イスラエルによる「ラファ攻撃」は許されない。(5)
2024年 06月 27日
マスコミに「ラファ攻撃」が文字や画像で流される。
しかし、すでに、問題は「人道」の視点からは隠しきれない状況にある。
2024年5月24日、国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)は、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルに対し、暫定措置としてガザ南部ラファでの軍事作戦の即時停止などを命じた。
しかし、イスラエルからの攻撃は依然として継続されている。
これまで、パレスチナの問題は、「人道」の視点に押し込まれてきた。実は、イスラエルの国家戦略として国際社会にこの考え方が敷衍させられてきた。
この間、イスラエルはナクバで行われてきた「民族浄化」を消し去ろうとしてきた。
その結果が、人道主義という国連決議をないものとする現在のパレスチナの状況である。
今、本当の意味で、「人道」の視点をいかに克服できるかが問われている。
今回は、信濃毎日新聞の社説(「ラファへの攻撃 司法裁の命令に背くな」-2024年5月28日)で、パレスチナ問題を考える。
信濃毎日新聞は、最初に、「ガザ地区への果てしない攻撃を、自衛として正当化し得ないことは明らかだ。イスラエルは、国際司法裁判所(ICJ)の命令に背いてはならない。」、とする。
この主張に対する新聞社としての見解。
1.パレスチナ・ガザ地区南端のラファへの軍事攻撃をただちに停止するよう、イスラエルに命じた。1月以降、ジェノサイド(集団殺害)の防止や、飢餓を防ぐ早急な対応を命じたのに続く3度目の暫定措置命令である。初めて攻撃の停止に踏み込んだ。
2.国連の司法機関であるICJの命令は法的な拘束力を持ち、全ての国連加盟国は従う責務を負う。イスラエルが独善的な主張を振りかざして攻撃を続けるのを許容する余地はない。
3.今月に入って、イスラエル軍は「限定的な地上作戦」としてラファへの攻撃をなし崩しに拡大してきた。既に地上部隊が中心部に入ったと報じられ、事実上、全面侵攻したに近い状況にある。
4.押し寄せていた避難民ら140万人余のうち80万人以上が退避したというが、退避しても、ガザに安全な場所はもはやない。爆撃や侵攻は全域に及び、生活の基盤は破壊し尽くされた。攻撃は各地で今も続く。ラファに限らない即時の停戦が必要だ。
5.しかし、イスラエルが強硬な態度を改める気配は見えない。今回のICJの命令にも反発をあらわにし、直後にラファの避難民らのキャンプを空爆した。
この上で、信濃毎日新聞は、次のことを指摘する。
1.ガザの人々は7カ月以上にわたって絶え間ない攻撃にさらされ、飢餓に直面する極限の状況に置かれてきた。この上、苦しみにさらし続けるわけにいかない。
2.政治指導者ら個人の戦争犯罪を裁く国際刑事裁判所(ICC)の検察官は、イスラエルのネタニヤフ首相らとイスラム組織ハマスの幹部の逮捕状を請求した。パレスチナを国家として承認する動きはスペインやアイルランドをはじめ欧州にも広がりつつある。
3.国際社会が向ける目は一段と厳しさを増している。にもかかわらず、イスラエルはかたくなに自らの正当性を言い張って背を向け、孤立を深めるばかりだ。
4.後ろ盾である米国が鍵を握る。バイデン政権は、ラファへの侵攻に反対し、武器供与を停止する可能性に言及しつつも、依然、イスラエルの自衛権を支持し、巨額の軍事援助を続けている。
信濃毎日新聞は最後に、「国連安全保障理事会の常任理事国としての責任を顧みない米国の姿勢を、日本を含め各国政府は厳しく問う必要がある。国際世論の働きかけをさらに強めたい。」、と決意を示す。
(https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024052800159 参照)
実は、「イスラエルの国家戦略として国際社会にこの考え方が敷衍させられてきた。」ことを支えてきたのが、米国政府である。
このことを、きちんと押さえる必要がある。
by asyagi-df-2014
| 2024-06-27 19:34
| パレスチナ
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