安倍晋三政権による米国製兵器の輸入拡大で、防衛省が装備品代金の支払い延期という異例の措置を業界に求めていることが明らかになった。

 どういうことなのか。
東京新聞(以下、「東京」)2018年11月29日によると、「防衛省が装備品代金の支払い延期という異例の措置を業界に求めていることが明らかになり、安倍政権による米国製兵器の輸入拡大が、毎年の予算の大幅増にもかかわらず、防衛費を圧迫している実態が鮮明になった。」、というのである。
 ちょっと待った。どんなに考えても、やってはいけないことではないのか。
 しかし、「東京」は、このように続ける。


(1)複数年で支払う装備品代金の繰り延べは過去にも行われてきたが、返済の最終期限を延ばすことはなかった。今回は追加発注という、いわばニンジンと抱き合わせで期限を延ばしており、防衛省のある元幹部は「過去にやったことはないのでは」と驚く。
(2)防衛省が「禁じ手」に踏み切る要因となった兵器ローンは二〇一二年度まで三兆円前後で横ばいだった。だが、安倍政権のわずか六年間で二兆一千億円も増え、来年度は五兆三千億円と年間の防衛費に匹敵するまでに膨張。毎年、返済額を大きく上回る新規ローンが発生しており、今後さらに増えるのは必至だ。
(3)現場の自衛隊では、現政権が米国製兵器を急激に買い進めるあまり、維持整備や隊員の訓練にしわ寄せが出ていることに深刻な懸念が広がる。財政が危機的状況であるにもかかわらず、借金を増大させた原因と責任は、国会で検証する必要がある。 
(鷲野史彦)


 確かに、「国会で検証する必要がある。」問題である。
それにしても、「兵器ローンは二〇一二年度まで三兆円前後で横ばいだった。だが、安倍政権のわずか六年間で二兆一千億円も増え、来年度は五兆三千億円と年間の防衛費に匹敵するまでに膨張。毎年、返済額を大きく上回る新規ローンが発生しており、今後さらに増えるのは必至だ。」、とはあまりもひどいのではないのか。


 また、「東京」は同日、業界側の声を、次のように続ける。


(1)「防衛省から話を聞いて社内でも『大変だ』となった」。防衛省が国内の防衛企業六十二社に求めた装備品代金の「支払い猶予」が業界に大きな波紋を広げている。「支払いを遅らせてくれ、というのはつらい」「我々にメリットはない」。企業側は戸惑いや反発を強めており、年末の予算案作成に向け、どれくらいの企業が応じるのか、先行きは見えない。
(「税を追う」取材班)
(2)「防衛省から『今、厳しいからよろしくお願いします』という話があった。来年度に全部の後年度負担(兵器ローン)を支払えないから、少しでも額を減らしたいのだろう。防衛省は本当に切羽詰まっている」。支払い延期の要請を受けた防衛商社の幹部はそう証言する。十一月初めに防衛省で開かれた説明会は多数の企業関係者で埋め尽くされたという。
(3)席上、防衛省の担当者は「自衛隊の安定的な運用のため、必要な部品の追加発注をしたい」と説明したという。だが、部品の追加発注だけなら新たに契約すればいいはず。既に入札や契約を終えた部品の支払いを延ばす理由にはならない。「米国から高額な兵器をいっぱい買った。その支払いがどんどん増え、しわ寄せが来ている」と、この幹部は分析する。
(4)部品メーカーの担当者は「キャッシュ(現金)が入ってこない状況が厳しいのは、どこの会社も同じ。お金を借りなければいけなくなってしまうからだ」と戸惑いを隠せない。「うちだけでなく、どの会社も対応が難しいと言っている」。別の防衛商社幹部は「入札して(納入する)数量が決まっているものを、『数を増やしてやるから代金を後払いさせてくれ』というのはあまり考えられない」と言う。この商社には支払いの延期要請は来ていないが、「数量や代金支払い時期の変更は、大きな契約変更で内々でやる話ではない。後日、公表しなければおかしい」と批判する。
(5)防衛省が予算不足で支払いを先送りする「繰り延べ」は、一九九七~二〇一二年度までは毎年繰り返されたが、今回のように最終期限を延ばしたり、追加発注を抱き合わせにすることはなかったという。
(6)安倍政権は毎年防衛予算を増やしており、一三年度からは、繰り延べはなくなっていた。だが、米政府を窓口にした対外有償軍事援助(FMS)による兵器の輸入が進み、毎年返済額を超える新たな兵器ローンが発生。今回の支払い延期要請につながったとみられる。
(7)防衛省会計課の担当者は「歳出化経費(兵器ローン返済)の先送りではない」と否定するが、本紙記者が「企業側は先送りと受け止めています」とただすと、こう漏らした。「中には、そう受け止める方もいるでしょうね」。


 「米政府を窓口にした対外有償軍事援助(FMS)による兵器の輸入が進み、毎年返済額を超える新たな兵器ローンが発生。」、との指摘は、日本国にとって重大な問題である。
 また、業界関係者の「『米国から高額な兵器をいっぱい買った。その支払いがどんどん増え、しわ寄せが来ている』と、この幹部は分析する。」、との声が当を得ているとしたら、あまりにも日本国は稚拙である。



by asyagi-df-2014 | 2018-12-11 07:15 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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