2017年 07月 28日 ( 2 )

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年7月28日

 航空自衛隊は2017年7月27日、部品を落下させたF15戦闘機の同型機の飛行を再開した。「原因が解明されていない段階で、事前に連絡もなく飛行を再開」(沖縄タイムス)、という手法は、米軍のやり方そのものである。 


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年7月28日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「ヘリパッド使わせない」 北部訓練場ゲート前で抗議集会-2017年7月28日 11:32


 琉球新報は、「東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場で運用されているヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)運用に抗議する集会が28日午前11時、北部訓練場のメーンゲート前で開催された。ヘリパッドに反対する約70人がゲート前に座り込んで『このヘリパッドは使わせない』『オスプレイの運用をやめさせる』と抗議の声を上げた。東村平良に住む宮城勝己さん(64)は『昨日もオスプレイが飛んでいた。平良でもうるさかったので、高江の騒音はもっとひどいはずだ』と話した。六つのヘリパッドは今月から運用が始まった。午後10時以降にオスプレイが集落上空を飛び交っており、高江区の住民らは騒音被害を訴えている。」、と報じた。


(2)琉球新報-パラシュート降下訓練中止を決議 うるま市議会、全会一致-2017年7月28日 11:55


 琉球新報は、「うるま市議会(大屋政善議長)は28日午前10時、臨時会を開き、津堅島訓練場水域でのパラシュート降下訓練の中止と、日米合同委員会で同水域のパラシュート降下訓練を行わないとする決定と明記を求める抗議決議、意見書を全会一致で可決した。議案提出した基地対策特別委員会の喜屋武力委員長は、19日にもことし4度目となるパラシュート降下訓練が実施されたことに触れ『うるま市と県は訓練中止を強く求めたが、それを無視する形で強行されており、同訓練の常態化が強く懸念される』と述べた。
抗議決議と意見書は首相、防衛相、駐日米大使などに郵送する。」、と報じた。


(3)琉球新報-那覇市、控訴へ 自衛隊用地の税過大徴収判決で議会同意-2017年7月28日 12:24


 琉球新報は、「那覇市が2006年度から那覇空港や隣接する航空自衛隊、陸上自衛隊用地を3施設ごとに評価し固定資産税の過大徴収が生じたとして那覇地裁が市に2400万円の支払いを求めた件で、那覇市議会(翁長俊英議長)は28日、臨時会を開き、那覇市が控訴することについて賛成多数(出席議員31人中、賛成21、反対10)で同意した。市は8月1日に福岡高裁那覇支部に判決の取り消しを求めて控訴する。」、と報じた。
 また、「市は05年度までは3施設を一団の土地として算定する方法を採用していたが、06年度の評価替えで、別々に算定するよう見直した。その結果、陸自用地と空自用地の評価額が以前より高くなった。09年度には再び一団の土地として算定したが、19日に那覇地裁は市の対応が固定資産税額の決定に国家賠償法上違法性があるとして、市敗訴の判決を出した。」、と報じた。
 さらに、「市は判決に対して06年度の評価について『旧自治省の行政実例に基づき算定した』として『適正な評価課税をしており、違法性がない』と主張し、控訴する方針を議会に提案した。議会では『市の説明に説得力がない』などとして、自民会派4人、那覇の翼無所属Gのうち4人、市民クラブ2人が控訴に反対した。」、と伝えた。


(4)沖縄タイムス-稲田防衛相、沖縄の基地問題で薄い存在感 丁寧な説明ないまま退場-2017年7月28日 07:39


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「稲田朋美防衛相は名護市辺野古の新基地建設で、沖縄県が反発する中、護岸工事に着工した大臣となったが、実際には基地問題は官邸が主導しており、存在感は薄かった。」
②「護岸工事に着工した今年4月25日の記者会見で稲田氏は、県の反発に対し、『沖縄の負担軽減にかかる政府の取り組みについて、説明を尽くす努力を継続する』、『「しっかりと対話を進めたい』などと述べたが、その後、翁長雄志知事と辺野古の問題で意見を交わすことはなかった。」
③「昨年12月には北部訓練場返還にも立ち合った。返還条件だった新たなヘリパッド建設には反対運動を避けるため、陸上自衛隊のヘリコプターを投入して資機材を搬入するなど、工事を強行した。今年6月の参院外交防衛委員会で稲田氏は、米軍普天間飛行場の返還条件を巡り、『米側と協議、調整が整わないようなことがあれば、返還がなされないことになる』と防衛相として初めて答弁し波紋を広げたが、詳細な内容は明かさなかった。」
④「基地問題を巡り、丁寧な説明が尽くされぬまま、退場することになる。」


(5)沖縄タイムス-辺野古 再び法廷へ(3)名護市長選まで半年 裁判の影響注視する与野党-2017年7月28日 14:14


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「『うーん、やっとという感じですね』。6月7日、翁長雄志知事の辺野古差し止め訴訟の提起表明に、稲嶺進名護市長はほっとした表情を見せた。4月に護岸工事が始まり、市議会では野党から新基地建設阻止の公約の実現性を問われていた。県が提訴した25日、稲嶺氏は市が直接裁判に関わることはないとしながらも『可能な限り知事を支えていく』と報道陣を前に決意を語った。」
②「辺野古新基地建設には、辺野古漁港周辺の作業ヤード整備、美謝川の出口を確保するための水路切り替えなど、市長の許可が必要な場面が今後出てくる。しかし、沖縄防衛局は当面の工事に許可は必要ないとして市への申請を先送りしている。市幹部は『できる部分から工事を進めて既成事実をつくり【いまさら権限行使してどうなるの?】という状況を狙っているのだろう』と推測する。」
③「目下、“可能な限り”の最大支援は来年1月の名護市長選で地元から反対の民意を政府に突きつけること。稲嶺氏は現時点で出馬を明言していないものの、知事を支える市の体制作りの重要性を繰り返し強調する。市長選まであと半年。与野党双方とも裁判所の判断が少なからず選挙に影響するとみている。稲嶺氏を支える与党市議団は反対の民意が持続するよう戦略を練る。ある市議は『本当に基地建設を止められるのかという疑問に応えるため、これまで以上に市長権限の有効性、実効性を分かりやすく発信する必要がある』と強調。別の市議も『まだ工事は始まったばかり。完成までの見通しが立っていない現状を広く知らせ、諦めないムードづくりが大事になる』と語った。」
④「一方、市政奪還を狙う野党市議は『棄却となれば【裁判所が言うなら、これ以上反対しても仕方ない】と折れる人も出てくる』と見込む。地元選出県議で候補者選考委委員長の末松文信氏はすでに『昨年末の最高裁判決で辺野古問題は決着している。争点にはならない』との認識で、別のテーマを軸に据え戦う考えだ。また、裁判の行方次第で選挙の勝敗を左右するとされる公明党の動向に影響する可能性もある。約2千票あるとされる公明票は与野党共に無視できない数。普天間飛行場の県外・国外移設を掲げる公明県本部に対し、与党側は4年前と同じ自主投票を期待し、野党側は辺野古移設に関する文言調整、その他の政策面で譲歩するなど協力を引き出したい考え。公明党市議は『辺野古に関しては状況をみながら県本と慎重に詰めたい』とし、自主投票か否かの判断は年末になる見通しを語った。」


(6)沖縄タイムス-那覇空港で部品落下の空自F15同型機、飛行再開-2017年7月28日 08:15


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「航空自衛隊第9航空団は27日、那覇空港で26日に部品を落下させたF15戦闘機の同型機の飛行を再開した。第9航空団が本紙の取材に通常訓練を再開したと明らかにした。県は27日、空自に対し早急な原因究明と再発防止を求めたばかりで、原因が解明されていない段階で、事前に連絡もなく飛行を再開した空自の対応に県は反発を強めている。」
②「富川盛武副知事は27日午後、県庁に第9航空団トップで那覇基地司令の川波清明空将補を呼び、原因究明などを申し入れた。このとき既に訓練を再開していたとみられるが川波氏から飛行再開の言及はなかった。また、川波氏は謝罪する一方、調査結果の公表に関しては『今回は事故調査とは異なり、一般的に公表していない。状況を確認して対応したい』と述べるにとどめ、公表するかは明言しなかった。」
③「富川氏は、26日の事故で欠航や遅延が相次いだことに触れ『沖縄の玄関口の空港で事故が発生したことは大変遺憾だ』と批判。観光客が多く訪れる時期の事故に『観光地としてのイメージが損なわれる』と懸念を示した。さらに、住民への説明がないまま飛行再開することは『県民の理解を得られない』と指摘したが、川波氏は飛行再開の有無には言及しなかった。『さらに安全を高めるべく努力したい』と安全対策に取り組む姿勢を示した。県によると、第9航空団は26日夕、『点検を終えた機体から順次、飛行を再開する』と県に説明したという。第9航空団は27日、所属するF15約40機を点検し『異常はなかった』としている。」
④「F15は26日、那覇空港を離陸する際に着陸灯の部品を落下させ、滑走路が午前9時45分ごろから約45分間、閉鎖された。本紙の航空各社への取材によると、同日は那覇発の旅客機計8便が欠航し、少なくとも102便が機材繰りなどで遅延。乗客計1万2700人以上に影響が出た。27日の発着便は通常通りだった。F15は今年1月にもタイヤが脱輪して機体が立ち往生し、滑走路が約2時間閉鎖された。」




by asyagi-df-2014 | 2017-07-28 17:30 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄県は、2017年7月24日、辺野古工事差し止め訴訟に入る。(2)

 沖縄県は、2017年7月24日、辺野古工事差し止め訴訟を、那覇地方裁判所に提訴した。
このことについて、沖縄タイムスと琉球新報の社説で考える。
 まずは、要約する。


Ⅰ.主張


(琉球新報)
(1)翁長雄志知事は「あらゆる手段を使い、辺野古新基地建設を阻止する」と言明してきた。提訴は当然である。司法には公正な判断を求める。判決が出るまでの工事差し止めの仮処分も速やかに認めるべきである。
(2)漁業権放棄と岩礁破砕許可を巡る法的対立がある以上、国は少なくとも県が求める事前協議に応じるべきだった。
(3)知事が主張するように、国はなりふり構わず埋め立て工事の着手という既成事実を積み重ねようとしている。しかし、豊かな生物多様性を誇り、かけがえのない財産である辺野古・大浦湾の海を埋め立て、県民の手が届かない国有地に「耐用年数200年」ともいわれる新基地を建設することは到底容認できない。
(4)辺野古新基地建設を巡っては、2015年10月の翁長知事による埋め立て承認取り消しを受けて国が代執行訴訟を提起。その後和解が成立したが、改めて国が知事を相手に不作為の違法確認訴訟を起こし、昨年12月に最高裁で県敗訴の判決が確定した。
(5)最高裁判決は、日米安保条約、不平等な日米地位協定に基づく沖縄への基地集中をただす姿勢が見られず国策に追従するものだった。
(6)今回の訴訟を通じて、沖縄の民意に反する工事を強行する国の不当性に、司法はしっかり向き合うべきだ。


(沖縄タイムス)
(1)憲法と地方自治法が施行されて今年でちょうど70年になる。憲法と地方自治法がまっとうに運用され、政治が機能していれば、このような県と国の法廷闘争が繰り返されることはない。他府県とあまりにも異なる基地負担の押しつけは、公正・公平であるべき行政を大きく逸脱しており、正当化できない。政府は埋め立て工事を中断し、打開に向け県との話し合いを再開すべきだ。
(2)沖縄では復帰後も、安保・地位協定が優先され、憲法と地方自治法に基づく権利が制約を受けてきた。復帰の際、政府は未契約米軍用地を強制使用するため、沖縄だけに適用される公用地暫定使用法を制定した。だが、憲法でうたわれた住民投票は実施されなかった。米軍用地特措法が改正されたのは、県知事の権限を封じ、未契約米軍用地を継続使用するためだった。そして今また、新基地建設のための強権の乱発である。この異常な事態こそが裁かれるべきだ。


Ⅱ.訴訟の意味
(琉球新報)
(1)今回、県が申し立てた訴訟は直接的に工事の差し止めを求めるものではない。名護市漁業協同組合による漁業権の一部放棄後、漁業権の存在を確認するものだ。
(2)県は工事海域には漁業権が存在し、県による岩礁破砕許可が必要との立場を取る。県漁業調整規則は漁業権の設定されている漁場内で岩礁を破砕する際には知事の許可を受けるよう求めている。
(3)仲井真弘多前知事が国に出した岩礁破砕許可の期限は3月末で切れている。それにもかかわらず、国は工事を強行した。岩礁破砕を伴う違法行為が差し迫る中、裁判で国が漁業権の存在する海域で許可なしに岩礁破砕してはならないことを確認する。漁業権を変更する際は都道府県知事の免許を受けなければならないとする1985年の政府答弁も根拠とする。
(4)国の立場は、岩礁破砕許可の前提となる漁業権が消滅したため、再申請の必要はないというものだ。漁業法第31条などを根拠に、漁業権の変更免許を受けなくても漁業権は消滅すると主張する。71年の衆議院農林水産委員会での水産庁長官の「漁業協同組合の特別決議をもって漁業権の一部の消滅が可能である」という答弁も根拠に挙げる。88年の仙台高裁判決も論拠としているが、正反対の判決も出ており、判例は確定したとは言い難い。


(沖縄タイムス)
(1)裁判が決着するまで、工事を一時的に中断する仮処分も、合わせて申し立てた。
辺野古を巡る県と国の対立が裁判に持ち込まれるのはこれが5回目である。今回の裁判は、埋め立て承認取り消し処分を巡って争われた過去の辺野古訴訟とは、その性格が異なる。
(2)漁業権が設定された海域で埋め立て工事を実施する場合、県の岩礁破砕許可を得る必要があるが、国は許可期限が切れた後も、許可を得ずに工事を続けている。「このまま工事が進めば無許可のまま岩礁が破壊されるのは確実で、県漁業調整規則に反する」というのが県の主張だ。これに対し政府は、地元の名護漁協が埋め立て海域の漁業権を放棄したため、岩礁破砕許可は必要ない、と指摘する。
(3)裁判の争点ははっきりしているが、本来問われるべき点は別のところにある。他府県では起こり得ないことがなぜ、沖縄で繰り返されるのか。
(4)司法は最終的な解決の場ではない。県が好んで国と対立しているわけでもない。県が再び、司法の場に問題を持ち込んだのは、国が、県や地元名護市の主張に一切耳を貸さず、強引に工事を進めているからである。
(5)日米両政府は、合同委員会という「密室」で、臨時制限水域の設定に合意し、それを根拠に県の立ち入り調査を拒否してきた。環境影響評価(アセスメント)でも情報公開、住民参加の原則は生かされず、肝心のオスプレイ配備が、ある時期まで伏せられた。
(6)水産庁は漁業権に関する過去の見解を変え、岩礁破砕の許可は不要という沖縄防衛局の判断にお墨付きを与えた。
(7)翁長雄志知事が提訴後の記者会見で語った「不条理を感じている」という言葉は、重い。その言葉に真剣に向き合うことなしに問題を解決することはできない。


 確かに、両社の指摘を受けて、次のことは言える。


Ⅰ.辺野古を巡る県と国の対立が裁判に持ち込まれるのはこれが5回目である。今回の裁判は、埋め立て承認取り消し処分を巡って争われた過去の辺野古訴訟とは、その性格が異なっている。県が申し立てた訴訟は直接的に工事の差し止めを求めるものではない。名護市漁業協同組合による漁業権の一部放棄後、漁業権の存在を確認するものだ。
Ⅱ.沖縄県の主張は、「漁業権が設定された海域で埋め立て工事を実施する場合、県の岩礁破砕許可を得る必要があるが、国は許可期限が切れた後も、許可を得ずに工事を続けている。このまま工事が進めば無許可のまま岩礁が破壊されるのは確実で、県漁業調整規則に反する」。
Ⅲ.安倍晋三政権の主張は、「地元の名護漁協が埋め立て海域の漁業権を放棄したため、岩礁破砕許可は必要ない」。
Ⅳ.他府県では起こり得ないことがなぜか、沖縄県では繰り返される。結局、他府県とあまりにも異なる基地負担の押しつけは、公正・公平であるべき行政を大きく逸脱しており、正当化できないものになっている。


 やはり、沖縄タイムスの次の指摘を、押さえるしかない。


 「沖縄では復帰後も、安保・地位協定が優先され、憲法と地方自治法に基づく権利が制約を受けてきた。復帰の際、政府は未契約米軍用地を強制使用するため、沖縄だけに適用される公用地暫定使用法を制定した。だが、憲法でうたわれた住民投票は実施されなかった。米軍用地特措法が改正されたのは、県知事の権限を封じ、未契約米軍用地を継続使用するためだった。そして今また、新基地建設のための強権の乱発である。この異常な事態こそが裁かれるべきだ。」




by asyagi-df-2014 | 2017-07-28 05:51 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧
更新通知を受け取る