2017年 11月 24日 ( 2 )

沖縄-辺野 高江-から-2017年11月24日

「【国頭】沖縄防衛局が名護市辺野古の新基地建設工事で使用する石材を国頭村の奥港から搬送している件で、奥区は23日、臨時総会を開き、奥港の使用に反対する抗議決議を全会一致で可決した。」(琉球新報)。
 「地方自沈の本旨」「自己決定権」という言葉を持ち出すことなしに、地域で生きている住民の声こそが、いまを語っているのではないか。
 この声をどのように活かしていくのかが、行政や司法の果たす役割ではないのか。
 それは、例えば、名護市真喜屋の沖縄古民家宿「まきや とくすけやー」での結婚式に関わった人たちが安心して住めるようにとの思いである。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年11月24日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-奥港使用に区が反対 辺野古石材運搬、総会で全会一致-2017年11月24日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【国頭】沖縄防衛局が名護市辺野古の新基地建設工事で使用する石材を国頭村の奥港から搬送している件で、奥区は23日、臨時総会を開き、奥港の使用に反対する抗議決議を全会一致で可決した。奥区は24日にも区の役員会議で具体的な決議文の内容を決め、近く県などに提出する。奥区が港の使用反対を決議したことで、石材の搬送作業に影響が出る可能性がある。

 総会には成人区民の4分の1に当たる40人以上の区民が参加し、拍手で決議を承認した。糸満盛也区長は「区の総意で港の使用に反対する。これまで区長としての立場もあったが、これで私も心置きなく(抗議行動に)参加できる」と述べ、自身も抗議行動に参加する考えを示した。
 新基地建設に関連して、奥港が使用されることについて、総会では区民が次々と発言した。金城哲也さん(59)は「この小さな集落にある自然豊かな港に多くのトラックが来たら、交通も混乱することは間違いない。(奥港の使用は)絶対に反対だ」と怒りの声を上げた。
 沖縄防衛局の担当者は7日、奥公民館を訪れ、「11月初旬に奥港から石材を運搬する」と糸満区長に説明した。さらに防衛局の担当者は10日、糸満区長に「13日に奥港を使用する」と電話で説明した。その際、糸満区長は「総会を開くまで待ってほしい」と話したが、担当者は「沖縄防衛局の責任でやります」と返答した。
 沖縄防衛局は区の意向を無視する形で13日、海上運搬を強行し、区民らは奥港で抗議行動を実施した。


(2)琉球新報-真喜屋で末永く幸せに 区民総出 手作り結婚式 早坂、岡野さんの門出祝う-2017年11月24日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【名護】真喜屋で、末永くお幸せに-。神奈川県出身の早坂英二さん(34)と東京都出身の岡野有紀子さん(29)の結婚式が20日、名護市真喜屋の沖縄古民家宿『まきや とくすけやー』で開かれた。真喜屋区民が全て手作りした式では、地元で慶事の時に食べる『クバ包み』が十数年ぶりに振る舞われ、温かい雰囲気に包まれ、2人の門出を祝福した。」
②「小浜島の職場で同僚だった早坂さんと岡野さん。沖縄本島に移り、住む場所を探す中、真喜屋区の町並みや人の温かさにほれ込み、同区へ住むことを決めた。 区民らと相談する中で、早坂さんの『岡野さんに琉装体験をサプライズでプレゼントしたい』という思いを聞いた区民が、とくすけやーで挙げる結婚式を提案。琉装から食事、余興まで区民が全てプロデュースした。式の目玉は三枚肉やサーターアンダギーなどのごちそうをクバの葉で包んだ『クバ包み』。真喜屋区ではお祝い事に欠かせないものだったが、いつしか作る人はいなくなっていた。『初めて作るよ。母の見よう見まね』と笑う上地節子さん(75)を中心に、区民が記憶をたどりつつ復活させ、会場に並べた。」
③「式には稲嶺進名護市長も駆け付け、『この場所で式を挙げるということで、地域の人たちのちむぐくるが伝わってくる。地域の皆さんの思いを、この2人が返してくれるのではないか』と期待を込めた。」
④「早坂さんと岡野さんは『とても幸せです。この恩をどう地域に返していこうかな』とほほ笑んだ。2人は今後、家が見つかり次第、真喜屋で新しい暮らしを始める。」


(3)沖縄タイムス-米ジュゴン訴訟、5月に審理 原告は辺野古視察へ-2017年11月24日 07:29


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】国指定天然記念物のジュゴンを保護するため、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設の中断などを求めて、日米の住民や環境保護団体が米国防総省を相手に起こしたジュゴン訴訟を巡り、サンフランシスコ連邦地裁が来年5月24日に審理を行うことが21日、分かった。」
②「原告側代理人の米環境保護法律事務所『アース・ジャスティス』のサラ・バート弁護士が本紙取材に答えた。原告側は来年2月23日までに申立書を提出する。」
③「米文化財保護法(NHPA)違反の違法確認と新基地建設の差し止めを求めた同訴訟では、サンフランシスコ第9巡回控訴裁判所(連邦高裁)が8月、米裁判所に工事中止を命じる権限がないと原告適格を否定した地裁判決を破棄し、審理を差し戻すとの判決を下した。これを受け、国防総省が最高裁に上告しなかったため審理の差し戻しが確定していた。」
④「裁判に先立ち、米国側の原告団は今月27日から沖縄を訪問し、辺野古の現状などを視察する予定。」




by asyagi-df-2014 | 2017-11-24 18:20 | 沖縄から | Comments(0)

社説、論説から。~琉球新報・沖縄タイムス20171115~

 沖縄タイムスは、沖縄が辺野古新基地建設の新局面を迎えたについて、「前日の13日に国頭村・奥港でダンプカー約50台分の石材を積み込んだ台船が、大浦湾北側の『K9』と呼ばれる埋め立て護岸に接岸し、石材が荷揚げされた。」、と伝える。
2017年11月15日日付けの沖縄の二紙の社説を通して、このことを考える。


Ⅰ.沖縄タイムス社説(「[辺野古石材 海上搬入]工事停止し協議進めよ」2017年11月15日 )から


 沖縄タイムスはまず、このことについて、「公有水面の埋め立てを巡って、免許権者である県知事の意向がこれほど無視され、強引に工事が進められてきた事例が過去にあっただろうか。」、と指摘する。
 また、「防衛局は従来通り、キャンプ・シュワブゲートからも資材搬入を進めており、今後、陸路と海路の両方から資材を運び入れる考えだ。埋め立て工事を一気に加速させる狙いがある。」、と分析する。
 さらに、沖縄タイムスは次のように押さえる。


 
(1)「県は、海上搬入のため『K9』護岸を使って石材を海上搬入することは環境保全図書の中では予測されていないと指摘し、協議がまとまるまで海上搬入をしないよう防衛局を行政指導していた。」
(2)「だが、防衛局は『護岸自体の設計内容を変更するものではない』と、県の指導に応じていない。なぜ、これほどまでして工事を急ぐのか。埋め立てを既成事実化することによって県民の中に『もう引き返せない』という意識を植え付け、『辺野古はもう済んだこと』だという主張を掲げて来年の名護市長選、県知事選を有利に進める-というのが政府の狙いである。」


 したがって、沖縄タイムスは、政府に向けて「国と県の考えに隔たりがある以上、工事を停止し、話し合い協議を進めるのがまっとうな道である。強硬一点張りで基地を押しつけるようなことがあってはならない。」、と指摘する。
 一方で、沖縄タイムスは、今回の件にかかる沖縄県側の問題点について、こう続ける。


(1)「沖縄防衛局は、海からの資材搬入のため、奥港だけでなく本部港や中城湾港も利用する考えだ。」
(2)「奥港の使用を許可したのは実は県である。「辺野古阻止を主張しながら、海上搬入のための港の使用を認めたのはなぜか」-抗議行動を展開してきた市民の中には、県の判断に対する疑問と不信感が広がっている。港使用を許可しなかった場合、『裁判を起こされたときに県は負ける』というのが県の言い分だ。それで反対派住民が納得するだろうか。」
(3)「使用許可は『港湾施設使用許可にかかる審査基準』に照らして妥当な判断だったのか、県は県議会与党や反対行動を担ってきた市民団体に丁寧に説明する必要がある。最高裁判決に基づいて埋め立て承認取り消しを取り消したときもそうだったが、重要な決定を下す際の事前調整や県民への説明が不十分だ。」


 実は、沖縄タイムスは、沖縄がかってないほどの状況に追い込まれていることについて、「嘉手納基地に暫定配備された最新鋭ステルス戦闘機F35Aによる爆音禍で嘉手納町議会は14日、米空軍や外務省沖縄事務所などを訪ね窮状を訴えた。爆音禍は尋常でない。この日、伊江島補助飛行場では強襲揚陸艦の甲板に摸した着陸帯の舗装作業が始まった。完成すれば海兵隊のF35Bとオスプレイの訓練が活発化するだろう。」、と報告している。
 沖縄タイムスは、最後に、こうした状況を克服するために、次のように提起する。


 「負担軽減とは真逆の、機能強化のための動きが一斉に表面化しているのだ。時機を失することなく、日米合意の見直しを求める新たなうねりをつくり出す必要がある。」


Ⅱ.琉球新報社説(「新基地石材海上搬入埋め立て承認撤回の時だ」2017年11月15日 )から


 琉球新報は、まず最初に、このことが、「かけがえのない自然環境の破壊に続く暴挙である。住民生活の破壊をもいとわない国に強く抗議する。」であると表明する。
 琉球新報は、静穏な生活を壊すものとして、今回のことについて次のように抗議する。


(1)「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に伴う新基地建設工事で、沖縄防衛局は石材の海上搬入を開始した。積み出し港がある国頭村奥では砕石を積んだ多くの大型トラックが行き交った。189人が暮らす奥は4割が高齢者。普段は車の往来も少ない静かな集落である。大型トラックが頻繁に走れば、住民生活に多大な影響が出ることは目に見えている。」
(2)「実際、88歳の住民はこれまでミカン畑に行く際、軽トラックでゆっくり走っていたというが『ダンプカーが通るから、もう危なくて畑も行けない』と話している。85歳の住民は大型トラックの多さを挙げて『家を出るなということか。年寄りは死ねということか』と目に涙をためて憤っている。」
(3)「奥港はかつて陸上交通が不便だった国頭村の中で、住民生活に欠かせない海上交通の要だった。那覇や与那原、与論島などへ材木、まき、木炭などを運び、復路は日用雑貨や食料品、家畜が運ばれた。」


 だから、琉球新報は、政府に対して、「その生活の港が、住民を犠牲にして新基地建設のための石材積み込みに使われることは断じて認められない。」、と断ずるのである。
さらに、琉球新報はこの問題の核心について次のように指摘する。


(1)「憲法25条は『すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』とし、国にその実現を求めている。13条で保障された幸福追求権は『公共の福祉に反しない限り、最大の尊重を必要とする』と明記されている。沖縄だけに過重な基地負担を押し付けることは、明らかな差別である。抑止力どころか、米軍基地が存在していることで、沖縄は北朝鮮ミサイルの標的にされているのである。新基地を含め、在沖米軍基地が『公共の福祉』であるはずがない。」
(2)「懸念されるのは、石材の海上運搬を目的とした奥港の岸壁使用を許可した翁長雄志知事への批判がくすぶっていることである。県は『法律に基づいて判断すると、不許可にできる理由がなかった』としている。つまり、公約に反することにつながることであっても、行政は法律に従う以外にないということだ。県が恣意(しい)的に法律を解釈するようなことがあれば、岩礁破砕許可が切れたにもかかわらず『許可申請は必要ない』と強弁する国を批判することはできない。知事に対する批判が高まれば、国の強硬姿勢を勢いづかせることにもなりかねない。」
(3)「一方で、知事は新基地建設を阻止するためにも埋め立て承認の撤回を急ぐ必要がある。知事は8月の県民大会で『県の再三の要請にも行政指導にも応じず、工事を強硬に推し進める状況は、必ず埋め立て承認撤回につながっていく。撤回の時期を私の責任で決断する』と述べていた。決断する時期は既に来ている。埋め立て承認撤回の時だ。」


Ⅲ.沖縄の二紙を通して、


 沖縄が、辺野古新基地建設の新局面を迎えたとされる事態を受けて、二紙に共通する視点は、例えば、沖縄タイムスの「奥港の使用を許可したのは実は県である。『辺野古阻止を主張しながら、海上搬入のための港の使用を認めたのはなぜか』-抗議行動を展開してきた市民の中には、県の判断に対する疑問と不信感が広がっている。」が示す、沖縄県への不信感の広がりということである。それは、「それぞれが用いる方法は違っていてもも、目的で並ぶ」、という闘いのあり方に、かってないほどのほころびが生まれるのではないかという危惧感である。
 一方で、「辺野古が唯一の選択」として力任せに突き進む安倍晋三政権のあり方に対しては、「公有水面の埋め立てを巡って、免許権者である県知事の意向がこれほど無視され、強引に工事が進められてきた事例が過去にあっただろうか。」(沖縄タイムス)、「かけがえのない自然環境の破壊に続く暴挙である。住民生活の破壊をもいとわない国に強く抗議する。」(琉球新報)、と共通して強く批判する。
 琉球新報の「憲法25条は『すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』とし、国にその実現を求めている。13条で保障された幸福追求権は『公共の福祉に反しない限り、最大の尊重を必要とする』と明記されている。沖縄だけに過重な基地負担を押し付けることは、明らかな差別である。抑止力どころか、米軍基地が存在していることで、沖縄は北朝鮮ミサイルの標的にされているのである。新基地を含め、在沖米軍基地が『公共の福祉』であるはずがない。」との指摘は、まさしく正鵠を得ている。


 さて、状況は認識できた。
 それでは、問題は、このような状況をどのように克服していくのか、ということになる。
 沖縄タイムスは、「負担軽減とは真逆の、機能強化のための動きが一斉に表面化しているのだ。時機を失することなく、日米合意の見直しを求める新たなうねりをつくり出す必要がある。」、と提起する。
 琉球新報は、「知事は新基地建設を阻止するためにも埋め立て承認の撤回を急ぐ必要がある。知事は8月の県民大会で『県の再三の要請にも行政指導にも応じず、工事を強硬に推し進める状況は、必ず埋め立て承認撤回につながっていく。撤回の時期を私の責任で決断する』と述べていた。決断する時期は既に来ている。埋め立て承認撤回の時だ。」、と提起する。
 沖縄タイムスの「日米合意の見直しを求める新たなうねり」が、何を指すものであるかは定かではないが、どうやら、沖縄は「埋め立て承認撤回の時」を迎えているのではないか。




by asyagi-df-2014 | 2017-11-24 09:28 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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