日本政府の無策、不誠実は変えなければならない。(2)

 米軍基地が原因と強く疑われる環境汚染に対して、沖縄タイムス(以下、「タイムス」)は2019年4月27日、「[嘉手納周辺高濃度汚染] 基地調査権が不可欠だ」、と日本政府及び沖縄県にに突きつける。
 「タイムス」の実態の指摘は、次のもの。


(1)県民の飲料水となる嘉手納町の比謝川取水ポンプ場周辺の湧き水など6カ所から高濃度の有害物質が検出され、住民の不安が広がっている。体内蓄積による発がん性のリスクが指摘されている有機フッ素化合物のPFOS(ピーホス)やPFOA(ピーホア)である。
(2)県企業局は2016年、嘉手納基地周辺の水源や北谷浄水場の飲料水が汚染されていることを公表し、その後も調査を継続している。比謝川取水ポンプ場北西の長田川取水ポンプ場で昨年4月からPFOS濃度が上昇したため、比謝川周辺の調査を始めた。
(3)昨年5月から7月にかけて9エリア17地点で水質調査を実施。11地点で米環境保護庁の生涯健康勧告値(1リットル当たり70ナノグラム)を超え、屋良の住宅街にあるシリーガーなど6地点で千ナノグラムを超える高濃度を検出した。
(4)県企業局の調査で嘉手納周辺の汚染が湧き水まで及んでいることがわかるのは初めてである。県から連絡を受けた嘉手納町は子どもたちの遊び場になっている所もあることから、シリーガーなど3カ所に湧き水を飲まないよう呼び掛ける看板を設置した。


 この高濃度の有害物質が検出の問題をどのように捉えるのか。
 「タイムス」は、次のように示す。


(1)勧告値は70年間摂取しても健康に影響がない値とされているが、日本には同様の基準はない。県企業局は北谷浄水場で活性炭フィルターを使ってPFOSやPFOAを取り除き、勧告値を下回る飲料水を供給しているという。
(2)米国では勧告値に対する疑義が出ており、もっと厳しい値を課している州もある。
(3)県民の健康被害に関わる重大な問題である。不安を取り除くには汚染源を絶たなければならない。
(4)PFOSやPFOAは国内では製造・使用が禁止されており、汚染源が嘉手納由来であることはほぼ間違いない。
(5)本紙が米情報公開法で入手した米軍内部文書でも、嘉手納基地内で14~17年にかけて調査した13カ所で勧告値をはるかに超える汚染があったことがわかっている。
(6)町役場から約200メートル離れた池などから検出された。PFOSを含む泡消火剤がスプリンクラーから噴出する事故も起きている。米軍普天間飛行場でもPFOSなど高濃度の汚染が米情報公開法で入手した米海兵隊の内部資料から読み取れる。普天間周辺の湧き水などからもやはり汚染水が確認されているのである。
(6)PFOSやPFOAが土壌に染みこみ、湧き水に混ざっているとみられる。
(7)環境調査団体「インフォームド・パブリック・プロジェクト」(IPP)の河村雅美代表が県企業局へ情報公開請求して明らかになった。
(8)自ら県民に説明する義務があることを県企業局には改めて認識してもらいたい。


 しかし、ここでもまた、沖縄の『構造的沖縄差別』の事実が沖縄を遮る。
 だから、「タイムス」は、「県企業局は汚染水を公表した16年6月に立ち入り調査を申請したが、嘉手納基地は理由を示すことなく拒否した。政府が自画自賛して締結した『「環境補足協定』は結局、米軍の裁量次第であることを示している。県が要望すればすぐに立ち入り調査ができる仕組みに改めるべきである。」、と批判せざるを得ない。




by asyagi-df-2014 | 2019-05-04 07:07 | 持続可能な社会 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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