傍若無人な米軍基地の運用に歯止めを。

 琉球新報(以下、「新報」)は2018年11月24日、「嘉手納基地着陸経路 外来機の飛来やめさせよ」、と社説で論評した。
「新報」は、「米空軍嘉手納基地に着陸する米軍機が市街地上空で飛行、旋回を繰り返している実態が浮き彫りになった。沖縄市、嘉手納町、北谷町で構成する『米軍嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会』が飛行経路を調査したのである。」、と沖縄の実態を伝える。
 沖縄で、実際にどういうことが起こっているのか。


(1)嘉手納基地は嘉手納町、沖縄市、北谷町にまたがる極東最大の米空軍基地だ。面積は1985ヘクタールで、普天間飛行場の4・1倍に相当する。約3700メートルの滑走路2本を備え、F15戦闘機、空中給油機、特殊作戦機など約100機が常駐する。訓練などで飛来する外来機も多い。
(2)三連協の調査によると、米軍機は滑走路上空をいったん通過した後、陸域の上を旋回し、高度を落としながら周回して着陸している。
(3)沖縄市側からだと、コザ運動公園や旧コリンザ方面上空を経て、登川付近を旋回して滑走路に降りる。北谷町側からだと、上勢頭、桑江の上空を通った後、海域上空で旋回し着陸していた。
(4)外来機が常駐機に比べ大回りで旋回していることも判明している。FA18戦闘攻撃機やF35戦闘機が暫定配備された3月に沖縄市、北谷町で騒音の苦情が激増する要因になっていた。


 「新報」は、このことについて、次のように指摘する。


(1)米軍機の飛行経路の実態と騒音の関係を可視化するのは初の取り組みだ。米軍側に改善を促す上で、具体的なデータを示す意義は大きい。他方、改めて浮かび上がったのが国の無策ぶりだ。
(2)基地の提供責任を負うのは日本政府である。本来なら、基地所在自治体の手を煩わせるまでもなく、国が飛行の実態を調べて公表すべきだろう。被害を受けている側が自ら動かないと基礎的な情報さえ得られない現状はどう考えてもおかしい。
(3)政府のふがいなさを象徴するのが1996年に日米合同委員会で合意された「嘉手納飛行場における航空機騒音規制措置」だ。「22時~(翌日)6時の間の飛行および地上での活動は、米国の運用上の所要のために必要と考えられるものに制限される」と明記した。それ以外の時間帯は、必要もないのに米軍機を飛ばすことがあるとでも言うのか。子供だましにも等しい文言だ。他の項目もことごとく「できる限り」などの前提条件が付いている。「規制」の名の下に、米軍の恣意(しい)的な運用にお墨付きを与えてしまった。


 「新報」は、「拱手(きょうしゅ)傍観」は許されない。」、と日本政府に次の要求を突きつける。


(1)米軍機が市街地の上を頻繁に飛び回ることは、取りも直さず、県民を巻き込んだ事故の危険性が増大することを意味する。政府は、人口密集地の上空を飛行させないよう米国に強く申し入れるべきだ。併せて、騒音を激化させる外来機の飛来中止も要求してもらいたい。拱手(きょうしゅ)傍観は許されない。
(2)傍若無人な基地の運用に歯止めをかけるには、現行の合意を根本から見直し、実効性を伴った規制措置を改めて取り決めることが不可欠だ。


 確かに、現行の傍若無人な基地の運用に『否』を突きつける具体的な取り組みが必要である。



by asyagi-df-2014 | 2018-11-27 08:45 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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