「高額療養費の負担増 立ち止まり議論尽くす時」、と毎日新聞。
2025年 04月 06日
高額療養費の見直し問題について、毎日新聞は2025年3月4日、「高額療養費の負担増 立ち止まり議論尽くす時」、と社説で論評した。
この社説で、高額療養費の見直し問題を押さえる。
毎日新聞は、最初に、政府の高額療養費の見直し問題に、「いったん立ち止まり、制度を維持する上で望ましい負担のあり方を検討すべきだ。」、と突きつける。
つまり、毎日新聞は、制度を維持する観点から、検討が必要であるとするのである。
毎日新聞は、制度見直しの概要について次のように示す。
1.医療費が高額になった時に患者の自己負担を抑える「高額療養費制度」について、石破茂首相が負担上限額の引き上げ方針を一部見直す考えを示した。
2.患者の暮らしを守るセーフティーネットの役割を持つ制度だ。負担の上限額は約10年間据え置かれてきた。
3.政府は昨年末、所得に応じた月ごとの自己負担の上限を、8月から2年間かけ3段階で引き上げる方針を決めた。高額の薬が相次ぎ登場し、医療費が膨らんだためだ。少子化対策の財源を捻出する狙いもあった。
4.患者団体は「家族の生活のために治療を諦めざるを得ない人が出る」と反対した。それを受け、首相は2・7~15%引き上げる1回目のみ実施し、2回目以降の扱いは秋までに再検討すると表明した。治療が長期に及ぶ患者の負担軽減策も整えるという。
そのうえで、「問題がこじれたのは、見直しの議論が拙速だったことも大きい。」、と指摘する。
この「拙速」とはどういうことだったのか。
1.昨年11月に始まった有識者による審議は、実質1カ月弱にとどまった。患者側から意見を聴く機会も設けなかった。
2.2回目以降は所得区分が現在より細かくなり、最終的に今より70%以上の負担増になる層もある。しかし国は想定される受診控えなどについて、最大15%引き上げた場合の試算しか審議会に示さなかった。負担が急増する患者への目配りを欠いており、制度設計の粗さは否定できない。
最後に、毎日新聞は、政府の高額療養費の見直しのあり方に向けて、次のことを示す。
1.制度の必要性はより高まっている。かつての利用は、心臓手術など一時的な支出への対応が大半だった。今は長期にわたるがん治療が中心となり、薬の服用が生涯欠かせないケースも少なくない。
2.医療費の膨張を抑える手立てを講じなければならないのは確かだ。だが、そのための方策はさまざまある。風邪などの軽症患者へ必要以上に薬を処方しないといった工夫も考えられるだろう。
3.社会保障は、負担を分かち合うのが原則である。
4.がんなど特定の患者に負担が集中する仕組みは公平とは言えない。
5.議論を尽くして、国民の納得を得られる制度にしなければならない。
(https://mainichi.jp/articles/20250304/ddm/005/070/064000c 参照)
by asyagi-df-2014
| 2025-04-06 19:09
| 高齢者福祉・医療
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