東京電力は2024年3月28日、原子力規制委員会に、原子炉の核燃料装填の申請をした。
2024年 03月 29日
表題に関して、朝日新聞は2024年3月29日、次のように報じた。
(1)朝日新聞-「柏崎刈羽に核燃料、来月15日にも装填 東電申請 再稼働時期は未定」(戸松康雄、三浦惇平、福地慶太郎)-
1.東京電力は28日、柏崎刈羽原発7号機(新潟県)の再稼働に向けて、4月15日にも原子炉に核燃料を装填(そうてん)すると原子力規制委員会に申請した。地元の同意を得るための活動を本格化させる一方、早期の再稼働に必要な準備を着々と進めている。
2.同原発はテロ対策の不備が判明したため、規制委が2021年に事実上の運転禁止命令を出し、昨年末に解除した。今月に入り、経済産業省や東電は地元同意を得るための活動を本格化させている。
3.こうしたなかで、東電は28日、これまで「未定」としていた燃料装填の予定日を4月15日に変更すると規制委に申請した。同原発の稲垣武之所長は会見で「地元のご理解が大前提」としたうえで「我々としてはエネルギーの安定供給に貢献できるように、早く準備は整えておきたいということだ」と説明した。
4.規制委が燃料の装填を認め、その後の検査もクリアすれば原子炉の起動操作が認められる。この検査にかかる期間は、再稼働した原発で数週間程度だったという。
5.一方で、東電は燃料装填後の手続きについては、未定のままにしている。稲垣氏は「『期日ありき』で進めるのは適切ではないと考えているので、ひとつひとつこなしていきたい」と話し、再稼働の時期も未定とのままとした。
6.それでも燃料の装填を急ぐのは、地元の同意を得られ次第、すぐに再稼働させたいからだ。東電幹部は「今夏の再稼働も視野に入れている。地元同意が得られることも見据えて、できることはやっておきたい」。
7.ただ、地元同意の見通しは立っていない。今月18日には、斎藤健経産相が新潟県の花角英世知事と電話協議し、再稼働への理解を求めた。ただ、花角氏は同意については「県では安全な避難の課題や、安全対策の確認をしている。進み具合を見て(判断する)ということになると思う」との考えを示している。(戸松康雄、三浦惇平、福地慶太郎)
(https://digital.asahi.com/articles/DA3S15898845.html?pn=2&unlock=1#continuehere 参照日)
(2)朝日新聞-柏崎刈羽原発、「4月15日にも燃料装荷へ 地元『どうして先走るか』」(戸松康雄、井上充昌)-
1.東京電力が28日、柏崎刈羽原発7号機(新潟県)の原子炉に核燃料を入れる「燃料装荷(そうか)」を4月15日にも始めることを明らかにした。年明け以降、再稼働に向けて地元への働きかけを強める国と歩調を合わせ、着々と準備を進めている。東電に対する不信感に加え、能登半島地震で事故への不安が高まる地元を置き去りに、再稼働の動きが加速している。
2.東電はこの日、燃料装荷を原子力規制委員会に申請した。対象の核燃料は872体。申請の際に提示を求められる再稼働の時期は「未定」とした。核燃料が原子炉に入れば、福島第一原発事故後の2011年8月に運転を停止し、16年10月に燃料プールに移されて以来8年ぶりとなる。
3.再稼働にあたっては、原子炉に核燃料が入った状態で、「制御棒」が正常に作動して核分裂反応を抑えられるかや、圧力容器に漏れがないかなどを調べる必要がある。一般的に燃料を入れるのに2週間ほど、事業者自身による確認や検査に1カ月半ほどかかるとされ、およそ2カ月ほどで再稼働のための技術的な準備が整う計算になる。
(所長「慎重に実施する」)
1.同日の記者会見で稲垣武之所長は「地元の理解を得られなければ原子炉を起動させることはない」と明言。「作業の中で気づいた点があれば、立ち止まり、対応していく。期限を決めずに慎重に実施する」と説明した。
2.テロ対策の不備が相次いだ同原発は規制委から事実上の運転禁止命令を課され、追加検査を経て昨年末に解除された。この間、稲垣所長は「改善策などに自分が納得しない限り、再稼働の『さ』の字も言わない」と繰り返す一方、燃料装荷については「健全性を確認し、納得するためにも必要」と話していた。
3.また、今回の申請に先立ち、東電は16日、政府から求められていた「信頼回復の取り組み」の方針を斎藤健経済産業相に面会して報告。国際原子力機関(IAEA)に要請し、現地調査も受け入れている。斎藤氏は18日、花角英世知事と電話で協議し、再稼働に理解を求めた。
(能登半島地震で危険性が確認された)
1.こうした動きに地元の住民は警戒感をあらわにする。「どうして先走るのか。既成事実を積み重ね、再稼働を進めようとしている」と吉田隆介さん(74)。同原発から約2キロの柏崎市宮川地区に自宅がある。この日、新潟地裁で行われた運転差し止め訴訟の口頭弁論で意見陳述に立ち、「能登半島地震で改めて原発の危険性が確認された。危険性を考えることなく、ただ安全な暮らしを送りたいだけだ」と訴えた。
2.「東電にとっていいタイミングなのか。県民感情への影響はあると思う」。申請時期の判断に県幹部は疑問を差しはさむ。別の幹部も「あまりプラスにはならない」と口にした。
3.一方、柏崎市の桜井雅浩市長は朝日新聞の取材に「燃料装荷は再稼働に向けて一歩進んだという現実を示すもの。ようやくここまで来たのかな、と感じている」と語った。柏崎商工会議所の西川正男会頭も「次の段階に進むのは妥当なこと。一歩ずつしっかりと階段を上ってもらいたい」と話した。
4.海外出張中だった花角知事から公式な見解は示されていない。これまでは「燃料装荷は再稼働そのものではない」「さまざまな安全対策工事とそれに伴う検査の一つの工程であると承知している」と述べ、問題視しない立場を取っている。(戸松康雄、井上充昌)
(柏崎刈羽原発7号機の再稼働をめぐる動き)
・2013年9月 東京電力が審査を申請
・20年10月 原子力規制委員会が審査を終える
・21年1月以降 侵入検知設備の故障などテロ対策の不備が次々判明
・21年4月 規制委が事実上の運転禁止命令。追加検査を開始
・23年12月 規制委が命令を解除
・24年3月15日 東電の小早川智明社長が斎藤健経済産業相に「信頼回復の取り組み」を報告
・24年3月18日 斎藤氏が花角英世知事らと電話協議。再稼働へ理解を求める
・24年3月21日 経産省資源エネルギー庁の村瀬佳史長官が花角知事と面会。再稼働へ理解を求める
・24年3月21日 早期の再稼働を求める請願が柏崎市議会で採択される
・24年3月25日 東電の要請を受けて国際原子力機関(IAEA)が現地調査を開始(4月2日まで)
・24年3月28日 東電が燃料装荷を申請
(https://digital.asahi.com/articles/ASS3X3R88S3XUOHB003M.html?pn=5&unlock=1#continuehere 参照)
by asyagi-df-2014
| 2024-03-29 12:06
| 書くことから-原発
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