沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年7月22日

 沖縄戦で戦死者の万年筆の持ち主の遺族が日本軍壕跡を初めて訪れた。
「父の清さんがどのような最期を遂げたのか具体的なことは分かっていない。健夫さんは『手元に届いて感謝している。現地へ行き、戦争は人の命を奪うとんでもないことだと改めて感じた』と語る。健夫さんの母・トヨさんは、夫の清さんのことを話すことは少なく、昨年4月に亡くなった。健夫さんは『もう1年早く見つかっていれば』と悔やみ、父の生きた証しとなる万年筆を見つめた。」(琉球新報)の記事を、どのように受けとめることができるかが、今の日本は問われている。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年7月22日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-万年筆の持ち主確認 糸満 秋田の金持さん遺族来県-2018年7月22日 05:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄戦戦没者の遺骨収集に参加している浦添市の西島恵歴さん(27)が4月下旬に糸満市米須の日本軍壕跡で発見した『金持清』の名前が書かれた万年筆の持ち主の遺族が、このほど見つかった。秋田県出身で沖縄戦に動員されて戦死した金持清(かねもちきよし)さんの長男・金持健夫さん(75)=神奈川県=が11日、家族らと共に、清さんの万年筆が見つかった日本軍壕跡を初めて訪れた。」
②「万年筆の持ち主だった金持清さんは、秋田県尾去沢町で1916年2月に生まれた。宮城県や東京都での生活を経て29歳の時に旧日本軍に動員され、沖縄戦で戦死したという。長男の健夫さんは当時2歳で父の記憶はほとんどなく、写真でしか見たことがない。親戚からは『まじめな人だった』と聞いている。」
③「西島さんが万年筆の持ち主や遺族を探していることを紹介した河北新報の記事を読んだ知人が、健夫さんに連絡。父の万年筆が見つかったことを知った健夫さんは、西島さんと連絡を取り合い、5月に東京で万年筆を受け取った。11日には妻の咲美さん(73)、千葉県に住むいとこの隆さん(70)、その妻の恵子さん(69)の計4人で来県し、万年筆が見つかった壕跡に足を運んだ。」
④「父の清さんがどのような最期を遂げたのか具体的なことは分かっていない。健夫さんは『手元に届いて感謝している。現地へ行き、戦争は人の命を奪うとんでもないことだと改めて感じた』と語る。健夫さんの母・トヨさんは、夫の清さんのことを話すことは少なく、昨年4月に亡くなった。健夫さんは『もう1年早く見つかっていれば』と悔やみ、父の生きた証しとなる万年筆を見つめた。」


(2)沖縄タイムス-自民「最も戦いにくい相手」 承認撤回、知事選のろし 翁長知事が出馬へ意欲-2018年7月22日 07:07


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「11月18日投開票の知事選に現職の翁長雄志氏(67)が出馬の意欲を示していることが明らかになった。翁長氏再選を目指す県政与党は『オール沖縄の再結集を目指す』と態勢づくりを急ぐ考えで、埋め立て承認撤回の判断を機に辺野古新基地建設反対の民意をまとめたい考えだ。一方、県政奪還を狙う自民党からは『一番手ごわい相手だ』と警戒の声が漏れ、翁長氏の健康面や出馬意思を注視する。」(政経部・大野亨恭)
②「『辺野古新基地建設を止められるのは翁長氏しかいない』。与党幹部は翁長氏を推す最大の理由をこう語った。」
③「翁長氏は来週にも埋め立て承認撤回を表明する見通しで、最短で8月17日とされる土砂投入を防ぐ考えだ。与党関係者は『撤回によりオール沖縄は【辺野古ノー】で再びまとまる』と語り、撤回が9月の統一地方選やその後続く豊見城、那覇市長選、そして最大決戦の知事選に向けた『強力な起点だ』と語る。別の関係者は『撤回に踏み切り、国との裁判が続く中で2期目を放り投げることはあり得ない。翁長氏は政治家として辺野古問題に向き合うだろう』と述べ、撤回判断は翁長氏出馬への『のろしだ』と解説する。」
④「ただ、与党代表者らが翁長氏との面会を求めているがいまだ実現していない。与党幹部が『本人の体調、出馬への本当の意思は確認しようがない状況だ』と語るように、出馬要請の時期も定め切れていないのが現状だ。与党内には『現職が再出馬するのは既定路線で焦る必要はない』との声がある一方、『今更出られないと言われたらオール沖縄は崩壊し、革新勢力は立ち上がれない』との懸念も渦巻く。」
⑤「『最も戦いにくい相手だ』。翁長氏の出馬意欲を聞いた自民党県連関係者は警戒感を口にした。今秋の知事選では、沖縄振興や基地跡地利用などを前面に出し、辺野古問題の争点化は避ける方針だ。政府との太いパイプがある佐喜真淳宜野湾市長(53)を擁立し、県政奪還を狙う。県連関係者は『翁長氏が出れば辺野古新基地建設問題を最大の争点に据えてくる。どれくらい県民が辺野古問題を重視しているのか、翁長氏のカリスマ性がどれだけ残っているのかは未知数だ』と懸念を抱く。」
⑥「また、知事選には保守系候補としてシンバホールディングス会長の安里繁信氏(48)も出馬の意思を示しており、候補者を一本化できるかにも注目が集まっている。」


(3)琉球新報-防衛局、「取材拒否」を要求 辞任の環境監視委員に-2018年7月22日 10:13


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設工事に伴い、沖縄防衛局が設置した環境監視等委員会を巡り、防衛局職員が今年4月に辞任した元委員で琉球大名誉教授の東清二さん(85)に対し、辞任後は報道機関の取材を受けないよう『口封じ』と受け取れる対応を求めていたことが、21日までに分かった。東さんは環境保全を最優先とした科学的な検証や議論を避け、いかに基地建設を推し進めるかという点に注力した委員会の姿勢に耐えられないとして辞任した。防衛局が『形式ばかりの環境保全措置』の実態露呈を恐れていた可能性がある。」
②「環境監視等委員会は、仲井真弘多前県知事が埋め立てを承認する際、承認の条件『留意事項』として2014年に設置された。東さんは豊かな自然環境が残る辺野古・大浦湾を守りたいとの思いで、初期から副委員長として任務を引き受けていた。だが、委員会の審議でジュゴンなど希少生物の実効性ある保護対策を求める発言をした際なども『事務局に聞き流されるか、【検討する】の一辺倒で真剣に検証する姿勢は見られなかった』といい、回を重ねるごとに委員会の機能不全ぶりに失望したという。」
③「体調不良も重なり、15年冬に辞任の意向を伝達し、委員会を欠席していたが、防衛局から『年度末まで委員名簿に名前だけでも載せさせてほしい』と求められ、最終的に解職通知を受け取ったのは今年4月だった。」
④「口封じ行為について本紙が防衛局に事実確認したところ、質問の詳細が不明で回答は困難と前置きした上で、『委員会における議論や個別事項等にかかる問い合わせについては事務局が対応する』と回答。委員が個別で取材対応することを基本的に認めない考えを示した。」
⑤「東さんは『防衛局は悪いことをしている自覚があるからこそ、都合の悪いことを話されるのを恐れていたのだろう』と述べ、『著しい環境破壊につながる辺野古埋め立て工事には断固として反対だ』と訴えた。」

◆「基地優先」の露呈懸念
⑥「沖縄防衛局の担当者が環境監視等委員会を辞任した元委員に対し、報道機関の取材に応じないよう求めた背景には、環境への配慮より基地建設の推進を優先する委員会の実態が露呈することを回避する狙いがある。前県知事により埋め立て承認の条件として設置された環境監視委の目的は、“第三者の目”で工事による環境への影響を『監視検討』することだが、元委員の証言により機能不全の実態が見えてきた。留意事項の違反は承認撤回の重要な根拠ともなり得る。」
⑦「環境監視委を巡っては、これまでも一部委員が移設関連工事の受注業者や関連団体から寄付や報酬を受け取っていたほか、発言者を全て匿名とする信ぴょう性に欠けた議事録が問題視されてきた。防衛局は環境分野の各専門家である委員の意見を聞き入れずに工事を進め、大量のサンゴを破壊した経緯もある。環境を守ろうと真剣に取り組んできた委員がその意義を見い出せず、辞任するのは必然といえる。」
⑧「防衛局は環境監視委の透明性・信頼性を立証するため、委員会を公開し、専門家の発言に責任を持たせるためにも議事録の匿名制度を改める必要がある。県もより厳しい目で環境監視委の実態把握に努めるべきだ。」(当銘千絵)

⑨「機能不全の監視委 桜井国俊沖大名誉教授:『設置当初から環境監視等委員会の在り方は問題だった。県民に広く知れたら困ることがあるのか、沖縄防衛局は当初、委員会の議事録自体を非公開としていた。環境団体などの指摘で現在は公開されているが、発言は全て匿名だ。環境問題を論じる際、専門家は自身の発言に責任を持つため氏名を公表するのが国際基準の常識だ。防衛局は活発な意見を促すためと理由付けているが、実態は【専門家のお墨付きをもらった】という既成事実を得るためだけに設置した委員会としか言いようがない。東清二先生の勇気ある証言は、このままでは辺野古大浦湾の海や生物を守れないという危機感から生まれた魂の叫びだ。環境問題の専門家としてあるべき姿を見せていただいた。前知事が埋め立て承認の留意事項に付した環境監視委の機能不全は明らかで、留意事項の違反は承認撤回の揺るぎない根拠になる。」(談、環境学)


(4)沖縄タイムス-「流弾」事件1カ月 米軍協力なく行き詰まる捜査 被害補償どうなる?-2018年7月22日 12:53

 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍キャンプ・シュワブの実弾射撃場『レンジ10』に隣接する名護市数久田の農作業小屋の窓ガラスが割れ、銃弾が発見されてから21日で1カ月。米軍の捜査協力がないことから県警は米軍由来の弾と特定できず、小屋の所有者は『被害の補償はどうなるのか』と不安がる。関係者には米側の消極的な態度による行き詰まり感も漂う。」
②「『対応が遅い気もするが、米軍が動いてくれているものと信じたい』。小屋の持ち主で、マンゴーを栽培する小嶺雅彦さん(44)は18日、淡々と話した。小屋の窓ガラスの弾痕はプラスチックの板でふさいで『応急処置』したが、壁の弾痕はそのままだ。事故から1カ月。レンジ10は一時閉鎖中だが、射撃訓練の音は聞こえるという。」
③「『流弾』発見後、沖縄防衛局の職員が訪れ、米軍の弾だと判明すれば補償を受けられると説明された。事故当時、警察や報道機関への対応でマンゴーの消毒が遅れて害虫が発生し、果実の品質が低下する二次被害も発生した。『今年は台風も多い。早く小屋を直したい』と望む。」
④「名護市の担当は『米軍の弾であれば、抗議した上で再発防止策を求めることになる』と説明。2002年にはレンジ10からの重機関銃弾が数久田のパイナップル畑に着弾したが、米側は原因究明せず訓練を再開させた。同担当は『安全対策が有効でないとなれば、それ以上の措置を求めざるをえない』と訓練廃止などの要求も視野に入れる。」
⑤「県警は米軍に対し、鑑定した銃弾と同型で未使用の銃弾の提供などを求めているが、捜査関係者によると、20日までに米軍からの提供はない。一方で、『待つだけではなく、再度依頼するなど継続的なやり取りはしている』。水面下での調整が進んでいることを明かし、『一朝一夕にはいかない。やるべき捜査を進める』と強調した。」
 (北部報道部・又吉嘉例、社会部・新垣卓也)




by asyagi-df-2014 | 2018-07-22 17:49 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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