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 「高額医療費見直し 治療断念招かぬか検討を」、と琉球新報。

 琉球新報は、2025年12月28日、「高額医療費見直し 治療断念招かぬか検討を」、と社説で論評した。
 この社説で、日本政府の「高額療養費制度」の見直しを考える。

 琉球新報は、今回の「高額療養費制度」の見直しについて、次のように示す。 
1.政府は、医療費の患者負担を一定額に抑える「高額療養費制度」の見直しを決めた。2.同制度を巡っては石破茂政権時に示された自己負担額の引き上げ方針にがん患者団体などが「治療を続けられなくなる」と強く反発し、実施を凍結した経緯がある。
3.今回は当初の見直し案に比べて引き上げ幅を小さくするなど、再検討の過程で一定の配慮がとられた。それでも自己負担の上限が最大で38%増となる人も出てくる。
 その上で、「患者の不安や治療の断念を招かないか、実態を踏まえた検討を続ける必要がある。」、と指摘する。
 また、今回の見直し案について具体的に示す。
1.政府は2026年度予算案の策定に向けて、月々の自己負担額を来年8月から2段階で引き上げることを決めた。第1段階では月額上限を所得に応じて約4~7%上げる。27年8月には上限額を定める所得区分を細分化した上で、一部はさらに引き上げる。
2.平均的な「年収約370万~770万円」の区分では現行から38%増の月約11万円となる人がいる。
3.政府が昨年末に決めた当初方針は、月額上限を最大で70%超引き上げる内容だった。患者団体など当事者の意見を聞かないまま唐突に示された大幅な引き上げ改定であり、全面凍結に追い込まれたのは当然だった。
3.今回の再検討では、厚生労働省の専門委員会に患者団体も参加して議論をしてきた。患者が自己負担する医療費の上限額を引き上げていく一方で、長期間治療する患者への配慮として、「年間上限額」を新設することも決めた。平均的な所得区分では年間53万円を負担の上限とする。
4.高齢化や物価高の影響により社会保障費の伸びが続いている。高額ながら画期的な新薬の登場で保険財政からの医療費給付が増え、現役世代の保険料を押し上げている状況もある。厚労省は高額医療費の自己負担額を引き上げることで給付を年2450億円削減できると試算し、保険料の抑制を見込む。
 一方、琉球新報は、「少子高齢社会の中で持続可能な社会保障制度を維持するため、不断の改革で保険料の軽減を図り、制度の支え手である現役世代の納得感を得ることは重要だ。」とするとともに、「ただ」と、「専門委員会では具体的な引き上げ額は示されていなかった。全国がん患者団体連合会などは「月ごとの限度額については十分に抑制されていない」と指摘し、治療断念や生活破綻につながることがないように一層の負担抑制の検討を求めている。」と示す。
 また、「がんなど予期せぬ大病にかかった際に、治療を受ける大きな助けとなるのが高額療養費制度であり、公的医療保険制度の根幹と言うべきセーフティーネットだ。負担増によって命や暮らしを守る役割に支障をきたさないか、丁寧な検証が必要だ。」、とも。
 最後に、琉球新報は、次のことで締める。
 「社会保障改革全体の観点から、年明けの通常国会の予算審議において与野党の踏み込んだ議論を求めたい。」。と。
(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-4909462.html 参照)

 今回の「高額療養費制度」の見直しは、前回の「月額上限を最大で70%超引き上げる」(琉球新報)ものから、「第1段階では月額上限を所得に応じて約4~7%上げる。27年8月には上限額を定める所得区分を細分化した上で、一部はさらに引き上げる」というもの。加えて、「長期間治療する患者への配慮として、「年間上限額」を新設することも決めた。平均的な所得区分では年間53万円を負担の上限とする」(琉球新報)というもの。
 しかし、そこに位置づけられているのは、「保険料の抑制」の徹底ということ。
 したがって、問題は、「治療断念や生活破綻につながることがないよう」な施策となっているかということ。


by asyagi-df-2014 | 2025-12-29 12:34 | 高齢者福祉・医療 | Comments(0)

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