安倍晋三政権には、当たり前のことを要求しているのだが。

 山陽新聞(以下、「山陽」)は、2019年2月1日の社説で、「沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先となっている名護市辺野古の沿岸部に、軟弱地盤が存在することを政府がようやく認めた。地盤改良工事を行うためには計画の設計変更が必要となる。環境影響評価の前提が崩れたことになり、工事はいったん中止するのが筋だろう。沖縄県が『即刻中止して話し合いを』と求めているにもかかわらず、政府が工事を続けるのは理解できない。」、と当たり前のことを主張した。
だが、安倍晋三政権には、通じない。
「山陽」は次のように指摘する。


(1)設計変更には県の承認が必要で、玉城デニー知事は認めない方針を示している。県は今月24日に予定されている県民投票で辺野古移設の賛否を問い、移設を強行する安倍政権と対峙(たいじ)する構えだ。移設工事の先行きは一層不透明になっている。
(2)軟弱地盤は、防衛省が2014~16年に実施したボーリング調査で確認された。防衛省は公表せず、昨年3月、市民の情報公開請求で明らかになった。だが、政府は調査中として公式に認めないまま、昨年12月に埋め立てのための土砂投入を開始した。
(3)軟弱地盤は埋め立て予定海域の底にあり、「マヨネーズ並み」と形容する専門家もいる。大がかりな地盤改良工事が必要で、工事の長期化や工費増加は避けられないとみられる。昨年8月、県が埋め立て承認を撤回した理由の一つが軟弱地盤の問題だった。
(4)13年の日米合意では工期は5年と想定し、工費について防衛省は「3500億円以上」と説明してきた。しかし、軟弱地盤の存在を受け、沖縄県が独自に行った試算では工期は最低でも13年に延び、工費は2兆5500億円に膨らむとしている。
(5)これらの試算は、昨年11月の国と県の集中協議で県が示して説明を求めたが、政府から明確な回答はなかった。移設工事の費用は全額国費で賄われ、国民の税金が使われる。工事の実現可能性も含め、まずは開会中の通常国会で政府は説明する責任がある。
(6)衆院本会議の代表質問では野党が軟弱地盤への対応策や工費を具体的に示すよう質問した。安倍晋三首相は「地盤改良工事で、安定性を確保して埋め立て工事を行うことが可能だと聞いた」としつつ、工期や工費については「確たることを言うのは困難」と述べるにとどめた。これではあまりに説明不足だ。
(7)現行計画で普天間飛行場の返還は早ければ22年度とされていたが、現状でも実現は困難で、軟弱地盤への対応でさらに遅れる。政府が現行計画にこだわることが、普天間飛行場の危険性除去を遅らせていると沖縄県は指摘する。政府は辺野古移設を「唯一の解決策」とするが、県との集中協議でも根拠を示して説明していない。
(8)辺野古移設は安倍政権だけでなく、その後の政権にも及ぶ問題だ。与野党で現行計画をあらためて検証し、沖縄県民のみならず国民に対し、十分に説明するべきだ。


 「山陽」の当たり前の指摘をまとめると、次のようになる。


(1)工費の試算は、昨年11月の国と県の集中協議で県が示して説明を求めたが、政府から明確な回答はなかった。移設工事の費用は全額国費で賄われ、国民の税金が使われる。工事の実現可能性も含め、まずは開会中の通常国会で政府は説明する責任があること。
(2)政府は辺野古移設を「唯一の解決策」と固執するが、県との集中協議でも根拠を示して説明していないこと。
(3)辺野古移設は安倍政権だけでなく、その後の政権にも及ぶ問題であること。
(4)したがって、与野党で現行計画をあらためて検証すること。
(5)沖縄県民のみならず国民に対し、十分に説明しなければならないこと。




by asyagi-df-2014 | 2019-02-11 09:01 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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