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SOMLからのシェア。

 湯布院の浦田さんが、SOMLに大事なことを掲載してくれました。
 そのまま、掲載します。
継続の力を感じます。


 1999年から始まり、これまで13回、日出生台(大分県由布市、玖珠町、九重町にまたがる西日本最大の演習場)で行われている米軍の実弾砲撃演習の監視活動を住民運動として取り組んできた中で、今後のなし崩し的な拡大を防ぐために重要と思われる点をまとめました。
 来月12日からまた始まろうとしている日出生台では14回目となる米軍演習に備えてまとめたものですが、他の地域で同様の取り組みをする人たちにも何かの参考になればと思い、シェアします。

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【米軍演習を監視する上での具体的な注意点】
<演習の変化、拡大強化の兆しを見逃さない>
・これまでにない武器が使われてないか。
・白りん弾、照明弾を使うか(昨年、沖縄では燃える照明弾がそのまま場外落下、米軍は無視)
・小銃、機関銃などの「小火器」として使用されてる武器の内容にこれまでと変化はないか
・砲弾数は増加の傾向にあり、今年はどうなるか
※砲弾の種類を見分けるには現在の監視小屋位置より高い場所からの確認の必要あり。
<米軍指揮官の「日出生台での米軍使用協定」の認識>
・かつて、「地元の協定は知らない」と答えた指揮官がいて大問題に。
・新しい指揮官が来るたびに「覚書」の終了時刻規定は破られて来た。特に初日。
・前回の指揮官はどんなに問われても「8時以降砲撃をしない」とは明言せず。今年は?
<演習場外の県道使用など、訓練区域の拡大への警戒>
・米軍車列による演習場外の県道使用が密かに行われていないか
(かつて日出生台で、深夜に完全武装した米軍車列が県道に出てきたことも)
・場外を使用したジョギング訓練(宮城県王城寺原では、これを部隊として実施。地元から中止要望を受けながらも完全無視して最後まで強行。日出生台では指揮官の単独ジョギング)
<武器、軍事になれ親しませるための動きへの警戒>
・かつて、米軍が公開訓練で155ミリりゅう弾砲を発射させるひもを住民(地元議員)に引かせ、りゅう弾砲を撃たせる事件が起き、大問題となった。
・公開訓練において、大砲や武器、砲弾などに触らせるかどうか(参加した側の意識も問われる)
<米軍、防衛局の地元への対応、姿勢、情報開示状況の変化>
・情報開示の内容と対象の変化。(かつてマスコミを排除して説明会や公開訓練を実施)
・米事前説明会は維持されるか。(対象参加者の範囲)
・同じく、公開訓練は維持されるか(対象参加者の範囲)
※事前説明会、公開訓練は住民が米軍指揮官に思いを伝えられる唯一の場。これまでには米軍側がから省略されようとしたことも、
・表敬訪問の状況と変化。(前回は先に来た代理が実施したものの後から到着した大隊長は省略)
・県、地元自治体の情報開示姿勢の変化にも注意を。
<演習場周辺の環境への影響>
・白リン弾使用後に毎回、林野火災発生。(事前の野焼きは終えているか)
・水質、大気など環境への影響は? <米軍による住民懐柔策>
・演習終了後に地元住民の家にホームステイをしたり、交流会(餅つきなど)を持つことも。
・「ボランティア」と称する、地元の福祉施設への押しかけ的ボランティア。
<「テロの危険性」のレベル。警備状況の変化>
・これまでには集団外出の際、防衛局は自治体に対して、外出情報を「通知はするが口外するな」と情報統制的な動きも。
・集団外出に同伴する防衛局員は、不自然なほど「無関係」を装ってきた
<演習終了後の集団外出の状況、変化>
・米兵の集団外出については情報が出なくなり、また行き先が福岡など遠方になったために実態の把握が難しくなってきている。かつて、別府市、大分市への集団外出では泥酔米兵によるトラブル。街中での酔った米兵どうしのケンカ、女性への声かけ、酩酊して店の入り口をふさいだり、酔って公園の公衆トイレで動けなくなってるのを発見され、佐世保の犯罪捜査官に担ぎ出された。無銭飲食で警察出動(防衛局が立替払いをしてもみ消し)。
・米軍使用協定では「米軍の外出には防衛局職員が同行」となっているが、気をつけないと骨抜きにされていく可能性。
<地元民間、自治体、自衛隊の協力動員体制の変化 新ガイドラインとの関連>
・この「米軍訓練」は、米軍だけの訓練ではない。「新ガイドライン」の地元民間施設、業者、警察、自治体などを総動員しての米軍協力訓練。自衛隊の後方支援体制の変化も注意。
・空港や港湾の利用状況。米兵の移動や米軍車両や武器の搬入のあり方。その変化。
<移転補償措置による演習場周辺住民の生活の状況、地元への影響の推移>
・移転保障措置の実施状況 ・移転後の移転先での状況 ・残された人たちの地域コミュニティの状況
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<米軍監視の心得 20年の実感から>
・今までこうだったから、たぶん今年もこうだろうというような予見、予断を持たずに状況を見ていく。何が起きるかわからないので、とにかく、まずはカメラ、ビデオを持って、その場にいることが重要。
・カメラ、ビデオなどの記録の重要性。どんな問題も記録されなければ無視される可能性。どこでその必要性が出てくるかは予見できないので、常に十分に充電されたカメラ、ビデオを手元に用意しておくべき。
・米軍がこれまでにない訓練、約束違反の訓練を始めても自ら公表することは期待できない。こちらから発見され、指摘され、否定できなくなってようやく最後に認めることはあるが。
・目の前で起きていることを、それがどういう意味を持つのか、この先、あとにどうつながっていく可能性があるかを常に意識しながら見る。
・長年にわたって訓練が繰り返されてくると、米軍、防衛局、大分県、地元自治体、報道関係者などそれぞれ担当者が交代する。そこに乗じて、さも今までもそうだったかのように情報開示が減らされたり、演習の拡大が起きたりするので要注意。
・「日出生台での米軍使用協定」は、米軍が協定の締結当事者として入っていないという致命的欠陥 。それでも、もし協定を破ることがあれば、4者協議会(大分県、玖珠町、九重町)がすぐに反応し、抗議や説明を求めてきたために、米軍側も地元を完全に無視することはできない状況で今まではきている。ただし、沖縄や他の地域での状況を見ると、いざその時が来れば、米軍は地元など完全に無視して自分たちの訓練を優先する。これは日出生台でも所々で見られるので、私たち住民の存在を彼らに常に意識させる活動は重要。(監視活動、抗議、事前説明会、公開訓練などの場)
・米軍側は、自分たちのやりたい訓練を、情報を出さず、なんの制約もなく自由に訓練ができる場、訓練をやりやすい場にしていきたいと考えていると思われる。こちら側は、逆に米軍側に、情報を毎回きちんと出させ、彼らが自由に訓練できる場にさせないことが、今後の拡大を防ぎ、「将来的な縮小廃止」につなげていくために必要。



by asyagi-df-2014 | 2020-01-21 07:27 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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