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沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年12月23日

 一方での当事者であるにもかかわらず、どこかでは、ホントの事実を出してくる。
 今回も、琉球新報ワシントン座波幸代特派員の米国からの通信。
 「ブッシュ(子)政権で、パウエル米国務長官の首席補佐官を務めたローレンス・ウィルカーソン元陸軍大佐は19日までに本紙のインタビューに応じた。同氏は1990年代初頭に米海兵隊大学校(バージニア州)の責任者を務めていた際に、冷戦終結に伴う米国内外の米軍基地再編・閉鎖に関する調査研究などを分析した。その結果、日本政府が多額の駐留経費を負担する在沖海兵隊はカリフォルニア州での経費より米側の負担は50~60%安く済むと指摘。『沖縄の海兵隊駐留に正当な戦略上の必要性はないことが示された。(駐留は)全てお金と海兵隊の兵力維持のためだった』と明らかにした。米軍の元高官が、沖縄の海兵隊駐留に戦略的な必要性はないと発言するのは異例。」
改めて、確認されること。
 「沖縄の海兵隊駐留に正当な戦略上の必要性はないことが示された。(駐留は)全てお金と海兵隊の兵力維持のためだった」。
 しかも、「気候変動や自然災害の影響が米軍施設に及ぼす損失への懸念が高まっており、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について、多額な費用を投じて海上に滑走路を造ることは『ばかげている』と強調した。」、とも。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年12月23日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「戦略的必要性ない」 在沖海兵隊に元米軍高官言及 90年代分析 日本の経費負担好都合-2018年12月23日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【ワシントン=座波幸代本紙特派員】ブッシュ(子)政権で、パウエル米国務長官の首席補佐官を務めたローレンス・ウィルカーソン元陸軍大佐は19日までに本紙のインタビューに応じた。同氏は1990年代初頭に米海兵隊大学校(バージニア州)の責任者を務めていた際に、冷戦終結に伴う米国内外の米軍基地再編・閉鎖に関する調査研究などを分析した。その結果、日本政府が多額の駐留経費を負担する在沖海兵隊はカリフォルニア州での経費より米側の負担は50~60%安く済むと指摘。『沖縄の海兵隊駐留に正当な戦略上の必要性はないことが示された。(駐留は)全てお金と海兵隊の兵力維持のためだった』と明らかにした。米軍の元高官が、沖縄の海兵隊駐留に戦略的な必要性はないと発言するのは異例。」
②「ウィルカーソン氏は、米国の識者や元高官らでつくる海外基地再編・閉鎖連合の主要メンバー。同連合はトランプ大統領、マティス国防長官ら宛てに、米国外の米軍基地の閉鎖を求める文書を公表している。」
③「当時の分析では、沖縄の海兵隊駐留は日本政府が多額の米軍駐留経費を支払っているため『カリフォルニア州での費用より、米側の負担は50~60%安く済んでいた』と指摘した。米側の財政上、好都合であり、米本土に海兵隊を戻すことは非経済的と判断していたという。同州内の基地閉鎖もあったため、沖縄の海兵隊員を米本土に戻しても駐留させる場所がなく『兵力削減につながることを海兵隊幹部が恐れた』と明かした。」
④「気候変動や自然災害の影響が米軍施設に及ぼす損失への懸念が高まっており、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について、多額な費用を投じて海上に滑走路を造ることは『ばかげている』と強調した。」
⑤「日本政府が主張する在沖海兵隊の『抑止力』について『もろ刃の剣だ。抑止力の一方で、米軍の駐留は中国の軍事費を拡大させ、より強力な敵にさせる』と、軍事的緊張を高める要因になると指摘した。仮に朝鮮半島で有事が起きた際でも在沖海兵隊の派遣は『戦闘が終わってからしか現地に到着しないだろう。60万人の韓国軍にとって微少な追加でしかなく、戦略的理由はない』と述べた。」
⑥「日米同盟と日本の防衛については『米軍のプレゼンス(存在感)を示すという約束、広報的な意味合いだ。沖縄に駐留する戦略的な目的があると言いたいなら、横須賀や三沢など日本本土の他の場所の戦略目的と同じだ。米国の太平洋地域での国防戦略で本当に重要なのはハワイだけだ』と説明した。」


(2)琉球新報-高校教師の与那嶺緑さん 米国で辺野古移設を授業に-2018年12月23日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米オレゴン州ポートランド在住で、高校の社会科教員をしている与那嶺緑(もえ)さん(40)=那覇市出身=は、教科書やマスメディアに取り上げられない沖縄の歴史や米軍基地の現状を生徒たちに伝えたり、ウェブ上に記事を発信したりしている。『ウチナーンチュの知恵と抵抗の歴史を若い人たちに伝え、世界の将来をどう変えていけるのか、一緒に考えていきたい』と、冬休み中に、名護市辺野古の新基地建設問題についてのカリキュラムも作り、他の教員らと共有して教えていこうと取り組んでいる。」
②「与那嶺さんは7歳の時、母の大学院進学に伴って米国へ移り住んだ。毎年、夏休みには沖縄に帰り、弁護士の祖父、茂才(もさい)さんから沖縄戦の悲惨さや亡くなった親族の話、米統治下の様子などを聞いて育った。勤務先では米国の歴史を教える。多様な人種、ルーツの生徒が集まる『国連のような教室』で、先住民族の土地や権利などの話とともに沖縄の話をすると、黒人やヒスパニック、ネーティブアメリカン、太平洋諸島にルーツのある生徒たちから『自分たちと似ている』と声が上がるという。」
③「今年8月には、長女海椰(かいや)さん(16)と辺野古ゲート前の抗議活動に参加した。炎天下で抗議を続ける戦争体験者のお年寄りたちが、機動隊に排除されていく。その前をトラックが次々と基地内に入っていく光景に涙が込み上げた。お年寄りがそっと寄り添い、『ここでは泣かないよ。おばあも、おうち帰ってから泣くから今は頑張ろうね』と与那嶺さんの手をぎゅっと握りしめた。『悲惨な戦争を経験したお年寄りたちが命を懸けて座り込んでいる。ウチナーンチュは、ちゅーばー(強い)。まだまだ頑張れる。一緒に闘い、世界に見てほしい』」
④「政府の土砂投入に、胸がかきむしられる思いだが、『私たちのような普通の人たちが立ち上がることで、政治を、社会を変えていける』と話す。」            (座波幸代ワシントン特派員)


(3)琉球新報-「空の安全考えて」 米軍部品落下1年 宜野湾で親子集会-2018年12月23日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【宜野湾】昨年12月の宜野湾市の緑ヶ丘保育園への米軍部品落下から1年が経過したことに合わせ、事故の風化を防ごうと園の保護者らが22日、宜野湾市立中央公民館で音楽とトークのイベント『ことりフェス』を開いた。」
②「いまだに園上空を米軍機が飛ぶなど、懸念が拭い去れない状況にあることを知ってもらうことが目的。主催した実行委員会メンバーの宮城智子さんは『どこにも同じように危険がある。空の環境をみんなで考えてほしい』と呼び掛けた。」
③「現在も米軍機が上空を飛ぶ状況について父母らが語り合うリレートークも行われ、空の安全が脅かされているのは同園だけでの問題ではなく、広い地域に及んでいることを発信した。」
④「ステージには古謝美佐子さんらが出演した。事故直後の対応に追われ、昨年のクリスマスを楽しめなかった園児らを元気づけることもイベントの目的で、家族連れが多く詰め掛け、音楽を楽しんだ。神谷武宏園長は『【ヘリはもう飛ばないで】ということは当然の要求なんだということを、楽しみながらのイベントを通じて多くに知ってもらいたい』と話した。」


(4)沖縄タイムス-辺野古警備の契約実績水増し 防衛省「不適切ではない」-2018年12月23日 12:21


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【東京】防衛省は21日、名護市辺野古の新基地建設に関する海上警備業務でライジングサンセキュリティーサービス(東京都)が警備実績を水増し報告するなどしていた問題で、発覚後も契約を続けたのは『不適切とはいえない』とする調査結果をまとめた。」
②「調査結果によると、警備業務に関する日報や勤務時間管理表がライジング社側から期日通りに提出されていなかったが、『現場の状況が極めて厳しい中、工事や調査を円滑に行うための警備のオペレーションを日々どのように行うかが最優先事項だった』として、防衛局側は警備に支障が生じない限り問題はないと認識していたという。」
③「問題発覚後、水増し分の支払いに関して減額措置を講じ、『海上警備に穴をあけることになる』『現場の安全確保に支障が生じる』ことなどから契約解除はしなかった。一方で、沖縄防衛局が受注業者である大成建設に注意したものの、再委託先のライジング社には何ら対応しなかったことについては『文書による警告等直接の対処を行うべきであったと考えられ、当時の局の対応は適切ではなかった』」と不手際を認めた。」
④「また、情報提供元とのやりとりの記録を、防衛局の調達部長が大成建設側に一部黒塗りして渡したことには『特定の個人を識別することができると推認される』とし、個人情報保護法などに照らし『調達部長の行為は不適切だった』とした。」


(5)沖縄タイムス-新基地反対、地元・辺野古からのろし 「命を守る会」の比嘉盛順さん死去-2018年12月23日 19:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の比嘉盛順さんが20日、心臓発作で亡くなった。享年79。1996年、57歳の時に新基地建設問題が浮上すると、辺野古で真っ先に反対の声を上げ、ヘリポート建設阻止協議会(命を守る会)を立ち上げた。沖縄防衛局が埋め立て土砂を投入した直後、計画断念を見届けないまま旅立った。」(北部報道部・阿部岳)
②「『私達の地域は私達自身で守ろう立ち上がれ、辺野古区民』。キク農家の比嘉さんは97年1月、自費で横断幕を作り、集落入り口に掲げた。辺野古から初めて上がった反対ののろしだった。1軒1軒訪ねて回り、反対運動の必要を説いた。命を守る会の初代代表、西川征夫さん(74)も引き込まれた一人。『当時は辺野古区も反対の立場だったけど、行動はしなかった。盛順さんが火をつけなければ、その後の反対運動もない。全ての原点』」
③「比嘉さんは命を守る会の事務局長に就いた。自宅にワープロやコピー機まで導入し、ビラや意見文の製作に打ち込むようになった。四女の誉医子(よいこ)さん(32)は新しい機械にびっくりしたことを覚えている。ただ、生活は苦しかった。」
④「区はその後、条件付き容認に傾いていく。反対運動への風当たりが強くなり、地元の人付き合いもあって、ほどなく比嘉さんは一線から引いた。『賛成の家と反対の家で子ども同士も仲良くできない感じ』。7人の子の末っ子で五女の流石(さすが)さん(27)も幼い頃からぎくしゃくした空気を感じて育った。」
⑤「もともと辺野古と米軍キャンプ・シュワブの結び付きは強い。長女の積説(みのぶ)さん(37)は当時、基地に遊びに行くのが好きで、反対運動に抵抗があったという。遺影の前で『今はお父さんの背中が大きく感じる。守ろうとした自然や平和を子どもの世代に受け継いでいきたい』と語る。次女の栄香(はゆか)さん(35)は愛知県に住んでいる。14日、土砂投入のニュースを、遠くから歯がゆい思いで見守った。その直後に届いた訃報。『お父さんはどれだけ悔しかったか』と推し量る。」
⑥「2015年の旧暦3月3日、比嘉さんは投入現場に近いサンゴ群落まで浜下りに出掛け、同行した記者にこう言った。『このサンゴは人類の宝。世界に知らしめないといけない』。気になるニュースがある日は新聞を買っていた比嘉さん。居間にあった最後の新聞は15日付だった。サンゴの海に、ついに土砂が投入されたことを大きく伝えていた。」




by asyagi-df-2014 | 2018-12-23 20:57 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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