今こそ、大地からの警告の声を聞く時。-ジュゴン-

 台風19号からの被害を目にする時、人間の営みそのものを振り返る時ではないかと強く思わされる。
 「3.11」が、大きな警告であったように、大地から、この大地が育んできた地球の営みそのものが、『異』を唱えてきている気がする。
 
 例えば、沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2019年10月13日、「[ジュゴン絶滅か]工事を止め全県調査を」、と社説で論評した。
「タイムス」が次の危機感を著す。


「名護市辺野古の新基地建設を巡り、防衛省沖縄防衛局が専門家から助言を受ける環境監視等委員会の会合で、辺野古沖などで確認されていたジュゴンが行方不明になっていることについて、ある委員が『絶滅の可能性が高い』と発言した。別の委員は『他に行ったのでは』との見方を示したが、長期間確認されておらず絶滅への危機感が募る。」


 このことを巡って、「タイムス」は次の指摘する。


(1)今年9月9日開かれた環境監視等委員会の議事録などが防衛局のホームページで公開され、明らかになった。いずれも個人的な考えで、調査を周辺離島にまで拡大する必要性を訴えたが、防衛局は消極的だ。なぜか。
(2)防衛局は行方不明になったジュゴンは「工事による影響とは考えられない」との見解を示しているからだ。議事録によると、「水中音や振動を発するピークの期間でも嘉陽沖でジュゴンが確認された。海草藻場を利用しなくなった期間は水中音や振動を発する工事は実施していない」からという。海草藻場も十分残っていた。都合のいい解釈というほかなく、なぜ不明になったのかますます疑念が湧く。
(3)ジュゴンは音に敏感とされる。埋め立て着手前からブイやフロート設置、海底ボーリング調査などで長期間、生息環境の影響を受けている。防衛局は生息域と、作業船の航路や頻度を示す必要がある。
(4)県環境影響評価審査会も「工事による影響がない」ことは、明らかでないとしている。変化した要因が把握できるよう事後調査や追加の環境保全措置を要求している。工事の影響でないことが証明できない限り、影響があると判断すべきだ。その立証責任は防衛局にあるのは当然である。


 このように、「タイムス」の見解は、「工事の影響でないことが証明できない限り、影響があると判断すべきだ。その立証責任は防衛局にあるのは当然である。」、と明快である。だから、次のように批判する。


(1)辺野古沖などで3頭が確認されていたジュゴンのうち個体Bは今年3月、今帰仁村の漁港沖で、死んだ状態で漂着しているのが発見された。環境省などによる解剖ではエイのトゲが刺さり腸管を損傷したのが死因としている。
(2)嘉陽沖を主な生息域としていたジュゴン個体Aはヘリコプター監視で2018年9月まで、食跡は同年12月まで見られたが、それ以降は目撃されていない。個体Bの子とみられるジュゴン個体Cは15年7月以降、行方知れずだ。
(3)防衛局はヘリコプターによる調査を古宇利から辺戸・安田を通り嘉陽までの海域を4月から3カ月、月1、2回行った。現在は水中録音装置で鳴音調査を継続している。
(4)防衛局がジュゴンの行方不明は工事の影響ではないと一方的に言い、現状がどうなっているのか知らぬ存ぜずなのでは無責任極まりない。
(5)ジュゴンは国内では沖縄だけに生息し、世界の生息域の北限といわれる。国の天然記念物で絶滅危惧種である。ジュゴン保護は環境省の所管だ。同省の調べでは八重山諸島や多良間島で00年以降、個体や死骸などジュゴンとみられる計11件の目撃情報があるのがわかっている。環境相に小泉進次郎氏が就任した。行方不明は保護対策が不十分だった証拠で、環境省にも責任がある。小泉氏が存在感を発揮し、工事を止め全県調査を急ぐべきだ。


 確かに、「3.11」が、大きな警告であったように、大地から、この大地が育んできた地球の営みそのものが、『異』を唱えてきている声が聞こえる。
だとしたら、何をしなければならないは、明白である。




by asyagi-df-2014 | 2019-10-21 06:03 | 持続可能な社会 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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