選挙結果に向き合ってみる。

政治の在りように辟易することが、向こう側の思うつぼであることは理解していても、具体的に動くことを止めてしまっているのが実態である。
個の問題から、やはり外に向けて動き始めることが大切なのかもしれない。
 琉球新報(以下、「新報」)は2019年7月23日、「改憲3分の2割れ 世論は9条改定に反対だ」、と社説で論評した。
具体的な動きがない中では、一つの資料を参考にしながら考えてみることにする。
「新報」は、一つの選挙結果を示す。


「21日に投開票された参院選で改選124議席のうち、自民、公明の与党は目標とした改選過半数の63議席を上回り71議席を獲得した。ただ自民が議席を減らしたことで与党全体では6議席減となった。憲法改正に前向きな『改憲勢力』は、非改選議席を合わせ国会発議に必要な3分の2(164議席)を割り込んだ。」


 事実として、選挙結果は、「非改選議席を合わせ国会発議に必要な3分の2(164議席)を割り込んだ。」、ということになる。


 「新報」のこのことに関する指摘は、次のものである。


(1)今月中旬に共同通信が実施した世論調査では、安倍政権下での憲法改正に反対は51・4%で賛成は約34%だった。出口調査でも憲法改正に反対が47・5%で賛成の40・8%を上回った。改憲に対する国民の危機感の表れとみられる。他の主要争点についても、有権者は必ずしも安倍政権の主要政策を承認したとはいえない。先の世論調査では、10月に消費税率を10%へ引き上げる政府方針に反対は54・3%で賛成は40・8%。安倍政権の経済政策アベノミクスについては「見直してほしい」が62・0%で「継続してほしい」の29・1%を上回った。
(2)にもかかわらず自公が過半数を占めた背景には、野党の訴えが十分に浸透せず、1人区や比例代表で伸び悩んだことがある。32の1人区のうち野党統一候補は沖縄をはじめ東北4県や新潟、長野、大分などで自民候補を下したが、全体では10勝22敗だった。
(3)安倍政権は2012年以来、大型国政選挙で6連勝となった。「政治の安定」という聞こえがいい言葉を隠れみのに、国民から反対の強い政策を強引に進めはしないか、強く危惧する。その最たるものが改憲だ。


 「新報」は、安倍晋三政権による[改憲]について、次の批判を加える。


(1)自民党は参院選で四つの改憲案を掲げた。筆頭は自衛隊を憲法に書き込む9条改定だ。その最大の狙いは、日本が他国防衛を可能にする道を開くことではないか。実際、安倍政権はその地ならしをしてきた。特定秘密保護法、「共謀罪」法、憲法解釈による集団的自衛権の行使容認や安保法制などである。
(2)2番目には内閣が緊急時に政令を制定できる緊急事態対応を挙げた。政令は法律と同等の効力があり、事前に国会のチェックを受けず内閣の一存で定められる規定だけに、人権抑圧につながる乱用が懸念される。
(3)安倍首相は改選過半数を理由に改憲議論を秋の臨時国会で野党に提起する方針だ。しかし改憲は国民的議論になっていない。世論調査などでは一貫して9条改定に反対の意見が賛成を大きく上回っている。改憲が国民的議論に至っていない証左である。その上、改憲勢力各党の改憲への考え方はばらばらで、自公の間でも大きく異なる。


 「新報」は、最後に、「今回の参院選の結果を受けて国民から承認を得たとして安倍政権が改憲を強引に進めるなら、主権者である国民を軽視した行為と言える。中でも9条は変える必要はない。それが多くの国民の意見であることを自覚すべきだ。国民全体で政権の暴走を監視する必要がある。」、と断じる。


 安倍晋三政権は、すでに、「今回の参院選の結果を受けて国民から承認を得た」との動きを明確にする。
確かに、言いつくろいを強引に「姿」に変えてきた「手法」を改憲に、得意げに使わせるわけにはいかない。



by asyagi-df-2014 | 2019-07-28 12:24 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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