この場合、「生産性」という表現に差別の根源がある。

 朝日新聞(以下、「朝日」。)は2018年7月25日、「LGBT 自民の認識が問われる」、と社説を掲げた。
 どういうことだったのか。
 「朝日」は、ことの成行を、「自民党の杉田水脈(みお)衆院議員(比例中国ブロック)が『【LGBT】支援の度が過ぎる』と題した月刊誌『新潮45』への寄稿で、同性カップルを念頭にこんな持論を展開した。『彼ら彼女らは子供を作らない、つまり【生産性】がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか』」、と始める。
「朝日」は、この問題そのものについて、次のように切り込む。


(1)「異性のカップルであっても、子どもを産むか産まないかは、個人の選択である。それを「生産性」という観点で評価する感覚にぞっとする。歴史的に少数者を排除してきた優生思想の差別的考えとどこが違うのか。」
(2)「杉田氏は、日本は寛容な社会で、LGBTへの差別はそれほどないという見方も示した。事実誤認もはなはだしい。学校や職場、地域での偏見や差別は各種の報告で明らかだ。」
(3)「さまざまな性的指向を認めれば、『兄弟婚を認めろ、親子婚を認めろ、それどころかペット婚や、機械と結婚させろという声も出てくるかもしれません』という主張に至っては、噴飯物というしかない。」
(4)「同じ自民党内の若手議員から「劣情をあおるのは政治ではなくて単なるヘイト」といった批判があがったのも当然だ。」


 だが、「朝日」は、「ただ、こうした認識は党内で共有されていないようだ。」、ともう一つの問題点、「自民党の地金」について指摘する。


(1)「驚いたのは、きのうの二階俊博幹事長の記者会見である。『人それぞれ政治的立場、いろんな人生観がある』『右から左まで各方面の人が集まって自民党は成り立っている』。杉田氏の見解を全く問題視しない考えを示したのだ。」
(2)「自民党はもともと伝統的な家族観を重んじる議員が多い。しかし、国内外の潮流に押される形で、昨秋の衆院選の公約に『性的指向・性自認に関する広く正しい理解の増進を目的とした議員立法の制定を目指す』と明記、『多様性を受け入れていく社会の実現を図る』と掲げた。杉田氏の主張は、この党の方針に明らかに反する。」
(3)「杉田氏はSNSで自身への批判が広がった後、ツイッターで『大臣クラス』の先輩議員らから『間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ』などと声をかけられたとつぶやいた。こちらが自民党の地金ではないかと疑う。」


 つまり、「朝日」は、「少数者も受け入れ、多様な社会を実現する気が本当にあるのか。問われているのは、一所属議員だけでなく、自民党全体の認識である。」、と断じる。


 確かに、この場合の「生産性」とは、少数者を排除の「優生思想」でしかない。



by asyagi-df-2014 | 2018-07-29 05:51 | 人権・自由権 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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