沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2019年8月9日

平安名純代・米国沖縄タイムス特約記者が伝える。
「今回の法案を、米議会が再び新基地建設計画を見直す契機にするには、沖縄から上下両院軍事委員会に対し、軟弱地盤や滑走路などの問題点を論理的に明示し、米政府監査院による精査を求める必要がある。夏は短い。いかにして目に見える方法で説得力ある訴えができるかどうかが鍵だ。」(沖縄タイムス)、と説く。
 確かに、一地方自治体にとっては、壮大なる闘いである。
 どういうことか。
 「グアムの情勢は沖縄に確実に影響する。在沖米海兵隊を受け入れる施設が整わなければ、沖縄から転出できないからだ。ぶつかる壁を乗り越えようとするたびに、移転先各地で新たな問題に直面する海兵隊は米議会に助けを求めている。米上院が国防予算の大枠を決める国防権限法案に、インド太平洋地域における米軍再編計画の検証を義務付ける条項を盛り込んだ。」、と。


 
沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2019年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2019年8月9日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-国土交通相の裁決取り消し求める二つの裁判 抗告訴訟と関与取り消し訴訟の違いは 訴える資格の有無が焦点-2019年8月8日 20:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、県が国との8件目となる新たな訴訟を提起した。今回の抗告訴訟、7月に提起した関与取り消し訴訟は、いずれも県の埋め立て承認撤回を取り消した国土交通相の裁決の取り消しを求めているが、論点やメリットは異なる。」

辺野古を巡る二つの訴訟の比較
②「抗告訴訟では県に訴える資格(出訴資格)があるか、主観的な利益があるかなどの入り口論を、裁判所が認めるかが第1の焦点となる。資格が認められれば、県による撤回の適法性を巡る具体的な審理に入ることになる。昨年8月の撤回以降、適法か違法かの司法判断は示されていない。」
③「国交相の撤回取り消し裁決を不服として県が審査を求めた国地方係争処理委員会の判断は、県の申し出は審査の対象外とする入り口論にとどまっている。県は抗告訴訟で具体的な審理に入った場合のメリットとして、埋め立て承認後に発覚した軟弱地盤の問題などを指摘し、撤回の適法性を主張できる点を挙げている。」
④「一方で、7月に提起した国地方係争処理委員会の判断を不服とする関与取り消し訴訟は、別の意味合いを持つ。県は国交相の裁決は『違法な国の裁決』であり、訴訟で取り消せると主張している。地方自治法によると本来、今回のような国交相の裁決は訴訟の対象にならない。そのため『違法であれば訴訟の対象になる』という入り口論で県の主張が認められれば、すぐさま県の勝訴になる。
⑤「訴訟の期間は、抗告訴訟が地裁に提訴するため高裁、最高裁へと発展した場合に確定判決まで時間がかかる。関与取り消し訴訟は高裁からスタートするため、抗告訴訟に比べて司法判断が早く示される可能性が高い。」


(2)沖縄タイムス-新基地建設巡る抗告訴訟 「裁決は違法」「承認撤回は適法」県主張の要旨-2019年8月8日 19:30


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て承認の撤回で、県が撤回を取り消した国土交通相の裁決の取り消しを求め、提訴した。訴状では『裁決は違法』『承認撤回は適法』『県には訴える資格があり、訴えの内容は裁判で審査されるもの』などと主張している。要旨をまとめた。」
(裁決の違法性-国は審査請求できず)
②「名護市辺野古の埋め立て承認撤回で、沖縄防衛局が行政不服審査法に基づき審査請求し、国土交通相が認めた裁決は違法である。行政不服審査法では、一般私人が立てないような『固有の資格』で処分を受けた場合、行政不服審査の請求はできないとしている。公有水面埋立法では、埋め立て承認に係る処分は国の機関のみが受けることができる。また、本件埋め立て事業は、日本と米国との条約に基づくもので、一般私人が行えるものではないことから、沖縄防衛局は『固有の資格』で処分を受けたと言える。よって、審査請求の適格を欠くことは明らかだ。」
③「仮に沖縄防衛局が審査請求できる立場にあっても、埋め立て承認を撤回したのは謝花喜一郎副知事であることから、審査請求先は副知事の最上級庁(上の立場)の知事である。国交相は、審査庁ではないにもかかわらず、裁決を行った。また、国交相は埋め立て事業を推進する内閣の一員であり、判断権者の公正・中立という行政不服審査制度の前提が欠落していることからも、裁決は違法だと言える。」
(撤回の適法性-承認時と事情異なる)
④「県の承認撤回は適法であり、それを取り消した国交相の裁決は違法である。2013年12月の埋め立て承認後の大浦湾側の土質調査で、承認の前提となった土質とは全く異なる軟弱地盤だと判明した。仮に設計概要の変更で地盤を改良するにしても、大規模で大深度に及ぶ工事にどれだけの年数を要するのか、定かでない。辺野古新基地建設完成まで長い年数がかかり、普天間飛行場の長期固定化につながる。公有水面埋立法で承認の要件とする『埋め立て地の用途に照らして適切な場所』に適合しないと認められる。」
⑤「また、大浦湾側に活断層の存在が指摘されていること、埋め立て区域周辺の建築物などが米国防総省の統一施設基準の高さ制限を超過していること、辺野古新基地が完成しても、他の条件が満たされなければ普天間飛行場が返還されないことが、承認後、新たに判明した。公水法の災害防止への配慮や環境保全措置も不十分と言わざるを得ない。」
⑥「撤回後、知事選や衆院沖縄3区補選、参院選で辺野古移設反対を訴えた候補が当選した。2月の県民投票では、投票総数の7割を超える43万4273票が辺野古埋め立て工事の反対票だった。撤回は県民の支持を得ている。このような理由から、撤回は適法である。」
(提訴の適法性-自治の侵害 解決必要)
⑦「この訴訟の適法性について、『法律上の争訟』(裁判所の審判の対象)になるかどうかは(1)当事者間の具体的な権利義務または法律関係の存否に関する紛争で(2)法律の適用で終局的に解決できるもの-が要件となる。国交相の裁決で県の承認撤回の効力が消滅するかどうかについて、具体的な法律関係の紛争があり、裁判所の判断で解決が可能であることから『法律上の争訟』に該当する。」
②「また、原告適格について行政事件訴訟法9条は『法律上の利益を有する者』に限り提起できると定めている。最高裁では『当該処分で自己の権利、もしくは法律上保護された利益を侵害され、または必然的に侵害される恐れのある者』に原告適格が認められると定式化している。国交相裁決は、県の埋め立て承認撤回の効力を失わせるものであり、その法的効果が県(原告)に及んでいることは明らかであり、県の原告適格は認められる。公有水面埋立法に基づく埋め立て免許・承認は都道府県の事務であり、知事が判断するものであることから、この訴訟は自治権侵害に対するものとしても認められる。」


(3)沖縄タイムス-沖縄の声、米議会へ発信を 米国防権限法案 新基地再考の機に-2019年8月7日 14:11


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「グアムの情勢は沖縄に確実に影響する。在沖米海兵隊を受け入れる施設が整わなければ、沖縄から転出できないからだ。ぶつかる壁を乗り越えようとするたびに、移転先各地で新たな問題に直面する海兵隊は米議会に助けを求めている。」
②「米上院が国防予算の大枠を決める国防権限法案に、インド太平洋地域における米軍再編計画の検証を義務付ける条項を盛り込んだ。沖縄の海兵隊は、グアムやハワイ、オーストラリアへ分散移転する予定だ。しかし、グアムでは建設に反対する住民らによる訴訟で計画が見直され、問題は解決したかのように見えたが、昨年末から新たな歴史的遺物が次々と発見され、住民たちの反対は再び高まっている。」
③「海兵隊は、分散移転後はグアム近郊のテニアンや北マリアナ諸島での訓練を予定しているが、島々を大人数で移動するための船が足りない。オーストラリアでは、使用を予定していたダーウィン港が中国企業に長期貸与されたため、新たに米軍専用港湾を確保する必要性が浮上した。このままでは有事への対応どころか、訓練に支障を来すことになり、海兵隊は議会へ助け舟を求めている。」
④「計画の再検証を求める条項が盛り込まれたのは、いわば、足りないものを明らかにし、議会の承認と予算を得る必要に迫られたからと言えるだろう。ずさんな計画のほころびは、移転予定の先々で浮き彫りになっているが、新基地建設を巡る沖縄の状況はアメリカからは見えにくい。」
⑤「この状況を改善するには、沖縄から声を張り上げる必要がある。県ワシントン事務所は米国での沖縄の現状発信が役割だが、今年、ホームページ上で発信した沖縄基地関連ニュースはわずか5本。米議会への直接行動も十分とはいえず、米議員らに直接伝わる情報は日本政府からのものがはるかに多いようだ。」
⑥「そう遠くない昔、米議会には沖縄の味方がいた。影響力のある有力議員たちが党派を超えて結束し、辺野古移設の見直しを主張したのは2011年。当時、上院軍事委員会のレビン氏らが見直しの根拠としたのは、米政府監査院(GAO)の調査報告書だった。」
⑥「今回の法案を、米議会が再び新基地建設計画を見直す契機にするには、沖縄から上下両院軍事委員会に対し、軟弱地盤や滑走路などの問題点を論理的に明示し、米政府監査院による精査を求める必要がある。夏は短い。いかにして目に見える方法で説得力ある訴えができるかどうかが鍵だ。」
(平安名純代・米国特約記者)


(4)沖縄タイムス-辺野古の軟弱地盤、「全国の問題に」 沖縄知事の諮問会議 新基地の実現可能性を疑問視 米軍基地の整理縮小も-2019年8月9日 14:40


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「玉城デニー知事が重要政策について有識者の意見を聞く『万国津梁会議』の米軍基地問題に関する会議の第2回会合が8日、県庁であり、名護市辺野古の新基地建設や在沖米軍基地の整理縮小について各委員が意見を交わした。今後の会合で会議としての考え方をまとめ、玉城知事に報告することを確認した。」
②「副委員長を務める沖縄国際大法学部の野添文彬准教授が会合後に会見。新基地建設で発覚した軟弱地盤について意見が上がったとし、『日本全国で共有するべきで、米国でも知られているとは言い難い。実現可能性や費用の問題を訴えるべきだという指摘があった』と説明した。」
③「このほか、米国の国防権限法案を巡る議論で在沖海兵隊の分散配置が検討されている状況を県が注視するべきだとの意見や、東アジア地域の変化を踏まえた在沖米軍基地の整理縮小を考える必要があるなどの意見が上がったという。」
④「会議は非公開で、県は後日、議事録の概要を公表する予定。計4回の会合で考えをまとめる予定で、次回は未定。この日の会合では慶應義塾大学教授で国際政治学が専門の添谷芳秀氏が委員に就任した。」


(5)沖縄タイムス-日韓対立 沖縄観光を直撃 空路減便、ホテル・レンタカーの稼働にも波及 団体客7割減った旅行社も-2019年8月9日 09:11


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「日韓関係の悪化に伴い、沖縄を訪れる韓国人観光客の減少が長期化している。7月上旬に日本が韓国に輸出規制強化措置を加えたことでキャンセルが相次ぎ、政府が2日に輸出を優遇する『ホワイト国(優遇対象国)』から韓国を除外したことで、状況がさらに悪化。ホテルやレンタカー会社などにも影響が広がり、8月は韓国の団体旅行客が前年比7割減となった旅行社もある。那覇-韓国を結ぶ航空路線の運休・減便も相次ぐ。韓国は10月以降に、旅行シーズンのピークを迎える。県内の観光関係者は、修復の気配がない日韓関係の亀裂に懸念の声を上げている。」(政経部・仲本大地)
②「2018年度に沖縄を訪れた観光客999万人のうち、韓国客は55万人(5・5%)で、そのうちの約90%が空路を利用した。ただ、日韓関係の悪化に伴う利用客の減少で採算が合わなくなり、那覇-釜山路線を運航するアシアナ航空(提供座席数約160席)は23日から、週3便の路線をすべて運休。那覇-ソウルを結ぶイースター航空(約190席)も、9月18日から10月26日にかけて週7便から4便に減便する。」
③「世界最大級の米オンライン旅行会社『エクスペディア』で沖縄市場を統括する山崎美穂氏は『韓国客の予約状況は7月ごろから減少傾向にあった上、【ホワイト国】の指定除外以降、急激に落ち込んだ』と説明。『県が誘客に注力するカナダやドイツなど欧米客が伸びているものの、現状では韓国客の落ち込みをカバーできるほどではない』と話す。」
④「沖縄ツーリスト(OTS)では、8月の韓国の団体客の売り上げが前年同月比75%減少する見通しで、9月も予約段階で90%減となっており、底が見えない。同社が運営するレンタカー会社の予約数も、7月は6割減となった。」
⑤「本島南部のホテルでは、30人規模の韓国の団体客が昨年8月は週3~4組あったものの、今年は大幅に減少し『昨年の1割程度』(担当者)にとどまっている。『大きな痛手だ。中国、台湾、香港の観光客で穴埋めを考えているが、どこも政治情勢が不安定で期待できない』と嘆く。」
⑥「県は19年度の観光客数1030万人の目標達成への影響を計りかねる。担当者は『国家間の問題なので、影響がいつまで続くか分からない。対策は難しく、現状では情報収集を徹底したい』と静観する。昨年度の韓国客数が半減したとしても、年間の落ち込みは30万人弱にとどまるため、影響は限定的との見方もある。一方で、観光関係者は『韓国の旅行者は10月以降に増えていく。県や沖縄観光コンベンションビューローが主体となった対策が必要だ』と危機感を募らせている。」

検証を義務付ける条項を盛り込んだ。」、と。




by asyagi-df-2014 | 2019-08-09 20:44 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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