2018年 02月 03日 ( 2 )

沖縄-辺野 高江-から-2018年2月3日

 何が問題になっているのか。
 実は、「事故は昨年12月1日、沖縄市知花の自動車道北向け車線で発生。産経新聞はインターネットの『産経ニュース』で、事故の報道内容をめぐり、沖縄2紙を『日本人として恥だ』と批判。紙面でも『日本人救った米兵 沖縄2紙は黙殺』との見出しで記事を掲載した」(沖縄タイムス)、ということである。しかも、「インターネットの『産経ニュース』で同月9日に掲載された産経新聞那覇支局長の署名記事は、曹長が横転車両の男性運転手を車から脱出させ、『自身を犠牲にしてまで日本人の命を救った』などと伝えた。沖縄2紙を『米軍差別」「日本人として恥だ』と批判した。」
(沖縄タイムス)、というのである。
 このことについて、三つの事実。
 一つ目は、「横転車の男性運転手が2日、弁護士を通じて「米軍関係者の方に救助された記憶はない」とコメントした。」(沖縄タイムス)。
 二つ目は、「米海兵隊や県警は本紙の取材に『救助の事実を確認できていない』としている。」(沖縄タイムス)。
 三つ目は、「県警によると、車から助け出された男性は『日本人2人に救助された』と話している。交通機動隊や交通指導課は産経新聞の取材を受けていないという。」(沖縄タイムス)」
 さて、産経新聞は、マスコミとしての本旨を見せることができるのか。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年2月3日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-「米軍関係者の救助、記憶ない」横転車の運転手 産経「沖縄2紙は黙殺」報道の交通事故-2018年2月3日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「昨年12月に沖縄自動車道で発生した車6台が絡む事故で、はねられて意識不明の重体となった在沖米海兵隊の男性曹長について、産経新聞が「(横転した車両の)日本人を救助した」などと報じ沖縄2紙を批判した件で、横転車の男性運転手が2日、弁護士を通じて「米軍関係者の方に救助された記憶はない」とコメントした。米海兵隊も県警も、救助の事実を確認できていないと本紙に回答している。産経新聞広報部は同日、本紙に「継続して取材を進めている」と答えた。」
②「男性の代理人としてコメントを発表した天方徹弁護士によると、男性が乗っていた車は追突され、運転席側が下になった状態で横転。追突車両の日本人運転手が『助手席ドアを開けてくれたので、自力ではい上がって車外に出て路肩に避難し、警察や救急車を要請する電話をかけた』という。その数分後、米軍関係者が『大丈夫か』と声をかけてきたが、その人が重体となった曹長かどうかは分からないという。男性は『米軍関係者の方に救助された記憶はない』とした上で、曹長の安否を気遣い、『一日も早い回復をお祈りする』とコメントした。」
③「本紙などが産経新聞の記事について『事実を確認しないまま2紙を批判した可能性が高い』などと報じたことを受け、男性に複数の報道機関から取材依頼が殺到したため、コメントを発表したという。」
④「産経新聞は『取材に関することにはお答えしていません』とした上で、『必要と判断した場合は記事化します』と回答した。」
⑤「事故は昨年12月1日、沖縄市知花の自動車道北向け車線で発生。産経新聞はインターネットの『産経ニュース』で、事故の報道内容をめぐり、沖縄2紙を『日本人として恥だ』と批判。紙面でも『日本人救った米兵 沖縄2紙は黙殺』との見出しで記事を掲載したが、米海兵隊や県警は本紙の取材に『救助の事実を確認できていない』としている。」


(2)沖縄タイムス-米軍機の安全性で日米に齟齬 首相、認識の差認める-2018年2月3日 09:53


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【東京】安倍晋三首相は2日の衆院予算委員会で、米軍ヘリの東村高江での炎上事故後の飛行再開や、普天間第二小学校上空の飛行などについて、『残念ながら(日米間に)意見の齟齬(そご)があるのは事実だ』とした上で、米側の説明だけでなく自衛隊の知見を生かして安全性を確認していると答えた。」
②「いずれも米軍普天間飛行場所属CH53Eヘリによるもの。安倍首相は『普天間飛行場は住宅地や学校、幼稚園に囲まれた場所にあり危険があるのは事実。だからこそ一日も早い(名護市辺野古への)移設を、最高裁判決に従って実行していきたい』と述べた。阿部知子氏(立民)への答弁。」
③「菅義偉官房長官は会見で、名護市長選の結果が辺野古新基地に与える影響を問われ『(普天間第二)小学校の校庭に米軍のヘリコプターから窓枠が落ち大きな問題となっている。再びこうしたことが起こらないように、予定どおり最高裁の判決に従って進めていきたい』と述べた。」


(3)沖縄タイムス-「沖縄2紙は黙殺」と批判した産経報道 「米兵が日本人救助」は、米軍・県警確認できず-2018年2月2日 17:25


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「昨年12月に沖縄自動車道で発生した車6台が絡む事故で、はねられて意識不明の重体となった在沖米海兵隊の男性曹長について、産経新聞が『日本人を救助した』『勇敢な行動』と報じ、沖縄2紙を『無視を続けるようなら、報道機関を名乗る資格はない』などと批判した。ところが、米海兵隊も県警も、救助の事実を確認できていないと本紙に回答した。県警は産経新聞から取材自体を受けていないといい、事実を確認しないまま2紙を批判した可能性が高い。産経新聞広報部は『継続して取材を進めている』と述べた。」
②「事故は昨年12月1日、沖縄市知花の自動車道北向け車線で発生。曹長は前方の車に接触後、路肩に車を止めて降り、道路にいたところ後方から来た車にはねられたという。車両6台が絡み、うち1台は横転した。」
③「本紙は事故後、事故処理や捜査に当たる県警交通機動隊や交通指導課に取材。曹長が路上で何をしていたのかを尋ねたが、『確認できていない』と回答を受け、事実関係のみを翌日紙面で報じた。」
④「インターネットの『産経ニュース』で同月9日に掲載された産経新聞那覇支局長の署名記事は、曹長が横転車両の男性運転手を車から脱出させ、『自身を犠牲にしてまで日本人の命を救った』などと伝えた。沖縄2紙を『米軍差別」「日本人として恥だ』と批判した。」
⑤「12日付の産経新聞紙面も『日本人救った米兵 沖縄2紙は黙殺』との見出しで、救助に当たった曹長の回復を祈る運動の広がりを紹介する続報を掲載。これらの記事はネット上で拡散され、本紙に抗議の電話なども寄せられた。」
⑥「県警によると、車から助け出された男性は『日本人2人に救助された』と話している。交通機動隊や交通指導課は産経新聞の取材を受けていないという。」

 海兵隊も「現場にいた目撃者によると、曹長は事故に巻き込まれた人々の状況を確認するため、道路脇に止まった後にはねられた」と説明。「目撃者の中で、曹長の救助活動を確認できた者はいなかった」と答えた。米カリフォルニア州の医療施設に転院した曹長の容体は現在安定しており、リハビリを続ける予定という。

 産経新聞広報部は「取材に関することにはお答えしていません」とした上で、「必要と判断した場合は記事化します」とコメントした。


(4)琉球新報-「軍政に兄は殺された」 沖縄系女性「アルゼンチンの史実知って」 記録映画4日最終上映-2018年2月3日 06:45


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「冷戦期の南米アルゼンチンで左派を激しく弾圧した軍事政権(1976~83年)下で、反体制派と見なされた多くの市民が拉致され、秘密裏に殺害された。犠牲者は約3万人に上るとされ、うち13人の沖縄県系人も含まれていた。その1人が具志堅オラシオさん。妹のアメリアさん(59)=那覇市=は、家族の苦悩を描いたドキュメンタリー映画『沈黙は破られた』(2015年、パブロ・モヤノ監督)で初めて公に兄のことを語った。映画は4日、南風原町の南風原文化センターで上映される。」
②「映画は11月に西原町で、12月に名護市で上映された。県内最後の上映を前にアメリアさんは『権力による殺害が起き、その後も言えない環境がつくられた。起きたことを知り、考えてほしい』と語った。」
③「首都ブエノスアイレス近郊で生まれ育った県系2世のアメリアさんの1歳違いの兄、オラシオさんは1978年、21歳の時に行方不明になった。食器製造工場などで工員として働きながら労働運動に携わっていた。残された家族は『死んだという選択肢を取りたくなかった』。軍政が終わった後も『外国で生きているのではないか』と願い続けたが、オラシオさんは2004年、墓地に埋葬されていた遺骨のDNA鑑定で死亡が確認された。遺骨を確認したアメリアさんは、頭蓋骨の後ろに銃弾で撃たれたような二つの穴があるのを見た。『自分には何の得もないのに【貧しく困っている人たちを助けたい】との思いが強かった兄のことを誇りに思うし尊敬する』と語る。」
④「冷戦期、中南米では左派の政治運動が盛り上がりを見せた。共産主義の広がりに危機感を覚えた米国は中南米の国々に介入し、軍政を支援。アルゼンチン軍政下でも左翼ゲリラ掃討を名目にした弾圧が行われた。弾圧されたのは学生や労働者たち。多くが10代後半から30代の若者たちだった。早稲田大学専任講師の石田智恵さんは『拉致の基準は、ゲリラ活動はおろか、反政府的な政治活動への参加度合いや有無すら関係なかった』と指摘する。当時の背景について『軍政は行方不明者を大量につくり出すことで社会全体を恐怖によって沈黙させた。市民らは見て見ぬふりをすることが最も安全な態度だった』と説明する。」
⑤「現地の家族の苦しみは、今も続いている。行方不明者の遺骨が見つかったのは、日系人17人のうち2人。いまだ行方が分からない人が多い。」
⑥「アルゼンチンの陰の歴史に焦点を当てた今回の映画を通じ、アメリアさんは『起きた事実をなかったことにせず、繰り返さないために知って考えてほしい』と語った。映画の上映は4日、南風原文化センターで午前10時から行われる。入場無料。」      (中村万里子)


(5)琉球新報-辺野古ゲート前で「基地は外」と豆まき-2018年2月3日 11:50


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事に反対する市民ら約200人が3日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前に集まり、建設に抗議の声を上げた。3日午前中は建設資材の搬入はなかった。市民の一部は節分に合わせて、鬼に向かって『基地は外』と豆を投げた。温かい『辺野古汁』や恵方巻きも振る舞われた。」、と報じた。


(6)琉球新報-辺野古移設の本質は〝基地封じ込め〟 首相答弁で本質あらわに-2018年2月3日 11:48


琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「安倍晋三首相が2日の衆院予算委員会で、在沖米軍基地の県外移設が進んでこなかった理由として『本土の理解』に言及した。政権は米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画を『唯一の解決策』とする方針を堅持してきた。首相があえて在沖米軍の抑止力ではなく『本土の理解』を挙げたことは、移設先の決定が地理的優位性や軍事的合理性より政治的要因にあるという問題の断面を示している。」
②「今国会の論戦で首相は、普天間飛行場の全面返還と固定化の回避が『政府と地元の共通認識だ』とたびたび強調し、最高裁判決を引き合いに辺野古移設を進めると説明した。旧民主党政権が『最低でも県外』の方針を辺野古移設に回帰させたことから、同党出身の議員に『スローガンを叫んだところで負担は軽減されない』とやゆする場面もあった。県外への移設先を模索し混迷を極めた民主党政権を反面教師としている面がある。」
③「首相は政権交代後の目に見える成果として、普天間のKC130空中給油機の山口県への移駐や、米軍北部訓練場約4千ヘクタールの返還などを挙げ、『結果を出している』と胸を張る。ただ、嘉手納より南の米軍基地の返還・統合計画には県内移設の条件を付しているものも多く、沖縄に米軍基地が集中する構図が抜本的に変わるわけではない。」
④「実績がことさら強調される一方、20年以上揺れ続ける“本丸”の普天間問題については、別の解決策を見い出す姿勢はすっかり乏しくなった。県内に反発を押し込め、押し切る強硬ぶりが際立っている。」                         (当山幸都)



(7)琉球新報-首相「本土の理解得られぬ」 沖縄基地移設巡り答弁-2018年2月3日 06:00



 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「安倍晋三首相は2日の衆院予算委員会で、沖縄の基地負担軽減について『日米間の調整が難航したり、移設先となる本土の理解が得られないなど、さまざまな事情で目に見える成果が出なかったのが事実だ』との認識を示した。安倍首相が米軍普天間飛行場など在沖縄基地の県内移設の理由に『本土の理解が得られない』ことを挙げたのは初めて。」
②「政府による沖縄の基地負担軽減策のほとんどが基地の県内移設を伴う。防衛省などはこれまで県内移設は沖縄の地理的位置など軍事上の理由としてきたが、安倍首相は本土の抵抗による受け入れ困難性を挙げたことになる。」
③「首相は普天間飛行場の名護市辺野古への移設を『最高裁判所の判決に従って実行していきたい』とも改めて強調した。立憲民主党の阿部知子氏の質問に答えた。首相は2012年の政権交代後、日米間で嘉手納より南の米軍基地の返還・統合計画について合意したことや、昨年に普天間飛行場東側の土地約4ヘクタールを返還させたことなどを挙げ「今後も負担軽減に取り組んでいく」と語った。」
④「予算委で阿部氏は、相次ぐ米軍機のトラブルに関連して、政府が飛行停止を求めたにもかかわらず、米軍が飛行を再開した点を指摘。首相は、重大事故の際は飛行停止を求めているとした上で『(日米で)意見の齟齬(そご)があるのは事実だ。今後、飛行再開に際して自衛隊の専門的知見も活用し、わが国として合理性を判断したい』と答えた。また、日米合同委員会の協議内容が明らかにされていないとして阿部氏が公表を求めたのに対し、河野太郎外相は『合意事項、議事録は日米双方の同意がなければ公表されないというのが政府の方針だ』と説明した。」


(8)沖縄タイムス-米軍機の安全運航 首相、ペンス副大統領に要請へ-2018年2月3日 09:51


 
 沖縄タイムスは、「【東京】安倍晋三首相は2日の衆院予算委員会で、6~8日に来日するペンス米副大統領と会談し、米軍機による相次ぐ不時着などに対して、安全運航への配慮を申し入れる考えを示した。『安全面に最大限配慮するよう求める』と述べた。公明党の石田祝稔氏に対する答弁。」、と報じた。
 また、「首相とペンス氏は、北朝鮮の核・ミサイル問題への対応を協議し、日米同盟の強固な絆や日米韓の結束を確認する見通し。ペンス氏は米代表団のトップとして韓国・平昌冬季五輪開会式に出席する予定。8日に離日し、韓国入りする。」、と報じた。




by asyagi-df-2014 | 2018-02-03 17:47 | 沖縄から | Comments(0)

【金平茂紀の新・ワジワジー通信(32)】-2018年1月26日-を読む。

 金平茂紀の新・ワジワジー通信は、「小学校上空飛行めぐる欺瞞 飛んだのに「飛んでない」とんでもない【金平茂紀の新・ワジワジー通信(32)】」。
今回は、「沖縄では空から窓が降ってくる。沖縄の詩人・山之口貘が生きていたら、どのような詩を紡ぎだしたことだろうか。怒り、そしてそれを包み込むユーモアが獏の詩の根底にある。」、と山之口貘の詩から始まる。


 「アネッタイ! と女は言つた/亜熱帯なんだが、僕の女よ、/眼の前に見える亜熱帯が見えないのか!/この僕のやうに、/日本語の通じる日本人が、即ち亜熱帯に生まれた僕らなんだと僕はおもふんだが、/酋長だの土人だの唐手だの泡盛だのの同義語でも眺めるかのやうに、/世間の偏見達が眺めるあの僕の国か!」(山之口貘「会話」より)


 金平茂紀は、現在の『世間の偏見達』の実態について、語り始める。


(1)「この詩が発表されたのは1935年。それから81年の歳月を経て、沖縄で米軍基地建設反対運動に加わっていたウチナンチューに対して、大阪府警の機動隊員が『土人』という言葉を浴びせたことは記憶に新しい。『世間の偏見達』は亡霊のように生き延びている。そして今、一言、文句を付け加えたい。在沖米軍の軍人たちは、沖縄の海や陸や空は、自分たちが自由自在に振る舞える領地だとでも思っているのではないか。」
(2)「そう書くのにはもちろん理由がある。」
(3)「前回の『新・ワジワジー通信』にも記したように、先月、宜野湾市の普天間基地に隣接する普天間第二小学校の校庭に、米軍ヘリCH53Eから窓が枠ごと落下した。重さ約8キロ、校庭の近くに50人ほどの子どもたちがいて、あわやの事態だった。在沖米軍は度重なる飛行中止要請にもかかわらず、わずか6日後に同型ヘリの飛行を再開した。同小学校の校庭はあれ以来、年をまたいで使用中止になったままだが、今月18日、同小学校が、校庭の使用再開に向けて、子どもたちのため軍用機からの落下物から身を守るための避難訓練を行った直後、その出来事が起きた。」
(4)「午後1時25分ごろ、何と同小学校上空を米軍ヘリ3機が飛来したのである。まさか、そんなことを軍人たちはやるだろうか、と僕は耳を疑った。ところがその3機が飛来する姿をカメラが捉えていたのだ。それも沖縄防衛局が同小学校に設置していた監視カメラによって撮影されていたのだった。この子どもたちの避難訓練の模様は地元沖縄の各メディアが取材に訪れていたが、大部分の報道陣が帰社した直後だったようだ。」
(5)「沖縄防衛局および防衛省は、今回は珍しいことに怒ってみせた。何と言っても沖縄防衛局の職員たちがその現場にいあわせていた事実が大きい。彼らは自分たちの目で飛行を確認したし、監視カメラの映像をただちにチェックして『ああ、これは逃げられないな』(同局幹部)と認識したという。小野寺防衛相もただちに在日米軍のシュローティー副司令官に抗議した。そして防衛局撮影の映像を公開した。これは実に珍しいことだ。」
(6)「その後、米軍側から『小学校上空を飛行した事実はない』との説明があったというが、小野寺防衛相は『ヘリのおなかがはっきりと見えるような形で上空を飛んだ場合、子どもたちや先生方は本当に心配する。このような飛行をしないように米軍側にはしっかりと求めていきたい』と語った。どうせ、選挙目的の県民向けリップサービスだろう、とするうがった見方もあるが、今回ばかりはそう思いたくない。」
(7)「米軍側は22日になって再び、小学校上空の飛行を否定した。在沖米軍のクラーク大佐が、地図や航跡データをもとに、『当日の飛行は普天間第二小学校と(数百メートル離れた)普天間中学校の間の上空だった』と言明したという。これに対して沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長は『我々としては監視要員もしっかりと見ておりますし、それからカメラでも確認しておりますし、どう考えても上空なんです。決して、かすめているとか、そういう問題じゃないんですよね』(22日の県議会代表団に対する発言)。きわめてクリアな発言だ。」
(8)「明らかに在沖米軍は問題をすり替えている。『上空』を小学校の校庭の垂直真上の空間に限定して、そこから少しでも外れていればOKだとでも言い抜けるつもりのようだ。『上空』をそんなふうに限定すること自体、言葉遊びの類に属する欺瞞(ぎまん)だ。ならば、窓を落下させたヘリは校庭の垂直真上の空だけから窓を落としたとでも言うのか。窓はヘリの加速度の影響を受けて落下したのであって、垂直真上から垂直に落下したのではない。」


 金平茂紀は、この問題点を、「実際、在沖海兵隊の基地上空でのヘリの飛行ルートにはある『規範』があって、これは矢部宏治氏が入手した米軍の訓練ルートの航跡図から明らかになったのだが(2014年『日本はなぜ、『基地』と『原発』を止められないのか』による)、米軍ヘリは米軍住宅の上空は決して飛ばないことになっている。米軍家族の住宅の上空(これは決して垂直上空だけを意味しているのではない)は飛ばず、沖縄の小学校や中学校の間ならばOKだとでも言うのか。これは根源的な差別ではないのか。」、と整理する。


 また、金平茂紀は、マスコミに関わって次のように指摘する。


 「米軍ヘリが小学校上空を飛行した18日から22日までの沖縄ローカルの報道機関のこの問題についての報道ぶりをみていて、沖縄テレビやNHK沖縄の報道が実にきちんとしていたという印象をもった。なかでも22日の沖縄テレビ『みんなのニュース おきコア』ではキャスターがこのように関連ニュースを締めていた。
〈今回、アメリカ軍は、ヘリが学校上空を飛行していないという説明の中で、地図を示しましたが、県議会の提供の求めは拒否したということです。日本側が学校上空の飛行を確認しているなかで、それを認めないのであれば、その根拠となるデータを明らかにするべきで、アメリカ軍の開き直りともとれる姿勢に、県民の不信感は募る一方です。〉


 さらに、金平茂紀は、「ワジワジーするさ。」とこんな押さえをします。


(1)「そこで、冒頭で触れた詩人・山之口貘の精神に戻ろうではないか。飛んでいたのに、飛んでいないと言えばいい。これがまかり通るのであれば、泥棒が、盗んだのに『一時的に保管していました』とでも言えばいい。台風が来ているのに『今日は、人によっては、いい天気です』とでも言えばいい。女性を強姦(ごうかん)した糞(くそ)野郎が、刑事責任を問われなかったのだから『無罪放免です』とでも開き直ればいい。つまり日常生活を律する常識が成り立たなくなってしまうのだ。ああ、ワジワジーするさ。」
(2)「今回、防衛省は怒った態度をとっているが、一方では、NHKスペシャルの秀作『沖縄と核』が報じたように、アメリカ国防総省とエネルギー省が連名で、復帰前の沖縄に核兵器を配備していた事実を認めている(2015年6月の公文書あり)にもかかわらず、日本の外務省は『復帰以前の沖縄への核配備は承知していない』などと、ふざけた見解をとり続けているのだから呆(あき)れてものが言えない。」
(3)「そういえば、現在の政権は、森友学園問題でも加計学園問題でも、在沖米軍の『飛んでいたのに飛んでいない』主張と同レベルの逃げとごまかしを続けていることを僕らは見てきているのだ。これを黙っていていいはずはない。」


 確かに、山之口貘の「世間の偏見達が眺めるあの僕の国か!」、との声が耳について離れない。
 「どうするのか」、とぶんぶんうなっている。
 そうだ、このまま黙っているわけにはいかない。





by asyagi-df-2014 | 2018-02-03 06:54 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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