格好で、今後の国の対応が注目される。」
②「防衛局は埋め立て工事に伴い、工事海域のサンゴを移植・移築するとしており、県の許可がなければ移植・移築ができない。今回の不許可により、辺野古の埋め立て工事の進展に一定の影響を与えることが予想される。ただ、防衛局が再申請した場合、県は『その時々で厳正に審査する』(県幹部)としており、再申請についても県が不許可とするかは不透明だ。」
③「県が不許可としたのは環境省のレッドリストに掲載されている絶滅危惧2類のオキナワハマサンゴ8群体、準絶滅危惧のヒメサンゴ2群体の計10群体。防衛局が1月24日、3月2日にそれぞれ採捕を申請した。」
④「不許可理由について県はハマサンゴについて食害対策が不十分と指摘した。ヒメサンゴについては、移植先にヒメサンゴを死滅させる海藻『サンゴモ』が茂っている点を問題視し、移植先として不適切だと判断し、国に再検討を求めた。」
⑤「県は2月に今回不許可としたのとは別のオキナワハマサンゴ1群体の採捕を許可したが、その後、サンゴに食害が確認されたことから今回の審査では食害対策を重視した。県は防衛局が再申請を行う場合は環境監視等委員会の指導・助言を踏まえるよう求めている。」


(3)沖縄タイムス-「新基地建設許さんぞ」 辺野古ゲート前で座り込み、拳振り上げ-2018年3月10日 13:37


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の新基地建設に反対する市民らは10日、米軍キャンプ・シュワブゲート前で座り込み、抗議運動を続けた。県警機動隊は住民を強制排除し、午前9時から約1時間半にわたり、断続的に50台以上のトラックが基地内に入った。市民らはプラカードを手に『子どもたちのために工事をやめて』と訴えた。昼の運搬はなく、市民らはゲート周辺を行進し、基地内に向けて『新基地建設許さんぞ』と拳を振り上げた。海上では抗議船2隻、カヌー13艇が建設現場付近で抗議した。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-現地通報の徹底を 米軍機事故で防衛相が要求-2018年3月10日 09:24


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【東京】小野寺五典防衛相は9日の記者会見で、米軍機事故発生の際に現地部隊から地方防衛局へ直接通報する日米合意を周知徹底するよう、米側に求めたことを明らかにした。」
②「1997年3月の日米合同委員会合意では在日米軍司令部を通じて外務・防衛省に連絡するルートと在沖米軍から直接、沖縄防衛局に連絡するルートが定められている。2月27日に嘉手納基地のF15戦闘機がアンテナを落下させたが、沖縄防衛局に連絡はなかった。」
③「名護市辺野古の新基地建設を巡り沖縄防衛局が実施した地質調査報告書で、活断層が存在する疑いが指摘されていることについては、『既存の文献によれば、辺野古沿岸域における活断層の存在を示す記載はないことから、政府としては辺野古沿岸域に活断層が存在する認識はもっていない』と従来見解を繰り返した。」




by asyagi-df-2014 | 2018-03-10 18:25 | 沖縄から | Comments(0)

BPOは、MXテレビの番組「ニュース女子」について、辛淑玉さんに対する名誉毀損の人権侵害があったと認定。(2)

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は2018年3月8日、苦情の対象となった番組『ニュース女子』に関わっての苦情-申立人辛淑玉、被申立人東京メトロポリタンテレビジョン株式会社(TOKYO MX)-に関して、「放送と人権等権利に関する委員会決定 第67号」を決定した。
 このBPO放送人権委員会は、申し立ての経過を次のように述べている。


(1) 東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)は2017年1月2日放送の情報バラエティ―番組『ニュース女子』で沖縄県東村高江地区の米軍ヘリパッド建設反対運動を特集した。軍事ジャーナリストが沖縄を訪れリポートしたVTRを放送し、その後スタジオで、出演者によるトークを展開した。また、翌週9日放送の『ニュース女子』の冒頭では、この特集に対するネット上の反響を紹介した。
(2)この放送について、申立人の辛淑玉氏は、「本番組はヘリパッド建設に反対する住民を誹謗中傷するものであり、その前提となる事実が、虚偽のものであることが明らか」とした上で、申立人についてあたかも「テロリストの黒幕」等として基地反対運動に資金を供与しているかのような情報を摘示し、また、申立人が、外国人であることがことさらに強調されるなど人種差別を扇動するものであり、申立人の名誉を毀損する内容であると訴えた。


 この上で、BPO放送人権委員会は、「委員会は審理の結果、2018年3月8日に『委員会決定』を通知・公表し、『勧告』として、本件放送には申立人に対する名誉毀損の人権侵害があったと判断した。」、と決定している。
また、その理由として、「本件放送で『申立人は過激で犯罪行為を繰り返す基地反対運動を職業的にやってきた人物でその【黒幕】である』、『申立人が過激で犯罪行為を繰り返す基地反対運動参加者に5万円の日当を出している』との事実を摘示しているものと認められ、TOKYO MXによって、それら事実の真実性は立証されていないとの判断を示した。」、としている。
 さらに、【決定の概要】について、次のように判断している。


(1)TOKYO MXは2017年1月2日、『ニュース女子』で沖縄の基地問題を取り上げ、1月9日の同番組では1月2日の放送に対する視聴者からの反響について冒頭で取り上げる放送をした。『ニュース女子』は「持込番組」であり、TOKYO MXは企画、制作に関わっていないが、「持込番組」であっても放送局が放送責任を負うことは当然であり、TOKYO MXもこれを争っていない。
(2)この放送について申立人は、「高江でヘリパッドの建設に反対する住民を『テロリスト』『犯罪者』とし、申立人がテロ行為、犯罪行為の『黒幕』であるとの誤った情報を視聴者に故意に摘示した。『テロリスト』『犯罪者』といわれた人間は、当然のごとく社会から排除されるべき標的とされる。本放送によって〈排除する敵〉とされた申立人は平穏な社会生活を奪われたのである」などとしたうえ、そのように描かれた基地反対運動の「黒幕」であり「日当5万円」を支給しているものとされた「申立人の名誉の侵害について主に」問題とするなどと訴え、委員会に申立書を提出した。
(3)これに対しTOKYO MXは、1月2日の放送は、申立人が「のりこえねっと」を主宰する者で、現在は沖縄の基地問題にも取り組んでいるという事実を摘示するものに過ぎず、これらの事実摘示が、直ちに申立人の社会的評価を低下させるものではなく、また、申立人が基地反対運動の「黒幕である」とか、基地反対運動参加者に「日当」を出しているとの内容ではないし、仮にそのような内容であり、それが社会的評価を低下させるとしても、公共性のあるテーマについて公益目的で行われた放送で、その内容は真実であるから名誉毀損にはあたらない、などと反論した。
(4)委員会は、申立てを受けて審理し決定に至った。委員会決定の概要は、以下のとおりである。
(5)1月2日の放送は、前半のVTR部分と後半のスタジオトーク部分からなるが、トークはVTRの内容をもとに展開されており、両者を一体不可分のものとして審理した。VTR部分では基地反対運動が過激で犯罪行為を繰り返すものと描かれており、これを受けてのトーク部分では申立人が関わる「のりこえねっと」のチラシに申立人の名前が記載されていることに言及しつつ、申立人が日当を基地反対運動参加者に支給していると受け取る余地がある出演者の発言やテロップ、ナレーションが重ねて流される。これらの放送内容を総合して見ると、本件放送は「申立人は過激で犯罪行為を繰り返す基地反対運動を職業的にやってきた人物でその『黒幕』である」、「申立人は過激で犯罪行為を繰り返す基地反対運動の参加者に5万円の日当を出している」との事実を摘示しているものと認められ、それらは申立人の社会的評価を低下させるものと言える。この放送に公共性、公益性は認められるが、TOKYO MXによって、上記各事実の真実性は立証されておらず、申立人に対する名誉毀損の人権侵害が成立する。
(6)これに加えて、1月2日および1月9日放送の『ニュース女子』には以下の2点について放送倫理上の問題がある。第一に、「放送倫理基本綱領」は「意見の分かれている問題については、できる限り多くの角度から論点を明らかにし、公正を保持しなければならない」などとしているところ、1月2日の放送を見れば申立人への取材がなされていないことが明らかであるにもかかわらず、TOKYO MXは考査においてこれを問題としなかった。第二に、「日本民間放送連盟 放送基準」は「人種・民族・国民に関することを取り扱う時は、その感情を尊重しなければならない」などとしているところ、そのような配慮を欠いた1月2日および1月9日のいずれの放送についても、TOKYO MXは考査において問題としなかった。
(7)委員会は、TOKYO MXに対し、本決定を真摯に受け止めた上で、本決定の主旨を放送するとともに、人権に関する「放送倫理基本綱領」や「日本民間放送連盟 放送基準」の規定を順守し、考査を含めた放送のあり方について局内で十分に検討し、再発防止に一層の努力を重ねるよう勧告する。


 このBPOの「名誉毀損の人権侵害の成立」決定理由を再掲すると、次のことになる。


Ⅰ.本件放送は「申立人は過激で犯罪行為を繰り返す基地反対運動を職業的にやってきた人物でその『黒幕』である」、「申立人は過激で犯罪行為を繰り返す基地反対運動の参加者に5万円の日当を出している」との事実を摘示しているものと認められ、それらは申立人の社会的評価を低下させるものと言える。
Ⅱ.この放送に公共性、公益性は認められるが、TOKYO MXによって、上記各事実の真実性は立証されていない。


 さらに、BPOは、放送臨場の問題点を追加している。


Ⅰ.「放送倫理基本綱領」は「意見の分かれている問題については、できる限り多くの角度から論点を明らかにし、公正を保持しなければならない」などとしているところ、1月2日の放送を見れば申立人への取材がなされていないことが明らかであるにもかかわらず、TOKYO MXは考査においてこれを問題としなかった。
Ⅱ.、「日本民間放送連盟 放送基準」は「人種・民族・国民に関することを取り扱う時は、その感情を尊重しなければならない」などとしているところ、そのような配慮を欠いた1月2日および1月9日のいずれの放送についても、TOKYO MXは考査において問題としなかった。


 さて、東京MXは、この勧告をどれぐらい真摯に受け取ることができるか。


 BPOは、この「人権侵害の勧告」を決定しました。
 この時期に、すぐれた決定です。
 ただ、この問題は、この決定の意味を一人一人が真剣に自分のものとして、捉え直すことができるのかにかかっています。
 沖縄タイムスは、2018年3月4日に、辛淑玉さんの手記を掲載しました。
 彼女は、この中で、こう語っています。


「虚位報道でその原因を作ったMXは1年以上もたって、DHCに逃げられ、番組中止を発表する。どれほどズレているのか、と言わざるを得ません。
 極右テロは、メディアがまずターゲットを指さし、極右のならず者が引き金を引く形で連携的に起こるのです。組織的でなくても、観念の連携があればテロは起こります。IS(イスラミックステート)の宣伝サイトをみて共鳴した人物がテロを起こすのと同じ構造です。
 さらに、問題が深刻であるのは、メディアがターゲットを指さしたとき、テロを実行するならず者たちは、その情報の真偽の情報をほとんど確かめないことです。こうして、フェイク情報がテロを誘発する。
 だから、たとえBPOがこの番組をフェイクで、辛淑玉に対する人権侵害だと指摘してくれても、極右のならず者たちがテロを思いとどまるという保障はない。まして、このフェイク映像は、この時点でもまだネットに垂れ流されている。極めて危険な状態なのだと思います。
 『まさか自分は大丈夫。今回のできごとは辛淑玉という特別で例外的なケースに起こっていることだから』。そういう認識を持っている人はまだまだ多いように思います。
 その壁もあっという間に越えると思います。」





by asyagi-df-2014 | 2018-03-10 07:26 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

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by あしゃぎの人
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