4.28「屈辱の日」。今、改めて骨身に染みこませよう。

 琉球新報(以下、「新報」)は2016年4月28日に、「きょう『4・28』 沖縄『屈辱の日』を知ってますか?」、と報じている。
「新報」はこの記事で、「4.28」の意味について、「1952年4月28日にサンフランシスコ講和条約が発効してから28日で64年となった。敗戦後、連合国軍の占領下にあった日本は条約発効で独立を果たしたが、沖縄や奄美は日本から切り離された。沖縄が日本復帰するまで米施政権下にあった27年間、本土から沖縄へ基地が移転。日本国憲法が適用されず、人権が蹂躙された。過重な基地負担など現在の沖縄差別の源流ともなったこの日は『屈辱の日』と呼ばれる。」、と示す。
 また、「日本政府は52年7月、米国民政府との連絡を担う那覇日本政府南方連絡事務所(南連)を設置したが、沖縄の住民を『琉球住民』と定義し、沖縄在住で日本本土の国籍を持つ『日本人』とは区別していた。南連の沖縄政策は、『日本人』は保護の対象だが『琉球住民』は対象外としており、識者は『沖縄差別の源流ではないか』と指摘している。
2013年4月28日には、安倍晋三首相が主権回復の日式典を催し、沖縄からは強い反発の声が上がった。28日午後6時15分から、沖縄平和運動センターが県民集会とデモ行進を県庁前で開く。」、と続けている。
一方、2019年4月28日の「新報」は、「4・28『屈辱の日』 沖縄の切り捨て許されぬ」、と論評する。
この3年間に起こったことも含めて、「4.28」に何が横たわっているというのか。
 そこには、「今から67年前の1952年4月28日にサンフランシスコ講和条約が発効した。日本が独立する一方で、沖縄、奄美、小笠原は切り離された。この『屈辱の日』を決して忘れてはならない。」、との現実がある。
 どういうことなのか。
「新報」は、指摘する。


(1)沖縄は去る大戦で本土防衛の時間稼ぎに利用され、日本で唯一、おびただしい数の住民を巻き込んだ地上戦が繰り広げられた。戦いは凄惨(せいさん)を極め、日米合わせて20万人余が犠牲になった。このうち9万4千人が一般人で、現地召集などを含めると12万2千人余の県出身者が亡くなった。民間人の死者が際だって多いことが沖縄戦の特徴である。激戦のさなか、日本軍はしばしば住民を避難壕から追い出したり、食糧を奪ったりした。スパイの嫌疑をかけられて殺された人もいる。
(2)戦後は米統治下に置かれ、大切な土地が強制的に接収された。米国は、講和条約の下で、軍事基地を自由に使用することができた。
(3)72年に日本に復帰したものの、多くの県民の願いを踏みにじる形で米軍基地は存在し続けた。沖縄戦で「捨て石」にされたうえ、日本から切り離された沖縄は、今に至るまで本土の安寧、本土の利益を守るために利用されてきたと言っていい。


 沖縄では、「屈辱の日」がそのまま生かされてしまっている歴史の現実を今もなお背負わされている日々があるということ。
「新報」は、「1879年の琉球併合(琉球処分)から140年になる。沖縄はいまだに従属の対象としか見なされていない。」、と指摘を続ける。
つまり、「屈辱の日」の意味は継続されていると。


(1)そのことを象徴するのが、名護市辺野古の海を埋め立てて進められている新基地の建設だ。2月24日の県民投票で「反対」票が有効投票の72・15%に達したが、政府は民意を黙殺した。反対の意思は、昨年9月の県知事選、今月の衆院3区補選を含め三たび明確に示されている。それらを平然と無視し続けるメンタリティーの根底にあるのは、「切り捨て」にほかならない。問答無用でとにかく「国の方針に従え」という姿勢だ。
(2)安倍政権は、普天間飛行場の危険性除去と返還のためには「辺野古移設が唯一の解決策」と判で押したように繰り返す。できない理由をあげつらう前に、どうすれば県内移設を伴わない普天間飛行場の返還が実現できるかを追求すべきである。
(3)国土の0・6%しかない沖縄に、全国の米軍専用施設(面積)の7割が集中している現状は誰の目から見ても異常だ。沖縄に対する構造的差別としか言いようがない。
(4)基地から派生する凶悪事件、米軍機の墜落といった重大事故が繰り返され、軍用機がまき散らす騒音は我慢の限度を超える。有事の際に攻撃目標になるのが基地だ。この上、新たな米軍基地を造るなど到底、受け入れ難い。そう考えるのは当然ではないか。
(5)これまで繰り返し指摘してきた通り、県民が切望するのは平和な沖縄だ。政府はいいかげん、「切り捨て」の発想から脱却してほしい。


 確かに、「政府はいいかげん、『切り捨て』の発想から脱却してほしい。」(琉球新報)との主張は、この政府を支えている一人一人にも、向けられたものだ。
沖縄が負わされている刃物の傷を、自らの骨身に染みこませる必要がある。




by asyagi-df-2014 | 2019-05-07 07:16 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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