給食費が公費負担となるのか。(1)
2024年 06月 23日
下記の2024年5月25日付の沖縄タイムス及び琉球新報の記事を驚きの思いで読んだ。
(1)沖縄タイムス-中学給の食無償化へ沖縄県が支援 来年度から市町村に半分を補助-
1.玉城デニー知事は24日の定例記者会見で、2025年度から中学生のいる世帯に対し、学校給食費を支援すると発表した。給食費を無償とする市町村に対し、費用の2分の1を補助する。玉城知事は22年の知事選で学校給食の無償化を公約に掲げており「市町村からの意見を踏まえ、持続可能な制度となるようにした。段階的な無償化に向けた第一歩だ」と述べた。
2.無償化は公立の中学校が対象で就学援助者は除く。総事業費は20億円で、そのうち半分を県が負担する。財源は一括交付金を含めた国庫補助金で検討する。
3.玉城知事は中学生を対象とする根拠として、昨年度に実施した学校給食実態調査を挙げた。給食費以外で負担を感じる教育費として「高校進学の費用」と答えたのは、中学生がいる家庭が最多の73・9%に上った。小学1~3年生がいる家庭は50・8%、4~6年生は57・2%だった。
4.小学低学年から中学生まで複数のきょうだいがいる家庭も含み、「中学進学の費用」に負担を感じているのは4~6年生がいる家庭が最多の55・0%、中学生49・3%、小学1~3年生46・9%と続いた。
5.玉城知事は「進学や部活動などで中学生の教育費の負担は大きい。将来的には無償化を拡充していきたい。子育て世帯の経済的負担を軽減することは未来への投資だ」と説明した。
6.現在給食費を無償化しているのは17市町村、一部補助は18市町村、補助なしは6町村となっている。県は6月から各市町村長や関係部局に向けた説明会を開催する予定で、玉城知事は「(無償化するか)市町村の意向を伺い、支援したい」と話した。(政経部・國吉匠)
(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1365750 参照)
(2)琉球新報-給食費「負担感じる」4割 滞納11% 沖縄県の保護者調査(慶田城七瀬)-
1.県が2025年度から県内の公立中学校の給食費無償化を支援する事業を開始すると発表した。給食費無償化に向けて、小中学生のいる世帯の保護者を対象に実施した県の実態調査では、給食費について負担を感じていることや、子どもの教育や活動に影響があったことなどが明らかになった。市町村が半額を負担することが前提となっている仕組みについて、市町村長からは改善や拡充を求める声も聞かれた。
2.県が24年3月にまとめた調査報告書によると、給食費の負担について「感じる」「非常に感じる」と回答した割合が計39・5%だった。義務教育課程の子どもが3人以上いる世帯では51・9%で、子どもが複数いる世帯ほど割合が高くなった。
3.給食費が負担となり、子どもの教育や活動に影響があったものでは「旅行や自然体験、社会体験や文化的体験をさせることが難しい」との回答が52・2%と最も高くなった。
4.「給食費の支払いが滞った」は全体で11・2%で、義務教育課程の子どもが3人以上いる世帯で13・9%だった。中学生のいる世帯で12・6%だった。
5.中学生のいる世帯では「制服や体育着、靴などの購入が経済的に難しい」との回答が26%で、小学生のいる世帯よりも高くなった。
6.調査は23年7~8月に県内の小中学校と県立特別支援学校(小中学部)の保護者を対象にオンラインで実施し、1万9496人が回答した。(慶田城七瀬)
(https://ryukyushimpo.jp/news/education/entry-3122108.html 参照)
しかし、給食費の公費負担化の困難さは個人的な思い込みでしかないことに気づかされた。
実は、こうした状況について、しんぶん赤旗は2022年12月3日、「小・中学校ともに給食費完全無償化 254自治体に さらに拡充へ運動広がる」(学校給食無償化調査チーム)、と給食費無償化の流れを次の様に報じていた。
1.子どもにとってかけがえのない大切な学校給食。小学校・中学校とも給食費を無償化している自治体が254に広がっていることが、本紙の調べでわかりました。(学校給食無償化調査チーム)
2.調査によれば、小・中学校とも給食費が無償の自治体は254、小学校のみは6、中学校のみは11でした。
3.青森市(人口27万人)や山口県岩国市(同13万人)など、大きな自治体も無償。東京都葛飾区(同46万人)や千葉県市川市(同49万人)などでは来年度から無償です。
4.少しでも保護者負担を減らそうと▽半額補助▽第3子から無償▽中3のみ無償―など、一部無償の自治体が多数あります。新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の拡充で創設された「コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分」などを活用し、期間限定で実施する自治体も広がっています。
5.「一部補助ではなく無償に」「恒久的な制度として実施を」など、充実を求める運動も。こうした声にこたえて、臨時交付金による期間限定ではなく「来年度も継続する」と表明した自治体も。中学校で無償の群馬県太田市(同22万人)は来年度から小学校も無償にするなど、対象の拡大が進んでいます。
6.「一日も早く無償化に」との切実な願いを実現させたいと、日本共産党の地方議員が奮闘。国の責任による給食費無償化を求める声も高まっています。
(学校給食の無償化 実施自治体一覧)
1.【小学校・中学校とも学校給食費を無償化している自治体】
・北海道 赤井川村、黒松内町、上川町、美瑛町、中頓別町、上ノ国町、木古内町、福島町、知内町、八雲町、せたな町、江差町、日高町、新冠町、美唄市、浦臼町、北竜町、妹背牛町、上砂川町、厚岸町、白糠町、根室市、西興部村、雄武町、大空町、清里町、小清水町、佐呂間町、足寄町、浦幌町、鹿追町、陸別町、歌志内市、紋別市、浜中町、弟子屈町、鶴居村
・青森県 五所川原市、七戸町、新郷村、南部町、東北町、六ケ所村、横浜町、今別町、平川市、鶴田町、大鰐町、おいらせ町、青森市
・岩手県 九戸村、普代村、田野畑村、軽米町
・宮城県 七ケ宿町、大郷町、大衡村
・秋田県 八郎潟町、東成瀬村、上小阿仁村
・山形県 鮭川村、寒河江市、西川町
・福島県 金山町、下郷町、相馬市、広野町、古殿町、泉崎村、塙町、柳津町、三島町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、富岡町、葛尾村、楢葉町、飯舘村、南相馬市、只見町、国見町、中島村、川俣町、北塩原村
・茨城県 大子町、城里町、潮来市、河内町、神栖市
・群馬県 板倉町、上野村、神流町、草津町、渋川市、嬬恋村、南牧村、東吾妻町、長野原町、中之条町、下仁田町、みどり市、甘楽町、高山村
・埼玉県 小鹿野町、神川町、滑川町、東秩父村、美里町
・千葉県 大多喜町、神崎町、芝山町、多古町、勝浦市、長南町、横芝光町、鋸南町、東庄町
・東京都 奥多摩町、檜原村、利島村、三宅村、御蔵島村
・神奈川県 箱根町、中井町
・新潟県 弥彦村
・富山県 朝日町、上市町
・石川県 穴水町
・福井県 永平寺町、高浜町
・山梨県 富士吉田市、甲州市、早川町、身延町、南部町、道志村、西桂町、忍野村、山中湖村、鳴沢村、富士河口湖町、丹波山村
・長野県 小海町、佐久穂町、川上村、南牧村、南相木村、北相木村、軽井沢町、御代田町、長和町、青木村、上松町、王滝村、大桑村、売木村、天龍村、大鹿村、生坂村、山形村、立科町
・岐阜県 岐南町、揖斐川町、山県市、垂井町
・静岡県 御前崎市、小山町
・愛知県 豊根村
・三重県 志摩市、熊野市、いなべ市、大台町
・滋賀県 豊郷町、高島市
・京都府 井手町、伊根町、南山城村、和束町、笠置町
・大阪府 田尻町、千早赤阪村
・兵庫県 相生市、加西市
・奈良県 上北山村、黒滝村、野迫川村、曽爾村、御杖村、十津川村、下北山村、山添村
・和歌山県 北山村、高野町、古座川町、太地町、かつらぎ町、紀美野町、紀の川市、すさみ町、新宮市
・鳥取県 智頭町、大山町、若桜町、日野町、江府町
・島根県 吉賀町
・岡山県 備前市
・山口県 岩国市、和木町
・徳島県 三好市、神山町
・香川県 小豆島町
・高知県 大川村、土佐町、佐川町、本山町
・佐賀県 大町町、上峰町、江北町、太良町、玄海町
・熊本県 山江村、水上村
・大分県 豊後高田市
・宮崎県 諸塚村、新富町、木城町、都農町、美郷町、日之影町
・鹿児島県 宇検村、長島町、南さつま市、南種子町、喜界町、天城町、伊仙町、大和村、三島村、十島村
・沖縄県 名護市、宮古島市、国頭村、本部町、宜野座村、金武町、恩納村、嘉手納町、与那国町、伊是名村、多良間村、渡名喜村
2.【小学校のみ無償化】
・海道 三笠市
・山梨県 市川三郷町
・長野県 平谷村、朝日村
・滋賀県 長浜市
・香川県 坂出市
3.【中学校のみ無償化】
・山形県 大江町
・茨城県 北茨城市
・群馬県 太田市
・石川県 小松市、輪島市
・大阪府 高槻市
・兵庫県 明石市、たつの市
・和歌山県 広川町
・山口県 萩市
・宮崎県 えびの市
※「しんぶん赤旗」学校給食無償化調査チームが、党の各都道府県委員会を通じて調査。
※いったん徴収後に返金するものも含む。
※▽期間限定▽学年や第3子以降など対象を限定▽一部補助―などは含まず。
(https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2022-12-03/2022120301_04_0.html 参照)
しんぶん赤旗によると「小学校・中学校とも給食費を無償化している自治体が254に広がっている」、というのである。
給食費の公費負担による完全無償化は、子どもの貧困の解消や教育条件整備の運動の中で、なかば常に課題として取り沙汰されてきた件ではあった。
ただ、ここ数年、小中学校の給食費無償化が全国的に広がりを見せている、という実態が生まれてきている。
by asyagi-df-2014
| 2024-06-23 11:56
| 持続可能な社会
|
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