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高額寮費制度見直しに向けて、各種団体からの声明が続く。

 2025年2月10日、日本ソーシャルワーカー連盟(日本社会福祉士会・日本精神保健福祉士協会・日本医療ソーシャルワーカー協会・日本ソーシャルワーカー協会)は、「高額療養費制度の見直しに関する声明」を公表した。
 2025年2月26日、日本乳癌学会 ・日本胃癌学会 ・日本肺癌学会 ・日本緩和医療学会 ・日本がんサポーティブケア学会は、高額療養費制度の自己負担上限額見直しの議論について、それぞれ声明を発出し、医療従事者を初めとする各種専門家や患者・患者家族などの意見を十分に踏まえた上で、現行案を再検討するのが望ましいと共通して表明した。
 2025年2月27日、日本臨床腫瘍学会・日本癌学会・日本癌治療学会は、「高額療養費制度における自己負担上限額引き上げに関する声明」を共同で公表した。

 この2025年2月10日及び2025年2月27日付の声明の要約を掲載する。

(1)「高額療養費制度の見直しに関する声明」- 日本ソーシャルワーカー連盟(JFSW)

1.現在、厚生労働省では、高額療養費制度の見直しの議論がされていますが、この度の議論では、本年8月より各所得区分ごとの自己負担額の引き上げ、来年8月より外来特例の見直しが行われる内容となっています。本見直しは、受診抑制や治療中断が危惧され、その後の患者自身の生活に大きな影響を及ぼすことが予測されるだけではなく、受診控えによる医療提供体制側への影響も懸念され、議論が不十分だと考えます。
2.今後の人口動態を見据えた持続可能な社会保障制度の継続性を念頭におかれた議論であることは理解いたしますが、日々、医療機関を中心にソーシャルワーカーが受けている経済的な相談の中で、高額療養費制度が「がん患者等」の医療費負担軽減策の対象とならないことや対象期間が月ごととなることにより自己負担額が倍増する事例、感染拡大等の影響で入院期間が長引いた結果自己負担額の増加に繋がる例などが多数発生しています。
3.国民のいのちと生活を守る医療提供体制、社会保障制度の構築が求められる中、その目的は国民一人一人の健康増進、その人らしい生活を住み慣れた地域で続けることです。受診控えや治療中断はあってはなりません。今回の高額療養費制度の見直しはその目的と合致しているとは考えにくく、この度の高額療養費制度の見直しの再考をお願いするとともに当事者の実態を踏まえた制度構築を望みます。
                      2025年2月10日
日本ソーシャルワーカー連盟(JFSW)
公益社団法人日本社会福祉士会 会長 西島 善久
公益社団法人日本精神保健福祉士協会 会長 田村 綾子
公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会 会長 野口 百香
特定非営利活動法人日本ソーシャルワーカー協会 会長 保良 昌徳
(https://jfsw.org/2025/02/10/3795/ 参照)

(2)「高額療養費制度における自己負担上限額引き上げに関する声明」-日本臨床腫瘍学会、日本癌学会、日本癌治療学会

1.高額療養費制度は医療費が高額になった場合に患者負担が大きくならないように、年収等に応じて自己負担額に上限を設けています。今回、政府は負担上限額を引き上げることを検討しており、全国がん患者団体連合会等の働きかけで、直近の12か月間で4回目以後は負担が軽減される「多数回該当」の上限額を据え置く修正案が示されています。 2.しかし、がん治療において、ほとんどの薬物療法は4か月以上続く上に、特に最近の抗悪性腫瘍薬の薬剤費は高額です。最初の3回の自己負担額上限が増額されることにより、適切ながん治療を受けることを躊躇する患者さんが現れることを懸念します。
3.高額療養費制度の負担上限の引き上げには慎重な検討が必要と考えます。     4.今回の政府案は引き上げ幅が大きく、がん患者さんにとって過重な負担が生じ、本来実施すべきがん治療の実施に大きな弊害が生じることを憂慮します。よって、拙速に決定するのではなく国民の声を聞き十分議論を重ねた上で、政府案の見直しやがん患者さんの経済的負担の軽減に向けてさらに検討するよう、日本臨床腫瘍学会、日本癌学会、日本癌治療学会はここに声明を発表します。
                               2025年2月27日
公益社団法人 日本臨床腫瘍学会  理事長 南 博信
一般社団法人 日本癌学会     理事長 間野 博行
一般社団法人 日本癌治療学会   理事長 吉野 孝之


by asyagi-df-2014 | 2025-02-28 15:03 | 高齢者福祉・医療 | Comments(0)

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