沖縄-辺野古-高江から-2025年9月30日
2025年 09月 30日
「新しい戦前」の最前線に立たされている沖縄は、執拗な攻撃がかけられる。
「県議会9月定例会で野党の沖縄自民・無所属の会は『自衛隊員に対する職業差別を許さない決議』の提案を検討している。沖縄全島エイサーまつりで自衛隊出演を取りやめるよう市民から声が上がったことが念頭にある。県内では自衛隊の活動を巡ってたびたび議論となるが、抗議や批判まで『差別』とみなせば、市民・県民による意思表示の萎縮を招きかねない。」、と沖縄タイムス。
このことに関して、「師岡弁護士は、今回のエイサー出演について『自衛隊という国家機関の広報活動として機能している。これに対する批判は個人の人権を制限していることにならず、差別に当たらない』と指摘。自衛隊の活動に対する批判は『憲法が保障する最も重要な【表現の自由】で認められる。【差別】の名目で制限すべきでない』と指摘した。」(琉球新報)、と報じる。
沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
何よりも、自らが沖縄から受け取るものを明確にするために。それは、捉え直しとして。
2025年度も、改めて琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
(1)沖縄タイムス-参政・和田那覇市議の発言 市議39人に本紙がアンケートを実施(社会部・末吉未空、嘉数よしの、編集委員・阿部岳)-2025年9月29日 4:34-[反ヘイト]
沖縄タイムスは、表題を次のように報じた。
1.参政党の和田圭子那覇市議のトランスジェンダーに関する発言を巡り、沖縄タイムスは和田氏以外の市議39人を対象に緊急アンケートを実施した。発言に問題が「ある」と答えたのは14人、「ない」は2人。市議会として対処する必要が「ある」は12人、「ない」は6人だった。(社会部・末吉未空、嘉数よしの、編集委員・阿部岳)
2.和田氏には個別に現時点の考えを質問したが、回答がなかった。残る39議員には21日にメールを送り、対面や電話の聞き取りを含めて26日に集約した。無回答は9人だった。
3.回答一覧はこちらから(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1679043)。
4.アンケートは、和田氏が9月定例会一般質問で発言した「動画を見たりすることで伝染する」「トランスジェンダーの生徒に必要な対応は心の性別に基づく配慮よりも心の傷を治療できる心理士を紹介すること」などについて見解を尋ねた。
5.問題が「ある」とした14人は「人権を侵害する」「差別や排除を助長する」などと批判した。「ない」と答えた2人は発言が引用であることなどを理由に挙げた。
6.議会として対処する必要が「ある」とした12人は、「レインボー条例」の制定、和田氏の真意を確認した後の処分、多様性に関する勉強会などを例示した。「ない」という意見の6人は「言論の府として発言の制限は慎重に」などの見解を示した。
7.発言に問題があるかどうか、対処が必要かどうかの2問に対して「2択では答えられない」などとして「その他」の回答をした議員がそれぞれ14人、12人いた。差別による影響を懸念する声が多かった。
(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1679996 参照 2025年9月29日)
(2)沖縄タイムス-石垣市議会の「君が代」調査に反対声明 退職教員ら7団体が会見 次は強制を提案してくるのでは(八重山支局・砂川孫優)-2025年9月29日 6:50
沖縄タイムスは、表題を次のように報じた。
1.【石垣】石垣市議会が児童生徒に国歌「君が代」を歌っているかなどを聞くアンケート実施を求める決議案を賛成多数で可決したことを巡り、市内の退職教員や平和団体など7団体が27日、市内で記者会見し、「教育の独立性や自律性を壊し内心の自由を脅かす」として市教育委員会に調査を実施しないよう求める共同声明を発表した。
2.声明は、教育委員の意見を聞いた上で慎重に判断する姿勢を示している市教委に対し、内心の自由を保障する憲法19条や、子どもの権利条約12条の「意見を表す権利」、13条の「表現の自由」などを根拠法に調査しないよう求めている。
3.7団体の代表は会見で、市議会の決議は「君が代を歌わせる圧力」だと指摘。アンケート結果によって、次は歌わせることを強制する決議を提案してくるのではないかと懸念を示した。
4.構成団体は、県退職教職員会八重山支部、いしがき女性9条の会、新日本婦人の会石垣支部、石垣市職労退職者会、いのちと暮らしを守るオバーたちの会、八重山戦争マラリアを語り継ぐ会、子どもと教科書を考える八重山地区住民の会。
5.県退職教八重山支部の宮良純一郎支部長は「戦前回帰の潮流で怒りを禁じ得ない。子どもの内心の自由が壊されてはいけない」と強調した。
6.声明文は市教委と市議会に提出する。(八重山支局・砂川孫優)
(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1680023 参照 2025年9月29日)
(3)琉球新報-批判すると差別? 「自衛隊への差別許さず」沖縄県議会自民が決議検討 何が問題か(明真南斗)-2025年09月29日 05:00
琉球新報は、表題を次のように報じた。
1.県議会9月定例会で野党の沖縄自民・無所属の会は「自衛隊員に対する職業差別を許さない決議」の提案を検討している。沖縄全島エイサーまつりで自衛隊出演を取りやめるよう市民から声が上がったことが念頭にある。県内では自衛隊の活動を巡ってたびたび議論となるが、抗議や批判まで「差別」とみなせば、市民・県民による意思表示の萎縮を招きかねない。
(解釈)
1.全島エイサーを巡る議論が決議案の「発端」(会派幹部)だが、案文には明記していない。代わりに「自衛隊のコンサート等の施設利用並びに地域行事やイベント参加に関し、一部の団体から反対や抗議の声が上がり、新聞等でも報じられている」と記載。その上でヘイトスピーチ防止などを図る「県差別のない社会づくり条例」の前文を引用し「(差別)解消に向けた取り組みを、更に力強く、社会全体で推進していかなければならない」と強調している。
2.県条例で定められる具体的な措置は主に外国人への差別的言動についてだが、条例の理念は全ての人に対する差別の解消をうたっている。決議案はこうした条例の重要箇所を抜き出した形だ。
3.ただ、条例を巡っては憲法で保障された表現の自由との関係から、慎重に議論されてきた経緯がある。例えば、県が示す条例の「解釈及び運用の指針」によると、米軍を批判する「政治的活動」は「不当な差別的言動」とは区別される。アメリカ人であることを理由に不当な取り扱いをする差別と、米軍への批判や抗議は異なるということだ。自衛隊への批判も同様に「政治的活動」と解されるだろう。
(本質的議論を)
1.ヘイトスピーチや差別の問題に詳しい師岡康子弁護士によると、差別は「個人が、属性、とりわけ民族、国籍など本人の意思では変えることが難しい属性を理由として、人権を制限されること」と定義される。
2.今回全島エイサーに出場したのは「陸上自衛隊第15旅団エイサー隊」だ。旗頭にも「第十五旅団」と明記し、自衛隊が公式SNSで広報している。自衛官個人が青年会など外部の団体に参加して出場するのとは位置付けが異なる。出演自粛を求めた団体も「個人を否定するものではない」と説明してきた。
3.師岡弁護士は、今回のエイサー出演について「自衛隊という国家機関の広報活動として機能している。これに対する批判は個人の人権を制限していることにならず、差別に当たらない」と指摘。自衛隊の活動に対する批判は「憲法が保障する最も重要な『表現の自由』で認められる。『差別』の名目で制限すべきでない」と指摘した。
4.自民県議は「自衛官個人や家族が傷付くことを避けたい」と語る。個人の尊厳を守る必要性は当然だが、自衛隊への反発が高まる背景も踏まえ、抗議や批判と「差別」を分けた本質的な議論が必要だ。(明真南斗)
(https://ryukyushimpo.jp/news/politics/entry-4656426.html 参照 2025年9月29日)
(4)琉球新報-デニー知事「折々協議の必要」米軍の単独パトロール 混乱避け公表せず 沖縄-2025年09月29日 10:56
琉球新報は、表題を次のように報じた。
1.玉城デニー知事は29日、米軍の憲兵隊(MP)が13日未明に行った単独パトロールについて「リバティー制度は部隊内でしっかり教育することが前提」とし、「基地外における逮捕権など、いろいろな問題や状況を考えると、折々協議をする必要があると考えている」と述べた。
2.米軍から単独パトロールを行うことについて、県に事前の連絡があったとし「前回の日米合同パトロールで混乱があったことで、必要以上に人が集まることを避けたかったのではないか。米軍からは広報しないとのことだったので、われわれも県民にお伝えすることはしなかった」と、単独パトロール実施の公表をしなかった理由も明らかにした。
(https://ryukyushimpo.jp/newspaper/entry-4657264.html 参照 2025年9月29日)
(5)沖縄タイムス-二つの「エイサーと差別」(阿部岳)-2025年9月29日 7:00
沖縄タイムスは、表題を次のように報じた。
1.民家の軒下、植木鉢の陰に隠れて、小さな石敢當があった。大阪市大正区。地元のうちなーんちゅに教えてもらわなければ気付かない沖縄が、足元にひっそりと息づく
2.日本人による差別のせいで、ルーツを隠さざるを得なかった時代。誇りをかけてエイサーのばちを握ったのは、青年たちだった。今月大正区で開かれた「がじまるの会」の祭りは50周年を刻んだ
3.同じく今月、沖縄市の沖縄全島エイサーまつりには、陸上自衛隊が初めて出演した。「先祖の中には沖縄戦犠牲者もいる」。市民団体は、日本軍とのつながりを否定しない陸自の隊員が先祖供養の舞を担うことに抗議した
4.これが「自衛隊員に対する職業差別」だとして、県議会の自民党が「許さない決議案」を準備している。議論の前に整理したい。今回は差別の問題とは違う
5.差別は「強者が弱者の属性を理由にする不合理な区別」。関西のうちなーんちゅは被害者だが、日本最強の武力集団は差別されない。決議案は差別という言葉を誤用することで強い怒りをまとい、市民の批判する自由を乱暴に封じている
6.中谷元・防衛相も批判を「大変残念」だと言い始め、圧力をかける。大臣が乗り出し、差別の概念まで乱用して、「頑張っている自衛隊への文句は許さない」という風潮は末恐ろしい。(阿部岳)
(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1680000 参照 2025年9月29日)
by asyagi-df-2014
| 2025-09-30 06:11
| 沖縄から
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